ボーイミーツマリア

boy meets maria

ボーイミーツマリア
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神341
  • 萌×267
  • 萌33
  • 中立18
  • しゅみじゃない14

--

レビュー数
63
得点
2090
評価数
473
平均
4.5 / 5
神率
72.1%
著者
PEYO 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Cannaコミックス
発売日
価格
¥700(税抜)  
ISBN
9784829686133

あらすじ

幼い頃からヒーローに憧れる大河は、高校に入学し運命の女の子と出会う。
その相手は、演劇部のマドンナ・通称「マリア」。
公園で一際目立つマリアに一目ぼれした大河は、出会ったその日に自分のヒロインになってくれと告白するも、あえなく玉砕。

評判の美女は実は男だった――。

表題作ボーイミーツマリア

攻め受けなし:有馬優・マリアとあだ名がある高校生
攻め受けなし:広沢大河・高校生

その他の収録作品

  • ボーイミーツエトセトラ

レビュー投稿数63

読み返してさらに深い

23年初めに読みました。その時の自分には少し重くて、少ししんどかった。きっと頭空っぽにして楽しむこと重視の作品を求めてたからかな。
でもそんな体調の時でも、物語がきっちり練られていて色んなことが結びつき回帰していく様子はとても面白かったです。泣いちゃいました。とにかくジャンルを超えてる作品です。そして、何より絵も上手い!本当に色んな構図、脇役やモブの子でもそれぞれ個性があって書き分けられてるところもすごいです。
少し前に読み返したら改めてものすごく深い話だと思いレビュー書きたくなりました。何回読んでも、大人から受けたトラウマが重いのに、それを超えていく主人公二人が切なく愛おしくてたまらないです。パワーがある。できればその後も見たいと思っていたのですが。でもここで完結なのが未来が広がって良いのかも知れないです。
作者が亡くなっていることを最近知ったので(違う人と思ってた)大変寂しいです。

0

ピュア

性の狭間で悩む優がまっすぐな気持ちで飛び込んでくるタイガと共に成長していく話です。絵も綺麗で話の構成も良かった。素敵な純愛

0

圧倒的な透明度と繊細さ。すごい。

もうこれはBLというよりヒューマンドラマの域です。

自身の性への不安感や嫌悪感に押し潰されようとしている「マリア」、どこかそれた夢想家の主人公・大河。2人のルーツと互いに強く惹かれる憧憬を繊細なタッチで描く作品。
背景はかなり苦しい設定もありますが、主人公の持ち前のひょうきんと友人のクラスメイトたちの安定したコミカルな会話がそれを中和してくれています。

キャラクターの人格が出来上がって成長していく姿。
思春期の少年たちの触れただけで音を立てて崩れ落ちそうな内面。
そしてままならない苦しい現実と甘酸っぱい恋愛模様がもう綺麗で綺麗で。

次回作に期待です。これは買うしかない。

2

まるまるみさ

レビューを投稿した後にPEYO先生が逝去されていたことを知りました。
この先生の新しい作品を見ることが出来ないのが残念で堪りません……
後にも先にも作者様の作品は1冊限りなので、ぜひ1度手に取って欲しい思いです

後味爽やかな青春部活漫画

まず作者さんの画力がバカ高い。これがデビュー作ってマ??商業BLだとイケメンは上手だけど老人やおじさんは苦手な作家さんがままいるが、この人は老若男女全年齢描きこなす。しかも一人として同じ顔のモブがいない。絵作りの説得力がパねえ。

ストーリーはヒーローに憧れる高校生が、ヒーローになりたくてなれなかった同級生に一目惚れし、演劇部の活動を通しアタックするというもの。
性描写はなし、あるのは終盤のキスシーンだけでぶっちゃけどっちが攻めで受けかもわかりません。

どっちも同じ位男の子っぽい性格傾向やヒーロー適性を持ってるので右・左に固定できないのが悩ましい……けどそんなちっちゃいことどうでもいいか!って気分になります、読後は。

BL、というよりLGBT漫画なのかな。アフタヌーンで連載してても違和感ない内容だった。良い意味でBLっぽくなく、ジェンダーの悩みに切り込んだ王道青春もの。

有馬に真っ直ぐ向き合って心を開かせた大河の情熱もさることながら、演劇部員たちの等身大の反応が胸に響いた。特に黒髪女子の先輩。
「一番とりやすい席空けといてください」のショートケーキのやりとりにぐっときた……。
そうか、そういうのでいいんだ、って普段人間関係で見過ごしがちな盲点に気付かされた思い。

大河の友人二人もすっごいいい奴。何かと暴走しがちな大河をフォローし、自転車にのっけて忘れ物取りに戻るシーンが良かった。こんな友達に恵まれただけで学園生活最高だろうよ?

