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nakanai hibari
ミナヅキ先生作品は絵が美しく構図やコマ割りがいいですよね。
切ない両片思い。
前半の清澄視点がすごく好きでした。
ひばりの気持ちがわかりつつ応えられない葛藤。大人としての責任とずるさ。それでもひばりを好きで抱きしめたくて欲しい。自分からは言い出せないからひばりかからの一言を切なく苦しいほどに待つ心境が伝わってくる。眠っている時にひばりにキスされる時のモノローグが最高でした。
でいて、思わず行動に出てしまったのが清澄というのもわかる…と思いました。
ただ、そこまでの葛藤や思いの見せ方がすはらしかったのでくっつき方がアクシデントありきであっさりに感じてしまったのは私の読み方の問題ですかね。
ひばりが眠る清澄にキスをするのは、清澄に気づかれてもいい、または気づかれていることをわかっている…かもなぁとちょっと思いました。
写真家である清澄が亡き親友の弟である ひばり と一緒に暮らしているところから始まります。
ひばりの唯一の家族を奪ってしまったことへの贖罪に自分が ひばり の家族にならなければと自分の気持ちに蓋をする清澄が切なかったです。
ある日突然何も伝えられなくなってしまう怖さを思い出し、清澄と ひばり が気持ちを伝え合う姿には胸が熱くなりました。
これからはお互いにワガママを言い合って幸せに暮らしていってほしいなと思います。
ebookはトーン修正でした。
素っ裸で清澄の前に立つ ひばり の思い切りの良さに好感持てました。
清澄に乱される ひばり が可愛かったです。
めちゃくちゃ泣いた〜!
途中まではぎこちない二人暮らしで、緊張感があって息苦しかったんですよ。
小出しに小出しにしていく二人の気持ちや兄のこと。
読んでるときは色々拾い上げられず後半は泣けて泣けて。
よく考えると、お互いあれ?いつから?どうして?
兄の親友という立場の大人に憧れたの?
兄を奪う気はないって自分のことをわかってくれたから?
逆にスミはひばりのどこを?兄の生前から?
二人きりの家族な兄弟の兄を慕うひたむきさに惹かれたの?
ところで兄とスミはどうやって知り合ったの?同い年?
細かいこたあいいんだよ!最後はラブラブイチャイチャしてはぁ〜良かった。
実はこちらの先生の作品『狐のよすが』以来です。大好きなけもみみ作品ということで購入
すごく面白くて大好きななのですが、こちら以外は読んだことなくて、いつか過去作品も読んで見たいと想い
この度こちらを手に取りました
はい!すごく良かったです!大当たりです!ファンになりました。
お名前は知っていたのですが、なんだか個人的には、絵が青年誌みたいだなと思いました。でもそれがよいんです。変に少女漫画っぽくなくて
でも画力はすこくありますね。特に2人が抱き合ってるシーンは素晴らしい!とても萌えます。
あとひばりくんが、美少年です。怒ってても幼いときも真剣な顔でも可愛らしくて
こんなん清澄さんが、好きになるにはそんなに時間かからなかったでしょ
しかも自分のことを好いてくれてて、寝てるふりしてる清澄さんにキッスなんて…はぁうらやましい
キッスしてる顔がなんかかっこよくて王子?みたいで雄み溢れてました
清澄さんは姫ですね。もう攻はひばりくんでもぜんぜんオッケー♡
ミナツキ先生の作品これからも期待してます。
冒頭から始まる余所余所しい2人。
亡くなった兄みさご、の無二の親友、澄。みさごの弟のひばり。ほぼ2人だけの世界で話は進みます。
ひばりは澄の事がずっと好きだった。
澄もひばりに惹かれて居るけれど、仕事仲間でもあった兄みさごの死の切っ掛けを作った責任を感じて贖罪として育てているが故、ひばりの事を思い踏み切れない。贖罪で蓋をして溢れだしそうな思いを、ひばりは愛と勘違いしているだけかもしれない。お前から言ってくれとただ願っている。狡い大人です。
それに対してひばりは強くて賢い子なので多分全てを分かっている。
だから隠しながら寝てる間にキスをする。このときの澄の手が…もうもう、今にも抱き締めそうでミナヅキ先生上手いなぁ。
言葉じゃなくて手で表すのは相当に画力が無いと出来ない。
ひばりも大好きだった兄が亡くなる直前に喧嘩別れしてるんですよね。だれの責任でも無いけど2人とも過去に捕らわれて雁字搦めで切ない。
最後全ての思いを出しきった2人に感動しました。ひばり君、積極的!いやーあれは抗えない。あんなアプローチ堪らないでしょ。我慢に我慢を重ねた熱い2人の思い…最高ーってなりました。
ひばり君、やっと泣けたね。
お話は王道ですが、とてもキレイでもっと見たくなるお話でした。
ミナヅキ先生1度BLを離れていた方だったんですね。お帰りなさい。素敵な作品をありがとう御座います。
少ないページ数の割には,物凄く上手くまとまっていたストーリーでした。短かったのは事実なので素直に物足りなさはあったものの,3巻分ぐらいの内容量で普通に面白かったです。
