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“この気持ちをなんと呼ぶのだろう" 両片思いのふたりが夜空に織りなす恋と友情
kimi to mita houkiboshi wo sagashite
大原と離れたくないからこっそり同じアパートに決めたのに、"近くにいる"ことを維持するために大原との約束は後回し。
お互いの生活が落ち着くまで。時間が経ってもすぐ近くにいるのだから大丈夫という、時間は有限だと知らない河合の浅はかさにモヤモヤ。
大原も妙な意地を張ってみたり無計画にプラネタリウムを作ってみたり…実は似た者同士のぶつかり合いだったのかもしれません。
でもそれがきっかけになってまたふたりの時間が動いていくのが面白かったです
同じ気持ちなのになかなか同じ方向を向けないふたりの微妙なすれ違いに焦れながらも、切なさを感じるシーンが多いのでほんのり仄暗い気持ちにもなったりして。
それでも離れない選択をしたふたりを見守ることができて本当に良かったなと最後にはスッキリ思える、不思議な魅力のあるお話でした。
トーンダウン…。
なぜ…、なぜそういう方向へ…!?
「彗星も流星群も、これから一緒に見よう」
そう約束して高校を卒業した大原と博人。
それから2年。
あの日の約束を果たすべく、大原の部屋のドアを叩いた博人だったが…。
ひとは往々にして「いつでも出来る」と思っていることは後回しにしてしまいますね。
大学からも実家からも遠い、だけど大原と同じアパートを選んだ博人もまた、高い家賃を払うためのバイトに追われて、自分がそのアパートを選んだ理由を忘れてしまいます。
果たされない約束を待つことに疲れた大原が引っ越すところから物語が動き始めます。
途中まですごく良いんです。
近くにいる安心感に甘えていた博人が一歩踏み出したものの、2年の間待ちながら博人のことを考えていた大原は立っている位置が違う。
博人はスタートライン。
でも大原はもう「諦める」というゴールラインを踏み越えようとしていたところで。
ただそばにいるだけで満足していた博人にとっては、わざわざ不便なアパートに入居したことで「いつでも大原に会える」という距離に甘えていたわけだけど、この気持ち、分かるんだなあ。
何度も期待して、その度に叶わなくて、「自分はそこまで大切な存在じゃないんだ」っていう現実を何度も突きつけられた気分になる。そんな大原の気持ちも分かりすぎる。
両方の気持ちが分かるだけに、ものすごい勢いで盛り上がります、読者の心が。
信じてほしいっていう博人の焦りも分かるし、信じられない大原の不安も分かる。
信じるには傷つきすぎちゃったんだよなあとか、「信じてもらう」って日々の積み重ねの結果だけど、時間が限られているから一発逆転みたいなのを望んじゃうんだよね…とか、いちいち共感しまくり。
そんな風にいい具合に熟成された読者の気持ちを、スンっと冷めさせるのが終盤からの展開。
博人のバイト先の先輩に2人がそれぞれ相談する辺りから、わたしの気持ちはひゅーっと落ち着き払ってしまいました。
相談自体はいい。
吐き出せる相手がいるって大事。
でも2人がやっと分かり合える鎹の役目を先輩に担わせるのが…、うーん。
2人だけで向き合って分かり合える方法を期待していただけに、先輩というコマを使って強引に2人を動かす展開が残念に思えました。
「信じる」って口では簡単に言えるけど、実践するのは本当に難しいこと。
そこに重点を置いて、読ませる展開をばんばん繰り広げていただけに、肝心なところで第三者主導で強引に物語を動かすのが本当にもったいなくて。
それでも「萌2」だから、余計にもったいなく感じてしまう作品でした。
ストーリーがすごく好きです。一つ一つのエピソードが新鮮で。特に洗車中の車内キスがなんかツボでした。
キャラクターは拗らせすぎてて、ちょっとついていけないところがありました。主に大原の方。
この流れで「抱いて欲しい」って提案する?この流れで付き合いを拒む??なんで!?ってなっちゃうんですね~。引っ張って、もったいぶりながらも理由は開示されますが、それでも私の中にすとんと落ちてくることはありませんでしたw
