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in the cage
実はすごい執着持ちの王子様?が、虐げられていた受を迎えに来る話です。
物語の初めは弟と付き合ってましたが、前半部分で割とあっさりお兄ちゃんの方へ気持ちが傾いていきます。
でも仕方ないよね、運命の番だもん。
長年周囲に虐げられてて、あんなに一途に優しくしてくれたら誰でもなびくわ!
ここまで受けを幸せにする土壌を作って迎えに来てくれるなんで感無量です。
安心して嫁に行かせられます。
スパダリと言えども努力したに違いないです。
そりゃ覚悟のたりない弟は負けちゃいますよ。
お兄ちゃんはあの仄暗い執着がスパイスとなっていて大変宜しいです。
後半部分はチラチラ見え隠れしていたお兄ちゃんの執着と冷静さが全力で前に出てきます。
もう最高。
陽(受け)はずっと少女漫画のヒロインみたいな雰囲気出てましたけど、
最後に頑張って自らアクション起こしたので許します。
愛だの恋だの言っているだけでなく、受けを手に入れるためにすべきことを全部しっかりこなしてきたところに大人の男を感じます。
お兄ちゃん、積年の想いが叶ってほんと良かったね。
私の中で、ふと思い出して読み返したくなる作品ナンバーワン作品です。何十回再読したか分からないくらい読み込んでいます。「神」評価以外つけようのない作品ですごく大好きです。
とにかく中毒性がある。
昼ドラみたいにドロドロの世界がハマる要因なのかな。不憫で悲しい始まりからの救済がえげつないです。捨てられたと思っていた運命の人が主人公を掻っ攫っていくシーンは、何度読んでもゾクゾクします。助けて欲しいときに助けにくる、そばにいて欲しいときにそばにいてくれる廉司に萌えない要素なし!無敵のスパダリです。
しかもそれが陽のために何年も下準備をしたというからスゴイ。しびれた〜!!
廉司の陽への執着溺愛ぶりがすごく良い。
Ωだからと誰にも優しくされなかった陽に訪れたあまあまシーンは、読者にホワッ…♡とした多幸感を与えてくれたと思います。
両親にも弟にも容赦なく立ち向かえる廉司が、最高にカッコ良かった。静かなトーンの佇まいも、王者の風格すら出ていてその場に崩れ落ちそうになりました(〃ω〃)
強引に陽を連れ戻すんじゃなくて、ちゃんと自分の意思で来て欲しいと言うのも良かったです。陽も最後は自分から廉司を求めて、最高のエンディングでした。
最後の執着溺愛ぶりが伺えるシーンに更にゾクゾクです。この作品じゃなかったら、この囲い込みシーンは好きじゃなかったと思います。廉司と陽だから、アリだと思えるエンディングでした。
今まで陽を苦しめた悪しき奴らを一掃する勧善懲悪的な要素もあり、全てがそうあって欲しいと思う結末に満足しきりです。クセのある仄暗い雰囲気も惹きつけられる魅力でしょうね。
またこれからも再読していきます!
アダムの肋骨からイブが生まれた、という譬えが有るので、オメガバースはあり得ない妄想ではなくて、ひょっとしたら近未来の予測なのかなー、とBL作品をSFファンタジーと思って今年から読みはじめた、まだ著者の特徴など過去データーを読後に調べる初心者です。
生物界を見渡すと、オスに牝を選ぶ権利ってホントは薄い。
フェロモン=香が誘うといっても、雌が拒否ったら交配のチャンスはほぼ無いです。だから一生懸命求愛ダンスを行うのに。
ところが、殆どのオメガバースの作品は、Ωがやたらと凌辱されて暴力を受けてしいたげられるストーリーが多くて、辟易。コロナの自宅待機を機にBLを読み始めて数か月、ワンパターンに早くも飽きてしまった。凌辱ワンパターンが許されているのは、担当編集者の意向があるからなのかな。
人という種の絶滅を回避する為の交配改良で生まれたΩだとしたら、Ωは保護された特殊な存在になっている筈なので現実味が薄いです。
面白くするためにΩを気の毒な存在に仕立てあげすぎている感を受けるオメガバースです。本来は、交配チャンスを得られない気の毒なαや、番を得られないβの悲哀がテーマになりえるのが、オメガバースではないかと。
αの求愛行為を観て受け入れを選ぶのは、Ω。たとえ発情して理性が飛んでいても、本能で選ぶ筈。
優れた遺伝子情報を持つΩなら、番のαを選択する権利はΩにある。
希少なΩを守れない+大切に出来ないαは、αであっても、子孫を残せない=選ばれない生物学的に劣ったαというレッテルを貼られるはず。
今の実社会でも、犬や馬など血統を競う動物の交配台に、生物としてアホマヌケは選ばれないです。
