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Rapunzel ouji no kayoizuma
攻めザマァが楽しめると聞き、拝読しました。
序盤では攻めの怠惰極まりない言動こそ気になるものの、この時点では攻めが捨てられても攻めザマァとまではいかない感じでした。
しかし中盤、やはり今までのは単なる序章にすぎないのだと悟りました。
攻めの言動が本っっっ当に酷いです。
捨てられて当たり前です。
その後は攻めザマァ展開。
すぐ許してしまう受けなので、どうせすぐ許すんだろうなと思っていたらかなり粘ったので面白かったです。
因果応報なのに攻めが可哀想に見えてくるところまで追い詰められて追い詰められて...
最後はしっかりハッピーエンドでした。
なんか心配だけど...幸せに暮らしてほしいです。
健気受けが好きだったけど、最近モヤモヤすることに気づいてしまった。
力関係は完全に攻め>>>受け。モテる攻めは浮気まがいなことをしたり受けを蔑ろにしても許されて、控えめな受けは嫌われたくないからひたすら耐えて嫉妬や不満を飲み込んで何も言えない。こんなの理不尽だ。対等な関係じゃないよね?
そこでこのモヤモヤを吹き飛ばすために、攻めざまぁで評価の高いこの作品を読んでみたら、本当に見事な攻めざまぁでスッキリしました!
キラキラ芸術家で高身長年上イケメンの克己と大学時代から付き合い始めて3年の、ごく普通の平凡な新社会人の昭良。向こうからのアプローチは一切なくこっちから会いに行かないと会えないし、まともに好きとも言われてない。芸術に全振りしすぎて生活能力のない克己のために毎週末買い出しして家事して経理事務してたまに性欲処理に抱かれて…
これって恋人と言えるのかな?それともただの都合のいい存在?それでも好きだから…と、健気に耐えていた時に現れたのが当て馬の超美形ハーフモデルのリオン。
彼は克己がずっと絵のモデルにしたいと切望して追い求めていた存在。克己はリオンを目を輝かせて見つめて、自宅に住まわせ、ぞんざいな扱いにしていた昭良とは違い、甲斐甲斐しく世話を焼く。昭良は次第に嫉妬と不信が募っていき…
このリオンが引っかき回してくれます!何故か昭良に当たりが強く、事あるごとにdisってきて、ヌードモデル中の自分に克己は欲情しているとマウント。
絶対に敵わない別世界の住人に、克己とお似合いなのは誰なのかを思い知らされ傷つく昭良にもう涙です…
そしてとどめを刺される出来事がありプッツリと糸が切れた昭良はついに別れを決意。連絡を断ち、今までもらったものを全部送り返し…
さあお待ちかね、ここからが攻めざまぁのターンです‼︎
家に押しかけて来ても警察呼ぶぞと追い返す。やつれてても知ったこっちゃない。君がいなきゃ絵を描く意味がない、絵もやめる、家も売る、と言われても、それは愛じゃない。依存だ。このままよりを戻してもまた同じことの繰り返しになる、と突き放す。
そうそう!相手が変わらないのに簡単に許したら、反省がないからきっとまたやらかすもんね。
本当は未練があるのにキッパリ断る昭良は、もう耐えてばかりだった頃の昭良じゃない。
そして、お偉いさんや業界人の集まるパーティーの中心にいてあんなに華々しかった克己が、社会人としてはポンコツなのにスーパーでバイトしてパワハラ店長に毎日怒鳴られるまでに。
倒れるほどボロボロになった姿を見てようやく向き合う決心がついて…
昭良がそばにいて自分に尽くして当たり前、気遣いも思いやりも相手の都合もお構いなしだった克己が、ちゃんと相手のことを考えることができるヘタレワンコにジョブチェンジしたのを見て本当にスッキリ爽快‼︎
やっぱり攻めざまぁは二度と受けを粗末に扱うことがないよう徹底的にやらなきゃダメだね!きっとこれからの二人なら大丈夫、と思える爽やかな読後感でした。
なお思いが通じ合ったラブラブなHシーンは終盤のほうに少しだけ。攻めざまぁが目的だったのでその辺は問題ありませんでした。
小中大豆先生は初読みだったのですが難解な言い回しのないわかりやすい文体でとても読みやすかったです。他にも攻めざまぁがあるということで、他の作品もぜひ読んでみたいと思います。
やー…、良かった。。
小中先生のファンタジー作品を立て続けに読んでいたのですが、現代ものもめちゃくちゃいいなあ、とあらためて。
「攻めざまぁ」物語だと思っていたので、こう、攻めがもっともっと傲慢で花餅ならない嫌な奴なのかなと思っていたんですよね。
でもそんな素養が裏切られました。(いい意味で!)
盛大な「攻めざまぁ」物語ではあるけれど、この克己という攻め……憎めないよー!!!
憎めないどころか、もう途中からたまらなく愛しくなってしまって。
捨てられ、目が覚め、画家としての仕事も家も全て捨てる覚悟で追い縋る攻め。
一度縋ってダメでも諦めず、何度も追い縋る。
そこで受けが絆されるのかな、と思いきや!
そうは問屋が卸さず、更に追い詰められていく攻めの姿が哀れで哀れで、ちょっと泣きそうに( ; ; )
昭良に「依存」と言われ、ヨリを戻すのを拒絶されるシーンは本当に心苦しくなったけれど、その通りだなと。
フラれてもフラれても「話を聞いてくれ」と会いに行き、拒絶されたのちは昭良の家の裏に引っ越して毎日昭良を描きながら一目見るために近所のスーパーでアルバイトをし…
そりゃ、ここまで追い縋られたら、振り払えないよね。ともう納得してしまうほどの、”縋る攻め”でした。
勇気を出し、変わる努力をし、昭良を追い続ける攻めの姿にいつの間にか自分も絆されてた。。
昭良にきゅっと締め付けられて、我慢できずにガツガツ奥まで責めるところも、「昭良昭良…」と呼び続けてくれるところも、最高でした◎
先生の「気難しい王子に捧げる寓話」が大好きな作品。こちらも気になっていたので読んでみました。
ずっと受け視点です。
攻めの克己(かつみ)は売れっ子画家で、絵を描く以外は無頓着。受けの昭良(あきら)は克己の家に通って、甲斐甲斐しく世話を焼いている。
付き合って3年経ち、世話されるのが当たり前のような克己に、だんだん昭良の中に不満が積もっていき…というお話。
克己が絵に没頭して、デートもしない、誕生日も覚えていない、昭良に労いの言葉もない…など、読むほどに昭良が気の毒になってきます。
そして中盤に、克己がモデルとしてずっと探し求めていた美形のリオンが現れてから、俄然お話が面白くなって、読む手が止まらなくなりました。
「それは無いわ〜」って思うような克己の所業に、さらにリオンの言動も昭良を追い詰めていく…。克己を信じられなくなって、どんどん弱っていく昭良が不憫で、読んでいて泣けてしまうほど。
そしてとうとう昭良の我慢もプツンとはじけてしまう…。
ここからはもう、昭良の押さえ込んでいた不満が噴き出して、アパートでの二人の話し合いシーンは読んでいてとてもつらくなりました…。
そして後半は攻めザマァ展開。
前半はソフトな俺様攻め×健気受けだったのが、後半はヘタレ執着攻め×意地っ張り強気受け、という感じで、関係性がガラッと変わるのが面白いですね。
前半の克己の行いは確かに「無いわ〜」でしたが、後半はどんなに頑張っても昭良に冷たくされ続けて、今度は克己が可哀想になってきました。
そして最終的に、重っおもで少々気持ち悪い執着溺愛攻めになったのは、ちょっと笑ってしまいました。ここまでキャラが変わるとは…w
読み始めには想像もしてなかった展開で、最後まで面白くて、あっという間に読了しました!でも後半攻めが気の毒すぎて、ちょっと萌えは少なかったかも。
電子限定おまけは攻め視点。
克己視点も読んでみたかったので嬉しい。そんな気持ちだったんだ〜という内容で面白かったです。
先生の作品は読みやすくて、やっぱり面白いです。他の作品も読んでみようと思います。
シーモア 挿絵付き(イメージよりも克己が小綺麗でしたw)
まさにこういうのが癖なんです!!と声を大にして叫びたいほど癖でした。
無自覚でアホで相手も現実もなにも見えていない攻めにぼろっぼろに不憫にされてしまう受け。そういうストーリーに加え、今作は克己には自分から行かなければ会えないという設定が本当によかったです。そして会いに行ったところでろくに会えなかったり、ほかの男が住み着いていたり…挙句の果てに「君がいるから楽だ」発言ですよ!?何度克己のことをタコ殴りにしてやろうかと!!
よく考えれば「楽」と一言に言っても生活が楽になった、のではなく生きるのが楽になった、極論息がしやすくなったとかもっとそういう根本的な楽だったのかなとは思いますが、そう都合よく受け止めてくれるには辛い時間が長すぎましたね…
最終的に克己がだいぶ気持ち悪いストーカーになり、相も変わらず周りの目を気にせずただ昭良に愛を伝えたがってうまくいかない愛に不器用な男になり下がったのが個人的に最高にザマァで、でも最高に大満足なエンドでした。
結局どっちもどっちと言いますか、2人が幸せそうならこちらとしてもハッピーなので、やはり不憫展開からのハッピーエンドは癖だと実感しました。
随分前に読んで、再読しました。
攻めザマァを浴びたい時には小中先生!というのが謎に自分の中にあるのですが、やっぱり最高でした。
今更内容については触れませんが、このレベルの攻めザマァ作品が世の中に溢れて欲しい…と思える作品です。
こちらがしゅみじゃない方はおそらく攻めザマァというジャンルがしゅみじゃないんだろうなという感想を抱くほど攻めザマァの教科書のような1冊です。
もちろん攻めが可哀想すぎてカッコ悪くて読者もドン引きしてしまう場面もありますが、スカッとできるから読後感も気持ちいい。
こちらは数年前の作品ですが、2024年現在出している作品を見るに今最もノリに乗っている先生のうちの一人だと思います。
今後の作品も期待しています!