そして設定が設定なだけあって,結構重くてナイーブな話なのかなと思っていましたが,全然そんなことはありませんでした。話とキャラ設定が凄くマッチしていて,話自体が明るく感じました。
関係ないですが,キャラ2人の年齢が離れているせいか,
兄弟恋愛みたいな,なにか禁断の恋愛を見させられているようで 若干ムズムズしました笑
あ〜もうめっちゃ尊い泣
1話を読んだ時は、澄の方はそこまでひばりのことを好きではなく、ひばりの気持ちに対してどう対応すべきか悩んでいるだけだと思っていたのですが、ま〜もう読み進めていくと全然そんなことありませんでした。2回目のひばりからキスしてくるシーン、澄は寝たフリをしているわけですが、そのときの澄の手の映り方がもう…先生天才ですか????ひばりを奪いたい、そんな澄の隠された想いが絵だけで伝わってきて…驚きました。その後の澄のひばりへの気持ちを描写するシーンからも分かりますが、結局澄もひばりに対してかなりの強い想いを抱いているんだということがわかりました。
ただ、澄は大人として慎重に、ひばりは若さゆえの純粋さでベクトルが違うだけなんですね。澄はおそらく、ひばりを失いたくないからこそ、ひばりの気持ちを否定したいんでしょう。そしてもし受け入れたとしても、恩人への愛であり勘違いだとひばりに言われるのが堪らなく怖いんだろうなと思いました。ヘタレですよね。
少しシリアスな場面もありますが、ただ拗れてるだけなので、皆さんこの2人の愛を見届けてやってください!
ミナヅキ先生の描かれる“静”と“動”が好きです。
それまで感情を内に押し留めていた主人公が、暴発するかのように感情を剥き出しにして相手に迫っていく様に、ギュッと心を鷲掴みにされます。
最初はひばりが一方的に清澄に恋をしているのだと感じ、よくある絆され系の作品かなと思っていましたが、清澄のひばりへの本当の思いと葛藤が描かれたシーンで衝撃を受け、一気に作品に引き込まれました。
清澄もひばりも、みさごの死に対して「もし自分があんな事を言わなければ……。」と“自責の念”を抱いています。そして「もしみさごが死ななければ……」ひばりが清澄を好きになることも、ひばりが清澄の一番近くにいることもなかったと“後ろめたさ”のようなものを感じ、それが枷となって相手への恋心に蓋をして生活しています。……本当はきっと、みさごが生きていた時からお互いに惹かれ合っていたにも関わらず……。
隠したくても隠しきれず、ふと現れるひばりの欲望と恋心、清澄の交錯する本音と建前の感情に、胸が締め付けられ苦しくなりました。
清澄の気持ちもひばりの想いも、三人の過去と関係性も……全て多くは描かれていない為「もしかしたら……」「本当は……」と想像だけが膨らんで余計に心が抉られます。
終盤の、想いが通じ合い二人が初めて身体を繋げるシーンは、お互いの今まで抑えていた感情が一気に溢れ出ていて、それまで静かに物語が進んでいただけに、より一層心に響きました。
みさごが死んだあの日から、ずっとひばりの家族になろうと努め保護者のような態度を見せていた清澄が、男としてひばりを組み伏す姿は雄みに溢れ、余裕のない表情に今までどれだけ気持ちを抑えていたかがよくあらわれています。
そしてひばりが「俺こんなに澄の近くにいる。」と泣きながら言う場面は、強がってきたひばりがやっと本心を言える場所を得ることが出来たのだと……本当に良かったと私も泣いてしまいました。
恋愛に於いて“身体を繋げる”ということの意味が胸に刺さった作品でした。
アフターストーリーでは、素直に本心を言い合える二人を見ることが出来て幸せでした。
清澄のひばりへの甘えっぷりと、ベッドでの完全にひばりをリードする雄っぷりに、これまた良い意味で心臓が持っていかれます……。
登場人物も場所も限られていて派手な演出があるわけでもないのに、こんなにも心を掴まれ物語の世界に引き込まれたのは、やはり先生の画力と構成、描写が素晴らしいからなのだと感心せずにはいられません。
ミナヅキ先生は、本当に絵がお上手ですよね。
昔に比べてより美しく、キャラ同士の描き分けも素晴らしいなと思いました。
親友で仕事仲間だった・みさごを事故で失い、その弟・ひばりを引き取った清澄。
みさごの死の原因は自分にあると責任を感じている清澄は、唯一の肉親を失ったひばりの家族になろうと決心します。
一方、ずっと清澄が好きだったひばり。
眠っている清澄にそっと触れたりキスしたりと、秘めた想いが溢れ出す瞬間がすごく切ないのです。
ひばりの一方的な気持ちに感じられた思いでしたが、実は清澄もひばりの事が好きでーー…
とはいえ、簡単にはいかない複雑な事情を抱えている2人。
ひばりもみさごの死に悔いを残していて、それが原因で前に進めないところが苦しい。
ひばりが、みさごとの最期の会話を悔いているところが本当に悲しかったです。
