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sorekara kimi wo kangaeru
家業継ぐ事を決めた理由が、初恋の人が家業の豆腐が好きだから?
他の好きだった理由はともかく、まだ高校生で自分の進路をそれだけの理由で決めた事に違和感しかない。
私が親なら絶対継がせない。
今までいろんな短編集を読んできましたが、これは群を抜いて素敵な作品です。
どれもどちらかと言うとシリアスな作品で、決して甘々ではないです。ただ、その中にはたくさんの愛で溢れていて、あたたかい作品です。
短編集なので「そこで終わってしまうの!?」というようなENDも多く、「それから、君を考える」というタイトルのように本編後本人たちもお互いを考えあっていると思いますが、読者であるこちらも読後彼らのことを考えずにはいられませんでした.......そんな作品です。
高校生たちの恋愛がテーマの短編集です。とにかく本作品は短編集の雰囲気のバランスが良かったです。シリアス過ぎずラブラブ過ぎず丁度良いです。
《それから、君を考える》
娯楽も観光施設も無いような村で生まれ育ってきた高校生達のせつない話です。豆腐屋の息子のヤスと、東京の大学を受験するタカシ。
ヤスとタカシは小さい頃からの友達であり、今では親友。でも、ヤスはタカシに親友よりもっと強い気持ちを抱いていることに気づきます。でも、タカシは東京の大学を受験するらしく、来年には離れ離れになってしまいます。タカシへの想いをヤスは伝えられたのか。
個人的にはタカシとヤスがどちらも似ているビジュアルだったので、もう少しわかりやすい見た目でも良かったかなぁ、と思いましたが、ストーリー性やキャラクターなど全てにおいて高得点です。
《最後の命令》
高校の同窓会に来た佐野は、友達から同じクラスだった周防にパシリをされていた事について聞かれる。佐野自身もパシリをされていた訳ではなく、自分がやりたいから命令じみたものを聞いていた、と言う。周防からの命令はあれを買え、とか、あれが欲しい、などの命令でしたが、ある日の命令を期に命令の内容が変わっていく。
取り敢えずせつない話です。私には少し難しい話でしたが…。
《Young oh! oh!》
アニメオタクな佐古とヤンキーだけど純粋で真っ直ぐな荒井の話です。
佐古はある日女子から告白されますが、どうしても断りたい様子。その理由は、佐古が初めて付き合った彼女を部屋に入れたときにありました。佐古の部屋にはポスターやフィギュアが沢山置いてあり、彼女の口から出た言葉は「気持ち悪い」。それをきっかけに佐古は3次元女子に苦手意識を持つようになってしまいます。佐古は女子からの告白を断る理由が見つからず、その場にいた人の腕を掴み、「実はホモで、この人と付き合ってます」と言う。女子は諦めた様子でしたが、佐古が腕を掴んだ人は、同じ学校のヤンキー、荒井。佐古は慌てて謝ろうとしますが、荒井は「これからよろしくな」と言い…?
荒井の純粋さがとても可愛らしく、本作の収録作品では一番好きです。
《夜明け前が一番暗い》
要の家は裕福でしあわせだった。しかし、父親が浮気をしたことをきっかけに、両親は離婚をすることになる。要は両親に良い顔をするのがつかれたのか、おさななじみの大輔を呼び出して家出をする。
切ないはずなのにどこかあたたかみを感じる作品で、優しい気持ちになれます。
友達に読んでもらってもなかなか気に入ってもらえたので、たくさんの人に読んでいただきたい作品です。購入して良かったです。
切ないお話多めの短編集。どれももっと続き読みたい!ってとこで終わってるけど、決して中途半端で終わってるわけじゃなくて個人的にはすごく大好きな漫画。
特に「それから、君を考える」と「young oh! oh!」が好きなお話だった。
「それから、君を考える」は田舎が好きじゃなくて大学に受かって都会に行きたいタカシと、本当は行ってほしくないけど応援してるヤスの話。最後までこの町好きになれなかったなって言ったタカシにお前がいたからこの町が好きだったってヤスが告白したとこで泣いた。読み返してタカシが「俺がここに残る理由なんてひとつもないし」って言ってるとこでまた泣いた。読み返す度に切なくなる話。でも私的にこの2人は両思いだと思ってる。
「young oh! oh!」はこの短編集の中で唯一明るかった。優しいヤンキーとトラウマから人の目を気にしすぎちゃう子の話。すごい可愛いお話だった。このお話ももっとたくさん読みたかった。2人の初デートが収録されているというドラマCD買ってしまった。
グレープフルーツのような短編集
表紙はグレープフルーツのような
みずみずしい爽やかさが表現されてるが、
読んでみると甘酸っぱく、苦味があとを引く。
著者さんが高校生大好きみたいで
高校生のお話がメイン。
どの子も素朴な感じで眩しい。
若さ故の悩みや葛藤があり、
それでもひたむきに前に進む姿に
胸打たれる物語でした。