でもとても面白い作品でした。BLはコミック派で小説はあまり読まないのですが、前から攻めザマァ作品が大好きで、色んなサイト調べててちるちるさんでもこちらの作品紹介されてまして、これは面白そうたぞと早速購入
どんな攻めザマァが見られるのやらと期待してました~
が思ったより攻めザマァが激しかった。
というよりはまず克己の両親のことや、心の傷、画家にありそうな気質などの克己が背負ってる背景に同情してしまいました。だからといって恋人である昭良をないがしろにしていいわけないのですが、とにかく克己から昭良への愛情が、一切感じられない前半でした。
確かに昭良も惚れた弱味で、何も言えないのもわかるのですが、本当に残念な2人でした。
それが後半リオンの登場によってガラリと立場が変わっていきますリオンがまた意地悪い!小説だからかダイレクトに嫌味とかマウントが伝わってきてイラッときました。
それから昭良はだんだん魔法が解けるみたいに自分を見直します。
いずれどちらかが我慢するカップルはだめになると思ってたけど克己は浮気したわけでもないのに、やっぱり二人は別れちゃうんですね~
それからの克己の変わりかたが凄かった。ええっここまでってくらいのザマァです。あまり気分の良いものではないんですよねこれが
攻が俺様気質の浮気しほうだいだったら、ザマァなんですけどね。
結局2人は元サヤにおさまります。2人が少しずつ変わっていって喧嘩しながらもラブラブするんですよね
最後のHシーンはほんとにきゅんとなりました。
山あり谷ありの2人でしたが凄く切なくて、なんかリアルでとても素晴らしい作品でした。
ただね今までの攻めザマァ作品って結局メインの2人が元サヤにおさまって終わりなんですけど、第3のもっと良い男が表れて受ちゃんをさらってハッピーエンドみたいなの読みたいです。それでこそほんとの攻めザマァだと思うのですが、どうでしょうか?
ずっと受け視点で進んでいくから、誤解のさせ方が上手い。
描写がうますぎて、リオンが出てきてからの場面は、昭良と一緒になってハラハラした。
攻めざまぁとは思わなかった。悪意があって受けを貶めたりしたわけでもなく、クズでもないのに。どこにザマァ要素がある?
無神経執着依存攻めが最高。芯固めな健気受けと相性よすぎる。シチュエーションとカップリングの設定が最高で、それはそれはストーリーが映える。
攻めがプリンセスで、受けがプリンスとして比喩されてるのが新鮮で面白い。
これは似てるね、ってだけで、お互い姫とか王子とか呼び合うわけではない。
電子おまけの攻め視点がめちゃくちゃよかった。
もやもやから最後の最後ですっきり。画家の恋人克己に尽くす会社員の昭良。感心するぐらい尽しても克己は当然って態度で、昭良がやるせなくなるのも解る。おまけにリオンが克己と同居するようになり、蔑ろにされ、匂わされ…極めつけの「昭良がいてくれて楽だった」なんていわれるとね。酷すぎる。別れは必然だったと思う。ただ、ここからの克己の粘りがすごかった、変人ゆえかな?結果克己の粘り勝ちだけど、克己を嫌いになりきれない昭良だから、破れ鍋に綴じ蓋でお似合いなんだと思う。最後の克己目線の話ですっきり。切ないの好きな方にオススメ✧*。
全くあらすじを読まずに、高評価だと言う事を信じて読み始めたのですが、「攻めザマァ」好きにはたまらない一冊でした。
3年間尽くし続けてきた受け昭良と、尽くされるのが当たり前になった攻め克己。
内容を知らなかったので、読みながら克己に憤慨して(特にリオンのために買い物に行ったりするあたり( *`ω´))
別れちゃえ〜とまで思わされるのは攻めザマァの前振りでしかなかった!
後半は「もうやめて克己のライフはゼロよ」って感じです。
よく読む攻めザマァは、こんなんで許しちゃうの?と思う事が多かったので、ここまでハッキリ拒否できる受け昭良に、びっくり。
最後までハラハラを楽しめました。
挿絵は大好きな麻々原先生。
最高でした。
小中先生の作品は初読みです。一番人気のある作品ということで、こちらを選んで読みましたが・・・なぜこれが高評価なのかと首を傾げてしまう内容のお話でした。
受けも攻めも途中で性格も印象もがらりと変わります。二人とも情緒不安定すぎませんか? 特に攻めは情けなさすぎる&その後も挽回の余地がないという状態で、このお話の面白さがどこにあるのか全くわかりません。
読後感もすっきりしない感じでしたので、この話はもう二度と読まないかな・・・と。小中先生は人気の作家さんのようなので、また違う作品にチャレンジしたいと思います。
小中先生2作目の読者です。
”さよなら、運命の人”が好きだったので、本サイトで高評価だった本作にたどり着いたのですが、期待値以上に好きな内容でした。
可憐な外見とは裏腹なオカン系受が、一目惚れからアプローチし居止めた画家の攻様に振り回された挙句に鬱屈した気持ちが爆発して”攻めザマァ”に至るという展開です。前半は、自分の気持ちを押し殺し、言うべきことも言えずに病んでしまう受の態度にちょっとイライラしてしまいました。そもそも、そんなに積極的でなかった攻(←恋愛向きじゃない人)に対して、”どんなあなたでもついていく!”と押し切って恋人になったというところに負い目を感じていたという印象があるのですが、そんな受に対して、2人の関係に闖入する美形モデルのリオナの言動は結構共感できてしまったんですよね。
”攻めザマァ”の一連の描写が楽しくて…とくに、そこに至る心理、”愛していた彼に傷つけられた分だけ、傷つけたいと思った。”という感情の生々しさがたまらんかったです。あと、自分が画家の恋人なのに、彼のミューズになったことがないという事実に実は地味にプライドを傷つけられていたんだな~と思ったり、相手にとって都合のいい存在ということの不自然さも見えて、いろいろ考えさせてくれるよい”ザマァ”だったと思います。
後半は、攻様の異常性が輝きだして、個人的にはむしろこっちの攻様のほうが好きでした。全身全霊で受をストーキングする行動力は、もはや以前の引きこもり王子からは別人のようです。相手が自分に執着しているということに対して、気持ち悪さ以上に優越感があると犯罪にならず丸くおさまるのか…と、受の葛藤と攻の執着を堪能しました。
共依存を克服して互いに自立した2人は、最終的に溺愛!というかちょっと気持ち悪い方向に着地した印象があるんですが、むしろそれが好きなやつでした…。
作者さんの作品を初めて読みましたが、大変面白かったです。
ラプンツェルなんていう言葉がタイトルにあるのでファンタジーかと思ってたんですが、そうじゃありません。
主人公の2人に対して、怒ったり一緒に悲しくなったり憐れんだり嬉しくなったりと、感情が忙しくなった作品でした。
前半は本当に克己の気持ちがハッキリしないので、昭良の一方通行な献身がもどかしかったですし、それでも2人が別れてしまった時は悲しく、克己がかなり不憫に感じられました。
なるほど、これは攻めザマァだわ。
途中まではいい気味だと思えていたのですが、あまりの不憫さに「早く復縁してあげて!泣」って思ってしまいました。
甘いか?
作者さんがあとがきでおっしゃってるように、攻めがちょっと気持ち悪い人物になっちゃったなぁ、って印象はあるのですが、執着溺愛攻めとは大体気持ち悪さと紙一重だと思うので許容範囲内です。
最後には完全に関係が逆転してるので、私はスッキリしました。
幸せで満たされた毎日が続くと、それが当たり前みたいに思えるけどそうじゃないんだよっていう教訓みたいなお話でした。
最近よく名前を拝見する作家様ということもあって一度読んでみようとこちらで一番人気のこの作品を読んでみました。
文体読みやすく、引っ掛かることなく入ってきます。最後までスルスルと読めましたが中身はあまり合いませんでした。
面倒な攻と受。前半と後半でキャラの印象が変わります。
周りの重要に見えるキャラもそんなことはなく、何で出てきたんだろうと思うキャラも。スピンオフでもあるんでしょうか?
とにかく面倒でイライラする展開の続くお話でした。特に後半はくどいです。
正直面白かったかと言われても面白くはなく、印象に残る作品でもありませんでした。
ん?攻めざまぁ?
ちょっと違う気がするのよ。
受けも攻めに対してオカン的に甘やかしてたから増長させてしまったんでしょうし。
どっちもどっちですよね?
なんか子供同士の恋愛していて、どっちも本音が分からないっていうか?本人さえ自分が見えてないっていうか?
受けが察してちゃん?にしか見えなくて、面倒くさいよね?
依存させておいて後から不満噴出?
もちろん攻めもどうかと思うのよ?リオンのくだりとか、自分にはまったく執着してない様な攻めが、他の人間に対してどんな理由にしろ執着して優先してたら怒るよ!
だから、怒ればいいのよ!