人はいつ死ぬか分からない。
想いを伝えられない怖さを痛感している2人が、悔いを残さない人生を送るために選択した結末に胸熱。
強がりだったひばりが、清澄を思って流した涙に込み上げてくるものを感じました。
素のひばりは、まだまだ子どもっぽくて可愛いです。
これからは、もっと清澄に甘えてね。
あたたかい人間関係や、想いを伝え後悔しない人生を生きることの大切さを教えてくれる作品です。
2人の想いが募っていく過程が丁寧に描かれていて、甘いけど切ないお話でした。
エロは少ないけど胸キュン。
高校卒業まで我慢しようとする清澄と、そんな清澄の自制心を打ち砕こうとするひばりとの意地のぶつかり合いに萌えました。
結局、あっさり陥落する清澄にキュンです♡
キャラの表情、日常の一コマ一コマ全てが大切に描かれています。
2人が並んだ後ろ姿……スリッパを履く足元を、後ろから切り取ったアングルにグッときてしまいました。
こんなコマ見た事ないよ。
ひばりだけ靴下履いていたり、めっちゃ細かい。
そんなささやかな部分にも感動してしまいました。
5年ぶりのBL新刊。
複数の読書サイトで評判が凄く高いので、気になって購読。
以前の絵は顎がしゃくれて尖った顔で、好きとは言えなかったけど、
絵が丸みを帯びて、太目の白黒の墨絵タッチではなく、少し柔らかい印象の絵に変わっていました。
多分描画の変化は、「メサイア ―CODE EDGE―」からだと思う。
「シャープかつセンシュアルな独特のペンタッチとモノクロワークで、切なく胸にしみる物語を紡ぎ、・・」と紹介されてます。
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ひばりとみさごの二人兄弟。
雪が降る夜、ミサゴがアイスバーンで事故に遭い、二人が病院に行った時、ミサゴは死亡していた。
ひばりは、でかける前のミサゴに言った酷い言葉を、謝れなかったので、澄を求める資格が無いと、苦しんでいる。笑えない、泣けないひばり。
清澄も、急いで来てとミサゴを呼び出した為に、死なせてしまったと悔いている。
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この二人が、お互いを思い合って、自分の想いを塩漬けにしたような、触れちゃいけない地雷を隠すような日々の描写が、この作品の見どころなんじゃないかと。
気遣い合ってヒリヒリして、自分を傷つける痛ましい二人。
気持ちを出しては引っ込める、臆病なヤドカリみたいな二人のやり取りが、緊張した構成で描かれていて悲しくなってしまう。
清澄がある日、撮影場所で倒れた事が切っ掛けで、ひばりが気持ちを伝えてやっと清澄の前で泣けました。
「なかない」は、「鳴かない」じゃなくて、「泣けないひばり」だった。
大事な人との別れが、アリガトウも、さよならも言えない、死に際に会えない突然死だと死を受け入れるって難しいです。タラレバの後悔ばかりが残ります。
似た「心の傷」を持つ清澄とひばりの二人でなければ、ミサゴに伝えられなかった想いの解消は、出来なかったかもしれない。
支え合って、きっとこれから幸せになれると思う。というより、そうなってほしい。続巻に期待。
〖DMM電子書籍〗
修正 : がっつり濃霧
カバー折り返し : 著者コメント
カバー下 : なし
帯 : なし
裏表紙 : なし
カバーデザイン : 円と球さん
電子限定特典 : なし
備考 :
ひと言 : 画力が素晴らしくて惚れ惚れする。
〖紙媒体〗
未読
今は亡き人間の、親友と弟の物語。3人ともすごく思いやりに溢れた性格で、みさごが今は生きていないことが悲しいけれど、終始温かい気持ちで読める作品でした。最初、ひばりは控えめな感じの少年なのかなと思っていたので、序盤から清澄の寝ている間に結構積極的なことをしていたのにはびっくり。意外と行動力があるというか、芯の強い男子なんですよね。
2人とも最期にみさごにとった言動をすごく後悔していて、そこだけは本当にやりきれない気持ちになりました。確かに清澄の言動が事故の1つの原因にはなったけれど、恐らくひばりの方が自分が最期にかけた言葉にずっと苦しめられたと思うんですね。彼はあんなに大切にしてくれた兄を、突っぱねるような言葉を吐いてしまった。でもきっと、みさごはそれがひばりの自分への独占欲だと、分かってくれていたと思います。唯一の肉親ですから。みさごを忘れるのではなくて、彼の思い出と寄り添いながら、2人が穏やかに過ごせることを祈っています。
施設育ちの高校生ひばり。唯一の肉親だった兄を事故で亡くし、兄の親友、清澄が親代わり兄代わりとなって早数年。本当はずっと彼に片想いをしている。だけどこの気持ちを伝える資格なんてなくて……。
拗れてます。
逆説的ですが、こういう拗れ系の話って、この拗れをどう解消していくのか一点にのみ注目していけばよいので、バラエティ色の強い作品よりも読みやすいことが多いです。
