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boy meets maria
購入から6年、何度も読み返してきました。
やわらかくきれいな絵柄と雰囲気ですが、学園ものとしてもおもしろく、根底にあるものは骨太で、素晴らしい作品です。
BLのジャンルになっていますが、老若男女問わず心に響く物語だと思います。
日本一ビッグな俳優を目指している、ヒーローになりたい広沢。
子どもの頃からの夢で公言していますが、周りの人たちには、身の程知らずとあきれられている、まっすぐだけど、同調行動はとらない青年。そういう人だと理解している友人もいます。
高校に入学早々、演劇部の催しで理想のマリアに出会ってしまい、突撃。
冷たく断られても、思い込みや周囲の言葉により、やはり女の子だろうと追いかけ、男の子の証拠を見せられ、ショックを受けて玉砕します。
広沢がマリア(有馬)に、女の子なら、女の子だから、という思い込みと理想で並べ立てる言葉は、悪気はないけれど、悪気がないからこその、問題を多く含んでいました。
対してマリア(有馬)が、物事を表面だけしか見られていない、と演技についても含めてばっさり切りつけて立ち去ります。
そんなマリア(有馬)も、後に広沢に、男として好きなのか、女として好きなのか、と質問をします。
広沢は悪気もないし、いい子だし、普通だと自認しているのですが、それが、現代での区別、差別、排除などにつながっている、「普通」とそうでない、「大多数」とそうでない、で価値を決めてしまうような集団の意識に通じているように感じられました。
表面上でものごとを見ることを嫌うマリア(有馬)も、好きなのは男女のどちらの自分かと確認したりするので、そういった集団の無言の認識、圧力のようなものの下にあるのだということが感じられます。
2人以外の人物の台詞からも、当たり前、普通、そういうもの、という無言の認識、圧力が、畳みかけてくるように感じます。
広沢にもマリア(有馬)にもそれぞれ、事柄はまったく違いますが、心に深い傷が残る過去があり、それらが少しづつ、ほどけるように見えてきて、現在の広沢とマリア(有馬)の人間性が複雑に、深く見えてきます。
トラウマを乗り越えようと努力するマリア(有馬)、決意をもって努力し主役に抜擢された広沢。
人と人の関係をカテゴライズしたい周囲の人たち。
そんな中、広沢が理解し、発した言葉、
「男が男を好きになるのも男が女の服を着ざるを得ないのも人と違うから、ヘンだからだめ、そんな世界じゃあ、あいつが立っていられなくて当たり前だよな」
聞いていた生徒たちがどう考えたのか、どう思ったのか、ということが、その後に描かれています。
ステージ上で具合が悪くなってしまい、ひとりにさせて、とその場から立ち去ったマリア(有馬)を探す生徒たちの台詞、変、その言い方がため、男女どっちかはっきりさせて、心が女なら女として開き直ったほうが楽、曖昧だからめんどい、など、それぞれ、悪気なく人を決めつけ、傷つける言葉が続いて、読んでいてとても苦しくなりました。
先輩女子たちは、マリア(有馬)の複雑さに気付いて、どうしたらマリア(有馬)のちゃんとした居場所になれるか、試行錯誤してきたと告白します。
高校の演劇部発表の予行練習のほんの少しの時間に、教わるわけでもなく、押し付けられるわけでもなく、結論を出さなければとするわけでもない、様々な思考が飛び交う様子は、読んでいて自分もたくさん考えさせられました。
エンターテインメントとしても素晴らしく、多様性についても考えさせられ、考えさせられたからといって重たくなりすぎず、かわいらしさでも萌えることができる、そんな素敵な作品です。
今まで読んだBLの中で1番好きです
少なくとも20回はもう読んでしまいました。それぐらい好きです。
腐女子ではない母親に貸して読んで貰ったところとても気に入って何回か読んでいました。また、友達にも貸したところ号泣しながら見ていたそうです。これはもう教科書に載せてもいいんじゃないかと思うくらいしっかりとした内容もあるし、キュンキュンもめっちゃします。まだ読んでいない人は死ぬまでに絶対見た方がいいと思う本です
BLという枠にはとらわれずヒューマンドラマとしても至宝の傑作。
1人でも多くの人に読んで欲しい。
若くしてお亡くなりになられた作者の天国からのメッセージだと私は受け取りました。
すみません、きっと描かれている内容や画力の素晴らしさから【神】評価にするべきなんでしょうけれど、途中出てくる有馬(マリア)くんの過去の回想描写があまりにも生々しくて地雷の方もいるのではないかと思い【萌え2】にさせて頂きました。
端的に言うと、子ども時代近しい大人からレイプされる描写がはっきり描かれています。
私はそのシーンが印象深く、大人が不快で気持ち悪く見えてしまったのでそのようなシーンが地雷の方は気をつけて下さい。
ストーリーは、BL……というよりLGBT問題に切り込んだ作品でそれこそ様々な人に読んで「男とは?女とは?」を考えさせられる内容です。
高校の演劇部と友達、そして家族を通してそれぞれが心も成長していく様子が描かれています。ストーリー構成が素晴らしく、最初の伏線の回収が来た時にはおおっ!と唸りました。
可愛らしい絵柄なのに、中身は重くて深くポップではなかったです。
親のエゴで女装させられる設定はちょこちょこ見たことありますが、心の拠り所にするほど信頼していた人に裏切られ暴力を振るわれた上にあんな…トラウマ拗らせても仕方ない。
他人から求められるのは女として。本質である男としては誰にも求められていないと、嘆きもがく姿がいたたまれなかったです。
大河も苦悩があってのあの性格…切ないです。
帯だと大河×優なんですね。
でも優が大河に迫った時は思いっきり優×大河…。大河…その煽り顔は逆効果よw優が理性的で良かった。
初キスも初デートも優×大河な気が…そっち希望ですw
大河の父親の不名誉な誤解は解いてほしかったけど、まぁ不倫していたことは事実ですもんね~因果応報か。
23年初めに読みました。その時の自分には少し重くて、少ししんどかった。きっと頭空っぽにして楽しむこと重視の作品を求めてたからかな。
でもそんな体調の時でも、物語がきっちり練られていて色んなことが結びつき回帰していく様子はとても面白かったです。泣いちゃいました。とにかくジャンルを超えてる作品です。そして、何より絵も上手い!本当に色んな構図、脇役やモブの子でもそれぞれ個性があって書き分けられてるところもすごいです。
少し前に読み返したら改めてものすごく深い話だと思いレビュー書きたくなりました。何回読んでも、大人から受けたトラウマが重いのに、それを超えていく主人公二人が切なく愛おしくてたまらないです。パワーがある。できればその後も見たいと思っていたのですが。でもここで完結なのが未来が広がって良いのかも知れないです。
作者が亡くなっていることを最近知ったので(違う人と思ってた)大変寂しいです。
もうこれはBLというよりヒューマンドラマの域です。
自身の性への不安感や嫌悪感に押し潰されようとしている「マリア」、どこかそれた夢想家の主人公・大河。2人のルーツと互いに強く惹かれる憧憬を繊細なタッチで描く作品。
背景はかなり苦しい設定もありますが、主人公の持ち前のひょうきんと友人のクラスメイトたちの安定したコミカルな会話がそれを中和してくれています。
キャラクターの人格が出来上がって成長していく姿。
思春期の少年たちの触れただけで音を立てて崩れ落ちそうな内面。
そしてままならない苦しい現実と甘酸っぱい恋愛模様がもう綺麗で綺麗で。
次回作に期待です。これは買うしかない。
レビューを投稿した後にPEYO先生が逝去されていたことを知りました。
この先生の新しい作品を見ることが出来ないのが残念で堪りません……
後にも先にも作者様の作品は1冊限りなので、ぜひ1度手に取って欲しい思いです
まず作者さんの画力がバカ高い。これがデビュー作ってマ??商業BLだとイケメンは上手だけど老人やおじさんは苦手な作家さんがままいるが、この人は老若男女全年齢描きこなす。しかも一人として同じ顔のモブがいない。絵作りの説得力がパねえ。
ストーリーはヒーローに憧れる高校生が、ヒーローになりたくてなれなかった同級生に一目惚れし、演劇部の活動を通しアタックするというもの。
性描写はなし、あるのは終盤のキスシーンだけでぶっちゃけどっちが攻めで受けかもわかりません。
どっちも同じ位男の子っぽい性格傾向やヒーロー適性を持ってるので右・左に固定できないのが悩ましい……けどそんなちっちゃいことどうでもいいか!って気分になります、読後は。
BL、というよりLGBT漫画なのかな。アフタヌーンで連載してても違和感ない内容だった。良い意味でBLっぽくなく、ジェンダーの悩みに切り込んだ王道青春もの。
有馬に真っ直ぐ向き合って心を開かせた大河の情熱もさることながら、演劇部員たちの等身大の反応が胸に響いた。特に黒髪女子の先輩。
「一番とりやすい席空けといてください」のショートケーキのやりとりにぐっときた……。
そうか、そういうのでいいんだ、って普段人間関係で見過ごしがちな盲点に気付かされた思い。
大河の友人二人もすっごいいい奴。何かと暴走しがちな大河をフォローし、自転車にのっけて忘れ物取りに戻るシーンが良かった。こんな友達に恵まれただけで学園生活最高だろうよ?