何というか、受けも攻めもあんまり好きになれないキャラだったのよね。
水族館で魚見てる感じだったなぁ。
売れっ子画家の克己
描くことに夢中になるあまり周りの事が見えなくなるので恋人も長続きしない。
社会人1年の可愛い系ゲイの昭良
オカン体質なところが思ったのと違うと振られてばかりいる。
克己は生活能力はないけれどそんなところも自分がお世話出来るからいいなんて思っているけれど、付き合い始めて3年ちょっといろいろモヤっとしているのです。
いまさら「僕と仕事どっちが大事?」と聞きたいわけじゃないけれどデート中に閃いて絵を描きに帰ってしまうとかしょっちゅう存在を忘れられてしまうなんて…
こんな人が恋人って3年も持ってすごいとしか言いようがないです。
ふと自分があまり大切にされていないのでは?と気がついてしまったら迷いが生じてしまいますよね。
心が弱ったうえ風邪ひいてぼろぼろ状態のところを昭良に見られた克己が『みっともないところを見られたくない」と言うけれど「つきあってからずっとみっともないところしか見ていない」という会話に笑いましたがいいなぁと思いました。
みっともないところ見ても嫌いになれないどころか好きになっちゃったんだから、本当に好きなんだよね。
当て馬的に出てきた超世美形モデルで工芸家のリオン。
すごく意地悪でワガママなんだけど喧嘩中の恋人が迎えに来ないと激おこで八つ当たり。
二人の仲を引っ掻き回してくれた彼のコイバナも面白そうなのでいつか機会があったら彼と恋人のあれこれも見せてほしいと思いました。
小中作品の中でもバランスがすごく良い作品ではないかと思います。スパダリっぽいけどダメ人間の攻めと健気な受け。受け目線で語られていてせつない。攻めざまあの展開以降では、やり直せない受けの気持ちも丁寧に書かれていて、説得力があります。別れた後の攻めの落ち方もなかなかすごい。そして、よりを戻した二人の描写が良かった。
似たような作品がありますが、これが一番展開が自然に感じられました。
何度でも読んでしまう。
「ちるちる不朽の名作BL小説100選ときめく恋」に選ばれた名作。一度同人誌で発表したものを加筆修正された作品らしい。道理で読んでる途中で「もう終わるのかな」と思うくらい前半で一つの山場が終わり綺麗にまとまる感じがしました。
でも後半が凄い。ええっ!と思うくらい攻めが豹変。そして受けも強気になっちゃうし。受け君の視点で書かれているので強気に豹変しても理由がわかるから納得できる変化だったけど、攻め様の豹変に
は若干引いた(笑)
私にとって「ときめく恋」かどうかはわからないけど、心に刺さる作品。
個人的に攻めがバイトしていた惣菜屋の店長に「長沢克己ってネット検索してみて」って言いたい。
積んでいた本をやっと読みました。
見事なほどの攻めザマァ。
攻めザマァの中の攻めザマァでしょう。
傲慢な前半から、後半のあまりにも情けない攻めの変貌ぶり。
攻めがあまりにも可哀想で、思わず泣いてしまいました。
不満を溜め込んだ受けが爆発すると、ここまで威力大なのかとビックリ!
容赦なく突き放す突き放す。情け容赦なし。
画家の変わり者・克己×献身的なリーマン・昭良
尽くされることに慣れ切ってしまった克己に腹が立ちました。
モデルのリオンとの行動も、昭良に誤解されても仕方がないよ。
しかも、昭良が色々してくれると楽だから……って、そりゃない。
「愛」があると思っていた部分を全て否定され、堪忍袋の緒が切れたって感じですかね、
そこから立場が一転。
スーッと夢から冷めていく昭良。
縋り付く克己をバッサバッサと切り捨てていくのです。
正直、昭良もかなりいい性格してると思うよ。
あまりの非情さに克己が不憫に見えてきましたよ;
店長に怒られ、店員たちにバカにされながらスーパーでバイトする姿は健気過ぎて泣けた。
別れても昭良への愛情を垣間見せる克己に対し、優越感に浸るような昭良はなかなか性悪なのかも。
結局、克己も昭良も子どもだったのかなあ。
再び寄り添えるようになった2人にホッと胸を撫で下ろしました。
傷つき傷つけ合い、成長しながら作り直した関係。
再構築というよりは、全部壊して一から作り直したという印象。
再出発後の2人は、やっぱり立場が逆転したままなのが面白い。
克己はもう一生、昭良に頭が上がらないと思う;
かなり気持ち悪い変態だし、克己には昭良しかいないよね。
攻めザマァ好きには堪らない展開で、すごく面白かったです。
尽くされる事に慣れてすぎて、相手に感謝の気持ちを伝えられない男は絶対ダメですよね。
そして、不満を溜めすぎる事も。
身につまされる面もある、シリアスで深いお話でした。
童話に沿ったストーリー展開も良く、その割にリアルというギャップも面白かったです。
売れっ子画家の克己=塔に籠っているラプンツェル
通い妻の昭良=通いの家政婦王子
グリム童話の「ラプンツェル」に譬えた物語。
何不自由ない資産を相続している画家、克己。克己はいつも恋人に飽きられて長続きしない。
今までと違って、去っていく、恋人・昭良を初めて追いかけた克己。でも昭良の心は、戻って来ない。
自宅を出て昭良の傍に住み、昭良をコッソリ見ては壁一面に昭良の絵を描く克己。
克己は子供の心を持った大人。保護者や支援者の気持ちが汲めない、社会の中で孤立した存在。
昭良は、克己にとって保護者であり、恋人、掛買いない存在だった。
再会後、筆を取った克己の画風は変化している。
原作と共に併せてこの小説を心理学的な読み方をしてみたら、とっても面白かった。この小説、著者が意図していなくても、原案が寓話なので、意外と中身が深いです。(参考:岡田斗司夫ゼミ#332(2020.4.26) ラプンツェルと「笑う魔女」)
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★原典の童話の粗筋にほぼそった展開だった。
ドイツ周辺の古い民話『グリム童話』(Kinder- und Hausmärchen) に収録されている作品。髪長姫:イタリアのナポリに伝わる『ペンタメローネ(ペンタメロン/五日物語・Pentamerone)』からの引用。
「ラプンツェル」とは、野菜の名前。妊婦が食べるのによい植物のこと。
★登場人物の年代が抱える精神発達上の課題
→冒険をし(通過儀礼)、成功(成長)して宝を得る、という構図
*あらすじ
とても美しい女の子は、ラプンツェルと名付けられて、12才になると森の中に築かれた入り口のない高い塔に妖精によって幽閉される。妖精(魔法使い)はラプンツェルの見事な長い金髪をはしご代わりに、窓から出入りしていた。
ある日、森の中でた王子が美しい歌声に引かれ、塔の中のラプンツェルを発見。妖精と同じ方法を使って塔に登る。
ラプンツェルの妊娠を知って激怒した妖精はラプンツェルの髪を切り落とし、荒野に放逐する。
ラプンツェルを訪ねてきた王子は待ち受けていた妖精に罵られ、塔から身を投げ失明する。7年後、盲目のまま森を彷徨っていた王子は、ラプンツェルの歌声を聞いて、男女の双子と暮らしているラプンツェルと再会。
ラプンツェルの涙が王子の目に落ち、王子は視力を回復する。王子はラプンツェルと子供たちを伴って国に帰り、皆で幸せに暮らす。
最初読み進めてる途中、ほんとに攻めが最低最悪でこれ絶対しゅみじゃない〜とイライラしながら読んでたんです。
付き合ってるのに他の男をおっかけてるし、受けの事家政婦扱いして気持ちも読めない、体目当てとしか思えないようなセックス頻度、もうこいつを見切ってくれよと思ってた所で受けが別れようと宣告したんで、バッドエンドになろうがスッキリしたんです。
でも、振られたことで受けにしがみつく攻めの行動に何故か胸が打たれてしまい、この物語、当たりだったかも…と気持ちが変わりました。w
ストーカーのように受けの住居に頻繁に訪れたり、バイト先や自分の住まいもいつでも見守れるよう近所に引越したり、部屋中に受けの顔を描いた紙が貼ってあったり、、これまで散々ほったらかししていたのが嘘みたいに執着し始めて……最初からこの性格だったら良かったのに!! 一気に力関係?逆転しました。
私はスパダリ、頼り甲斐のある攻めがすきなので初期の攻めは自己中なガキすぎてなかなかしんどかったです。 これからは受けの事沢山気を使って捨てられないよう頑張って欲しいです。
小中さんの書くちょっと駄目な大人のBLは読後感が悪くないので大好きです。
売れっ子画家x学生->新米社会人カプで、すれ違い…というと一見スパダリものっぽい設定ですが、攻めが良い感じに駄目な人ですw だけどそこが良い。
この攻の駄目さの具合の匙加減が見事で、イイ男として登場したはずが駄目な所がボロボロ出てくるのに、何か憎めない。攻も受側もお互いに愛情あるのがきちんと書かれてるからかな?
そして受もうじうじしておらず、努力家でしなやかで強い子なので、2人のすれ違いも苛々しないで安心して読めます。
小中さんは作家買いしてますが、こちらは小中さんコレクションの中でもトップ3に入る作品になりました。お勧め!