ハッピーエンド的な結末が好みの私はこの本を初めて読んだ時、表題作の1話目を読み終わった後あまりにも切なすぎてどよーんと何ともいいようのない気持ちになりました。そして2話目も…
絵や作風が好きなので読みたい…3.4話目も読みたい!…でも読めないを繰り返しやっと1話目から最後まで読むことができました。
1.2話と案の定ゔぅーと辛く涙も出ましたが3.4話でホッ。もっと勇気を出して早く読破すればよかったと後悔しています。
間違いなく1巻を通して神作品です。ぜひ続きも読んでみたいです。
短編4本。
ザ・思春期の詰め合わせw
一人称の独白が小説みたい。
表題作のラストが美しかった。
切ないほろ苦いお話。
「Young oh! oh!」
ベタな展開だけど、ギャグテイストおもしろい。
「夜明け前が一番暗い」
見飽きた家族のごたごたが嫌というほどw
おまえとはぜったいにむり…のすぐ後にがっつり致していたのビビったw(行間読めない奴」
全体的に、絵や世界観がステキです。
余談ですが、
ヤングおー!おー!て大昔のバラエティ番組やん、懐かしすぎて記憶曖昧…と検索したら、それとは別に、英語表記でJpopで2曲くらいあるのね。
先程の短編のタイトルが引用だとしたら恐らく曲名からかな(そりゃそうだw
久々に読み返した小松先生デビューコミック、短編4本。
短編集はあまり読まないんですが、高評価に釣られて。
4作品とも全部良かった。全部好きです。
最初の2作は、ハピエンじゃないと嫌って方にはおススメしませんが、アンハッピーというわけでもなく、その先はどうなったんだろう?と余韻を残す切ない終わり方です。続き読みたいなぁという絶妙な終わらせ方じゃないかな。
3つ目の「Young oh! oh!」はちょっと他3作とは毛色が違って可愛いお話。辰郎くんが純粋ですごく良い人で、キャラ的には一番好き。他3作がちょっと重めな話なので癒されます。
最後の「夜明け前が一番暗い」タイトルが素敵ですね。切ないけどハッピーエンド。これだけエチあり。
表題作と最後のお話は、キャラの描き分けが弱くてちょっとわかりづらい所があったのが残念。
すごく好きなタイプの作家さんなので、今連載中のお話が早くコミックになるのを待ってます。
四つの短編集です。
表題作で泣きました。
こういう余韻を残す感じのアンハッピーエンドは嫌いではないですが、心を持っていかれますね。
途中、ヤスとタカシの髪型が似てきて顔だけではどちらがどちらか区別できなかったのは私だけなんでしょうか。
2番目の「最後の命令」もすごく短く、アンハッピーエンドなのですが、歪なかたちの両片思いがこういう終わり方をするのは不思議とストンと自分の中に落ちました。
切ない系ばかりかと思いきや3話目はコメディで可愛いお話でした。
ヤンキーの辰郎くんめっちゃ推せます。
4話目は幼なじみの高校生二人が思うようにならない人生を一緒に乗り越えていこうとするハピエンです。
辛いことを乗り越えてこそ成長した自分になれるし、そばで見守ってくれる人が居るっていう希望に満ちたお話でした。
どのお話も続きが読みたい系です。
リーフレットや特典ではその後が少し見れるみたいですね!
私の手元には無いのですが(泣)、ヤスとタカシがまた会えたなら私はそれで満足です。
全部高校生の話の短編集。
・それから君を考える
うーん、切なすぎて悲しい。
タカシがいるから継ぐ事にしたなら、タカシが東京の大学を目指してるのを知ったのは高2なんだし、豆腐屋継ぐの止めてもいいじゃんって思った。
「タカシいるから」なんだったら、いなくなるんだから、もうその町にいなくてもいいじゃん。
タカシと一緒に東京に行けばいいじゃん、豆腐屋継ぐ意味ないじゃんって思う。
このまま終わってほしくなくて、なんでタカシいなくなるのに豆腐屋継ぐつもりのままなの?って思って、せつなすぎて苦しかった。
まだヤスも若いし、この後、気が変わって継ぐの止めたっていいと思うし、この先、二人が離れたままとは限らないけど、そういう話はこの物語中に出てこないから、そうなってほしいという願望だけで、つらい。
ヤスとタカシの見た目が似てて、途中どっちなのかわかりずらいとこがあった。
・最後の命令
高校の同窓会で、佐野が周防のパシリにされてただろと元同級生に言われて、佐野が高校時代の周防との関係を思い出す。
佐野は周防の命令を聞いていたけど、いじめられてたとかではなく、佐野が周防の言うことを聞いてあげたくてやっていた。それは途中からキスをしろというような色欲が絡んだものになった。
周防の最後の命令は、「全部忘れてなかったことにしてほしい」。
佐野は周防の視線が忘れられず、その命令は一生叶えられないと回想しているが、その後、周防と連絡をとっていない様子で、忘れられないと言いつつ、結局そのまま離れてしまって、そのままなんだなぁという、なんとも言えない、せつない話。
周防がその後どうしているのかも全く何もわからない。
ただ、佐野が思い返しているだけの話。
・Young oh! oh!