本当に絵が隅々まで上手くて見ごたえあって、しかもキャラクターが生き生きしてる。
後半舞台を控えた大河が放った言葉、「こんな場所じゃアイツが立ってられないわけだ」がずしんときた。
難を言えば演劇ものの割に演劇のメソッドに比重が割かれてない点。二人で稽古とかはしてるんだけど、具体的な演技や発声の指導や上達法が描かれてないので説得力が弱い。
有馬と大河の関係性の変化にフォーカスしたかったかもしれないが……。
あと大河の父親が実は、というのもご都合主義に感じた。序盤に伏線あったし、そうじゃないかなって予想は付いてたが、「あの人の息子なら好きになるのは自然で当然」というのはちょっと萎えた要素。
あくまで大河個人に惚れてほしかった。
一巻で綺麗にまとまっているものの、できれば二巻や三巻も読みたかった。有馬と大河の関係がキスやセックス、その他の体験を経てどんな風に成熟し、人として俳優として成長していくのか見届けたかった。
もし話が続けば大河と父の和解や有馬と母の確執の昇華も描かれたのかな。
作者の他界によりそれが永遠に叶わなくなったのが残念でならない。23歳は若すぎる……。
表紙がとても可愛くてセンスがあって、タイトルも素敵で気になっていました。
それもそのはず、色んなところで面白いと評判でした。
その後作者急逝の知らせを見て驚き、まだ読んでいなかったことを思い出し、亡くなった後だけど絶対読もうと決意した。
今すぐに読もう!にはならなかったのは、演劇部の子達のお話というところにあまり食指が動かなかったからだと思う。
いつか必ず読む...だった。いつかの末、今頃。
俳優ではなく演劇部員。
BLには珍しい題材なので、もしかしたら私と同じような気持ちを抱いている人もいるかもしれません。
『 後悔させないので、すぐに読んでください。 』
演劇を絡ませているのは最適解だと思わせられたし、学生達だったのも人生の分岐点として重要だったと思う。
2人とも幼少期のトラウマから自分を見失っているのだけど、関わるうちに世界(視界)が変わり始める。
画力が高く、ストーリー構成がお上手。
登場人物もよくて、BL漫画というより少年漫画を読んでいる時のキャラ立ちのような魅力がキャラクター達にあります。
優という名前の意味が語られるのですが、最初はあぁそういう...という憂鬱な由来から始まって、うわぁそういう...!という輝きのあるものに変化するのがとても素敵だった。
そういうことだったんだと伏線が綺麗に繋がる所が他にもいくつかあって爽快。
優は将来人気俳優として活躍していそうだなと思ってしまいました。
ハリウッド俳優になってほしい母の夢も叶ってしまいそうな気を抱かせられた程の、素晴らしい努力の結晶を持っている。
苦しんだ分、今度はそれが演技がより楽しくなる為の武器になってほしい。
最後はラブラブなバカップルなのも心が暖かくなります。
映画を1本見た後のような満足感のあるしっかりしたお話です。
最後まで受け攻めは判明しないのですけど、そこには男か女かはっきりしないでもいい世界を望む意志と同じものを感じたので、読み終わってからぐわぁぁと唸りました。
語彙力のないオノマトペですみません、床をゴロゴロするというよりも足をバタバタさせちゃう感じです。
先生の中では答えは決まっているそうなので、読み終えてから改めて考えてみました。
見た目は明らかに優が受けだし絵的には好みなのですが、1話の扉が答えなんじゃないかなとも思えてきます。
この本を読んだだけでも、すごく綿密に考えた物を描かれる方だったから、答えはもう描いてくれている気がするんですよね。
真相は分からないけど、左右を自分で考えるっていうのも楽しいと思います。
大事な本が増えました。
読み終わってからもう一度読み返すとまた違う視点で見ることが出来る内容だと思います。
もっと早く読むべきだったし、推し作家さんになってしまったのにもう新たな作品を読ませてはもらえないのを惜しんでしまうけど、この本を大事に読み返そうと思います。
今頃になりましたが、素敵な作品をありがとうございました。
自分の過去に向き合って、最も辛かったことに向き合うことはすごく力がいることで、気持ちも持たないと出来ないことだと思う。
まだまだ幼い高校生の2人がそれに向き合って、更に相手に対して向き合おうとしている姿に、本当に凄いなと思った。
誰かを好きになって、好きな気持ちを伝えたいという気持ちと、相手に好きだと伝えるために、相手の辛いものを一緒に背負おうとする気持ちが、とても尊くて、涙が出た。
不器用な2人だからこそ、この先どんな困難でも乗り越えられるんだろうなと思います。
エロを求めてる人にはお勧めできません、
しかし!
エロを期待することを忘れるほどいい話でした展開は早すぎず置いてかれることはないもののテンポ良く読み進めます。
有馬と大河が二人とも抱えてる過去もよく作られ。なにを思って二人が行動をしているかも読み取ることができるようになっています。
過去の話を含めた全てがこの一巻に綺麗にまとめられて感動しました。私が普段読んでいるblとは違いジェンダーについて触れているとこも好きでした。男同士で付き合うのが当たり前ではない世界、、現実味を少し感じます。
もっといろんな人にこの漫画を知って頂きたい
「この世界にとって、キミはただの【誰か】かもしれない。けど、誰かにとってキミは世界そのものかもしれない。」
アメリカの絵本作家、故ドクター・スースが残した名言。
本作を読みながらふと思い出しました。
最後のページを捲ってもまだ「終わってない」感覚、隠されたすべての宝物を掘り起こしたいと何度も何度も読み返したくなる衝動… BLに限らず、たまにこのような神作に出くわすので、いつになっても二次元から脱出できません。←(する気もないけど)
この作品と出会えたことに感謝します。
神でした!おすすめしたいです。
属性…現代、学校、青春、ヒーロー、友情、初恋、演劇部活、繊細、過去、健全
●キャラ
ちょっとお馬鹿っぽい元気な大河くんが主人公かな、相手役がワケアリ男子な有馬くん。
・大河くんは父子家庭です。お父さんとお母さんは仲良しと見せかけて実は不仲で、不仲が判明した後でお母さんが病気になり亡くなりました。
ただのお馬鹿っぽい元気な子ではなく、過去に家庭絡みで色々あって現在の大河くんになった、という裏付けが良い。
・有馬くんは母子家庭です。少し病んでるお母さんに子供の時から女装させられて、小学校の頃は女の子として過ごしていました。女装のせいでつらい思いをした過去があり…という繊細なキャラです。
●お話がとても良い
・家庭絡みの過去を単なる過去で終わらせずに、大河くん視点では「お母さんのお見舞いに行く途中でどこかに行ってしまって、運悪くお母さんがそのまま逝ってしまった。お父さんはもしかしてその時浮気してた…?」ってなってたお父さんが実はそのとき有馬くんを助けてたんだ、とわかるのが最高にエモい。お父さんはクズなのでは、と思ってたらヒーローだったっていう、土下座して謝りたくなる展開で、ここびっくりしました。神。
・有馬くんの過去がしんどくて、それを受けての大河くんのまっすぐでひたむきなぶつかり方に胸が熱くなる感じ。二人の関係性が尊い。
●微笑ましく初々しい萌えがありました。
・大河くんの友達がいい。くっついてから友達ズに見守られたり茶化されたり巻き込んだりしながらのお互い背伸びしたり緊張したりな初デート最高!私は格好良い男役のセリフにトゥンクしてたり肩を抱かれて赤くなってる大河くんが受けという電波を受信しました。ありがとうございました。
ちなみにこのレビュー書いてから他の方のレビューも拝見して、作者様のことを知りました。ニワカファンが軽率なことを書くこと自体おこがましく、元からのファンの方の中には嫌に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、私はこの作品に胸を打たれて、特別なパッションや才能を感じました。
ご冥福をお祈りいたします。
ずっと気になっていたので購入しました。表紙からPEYO先生の世界観が伝わってきて惹かれました。本当に作家様の魅力が伝わる一冊でした。声も映像もついてないのに勝手に頭の中でお芝居に変換されていってもう、凄かったです。とにかく、BLという枠に収めずに多くの人に読んでもらいたいです。でも、涙腺崩壊するくらい泣けるのかなと思っていた割にはそんなでもなかったかな。
大河と有馬は性格は全く似ていませんが、境遇が似ていたんです。お互いに憧れ、過去の出来事から孤独を抱えていました。しかし、大河と有馬が支え合うことで孤独を感じないようになったというのが心に刺さりました。PEYO先生はBL以外にも作品を出されているそうなので、読んでみたいと思います。今更ですが、お悔やみ申し上げます。
これは…神に近い萌2と迷いましたが、神〜とさせて頂きます!
まず、素人が生意気ですが、絵とマンガがお上手。
大河がどアホだけど、そうなった理由に説得力がある。
有馬と出会い、どう変わっていくのか見せつつ、有馬の背景、悩みのターンがあり。
有馬の母親が女の子のように育てたことは想定内でしたが、子どもの時にレイプ被害までとはヘビーでちょっと驚きました。
それだけの恐怖を体験し心の傷があるってことですね。
だからその後もトラウマに苦しむ。
有馬の性別に関して周囲が偏見や戸惑いを見せた時の大河のセリフに、ちょっと泣きそうになりました(涙腺かたいので珍しい)
「ああ見えて甘いものが好きなんすよ」
「あいつがケーキに手ぇ届きやすいような席だけ空けて待っててください」←コレ!
感動するような言葉ではなく、有馬の好きなものをわかっていて、喜びそうなこと、みんなができること、有馬の居場所をつくること、自然にみんなが受け入れられること、を言える大河。
PEYO先生すごい!!