告白されても受け入れないけど、自分からした告白を受け入れてもらうのはいいんだ?っていう難解さ。相手の気持ちを考えてないって言われてたけど、大原は最後まで自分の納得を優先する頑固っぷりを貫いてるように見えました。まさに「ここから」で、心に触れる直前にエンドマークつけられちゃった感じ。
高校時代を描いた番外編はめちゃくちゃ好き!!萌えとかラブとかとは全然違うところでの好きなんだけど。文化祭とか本気で頑張った後の高校生の言葉って、なんでこんなに刺さるのかな。
三月先生の描くキャラは心情を察するのが難しいです。ここまで拗らせるに至った背景が、キャラの生い立ちと上手くリンクさせられなくて。でもキャラのことはよく分からなくても先を読みたい欲は衰えなくてすごいんです。
とても不思議な作風だなあと思いました。
某有名曲を彷彿とさせるタイトルですが
1人天文部を手伝ったのがきっかけで仲良くなるDKが卒業後距離ができ、両片思いなのにすれ違う。
河合はやっと自覚して告白するも…大原は期待して裏切られたと諦めていたので断る。
でもすることはする関係になり、こじれるこじれるw
ノンケ河合が大原のことを好きと痛感して「もうダメだ」「重症だ」と言うのいい。
心中すると言いながら好きでいる自信ないとか揺れまくったけれども
大原のこじれ具合も相当だったしw
絵がきれい。
背景を含めアニメ風に感じる(個人の感想です)
エロ絵もきれいでエロい。
作家さんとの出会いの本でした。
特装版を買ったのですが、なんて素敵な表紙とタイトル!とレビューは読まずに購入。
作画がとても好みです。
可愛いけど、バリバリの少女漫画ほどではないほど良さ。
表情だけでキャラの気持ちを表現できる作家さんてあまりいないと思うのですが、その点で私は三月さんを高く評価しています。
河合と大原は高校の同級生で、日食や月食とかを一緒に見ようねって約束していた、と言うか河合が誘った感じです。
卒業後も近くに居たいから河合は大原と同じアパートを借りる。
なのに河合は大学とバイトが忙しくて連絡もしないで、彗星見るのも断ってるんですよ…えぇ〜。
その間大原はね、天体望遠鏡まで買って一緒に見ようとしてたの!泣
それなのに軽い感じで断られちゃって。
いや、大学もバイトも大事よ?家賃だって自分で出してるみたいだし。でも一緒に居たいから無理してそこに住んでるんでしょ?って話ですよ。
ここはもうちょっと納得できるような理由が欲しかった。
そら大原も「オマエとなんか絶対付き合ってやんねぇ!」ってなるわよね泣
大原は引越しも決めてしまってます。もう期待するのはやめようって。
ここぐらいまでは完全に攻めザマアな気持ちだったんですが、大原もなかなかの拗らせ具合でして。
期待して裏切られるくらいなら、友達の方がいいと言いながら、本気で愛して欲しいって気持ちも抱いて欲しいって気持ちも隠しておけない。
うーん、分かるよ、分かるんだけどなぁ。
一人で作れそうにないプラネタリウム作り始めるし…努力の方向性!ってなりましたね。
結局一番共感できたの、バイトの先輩だっていうね…。
書き下ろしが高校生時代の大原の辛い過去のお話で、拗らせ体質の元となる諦めざるをえなかったものが明らかになってます。
河合への複雑な気持ちも…。
色んな気持ちにさせられるお話でした。
本編最後に河合も言ってるけど、ハッピーエンドじゃなくてこれからが二人の始まりっていう感想です。
すごくすごくよかったのですが、最後突然終わります。
あの、白いページやらあとがきやらで余韻があるのが良いのですが、あまりにもザンッと終わるのでびっくりしてしまいました。電子限定作品にたまにある。
◾︎河合×大原
2人が離れそうになるところから始まります。最初はそれぞれの思いというか立ち位置が分かりにくく、なんか読み飛ばしたかな?となりながらうろうろしましたが、三月えみ先生の作品て他にもこんな感じのあったなと思い読み進めると徐々に関係性が明らかになっていきます。
河合が素直に「好きでいる自信ない」って言ったのがよかった…
BL漫画って好きという感情だけは是が非でもなくならないような純愛が描かれることが多い気がしますが、河合は新しい環境に生きるうちに大原と距離ができてしまったり、前述のセリフが出てきたり、しっかり人間じみてます。努力の上に成り立つ人間関係、恋愛関係がしっかり描かれている。
