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ポルノ作家と俺の“代筆”のお仕事 「ねぇ 勃ってるよ」
pornographer
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
官能小説家と大学生との恋愛ストーリーですが、爽やかさというより、しっとりとした大人の話だと思います。ポルノグラファーシリーズは人間が抱える弱さやそれに対して真っ向から臨んでくる大学生の久住君の若さは誰しもが経験することをきちんと身近なこととして余すことなく描いています。また、セリフも丸木戸マキ先生ご自身の体験によるということなので、とても説得力があります。ポルノグラファーという作品自体が一つの官能小説であり、一つ一つ人物の気持ちを丁寧に描いているから骨格のしっかりとした作品だと思います。そのため、ドラマや映画も原作に忠実であったので、類を見ない美しく濃度が高いフランス映画のような作品です。
感動した、まさに小説のような漫画。色っぽいポルノグラファーと口頭筆記者というと安易にエッチな方向になりそうなのにならない。随所で笑わせてくれる。ストーリーが一捻りあって面白い、だが、くどくない。そして何と言っても終わり方が最高。すっごく満足させていただきました。エッチもたくさんやればいい訳じゃない、量より質、これくらいがいい、大満足、ミステリアスな先生の色香に酔わされました。
BLにハマりたての頃にシリーズ3冊を一気読みした記憶。
購入のきっかけは多分表紙買いだったと思います。
意味深な表情の眼鏡に惹かれて…。
何度も再読したのち、久しぶりにまた読みました。
木島の煙草の煙がずっと漂ってるような作品の雰囲気もとても官能的というか、陰鬱な感じも良い
拗らせ官能小説家と純朴大学生ワンコのお話なのですが、この小説家・木島理生氏のキャラクターが好きですね。
ワンコ久住に怪我をさせられたことから小説の口述筆記をさせるのですが、ナチュラルに嘘をつく木島さん。
何を考えているのか分からない、飄々とした雰囲気と艶かしさもあり、好みの受けでした。
真っ直ぐな久住との相性もまたいいと思います。
ずっと嘘ばっかりだった木島が見せたホントの姿があの涙の場面にありました。
暗闇から久住によって救い出された、救出の物語でしたね。
本編のラストでは寂しさが漂ってて、ハピエンに思えなかったと思うので、描き下ろしをつけていただけて良かったです。
また嘘つき木島に戻ってるーって一瞬思いましたが、久住からの手紙が楽しみだからなんて…嘘つきおじさんにキュンとしてしまいました。
とてもまとまっているお話だと思った。
酔った木島がエロいぃ。
や、酔っててもエロかったw
絵がきれい。エロ絡みの絵がまたいい。意外としっかりした体格だし。
嘘つきで孤独で不器用で文学しかない木島には対照的なほどまっすぐな久住がいいんだろうな。
木島と城戸がただならぬ関係だったのはわかった。
続きの2作を読んでからこちらを読み返すと木島のことがより理解できおもしろい。
私は3作まとめての方が好き。深み厚みが出た。
この1作だけの方が余韻を楽しめるかもしれない。でもやっぱり続きが見たいしよくぞ描いて下さった!という気持ち。
発売からだいぶ時間が経過していますが、2020年のon BLUE 9周年フェアのポスターが丸木戸先生のポルノグラファーで、キッチュでサイケデリックな配色がめっちゃくちゃかっこいいポスターだったので、久しぶりに再読してみたところ…何度読んでもやっぱり神!再読してあらためて思うところもあり、レビューしてしまいました。
物語の内容はすでに多くのレビュアー様が書いておられるので割愛し、感想を書きます。
まずはカバー表紙が最高にかっこいい!色っぽくて、木島のタバコを持つ指がなまめかしい。作品の雰囲気が完璧に表現されています。
主な登場人物は3人で、ほぼこの3人だけで物語が構成されているのですが、もうそれぞれの個性と人物設定が綿密に作り込まれていて圧巻!だから登場人物が少なくても物語に厚みがあるし濃密。そして破綻しないんです。
もちろん、主人公の木島は非常に個性的で複雑な人物なので、そもそもこういう人物を主人公にする時点でかなり綿密な設定がされてるとは思いますが、普通の大学生である久住くんも、彼の人となりが読み手に完全に伝わるくらいの描き方なんです。
また、城戸については、続編のインディゴの気分を執筆された際には、城戸という人物をかなり深掘りされたと思いますが、すでにこのポルノグラファーで、酔いつぶれた木島を介抱する際の城戸とのやりとりだけを見ても、木島と城戸の過去や城戸そのものがどんな人物なのかがある程度想像できるほど、城戸という人物の輪郭が明確に描かれています。
物語のテーマとなる口述筆記も、意外性があって引き込まれるテーマです。これを元に話を創作しようと思った作者様、天才か、と思いました。
この作品を通して感じるのは、知的で大人の雰囲気。木島と久住くんのやりとりも、非常に知的で小気味良い。(久住くんは大学生らしくそれなりにやらしい妄想なんかもしてるし、感情の起伏もあるのですが(笑))
木島はお金がなく困窮していても、それを冷静に見ている自分もちゃんといるし、状況把握が完璧なんです。口述筆記も、頭のよい人がする高等なお遊び、というような感じで、木島のもつインテリジェンスが際立ちます。木島にとっては、久住くんとの知的でスマートな会話は心地よかったと思うし、久住くんの適用力や頭の回転力にすぐに気がついていた。そういったところに惹かれていったのではと思います。
また、久住くんは、ほんとに許容量のある人で、包容力半端ない人ですが、そもそも久住くんって本当に賢くて頭のいい人なんだと思います。木島が久住くんに惹かれるのと同調するように、久住くんもまた、木島の持つ独特な雰囲気、インテリジェンス溢れる佇まいに惹かれたのかなと思います。
そして、脇役の城戸も最高です。木島を理解し決して見捨てない。冷静に見ているけど、木島に対する消化できない気持ちもあって、久住くんに合鍵を渡した場面での、『やな気分だ』のセリフは痺れました。
ここで、俺の役目も終わりか、的な落ち込み発言じゃなく、木島が自分の手を離れることに対する久住くんへの正直な嫉妬心。この城戸の心理描写が秀逸で、城戸のどうしようもないけど心のどこかで諦められない気持ちもある複雑な心情を入れることで、物語に厚みが出てきます。深い、このシーン、ほんとに深いです。もう脱帽!!