有馬が最初から大河を気にかけていた理由もわかるし。
演劇本番の2人も、もちろんその後の反省会もよかった。萌えでした。
大河の父親の登場も。
初デートも彼ららしくて笑いました。
落ち着いて見えて有馬もテンパってるのとか。
グラサンでキメキメなファッションが似合ってるけどその内面を想像するとかわいいし。
テツに有馬が喜ぶことを聞くのも萌え〜。
大河は絶対いい男になると思うんですよね。
自分がいかにアホだったかを知ったし、変われたし、もっと成長する。
有馬を絶対大事にする。
有馬も大河となら大丈夫だと思うし。
この2人のキャラ、背景の作り方がすばらしい。
彼らのその後をめっちゃ見たいと願ってしまいます(涙)
テツと福丸もめっちゃいい奴。
脇キャラをこんなに魅力的に描ける作家さん大好きです。
ファンシーな表紙だから中身も可愛いのかと漠然と思ったら、すごいパワフルな少年漫画でした……。
画面から溢れる熱気と圧がすごい。若さと情熱が溢れてるというか。こういう作品を描く方が商業BLに来たというのは奇跡ですね。商業BLの作家さんって、たとえ商業BL自体は初でも漫画執筆歴は長い方が多いんでないかと思うので。
主人公達と同世代の頃に読めたらよかったのになぁ、と思いました。
……と思うくらいなので、本作は画力や画面構成力が高いけれどけっこう粗削りです。でも若い作家さんじゃないとこんなに勢いのある作品はきっと描けないです。
是非10代の若い人に読んで欲しいと思います。
肉体的な繋がりではなく、心の繋がりを重視する方に読んでほしい一冊です。
人間の表面しか見ず、あまり深く物事を考えようとしなかった大河の精神的な成長が描かれているのとは対称的に、大河と有馬を取り巻く人々の性に対しての偏見が浮き彫りになります。「性」に固執しすぎず、一人の人間として相手を好きになる大河のひたむきさ、アイデンティティが揺らぎ葛藤する有馬の人間らしさがPEYO先生のあたたかい絵柄で描かれ、まるで一本の青春映画を見ているようでした。
ただ、役と自分を重ね合わせたり、衣装選びでワクワクしたりするなど演劇部ならではのエピソードを入れたお話があれば嬉しかったなという印象です。
”BL”というよりは少年・青年漫画を読んでいるようでした。
物語はセクシュアルの問題を抱える少年とのダブルヒロインが演劇を通して成長していくもの。
二人には乗り越えなければならない壁があり、それを二人でぶち壊していく。
たった一冊だけなのに、最後には長い連載を読んだくらいの満足感がありました。
構図やストーリー、キャラクターがとてもしっかりして、永遠に続きがない、という理由からも「神」評価だと思います。
ただ、私は”BL”として読んだ時にやはり物足りないと思ってしまいました。(受け攻め表示もなし)
とはいえ、BLじゃなかったら読んでいなかっただろう作品に出会えることができて良かったですし、BL初心者さんや、BLを読んでみたいといった友人に勧めるにはとても良い作品だと思いました。
あまりにも大切な作品すぎる故、自分の言葉で説明しても安っぽくなり魅力を伝えられなそうなのでレビューせずじまいの作品でした。
これほど多くの人に読んで欲しいと思う作品も中々ないので、ネタバレなしで感想を。
先生の仰っていた通り「男と男」ではなく「人と人」が恋に落ちる瞬間を垣間見れる作品です。
BL作品も多種多様に恵まれ、常に感動と人を愛する悦びに気付かされますが、ボーイミーツマリアは全ての原点になるような作品だと思います。
悩みと痛みを抱えた少年2人の救済の物語です。
ジャンプ+でも掲載されていた『青のフラッグ』、これも言わずもがな名作ですがこういった作品が少年誌でも掲載されるようになったのだから、『ボーイミーツマリア』も中高生の世代にも目に留まるようになったら嬉しいな。
全力でネタバレ。読んですぐ書いてるからぐちゃぐちゃです許して。めちゃくちゃ散々言ってますけどごめんなさい((
最初絶対黒髪攻めだと思ってたの。そういう真っ直ぐな脳筋攻め多いじゃん??
でもねでもね??金髪が攻めなの!!!(脳内妄想入ってますけど恐らくこっちで間違いない)
脳筋(こら)が終始ウザくて、そんな暗い過去持ってるのによく脳筋バカでいられるなあってイライラしながら読んでたの。
でもね、攻めに散々言われて変わっていく受けがもおーー良き。そう!!それを!!!それを求めていた!!改心してよかったよほんとに!!!!!ってなって、このシーンやるからポジティブ能無しじゃなきゃいけなかったのね!!って思った
それから攻めが「受け入れろ」的なこと言ってて、あーこれ流されて受け入れちゃうやつですね脳筋はそういう子だもんね??ってもう最後にやられた。最高すぎた。そう。こっちが受けなの。ポジティブ馬鹿な受けの君が好き。←←
絶対売ろうって思ってたのにまさかのめっちゃ好きな漫画の仲間入りしてしまった。全人類読め。こんな最高な漫画ない。ちな、にゃんにゃんは無かったから全力妄想した。やばかった。←
最初受け苦手すぎて読むのしんどかったからちょっと神評価できなかった・・orz
本当に素晴らしい作品です。
今まで数100作品は商業を読んできたのですが、どうして今までこの作品を読まなかったんだろうって本気で思うくらいの素敵なストーリーとイラストで心奪われました。
下調べもなにもせず、表紙可愛い〜!くらいの軽い気持ちで買いましたがこんなにも素晴らしい作品だとは思いませんでした、、本当に買ってよかったです。
初めての作家さんの作品でした。
手に取り大正解でした。
何故、もっと早くに読まなかったのか
反省するくらいに
私の中では神作品です。
なかなか
内容が複雑、シリアス、繊細な
重い内容ですが
大河のアホだけど
ストレートな思い
有馬の複雑な気持ち
辛い事を経験した有馬には
大河のアホだけど
有馬を有馬として
みてくれる事がどれだけ
有馬にはよかったのかもしれない
周りの皆は
そんな態度になるよねって
態度だけど
ここでも
大河のストレート発言
男だね大河
だが
有馬も
男だよ
最後に
大河パパが
大河の彼女は何処にいるのかな
雰囲気の時に
彼氏かもしれない的な発言
あぁ‥
この後ラブラブになる
2人を見れないだなんて
残念でなりません。
作家さんの作品が
他にもないのか
気になる私……
漫画それ自体が素晴らしいところに、先生の作品はもう2度と読めないという感情が乗っかってしまう。純粋な目線で読むことが最早叶わないということが、ある種残念でもある。
先生のTwitterを拝見してましたが、漫画を描くことが、漫画が、本当に好きなんだなと感じることが多々ありました。まさにその熱量から生み出される作品です。
本編とは関係ないことしか書いていませんが、すでにレビューは沢山ありますし大変良い作品で、何か言及することすら躊躇われます。
作者さんのコメント欄にあるように、ボーイミーツガールともボーイミーツボーイとも言えない、まさに「ボーイミーツマリア」のお話でした。
アワード2019の「次に来る」部門にあって、手にとった作品でしたが読んで良かったと心から思っています。
非常に重くて残酷な要素を持つお話ですが、主人公の広沢大河のキャラクターやその友人たちとの会話がユーモラスで、そこでバランスの取れたストーリーでした。
男である事を拒否されて、女にもなれないと自分を見失っている有馬優が、大河に男でも女でもなくていいから優で居てほしいと言われる場面は何度読んでも感動します。
大河もまた子供の頃の経験から、物事を深く考えずに生きてきた人物でしたが、優の存在によって学び、成長していきます。
優はきっとトラウマに打ち勝って、素晴らしい演者になるんでしょうね。
そんな未来も見たかったです。
PEYO先生の訃報は次作を楽しみに待っていた私にも本当にショックで、レビューも書けずにいましたがこの作品に出会えてよかった、まだこの作品を知らない方にも読んで欲しいという気持ちを込めて。
弔意に絡ませて、まるで私事のように作者(故人)の【 死因 】と、【責任の所在(者)】を推測し言及までする 奇妙 なレビューを見かけ、ゾッ……… とした。 異常にして異例、そのえげつなさと無神経さが信じられない。
このレビューを書いた人は、自分が審問官か、裁判官にでもなったつもりか?
ソーシャルメディアの構成要員でもなく、たかがレビューのくせに、弔意をにじませるフリをして故人の【死因】とその責任の所在者にまで言及したがる野次馬根性が透けて見える。
その内容はレビューとしては実に不適切で、無神経だ。
故人の【死因】について、あれこれと詮索・取り沙汰するのは 醜悪・悪趣味 だ。
もし、関係者や遺族の方がそのレビューを読まれたならば、いい気持ちがしないだけでなく
触れられたくない内容ならば、哀しい気持ちになるのは当たり前で、
ご遺族・関係者への詮索を楽しむかのような配慮が全く欠けた文言は、何度読み返しても
ゾッ………とする。
【 BLだから地雷は何でもあり 】の範疇に投げ捨てるような品性を疑う無神経なレビュー。
自分も、【遺族】(故人の、ではない)の端くれだから遺族の気持ちは解るし、【責任の所在(者)】として言及された方の立場にも同情する。
ネット投稿を頻繁に多用する人が持つ《 負の側面 》が、 【 他人の心の痛みに対する想像力の低下 】を招いてしまうのは残念な事です。
ただ、そのレビュアーは、「 たかがBLサイト投稿」 と、思慮無しで【 死因 】と【責任の所在(者)】を野次馬詮索したかもしれないが、読むこちらのほうが関係者や遺族に対して恥ずかしくなるような文面だ。 このレビュアーは、 以前もアブナイ投稿内容を事務所に削除されていたはずだ。 レビューコーナーは、「 狂気の無法地帯 」ではない!
評価に関して【 中立 】なのは、絵柄の感性が致命的に「BL向き」ではなくて、萌えられなかったから。 生理的レベルで、無理。 それと、
実際、現実に存在するであろう人間の非常にデリケートな悩みをテーマに含む重い構成なのに、絵柄のせいなのか、「軽佻浮薄なマンガ」で終わってしまっているし。
特に、
あの残酷シーン! ストーリーとして必要なく、主題からズレた、ただただ単に奇をてらうだけのシーン。 このでしゃばりシーンは、不要要素。 そして 表情・空気感、など全て、重いテーマに見合うだけの「 真摯さ 」が見当たらない。
焦点のゆるくて、ピントボケした様なコマ運びも好きにはなれない。
いっぱしの【 クリエイター魂か、根性】を持つ人間ならば、エセ神評価は望まないだろうから、この作品には特別の敬意と礼節を持って【 供物 】ではなく、【 真っ当な真の評価 】を捧げたい。
画力は高い。ジャンルが合えばたくさんの素晴らしい作品を生み出していたと思います。この才能を発揮してさまざまなジャンルに果敢に挑戦して頂きたかった。
----------本当に惜しい人をなくした。
合掌。
感情的にならずに書ける時が来たので、投稿。
素晴らしい良作を読んだ後に残る残念。
粗筋は、既存の為割愛。感想だけ。
『ボーイミーツマリア』は、高い画力とストーリー性重視の作品で名前が上がる名作。
よく練った構成と緻密で美しい描画。心理描写が秀逸で、
登場人物に感情移入して「ジェンダー」「体と心」について一緒に悩み考えてしまう。
憧れのマドンナは実は男子、というちょっと変わった構成と視点で、
同性への消せない恋慕に揺れる様子を描いた繊細な作品だと思います。
読者に勇気と元気を与えてくれる作品を生みだす作家として大人気だった著者の別名義は「恵口公生」。
この作品も「恵口公生」の名で出していたら、既存の評価が変っていたかも。
別名義でBLを描く理由が有ったのだと思う。
pixivにも別名義でBL作品がありました。
中学高校と美術部だった著者の描画技術は確かで、描画基礎力ある人の崩し絵は、視て苦痛を与えない。
ユーチューバー物語『キミオアライブ』は、今も人気。
素晴らしいセンスを持った作家だと、読後興奮したのですが、著者さん、頑張りすぎて生き急いでしまったみたい。23才で逝ってしまった。
「PEYO先生逝去」と、ちるちるでも広報されてます。
死因は、ご家族の様子から辛いものだったようです。
「死去したキミオアライブ恵口公生先生の家族が心境をネットで語る」@kimio_mg https://bit.ly/3uUqUgy
優秀な作家を追い詰めてしまったものは、一体なんだったんろう?