個人的にそんなに「攻めザマァ」感を覚えませんでした。確かに哀れっぽい感じの話なんですが、この攻めをザマァと笑うにはなんかちょっと躊躇われてしまって…。
あらすじと「ラプンツェル王子」というふざけたタイトルからして、読む人を地味に選ぶお話だと思います。
32歳の大の大人を捕まえて「ラプンツェル王子」ですからね。嫌な予感がした方は覚悟した方が良いです。
攻めは一言で「子供」です。
良く言えば少年のような男性で、真っ正直に言うならガキです。それなりに好意を寄せる相手に嘘をつき続けたり、試すようなことを言ったり、とても大人という感じではありません。
特に、金持ちだと知られると面倒だからと酒の席でついた嘘を撤回するのが付き合って暫くして、というのがもう幼稚園児以下。金持ちなのに自分を貧乏画家だと宣って許されるのはティーンエイジャーか童話のキャラクターぐらいです。32歳の大人がすることではありません。
酔った勢いで受けを抱くし、受けが身の回りの世話をしても他人に指摘されるまで気付かないし、受けが具合が悪そうでも自分の興味を引くものがあれば受けを置いて走り出してしまうようなガキです。
そんな攻めに惚れて、しかし我慢ならなくなって愛想をつかす受けは「妻になりたかったオカン」
「ちょっと子供っぽくて浮き世離れしてるけど金持ちで顔が良くて才能がある素敵な攻め。おれは平凡だけどほんの少しでも支えになりたいの…」的な奥様気分だったのに、現実は「ガキの世話をするオカン」だったことに気付いて目が醒めて愛情も冷めます。
そっからなんかやや若年層向けの女性誌の主人公みたいな感じで、攻めの支援者的な人間が中を取り持とうとすると「プライベートな事情を勤務先に持ち込まないでください」とキレたり、攻めを忘れるために恋人でも作ろうかなと悩んでみたりとヒス……元気です。
途中で、受けが目を覚ますきっかけとなったクソガキ的なモデルが受けに指摘するんですが、攻めを受け入れると決めたなら、確かに言いたいことは言うべきなんですよね。
気付いてくれないかな、気付いて欲しいな、なんて最初っからガキ丸出しの攻めに期待するのが間違いです。自分から言い出せないなら、他人の変化を期待してはいけない。
だからといってクソガキモデルは普通にクソガキですし、受けが見切りをつけるのも仕方がありません。
そうして結末は、攻めがウジウジオロオロ受けに憐れっぽくまとわりついて、そんな攻めに受けは絆されて、二人は結ばれハッピーエンド。
ザマァどころかモヤモヤしまくりでした。
なんか攻めがザマァ出来ないんです。可愛いとも可哀想とも思えなくて、
金持ちで才能があっても、それを活かせなかったら攻めはただの空気の読めない役立たずなんです。まともに仕事はできない、極端に他人に興味が持てないからコミュニケーションも上手く取れない。そんな人間が、取り柄である画家の仕事が出来なくなれば地獄です。
「普通の人は努力して色々頑張ってる」んですが、攻めは普通じゃないのでスーパーのアルバイトですら悲惨な有様を晒すしかない。
一応最後は地獄を見て少し改心したようですが、本質は変わらないと思います。
まぁ受けはダメンズウォーカーっぽいし、自分がいないと攻めは駄目らしいというアドバンテージも見つかったので上手くいくことでしょう。
なんかこういう攻めを見るとひたすら悲しくなってしまうのは、自分が無能者故なんだろうなってさらに悲しくなってしまって駄目でした。
普段、小説は読まないのですが、私の好きな攻めザマァ展開だということで初めてBL小説を手に取りました。
初めてでしたがスラスラ読めて小説もなかなか面白いな!と思えました。
肝心な内容ですが、絵のことになると恋人そっちのけで没頭してしまう克己と、そんな恋人の世話を焼くチャキチャキ系の昭良。
克己がどれほどかというと、絵のインスピレーションが浮かぶとデートの約束も忘れ、連絡もなしに昭良そっちのけで画廊に閉じこもったり、ピクニックデート中にも卵焼きのコゲからアイディアが沸き、何も言わずに帰ったりやりたい放題。始めは仕方がないと許していた昭良ですが、自分も就職して忙しいのに、克己は自分では何もできないから週末には克己の家に行き家事をする生活に疲れ始めていた矢先。
克己が以前から絵のモデルにしたいと恋焦がれていたリオンと出会ってから2人の関係は崩れていきます。
リオンとは克己の恩師のパーティーで出会います。昭良がパーティー会場に来ていた男に言い寄られ、克己が助けてホテルの部屋に向かう途中でリオンとすれ違うのですが、克己は傷ついてる昭良そっちのけでリオンを追いかけます。それだけでも酷いのに、その後リオンは克己の家に居候するようになり、リオンは週末に訪ねてくる昭良に冷たくあたります。
その後も昭良が傷つくような出来事が続き、別れを決意します。
ここからはお待たせしました、攻めザマァ展開です。
なんか、克己がかわいそうというか、哀れな感じでした。
付き合っていた頃は昭良の誕生日も忘れていたのに、絵をプレゼントするところは涙がこぼれました。
最後はハッピーエンドなので、攻めザマァ好きな方は読んでみてください!
前半は尽くしまくる受と、亭主関白の如くなにもしないで受を利用しているように見える画家の攻に、とっとと別れてしまえ、歴代の攻の彼氏の行動は間違っていなかったのだ。早く別れなさい。
と心のなかで言い続けていました。
本当にどちらの行動も腹立たしい。
好きになるってこういうことかな?
と考えてもみたけど、そんなのいいから別れなさいと、受に言い続けてしまいました。
いざ別れることになったら、攻が付きまとってきて、ようやく相手(受)の有り難みがわかったかと少しすっとした気持ちと、
一人では生きていける人ではないということが前半で嫌というほどわかっていたので、少しの心配もありつつ、やはりどんどん攻の生活水準が下がってきました。
一般企業で働いたことのないない30過ぎのおじさんは、バイト前の店長にパワハラを受けたり、おばちゃんたちにも仕事が出来なさすぎるとやっかまれます。
可哀想過ぎるけど、受の近くにいたいために頑張る攻の姿はなかなか心を打つものがあります。
牛肉コロッケのシーンは心暖まります。
小説を読む前は、もっと明るい本だと思っていたのですが、読んでみたらそうでもなかったです。
後書きで作者も私と同じことを感じながら書かれていたようで、「ですよね!?」ってなりました。
よい本でした。
攻めの克己は、釣った魚に餌をやらない言葉足らずな旦那タイプ。
3年付き合った彼氏のこと大好きで、側にいるのも尽くしてくれるのも良くも悪くもあたりまえになってしまっている。
周囲にも彼氏ですと公にしてるし、熱愛してるのは自分の中であたりまえ過ぎて、まさか受けの昭良に伝わってなかったとは夢にも思ってなかったんだなーという感じ。外から見ると大好きなのが伝わって微笑ましい。
一方受けの昭良は、付き合えたのは自分が押したからで克己の意思じゃないという認識と、克己の気遣いの足らない行動のせいで愛されているか疑問をもっている。一人で頑張って限界がきて…そこからの意思は強かった!
そうやって離れてもやっぱり会うと好きというのは本能が選んだ相手なんだなーと思います。そういう人と出逢えて、そうしてなんだかんだを一緒に体験して、お互いにとって良い関係を作っていく、そんな2人の物語です。
はあー!!今までにないBLを見せてくれました!
何という攻でしょう!
本当にBLの攻ですか???
と言いたくなるくらい衝撃的なキャラクター。
まるでダメな彼氏…。
思えば序盤から、ほぼあてのない人探しのためにバーに通うなどという「大丈夫かなこの人」感は漂っていました。
とはいえ、イケメンだし?優しいし?酔った勢いで昭良と致すまでは割とスマートに展開するので、キュンとしなくもない。
ところが、そんなカッコよさげな克己さんは瞬時にログアウト。
朝チュンの数行後から怒涛のダメ彼氏モードが炸裂します。
「一つのことに集中すると、周りが見えなくなるんだ」を免罪符に
デートをすっぽかす、
構ってくれないと思ったら、疲れている日に限って求めてくる、
そもそも「好き」って言われたこともない、
嫉妬もしない、
自分の仕事に関わるパーティーなのに一人で行けない、
誕生日を覚えていない、
思い出しても超適当なプレゼント
「ごめん、もう二度としない」と言いながらも無神経な行為繰り返す
持って生まれた性格と才能なのでしょうが、びっくりするくらい視野が狭く、人の気持ちが考えられないのが攻の克己さん。悪気がないだけ余計タチが悪い。
本来は隠し味にちょっとダメなところがあるくらいがお作法ですが、ここまで出し惜しみなく攻のダメさが描かれた作品は初めて。
これって本当にBL?彼氏の才能皆無じゃない?ただのモンスターじゃない?
と疑問に思いながらも、文章がお上手なのでするする読んでしまいます。
面白いです。しかしこれは断じて萌えではない!