続編があるっぽいのですが、(「きみと見た ほうき星を探して~僕のポーラスター~」)前編が出てから後編が出てない…?完結してない?謎です。
萌2〜神
高校の同級生だったけど、グループが違うため接点がなかった河合くんと大原くん。
今回は予備校系の名前シリーズです。
苗字には駿台や東進は使いにくいですよね~。みすず学苑もありますが。
1人で天文部に所属している河合くんと本当は宇宙飛行士になりたかったけど家庭の事情で進学を諦めた大原くんが、ひょんなことから文化祭の天文学部の展示を共同作業することから始まります。
河合くんは文化祭で自分のために泣いてくれた大原くんを好きになってしまいます。
高校卒業後、社会人になった大原くんと同じアパートに引っ越した大学生の河合くん。
なんとか「きっかけ」を作りたかったのですが、アパートの家賃が高くてバイト漬けの日々。
気が付けば、ほとんど接点がないまま数年が経ちます。
やっと大原くんを月食の天体観測に誘えたと思いきや、なんと大原くんは週末に引っ越すことになっていました。
結局、月食は観れなかったけれど、大原くんが好きだと告白できた河合くん。
じつは、大原くんも河合くんが好きだったと告白します。
が、しかし、大原くんに「でももう (河合くんを)諦めたんだ」と言われます。
大原くんは河合くんが自分を好きなことを知っていました。
でも、何回誘ってもその度に断られてしまい、河合くんへの想いを諦めることにしたのです。
同じアパートにまで引越ししたのに、いったい河合くんは今まで何をして来たのだろう…と、読まれた方は思われたはず。
大学3年生の3月に就活のエントリーが開始されること2人の服装などを考慮すると、大学3年生の夏ぐらいまで放置していたことになります。
まさか、2年以上放置していたんですか?!
そりゃ、誰だって諦めますよ…。
忙しくても一ヵ月に一回ぐらい会えるでしょう(怒)
おまけに、大原くんはゲイで河合くんはストレート。
大原くんは自分の「好き」と河合くんの「好き」とは異なるものだと言います。
ストレートの河合くんの「好き」は軽い気持ちだと思ってしまったようです。
ゲイの大原くんの気持ちを考えたら、仕方ないのかも知れません。
同性との恋愛に対する「覚悟」が違うのでしょう。
「別れたくないから付き合いたくないんです…」
大原くんの気持ちがせつなくて涙が出ます。
でも、河合くんも頑張って「普通をやめる」「燃え尽きるって決めたんだ」って伝えたのですが…。
諦めると決めたのに諦められない大原くんと気持ちをわかって欲しいため「出直す」河合くん。
想いはすれ違うばかりで、このままでは終わってしまう。
河合くんのバイト先の代々木先輩の協力で、大原くんも「出直し」を始めます。
大原くんの「出直し」は1人でプラネタリウムを作って、河合くんを誘い、点灯が成功したら、告白をする…。
結果的には、2人でプラネタリウムを作るのですが。
拗れてしまった気持ちを天体観測を通じて紡ぎあう2人の時間。
最後はHAPPYENDではなく、「ここから」始まる2人の物語。
「オレが作った望遠鏡で次のハレー彗星を観る」と河合くんが大原くんに提案した約束は2061年。
つまり、河合くんはずっと大原くんと一緒に生きていく「覚悟」をしているのです。
個人的には、「代々木先輩グッジョブですね!」と言いたいです。
代々木先輩がいなかったら、2人の恋はだめになっていたかも知れません。
河合くんも大原くんも代々木先輩にごちそうしてあげてください(笑)
河合くんの放置期間や理由に疑問を感じたり、大原くんの意地が頑な過ぎる部分もありますが、恋って一度拗れると悪化するものだと思います。
軌道修正が出来て良かった。
作品の中では、大原くんの葛藤はもちろんですが、高校時代の恋や諦めた夢にも触れていて、大原くんの深い部分に涙が出ます。
この作品はぜひともたくさんの方に読んでいただきたいです。
読み終わった後にやさしい気持ちになれると思います。