佐古は美少女フィギュア好きだが、中学の時、初彼女にそれを見せたらキモいと言われたのがトラウマになり、それ以降、三次元女子は怖くて、高校生になった今も告白されても断り続けている。
何度も告白してくる女子を断るため、近くにいたヤンキーの腕を掴んで、佐古は自分はホモで彼の事が好きなんだと言ってしまう。
その場しのぎの嘘に付き合ってもらえればよかっただけなのに、ヤンキー荒井は、「好きです、付き合ってください」という佐古の告白を受け入れてしまい、嘘だと言い出せないまま、佐古は荒井と付き合うことになる。
見た目に反して荒井は純情&健気で、荒井から振ってもらおうと、佐古はマズイ手作り弁当を渡したり等いろいろやるが、荒井は優しく受け入れてしまうし、佐古のフィギュアがバレても「好きなもんに自信持て」と言われて、徐々に佐古は荒井にひかれていく。
が、佐古が荒井と付き合う事になったいきさつを話してた友人達にまだ付き合ってるのかとからかわれた時に、「さっさと別れたいけど、あいつが勘違いしてる姿が憐れで言い出せないだけ」と誤魔化そうとしたのを荒井に聞かれてしまい、「もう二度と話しかけねーから安心しろよ」と言われてしまう。
佐古は荒井の後を追いかけ、転けそうになった佐古を助けて気遣ってくれる荒井に「超大好きです」と泣きながら告白し、改めて付き合うことになる。ハッピーエンド。
荒井がピュアな感じなところが、すごくよかった。
・夜明け前が一番暗い
幼馴染の高校生、大輔と要。
要の家は、大企業に勤める父と母と妹の裕福で幸せな家庭だったが、父は浮気して夫婦仲が悪くなり、妹はグレて、バラバラになっていく家族を、要は良い子でいる事で繋ぎ止めようとしていたが、結局、両親は離婚することになった。
自暴自棄になった要は大輔を呼び出し、大輔の友人のツテでホテルの一室を借りて、要がしばし家出するのに付き合う。
電話をかけてきて要を家に返してくれるよう大輔に言ってくる要の妹に「そういう面倒事全部無視して、おまえは自由にふるまってきたんだろ」って大輔が言うのが、スカッとするし、こんな事言えるのって凄いなって思う。
ほんとならなかなか高校生に言えることじゃないよねって思うけど、そういう高校生もいるのかな。
若い女と浮気した父親を批判して、そんなにセックスはいいものなのかと言う要は、大輔の制止を振り払って、町で声をかけてきた女の人についていってしまう。
要の事が好きだった大輔は、戻ってきて、あの女とヤッた、セックスなんてたいしたことなかったという要に、やるせなくなって、どうでもいい女とヤッてたいしたことないのは当たり前、知ってる相手と試してみなよと言って、要にキスをして抱こうとするが、要嫌がるので途中で止めて謝る。
要は、大輔しか好きじゃない、どうでもいい女だからできたんだ、おまえとは絶対に無理、と言って大輔にキスをする。そして二人はセックスをする。
大輔は要が辛い時はいつも側にいると言い、要は一緒にいてくれてありがとうと礼を言い、自分以外の人間になりたいと思ってたけど、大輔のいない人生だとしたらやっぱり自分になりたいと言う。
そして二人は一緒に電車に乗って家に帰っていく。
ハッピーエンドでよかった。他の女の人と要が寝ちゃうのは嫌だったけど。
要がすっごく美形さんだった。
全体的に絵がいまいち安定してなくて、カットによって同じ人物の雰囲気がわりと違って見えたりしたけど。
全体的に空気感がとてもよかった。
ハッピーエンドが好きだから、最初の2つの話がせつなく終わってしまうのは残念で、特に最初の話は、この後、まだ若い二人がどうにかなってほしいと思った。
雰囲気重視の短編集です。
ストーリーはあるようでない。ポエム表現、雰囲気を楽しみたい、という人にはおすすめ。
作者が高校生好きということなので、高校生の話しかありません。
高校生が好きな読者ははまると思います。
シビアでリアル寄りの作品。
アナログっぽい作画なので一本一本整った繊細な線が好き、と言う方にははまらないと思います。
最後の短編だけエロがあります。ほかはエロなし。
攻めが受けをかわいいかわいい言ってるのが苦手なので、そういう点はよかったです。
良かった…!
と、ジャケ買いして感動してこちらに来て、限定リーフレット特典の存在を知って衝撃を受けましたww
そうか。帰って来るんだ。
良かった…!!特典のレビューありがとうございます!