なぜなら
通い妻がダメな彼氏を懸命に支えながらもじわじわ心の余裕が削られ、ある日爆発する。
この展開がこの作品の肝だからです。
主題がボーイズのラブというよりボーイズのフラストレーションです。
それでも、こんなダメな攻の話もダメな攻にここまで尽くし続けた受の話も読んだことがなかったのでとっても新鮮な気持ちで読むことができました。
前半はジェットコースターの上り坂をじわじわ上るように、とにかく耐え忍び、心の中では「いつ別れるんだろう、いやこれ絶対別れるでしょ!」とわくわくドキドキ。
そしていよいよ頂点で受がプッツンすると…なんと圧巻の二段階フルボッコ攻めザマア構造でした。
まず第一段階。
「疲れたんだ、さよなら」と別れを切り出し、もう連絡しないで欲しいと携帯の番号も変える。
まあこのくらいは普通ですね。
攻はもちろんショックを受けます。
しかしそんなことで諦めないよなーこの攻は…とここまでは予想の範疇です。
当然克己は昭良を迎えに来ました。
そして言います。
君がいないと生きていけない。
だから絵をやめる。
僕は僕を捨てる。
絵を燃やすから覚悟をみて。
だいぶクレイジーですが、熱い想いだけは伝わってきます。
「君がいなけりゃ生きていけない」
なんて恋愛ドラマではよく聞くセリフ。
でも、ここでそれをこの人がこの状況で言うとは果たしてどういうことなのか?
…「それは愛じゃないよ依存だよ」
と昭良くんはバッサリ二段階目のパンチを繰り出します。
あんなにずるずる付き合っていたのに、昭良くんこんなにちゃんとモノが言えるとは!
本質を捉えすぎていて拍手を送りたくりました。
愛の重さと依存を同一化させず、下手に結ばれないこのシーンが本当の本当に好きです。
克己の愛には互いへの尊重が欠けているのですが、そのことにすら視野が狭くて気づいていないのです。克己さんが哀れですが、仕方がありません。
ですが、克己さんはここまでされても倒れない不死鳥のような超ド級のモンスターでした。
引っ越した昭良の居場所を探偵を雇って調べ上げ、近所に引っ越し、昭良の行くスーパーで働き偶然のように交流する。そして昭良モチーフの絵画だらけの部屋でひたすら昭良のことを考えて眠れない日を過ごす。
ヤバい。ヤバすぎる。
気持ち悪いです。
昭良くんも本人に「気持ち悪い」って言っちゃってます。
もはや恋愛小説じゃなくてストーカー小説です。
ここまで来るともう愛がどうとか依存がどうとかそういう問題か??
しかしながら、あまりのヤバさに逆に心が決まった昭良くん。
ヤバすぎる克己を受け止める形で物語はなんだかんだでハピエンへ。
まじか!昭良それでいいのか!
そうか!これも一つの愛の形か!
まあ、これで昭良が受け入れなかったらリアルストーカー化してたでしょうからね。
その後イチャイチャへ突入し、ちゃんとBLしてました。
昭良の男の趣味にはノーコメントですが、それでも二人が幸せならOKです。
BLだけど…よくあるBLじゃない。
萌えとは違う新たな扉が開けた気がします。
しかもいろいろツッコミたくなる要素もあり飽きさせません。
ダメ彼氏BL…好みや萌えはさておき、一度は読んでおきたい新ジャンルだと思いました。
カップルの付き合っている時、別れている時の攻めの態度の違いについていけませんでした。
最初は、なんて健気な受けで物分りも良すぎるけど我慢して受け止めているところ凄くわかる!と共感してしまい攻めの作家独特の変人傍若無人ぶりが気の毒で仕方ありませんでしたし、別れを決意し好きなのに続けられないと一歩踏み出すところも涙が出てきました。
嫌いで別れたわけでないので気持ちが過去に引きずられるのも凄くわかりましたし、意識したくないのに考えてしまう、なんて苦悩にも涙。
ですが、理解できなかったのが攻めの前半と後半の違い。別れてからの執拗なアピールにストーカーぶり。
え?!こんな前兆あった??こんな人だった?と混乱しました。だって付き合っている時に好きだと言ってもくれない人ですよ?!どこにあれだけの想いを隠していたの?と驚きをかくせませんでした。
失って気付く、なんて可愛いものじゃなかったでふよ、あれは。元からストーカーの気があったとしか。
そして、あれだけストーカーできるなら好きってなぜ伝えなかったのか謎。最後までここが謎でした。
彼なりに大事にしてた、愛してた。なら、なぜ伝えなかったの?
睦事の時にでも言えるじゃないですか。
そこのへんの謎が解き明かされてない……ただ自分本意の恋愛しかしてなかったってだけじゃないでしょう。職人気質の変人だっていう理由もおかしいでしょう。そこが本当に理解できなかった。
ただ、この二人はこれから二人で1つづつ解決してずっと一緒にいるんだろうなぁ、と思えます。
二人ともしっかりと現実を見れるようになったので。
初読み作家さんでした。評価が高いので読んだのもありますが、この作家さんの他作品が気になるので先にこちらから。
この作者様の攻めは受けに対して冷たかったり黒かったりすることが多いのでいつも内容確認してから読むかどうか決めるのですが、愛情の上に胡坐をかき、感謝することなく全て自分本位で動く攻めでした。
攻めザマァな展開になるとわかっていなかったら読まなかったかな。
近年まれにみる攻めザマァでした。
なかなかここまで突っぱねられる受けはいないんじゃないかな。
私は常々ないがしろにされ続けた受けがキレた後、反省する攻めをちょっとボロボロになったくらいであっさり許す話には、二人が幸せになってよかったと思う反面、もうちょっと攻めは酷い目に会うべきだと思っていたので、これくらいぼろぼろになって反省する話は大歓迎です。
画家の長澤克己(攻め)と会社員の一木昭良(受け)の二人が童話の「ラプンツェル」の姫と王子のように、恋をして別れ再び会って元さやになる話。
但し、悪い魔女は出てきません。強いて言えば二人が揉めるきっかけになったモデルのリオンかな。
あらすじはもうたくさんレビューがあるので省略で。
前半の昭良の不遇は読んでいて腹が立って読むのがしんどかったです。
そして昭良には、まだ世話を焼きに行ってるのかとちょっといらいらしました。
ただ、ここまで攻めが増長したのは昭良が我慢し続けたせいだというのも原因の一つだと思います。
ただ、付き合うときお情けで付き合ってもらった(好きとも何とも言ってもらってない)と思っているし、自分は克己の今までの恋人とは違うと力説して付き合い始めたこともあり、我慢しなければならないと思い込んでいたのでしょう。
リオンさえいなければというかリオンの態度がもう少し友好的であれば、ここまで拗れなかったとは思いますが、それでも遅かれ早かれ破綻する関係であったとは思います。
どちらかが全部我慢する関係なんて続くはずがない。
ただ、克己と同じくらい傲慢だったリオンが恋人と仲直りしてからは丸くなったと言っていましたが、昭良に対しての態度は完全に八つ当たりだったので、反省したのならことづてではなくきちんと謝るべきだと思いました。
元の克己のやり方でも画家としては十分だったと思いますが、人間としての一生はとても寂しいものになったことでしょう。一旦全部だめになってしまったからこそ、人としても画家としても成熟することができるのではないでしょうか。
小中先生大好きだし評価も高かったので楽しみしていました。
でも読むのが途中でしんどくなりました。
攻めざまあは好きなんですが、余りにも酷い攻めの時だけです。
克己は不器用で変人だけど浮気はしてなかったし、昭良に対しては誠実だったと思いました。
だから途中からは克己可哀想過ぎる、昭良もう許しなよしか思えなくなってしまって辛かったです。
結局は1番は昭良の気持ち次第だっただけだと思いました。勝手に追い詰められて勝手に結論出しただけにしか思えませんでした。
昭良に今ひとつ魅力が無かった故に中立寄りの萌です。
小中大豆さんの作品は毎回ツボを掴んでくれるので本当に大好きです!
攻めしか見えない盲目的に攻めを愛している受けと、そんな受けの愛を享受しそこにいる事が当然になっていた攻めの愛の変化のお話、ですかね?
攻めは画家で受けとのデートも作品のモチーフが浮かんだら勝手に帰ってしまったり、そもそも絵に集中しすぎて約束をすっぽかしたり、誕生日や記念日も忘れたりする奴でした
受けはそれを受け入れていたのですが、攻めの愛が他に向いてしまい、都合のいい自分は必要なくなったと勘違いし、別れを切り出します
そこからの攻めがほぼストーカーというか完全にストーカーと言って遜色ないのですが、起こす行動が違うそうじゃないと思える行動ばかりなのでくすっときます
でもこの攻めにはこの受けしか居ないんだろうなとも思います
読んでいて純粋に面白いと思える作品でした!