正直、2人の関係性についてはかなりツッコミ所の多い作品でした。高校卒業後も河合の側にいたいと思った大原が、大学からも遠く家賃も高い河合と同じアパートの一室を借りまでしたのに、部屋の行き来を全然しなかったこと。2人が流星群や月食など天文イベントがある時にしか会おうとしないこと。河合も大原も、好意を相手に伝えたタイミングは一緒なのに、大原ばかり責められる立場になってしまうことなどなど。河合の気持ちにまったく共感できないわけではないけれど、そんなに大原ばかりが悪いのだろうか?と疑問に思いました。
でも、描き下ろしの2人の馴れ初めを読んで、少し印象が変わりました。当時の2人はもちろん恋人でもなければ、きっと親友だと言い切れる関係でもなかったんだと思います。少なくとも河合は大原に対し、憧れや羨望、嫉妬なども混ざった複雑な感情を抱いていた。だから、天文という共通の好きなもので繋がっているだけの関係性の曖昧な2人は、無意識の内に相手に会うにはそれを理由にするしかないと感じていたのかな、と。この2人が何かはっきりとした関係性を築けるようになるまでは、天文が必要不可欠な存在だったのかもしれません。プラネタリウムの作成は、大原にとっても河合にとってもそれが精一杯の誠意の表し方だった。傍から見ればすごく遠回りしているようにも感じるけれど、特殊な始まり方をした彼らなりのけじめなのかな、と思いました。萌評価には留めましたが、星空の描写は素晴らしく、三月先生のタッチが改めて好きだなと感じました。
タイトルからずっと気になってた作品でした。
一度読んで、?あれ?どういうこと?ともう一度読み直しました。
高校の同級生だった二人。たった一人の天文部の河合の手伝いをした大原。確かに絆が生まれた。
一緒に月食も彗星も見よう!と河合は大原を誘うが。大原はこの時には男でも河合を好きだったんですね。
両片思いなのに河合が自覚がなくて、大学進学で大原の傍にいたくてせっかく同じアパートに住んだのに、家賃の為にバイトで忙しくて一緒に天体観測できずすれ違いの日々。大原に期待させて約束を果たさず。
そして大原はもう河合を諦めようと引っ越しして…。
両思いだとわかったのに切なかったです。調子のいい河合に大原は出直してこい!と。
大原は結局河合を諦めきれず体の関係を続けて。
でも最後は二人で協力して素敵なプラネタリウム?を作ってやっとわだかまりもとけて素直になれます。
大原の家庭の事情や夢を諦めて進学できなかったり、男を好きになってしまったこと。一人ぼっちで星や月を見たこと。切ないですが、やっと河合もわかってくれたんですよね。これからは二人で次の彗星も見られますように。
天体観測が好きな河合(攻)と宇宙飛行士になりたかった大原(受)が、星を通して互いに夢中になって恋するお話です(^^)
大原の健気で一途な姿や涙に、私もボロボロ泣きました(/ _ ; )河合の"好き"を最初拒んでいた大原の気持ち、すっごく分かった!!なぜ拒んで、彼を諦めたのか、切ない"本気"を感じました。だから、河合が"普通をやめる"って言ったとき、嬉しかったけど、 河合がちゃんと大原を受け止めてくれるか不安になりました。
もつれ話が大好きな河合のバイト先にいる佐々木先輩の存在は、この作品のキーポイントです!先輩のアドバイスは、こじれた2人の関係を解くためにすごく重要。知らない人だからこそ話せた、河合や大原の本音。"ふりだしに戻る"提案をしてくれた先輩。そこからの大原の"出直し"奮闘と、それを助ける河合…私は大原を泣きながら応援しました。変わりたいと願う大原は、ゲイとかノーマルとかじゃなくて、ただ河合が好きで、だから一緒にいたくて、星を2人で探したくて、Hもしたくて、"同じ気持ち"を持って幸せになりたい、河合のように好きなものに届く努力がしたい…大原の気持ちに共感しました。
2人で作り上げたプラネタリウムで、大原は河合に告白。2人は遂に、"同じ気持ち"で結ばれます。先輩への報告は、ハッピー"エンド"とは言わないみたいです…ここから"始まる"から(^^)
番外編は、2人が高校生の時の文化祭のお話です。短いお話ですが、めちゃめちゃ泣けます。2人で頑張って作った展示、誰も来なかったから、大泣きする大原、でも、"好きなものに後悔したくないから 結果がどうであれ 満足してる"河合の笑顔…これから2人の恋が始まるんだなって思いました(^^)
なりふり構わずに、ガッツリ泣きましょう!大切なモノが自分の中に何か残るはずです。おススメ作品です!!