ひとつひとつ、トーンもタッチまでも違う短編集で、どれも胸に来るお話でした。
でもやはり、後書きの二枚で表題作に立ち返るのが上手い〜!すごく切なくやるせなく終わっていて、一冊の造りがとても良かったです。表紙買いしましたし、イラストが凄い作家さんだなと思いました。
表題作、エロ無しなのに気づかないほど、胸に残ります。
3本目の「young oh! oh!」もえっちは無くて、しかも他の作品と正反対なほどコメディタッチですが、あとあと読み返せばこの作品がいちばんココロを引っかいてったかもしれません。
見た目はワルいのに実はすごく一途な辰郎くんが健気で…キスよりも手を繋ぐことがプライオリティ高いくらい。もう、もう、いじらしさに悶えました。
なりふり構わず応えようと思えたケイジも良かった…読後が幸せな作品で、とても好きです。
デビュー単行本だそうで、次回作も楽しみな作家様です。安心できる方が好きなので、次も同じ方向性だといいなあと祈ってます。
娯楽も何もない退屈な田舎町で幼い頃から共に過ごしてきたタカシくんとヤスくんは、高校生になった今でも一番の親友同士です。
しかし、ヤスくんはタカシくんに友達以上の感情を抱いていました。
想いを口にできないまま季節は受験シーズンへ突入し、そこでタカシくんから東京の大学に受験することを打ち明けられます。
地元の、噂がすぐに広まるほどの小さな世界を飛び出して、もっと広い世界に行きたい。自分のいるべき場所はここじゃない。もっと心を震わせる人生が欲しい。そんなタカシくんの気持ち、よくわかるなぁと思ってしまいました。
私も10代の時はそんな青臭いことを思っていたなと、なんだか懐かしい気持ちでいっぱいです。
でも結局、人って変われないんですよね。どんな場所に身をおいても、結局はその人の器量と努力の量だと思うんです。個人的な意見ですが。笑
これがデビュー作だなんて、著者の小松さんは天才なのでしょうか、、?
同時収録作品もめちゃくちゃ面白かったです。
絵のタッチがとても好みで、田舎や海の描写に合うなぁと感じました。タイトルと表紙の雰囲気から長編作品だと思い込んでいましたが、4組登場するオムニバスです。どれも余韻の残る作品でした。
◆それから、君を考える(表題作)
これの後に収録されている『最後の命令』とも共通して、相手と離れたところで終わってしまう切ない作品です。このまま田舎にいると、自分の未来が透けて見えるというタカシ。田舎って都会にはない素敵なところもたくさんあるけれど、どうしてもできることは限られてくるので、彼の気持ちはとても分かります。そうやって東京を目指すタカシと、きっといろんなものになれたであろうに、タカシが好きだと言ったから実家の豆腐屋を継ぐと決めたヤス。限界を飛び越えて進む少年と、その中に留まる少年とに分かれてしまう2人が切なくて。でも、大人になって自由を手に入れたタカシが、ヤスに会いに来るかもなんていう希望も持ったりしました。
◆Young oh! oh!
他3作品がしっとりした雰囲気の中、ギャグ調で切なさを中和してくれる学園ものの作品です。展開はベタだけれど、心の広過ぎる初心なヤンキー辰郎が可愛くて悶えました。喧嘩が得意でも、好きな人にはとにかく優しい辰郎。初心でも彼氏力は既に100点満点ですよね。
◆夜明け前が一番暗い
懸命にいい子にしてきたのに、その努力も虚しく両親が離婚してしまった要。家族が壊れないよういろんなことを我慢してきた彼が、親友の大輔の前で吐いた胸の内が本当に悲痛でした。子供には親のことはどうしようもないという現実を、改めて突き付けられます。自棄になる要に、初めて自分の想いをぶつける大輔。彼もまた、要のために自分の気持ちを抑圧してきたわけですよね。離婚はけっして良いニュースではなかったけれど、要はそれをきっかけに、本当に自分を大切にしてくれる人を手に入れた。それもまた運命です。一途な大輔の言葉が真っ直ぐで、シンプルだけど要には響いただろうなぁと思いました。
久しぶりに切ない本を読みました。
表題作は高校生の物語。
お前がいたから好きだったという言葉に震えます。
BLではありますが、どこか懐かしいような恋のお話です。巻末のカットがとても印象的でした。
全部で4作品。激しい描写はありませんが、登場人物の心情の揺れ動きがよくわかります。台詞回しも素敵。「倒錯的な関係にあった」と懐古する2人の関係性は緩やかな熱を感じますし、「超大好きです」という言葉には思わず微笑んでしまいます。個人的には辰郎くんがMVPです。とても愛おしい2人でした。
デビュー作とは思えません。現在も活動されていらっしゃるみたいなので、少しずつ追って行けたらと思います。
ハッピーエンド好きとしては、かなりしんどい作品です。読み返すのも辛いのですが、それはいい作品だからこそ。