長々と自分の感想を書いてしまいましたが、とにかくこの作品、本当にすごい!(語彙力ない自分が悲しい)登場する人物全員頭がいい。だから余分な会話がなくても成立するし、テンポもよく、そしてセリフひとつひとつが印象的で深い。心理描写も緻密で作中の人物がみんな生き生きしている。
このすごい作品を、ぜひ多くの人に読んでもらいたいです。
続刊が出たので久々に読み返してます。
絵の雰囲気が思ってた感じと違っててあれ?っとなりましたが、真ん中過ぎたあたりから思ってた絵になってました。
◾︎久住(大学生)×木島(官能小説家)
完全に設定の妙というか、シチュエーションの妙というか、この漫画自体が官能小説みたい空気を漂わせています。確かに実写ドラマ化はしやすい作品。よくよく考えたらデビュー作がドラマ化したのか…丸木戸先生すごいわ。
序盤で堂々と久住が木島のことを「30過ぎのオッサン」と評しているところが結構好きです。最初から「美人…」とか思っている展開も食傷気味ですし。
読み返すと、久住の妄想で♡喘ぎをする木島が笑えます。久住が木島に靴を投げつけるシーンとかも。笑っちゃいけないのか笑っていいのかよく分からないながら笑える感じ。久住と致す前に妄想で城戸としてしまっているのが、 BL漫画としては異色、作品的には流石久住察しが良いな、と。
この作品に不可欠なのはやはり城戸ですね。鍵のシーンと城戸のつぶやきが沁みます。そりゃ前日譚も出る。
描き下ろしなしで終わっても好きな作品でした。続刊読もうか正直迷う。
※電子書籍 booklive 修正ほぼ無し
映画のようなストーリーでした
実際ドラマ化されましたものね
起承転結がきれいに整理されている
展開で読みやすかったです
受けがいつのまにか攻めを意識してしまう
攻めが遊んでるつもりが惹かれてしまう
人の気持ちの言葉では表現し難い部分が
とても繊細で表情豊かに表現されていると
思いました
しっかりエロくて、なのに結局どうなの?
みたいな大人のズルさもあって
読後さわやかスッキリというよりは
ちょっとモヤっとするような
もうちょっと蜜月シーンを読みたかった
ようなそんな気持ちにもなりながら
ついつい関連本が気になっちゃうお話でした
いやあね、こちらのBL…「おっ、ぽるのぐらふぁあ??エッティなタイトルやんけ!買ったろ♪( ◜ω◝و(و "」なんて気軽に読むもんじゃないですよ。
なんてったって本番1回しか無いのにどエロいんですわ。しかも泣けるんですわ。どういう事って思うでしょ?私にもさっぱりわからんのですよ、ええ。
「さあて、今回の受けくんはどう乱れてくれるのかな~???」と帰宅するなりゲス満開で読み始めたらね、結局晩御飯の事忘れましたからね。
作品全体に漂う淫靡でほの暗い世界観。
攻めのノンケ男子大学生が受けの30過ぎのぼっち小説家に囚われていくのがもう、蟻地獄に嵌った蟻のようでね。まあ我々読者も同じように囚われてるんですがね。
クズなのになんか本心を隠しているようでほっとけない、そんな受けが愛おしい。
ラストは少し切ないようで一応はハピエン扱いになるのかな?
まあお互い大人だしね。
こりゃドラマ化するわ、これを1冊の作品に纏めた作者さんに脱帽。
遂にBLもこのレベルの作品が出たかって感じですよ!
ちるちるさんで時々特集される、怒涛の淫語の羅列に驚かされる。
それをひたすらに音読する、ちょっといけないことを想起させる艶めいた木島先生。
最初に読んだ時は、そのやるせなさと何とも言えない寂しさ、寂寥感に。しばらく再読出来なかったけれど。
どちらかというと、場面転換の無い、緊張感を伴うこのトーンの低い物語をどうしてドラマにしたいのだろうか?と、思っていたけれど。再読したら分かる。
どの場面を切り取っても、そこにドラマがあるのだ、と。
先生は、怪我をした代わりに久住くんに官能小説の口述筆記をさせる。
読み進めていく内に、久住くんが先生に夢中になっていくのと官能的な気持ちになっていくのは分かるんだけど、先生がどういうつもりなのかがさっぱり分からなくて。先生は何故こんなことを続けるのか。ちょっとミステリーな趣きもあって、とってもハラハラさせられる。ハラハラしているのは久住くんも同じで。
きっと読み手側は久住くんに感情移入させられるように誘導されてもいるのだろう。
怪我をして、ラグビーを続けられなくなった久住くんと、スランプで書けなくなった先生。
ままならない気持ちを抱く二人が出会ってしまったのは、運命のいたずらなのか。必然なのか。
ちょっとだけ、勇気を出して、歩み寄ってくれたのが久住くんで良かった。
彼に出逢えて本当に良かったね、先生。
あとがきに作者も書かれているように、あまりに寂しいラストなので。
ほんのり甘い後日談を足されたとのこと。
二人が寄り添って生きる日々が紡がれていけばいいな、と心から思う。
実写化を期に、初めて読みました。
コレは実写化納得です。
ストーリーの深さ、キャラクターの心理描写も美しいです。
酔っ払った木島先生の「3Pかな?」と、それに続く城戸さんの「…頼むから黙っててくれ」がクスリと出来る、好きなシーンです。
初めから終わりまで嘘つきな先生も、馬鹿正直な久住くんも、とても愛しく感じられます。
僕自身、しがない物書きとして細々と筆を握っております。
その為、木島先生の「書けない苦悩」は痛い程理解することができ、苦しかったです……
以前「目を閉じても…」は読ませていただいてお話はいいのですが、絵柄があまり好きりなれずこちらの作品はそのままスルーしておりました。
でも、ドラマを見て原作に興味が湧いたので意を決して読んでみました!!