もっと良い作品を生み出して、読者やファンを喜ばせてほしかった。
「生きるのが嫌になった人の漫画」がtwに再掲されてます。
「生前、恵口公生先生は単行本が売れないことを担当編集者らに告げられ、その状況に苦悩して、ファンに向けて協力をお願いした漫画」・・恵口公生@キミオアライブ/PEYO@ボーイミーツマリア 2020年8月16日
「紙本の売上げ」 もしこれが起因なら、編集担当は繊細な人に対しての励まし方を失敗したんだと思う。
読者を励ます作品を描き続けながら、「頑張らなくちゃ」と作者自身の癒えない心の傷は増えていた皮肉。
「ボーイミーツマリア」を沢山の人に読んでほしい
・・名前と作品を忘れないこと。沢山の人に読んでもらうこと。
これが、天国に召された著者への一番の追悼と供養だと思う。
テンポよく、キャラも個性的で楽しく進み、そして、
自分らしくとは…を考えさせられるとても良い作品!!
お互いにないものに憧れ、認め合う過程も激アツ!!高評価も納得!!!
だけど、BL的な萌えより青春群像劇としての面が強く、作風がすごいからこそ気になる点?個人的に苦手な描写がもりもりでモヤモヤした読了感になってしまいました。
先に書かれてる方と同意見で有馬の過去、性被害の話をあそこまで描く必要があったのか。重い、キツイ…
仮釈放で会いに行けるのおかしいよね?って投げかけなんでしょうか……しんどい
演劇部の先生が有馬にとって重要なことをペラペラ喋ったのも…
本人の了承なしに明かすの。は?何やってんの?って思うタイプなので。
(言うなよ、言うなよ、言えよ!ってのとは違う)
しかも、誰かに「手に負えない」と電話してたから、その誰かがヘルプに登場するかと思ったら誰も登場しない。
大河に丸投げしたってこと??ろくな大人でてこねぇな。しんどい。
大河に憧れを抱いたのは何故か…
ずっと憧れてた人が大我の父親だったからって有馬が納得するのも、テンション下がってしまいまして…
憧れの人に似てる、と、父親だから似てる
は、微妙に違うというか、上手く説明できないけど、
大我だから惹かれた!感が薄まったというかなんというか…
大我の父親も実は…で読者的には株上がるけど、大我の誤解は解けてないしね。しんどい。
何だか重箱の隅をつついてるようで申し訳ないけど、たくさんの要素が盛り込まれててすごい!と思う一方で、繋がりが気になって気になって…
「読んだ方かいい?」と聞かれたら「良い!!」とは答えますけど!!
作品は神!BL的には…個人的には…な感想です。
最後のデートはとってもキュンキュンしました。
ウブで可愛くて良いとこ見せよう、喜んでもらおうってのが、とっても!!
こういうのがもっと見たかったな。
私の語彙力がないことをこれ程までに悔しく思ったことはありません。今まで読んだどのお話よりも心に残るお話でした。
はじめは登場人物にあまり好感を持てず、萌え要素も感じなかったのですが、最後には主役の2人がお互いに成長し、とてもいい関係になったと思います。今では2人のことが大好きです。
読み進めるうちに2人それぞれの過去を知り、その上でお互い憧れ、影響し合う2人をみるとなんとも言えない気持ちになりました。おおきくまとめると感動。でもそれでもこの気持ちを表すにはなにかが足りないような。やっぱり感動とは少し違うような。生きているうちにほんとうにたまに出会える気持ちだと感じました。この気持ちを上手く表す言葉が見つからず悔しいです。
わたしは本当になにも知らずに、表紙だけをみて購入させて頂きました。今では本当にわたしのセンスって最高だな!と思います。自分で自分を褒めてあげたいです。それくらい、このお話に出会えてしあわせです。読もうか迷っている方には全力でおすすめします!
ずっと読みたかった本作、先日ようやっと手に入れることが出来て拝読しました。
結論から申し上げると、このような素晴らしい作品を描かれる作家さんが、もうこの世界にいらっしゃらないということが惜しくて惜しくてならない……。
冒頭は大河の無神経さ加減に「マジかこいつ」って引いてしまったが、それの背景にあるもの、問題を自覚して変化を求めていく姿には、だんだんと「頑張れ……!!」って気持ちでいっぱいになっていきました。
対する優の過去にあったものはあまりに重く、長く何度も苦しみ続けながらも、前に進もうとする彼の姿には胸が痛む……。
早く、早く大河に彼までたどり着いてほしい。救い上げるなんて大それたものじゃなくていいから、っていう祈りみたいなものを抱えながら読み進めました。
個人的に、大河のお父さんが、守れなかったものは多けれど、ひとりを救ったヒーローであったという演出がすごく好きです。彼の息子である大河が、また違う形で優に手を伸べる存在であったという運命的具合も含めて!
ストーリーがとにかくしっかりしているし、キャラクターが成長していくのを本当に間近で見ているようで、BLレーベルの本を読んでて「手に汗握る」という感覚になったのは初めてです……!
世界に読まれるべき物語なのではないかな……という1冊でした。本当に読めて嬉しいです!!
一言で言うと墓に入れたい。お願いします墓に入れてください。
大河と有馬。それぞれの過去がしっかり描かれています。量として、と言うより物語が本当に立体的。もっと各場面を細かく読みたい気持ちもあるのでこんなにさらっといくか?と言う感じもありますが、頭の中で想像して補っていくことで理解が深まるのかなと思います。萌えや神!とは素直に言えない、それだけずっしりとしています。
はじめ点と点だった情報がブワーーーっと繋がっていく様子には身が震えます。感動、と言うより震えると言う感じ。
何回読んでも毎度泣いて、最後には笑って、読後に本を抱きしめたくなるような作品です。二人の未来に幸あらんことを...
それから一冊の漫画の中で人がこんなに成長していって、人が「生きている」本を読んだことがありません。
もちろんのこと表紙の美しさは詐欺ではありません。圧倒的な画力で1冊の中に物語が濃く詰まっています。もし買うかまたは読むか迷っているのであれば、私は全身全霊をもって薦めます。
(扱っている内容がシリアスなので、首尾一貫優しい物語を読みたい方や正確さを求める方にはきついかもしれません。
過去の話として非道な描写が含まれます。その部分に関してはエンターテイメントとしては飲み込めません、それを考えて悩んで感じることが、読者の通り道になっている印象です。
何についてもフィクションを現実に持って行って常識として捉えるのはご法度。一つ考えるきっかけを与えてくれた本でもあると思います...話の筋は3、4巻モノくらいの重み。1巻なのが惜しいところもあるけれど、足早すぎるってことはないです)
最後に、PEYO先生、先生の御本が大好きでした。悔しくて悔しくてたまりません。読後すぐ、抱えきれないような感情を手紙にして伝えればよかった。後悔とともにこの文章を書いています。先生の作品に出会えて本当に幸せです。これからも一生大好きです。
去年出会いましたが何度読んでも本当にいいので言わせてください!!!
表紙詐欺では本当にないです!!!
そう思って買いましたがむしろほんとに少年漫画でも描けるんじゃないか?(じっさい別名義で描かれています!!!!そちらもめっちゃ画力...面白っ!!!ってなります)
ハッピーエンドにも関わらず号泣したBLは初めてです。
メリバだったりBADエンドで最後に泣くことはあっても過程で本当に涙が出たのは初めてだったので自分でもびっくりしましたが読んでそんはしない!!
とだけ言わせて頂きますのでぜひ読んで下さい!
いろんな方に読んでもらいたい素晴らしい作品だと思います。2人の関係やその周りにいる人たちに感動しました。初々しさも感じました。PEYOさんの漫画の絵も素晴らしく、面白さも入っているのでBL初心者の方でも読みやすいと思います。そして、この作品を読み終えたあと自分の考え方や同性愛についての捉え方が変わると思います。この漫画に出てくる有馬くんの繊細で今にも壊れそうになるような心と、主人公の大河の成長していく姿に魅了されました。
とても評価が高く何度もちるちるで紹介されてたので読むのがちょっと怖かったです。私がちゃんと感動?読みとけなかったらどうしようと。
結果、なんだかよくわからなかった。
大河が有馬に出会って自分を振り返り薄っぺらい自分から成長をしていくのは良かった。
有馬は?大河に出会って憧れて自分をようやく認められて。
有馬は心は女の子ってこと?ただ綺麗なだけじゃなくて?そこがいまひとつわかりませんでした。
大河は有馬のことをちゃんと見て認めてくれてそれでも好きで。そんな大河を有馬も好きで。
病院に来なかった大河パパはそんなことをしてたんですね。そして息子の大河が成長した有馬と出会う。
最後の短編は二人がとっても可愛かったです。
男とか女とか関係ない、ってフレーズはボーイズラブではよくよく見掛けるものだけど、「女優」なの、「男優」なの、って周りも本人も迷ってしまう「優」という名の男の子に向けられる言葉があまりにも天才でした。
むちゃくちゃで単純な主人公が本当に最初は「空っぽ」で、そこから色んなものを吸収して中身を手に入れることで、徐々に言動が変わっていくのが分かるのも面白かったです。
それぞれにトラウマや抱える悩みがあって、それってほんの一瞬関わっただけじゃ分からなくて、誰もが傷ついてるし、だからと言って誰かを傷つけて良いわけじゃない。
冒頭で「男は女を守るヒーローでいなくちゃ」と言っていた主人公が、本番を迎える頃には「男が男を「男として」好きなのは友情じゃなきゃだめなのか?」と思うようになっていて、性別のことで有馬を傷つけてしまった彼だからこそ、こういう答えに辿り着けてよかったなと思います。
最後のキスシーンも映画みたいでめちゃくちゃ素敵でした。
演劇部のマドンナ。彼女は、男でしたー。
帯の煽りがいい味出していて、気づいたら手に取りレジに向かっていました笑
絵柄はどちらかというとblや少女漫画というよりは青年漫画っぽい感じがします!