特に本作は拗れシリアスの中でもかなり読みやすい部類かと思われました。
だって何より絵が綺麗。
ゴテゴテと無粋なセリフで飾らずとも伝わる雄弁な表情とカメラワーク。
少年と青年の境目で醸し出されるひばりの雰囲気はどのカットを見ても素晴らしい。
大人の顔の奥でエゴにまみれる清澄のアンニュイ感も魅力的。
上手いだけの絵ではなく、マンガとして機能する絵という意味で本当に読みやすい。
そしてストーリーの運び方についても、現状の共有、見つめる過去、超えるべき課題と転換点、クライマックスと全体を通して非常にそつが無い。
かつ、清澄とひばり双方の抱える複雑で繊細な心情を、両視点、しかしあえて説明しすぎない程度に抑えているところに物語の余韻と一層のドキドキ感を感じました。
特にお兄ちゃんがキーパーソンではありつつも、そこまで全面に出てこなかったところが個人的にはすごく良かったですね。
(ここにゴリゴリの設定を入れちゃうと陳腐になる予感がプンプンする。)
清澄と兄の関係に嫉妬とも嫌悪とも羨望とも名づけられないまま突然の別れが来てしまい、宙ぶらりんになってしまったひばりの感情。
ここを清澄とひばり二人で乗り越える展開がミソ。王道だけど感動。
くっついてからのラブラブもやはり絵が綺麗なので安心して読めます。
奇をてらわず、上等に切ない系BLマンガを摂取したいときにおススメです。
デビュー当時から絵の上手な作家さんだったけど、絵が凄く洗練されて読みやすくなったなぁって、まずそこに感心した。
凝った画面構成とか、アップになった表情とか、凄くいい。
更に、そこに作画のデジタル処理技術の進歩とか向上とかが加わって、ほんと、凄くいい。
お話としては、ほとんど二人だけの世界にお話を絞った、切なくてとっても内向きな、BLのためのBLみたいな展開ではあるんだけど、だからこそ、よりいっそう絵に耽溺できてこれはこれでいいと思う。
丁寧な美しい絵と構図(といっていいんですかね?カメラワーク的な)や配置、演出でドラマを何倍にも盛り上げて語り、ページをめくるのが惜しいほど見惚れるのが楽しく、一コマ一コマにハッとするような煌めきとドキドキがあります。
完璧過ぎて、夢で理想の漫画を読んでいるのではないかと思うくらいでした。
私の読んできた数少ないBLコミックの中でここまでグイグイ引き込まれたものはないかもしれません。買ってよかった…!一遍も迷いなく神評価です。
とにかく最高なのですが、小さなところで特筆するとしたら清澄が撮影するダックスと飼い主がめちゃめちゃ可愛くて幸せそうなんです。こういったところまで抜け目ないところが素晴らしい…!
澄が過去編やTPOで髪型変わるのも毎度素敵です。
亡くなってしまったひばりの兄・みさごも頼りになるお兄ちゃんで少し吊りがちな目元がかっこよくて、魅力的で、ひばりと清澄の大事な人だったという説得力もあり、居ないことが残念に思いました。
彼が澄と関係があったというハッキリした描写がなくて正直ホッとしました。ドロドロだし後味悪いので…スピンオフとかも出ないといいなと思います。
ひばと澄はいくらでも見たいです。
ただ畏れ多くも残念な点は、ほんの数度ですがキスシーンや素敵過ぎるシーンを使いまわしたところ(同じシーンを違う角度から描いてほしい…!)、もう少し行為のシーンにページを割いて欲しかったのと、白いボカシです。
これは「消すな!」という横暴ではありません(笑) 美しい絵に対してボカシが適当に見えて拍子抜けしてしまうので、どうせならタオルや手で隠すような処理が良かったなと思いました。
ミナヅキアキラさんの新作、ほんとーにほんとうに嬉しい!!!
それだけで感激してしまい、噛みしめるように読みました。
あらすじ読んだだけで「切ない」の確定、お久しぶりの新作嬉しい!の高揚状態でのレビューです。
あらすじからてっきり清澄<<<<ひばりかと思ったら、清澄もめーーちゃくちゃひばりを想ってて、両片思いなんですね。
だけど……
責任ある大人だから、手をださない。
ずるくて臆病な大人だから、手をだせない。
といった背中合わせの感情に揺れる清澄の姿が良かった。
すっごい年齢差があるわけではないのだけど、大人でいなくてはと思う清澄と、子供扱いされて不満なひばりといった「年齢差」萌えも味わえる。
清澄の親友であり、ひばりの兄であったみさご。
彼の「死」も物語を彩る都合のよい小道具扱いではなく、きちんと向き合って描いてるところに、作家さんの誠実さみたいなのを感じました。
それにしても、初エッチ時の清澄がかっこいいよー。
さりげなくいい身体じゃん!!と、思わず目が釘付け。
(こんな素敵な身体描く方でしたっけ?と思わず過去作を見返してしまったよ。)
ひばりに煽られて、スイッチ入っちゃってからの雄モードたまらん。
そして、描き下ろしの「わがままきかせて」が、めっちゃくちゃ萌えた!
清澄の甘えっぷりがかわいい!!