もちろん、絵は苦手なのですが、ドラマはかなり原作に忠実に作られていて感心しました。
俳優さんたちも本当に良く演じられたと思いました。
久住くんは原作よりイケメンさんでしたね。
木島さんはドラマより原作の木島さんの方が表情の変化が意外にあって、可愛くて驚きました。
このお話は、事故の出会いから官能小説の代筆という斬新なストーリー設定に何故か分からないけどミステリアスな木島さんの雰囲気と魅力に久住くんが惹かれずるずるとのめり込んでいつしか木島さんの虜になっていくさまが面白い。
ドラマの最終話を見た後に非常に気になったその後二人のお話しが読めて嬉しかったです。
木島さんは本当は幸せになりたいのに自分の気持ちを押し殺して言葉少なくいつも我慢していてとても切ない…。
こういう儚げで健気なキャラにはどうも弱いんですよね。
読んでいるうちにどんどん引き込まれて、心から幸せになってっと応援したくなってしまい、苦手な絵柄なんて気にならなくなっていました。
「インディゴ」にもその後の二人のお話が載っていて、全体的に切ないお話だけれど最終的には幸せな二人が見れるので、ホントにほっこり心があたたまります…。
ドラマと比べながら読めて楽しかったです。
ストーリーの「転」がり方というか久住くんの転がされ方というか、やっぱうまいというのか。
コナンドイルのホームズ赤毛連盟(非BL)でも、百科事典をまるっとうつす高額なアルバイトを突然失って困る依頼人の話があったけどその話を思い出した。あれも事実が解決して、おぉおぅと思ったけど、そんな気分になれます(?)
丸木戸マキさん、初読みです。
実写ドラマ化されると聞き、読んでみました。
大学生・久住は、官能小説家・木島を自転車ではね、けがをさせてしまったことから、口述筆記で手伝うことになるのですが…。
面白くて、何度も読み返してしまいました。
木島が口述する超絶エロい文章を久住が原稿用紙に書き取る状況だけでもシュールで可笑しいのですが、なんといっても、いつも薄く笑っている木島が時折見せる素の表情に、彼をもっと知りたいと思わされて。
特に、学生時代からの友人かつ編集者の城戸との関係は、とても興味が引かれます。木島はゲイで、城戸のことを好きだったんじゃないでしょうか。ひょっとして、木島のスランプの原因は、城戸への片思いに疲れたからかな…。明かされていない過去が、想像力をかきたて、読み返すたびに、いろいろ妄想してしまいます。
深酔いした木島が久住に「一緒に寝よ」とベッドに誘ったのは、城戸が家に帰ってしまった寂しさからなのでしょうけど、これが二人がグッと近づく大きな転機だったと思いました。恋って、はずみで生まれてしまうんですね。でも、それは、久住が今どきの学生らしくなく読書家で、木島の元に通ううちに木島の作品を好きになっていったから。木島も素直な久住と一緒にいるのが楽しくなっていて。二人の気持ちの変化がとても自然でした。
久住が城戸に、「(木島と)キスとかそれ以上とか したことありますよね?」と問う場面が、すごく好きです。城戸は家庭を持ちながらも、木島の一番の理解者という位置が好きだったのですね。だから、合鍵とともにその立ち位置を久住に譲って、「やな気分だ…」と。城戸の痩せ我慢の表情と久住の迷いない表情が対照的で、勝負あったなと思いました。
久住の「最後に俺のために何か書いてくれませんか」という願いに、木島が小説を書いて応えるラストにジーンときました。本を手にとった久住が泣きそうに「俺にとってそれは…」と呟くところで終わっているのが深い余韻を残して、とても良かったです。木島がこれまで書かなかった一人称の小説には、木島の想いが込められていたのでしょう。
再会した木島の「君の文字が好きなんだ」、久住の「あなたの声が好きです」。素直でいいです!木島の表情も以前よりずっと明るくて、これからの二人の未来も明るいだろうなと思いました。
それにしても、たくさん隠語ってあるのですね。まだまだ知らない日本語があるなあと、日本語の奥深さも感じたのでした。テレビドラマで、どこまでセリフに取り入れられるのでしょう…。気になるので、必ず見ようと思います。
まごうことなき神作品かとっ!!!
ただ私…受け攻めを完全に誤解しながら読破しました。
…だって、肉体的な受け攻め関係よりも、言葉攻め的には…あ、はい。
そういうわけで、受けなのか、攻めなのか、とかどうでも良くなるほどに
非常に萌えさせられた作品でして!(個人的に!)
むふふが止まらん展開が満載!最高であります~^^
装丁も絵柄も話の展開も…何もかもが過不足無くぴったりちょうど良く!
大変私好みでありました~^^なんという幸運。素敵な出会いに感謝。
実写ドラマ化も発表されましたし!また注目される作品になるかとっ!!!
未読の方は是非ともお手に取ってくださいな~!