この作品の面白かった所は、兄弟の「番」争奪の三角関係という所ではなくて、
Ωにαを選ばせている点
運命の番を互いに認めた後、他に触れせることを否むほど愛して、大事にしていること・・これは、遺伝子の干渉=キメラがあるので、昔から意味が分からなくても貴人はそのうように遮断を行っていました。
結末にある「魂ごと捕まって囲われたのは・・どっちだか」
・・は、浸みる表現だなーと思いました。
生物界は生き残りをかけた愛の戦いの連続ですもんね。
と、オメガバースがなんだか面白くなってきた、とほくそえみながら読みました。
神評価。次作に期待。
読み返し。
幼馴染の衛司(アルファ)と恋人の陽(オメガ)。
でも、由緒ある家柄の衛司には婚約者の北園がいていつも自分は後回しの存在に…。
いつものように後回しにされ落ち込んでいた陽の前に
初恋の相手で衛司の兄である廉司(アルファ)が現れてー…。
衛司には廉司は陽に愛想尽かして出て行ったと言われていたので
突然現れて「迎えに来たよ」と言われた陽は戸惑います。
衛司にすごく腹が立って、陽が不憫ですごく可哀想な気持ちになりました。
そんな気持ちを救ってくれるのは廉司でした。
衛司は陽のこと本当に好きだったんだろうけど、
どっちつかずの態度しか取れなくて
廉司は陽と暮らすことだけを考えて行動して
その二人のどっちが良いなんて一目瞭然なんですよね。
廉司は陽に対してかなりの執着心があって
囲って捉えて離さない感じなんですけど
そういう執着心が好きなので読んでいてゾクゾクしました。
さなゆき先生が描く執着攻め…やっぱりすごく好きだなぁって思いました。
ごめんなさい、正直そこまで強い期待はしないで読んだのですが、面白かったです!ただ、表紙の雰囲気を期待するとかなり違う気がする。
オメガバースってBLジャンルでありながらBLじゃないよなぁと思う。世間も人の性嗜好にどうこう言わなくなってきて、男性同士が付き合うことで生まれる悲恋さが薄れてますよね。良いことなんですけど、そうなると別の"乗り越えるべき壁"を作らなくてはならなくて、オメガバースは身分差を作ってくれる良い材料です。
この作品も男同士であることの葛藤みたいなものは微塵も描かれていません。あてがわれた許嫁ですら男ですから、最早男×男が当然の世界。
はっきりしたメリバっぽい終わり方が新鮮。ここまでやり切ってくれた方が好み。どんどん2人で溺れていきそうな廉司と陽に、ラストで世間との接点を与えるなら明るい終わり方が出来るけど、よくある作品にもなって萌止まりだったと思う。この溺れ切った終わり方にグッときました。
複雑な環境でつらい日々を送るΩの陽が出会う、兄弟でαの廉司と衛司。
一目で陽を「運命の相手」だと感じた兄弟は、陽を守ると約束。
やがて兄の廉司が家を出て行き、弟の衛司から「捨てられた」と聞かされた陽は、衛司に寄り添う日々に。
しかし衛司にはαの婚約者がいて、常にそちらを優先する。そんな時、陽を迎えに廉司が帰ってくる、という展開。
実は廉司は家を出る際、陽に手紙を残したが、衛司が隠していたのでした。
婚約者を優先するのも、心の奥底で兄を想う陽の気を引くためで、正直勝負の前に終わってる感じの衛司です。
一方の廉司は、縛りの多い家を捨て、養子に入った先で、結果を出す代わりに番については口を出さないと約束させ、陽を迎えにくる準備をしていました。
陽には暗い執着を見せる廉司ですが、強引に手を出すようなことはなく、「自分の意志で俺の所に来て欲しい」という言葉通り、一歩引いた立場を貫きます。
常に陽に選択を委ねて待つ姿勢は、余裕と自信を感じさせつつ、陽に選んで欲しい、自分が欲しいと思う分だけ欲しがられたい。そんな焦がれる想いが窺えます。
肝心の陽のキャラクターがかなりふわふわしていて、兄弟があれほどまでに愛し、執着するにはちょっと存在感が薄いのですが、そんな無垢な陽だからこそ、ドロドロの三角関係というより、おとぎ話の王子様とお姫様のような雰囲気になったのかなとも思います。
「陽を閉じ込める」と言った通りのラストではありますが、長年頑張ってきた廉司がやっと我儘放題して、好きなだけ陽を独り占めしているだけであって、十分明るい未来を想像できる二人です。廉司くんお幸せに。
オメガバース作品 大好物です。
最近 次々と新刊が出て 追っかけるのが大変です( ̄▽ ̄;)
色々 読むと 好みも出てきますし 偏りはあるかと思いますが、 取り合えず 買って満足出来た作品です。
なので 数ある新作の中で どれがいいかなぁ…という方にお薦め出来る1冊かなと思います。
まず、本の厚みです!