ヘタレモードの清澄を甘やかすひばりがなかなか男前に成長されていて、なにより!
これからもドンドン清澄を甘やかして尻に敷いてやってください。
だけど、エッチのときは、清澄が主導権握ってる感じがこれまた萌える。
いいカプになったなーと嬉しく思いました。
横顔のひばり。どこか遠くを見つめる表情。とんでいってしまわないように抱きしめる清澄。手放したくない思いが伝わる表紙です。
高校生のひばりは、写真家の清澄と暮らしています。ひばりの兄は清澄のアシスタントでもあり親友でもあったのですが事故で亡くなります。天涯孤独になってしまったひばりを引き取った清澄は自責の念とひばりへの想いを抱えています。
ひばりが眠ったフリをする清澄にキスをする場面はドキッとしましたが、清澄が自分からは手を出してはいけないと抱きしめたい気持ちを抑え込む姿、切なかったです。2人は想いあっているのは間違いないのだけど、清澄は常に大人の対応をするのです。
ひばりもまた悩んでいて、兄にぶつけた最後の言葉を後悔しています。冷静でしっかり者に育ったひばりは清澄の胸に飛び込んでいく事がなかなか出来ません。
関係が壊れるのが怖かった清澄が伝えられないまま後悔したくないとついにひばりに告白。受け入れるひばりの安堵の涙を見てやっと幸せになれるね…と感動しました。
何と言っても絵が素敵でした。冷静なひばりが時々見せる照れた表情とか体の線も好きです。
登場人物が少ないのも良かったです。ひばりのクラスメイトとか出てきたら、またややこしくなるので、2人の心情がじっくり描かれていて本当に良かったです。
綺麗にまとまっているので続編はないかな。ラスト、スキンシップ多め甘々な2人で幸せな気持ちになりました。
ひばりは本来、よく鳴く鳥なのに。
「なかないひばり」だなんて。
なんとも切ないタイトルに惹かれて購入しました。
表紙もめちゃくちゃいい。
相反するものだと思うのですが、儚さと、凛とした印象の両方が感じられて、ひばり(受)の性格にぴったり。
亡き兄の親友・清澄(表紙右) × 親友の遺した弟・ひばり(表紙左)
互いに思いを寄せながらも、罪の意識から恋心を伝えられないふたりの物語でした。
残念ながら回想でしか見ることが出来ないけど、事故死してしまった兄・みさごが、優しくて、頼もしくて、名前負けしないくらいかっこいいお兄ちゃんなんですよね。
でも恋愛的な意味での三角関係じゃなかったところが良かった。
清澄とみさごは友情、ひばりとみさごは家族愛、きっぱり恋情と区別されて描かれています。
もやっとする匂わせもなし。
なんでもかんでも恋仲にしてしまうような俗っぽさがなくて、気持ちのいい設定だと思いました。
第3話までは清澄視点で進み、みさごの事故は自分が招いたものだと責任を感じている彼の葛藤がうかがえます。
動きそうで動かない、清澄が寝たフリをしたままキスを受け入れるシーン、めちゃくちゃゾクッとしました。
抱きしめたいのに、わずかにしか動かせない清澄の手がなんとも切ないのです。
だけど第4話で明かされる、ひばりが抱え込んでいたものはもっと辛かった。
辛すぎた。
みさごとひばりがどれほど仲の良い兄弟だったか知っているだけに、やりきれない気持ちになりました。
甘えを見せず、強がりで、自分を責め続けてきたなかないひばり。
最後のページでは "日晴鳥" らしい爽やかな姿を見せてくれて、わたしも救われました。
これは本当に文句ではないのですが、とても好きな設定だったので、もっとじっくり読ませて欲しかったです。
ふたりの関係がぐらついてるところからスタートなのが惜しい。
ひばりが初めて清澄の唇に触れた日はいつだったんだろう?
ひばりの恋心に初めて気付いた時、清澄はどんな表情をしたのかな、とか。
本編前の2年間、もっと詳しく聞きたかったです。
この先生の作品は初めてでしたが、とんでもない作品ですね。
読んでて最初から最後までずっと胸がキュンキュンしておりました。
物語は、家族を失ってしまった"ひば"と、後継人の"すみ"のお話。もうお互いのこの呼び方の時点で可愛すぎる...!
ひばりに対し、家族を奪ってしまった責任を感じ、家族になろうと、自分の気持ちに蓋をし生きようとする清澄。泣けます(T-T)
清澄に対し、すみの人生を奪ってしまったという気持ちを抱えつつも、隠せない恋心で苦しむひばり。泣けます(T-T)
物語に深みがあり、さらに作者様の作画の表現力には脱帽感服でございました。
お互いを想う表情がたまらないのですよ!
ひばり君の瞳で、恋をしているのが一目瞭然で、それに応えたくとも躊躇する清澄の切なさが手の描写だけで伝わってきました。
いつもは攻め様も受け様!と騒ぐ自分ですが、このお話に関しては攻め受け言ってる自分が無粋に感じてくる!そのくらい良作でした。
ちなみに初セッの夜は、切ないお話が続いてきた中で、二人の空気がガラッと変わる情熱的な描写でした。ひばり君が健気で、小悪魔で見ものです!