ですが、お話と雰囲気があっていてそこがとても好きなところでもあります。
青春真っ只中の高校生、若くて苦くて、楽しいだけじゃない。でも、甘くて、きっと大人になって思い出すと全てがかけがえのない良い思い出。
ベースはシリアスですが、大河くんのウザいほどの真っ直ぐさと、マリアこと有馬くんの変わっていく様子が鮮やかに描かれている良作です!大好き!!
とっても評価させている作品で期待を胸に読みました!
期待を良い意味で裏切られました…。
素晴らしい作品に出会えた私は幸せ者です
ありがとうございます
表紙のファンシーさとは裏腹にストーリーは少し重め、しかしキャラクターたちが成長しようとしている姿に私も引っ張られたのか、読み進める中で気持ちが沈んでいくことはなかったです。地雷になる人はいると思いますが。
先生の次の作品が楽しみです!!!!!!
読んで後悔はしないです!!!!!
トラウマと向き合う為に踏み出した子に出会う事で、自分の性格がトラウマによって形成されてしまった事に気がつく子のお話というか。
少年、少女漫画だったら4、5巻くらいかけてやりそうなお話を6話に収めたという印象なので、駆け足感はあるけどよくまとまってて良かった。コミカルな描きっぷりが上手くて漫画として面白い。
重いトラウマを扱っているが暗くなりすぎないのは、物語が始まる時点で有馬がトラウマと向き合う為に戦い始めてるからかな、と思った。
大河の友人のテツと福丸がいいヤツですき。
大河もバカだけど無垢なるパンツマン可愛い。
恋愛まで行かない二人かな?と思ったけど、最終話と二人がデートするおまけエクストラを読むと彼らがとても可愛くて「これから恋愛する君達のこの先が知りたい」と萌えました。この先が知りたい。読みたい。
面白かったけど評判程ではなかったかな、絵と雰囲気は良いです。
特にカラーの色合いが独特で淡いのに陰鬱でクセがあるのでそれが本作と合ってます。
描きたいテーマがあるのはわかるけどそこまで表現力がついてきてない、もう少し王道気味の方が良さが生きるんじゃないかなと思いました。
気になるのはこれ有馬と同じような悩みを抱えている人が読んだらどう思うんだろうという、
重いテーマを扱うにはそれなりのリスクがあるだろうし、やるならストーリーを徹底的に詰めないと軽薄に見えます。
抜群に漫画は上手いです。
ストーリー展開やコマ割り、キャラクターが成長していく様など、とても上手い!
なのに!萌えない!!
これはもう好みや感性とかの問題だと思うのですが、どうしてもキャラクターを好ましく思えない(特に主人公の大河)。
BLなので仕方ないのですが、メインキャラクター2人以外の脇役も、なぜか魅力的に感じられなかったです…
この作品上手い!!!でも萌えない!!!!って作品リストに入りました…
デビュー作でこれだけレベルの高いものを出されたので、今後に期待です……
すでに大評価されてるこの作品、やっと読みまして評価の高さに大いに納得です。
幼い時の母親からの押しつけ、そこからくる心理的混乱、そして性的な悲劇…
悲惨なトラウマを生き延びて、何とか自分の居場所、生き方を探そうともがいているマリア=有馬の姿が何とも痛々しかった…
私もかつてはティーンエイジャーで、何も気づかなかったけれど周囲に苦しんでいる友達がいたのかもしれない、と思い至ったり。
だからちょっと「啓蒙書」みたいな匂いもしつつ。
とはいえ、有馬の場合は、
かわいそうな過去があって、今こんななのはしょうがないよね、大河がいてくれてよかったね…
みたいに読める。
一方現実は。
悲惨な過去がなくても苦しみは生まれ出ずるし、生きづらい。という人がほとんどだと思うの。
そういう事実に思いを馳せる。BLで、高校生同士の初恋もの、というよりそんな気分で読みました。
表紙からして当たりだろうなーっとは思っていましたが、大当たりでした(笑)
結構思いトピ使ってるのに上手くコミカルな部分でバランスが取れていて、なのにそのコミカルが浮いてなく綺麗にお話にマッチングされてました。
正直読み終わって
「この作者凄いな。。。どうやってこんなバランス取れるんだろう。。。」
って考えちゃったくらいです(笑)
これは何度も読み返しちゃうお話ですね!
深みのある、けどドロドロ過ぎないしっかりしたストーリー性のあるお話でした!
(個人的に丸くん押しです(笑)
まず、絵が最初から最後まで素敵でした。好き。
伏線の張り方と回収の仕方がとっても秀逸でした。
読んでて物凄く引き込まれる。
まるで物語の中に自分が入り込んだかのような錯覚に陥るくらいには。。
あまりに素敵なのでもっとPEYO先生に貢ぎたいです。
騙されたと思って読んでみて!
ちるちるさんの記事で表紙を見て、ビビッ‼︎と来ました。私ごとですが、ボーイミーツマリアは自身初の表紙買い作品です。
感想は皆様書かれていることにウンウンと思ったので、主に"紙の本"に対するレビューを。
すぐにでも読みたくて電子購入しようと思ったのですが、この表紙を本として見たいという気持ちを優先して、書店へ向かいました。
蛇足ですが、なんとまあ買いやすい表紙ですこと…(感涙)
後ろにお子さんが並んでらしたけど、なんの気負いもなく爽やかに購入出来ました。これって重要な買いポイントだと思うんですよね!
砂糖菓子のパステルピンクに、フォンダンのような薄い帯がかかっていて、久々に本を買うことの楽しさを味わいました。
裏表紙には、メイン2人の子ども時代が描かれています。対照的な子ども部屋で、色合いや散らばる小物が、どことなく算数教材の箱を思わせます。
Cannnaのカバーは紙素材のものが多いですよね。
ボーイミーツマリアには学生時代の陽の空気と、子どもと大人の中間地点であるがゆえの、葛藤や絶望の陰の空気があり、それを表現するにはぴったりの手触りと彩色で、装丁マニアの気がある私にはたまらない一冊でした。
このカバーを見ていて『性別はグラデーションになっていて、1人1人違うものだ』とテレビで聞いて納得したことを思い出しました。まさに、自身の性や在り方に揺れる彼等の色だと思いました。
まだ頑ななページをほぐしながら、読み進めるのがとても楽しかったです。
今作は、BLの旨味を持ったジュブナイル。受け攻めのレッテルもなく、エロティックな展開もない。演劇という題材を通して、人間同士が本気でぶつかり合う姿は、BLが好きな人だけでなく、様々な人に向けて刺さる内容だと思います。
また改めて時代の波を感じさせる作品でもありました。普遍的な考え持ったその他の生徒が、自分とは違う2人に向けて抱く葛藤や困惑があり、その描写が1番大切な部分でもあるかなと感じました。
購入を迷っている方にはぜひ、紙で!おススメしたいと思います。
『canna』で1話を読んだ時は、ラブコメだと思いましたが、身勝手な大人に傷付けられた子供達の救済のお話。
母によりジェンダーを滅茶苦茶にされ、教師からレイプされる小学生…
それと父の身勝手さによって現実から目を背けている子供…
たとえ救済されたとしても、心に入り込んだ重いしこりは消えません。
「ヒーローになってヒロインを守る!」
高校生になってもヒーロー物語に憧れたまま、日本一ビッグな俳優になれると信じてる大河。
演劇部でダンスを踊っていたマドンナ・マリアに一目惚れ!
「俺の人生の女(ヒト)になってください」と告白するも、マリアは男だった…
マリアこと有馬から男の証拠を見せられても「付いてても好き」と教室で大声で告る大河…
”身の程知らずのホモキャラ男子”と渾名されてますw
ここまでは、ポジティブおバカ男子と、美形男子のラブコメ楽しそうって思いました。
でも彼らがそれぞれ抱えていたトラウマと、それが今も影響を及ぼしているのが辛いお話でした…
有馬は、女優だった母に女優になるべく女として育てられても、レッスンはうまくできない。男の子らしいものに興味を持つことも許されず、自分が男なのか女なのかジェンダーがわからなくなってしまった。
そして相談しようとした教師からの性的暴行…
親から人格を否定され、信頼した教師から暴力を振るわれる、フィクションだとしても、この描写は辛すぎる…
そこにある大人が助けに入ってくれた。
それをキッカケに、その人のようになりたいと、有馬は女であることをやめる。
そして演劇部に入るも、男を演じようとするとパニックに陥ってしまうので、女役しかできないでいる。
大河はお気楽くんに見えたけれど、理想のヒーローとヒロインだと思っていた父と母が実は仲が悪く、母が死にいく時も、父は花を持ったまま戻ってこなくて、父への信頼と憧れのヒーロー像が崩れてしまった。
でも子供だった大河には耐えられなかったから、現実を見ようとせずに、憧れの中で今も生きている。
そんな二人が出会って、大河は現実が少しずつ見えてきて、自分じゃ有馬を救えないことに気付く…
でも有馬はどんなにみっともない自分を見せても、変わらず側に居てくれる大河にちゃんと救われてる。
「男が男を好きになるのも 男が女の服を着ざるを得ないのも 人と違うから ヘンだからダメ そんな世界じゃぁ あいつが立っていられなくて当たり前だよな」
この言葉は心に刺さりました…
現実を見てこなかった大河だから、固定観念や偏見を持たずに、有馬に寄り添えた。
それが有馬にとっての癒しだったのだと思う。
そして大河は、ポジティブおバカから、人のことを思いやって泣ける男に変わった。
変われなくてもがいていた有馬に ”人は変われるんだ” ってことを見せてくれた。
傷ついた子供達が出会ったことで、傷に向き合う強さを持つことができて、未来につながっていける救済の物語。
いろんな言葉が刺さるし、心に響いてくる物語です。
友情物語かっていうとそうではない。
でもボーイズのラブとも違う、あえていうなら人間愛かな?