読みたいものとマッチしてるか気をつける必要があります。エロやほのぼの、さくっとエンタメを求めてる時はダメ、ぜったい。
◾︎それから、君を考える
地元に残るヤスと、地元を離れたいタカシ。
ヤスの告白の言葉が胸に詰まるし、タカシのモノローグも切ない。現実はハッピーエンドばかりではないですが、漫画でここまでリアルな辛さを描写されると呆然としてしまう。
高校生や田舎の雰囲気が、小松先生の絵柄とマッチした美しい作品です。
あとがきのイラストでさらに心を殴られる。
※電子書籍 カバー裏漫画・裏表紙有り
あまり主軸のふたりが幸せにならない作品は買わない、もしくは好きになりにくい私が唯一これはいいと思ったのが表題の作品です。
友人としての感情と、それ以上のゆき過ぎた感情とが、せめぎ合って表裏一体で。堪えて堪えた先で静かに溢れるような。
「ヤスだけが」が最初につくタカシの言葉は、ヤスの本音を奥底に封じてしまい、タカシの期待する「唯一の応援者」の型にはまろうとする。
一方でタカシは「結婚したい男No.1」なヤスの友だちを応援するその言動に助けられ、彼の優しさに隠された本音を見抜けない。
誰がみてもすぐにそれと分かるようなキラキラとハッキリしたものこそあまりないけれど、確かに淡く儚く存在していた感情を繊細に描いていると思います。
本編読んでからカバー裏に行くと、「あぁぁぁぁ…」ってなりますのでお気を確かに。
ほかの作品も短編なので読みやすいです。
「Young oh! oh!」の荒井くんめっちゃ健気でいい子です。
「夜明け前が一番暗い」は内容が重ためですが、我慢の限界のその先で本当の温かさと幸せを知る要と、好きであることを謝る大ちゃん。そんな大ちゃんに要が襲われかけた時に言うセリフに要の大ちゃんに対する気持ちが全て詰まってる気がします。
初めてBLの短編を買いましたが、この本で良かったと思います。
表紙がとても気になってました。
それから、君を考える
表題作ですね。良かった!!!
田舎の閉塞感はよくでる設定ですよね。
でもそこを抜け出して東京に行って自分の人生を切り拓きたいタカシと、タカシを好きだった幼なじみのヤス。ヤスがタカシの上京話や受験やこの町を嫌う話をどんな思いで聞いていたかと思うと。
そして受験勉強を応援して、最後にタカシがいるからこの町を好きだった。タカシがうちの豆腐を好きだから豆腐屋を継ぐと告白して頑張れよって言ったのが泣ける。
それからどうなるの?再会してももう展開はないのかな?ヤスがいい男だよー!
さすが結婚したい男ナンバー1。カバー下のタカシが女だったらというのも考えちゃいます。
ただ二人の書き分けが見ずらかったです。
Young oh! oh!
面白かったです。佐古のトラウマや平均値でいることにこだわるのはわかります。
辰郎がいい人すぎる!
別れさせる作戦も効果なしでノートに可愛いこと書いてて。フィギュアも受け入れてくれて。
最後に酷いこと言われたのになんていい男なんでしょう!お幸せに。
勢いのあるお話でした。
人多いね、と佐古が言ったから、今日は手繋ぎ記念日
勝手に作りました。
夜明け前が一番暗い
こちらもいいお話でした。要ちゃんが不憫で。一人だけいい子でいて家族をなんとかしようとしてたのに。
大ちゃんと気持ちは通じたのかな?エッチはしたけどその好きはどの好き?
大ちゃんが要の母や妹にちゃんと言ってくれるのが良かったです。
要の気がすむまで付き合ってくれるのも。
超〜久しぶりに読み返しました。
答姐の「ヤンキー受け」を求める質問を見て、そういえばここに私の大好きなヤンキー受けがいたはず‥と。
それは同時収録作の【Young oh! oh!】なんですが、久しぶりに読み返して愕然としました。
攻め受け未定じゃん…
しかも、情報登録はヤンキーくんが攻めになってる…。
しつこい女子からの告白をかわすのに「実は俺はホモで彼のことが好きなんだ、付き合ってください!」と、たまたま通りがかった人の腕を掴んだ高校生のケイジ。
掴んだ相手を良くみたら同じ学校の超ヤンキーだった。
おまけに告白を受け入れてくれちゃって後に引けず…みたいなお話です。
怖い見た目に反して、実は純情ピュアでノートに「ケイジと手つなぎ作戦!!」なんてメモメモしてるヤンキーくん。
俺:「はぐれるなよ」※さりげなく手をとる!!
な〜んて、自分がリードするつもりで書いてるけど、実際はあと一歩手を伸ばせず、ケイジが手を伸ばしてようやく手をつなげてる始末。
私は純情ヤンキー受けが大好物なのでヤンキーが受けで確定していたのだけど、読み返してみたら「超ドヘタレ純情ヤンキー攻め×さりげにリードしてくれる隠れ男前受け」もおいしいなと新たな発見が。
でもやっぱりこのヤンキーくんが体格小さい攻めに抱かれてヒンヒン泣いちゃうところも見たいし…。
あ〜悩むぅぅ〜
それならリバればいいんでは?!