後日談のお話も甘くて、本当に素敵な漫画を読めました!買ってよかった(T-T)
「心が痛キュン」という、担当編集さんのキャッチがピッタリする。
本編を読んでから、ちるちるのインタビューを読んで。なるほど!と思いました。
ただ、厳密には義兄弟もの、とは言い切れないと思うんだなぁ。
ひばりにとっては、兄はみさごただひとり。そして。澄にとっては、ひばりは親友の弟。
親を早くに亡くして、施設で育ったというひばりたち兄弟にとって。互いに唯一の肉親だったのに。
ある日交通事故で兄・みさごは逝ってしまう。その日、澄は、仕事でみさごを呼び出していた。
その道すがら事故に遭ってしまったのだ。もちろん澄の責任では無い。
あの日、呼び出していなければ。もし、あの日で無かったら。考えても考えてもそれはせんない事。
けれど。澄が遺されたひばりを引き取ると決めたのは、贖罪の気持ちからだった。
その頃、ひばりはそれ程幼くは無い。なので、澄の贖罪の気持ちを痛い程感じている。
だから。ひばりは自分の恋する気持ちを言い出せない。
あああ。もぅ痛い、痛キュンとはこのことね。
互いに唯一無二の大切な人を亡くしたという喪失感。それを一緒に乗り越えて行くという、再生の物語。なんだよね。
澄が疲れて眠っている隙に、そっと口付けるひばりが切ないです。
ひばりの気持ちを知って尚、おそらく贖罪の気持ちのが大きい澄は自分の心の奥底から溢れ出してしまいそうな気持ちに蓋をしようと必死になる。
絵は黒々と描き込まれ、ひばりの大きな瞳は透明過ぎて。その瞳には何も映していない様で。
ゾワゾワとするんだけども。
小さな事件を挟んで、もう互いに大切な人を失いたくないと抱き合う2人を見て。
やっと息をつけます。端正に描き込まれた絵は、ずっと緊張感。
澄には実家があったり、元モデルという経歴もあって、周りに女の影もありそうなものの。
終始、対ひばりとの2人だけの世界で展開して行くので、それも緊張感を伴う因子だったかも。
そういう意味では大丈夫か、この2人。と、心配にもなります。
作者は、澄がモデルからフォトグラファーに転向した経緯も何処かで描きたいみたいなので、続編来るかなぁ。
私はそれより硬い蕾が澄によって暴かれた後、開花していく色気がだだ漏れてしまい。
澄の執着が狂気になって行く様を見てみたい…気もします。
抱かれてからのひばり、絶対ヤバい。っていう描き下ろしでした。
表紙のせつなげな雰囲気に惹かれて読んでみました。
冒頭の二人のやり取りを見ていると「この二人、一緒に住んでいるけど仲でも悪いの?」と思いながら読み始めました。
でも違うんですね。家族になろうとする澄と、澄のことは特別だけどだからこそ家族にはなりたくないひばり。澄もひばりもみさごさんのこと大切だったんだと思うんです。だからこそ亡くなった原因は自分にあるって思ってしまって負い目を感じるんですよね。お互いに想いあっているのに伝えられない。許しを請いたい人は亡くなっていて答えてはくれないくれない。
でも、伝えたいことはちゃんと伝えておかないといつ何があって伝えられなくなるかわからないということに気づいてくれてよかったです。
日常生活でいっぱいいっぱいになっていると忘れがちになる大切なことを思い出させてくれる作品でした。
あと、澄の正装がとってもツボでした。眼鏡に髪をあげてるのはずるい。めっちゃ好きです。
初めて読んだミナヅキアキラ先生の作品です。
ミナヅキアキラ先生は絵が丁寧なので読みやすいです。
カメラマン清澄と高校3年生のひばりのお話。
元モデルで新進気鋭の写真家として話題の清澄は、亡くなった親友の弟 ひばりの家族として一緒に暮らしています。
自分が仕事場に呼び出したため、バイク事故を起こし帰らぬ人になった親友 みさご。
清澄はみさごの未来とひばりの家族を奪ってしまった罪の意識に囚われていました。
2人で暮らし始めて2年…清澄は気が付いていました。
それは、ひばりが自分を好きだということに。
物語が始まった時には、すでに みさごは他界しているので重いテーマが背景にあります。
でも、作品全体を通して暗い雰囲気にならないのは、ミナヅキアキラ先生の丁寧な絵柄とキャラクターの心理描写を見事な表現力で伝えているからだと思いました。
清澄もひばりもお互いを大切に想っていますが、自責の念に駆られて本音は言えません。
とくに清澄はひばりに対して「家族」の役目を果たさなければと、ひばりの気持ちに気が付かないふりをします。
ひばりの気持ちは甘え足りないのを勘違いしているだけかも知れない。
手を伸ばせば触れられる距離…でも、自分からは触れられない。
ある日、撮影中に清澄が熱中症で倒れて入院したことで、2人の運命が大きく動き出します。
相手に伝えられない怖さを知っている清澄とひばり。