本当に絵が隅々まで上手くて見ごたえあって、しかもキャラクターが生き生きしてる。
後半舞台を控えた大河が放った言葉、「こんな場所じゃアイツが立ってられないわけだ」がずしんときた。

難を言えば演劇ものの割に演劇のメソッドに比重が割かれてない点。二人で稽古とかはしてるんだけど、具体的な演技や発声の指導や上達法が描かれてないので説得力が弱い。
有馬と大河の関係性の変化にフォーカスしたかったかもしれないが……。
あと大河の父親が実は、というのもご都合主義に感じた。序盤に伏線あったし、そうじゃないかなって予想は付いてたが、「あの人の息子なら好きになるのは自然で当然」というのはちょっと萎えた要素。
あくまで大河個人に惚れてほしかった。

一巻で綺麗にまとまっているものの、できれば二巻や三巻も読みたかった。有馬と大河の関係がキスやセックス、その他の体験を経てどんな風に成熟し、人として俳優として成長していくのか見届けたかった。
もし話が続けば大河と父の和解や有馬と母の確執の昇華も描かれたのかな。

作者の他界によりそれが永遠に叶わなくなったのが残念でならない。23歳は若すぎる……。

1

「もっと早く読めばよかった」の一言に尽きる

表紙がとても可愛くてセンスがあって、タイトルも素敵で気になっていました。
それもそのはず、色んなところで面白いと評判でした。
その後作者急逝の知らせを見て驚き、まだ読んでいなかったことを思い出し、亡くなった後だけど絶対読もうと決意した。
今すぐに読もう!にはならなかったのは、演劇部の子達のお話というところにあまり食指が動かなかったからだと思う。
いつか必ず読む...だった。いつかの末、今頃。

俳優ではなく演劇部員。
BLには珍しい題材なので、もしかしたら私と同じような気持ちを抱いている人もいるかもしれません。

『 後悔させないので、すぐに読んでください。 』

演劇を絡ませているのは最適解だと思わせられたし、学生達だったのも人生の分岐点として重要だったと思う。
2人とも幼少期のトラウマから自分を見失っているのだけど、関わるうちに世界(視界)が変わり始める。
画力が高く、ストーリー構成がお上手。
登場人物もよくて、BL漫画というより少年漫画を読んでいる時のキャラ立ちのような魅力がキャラクター達にあります。
優という名前の意味が語られるのですが、最初はあぁそういう...という憂鬱な由来から始まって、うわぁそういう...!という輝きのあるものに変化するのがとても素敵だった。
そういうことだったんだと伏線が綺麗に繋がる所が他にもいくつかあって爽快。

優は将来人気俳優として活躍していそうだなと思ってしまいました。
ハリウッド俳優になってほしい母の夢も叶ってしまいそうな気を抱かせられた程の、素晴らしい努力の結晶を持っている。
苦しんだ分、今度はそれが演技がより楽しくなる為の武器になってほしい。
最後はラブラブなバカップルなのも心が暖かくなります。
映画を1本見た後のような満足感のあるしっかりしたお話です。

最後まで受け攻めは判明しないのですけど、そこには男か女かはっきりしないでもいい世界を望む意志と同じものを感じたので、読み終わってからぐわぁぁと唸りました。
語彙力のないオノマトペですみません、床をゴロゴロするというよりも足をバタバタさせちゃう感じです。
先生の中では答えは決まっているそうなので、読み終えてから改めて考えてみました。
見た目は明らかに優が受けだし絵的には好みなのですが、1話の扉が答えなんじゃないかなとも思えてきます。
この本を読んだだけでも、すごく綿密に考えた物を描かれる方だったから、答えはもう描いてくれている気がするんですよね。
真相は分からないけど、左右を自分で考えるっていうのも楽しいと思います。
大事な本が増えました。