腰を据えてじっくり読めますよ!
ふゅーじょんさんの作品は結構 厚みのある本が多いので嬉しいです。
捻りはなく α×Ωの基本CP設定です。
線が細く綺麗な絵柄です、ガチムチ系が苦手な方なら とても読みやすいと思います。
若くて イケメンなお金持ちのお坊っちゃま達がメインキャラです。
絡み描写はライトで、オメガバース特有の性差別的な描写もライトです。
初心者の方にも抵抗なく読めると思います。
がっつり、どっぷりオメガバースに浸りたい方には少し物足りないと思いますが、執着愛や閉じ込める闇 要素があり 結構 深読み出来ますので、オメガバースに慣れた方にも充分 読み応えはあると思います。
オメガバースものの中でも王道といえる作品だと思います。三角関係も大好きなので幼馴染み、運命の番、小さい頃の約束と好きなものだらけでした。
ただ、Ωを好きなαの兄弟がなかなか裏の顔があって、切なかったですね。いわゆるスパダリとは少し違って、そこはベタじゃなくて良かったなぁと思いました。
兄弟ともに陽に一目惚れしますが弟は単なる一目惚れ、兄は魂から揺さぶられる何かを感じていたのですね。弟は兄が養子になって出ていったときに上手く言いくるめて陽を手にいれましたけど、そのあとがいかん!こそこそ付き合うくらいならまだしも、焼きもちを焼かせるなんて子供じみてましたね。彼なりに陽を守っていたし、兄がいなかったときの心の支えにはなっていたのでしょうけど、陽の気持ちを理解できていなかったですね。
その点、兄の廉司は大人でした。Ωの陽を守るために必要なものを手にいれて帰ってくるなんて、素敵すぎる!運命の番って、やはりどう邪魔されても引かれあってしまうのね!と嬉しくなりました。
α兄弟とΩの三角関係というあらすじと
表紙からもドロドロの三角関係を想像して読んだのですが、弟は完全に当て馬に近い感じかな。
何せ、兄・廉司と陽が魂の番同士であることが割と序盤から明示されており、
陽も、衛司と付き合っていても、気持ちは小さい頃から廉司にあるような描写がされていて…。
自分が先に陽に一目惚れしたのに、陽の気持ちは兄に持っていかれたこと、
何とか自分の方を向いて欲しいと必死になる衛司の気持ちにかなりキュンときたので
しっかりとした三角関係で見てみたかったな…という思いもあり。
でも、陽に嫉妬させて自分が求められてる感を味わいたいがためとはいえ、
陽とのデートの約束を婚約者の体調不良理由にドタキャンするのに
陽が街中、1人体調崩した時に何とか助け求めて電話かけたのに「病院行って。お大事に」はちょっと…あれですね…。
兄・廉司が陽のことを愛し尽くして、陽を手に入れて一生守るために、全てを投げ打つ生き方と努力をしてきたのがハッキリ分かる描き方をされていたからこそ、
余計に衛司の当て馬感は凄かったです。
そんな訳で読む前に期待していたものとは少し違いましたが…
でも廉司が凄い!萌です。
廉司の陽への溺愛っぷりと執着具合、本当に痺れるほどでした。
陽を手に入れるために、家を捨て、婚約者を捨て、血の滲むような努力を長年重ねて。
「迎えにきた」後も、陽を無理やり手に入れることもできるのに、陽の気持ちを最優先に決して無理強いはすることなくひたすら優しく待ってあげて。
でも陽のことを虐げる周囲には容赦なく鉄槌を下す、まさに理想の王子様でした。
「魂のつがい」の強さが色んな意味で詰まった攻・廉司。
薄幸Ωの陽に一目惚れし、一生を捧げると決めて幼少期から生きてきたαの執着っぷりが最高の一冊です。