麻々原さんのポップな表紙でラプンツェルの方が攻めなの?とコメディータッチを期待すると裏切られます。芸術家×一般人のBLって結構あるけどもれなく受けが苦労しちゃうパターンが多い。攻めの方には悪気が全くないのもタチが悪い。この攻めは受けより一回り年上にも関わらず。
通い妻のタイトル通り受けは健気に集中するとご飯食べるのも忘れちゃうような画家の攻めに尽くしまくります。でも途中で美貌の男性モデルが攻めの家に押しかけてきてからは本当に可哀想な目に合い、別れを決意します。
攻めはそれまで受けを大切にしてこなかった報いを受け相当苦しみ、ストーカーと化します。このあたりの攻めの行動はドン引きレベルでキモいのでなかなかの見どころです。読みどころかな?結構な修羅場もありお互いの心に深い傷を残します。
攻めの改心で最終的には同居までこぎ着けますが、攻めの絵のタッチや取り組み方は以前とは変わってしまい…っていうのが少し切なかったです。2人とも大人になったのね。攻めは最初から充分大人の歳なんだけど。こういう話は最終的には受けが攻めのマネージャーと身の回りの世話をするパターンが多いけど将来はこの2人もそうなりそうです。
皆さまのレビューで購買欲の湧いた作品です。攻めが酷い奴だけどたまにはこういうのも面白い。
今回は生活能力の低い画家と恋人の世話し続ける会社員のお話です。
攻様のモデル探しで知り合った2人がモデルの登場をきっかけに
関係に波風が立ち嵐となり凪ぐまで。
受様はゲイだと自覚しつつもデビューは大学生になってからでした。
ぱっちりとした大きな目が実年齢よりも幼く見せるのか、庇護欲をそ
そるタイプが好きな年上の男性に好かれるのですが、愛想と外面は良い
モノの受様の実態はせっかちでオカン気質なため結局は振られる展開が
鉄板です。
今日も受様の誕生日を祝うていで呼び出しされたはずなのに別れ話を
切りされてしまいました。憂さ晴らでのゲイバーで初めて飲んだ酒が
失恋のやけ酒と言う悲しい結果に落ち込んでしまいます。
が、ゲイバーに最近通い続けているという不思議な雰囲気の男性客に
心惹かれます。この年上の男性こそ今回の攻様です♪
攻様は自称売れない画家でモデルにしたい人物がバーの常連客と知り、
彼を捕まえようとこのゲイバーに通っていたのです。
受様は攻様に会うためにゲイバーに日参するようになりますが、ある夜、
酔いつぶれてしまった攻様を送り届けた際に美味しく頂かれてしまい、
そのままお付き合いする事になります。
攻様は恋人よりも絵に没頭するから面倒くさい男と振られるんだと自己
申告してきてはいましたが、受様は望外の幸せを掴んだとあまり気に
しませんでした。
しかし攻様は面倒な男と言うよりは、常識すらもぶっ飛ばすほどの
エキセントリックな男だったのです(笑)
攻様は資産家の1人息子として生まれ美大に入学しますが、その年に親戚
の葬儀で出されたバスの事故で近しい身内を亡くします。
引き籠ってひたすら絵を描く生活を続けていている攻様は絵の世界に
没頭すると受様はどんな状況でも放っておかれました。攻様の言動には
全く悪気はなくそん自分を反省して謝罪されると、受様としても結果的
には許してしまうという流れで、攻様の世話を焼き続ていた受様ですが、
受様が就職した事からすこしづつ余裕が失っていきます。
受様が就職して生活が変わってても攻様の生活も性格も変わりません。
出会った日が受様の誕生日だったのに恋人同士のイベントにも全く言及
しないし、受様が無理をして会いに行くから続いているだけだと思う
のも無理はなく。
受様が仕事のために勉強をしたくても、攻様の状況や都合によって予定
変更を余儀なくされてしまうのです。それでも攻様を愛しているジレンマ
と戦い続ける受様でしたが、攻様の恩師のパーティで、攻様がモデルにと
熱望していた青年を見つけた事から2人の関係に大きなヒビが入るのです。
攻様は受様に嬉々として彼をモデルに口説き落とせたと報告し、青年の
美しさもさることながら、自分には向けられた事のない攻様の熱意に
受様はモヤモヤを募らせます。
しかも攻様宅を訪ねるとモデルがホテル代わりと同居していて、モデルは
受様に対して嫌味で意味深な態度を取ってきます。
しばらくは淡々と受け流していた受様ですがついに限界を超えて倒れて
しまい、攻様との別れを決意するのです。慌てた攻様は精一杯の謝罪を
しても、疲れてきってしまった受様には攻様と離れる道しか見えません。
果たしてこんな2人の未来とは!?
既出の同人誌『温かい眠り』を大幅改稿、童話ラプンツェルを下敷きに
恋人同士の2人のスッタモンダを描いたラブコメディーです♪
タイトルとカバーイラスト、あらすじから攻様がかなりなダメンズで
世話焼き体質なハニーがダメダメダーリンを調教(笑)しつつ頑張るの
かなと明るいラブコメ路線かと読み始めたのですが、全く違いました!!
先に駄目だしされても引き下がらなかった受様はトコトン頑張るも攻様
のある言葉でポキンと折れてしまうのです。モデルの彼は恋人と仲違い
したその憂さ晴らしで意味深に当てつけていたですが、それが判っても
受様のきもちは変わりません。
そこで攻様が頑張る、頑張る、頑張りまくる!!
絵筆を断って受様宅の近くに引越し、慣れないパートまでしてみます。
それでも攻様の頑張りはちょっと(かなり!?)一般人からはズレていて、
あまり実を結ぼないのです。
可哀想ですが可笑しくも有る攻様の努力が実を結ぶだろう着地点まで
とっても楽しく読ませて頂きました。
ちょっと2人の性格や言動が極端すぎるかなとは思いましたが、この
2人の展開ってけっこう日常の中では起こりうることですよね。我慢し
ている側が耐えて耐えて頑張って関係が成り立っているってあると思う
のです。
それでも受様が攻様を攻様が受様を諦めなかったからこそハピエンと
なりますが、どこかで破城してもおかしくなかったと思うと人と人の
縁の深さとかも考えちゃいました。
これからはもっと自己主張してお互いやりあって幸せを目指すのかな。
そんな2人の未来が明るいと良いなと思いました♡
今回は攻様ザマァ的な小中さんの既刊『S社長と愛されすぎな花彼氏』を
おススメ作とします。好きならちゃんと意思表示さないと駄目でよ。
元々、出来上がったカップルのお話が大好きなんですが、最近身内の離婚があり、当人でない私自身もとても疲れ複雑な気持ちでいっぱいでした。
そんなタイミングでこの本を読んだのですが、最後には克己のしつこさに、とうとう涙が出てきてしまいました。
変わりたい、変われない、変わったら。
そんな簡単なもんじゃないんだよなと。
読んでて胸が苦しくなりました。
あんなことがあれば、克己が重い男に変貌するのもわかる気がします (笑)
久しぶりに胸にくるお話を読ませていただきました。
先生、ありがとうございました。
* 攻めさんの名前を間違えてレビューしてしまいましたので訂正しました。
申し訳ありません。
まずは先にレビューを上げてくださった姐さま方にお礼を申し上げます。
この作品と出会わせてくださって本当にありがとうございました !!
✳️
こちらの作品、書影が発表された当初、
小中さんと麻々原さんという大好きな作者さま達のタッグだというのに、
なぜか食指が動かずチェックするに到りませんでした。
そして発売後。何か読むものないかなーとちるちるの巡回中に
作品のレビューが上がっているのに気付き、
どれどれと薄目で(ネタバレされぬよう)目を通したところ…
「攻めザマァ」というワードがちらほら。しかも容赦ないとな…?!
攻めザマァは大好物のシュチュエーションなので俄然興味を持ち、
電子書籍サイトへGO。口絵の克己さんを見た瞬間に購入を決定した次第です。
そしてそして!
お話もすごくよかった〜〜〜〜〜。本っ当に!よかった!!!!!
(私同様、未読かつ薄目でレビューをご覧のそこのあなた!
読まずに回れ右をした方がいいかもしれません。
こちらのお話は起承転結を全く知らずに読んだ方が萌えられること必至。
私はうっすら分かってから読んだので、ある程度、展開が読めてしまい
自業自得ながらそこだけが残念でした。念のためお知らせまで…)
さて。
最初は、与えすぎる受けの昭良と、
ただただ享受する攻めの克己という構図で、
お互いにどうなの!と突っ込みたい関係性だったのが、
ある出来事をきっかけに終わり、変わり、また始まるという流れが
もう、すごい萌えの宝庫でした!
しつこくて申し訳ないのですが、まずは攻めザマァについて。
私はなかなかに性格が悪く、
悪いことした攻めには物凄いザマァ展開が待っていて欲しいのですが、
今までその欲求が満たされたことはほぼありません。
いつもいつも、ああ受けさんよ、なぜそんなに簡単に許してしまうのか…
というモヤモヤを抱え、二人の幸せのために仕方なくそれを飲み込みます。
ところがこちらの作品。
それはそれはすごいザマァ展開 with 切なさが繰り広げられ、
溜飲がもう下がりまくり!
今更ですが、克己さんは私基準でいうと、
それほどというか全然悪い人ではなく、本当に困った人ではあるのですが、
こういう職業の人は彼のような傾向が強いのが事実ということを
個人的に理解できてしまい、
天誅を下されるのは可哀想という気がしなくもないのですが…
ザマァ中の克己さんから昭良への我を忘れてのとりすがり具合に、
もう悶えてしまい仕方がありませんでした。克己さん、ごめんなさい。
そこまでみっともないことになる攻めでも、
もちろんBL的にはかっこよくあらねばならず
(あからさまな溺愛系に変貌+麻々原さんの挿絵が補完)、
そこまでして追い縋られる昭良は、
かつての自分達に足りなかったことを反省できる良い子で、
そのあたりのストレスも全くなく、とってもいい読後感でした。
どなたかが既に書いておられますが、
物語の最後、二人の関係性を皮膚に擬えて現状が語られるくだり、
本当にそうだよな、と。
少し切なさが残っていて、でも乗り越えて二人でいる。
リアルだな、と。いいお話だったな、と思います。
最後の最後にしますのでもう一度、
攻めザマァについて語らせていただきますと、
上記で、攻めに天誅が下される展開に
満足を感じたことが「ほぼ」ないと書きましたが
その時にふと頭をよぎったのが、
同じ作者さまの「夜啼鶯は愛を紡ぐ」でした。
あれもいい攻めザマァだった。
って考えると小中さん、なかなかの…。
そういえば、S社長〜も結構な感じだし、
今後、攻めザマァを読みたいときは小中さん、とすることにします!(報告)
このレビュー、最初から最後まで攻めザマァにまみれており、
お好きでない方には大変お見苦しかったことと思います。
申し訳ありませんでした…!