そんなことをつらつら考える昼下がりは、猛暑のせいで脳みそ増し増し発酵中です。
残りの三作品は切ない感情に満ち満ちているので、できればじっくりじんわりと秋冬に読みたいのだけど、あえて真夏に読み返してみての感想。
「ままらない」「どうしようもない」出来事、感情を描いてて好きです。
恋愛は自分の気持ちだけではどうしようもない、相手がいてこそ成り立つものだなぁと読んでて感じました。
【それから君を考える】
潮浪に閉じ込められたまるで孤島のよう雰囲気を持つ小さな町を舞台に、進路で悩み苦しむ高校生たちのお話。
アニメイト特典を読んでハッピーエンド補完済みです。
最初読んだ時は、うわぁ切ない!ありえない!この子たちを幸せにしておくれ!!と思う一心で、アニメイト特典をゲットしたのですが、耐性がついたのかこのままの切ない別離でも結構いいかも…と思うまでになりました。
【最後の命令】
これは好き。14Pと短いながらもうまくまとまっていて、切なさを味わいたいときに読みます。
【夜明け前が一番暗い】
最初読んだときは、なんだか説教臭いというか理屈っぽい内容だなぁと思ってあまり好きではなかったのですが、再読したら攻めの言う「…でも、どうしようもないことってあるよね」というセリフが胸に響きました。
あれこれ考えてもどうしようもないこともある。
自分にはどうしようもできないこともある。
登場人物は高校生なので、自分の力ではどうしようもできない不甲斐なさ、無力感を痛切に感じているけれど、大人になっても無力感とは無縁になれない…
「萌」評価になってますが、これは以前の自分の仕業で(レビューせず評価だけしていて、もう変更できない)現在は神寄りの「萌萌」です。
評価を変更したいよー!
表紙とタイトルに惹かれて購入、短編集です。
濃い短編集でどのお話も楽しめました。濃いめの1冊なのでは無いでしょうか。
私はとても好きでした。基本的に切ないとか、現実のシビアさみたいなものもあって
どこか物悲しいような人間の描写が好きな人にオススメです。
ただ、表題作に関しては終わり方は肩透かしというか、
読む読者さんの「汲む技量」に助けられている作品だと感じました。
もちろん、それだけではなくて独特の作家性というものがあってこそだと思いますが。
またここに関しても、表紙とはまた違った味がありました。
表紙の印象よりは、ちょっと玄人向けかなと思っています。
個人的には、青春の思い出を切り取った一コマとして
キラッと光った一瞬だけをつまんだような読後感があり、たまに思い出してしまいます。
期待しすぎました。
うーん、いまいちでした。
表紙や一枚絵はとてもお上手だけど、中は少し筆タッチが強く感じられます。
よいしょよいしょで使うのならいいけどずーっとこの描き方だとページが見づらいです。
でも、夏の暑い時期に狭いアパートに二人暮らししてて扇風機を回してるような描写にはとても合う絵柄だと思います。
個人的に表題作はいまいちピンときませんでした。
2人の関係性が始まる前に終わってるっていうのは、それが「それから、君を考える」だからいいんですが…
単純にキャラの魅力が伝わりませんでした。
なんだかなー、そんな高評価な作品かな?という感じです。
ただ、主人公のタカシが電車の中で泣いているシーンはかなりグッときました。
線も表紙や一枚絵のように比較的細めで綺麗だし、髪はトーンが貼ってあって見やすい。きれいなシーン。
「夜明け前が1番暗い」の要ちゃんがかわいい。
攻めはタイプじゃありませんでしたがストーリー的には合ってると思います。
(余談:個人的には、要ちゃんは受けじゃなくて金髪童顔キャラへの攻めに回ってほしい容姿でした。)
表紙がとても美しく、またタイトルとも合っていて購入しました。しかしちょっと期待しすぎたようでした。読者に考えさせるような終わり方は嫌いではないのですが、あまりに味気ないように思えてしまいまして、私には合いませんでした。表紙とタイトルが素晴らしすぎたが故に、残念です。
とにかく雰囲気が凄いです。
絵も人物だけでなく、背景やコマ割りなど含め作品の空気感が綺麗で素敵で作者さんの個性が感じられます。
絵から、しっとりした空気が伝わってくるような…切ないストーリーと絵柄が120%マッチしていて素晴らしいです。
表紙のカラーの絵と漫画の中のモノクロの絵の雰囲気が、本当に、全く変わらないです。凄い…!
お話はどれも思春期特有の…なんだか、もぞもぞする感じです…!