読み返してみると何で萌えボタンを押してしまったのか!と後悔しました。やっぱり一読で評価を決めるのは難しいかも。
木島と久住の関係がいいですね。
追い詰められた木島にとって久住との口述筆記の時間や久住と過ごす一時や別れの前のエッチや久住の為の話を書く約束など。木島にとって新しい自分を生きる力になったのではないでしょうか。
再会後のお話があって良かったです。また嘘ついて本当はスマホ持ってるのに、久住からの手紙が読みたくて久住の字が好きで。
嘘つきだけど憎めないほっとけない不思議な魅力のある人ですね。
官能小説家で誘い受けと聞いて、ただただ官能小説っぽくエロいことをする話なのかなと想像していて手を出すのを躊躇していたんですが、読み終わって抱いた印象は全く違うものでした。実際、攻めの久住は受けの木島が書いた官能小説に影響されてはいくんですが、木島の上品ないやらしさというか、あくまで言葉を操る高尚な職業の男という態を崩さない感じが、そういう行為の場面でも決して失われないのでそれこそ三文エロ漫画とは一線を画していました。また、木島は単にセックスが好きな誘い受けではありませんでした。元々は純文を書いていた作家ですし、モテた時代も行為を好んでしていたわけでもないので、久住への好意もありつつもやはりスランプから来る諦めや卑屈さ、焦りなどを紛らわせるための行為でもあったのかなと感じました。そういった現実的な課題も描かれていたのでストーリー自体も深みがありました。作家という職業がリアルではどんなものなのかしっかり向き合いながら、そこにBLとしての萌えを絡め合わせてあるのが素晴らしいなぁと思った作品です。次巻の方は更にディープな雰囲気になっていたので非常にオススメです。
絵の線がふとめでくっきりしているところが好きです。
序盤のほうで一度先生が眼鏡をはずすところの絵が特に萌えました。中世的な顔立ちで、色気が半端じゃなかったです……。どこか寂しげな表情も未亡人感が出ていて、素敵です。
ストーリーは漢検1級を持つ大学生が官能小説作家の代筆をするというものでしたが、すこし現実離れしているし、最初から絶対この大学生の事狙ってたんじゃないという疑いがどんどん強くなってあまり入り込めませんでした。
最初は表紙の絵が少しくどすぎると言うか、線が太くて好みじゃなかったので敬遠していたのですがちるちるさんでの評価が高かったのと『インディゴの気分』が出たのでようやく手に取りました。
読んでみて、この内容にはこの絵とこの表紙!って思いました。今でもあるのでしょうがポルノ作家と言う受けの職業がなんともノスタルジックだし、けだるげで少し浮き世離れしている木島のなんとも言えない色気とこのタバコを片手に耳元で囁く表紙がぴったり!シーンとしては特にエッチシーンがてんこ盛りで汁だらけと言うことはないのですが文章を淡々と読む木島と悶々とする久世と言う空間はそれだけで色っぽく感じられました。
一番素敵だったのは、スランプに陥っていた木島に久世が「最後に僕のためになにか書いて下さい」と頼んだあと、木島が「君のことをもっと教えてほしい」と言ってからのシーンです。貪るようなキスからのエッチがまるで映画のワンシーンをスローモーションで見ているようなとても素敵な描き方でした。
設定が非常に面白く、とにかく受けが魅力的です。
作中、久住が木島の官能小説をいやらしいが品があると評しますが、まさに木島自身であり、この作品そのもの。
ミステリアスな色気と落ち着きのある小説家、健康的ないわゆる普通の大学生といった珍しくない設定が『治療費を請求しない代わりに口述筆記を手伝う事になるがそれは官能小説だった』という強烈な味付けで始まる冒頭は、期待感を強烈に煽られました。
隠語連発の口述筆記でも、表情一つ変えない木島とそれに翻弄される久住の場面もコミカルで魅力的です。
終始、品がありながら気だるげで、隙がないわけでもないのにスルッと掌から逃げていく木島。スランプという地獄からもうすでに諦観し、しまい込んでいた感情を久住にやっと吐露する場面は、とても人間らしく感情的です。その後のセックスから久住が目覚めるシーンは、長いトンネルの出口をようやく見つけた木島の心の解放を表現しているようで、切なくも清々しい。
描き下ろしのその後では、かつての木島より素直で可愛くなっていたのが、彼の心情と成長を表していてとてもよかったです。
全体的にコミカルでありながら艶っぽく、品が良過ぎるわけでもない、心地よいいやらしさをはらんだおすすめの一冊です。
個人的には久住くんの妄想がとてもよかったなぁと思います 笑
電子で購入致しました。
暫くして、この間たまたま買った雑誌でスピンオフ?が乗っていまして、そちらもコミックスにならないかなぁ…。と思っております。それくらい作品としてクオリティが高いです。ちなみに雑誌でもゾクゾクしました。木島さんの色気がヤバイんじゃぁ~…。
非常に一般漫画的風?な絵柄なので、とても読みやすいんですが濡れ場とのギャップが凄いです。良い意味で。攻めが何気にラグビーやっていたというのもBLでは珍しいかな…五○丸ブームだったからなのか?最近はちょいちょい見かけますが。
ドラマCDもとても気なりますな…。
装丁もオシャレなので、紙でも見かけたら購入します。
1話試し読みがあり、それを読んでからすぐ購入しました。
どことなく寂しげで、葛藤を抱えた主人公の木島が、とても愛おしく感じ、幸せになってほしいと思いました。
木島に振り回され続けながらも、構わずにいられない久住君の献身的なところも良かったです。
タイトルとあらすじからして、超エロエロなのかなあ、いいなあ、と思って購入しました。
全然超エロエロではなかったですが、ものすごく面白かったです。
BLとしてもすごく萌えたし、漫画としても面白かった!
一冊でとてもきれいにまとまっています。
絵がなんとなく古くさくて、青年誌っぽい。テーマも。
幼い日に、青年誌の漫画をコッソリ読んでいた時のような感覚を味わいました。
でもギャグもエロもどことなく上品です。センスがいいとしかいいようがない。
木島の食えない性格がまたいいですね。生意気な感じで。
久住くんと一緒にドキドキしました。
あとは…なんといっても本編のラストのページが大好きです。
セリフも構図もキャラクターのポーズもすごく魅力的で、ぞくーっとしました。
あのページを見たいがために、何回も読み返してしまいます。
すらすらと読めてしまうので、是非読んでみてほしいです!
しかしものすごくドラマCD映えするテーマですよね。
是非CDの方も聴いてみようと思います。
なんとなく気になって電子書籍の数ページの試し読みを見ましたが
絵がなんとなく青年漫画みたいな感じだし、購入をためらっていたところ
特設サイトで1話分まるまる無料で読めることを知り、読んでみたら面白かったので購入しました。
ポルノ作家の木島は、あとがきで丸木戸先生が壇蜜さんの男版のような色気のある男性が・・・と書かれていらっしゃいますが
本当にその通りで、視線の運び方、煙草の持ち方など所作も美しく、影のある色気を含んだ捉えどころのない人物です。
そんな木島がなんともリアルな官能小説を読み上げて、それを久住が原稿に起こしていきます。
淡々とした口調ながらも次々と木島の口から出てくる卑猥な言葉の数々にどぎまぎする久住。
久住はすくすくと真っ直ぐに育ったいかにも好青年ですが
対する木島は喰わせものといますか、一筋縄ではいかない男といいますか
しょうもない嘘から大きな嘘までつく。
そんな彼に久住はもちろん 私たちもまさかの一杯食わせられます。
喰わせものの印象が強い木島が言った
「書きたい・・・書きたいんだ・・・!ずっと・・ずっと・・・・・・!!」
という叫びは、嘘偽りない真実で私の心に突き刺さりました。
最後に木島の出した新刊を久住が手に取り、音読する様子が二人の声と世界が重なった感じで良かったです。
原稿による手書きの口述筆記というアナログさや、
なんだか昭和っぽい雰囲気と独特のしっとりとした湿度を帯びた独特の世界を作り上げていてお見事!の一言です。
怪我をさせてしまったポルノ作家・木島の口述筆記を引き受ける大学生・春彦。
なんでもない顔をして、次々と男女のまぐわいシーンを喘ぎ声付きで口述する木島、戸惑いながら木島の声と紡いでいく話に興奮してしまう春彦…
木島は淡々としていて何を考えているかわからない。
左利きだから口述筆記なんて最初から必要なく、春彦のキスに応え、遺書めいたメールを送り付けて消えようとする。無表情の裏で、春彦が戸惑ったり焦ったりするのを観察して楽しんでる底意地の悪い確信犯!