清澄に頼ることも甘えることもないひばりが、大粒の涙を流している姿を見て心から嬉しかったです。
じつは、ひばりの方が逃げ場のない気持ちを抱えていたのではないかと思いました。
清澄に自分の想いを伝えられて、ひばりの心が澄んだ空のようなっていたらいいな。
Hシーンは、本編で1回と描き下ろしで1回です。
ひばりは初体験だと思うので、いろいろと時間を掛けて欲しかったです(泣)
ページ数の問題でしょうか…。
もっと優しく甘い感じだと良かったなと思いました。
描き下ろし『わがままきかせて』
両想いになった2人の甘い日常のお話。
甘えてくれることが嬉しい清澄と弱音を聞かせてくれることが嬉しいひばり。
このお話は当て馬が登場しませんし、脇キャラも数コマ登場するだけです。
みさごの回想シーンはありますが、ほとんど2人のやり取りでお話は進みます。
一般的に登場人物が少ないと単調になるのですが、飽きずに最後まで読めるのですごいなと思いました。
泣かすようなエピソードも派手な演出もありませんが、優しく切なく心に沁みるような作品です。
ミナヅキアキラ先生の久しぶりの新刊です。
発売して秒で購入して読みました。
亡くなった兄の親友(澄)と、親友の遺した弟(ひばり)のお話です。
澄はひばりから兄を奪ったと思っていて、ひばりは澄のことが好きで、
なんだかお互いの感情が複雑だなぁって思ったけどスラスラ読むことが出来ました。
にぃが亡くなった時のひばりの気持ちを考えると胸が苦しくて涙が出てきたのですが
ひばりは澄がいたから生きてこれたのかなって勝手に思いました。(生活や精神的な面で)
両片思いのすれ違いもしんどかったのですが、最後ひばりが泣いたときは私も泣きました(何回目)
描き下ろしでは澄がひばりに甘えてて胸がきゅんとしました(*´▽`*)
ひばりも澄に甘えてて良い関係だなぁって(*´▽`*)
もし機会があったら更に大人になった二人にお会いしたく思います(*'ω'*)
辛いことを経験した分、2人には幸せになってもらいたいなぁと心から願わずにはいられない作品でした。
ちるちるをチェックしていなければ、また新刊情報を逃していたところでした、危なかったー。
ゆっくりと噛み締めながら、久しぶりの先生の作品を堪能しました。受け攻めの気持ちの距離感を表現する描写がすごくツボで、いつもきゅんとさせられます。今回はもう、気配だけでしょっぱなからうるうるっときてしまいました。
施設で育った兄弟と兄の親友のお話ですが、三角関係ではありません。兄のみさごと清澄(すみ)は親友で、兄にベッタリだった弟のひばりは、成長するにつれたった一人の家族をすみにとられてしまったような気持ちになります。いつしかその気持ちは、すみへの恋心に変わっていき…。
恋、そのものですよね。この、性描写じゃなくて、気持ちというか、「思い」の描写がエロいのって、何がそう感じさせてくれるんだろう?
ひばりが絶対にバレてはいけないと抑えに抑えた思いを、すみが寝ている時にだけ曝すシーンは、切ないのにめちゃくちゃ官能的です。終盤、すみがけじめをつけようとしているところに、マッパで「食べて♡」襲撃はそりゃもう、おにーさんはたまりませんよね笑
すみの心情もよくわかります。ひばりからの秘めた好意を言い訳にして、自分の気持ちから逃げる卑怯さを自覚している大人。ひばりのことを大事にしたいから、本当の気持ちを伝えられない。でもひばりがかわいい、どうしよう?って、内心ぐるぐるしてる。その思いが少しずつ飽和に向かい、最終的にとてつもない爆発力を帯びるまで、読んでる方も一緒に悶々としながら、行ってまえー!って旗振りながら全力で応援してしまいます。
先生の絵は線が細く、輪郭が途切れていたり、色素薄めでラフな印象だったのですが、今作は輪郭が全て閉じているので、パキッとクッキリ。顔や目の表情が更に鮮明になって、セリフがなくても彼らの気持ちが胸に迫ってきます。人物の名付けも素敵でした。それぞれのイメージが名前に託されているのだろうかと想像させてくれます。
画力と最低限の言葉で切なさや愛しさをガンガンに伝えてくるBLコミックとして、最近触れた作品の中では一番萌えました。シンプルで潔い装丁も今作の作風に寄り添っているかのようです。足し算より引き算の美学で統一されている印象を受けました。
とても美しい作品です。
ミナヅキアキラさんの新刊~ッ!!
復帰を待ってたからすごく嬉しい。゚(゚´∀`゚)゚。
読み終えた後、鳩尾に重いものが残りました。
決して不快な燻りではないのに…なんだろう?この重さ。
上手く言葉に出来ない余韻があります。
精一杯の言葉をかき集めるなら『グッときた!』ってやつですね。
[家族]と[贖罪]に縛られた気持ちが彼らを動けなくし
前にも後ろにも進まない時間が少しシンドイんですが、
縛りから解放された瞬間がとても良かったです…!!!