ハッピーエンドじゃないかもしれないけど、若いんだし…まだ未来も希望もあるよ!というお話は、ちょっと胸が苦しくなるような切ない、素敵なお話なんですが…
私のようなババアにはちょっとだけ…痒いです…笑 若さが眩しすぎて…もぞもぞします…。
男臭さなし!の綺麗な作品です。
すごく切ないお話でとても泣きました…
表題作と最後の命令はあまり救いを感じられない終わり方だったので、読む時には注意がいるかもです。
でも私的にはそんな悲しい終わり方も好きなので凄く良かったとおもいます。
実際に家庭問題などに経験のない自分でも作品に入り込んで心を動かされるような心理描写の上手さで、読んでいて胸が張り裂けそうでした。
最後のページまで手をぬくことなく切なさを醸し出していました。
読んだ後の喪失感が半端なかったです。
ですが明るい話もあってそれはそれでかわいいお話でした。
男子高校生の喫煙と飲酒描写もあるのでそういうのが受け入れられない方は気をつけてください。
私としてはとても満足のいく作品でした。
カバーデザインの完成度と評価の高さに
ちょっと期待が高まり過ぎたかもしれません。
思春期特有のモダモダや切なさを
とてもうまく表現されている作品ではありますが、
萌えるというよりは苦々しさが残りました。
カバーからプラトニックないちゃいちゃが見れるのかと思いきや
大人になりかけている攻と、子供のままの受のすれ違いがもどかしい。
二人のこれからが気になる!というよりは
「ガキだったなぁ」
と数年後に振り返っている二人を思い浮かべて本を閉じる、
という読み方が合っている作品のような気がします。
高校生の男の子達の、その年頃ゆえの悩みや迷いを描いた短編集です。
高校卒業後の進路が別れることで、ようやく認めたお互いの気持ち(表題作)
高校時代の二人だけの秘めた関係(最後の命令)
しつこく告白してくる女の子から逃げるために、手近な男子を捕まえてホモ宣言したら、そいつがスッゴクヤンキーな見た目で、でも、そんな外見とは裏腹に、俺に告白を真に受けちゃって(Young oh! oh!)
幼馴染みの両親が離婚することになって、家出してきた幼馴染みと過ごすうちに(夜明け前が一番暗い)
どの作品も、これぞ思春期って感じで、お話はとってもいい。
ただ、タバコ吸ってるおっさんくさい高校生はちょっと嫌かな。
表題作 学生·シリアス
2つめ 社会人(学生時代の描写メイン)·シリアス
3つめ 学生·明るめ
4つめ 学生·シリアス
総合して学生それも同級生、切ない傾向や片思い、お好きな方にお勧めしたい一冊。かわいめの爽やかな絵なんですが現実を突きつけてくるような描写もあります。
表題作は切なさと田舎住みの主人公が感じている閉塞感がじんじんきます。田舎生まれなので共感できる所もあったり。ラストが切なくて、でもこのまま報われない方が作品として綺麗なんだろうな。
3つめは明るくて可愛い言ってしまえばよくあるお話なんです……が、ヘタレくんがやらかした時にうわあああって思わず叫んでしまいました。よく見る展開だと思うんですがこっちに与えてくるダメージはんぱないし学生の会話描写がリアルで。引き込まれるんですね。その後はもうにやにや。終わり方も良かった。
4つめは途中まではとても好みだったんですが……終わってみると他収録の展開のほうが好きという結果に。長かったからかなあ。でも攻めキャラが受けを励ますための行為について悩む描写が皮肉な感じも相まって苦しくてとても良かった~
「ここで終わってしまうからこそ良い」にとても共感する短編集でした。
表紙の2人がきらきらわらっていて、まず表紙に惹かれました。
表題作の「それから、君を考える」
ストーリーは切なくて、好きだなーと思いました。
ここで終わるの!?ではありましたが、これからの2人はどう過ごしていくんだろう、どうなるんだろう、とはげしく想像力をかきたてられます。
でも、ごめんなさい。
どうも私にはヤスとタカシの区別がつきにくかったです。
え?これはどっち?とページを戻ったり、ヤスかなぁ?と自信なく読み進めたりしてしまいました。
2人とも黒髪だからかな。私、老眼入ってますね。
それで、ちょいちょいのりきれないところもあったのですが。
それでも、ヤスが机で寝てるタカシの頭にキスして、顔を覆っちゃうところや、ラストの目の前をじっと見据えて涙を流してるヤスの姿にはきゅんとしました。
後好きだったのは、「Young oh oh」
辰郎くんのホンキの一挙手一同に引いてる佐古くんの表情がおかしすぎ。
笑わせて頂きました。
ヤンキーな見た目に反して純情照れ屋な辰郎君、かわいかったです。
ちょいちょい笑いときゅんをいい感じに盛り込んでいて、とてもほほえましい(と言っていいのか?)2人のお話でした。
不安定で不確かで、未熟で繊細な若者たち。
刹那な一瞬を切り取った短編集。
◆それから、君を考える◆
田舎町を出て東京へ行くタカシと田舎町に残り家業を継ぐヤス。
唯一無二の親友。
このお話は、タカシを応援するも、本音は行って欲しくないヤスのジレンマが切なかった。
答えを欲しがらない、独白のような告白が心臓を鷲づかみ。
何年後かは分からないけど、二人は必ず再会する。そんな望みを持ってしまいました。
◆最後の命令◆
学生時代、パシリにされていた佐野とパシリにしていた周防。
端から見れば佐野が振り回されているようだけれど…
追いつめられていたのは、むしろ周防なのかもしれない。
なんだか刺さるお話でした。
◆Young oh! oh!◆
三次元女子にトラウマを持つ佐古。
趣味をひた隠し八方美人な佐古は告白を断るために、通りすがりの男を捕まえ、こいつが恋人だと嘘をつく。
嘘、から始まる二人がなんともかわいい。
見た目ヤンキー、だけど純情な辰郎がツボでした。
◆夜明け前が一番暗い◆
両親の離婚に落ち込む要。
そんな要を慰め寄り添う大輔。
大輔はずっと要を思っていたけれど、要は───?