でも、スランプに陥って小説が書けなくなった木島は、春彦をからかいながら突破口のようなものを求めていたんじゃないかな?
そして「僕のために書いて欲しい」という春彦の願いに、初めて気持ちを爆発させる木島。今まで無表情だった分、クライマックスは盛り上がります!
設定は現代だけど、原稿用紙にしたためられていく物語、テレビがないレコードの音、流行を感じさせない木島の風貌は、昭和初期くらいの雰囲気を感じさせます。それに木島の淫靡な魅力が絡み合って、紙面から色気が溢れてくるような話でした。
漫画より小説の方が感情移入できて、描写も細かく満足感が高い。
と、いう個人的なイメージがあるのですが、
残念ながら私は小説が読めない為、文章を読んで世界に入り想像する。という行為が出来ず、
結局、久住の卑猥な単語を聞き
文字に置き換えている間にそれを想像し
発情してしまう。その感覚に感情移入できませんでした(汗)(あくまでも個人的な意見です。)
話の中で、声や文字がとても大事にされていて、
その感覚こそが、この物語にはとても重要なはずなので、自分の幼稚さに無念です。(CDも聞かないので声からくる感覚にも疎い)
どちらかというと白黒はっきりするのが好きなタイプなので、ラストの余韻も ここで終わるのかと思ってしまったし、
編集者との関係も曖昧のまま済ませてしまった事が残念でした。
熱意を簡単にださない。溢れた時の衝撃が印象的で、とても大人の作品だなぁ~と感じました。
実はほぼ毎回思っているのですが、レビューを書くというのは難しいものですね。特に「いい!これ!」と神評価1個どころではないぞ!と思った作品の場合、ハイテンションになりがちで、どこからどう書けばいいのやら困ってしまいます。こちらの作品は正にそのパターンでして、あんまり気に入り過ぎて書きにくい感じなのです☆
この物語は久住春彦の視点で展開していきます。久住は大学生。自転車で歩行者の男を骨折させてしまうのですが、この男が鬼島蓮二郎のペンネームでエロ小説を書いているポルノ作家の「先生」です。
骨折の代償に先生が要求したのは口述筆記。
端然とした男の口から飛び出す隠語のオンパレードに引き気味の久住でしたが、気がついたら先生を好きになっています。が、先生はなかなかのくせ者で、しかも事情があって、というストーリー。
「先生」鬼島と久住の会話がもう、ハイセンスです。口述筆記の場面はもちろんですが、彼らの普通の会話がいいんです。
携帯についてのところなんて秀逸だなぁ。
ストーリー自体は特に派手なエピソードが盛り込まれているわけではなく、淡々と進んでいきますが、ぐっとくるのがラスト間際に鬼島が本音を吐露するところです。
一人の官能小説家としての矜持!
胸熱になったところで迎える、余韻あるラスト。
この一作で「丸木戸マキ」の名はバッチリ記憶しました。いわゆる作家買い、決定です。
そして、文脈の乱れを失礼して、オススメポイントを一つ言います。えっとですね、読む前は文字量が多いのではないかと、従ってコミックとしては読みにくいような気もしたのですが、とても読みやすかったです。
内容があって、無駄な台詞がないんですね。
普段、小説を読まないという方も楽しめるとは思いますが、視覚的にくるものを読みたい方には適さないかもしれません。
あともう一つは、カバー下見返しの手書き原稿が味があります。丸木戸先生の字なんでしょうか。
結局、興奮丸出しレビューとなってしまい、失礼しました。初読からそれほど経ってはいませんが、もう何度か読み返しています。それくらい私にはどストライクだったのです。
奇をてらった題材勝負の作品かと思いきや、さすがはオンブルー、読ませてくれます!
かなり好みの作品でした。
ポルノ作家〔木島〕の存在そのものがなんともエロティックなのです。
…といっても別にビッチとかそういう意味でのエロではなくて。
木島にまとわりつく空気が淫猥なのです。
例えば、木島が煙草に火をつけ煙を燻らすシーンが全体を通して何度も効果的に出てくるのだけど、そのコマにいちいち色気が漂う。
かなりエグい内容の官能小説を木島が淡々とした表情で読みあげ、それを純情大学生の〔久住〕が必死に書き取っているという空間もなんともエロい。
そして、久住曰く、木島の声は「いい声」らしい。
読んでいるだけで、視覚だけでなく、嗅覚、聴覚までをも刺激されるような、そんな1冊。
ストーリーもしっかりとした読み応えがあります。
自分の内面と向き合う話が多いこのレーベルの作品は、現実逃避するために漫画を読んでいるわけじゃない自分にはリアリティさが心地良いんです。
この作品もストーリーの焦点は、ラブではなく、木島の再起。
純文志向だった木島はお金のためにポルノ作家に転向し職業作家として生きて行く道を一旦は掴むのだけど、当然そこにはいろんな葛藤があって、ある日突然自分は何のために書いているのか誰のために書いているのか分からなくなり、一行も書けなくなってしまう。
「何のために」
「誰のために」
真摯に生きようとすればするほど、生きている限り延々つきまとう問い。
答えが出ないと「孤独」が深くなる。
木島もそんな悪循環の真っ只中にいた。
そこで出会ったのが久住。
真っ直ぐに木島の書くポルノを好きだと口にする人物。
久住の真っ直ぐさがすごく良い。
ラストが巧いんですよ。
木島の書いた小説の一文をダブルミーニングにしてある。
ぐわぁぁぁぁぁと一気にきてやられました( ; ; )
例えベタなフィクションだとしても、こういうお話が私はやっぱり好きだなぁ。
読みながら、自分も日々こうして楽しみを貰ってるたくさんの作家さん達にちゃんと言葉にして伝えなくちゃいけないなぁなんて思わされました。
丸木戸マキさん、今後楽しみな新人作家様です!