しかしながら、攻めを簡単に許すBL界の性格のいい受け達に、
己の所業にも関わらずそれほど苦境に陥れられない攻め達に、
モヤモヤさせられ通しだったフラストレーションが
私にこれを書かせたのです。何卒ご容赦を !!
この作品は攻めザマァという一言で語れるほど浅いお話ではなく、
ただそこにフューチャーしたというだけの
個人的見解に満ちたレビューということで悪しからず…
m(._.)m
✳️
後日追記:
ちなみに小中さんのファンになったきっかけの作品は、
皇子と偽りの花嫁です。年下狼も大好きだし、
これらは全く攻めザマァではありません。
ほのぼの日常系、古今東西のファンタジーからオメガバースまで、
幅広い作風をお持ちの作家さんということですね。
私の書き方のせいで小中さんが攻めザマァ作家?だと思われたら
大変だと思いましたので、アピールさせていただきます!
先生買い。表紙からコミカルなのかと思っていた→全ての挿絵を先に見た→はは、ヘタレってるわ!とウキウキ読みだしたところ、なんと、かなり切なかった・・・むっちゃ胸が痛くて、やめとけ!と何回も叫びそうになったお話、本編220P+あとがき。安堵感やハピハピ感が少し足りなく感じたので萌2にしました。
雑木林の中、食材がぎっしり入った袋を抱え、真冬の道をてくてく歩く昭良(あきら)。社会人1年目で仕事がてんやわんやなのですが、一旦筆がのりだすと衣食住全てを構わなくなる恋人のため、週末でもないのに仕事帰りに都心から電車で30分、最寄り駅から徒歩30分かけて家にいってお世話を焼いてます。案の定何も食べていなかった克己に雑炊を食べさせることに成功したのもつかの間、あっという間に恋人は絵の世界に戻ってしまい・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
攻めの友人兼秘書、攻めの憧れのモデル(人間できてない奴)、受けの友達ぐらいかな。
**攻め受けについて
受けが徹底的におかん。ちゃきちゃきっとしている性格で、ひたすら「人間としてどうよ?」と思う攻めの世話をし続けています。大学生の間はまだしも、社会人1年目でできる訳ないじゃん!!!!と思うのに、世話しちゃう。ひずみが出来ちゃいますよね。。そんなところへ、攻めが昔から憧れていたモデルと出会って、拝み倒してモデルを引き受けてもらい、家に住まわせてしまう。モデルがどう考えても性格悪いもんだから、八つ当たりされて、とうとう受けは無理だと思うようになってしまって。読んでるこっちも、「やめておけ!そうだ、今すぐやめるんだ!!!!!!」と思いつつも、受けの気持ちにシンクロして、胸がイタイイタイ。きつかった・・・
それもすんなり別れるんじゃなくって、それはそれはまあ、すったもんだしまくって。
というのも売れっ子絵描きさん、執着体質?依存症?的なところがあったのかな。
受けさんも気持ちをちこっと残しているもんですから、今一つ踏ん切りが悪い。
そして、ぽろっぽろと出会ってしまうし。
この辺りもめちゃくちゃ辛かったです。
最後は、攻めさんの粘り勝ち、受けさんが「こんなに愛してくれる人は、他にはいないだろう」と諦めるというか気づくというか、そんなわけでよりを戻してました。
受けさんが一方的に尽くすというより、少し違った形でお互い歩み寄り、ケンカも出来るようになったので、大丈夫なんじゃないかと思うのですが、「うわーーーーーーーーしあわせーーーーーーー」といった安堵感が圧倒的に足りない!
BLでは童話のようなハピエンが多いと思いますし、まあこれもハピエンなんですが、甘いのが読みたーいという時にはあんまりおススメできないなあと感じました。
100%圧倒的に幸せ!というものではなく、「なんだかわからんがとにかく二人で一緒にいる」と決めてはいるものの、まだまだなんかもめそうだよなとドキドキしてしまい、まあ人生こんなもんだよなととても身近に感じられたお話でした。なんとか二人で頑張ってよね。
本作は同人作品に加筆されたものだそう。麻々原先生とのタッグにシビれます〜!
紙書籍と電子同時配信でしたので、通販でも発売日当日に配送されない地方住みのわたしにはありがたく、夜中に読み始めて一人キュンキュンジタバタゴロゴロしてましたー!
自称売れない画家と、ゲイバーで彼に一目惚れした大学生の逆転劇。
もうもうもう、小中先生の片思いが大好きで、本当はお互いに思い合っているのに、攻めの真意を明かさずキュンキュンさせてくれるのがたまんないです♡
芸術家の得体の知れなさ、掴み所のなさはキャラとして王道だけれど、そんな男を好きになってしまった昭良の尽くし方、健気さのハンパなさにそりゃ読み手も肩入れしてしまうでしょう笑
一言でいえば「攻めザマァ」の今作ですが、その表現があまり好きではない攻め好きなわたしとしては、ちゃんと気持ちを伝え合えない二人が、攻めの改心&努力のお陰と、彼らの取り巻きの力添えもあってなんとか持ち直してくれたカプだと申し上げたい笑
あんまりスピンオフを書かれない先生ですが、リオンや神田の巻は無理かなぁ。久々の日常系でメッチャ嬉しかったです!!
読む前はあらすじを見て、精々、痴話喧嘩程度かと思っていたけど、そんなもんじゃなかった。
読み終わった今、こんな簡素なあらすじじゃこの本の良さが全く伝わらない……!!と思わずやきもきしちゃってます。
一つのカップルがスレ違いから別れを経て、その愛が奥深いところに辿り着くまでを丁寧に描いていてすっごく良かったです。
そして盛大な攻めザマァ。
攻めザマァ好きの方には是非とも読んでほしい本が一つ増えました。
画家である克己(攻め)は超出不精&生活能力が皆無なのでせっせと通い妻をしている恋人の昭良(受け)。
克己は芸術肌というか馬鹿と天才は紙一重みたいなタイプなので、突如スイッチが入って絵の世界に没頭し昭良を放置する事もざらだし、誕生日は毎年忘れてしまうし、昭良が家に来ても全く気づいてない時もあるし、かと思えば昭良の都合はお構いなしでいきなり求めてきたりと昭良を振り回しているんだけど、振り回している事にすら気づいていない。
悪気がないのもわかるから昭良も責める事もできずにいるんだけど、次第に心の中にモヤモヤが澱のようにたまっていくのは判るし、なんか同情しちゃいます。
俺が愛している人は素晴らしい才能を持った画家で、そんな人の恋人でいられることはとても嬉しいんだけど、でも、俺っていったい何なんだろう……みたいなやりきれなさ。
俺って事務員&家政婦&性欲処理係なのかな……俺が会いに行ってるから続いているんだろうな……みたいな不安。
おまけに、以前から絵のモチーフにしたいと切望していたモデルに克己は夢中になってしまうんです。
あくまで「ミューズ」としてだというのは判るんだけど、そのモデルを住まわせてやり、出不精な克己がモデルのために買い出しする姿を見たら、そりゃあいい気分はしないですよね。
それだけではないんです。
昭良の心をざわつかせ凍りつかせるような出来事が次から次へと起きて、ついに倒れてしまった昭良に対して、克己はまた神経を逆撫でるような事を言っちゃうんです。
それは克己からすると最大限に昭良の事を配慮しているつもりなんだけど、昭良にとってはやっぱり自分は都合の良い相手でしかなかったんだと思わせるような一言。
克己に悪気はないのはわかる。
無神経で心の機微に疎いのも、恋人の気持ちに頓着してこなかったのも、浮世離れした天才肌の芸術家様だから仕方ないかも……と読みながら思ってしまう自分もいる。
そしてそれを許してきた昭良にも非があると思う。
でも、ずっと昭良視点で読んでるのでどうしても昭良に入れ込んでしまい、途中から攻めザマァを!!と望まずに入られませんでした。
で、くるんです。
攻めザマァが。
それも何度も何度もこれでもかっ!!というくらい試練与えまくりの過酷な攻めザマァです。
昭良から別れを告げられて、「俺が俺でいる限り、君は戻ってきてくれない」と変わるために絵を捨てようとするんだけど、そんな克己を見て完全に決別を告げる昭良。
攻めザマァを望んでいたはずなのに、それからの克己の変わりようが思わず目を疑ってしまうほど惨めで、なんてこったい……と思わずにはいられないし、もうそこらへんで許しておやりよ……と思わずフォローをして取りなしてやりたい衝動にかられます。
おまけにその先の克己がなかなかキモくて素敵というか、かわいくて、まさか克己にキモかわいいなんて感想を抱くようになるとは読み始めたときには思ってもなかったので、この素敵な変化に思わず震えました。
「こんなふうにしか生きられない」とボロボロ泣いちゃう姿もかわいそうでかわいいし。
それにしても変われば変わるもんだなぁという二人の姿が良かったです。
序盤は恋人の動向に我、関せずだった克己がただのヘタレワンコになっちゃってるし、自分はこうやって尽くす事くらいしかできないんです……系だった昭良がすっかり克己ワンコの手綱を握ってるし。
特に克己は、完全に生まれ変わったのだと思います。
だって家事を一切引き受けて「合間に」絵を描くんですよ?