高評価が並ぶのも納得の、人間の深淵をえぐるような作りこまれた話だと思います。
未来の明るさを感じさせる救済を描いているので後味も悪くないと思います。
でも子供の虐待、性的暴力、例え救われたとしても私には辛すぎました…
フィクションでまで重苦しい他人の不幸を背負いたいくないって私の個人的な好みによる評価です。
よさぶろうさん
コメントありがとうございます。
「勝手ながら」だなんて、ぜんぜんそんなことないです!
子供の虐待は…
フィクションでも現実の悲惨さを思い出して辛いです。
私の気持ちの捌け口に共感していただけて嬉しいです。
こちらの話題作。いつか読みたいと思っていたため、情報もレビューも見ずにいましたが、レビューが上がるたびに目に入る、作品への衝撃を物語るレビュータイトルの数々。
こうなると、ますます作品に向き合うのが怖くなってしまうチキンです。
心の準備…心の準備…
読み始めるまで一ヶ月かかりました。
すみません。
ストーリーに触れたかったのですが、語彙力を失いました…
せっかくですので、こちらネタバレなしでレビューをあげさせていただきます。
素晴らしい作品を読んだ感動だけでもお伝え出来れば幸いです。
ストーリー以外のことに少し触れさせてください。
1話目からもう、惹き込まれるこの描写力、醸し出す雰囲気。
作者様、これが商業デビュー作なんですよね…?
ものすごく漫画描くのうまくないですか?
絵がうまいだけじゃなく、漫画を構築する全ての要素において。
人物の設定。性格づけ。描き分け。動かし方。
これはキャラが立っていてよかったです♪というレベルを超えている気がする。
BL以外の漫画もかなりの数読んでいるつもりですが…
キャラクターの働かせ方のうまさ、展開力、描写力。
うーん、すごい…
少なからず地雷になる要素のある作品だと思いますので、気になる方はお調べになってみてください。
一ヶ月間期待を膨らませ続け、なお、期待を上回る良質な作品でした。
PEYO先生の今後のご活躍に期待しております。
いい意味で商業BLらしくなかったです。
ネタバレにならないように書くのはなかなか難しいのですが、有馬、大河それぞれの過去が「演劇」というものに影響を与えていて、複雑ながらにも丁寧に描かれていて心に刺さりました。
最初は表紙のファンシーさに惹かれて購入したのですが、それだけじゃない!
周りの人も優しさに溢れていて、読んでいてじわっと暖かな気持ちになります。
綺麗な顔と男らしさをもっと有馬、正義と優しさをもつ大河のこれからも気になりました。レビューが下手なのであまり伝わっていないかと思いますが、たくさんの人に読んでいただきたいです!
心が女と男と真っ二つに割れた少年の話をよく表現できていると思います。喜び、悲しみ、憎しみ、妬み、人の繊細な心の感情を丁寧に描かれています。これが初コミックとは恐ろしい。これから先、どんな作品を生み出してくのか楽しみで仕方がないです。
雑誌連載当初から追っていて、ようやく電子書籍の方で購入して改めて読み返しました。
他の方もレビューされているので色々割愛しますが、個人的には女性のような扱いをうけてきた有馬くんが大河くんにだけ見せる男らしさに惹かれます。
受け攻め表記はありませんが、作者さまは最初からCPは決めていたとも書かれていて、おお、と思いました。
なんだろう、有馬くんは自分が女性的に扱われることにコンプレックスを抱えていて、だからこそ大河くんがそこで有馬くんを女性のように扱うのは物語的にも違和感を感じるんですよね…。
だから読んだ感想としては、有馬×大河なのかなと思っています。
優しい大河くんだからこそ、男性としての有馬くんを素直に受け入れてくれるんじゃないかと思うのです。
マリアというあだ名を持つ演劇部の美人・優は、幼少期に女優として成功して欲しいという母親の夢を投影されながら育てられたため、性の不安定なキャラクターとして描かれています。彼の本能は男として生きたいと悲鳴を上げている、けれど同時に、周りから洗脳されるように刷り込まれた女としての生き方は、彼の中にどうしようもないほど深く根付いてしまっています。母親は彼がレイプされた時点で女になれと強制することを諦めていて、本当はもう好きなように生きられるはず。でも、突然呪縛から解放されても、急に次の日から男として生きることなんて不可能で、女だった時の記憶ややっぱり自分は女なんじゃないかという考えが常に付き纏ってくる彼を見ているのがとても辛かったです。
そんな彼に一目惚れする大河は一見能天気に見えますが、自分が物事の本質を知るのが怖いから表面しか見ようとしていない人間だと、冷静に振り返ることもできるキャラクターです。優の隠れた才能や努力に感化されて、自分はどうしたら成長できるのかを考え、日々変化していく彼は優にとって眩しい存在だったでしょう。そして、父親譲りの正義感を一貫して持ち続けてもいる。彼の中でそれだけは表面的に取り繕ったものではなく、最初からちゃんと根強く存在していたものなんだと思います。
男優でも女優でもなく、ただ優として、いて欲しい。この大河の言葉がとても印象的でした。今すぐ性をはっきりさせる必要なんてない。むしろ男にも女にもなりきれるというのは優にしかできないことなんだから、それを演劇に活かしてやるくらいの気概で臨めばいい。少なくともどんな優でも受け入れてくれる大河がいれば、もう迷う必要はない。そう吹っ切れたように演じる優が美しかったです。後日談のデートでの優はやっぱり大河よりずっとイイ男で、もしかしたら将来とんでもない色男になるかもなあなんて思いました。
人生で初めて、レビューを書きました。
そうさせるくらいには、素晴らしい作品でした…
レビューが下手なので、自分がグッと来たところを箇条書きにすると
・表現する、という事に真摯に取り組む事の尊さ
・他人の納得のために枠にはめられる苦しさ、からの、その窮屈な枠を外してくれる誰かの存在の尊さ
救い救われる、そんな二人の関係が大好きなので、自分にはドンピシャでした。
性別は関係ない、それは、「男でも女でもいい」なんて二択を超越して、ただあなただから大切なのだ。
物語のそんなメッセージに、これが、私の読みたかった物語なんだなと思えました。
読み終わった今の気持ちをどうしたらいいかわからず、電子だけで買ったのですが紙も買ってきます。
この物語を描いてくれてありがとうと、先生にお伝えしたいです。
萌2、萌、という表現が正しいかは分かりませんが、とても感動して涙が出てきたので萌2にさせて頂きました。
早くに母親を亡くし、そんな母親を"裏切っていた"父親像と、自分の抱くヒーロー像のギャップで、人を"上っ面"でしか見てない大河と、
女の子として育てられ、女の子として期待され、自分をさらけ出せずに葛藤する有馬。
2人の人間性が、お互いとの出会いと関わり合いの中で変化していく様子が、すごく魅力的でグッときました。
軸となる話とは少し違いますが、
有馬がかつてトラウマとなるトイレでのレイプ未遂があり、助けた男性にヒーロー像としての憧れを抱きます。そのヒーローは、本当は病気の妻の所へ行く途中でしたが、行かず、有馬の側にずっといてくれました。"今の君を放っておくような奴に謝られたくないだろう"と、妻へ謝罪するために摘んだ花を鞄いっぱいに抱えて、泣く有馬に花を渡しました。大河にヒーローと同じ雰囲気を感じ、のちにそれが大河の父親だったとわかります…実は父親はその日、幼き有馬を助けて、その為に、妻であり大河の母親の死に目に会えませんでした。
"妻を裏切った父親"だった父親の姿は、そこにはありませんでした。上っ面での謝罪ではない姿を、私は感じました。その父親の姿は、本当に素敵でした。確かに妻の死に目に会えず、息子からの信用や信頼も薄れたかもしれません、同じ家族にいたら私も怒るだろうけど。でも、有馬を助け、人として持っていてほしい気持ちを持っていてくれました、その姿に涙が出ました。
"ボーイ ミーツ マリア"
まさにタイトルが物語っているなと思いました。
女装が似合う男でもなく、
ヒーローのように強い男でもなく、
大河が出会ったのは 有馬 でした。
これはまた主軸からは逸れて、私の単なる深読みだと思いますが、大河に理想のヒーロー像を抱かせてくれて、有馬がヒーロー像を描いた男性(大河の父)の妻である、今は亡き大河の母親に対しても、このタイトルが当てはまるのかななんて思っちゃいました。
BLという枠を超え、人として考えさせられる内容でした。
自分が、自分らしく。
人をどう見るか、うわべか、中身か。
変わりたいと思う気持ちが、第一歩。
萌えとかBLとか、もはやそういう次元の話ではない気がします。
圧倒的な画力と、細部まで作りこまれた脚本、全てにおいて最高傑作と言えます。
児童が乱暴されるシーンがあるので、そこだけは苦手な方は注意が必要です。
優と大河、その周辺の人物たちの台詞や生き様が胸に響きます。萌えとかそういう次元の話ではもうないような気がします。この作品に出会えて良かったし、もっと表に出てもいいのではないかと思いました。
ジェンダーについての問題って凄く難しくて、ジェンダーの問題を抱える当事者も、理解者も、それを嫌悪する人も、持て余す人も誰も悪者では無いということがこの作品を通して感じられました。その問題に打ちのめされながらも立ち向かっていく優や、真っ向からその問題と向き合っていこうと成長する大河、手に負えないと思いながらも助力してくれる先生、個人的になによりも印象的だったのは、優の問題にどうしていいか分からず、厳しく当たってしまっていた先輩がとても印象的でした。批判的な目や優をレイプした大人など、もちろん悪人もいましたが、優や大河と関わる周辺の人物たちのやさしさが凄くリアルなのにとても胸が温かくさせられました。
前から話題になっていたこの作品。ようやく読むことができました。
テンポ良くコミカルなお話を読み進めていくうちに、それぞれの重い過去や悩みが明らかになり、読者にもいろいろな事を問いかけてくる、とても深くて読み応えのある、心に残る1冊でした。
主人公・広沢大河は子供の頃からヒーローに憧れる少年。高校に入学すると同時に、演劇部に入部し、ビッグな俳優目指すぜ!と意気込みますが、舞台で踊る・通称「マリア様」に一目惚れ。道端に咲いていた花を片手に気障に告白しますが、「マリア様」は実は女役をやっていただけの少年・「有馬優」だとわかり…。
大河は基本前向きなアホなので、演劇も有馬の事も諦めたりしません。
実は大河には辛い過去がありました。両親の不仲。それを2人は子供に隠していた事。病弱な母がこの世を去る時、間に合わなかった父。現実にヒーローがいないならせめて演じるヒーローになりたいと思った幼少期。
同時に、何においても距離をおき、物事の表面しか見ない癖がついてしまい、演劇を通して自分を変えようと必死に練習に明け暮れます。
中途半端な大河の演技にイラついた有馬は、個人的に指導してくれることになり…。
少しずつ演技が上達する大河。
その演技をみた顧問は大河を呼び出し有馬の話をし始めます。
「自分は本来女として生きなきゃいけなかったから、まだ、男だという実感が持ちきれない。」
「それでもせめて演じるだけでもいいからヒーローになってみたい」
「皆には内緒で男役の演技の稽古をつけてほしい」と監督に個人指導をお願いしていたこと。
一人でずっと頑張ってきた有馬。でも女装せず舞台に上がると吐いてしまうクセが治らない。
有馬にもまたしんど過ぎる過去がありました。
元女優である母親に、女の子として育てられた事。
クラスに馴染めず寂しかった時に気にかけてきれた優しい男の先生。
ところが信頼していた男の先生にある日レイプされてしまう有馬。
血で汚れる白いドレス。見ていて本当に痛々しかった。
とおりすがりのおじさんに助けられ、「あの人のようなヒーローになりたい」と憧れ始める有馬。
それから髪を短くし、いつか、ヒーローを演じられる日を夢みて頑張ります。
ただ、客席にあのレイプした男の姿を見つけると倒れたり吐いたりしてしまう。
演劇部の練習も佳境に入り、客を入れてやってみることになるのですが、「昔の有馬は女だった」と騒ぐ見物人の言葉に嫌なことがフラッシュバックしてしまい、うずくまってしまう有馬。そんな有馬にそっとよりそい、大丈夫だと有馬の頭を撫でる大河。
一人になりたい…と、教室の片隅で悩んでいる有馬。
「無意識に憧れていたから、本当は弱い所を見せたくなかった。だけど大河は気にせずついてくるから男の部分、素の部分を見せられた」
「こんなにお前のことがうらやましくて、うらやましくて仕方ないんだ」
ようやく有馬を見つける大河。
「僕は女でもなければ男でもない」「僕はなんなんだ」と
それに対し大河は「…優。」
「女優でも男優でもなくていいから『優』でいてくれよ」と泣き出す大河。
今までいろんなことから逃げてきた、何にもないやつだった自分。
変わりたかった。ずっと逃げずに闘ってた有馬みたいになりたかった。
大河は有馬と会ってから随分と変わったんですよね。成長した。そのことにハッと気づく有馬。
公演はまあ、多少の課題を残しつつも成功します。
ラスト、教卓に隠れてキスする2人にキュンときました。
そして、
描き下ろしのイケメン有馬良かった~!!