好青年×癖のある小説家のおはなしです。
好青年の好青年っぷりも、小説家の癖のあるっぷりもすごく魅力的に描かれていて、するするとストーリーにのめりこんでいけます。
あらすじなどからかんがみて「ドエロなのかな?」と思いましたが、エロ描写自体はそれほど多くありません。ただ、エロいなと思う場面は多々あります。そういった日常の”いやらしさ”を表現できているBL漫画はあまりないので、普段エロばかり求めている人間でも楽しむことができました(笑)
今後”買い”になる作家さん決定の一冊でした!
もしかしてドシーのビバリさんかなと思いましたが、違うかな。
マルキ・ド・サドからのお名前でしょうか丸木戸マキさん。
朝田ねむいさん路線かと。
楽しかったー!しょーもない嘘ばっかつく先生に翻弄されてる久住青年。
騙されてることにも気づいておらず、素直に育ったのねーこの子。なんて微笑ましく読んでたら、私も騙されてた!
編集者との関係も、宅飲みのときにチラチラ垣間見えるあの感じが、すごくリアル。
終わり方も余韻を残しててすごく良かったし、カバー下もおしゃれです。
祥伝社さんのツイートによると、カバーの手書き文字は販売部の男性が実際に書いたものだそうですね。
こういうどうでもよさげな細部にこだわってる作品は、だいたい素晴らしい作品ですよ。うむ。
ポルノ作家の腕を事故で骨折させてしまい
口述筆記の代筆……すごくポルノチックな展開ですww
大学生の久住がいちいち青くなったり赤くなったり
勃てちゃったり落ち込んだり忙しいのに
ポルノ作家の木島はいつでも淡々としていて
淫らなシーンの口述も顔色を変えず
二人の温度差の激しさが笑えました!!
久住が素直で擦れてないからこそ、
いやらしい言葉のオンパレードに反応しちゃうのも仕方ないし
妄想が膨らんだってむしろ正常じゃないかなww
先生が三十路なのに綺麗で色っぽいのが悪い!!
潔癖そうに見えるのにその口から
紡がれるエロシーンのギャップ、素晴らしいです!!
友人でもある編集者の城戸がまたいい感じの不精ひげで
今は妻子のある身のようですが
先生と城戸の間にかつて何があったのか知りたい…。
スーパーへ買い出しに行かされた久住の妄想が最高でしたww
三人で飲んで深酒してしまった先生が
帰るという城戸に「パパ~一緒に寝ようよ~」と抱きついたのは爆笑!!
そういう事言わなそうなタイプなのに酔ってるからw
なのに次のコマで長年の付き合いが分かるような
先生が別れを惜しみ、城戸が先生を案じるところは
切なさを感じてしまいました…。
本当の事が分かって憤る久住の気持ち、
嘘ばかりつかれていたなんて
ショックどころじゃないとわかるんですが
先生を嫌いになれないのもわかるんです。
からかって楽しんでいただけじゃなくて
久住に自分の空虚を埋めて欲しかったんだろうなって。
もし自分が実際されたら許せないし
二度と信じられなくなるとは思いますけどねww
そこは何気にタフで一途な久住だから大丈夫←
浮世離れしてるせいもあって、
先生ってこういう人なんだなぁって思えましたから。
城戸が持っていた先生の部屋の合鍵を
久住に渡した後の「やな気分だ…」は沁みました…。
ならなんで結婚しちゃったんだよ!!って
胸倉掴んで問い詰めたくなりましたが
城戸には城戸の事情があったのかなぁ。
ようやく本心を見せてくれた先生と抱き合えたのに
あの別れが先生らしくて
咎める様な気持ちに私はなれなかったです。
でも久住はとてもツラかったでしょうね。
「僕は嘘つきだけど、約束は守るよ」が本当で、
最後はとても余韻が残りました!!
じーんとさせていただいてからのエピローグ、
二年半ぶりの再会って!!長い!!
そして相変わらずの先生…笑う…www
でも手紙のやりとりだけしていた理由にグッときて
また最初から読み返したくなってしまうんです。
エロいのに予想以上にユニークで切なくて
とにかく面白かった!!!
カバーを外すと文庫本っぽくて雰囲気出てました。
すっかり脳内で久住は羽多野さん、
先生は緑川さん、城戸は帝王で再生してしまい
ドラマCD化したらまた更に楽しい気がします。
(私の脳内再生キャストは結構固定してしまってる…;)
次回作もとても楽しみにしております!!
萌×2ですが神寄りで!!
大学生の久住(攻め)は自転車で人身事故を起こしてしまう。ぶつかった相手・木島(受け)は小説家で、賠償はいいから仕事を手伝ってくれ、と持ちかけてくる。もちろん了承し、口述筆記をすることになったのだが、木島の書く小説はまさかの官能小説で…。
昭和の香り漂う口述筆記ものです。
ノスタルジックな雰囲気と、官能小説で勃っちゃって慌てる攻めなんかはよかったのですが、結構がっつり描写される男女の官能小説に萌えなかったのと、口述筆記をするという設定のためにこしらえられた設定がちょっと無理やりすぎたのが残念でした。原稿用紙に書いてるとか、パソコンがないとか、音声認識打ち込みがダメな理由とか。まあ音声認識ソフトってクソすぎてろくに使えませんけどね。(個人的な意見です)
割と白黒つかない、ふわっとした展開とふわっとしたラストだったのですが、それが独特な雰囲気でよかったです。受けと編集者の関係とか、受けの純文学の才能とか、「くっつきました、めでたしめでたし」じゃない終わり方とか。説明が足りないのではなく、説明しすぎない感じ。
受けのとらえどころのないキャラと、ひたすら直情的でワンコな攻めとの対比も面白かったです。
どちらかというと"萌え"や"エロ"に特化した作品だと思っていたので(当方、それだけしかない作品はNGな部類に入るタイプの人間です)、なかなか手が出せずにいたのですが、実際に読んでみると……
タイトルの『ポルノグラファー』、この言葉の絶対的な必然性がわかりました…。この設定だからこそ描かれた作品のテーマがとてもよかったです。官能小説家、という"作り手"であるからこその深い熱をとても感じます。キャラクターの職業がその職業たる所以をとてもうまく描かれた、これぞ物語、という気がします。時代錯誤な官能小説家を攻めるのも、年下の大学生であるから成立するのではないかと……色々と考えれば考える程緻密に計算されていて感嘆。
結局のところ…この作品を手に取る前に勝手にイメージ付けした自分を殴りたくなりました…。
今後も追いかけたい作家さんです!