以前は寝食も忘れ魂を芸術に捧げてるようなヤツだったのに、片手間に絵を描くとかさ。
でもそれを芸術家としての劣化だとは思いませんでした。
どっちが芸術家として優れているというわけでもないし、芸術に正解はないと思うので。
そして二人の別れと再生を、皮膚に例える表現がいいなって思いました。
文句なしの神評価です。
電子版の書き下ろしSSは、克己視点です。
過去のあれこれを、ときどきキモ思考をのぞかせつつも振り返り、そして真摯に反省している様子が描かれています。
こんにちは〜!
いやもう最高でしたね!
私も攻めざまぁ作品を求めては、受けがチョロ過ぎる!受けが許しても私が許さん!みたいに思う事が多いんだけど、
この作品は胸のすく思いを通り越して、攻めが気の毒になってしまうという実に貴重な体験をさせて貰いました。
しかも、憐れな攻めの様子をウンザリしながら見てる受けというのが、これまた厳しいーーー!!!
もう、よっっっぼど衝撃だったんでしょうねー。
もう克己は一度完全に死んで生まれ変わったとしか言えない!!
完全に別人だわ。
そうなんですよ!
攻めがケチョンケチョンにやられてても、普段は「手ぬるいな!」って思うタイプなんですけど、今作では「許しておやりよ」と言いたくなっちゃう容赦の無さ!!
攻めザマァで攻めに同情しちゃうって、どんだけの仕打ちだよ。
小中先生!!
フランクさんのレビューに、もういちいち「そうなんだよ! そうなんだよ!」と頷いちゃって、朝から興奮しちゃいました(^_^ゞ
最高でしたね!
前略 一木昭良さま
突然知らないおばさんからのお手紙で驚かれたかもしれません。
昨日、あなた様と長沢さんの恋の顚末を知り、お節介ながらとても心配になりましてお手紙を差し上げようと思いました。図々しいと自分でも思いますが、お許しください。
あなたが恋に一途で、パートナーに尽くしてしまうタイプの男性だということはとてもよく解りました。
それはとても素敵なことだと思います。
でも、一方的に尽くすばかりでは疲れてしまいますよね。だから、あなたの方から長沢さんとの別れを決意せざるをえなかったのもよく解るのです。
確かに長沢さんは絵を描くことに夢中になり始めると、廻りの全てが見えなくなってしまう人です。どんなに大切にしているものでも、その時は彼の世界から消えてしまう……困ったことです。
ただ、作家と呼ばれる人達の中にはこの手の人が決して少なくありません。
あなたも最終的には「そういう人だから仕方がない」と仰っておりましたが、私はあなたが本当にそう思っていらっしゃるのか、そのことが解っていらっしゃるのか、とても不安です。
根本的に芸術家の多くは『そのことしか出来ない』人だと思います。
いや、やれば出来るのですよ。長沢さんもそうですが。
でも、本質的には『そのことしか出来ない』のだと思った方が良い。
結果として、そこに戻ってしまう。
あなたの嫉妬が、今回はモデルの方に向かったので傷は浅くてすんだのだと思います。次は彼が描く絵や作り出す芸術そのものに、そんな感情が向かっていくのではないかと、とても不安です。
でも、絵を描かない長沢さんを好きですか?
絵を描くことは既に長沢さんを形作る重要な部分だとあなたも思っていらっしゃいますよね?
同じ世界で生きろと私は言っているわけではありません。
自分のやりがいのある仕事を精進していこうとするあなたの姿勢は二人の関係の為にも良いと思います。
また、お二人のお話も『恋バナ』としてはとても面白かったです。
ただ、絵を描く長沢さんを愛していこうとするのであれば、あなたが彼の世界をもう少し覗いてみても良いのではないかと私は思うのです。彼の絵だけではなく、他の方の絵にあなたがあまり興味を持っていない様子なのが、今後のことを考えると心配です。
芸術家には時折、神様がおりてきます。
それは止められません。
関係ないおばさんからのお節介ですが、そのことを忘れないでください。
お二人の幸せをいのりつつ
かしこ
切ないスレ違いものであり、攻めザマァであり、恋人達のとても深い愛と再生の物語でもあります。
小中先生と言うと、可愛いラブコメのイメージが強いと思うんですけど、初期の頃の作品って結構痛かったりするんですよね。
今回、それを思い起こさせる重苦しいお話。
「温かい眠り」と言う同人誌を大幅改稿されたとの事です。
表紙やタイトルから可愛らしいお話をイメージすると、結構しんどい内容でダメージを受けると思うんですよね。
何だろう・・・。
攻めが相当しょうもないんですけど、受けもかなりダメな子で。
でも、すごく読み応えがあるんですよ。
そんな二人が散々スレ違って苦悩して、自分の正直な気持ちを見つめ直す。
相手の為に変われる所、努力してもどうしようもない所、その全てを受け入れて、再び愛を育んで行くー。
深い。
めちゃくちゃ深い愛と再生の物語ですよ。
内容ですが、売れっ子の画家・克己×リーマン・昭良による、恋人達のスレ違いと再生の物語です。
ゲイで大学生の昭良。
ゲイバーで知り合い好意を抱いていた克己と、酔った勢いで寝てしまい、どさくさまぎれで付き合う事になります。
それから三年ー。
ひとたび絵に没頭すると周りが見えなくなってしまう克己に振り回されつつ、身の回りの世話を焼く昭良。
しかし、そんな関係にも疲れて来てー・・・と言うものです。
まずこちら、攻めである克己がかなりしょうもないダメ男でして。
資産家であり画家としても成功しているため、とても世間知らずなんですよね。
絵に没頭すれば恋人である昭良は目に入らず、自分の身の回りの世話をさせ、したい時にエッチを求める。
こう、悪気は無いのです。
悪気は無いのですが、相手の負担等を一切想像する事が出来ない、精神的にとても未熟な人物と言うか。
で、そんな克己に振り回され続ける恋人・昭良。
彼はですね、最初に克己から「自分は面倒臭い人間で、これまでに何人もの恋人が逃げて行った」と言われたんですね。
で、克己と恋人になりたくて「俺は逃げないよ」と約束してしまった・・・。
そのため、克己のパーティーに付き合い、身の回りの世話を焼き、彼のペースで求められれば応じて来たー。
これ、パーティーに行けば男娼扱いされて惨めな思いをし、彼自身が社会人一年目で疲れていて、身の回りの世話を焼くのも大変なのです。
また、そんな疲れている時に限って克己から求められ、断れば次にいつ抱き合えるかも分からないから応じるしかない。
こう、自分は今までの相手とは違うと言ってしまった手前、全てを飲み込んで我慢するしかない状況なんですよね。
で、そんな毎日を重ねるうちに、少しずつ少しずつ疲弊してきた。
ここに、絵のモデルとして超美形のワガママ・リオンが現れた事をキッカケに、昭良の我慢が限界に達し、別れを切り出して・・・と続きます。
これ、ここまででお話としては半分くらい。
ここからがですね、攻めザマァに恋人達の再生と、萌えまくる展開。
そう、この作品の真髄は、二人が別れてからなのです!!
これまで絵を描く事に全てを注ぎ、昭良を顧みなかった克己。
それが絵を描けなくなり、やつれ、なりふり構わず昭良のアパートに押し掛ける。
そして、すがりついて泣くー。
私は、攻めザマァが好きなんですよ。
でも、今作ではあまりに容赦ないザマァ展開で、なんだか克己がかわいそうになってくる・・・。
もう、捨てられないように必死なんですよね。
変わろうと自宅を売る事にし、絵を辞めて働こうとする。
また、そこまでされても、昭良は許さないんですよ。
だって、互いに何も変わってない今の状態じゃ、結局は同じ事の繰り返しになっちゃうから。
切ない・・・。
互いに嫌いになったワケでもないだけに、めちゃくちゃ切ない。
う~ん・・・。
私は基本的に受け至上主義でして、受けの事は大概大目に見るのです。
と言うか、感情移入しすぎて、怒りは全て攻めに向かう。
が、昭良に関しては、こう彼のダメな部分も目に付くんですよ。
克己が大部分で悪いんですけど、現在の状態になっちゃったのって、昭良にも責任あるよねと。
だって、恋人なら当然言うべき事を言わずに逃げて、都合のいい存在に自分からなっちゃったんだから。
恋人同士で、どちらかが一方的に悪い事は無いとよく言いますが、この二人を見てるとまさにそうだよなぁと。
と、二人のスレ違いがかなり深刻なんですよね。
この後も、克己がこれでもかと惨めでして、心が痛むんですよね。
ちょっと、昭良への想いを拗らせすぎて気持ち悪い事にもなってるし。
えーと、昭良の絵を山ほど描いて部屋に置いてたり。
いや、攻めザマァ好きだけど、容赦無さすぎですよ。先生!!
あまりに決裂が深すぎて、この二人、このまま別れちゃうんじゃと不安になって来た所で、少しずつ変化してゆく昭良の気持ちー。
そう、とても爽やかで素敵なラストです。
全てが元通りではないし、変わった所、変われない所、傷痕として残った所ー。
でも、そんな風にして、新しい関係を築いてゆく二人に、深く感動なんですよね。
いや~、良かった。
めちゃくちゃ良かった!
ちなみに、ラプンツェルがモチーフになってますが、特にファンタジーではありません。
印象的に使われてて、とても上手いと思います。
あと、エロが超少な目なんですけど、昭良の意外な艶っぽさに悶絶しました。
完全に、主導権を握ってるのは昭良じゃないか!