肩抱かれて乙女になってしまっている大河。笑いました。
BLを読んでるのを忘れて楽しんでしまう展開、構成の上手さ。
そしてあちこちに張られている伏線。
(死に際に妻に会えなかった大河の父の行動。
なぜか大河には気を許してしまう有馬)。
全てを読んだあと、その繋がりがわかります。
正直BL的な萌はあまないかもしれません。
でもそれぞれの想いがぎゅっと詰まったこの作品。
是非一度読んでみて下さい。
BLについて、人間愛について、深く考えたくなるかもしれない良作です。
初読み作家さんのデビューコミックス。
ちるちるさんのインタビューで画力高いなって興味をもって購入。
ホントに画力高い。
体の動きに不自然な所が全く感じられないし、いろんな視点からの構図が一々いい。
キャラクターの表情とかの絵がいいのは勿論なんだけど、背景やコマ割りも含めた画面全体が凄く上手で、かなりみっちり描き込んであっても、とっても自然で読みやすい。
ストーリーも好き。
こんな風に、まだ恋愛経験がなかった高校生が、自分の感情としっかり向き合って「好き」のその意味を考えていくお話が一番好き。
このコミックスは、これはこれでちゃんとストーリーがまとまっていて、二人それぞれのトラウマについては必要最小限にしか踏み込んでないけど、私としてはこの描写の分量は絶妙だと思った。
そして、リバの民としてはいずれは同軸リバ化希望なんだが、このままだと大河君の方が受け固定になりそうな気がする。
優は絶対大河より体格も良くなりそうだしね。
笑えるシーンもあり、泣けるシーンもあり·····。
絵の上手さが···すごい。しかも内容にあった表現の仕方がもう。重いシーンでは読んでる方の胸が締め付けられる感じで。コミカルなシーンでは、笑ってしまうようなコマがあったりと。
言葉では言い表せない····とにかく読んでほしいです。ほんと、すごいから······。
幼い頃の有馬を助けたのがお見舞いに行く途中だった大河の父だったシーン、そんな繋がりが!と驚き。もう一度読み返した時に有馬はこんなことがあってこの花を捨てずに持ってたんだな、と。話を知っていたらまた違う読み方ができて楽しいです。
あと、有馬が1輪だけ花を持って去った次のコマの取り残された3人と落ちてる抜いてきた花二輪、が好きです笑。
大河の表情がとても豊かで、大河の顔を見るのが楽しいです。
赤面有馬は可愛すぎて悶えます。
エロ重視ではなくストーリー重視の本で。ストーリー重視のbl本の中でもまた違った雰囲気の本です。こういうBL本待ってた!と思いました。
地雷でした。
有馬は男だと思います。
親のせいで女だと思い込んでいましたけど男として成長してるように見えました。
しかし、大事なのは有馬が男か女かじゃなくて、男性も女性も自由に生きられる場所が必要なんだと思います。そして、その場所は男性でもあり女性でもある人達、作中の有馬が生きられる場所であるべきです。
そのためにまずは、もう人間を男か女かという概念で当てはまることができなくなってるという事実を受け入れなくてはならないと思います。
いい作品になるはずだったけど、やはり地雷の影響が大きくて中立です。
以下は性暴力の話になるので嫌悪感ある人は回れ右をお勧めします。
地雷は、子供に対するレイプシーンです。
有馬のアイデンティティの話をする上で本当にあの犯罪者の登場は必要だったのかどうか疑問です。
美少女や、今作品に登場するような女装してる男の子や美少年が性被害にあうという描写がストーリーとして採用されるのはどうなんでしょう?もはやエンターテイメントとして受け入れられてしまっているのではないかと危機感を覚えます。今作のレイプ描写がこの作品に最もらしさ、つまりリアリティを与えることになったかどうか、それには賛同しかねます。
まず画力が凄い…。凄まじいです。時々雑な線や背景がないコマが重なった時こそ気になったものの、全体的な画面の構成力がとてつもないです。
カップリングに関してはちるちるさんのインタビューで作者さんが「自分の中では決めてはいるが、読み手さんの中で受け攻めを決めてもらって構わない」とあるように、最後までどちらということは言及されておりません。…が、何となく作者さんとわたしのカップリングが逆な気がして…。その点で評価を萌え×2にしてしまいました……。わたしは有馬くん受けがいいです!
などはさておき内容ですが、あらすじにつきましては既に書いて下さってる方がいらっしゃるので割愛します。自分は女なのか、男なのか。とても難しい題材でありながらも時折コミカルな描写を織り交ぜとても読みやすく、また高い画力から大河くんや有馬くんの過去への葛藤などが表情から伝わってきます。お芝居の内容でありながら漫画の演出がとても上手く、まるで映画を見ているようでした。ひとつひとつの台詞にも重みがあり、終盤にいくにつれ思わず泣いてしまいました。大河のお父さん、かっこいいですね…。
昨今、エロ重視の作品がたくさん出されている中、こういったコミックスが評価されて欲しいなと強く思いました。
そう思うとCannaさんは今の流れにのらず、自レーベルの良さを曲げずにいろいろな作品を輩出して下さっていてとても好感があります。
ジャケ買いしたけど、当たりでした
考えさせられるような一冊
ただ自分だけのことを見てくれる人の存在って有り難いよなぁ
ジャンルを越えていろんな人に読んでもらいたいと思いました
一人一人のキャラがたっていて素敵です
序盤はヒーローに憧れる大河が
ポジティブを超える電波系暴走野郎という印象でしたが
大河にも抱えていた事があるなんて意外過ぎました。
女の子だと思われるくらい可愛い有馬の重いトラウマな過去、
あんな思いをして生きていかねばならない彼に
もはやかける言葉も無いような気持ちになり結構しんどいです。
でもだからこそ出会うべき二人だったんですね。
大河は素晴らしい演技力を持つ有馬に憧れ、
有馬は明るい大河を羨ましく思い
お互いそれだけではない自分に変わりたくて
向き合う姿が苦しい程に懸命でした。
弱さを曝け出せたら誰より大事なひとになる
『ボーイミーツマリア』、非常に秀逸なタイトルだと思います。
この重々しい題材の緩和剤となる大河の友人、
自称純情マイルドヤンキーのテツと
色々悟っている穏やか坊主の福丸が最高の脇!!!
彼らがいなかったら読み返せなかったかもしれない。
いやもう本当にしんどかったので……。
とにもかくにも圧倒的画力!!
絵柄もギャグセンスも大好きなので他の作品も是非読んでみたいです。
私にはあまりにも今作は辛かったのですが
描き下ろしはめちゃくちゃ楽しかったので萌×2です!