丸木戸さんのデビュー作とは思えない程のストーリー構成でした
自転車事故の被害者で右腕が折れたポルノ作家の鬼島
加害者で善良な大学生久住
お金のない久住は慰謝料代わりに、鬼島の口述筆記を買って出ます
官能小説とは知らずに....
健全な肉体を持つ久住は鬼島の口から繰り広げられる
猥褻な世界に書き取るのも絶え絶えでまさかの完勃ちにww
そんな久住の反応を弄ぶ鬼島
そう、この鬼島という男は一癖も二癖もあったのです
嘘に嘘を塗り固め、折れた右腕は利き腕ではなく
口述筆記も必要ないし、書取らせた作品は以前発売した作品をなぞったものでした
久住はそんな事とはつゆ知らず懸命に口述筆記のお手伝いに励みます
そして
鬼島の作品を見て、聞いて、翻弄され、徐々鬼島を作品の主人公に当てはめて妄想してしまうまでに
そうです、鬼島に惹かれ始めます
そんな時に鬼島の友人で担当編集者の城戸がやってきます
彼もまた、鬼島に翻弄された一人でした
その後鬼島の嘘が露呈し
懸命にお手伝いしてきて久住の怒りは頂点に達します
もう既に彼を好きになってしまっていたから
この事が原因で疎遠になる二人
そんな矢先に城戸から久住に連絡が
鬼島の様子がおかしいと
会って話した時に城戸も鬼島にちょっかいをかけられていた事を知る久住
そうです、挿入こそはしてませんが、久住も鬼島にちょっかいかけられてました
城戸と鬼島の距離の近さを勘ぐっていた久住
その勘は当たっていました
城戸は鬼島の才能に惚れていました
そして、鬼島も悪友城戸に親愛を寄せていたが、城戸が結婚をしたことがきっかけで自分の孤独を強く感じ、執筆ができなくなってしまったのです
純文学で目が出ず、官能小説では多少売れたが、本当に書きたかったのか?誰の為に?何の為に?と自問自答しだして筆が止まりました
城戸の結婚はきっかけに過ぎなかったと思います
志し半ばで方向転換した自分を蔑む自分がいたのでしょう
ずっと
そして、城戸は鬼島を愛していたが、鬼島と添い遂げる程の覚悟が出来ず、鬼島は友情の延長の親愛で恋しいとは違う感情だったのではないかと思いました
しかし、久住は違います
好きだと、全力でぶつかります
書けなくなり田舎に引っ込むと決めた鬼島の元に駆けつけ
鬼島への思いを伝えます
俺の為に書いて下さい、貴方の作品が好きだと
ここが巧いなと思ったのですが、城戸はそんなにまでして書かなくてはいいんじゃないか
と以前鬼島に言ったのです
久住はもう一歩踏み込んだのです 書いてくれと
これが、恋した覚悟の違いかなと
ここまで、思われてようやく素直になれる鬼島
鬼島も作家に未練はないと思い込もうとしていた自分を認め、書けないでも書きたいと誰にも言えなかった心情を吐露します
久住をもっと知りたいと初めて体を重ねる二人
貪りながら、気づく久住
鬼島はアナル処女でないと
またしても騙された久住
こういう、センスのいい笑いがこの作品のバランスの良さと読みやすさだと思います
僕は嘘つきだけど、約束は守るよと
作品を発表する鬼島
書くと約束した久住へと
2年半後にようやく再開した二人のこれから始まるであろう恋が想像出来る素敵なラストでした
多分初めて誰かと為に何かをしたのではと思わせる鬼島
彼をそこまで動かした久住の真っ直ぐな想い
ストーリーもしっかり土台が組まれてて文学の様な出来栄えのお話でした
深くて、でも読みやすく、クスッと笑えて、胸にジーンときて、ラストでキュンとするとても素敵な作品でした
丸木戸さんの次回作が楽しみです仕方ないです
大人のBLを求めてる方にはバッチリじゃないかなぁと思います
何度も読み返したい作品でした
最後のあたり、「でも…書きたい…書きたいんだ……ずっと……!」っていう先生の言葉に久住くんが大丈夫大丈夫ってあやすシーンが好きです
ポーカーフェイスで平気で嘘をついたりする冷静な先生の心が乱れる瞬間がいい
年上を年下が慰めるのではなく、年下が年上を慰めるのが大好きです
先生の小説を読んだ久住くんが先生で妄想してしまう姿が愛らしかったです
用紙に書くからには先生の口から出る言葉を必死で聞き取らなくてはいけない
羞恥を微塵も感じていないような先生に対してドキドキな久住くんの対照的な感じが面白かったです
怪我をした官能小説家が大学生に作品の代筆を頼むわけですが、淡々と作品中の台詞(喘ぎ声とか)を読み上げるメガネの匂い立つエロさ。それを表現する画力が素晴らしい…
目もエロいんだよなー。でもエロが少なめだから悶々とさせられる…
なにより装丁が!すごい!ここまでこだわって作られてると紙で買いたくなっちゃうんですよね。直筆感が凄すぎて妄想捗りますよ。
絵柄が好みで気になっていた丸木戸先生。
お話も面白く、今後が非常に楽しみな作家さんがまた増えました!
色っぽい絵を最大限生かした官能小説家という受け。
卑猥な言葉で攻めが思わずボッキしてしまうのも頷ける!
とにかく読んでみて、ストーリーのおもしろさを味わっていただきたいです。
にしてもonBLUEさんは毎回デザインにお金をかけてていいですね…。
一冊一冊が分厚く装丁も拘っているので手元に置いておきたい感が増します。
ポルノグラファーもカバーの細かいギミックが色々楽しいので、ぜひ!