内容は書いて下さっているので感想を。
重複しますが、この物語にあるのは
[失われた命]と[家族]と[贖罪]の重石。
それがも~~~シンドイのです!!!
攻め:清澄は、親友でありひばりの兄でもあるみさごが亡くなった原因を作ってしまったのは自分だと悔いています。だからひばりの後見人となりこれからは「家族」として守っていこうとしているのですね。そうやって自分の心を何度も縛り付けるのです。
ひばりから向けられる感情に気付きながらも気付かないふりをする。
動かしたくても動かせない腕や手の描写がすっっごく良くてですね。(このページのここ!この手がいいの!って矢印で説明したいぐらい…。文字で説明出来ない歯がゆさよ…。)動かせない手から「ひばりを抱きしめたい!」って感情が見えるのです。それが切なくてキュンキュン萌えた…(;///;)
受け:ひばりは昔から清澄に片想いをしていました。けれど兄を亡くしてからは[贖罪]に縛られる。自分には幸せになる資格がないと、望んじゃいけないと。1人で生きていく覚悟を決めながらも、清澄への恋心が漏れてしまうところがめっちゃシンドイ…(;///;)(清澄が寝てる時にこっそりキスしてるのとかッ!ほんともう~~~~ッ///)←語彙消失
ひばりはぶっきらぼう話し方…というのかな?あまり笑いません。でも回想シーンになると、兄が生きてた頃は天真爛漫で思ったことは素直に口に出来る子だったんですね。変わってしまったのは贖罪を抱えるようになってから…。なので重石から解き放たれた後のひばりの表情や言動にはウルッとくるものがありました!本来のひばりが戻ってきてる…!ああああ良き…良き…(;///;)(感涙)
[失った命]で[家族]と[贖罪]に捕らわれてしまったけれど
[失った命]がまた2人の重石を解き放つキッカケにもなります。
後悔しないように生きる。
幸せから逃げない。
清澄が動かせなかった腕。
ひばりが1度は拒んでしまった言葉。
2人が素直になって向き合った時はもうもうッグッときました!!!動けない時間がシンドかった分、その反動で心がお祭り騒ぎのパーティーナイッですよヾ(*´///`*)ノ ヤホーイ! はぁ~~~良き…良き…読み終えた後はそれしか言えねぇです。あああ良かった。好き。
ミナヅキ先生がBLから少し離れる、と仰ったのは何年前でしたかねえ…。
大好きな作家さまでBLを描かれなくなるということに少なからずショックを受けましたが、数年ぶりにBL作品に戻ってきてくださってめっちゃうれしい。
ミナヅキ先生と言うと、若干癖のある絵柄を描かれる作家さまで、ゆえに好みが分かれそうな絵柄ではありましたが(個人的には凄く好きでしたけれども)、すっきりした絵柄になられた気がします。
ということでレビューを。ネタバレ含んでいます。ご注意ください。
主人公は元モデルで現在は新進気鋭のカメラマンである清澄。
人気上昇中のカメラマンである清澄には同居人がいる。DKのひばりだ。
ひばりは、清澄の親友でカメラマンをする清澄のアシスタントをしてくれていた「みさご」の弟。事故で急逝したみさごの代わりにひばりの面倒を見ている。
みさご、そしてひばりの兄弟は親がなく施設育ち。二人寄り添い、助け合い生きてきた。
そんなみさごが事故に遭った。
清澄が頼んだ所用をこなすために雪の中をバイクで運転したのが原因だった。
そう思い込み、贖罪の思いからひばりを引き取り、守ってきた清澄。
ずっと弟のように接してきた清澄だが、けれど彼は知っている。ひばりが自分に惹かれていることを。自分はひばりに愛される資格がない。ひばりの想いに応えられない清澄だが―。
んー。
ストーリーとしてはありきたり、と言って良いと思います。王道というか。よくあるお話ではある。けれど、ミナヅキさんの描く絵柄が独特で、なんとも言えないシリアスな、耽美な空気感が漂う作品でした。
登場人物は多くありません。
清澄と、ひばり。
そして、彼らの回想で登場するみさご。
舞台も、ほぼ彼らが生活するマンションで展開されていきます。
が、この奥行きの深さがミナヅキマジックか。
切なさと、健気さと、そしてそれらを遥かに凌駕する深い愛情。
それらが今作品にはぎっちり詰まっています。
相手を想うからこそ、自分の想いを伝えられない。
けれど、人の命の儚さも、彼らは知っている。
だからこそ「今」を懸命に生きようとする若者たちに萌えが滾りました。
年の離れたひばりを思い、なかなか手を出さない清澄にも萌えた…。
ひばりが高校を卒業するまでは。
そんな分別ある大人の清澄の思いに共感しつつ、そんな清澄にしびれを切らし誘ってしまうひばりの男気も良きでした。
最後、想いが通じ、事を致すときの清澄の男臭さにぐっと来た。
今まで良いお兄ちゃんであろうとした清澄の優しい顔と、ひばりにがっつく男の色香満載の顔。
めっちゃカッコいい…。
評価で迷いましたが、お久しぶりのBLということでちょっとおまけして神で。