自分の高校時代があまりに昔になってしまったので、普段は高校生ものは読まないのですが、ちるちるさんのインタビュー記事に興味をひかれて読んでみました。
物語の舞台は演劇部。アニメ絵のような躍動感あるタッチ、勢いのあるセリフ回し。わき役たちのツッコミも面白いけれど、物語が投げかけるものは、異性を好きになるのは当たり前?男らしく、女らしく振舞うのは当たり前?という、重く直球なテーマだと感じました。もし、自分が「好きになるのは、男の子でも女の子でもいいよ」「服は何着てもいいよ」と言われて育ったら、果たしてどうしたか…。ちょっと足元がグラグラするような気がしました。
不幸な生い立ちから女の心を捨てきれず、男にもなりきれず、苦しむ有馬と、過去の出来事から深く考えるのを止め、ヒーローを目指す大河。そんな大河が有馬を女だと勘違いして恋をします。男だと分かっても消えないドキドキ。有馬のことをもっと知りたいと、有馬に演技の稽古をつけてもらううち、やがて大河の心に変化が起き、それが有馬の心をも動かしていく。熱い展開に心を揺さぶられました。
有馬の孤独な戦いを知った大河が、「お前みたいになりたい。お前が好きだ。」と、涙を流して想いを告げる姿に胸を打たれます。生きていると苦しいこともあるけれど、立ち向かう姿が、こんな風に誰かの琴線に触れることもあるのかもしれませんね。自分も誰かのヒーローになれたら嬉しいな、とちょっと思ったりして。
大河は有馬に、男でも女でもなくていいから、そのままのお前でいてくれよ、的なことを言うのですが、これは、「そのままのお前が好きなんだ」ということ。最高の愛の言葉じゃないでしょうか。物語の一番のメッセージではないかな、と思いました。福丸くんも「愛のカタチもいろいろやしな」と言っていました。本当にね、そういう世の中になったらいいなと思います。
有馬もまた大河にぶつかっていく中で、大河が変わったこと、自分の本当の気持ちにも気付いていくのですが、その繊細で激しい心の描写がもう素晴らしくて。パイプ椅子を荒々しく蹴り上げる姿、カバンから取り出す薬や、母親が無理やり口紅を塗ったことがうかがえる部屋の乱れた様子も、有馬の抱えてきた闇をうまく表していると思いました。
大河と有馬、お互いがお互いのヒーローというのが、すごく好きです。尊敬と信頼がある関係がとてもいいな。男同士だって、全然かまわないと思えます。
有馬が、女の子の格好で怖い目に遇ったのに女装すると舞台に立てるということ、変わらずにショートケーキが好き、という二つのことが腑に落ちなかったのですが、そこは人間の心の複雑さなのかもしれませんね。
後日談で、デートでかっこつけるのをやめた二人が向かった先は…という場面で、映画館の隣にホテルが描いてあり、一瞬、もう⁈と期待してしまった(笑)。続編では、その辺も描かれるのかな。
胸倉つかんだキスや、デートの様子を見ると、有馬が攻めもアリなのでは。二人でよく話し合って決めてほしいな。一度両方試してみるとか。二人の葛藤を楽しく描いてくれることを期待しています。
あなたとはセックスして子供を作るわけでもないのに
どうして性別の事なんて気にするの?
性別なんて関係ないじゃないか
こういう事を思ってる人って性別に拘っていないんじゃなく
むしろ逆で。
性別、という名のロープで縛られて引き摺られたり締め上げられたりしてる人間の台詞だと思うんですよね。
性別によって態度や接し方を変えるということを、普通の人たちはなんの悪意もなくやってのけますが、それに違和感を感じる、不快に、悲しく思う人たちが少なからずいるわけです。
メインで登場する黒髪の男の子は
普通の人たちよりも性別に囚われ過ぎている人たちにとって
まさしく救世主と言える存在だと思います。
男として、女として、ではなくて、唯一その人だけを見てもらえる、というのは、ありがたいことで、とても幸せな事です。
金髪の男の子はそんな彼に少しずつ、体中を締め付けるロープを解いていってもらうわけですね。うーん羨ましいかぎりです。
続編が決定した?ようなので、黒髪くんにはこれからもまっすぐなヒーローに育ってほしいものです!
でも受けの才能、抜群にあるようなので(笑)
次回はそういう面でも期待したいです!
主人公の能天気さ(「考えるアホ」に笑いました)に引っ張られてどんどん読み進みますが、こんな背景背負っている主人公、他でも見たことある感じ。
こんなストーリー展開、他でも見たことがある感じ。
だから神評価はつけられなかったのですが、少年漫画のようなキャラクターたち、純粋な主人公二人、友人・先輩・親・先生など脇キャラもしっかり立っていて、伏線もスッキリ回収。
中でも、突っ走り気味の主人公にうまい具合にツッコミを入れる友人二人がいい仕事をしています。
二人ともなんて優しいんだろうと感心することしきり。
親子の関係までスッキリ回収するとは思いませんでした。
あとはひたすらバカップルを続けるのか?
先も少し気になりますが、先の話を読みたいと思うより、ドラマCD出して欲しいという欲求が高まっています。
演技のシーンがあるので、面白くなると思うんですがいかがでしょうか?
"心の性別がぱっくり2つに分かれてしまっている男の子"
というデリケートな重いストーリーで自分と戦う男の子たちのお話です。
半分は女?BLなの?と思われるかもしれませんが、個人的にはしっかりとしたBLだと思いました。
物事に至るまでの経緯などが細々と張られ織り込まれた深みがあります。
アホにも切ない理由があるのですよ…!ここの絡め方がスゴイ(;ω;)
男とか女とか全て取っ払って『人間』として向き合うことに帰結するけれど、
やはり男とか女とかが自分のアイデンティティのひとつになる場合が多いですよね。
自分自身でスッパリ割り切ることは難しく、読んでて息苦しさを感じました。
ズシッとくる重さはあるけれど心に刺さる余韻が良いです。
練られたストーリーが、ココがココに繋がるのか!と感嘆します。
そして描き下ろしがただただひたすら可愛くて癒やされました(∩´///`∩)
(専門的な心理面は無知なのでトンチンカンなこと書いてたらごめんなさい)
(子供に対する性的暴行描写がありましたのでご注意下さい)
さてさて。
ヒーローに憧れる大河は高校入学してすぐ、演劇部の催しで舞台で踊る女の子に一目惚れ。
思い立ったが吉日とばかりに舞台終わりの女の子の元へ行き即告白します。
しかし演劇部のマドンナと呼ばれている女の子は実は男でした。
マドンナこと有馬を忘れられない大河は男だと見せつけられても諦めません。
男とか女とか関係なく「有馬」が好きなんだと伝えますが、
有馬から"言葉が薄っぺらい"と言われてーーーと展開します。
好きな子を守れるヒーローになりたいと思う大河の成長物語であり、
トラウマや自分の中にある"女"の部分と戦う有馬の成長物語でもあり。
キーポイントが「ヒーロー」になっています。
大河は最初本当に薄っぺらな人物像です。
思ったことをそのまま口にしてて、相手を深く見ようとしない。
明るい性格で物怖じしないせいか周囲に人が集まるタイプだけど、
人間性が好かれているのでなく珍獣的な面白がる感じ…?かな。
それは幼い頃の家庭環境が原因で
「表面だけ見て分かった気になっていたほうが楽」と思うようになってしまった。
かつて自分の中にあったヒーロー像は父親だったけれど現実を知って考えるのを止めた。
しかし有馬に出会って、有馬の言葉で、「考える」が動き出すのが胸熱…!
演劇を通して人の中身を見ることや色んな感情をドンドン吸収するのですね。
「自分の言葉に説得力が欲しいんです」の一言がグッときます(;///;)
気付けばカッコイイ男へと急成長して若さってすごい。
大河が泣いたシーンは大河の核に近い部分が見えた気がしてもらい泣きしました。
有馬は複雑な生い立ちです。
女の子がどうしても欲しかった母親に女の子として育てられていました。
心も体も男の子なのに、女の子として生きなければならない歪み。
殺し続けた心や男の部分を肯定してもらいたかったのが不幸な結果になり…。
女をやめても、心の中から女の部分が消えない。
今度は"男らしさ"が有馬の心を追い詰めていく。
有馬は見ててめちゃくちゃシンドイです。
どこに転がっても苦しまなきゃならないのが見ててツライ。
有馬の心が落ち着くのはラストに近いのですが、
大河と出会えて良かったね…!(;///;)の一言に尽きます。
2つの性別を少しずつ前向きに捉えられるようになって良かった!!!
また、脇を固める友人や演劇部員も印象的。
特にお友達2人がめちゃくちゃイイコなんですよ+゚。*(*´∀`*)*。゚+
大きめなネタバレになりますが
大河のヒーロー像をぶち壊した父親が、有馬には一番のヒーローだったという点も非常に良かったです。
家族を犠牲にしてしまったけれどそれによって助けられた人もいる。
真逆さが皮肉なんですが、人間の多面性をリアルに描かれていて心に残りました。
ここの繋がりで大河と有馬が惹かれるべくして惹かれたというのが示されているなと私は解釈しました。
この作品は細々した点と点が繋がった時にアッとなります。ホントすごい。
続編が決定してるとのことで今後の展開も楽しみです!
今までの分までめいっぱい幸せを謳歌してくれるといいな~。
描き下ろしは大河と有馬の初デート話ヾ(*´∀`*)ノ
2人してカッコつけまくった結果チグハグになるんだけど、
(無理矢理付き合わされてた)友達から良アシストが…!
デレまくりの有馬が可愛くて可愛くて可愛くて幸せそうで嬉しい(;///;)
個人的にはいつまでもウブカップルでいてほしいわ~!
いえいえ、こちらこそお役に立てずすみません。
作者さんツイッターに書かれていたのはスケジュール上の問題とのことでした。出版社さんと揉めてるのではなさそうなので希望が持てますね!続編が気になる作品ですので同じく気長に待ちます〜!(小冊子のコメントは見落としてました;情報ありがとうございます)
こちらこそすみません...。わざわざありがとうございます!
リンクは拝見できなかったのですが作者さんのツイート拝見出来ました...!
先ほど購入したちるちるBLアワード10周年冊子には続編はまだ未定ですが機会があれば描きたいと描かれていらっしゃいました!
続編あるといいなと思いながら待とうと思います!
素敵なレビューもありがとうございます!
共感しまくりでした...
コメントありがとうございます。
レビューに書くぐらいなのでCannna公式Twitterだったと思います。今調べてみたら、作者さんが「なぜか続編決定と書かれていたようで…」と両者すれ違いがあったようですね。あやふやなことを書いて申し訳ありませんでした。
↓作者さんのツイートです(リンク失敗していたらすみません)
https://twitter.com/peyooji/status/1067800942630731776
過去のレビューに大変申し訳ありません。
続編が決定しているとの事ですがどこからの情報なのでしょうか?
本当に好きな作品でもし良ければ教えて頂きたく思いました。
よろしくお願いします。