期待の新人・丸木戸マキさん待望のデビューコミックスは、
onBLUEさんでの連載作(一話目は同人誌ベース作品)ということで
まるまる一冊表題作の物語が楽しめる今作を
首を長くしてお待ちしておりました♡
自転車事故で歩行者の右腕を負傷させてしまった大学生の久住。
相手は木島という物書きで、小説の口述筆記を持ちかけられる。
久住はその場で同意したものの、小説とは実は官能小説だった。
紡がれる言葉と、妙に色気のある木島自身に振り回される久住は―
まず、口述筆記という素材に興味津々!
しかも、品のある官能小説という味付けは、
丸木戸さんの絵柄にぴったりはまっています。
口述筆記でのふたりのやり取りや、久住くんの妄想は面白いし、
合間に織り込まれる木島さんのシリアスなトーンに吸い寄せられ、
どんどん読み進めることができました。
個人的に、木島さんというキャラクターに魅かれました。
この木島さん、嘘つきで食えない性格をしています。
おちょくるような嘘から、心を傷つけてしまう嘘まで、
木島さんの嘘に振り回される久住くんは可哀想なのですが、
それでも木島さんを憎めないのは、その中に紛れるように
木島さんの”弱さ”が含まれているからなんですよね。
書けなくなってしまって思い知る自業自得の孤独。
唯一の悪友・城戸さん(木島さんとワケあり)が
まっとうな家庭を築いたことへの寂しさ。
久住くんが木島さんとの口述筆記を楽しんでいたように、
木島さんも彼との時間を本当に楽しんでいたこと。
そして何より、書けなくなってもやっぱり、
抑え込むことのできない”書きたい”という気持ち―
嘘があるからこその、こういった木島さんの本音にグッときました。
久住くんのことを知りたいという木島さんの本音から始まった
ふたりのセックスシーンもすごく魅せられました。
嘘と、色気と、切なさがいい具合に混じるように漂っていて
バックからのキスがまた、とても印象的で...
そして何と言ってもラストシーンが非常に秀逸!
ふたりがそれぞれ、お互いの言葉を”読む”姿が描かれているのですが
切ない余韻を残していて、個人的にすごく好きなテイストです。
又、描き下ろしの『エピローグ』では木島さんと久住くんの
お互いへの告白にきゅんきゅんしました。
ふたりの表情を含め、もう最高です...!!
5P程ですが、すごく良い描き下ろしなので、
雑誌を読まれていた方にも是非読んで頂きたいです。
評価は、”口述筆記”という面白い素材と
難ありの木島さんというキャラを崩すことなく最後まで描き切った
丸木戸さんの技量と、今後への期待を込めた、萌×2。神寄りです!
男x女の官能シーンを通じて、男同士がエッチい雰囲気になっていくという稀有な作品。
自転車でぶつかって小説家の男(受け)の手を骨折させてしまい、示談金代わりに小説の口述筆記をすることになった大学生(攻め)。
実はその小説の内容は「官能小説」(男女の)で、そのルックスからは性欲のせの字も感じさせない鬼島蓮二郎センセイ(本名木島理生)の口から発せられる淫語のシャワー!
これがまた、BLで登場するとは!というタブー感満載の男女もののH用語であります。
辛口淡麗系の木島の口から淀みなく流れ出てくるH用語に煽られ、フルボッキの久住。口で抜いてあげる、とからかわれてから意識しまくり。
当て馬?編集者を交えての3人での家呑みで木島泥酔。介抱しようとして何故かベッドで抱き合う!ここエロいシーンですよー。キスだけだけど。
こっから久住の気持ちがどんどん木島に傾いていく!
さて、ひねくれ受け木島は、自分から煽っておいて久住を遠ざけようとするんですね〜。若い久住は傷ついて。でもやっぱり木島を捕まえたくて、直球で木島に向かい合う久住。ズルい大人の木島もハイ、落ちました。
2人のHシーンは駆け引きも何もなしの、両想いHでした!
「エピローグ」
え、2年半も会ってなかったの?驚愕!……です。
月日を感じさせないラブが漂っていて、good でした。一緒に住みなよ〜。
インタビュー記事の下の方に1話お試し読みのリンクがありますので、気になる方はそちらからチェックです╭( ・ㅂ・)و ̑̑ グッ !
試し読みの1話目がワクワク心に火を付ける面白さで、続きが気になって気になって購入しました!正直、思ってたのと違うな…と感じた部分はあったのですが、楽しく読み終えることができました。
口述筆記…良いですねぇ…(﹡´◡`﹡ )
淡々と官能的な言葉を紡いでいく先生と、
ワタワタオロオロしながら書き留める大学生。
その空間が何とも色っぽいです。
大学生の久住は、話が進むに連れ妄想能力値がどんどん高まり、紙に文字を落としながら脳内では自分と先生に置き換えてて(^//^)妄想の世界の先生が綺麗で色っぽくて堪らん〜〜〜〜///
先生の友人でもあり編集でもある城戸が登場するのですが、編集×先生で濃密なシーンを妄想して(inお使い中のスーパーw)、「犯されたりしてませんように…」と走って帰宅したりしてて、妄想で一喜一憂してワタワタしてる純情な年下ワンコがとっても可愛かったー!!!
先生は独特の雰囲気の持ち主ですね。
ちょっとした目線や所作ですら含みがあって色っぽい。
そんで掴み所がなくてふわふわしてます。
そんなミステリアスな部分に引き込まれたのですが…………………ダメだ。私の理解力では先生がよくわからん。。。ヘロっと嘘ばかり重ねるのですが、何でそんな嘘をつく必要があるんだろう。あと「間違えて送ってしまった」という別れのメールが個人的にアカンやつでした。"死"を連想させるサヨナラの言葉は卑怯に感じて嫌いです。
編集さんと先生の間には【何か】があったんだろうな…と匂わせてるだけで、ハッキリと明確にならなかったのも残念でした。編集さんサイドでは"何も無い"で済んだ話みたいですが、先生の方には確実に何かあるよね…?とモヤモヤ。もう少し先生が素直になった部分が見たかったなー。
いろいろマイナスな事を書いてしまいましたが、カバーやカバー下のデザイン、作中に漂う独特な雰囲気は徹底してて、懐かしい感じがする匂いは好きです!なんだか手書きで丁寧に文字が書きたくなりました。