読み終わってからもう一度読み返すとまた違う視点で見ることが出来る内容だと思います。
もっと早く読むべきだったし、推し作家さんになってしまったのにもう新たな作品を読ませてはもらえないのを惜しんでしまうけど、この本を大事に読み返そうと思います。
今頃になりましたが、素敵な作品をありがとうございました。

2

お互いが自分に向き合ったからこそのこの結末

自分の過去に向き合って、最も辛かったことに向き合うことはすごく力がいることで、気持ちも持たないと出来ないことだと思う。
まだまだ幼い高校生の2人がそれに向き合って、更に相手に対して向き合おうとしている姿に、本当に凄いなと思った。
誰かを好きになって、好きな気持ちを伝えたいという気持ちと、相手に好きだと伝えるために、相手の辛いものを一緒に背負おうとする気持ちが、とても尊くて、涙が出た。
不器用な2人だからこそ、この先どんな困難でも乗り越えられるんだろうなと思います。

3

ストーリーが良すぎる

エロを求めてる人にはお勧めできません、

しかし!
エロを期待することを忘れるほどいい話でした展開は早すぎず置いてかれることはないもののテンポ良く読み進めます。

有馬と大河が二人とも抱えてる過去もよく作られ。なにを思って二人が行動をしているかも読み取ることができるようになっています。

過去の話を含めた全てがこの一巻に綺麗にまとめられて感動しました。私が普段読んでいるblとは違いジェンダーについて触れているとこも好きでした。男同士で付き合うのが当たり前ではない世界、、現実味を少し感じます。

もっといろんな人にこの漫画を知って頂きたい

1

コミカルかと思ったら

そこそこシリアスで重くて、互いが互いに憧れていて良かった

1

誰かにとってのヒーロー

「この世界にとって、キミはただの【誰か】かもしれない。けど、誰かにとってキミは世界そのものかもしれない。」

アメリカの絵本作家、故ドクター・スースが残した名言。
本作を読みながらふと思い出しました。

最後のページを捲ってもまだ「終わってない」感覚、隠されたすべての宝物を掘り起こしたいと何度も何度も読み返したくなる衝動… BLに限らず、たまにこのような神作に出くわすので、いつになっても二次元から脱出できません。←(する気もないけど)

この作品と出会えたことに感謝します。

1

おすすめしたい

神でした!おすすめしたいです。

属性…現代、学校、青春、ヒーロー、友情、初恋、演劇部活、繊細、過去、健全

●キャラ
ちょっとお馬鹿っぽい元気な大河くんが主人公かな、相手役がワケアリ男子な有馬くん。

・大河くんは父子家庭です。お父さんとお母さんは仲良しと見せかけて実は不仲で、不仲が判明した後でお母さんが病気になり亡くなりました。
ただのお馬鹿っぽい元気な子ではなく、過去に家庭絡みで色々あって現在の大河くんになった、という裏付けが良い。

・有馬くんは母子家庭です。少し病んでるお母さんに子供の時から女装させられて、小学校の頃は女の子として過ごしていました。女装のせいでつらい思いをした過去があり…という繊細なキャラです。

●お話がとても良い
・家庭絡みの過去を単なる過去で終わらせずに、大河くん視点では「お母さんのお見舞いに行く途中でどこかに行ってしまって、運悪くお母さんがそのまま逝ってしまった。お父さんはもしかしてその時浮気してた…?」ってなってたお父さんが実はそのとき有馬くんを助けてたんだ、とわかるのが最高にエモい。お父さんはクズなのでは、と思ってたらヒーローだったっていう、土下座して謝りたくなる展開で、ここびっくりしました。神。

・有馬くんの過去がしんどくて、それを受けての大河くんのまっすぐでひたむきなぶつかり方に胸が熱くなる感じ。二人の関係性が尊い。

●微笑ましく初々しい萌えがありました。
・大河くんの友達がいい。くっついてから友達ズに見守られたり茶化されたり巻き込んだりしながらのお互い背伸びしたり緊張したりな初デート最高!私は格好良い男役のセリフにトゥンクしてたり肩を抱かれて赤くなってる大河くんが受けという電波を受信しました。ありがとうございました。

ちなみにこのレビュー書いてから他の方のレビューも拝見して、作者様のことを知りました。ニワカファンが軽率なことを書くこと自体おこがましく、元からのファンの方の中には嫌に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、私はこの作品に胸を打たれて、特別なパッションや才能を感じました。
ご冥福をお祈りいたします。

2

この作品が収納されている本棚

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