大輔が男前すぎてツライ。
大輔だから、したくない。そんな要の強い思いにグッときました。
子どもとは言えない、けれど大人とも言いきれない。
そんなアンバランスな男の子たちの恋愛模様。
思春期だなぁ…としみじみ感じる一冊でした。
他の方と内容が似たようなものなのですが…。
まぁ切なくて切なくて…。
切ない感動系が好きな私にとっては、
話の雰囲気もトーンも良い感じでした。
しかし、短編集だからか終わり方がなんとなく中途半端。
自分としては「?これで終わり?嘘ぉー!?続き気になる。」
・・・。もう少し話を盛り上げてほしかったかなと思います。
ですが!!
中途半端で終わるのも魅力なのでしょうか。
この続きはどうなるんだろうなと
読者に考えさせる、この感じ。
物語を見るのもいいのですが、妄想するのもまた一つの楽しみ方かな?
短編集だからできることだと思いました。
遅ればせながら、感想中心のレビューです。
「うおー、切ない!助けて!」という表題作。
もともとハッピーエンド至上主義で苦しいのは苦手なものですから、こういう終わらせ方ですか!小松さん!と泣きました。
普通にこれが身体こみのラブが絡んだ作品ならば、きっと攻めに回るであろうヤスの心の内がもう切なくて切なくて。
こんなに大好きでも表向きには大学に受かれば彼から離れていくことになるタカシを一人応援し励まし、そして密かに失敗してくれればとも思う自分を自覚し、最後の最後、見返りを求めない告白。
短編でこんなに涙が出たのは初めてかもしれません。
でも、こういうお話はわたしには苦しすぎて、できれば今後小松さんのもう少し幸せなお話が読みたいなあと思う次第です。
表題作、収録作ともに登場人物が傷ついて葛藤するのが、綺麗事だけを描かれない小松さんの魅力かなと思います。
これが時にはけっこう胸にグリグリ刺さって、しばらく読めないなとなってしまうのですが。
ただ『Young oh! oh!』も『夜明け前が一番暗い』もそんなところがあっても、ラストに救われたのでまだ乗り越えたかな(苦笑
しかし高校生眩しい!こういう傷を癒していけるのはやはり若さあってのこと。
昔のキラキラセレブ〜な高校生物が溢れていた頃にはなんとも思っていなかったのですが、今は高校生物も減っていて、その分淘汰され、素晴らしい作品が生まれているのかもしれないなんて感じました。
表紙に惹かれ手に取りました。
短編がいくつか収録されているお話でした。
1つめの田舎で暮らしているヤスとタカシの高校生のお話などは「せつなく」なりそうな雰囲気をかもし出していたので期待していたのですが、何か物足りない感じで消火不良で終わってしまいました。
設定は好きだったので、短編ではなく話を膨らませて長編で読めていたら評価も違ったかもしれません。。。
その他の話もいまひとつ心に響くものがなかったです。
エロはありません。
心の底から、大好きでした。
という煽り文句にひかれて購入しました。
想像どうりいえば想像どうりな話なんですが、改めて直球でこられるとなかなか良かったです。
でも作者さんは都会育ちなのでしょうか?
田舎に住んだことのない自分と同じような、田舎に対する幻想を感じました。
タイトルの他には二つ入っており、それぞれ不良と隠れおたくの話。幼馴染ものです。
個人的には二話目の隠れオタクの話がわりと好きでした。
BLで初めて読んだ作品です。
「それから、君を考える」がオススメされていて
気になったので電子書籍にて。
表題作の続きもあるらしいですが
今回収録されている分で終わった方が
良かったんじゃないかな~と。
続きを読んでないのですが、
読みたいような、読みたくないような・・・
個人的に最後をはっきりかかないで
読む手がこうだろうな~ああだったのかな~
と想像するのが好きなので、ですね。
続きがあるとしたら
「youngoh!oh!」か「最後の命令」の方が読みたいです。
「夜明け前が一番暗い」は暗めな話。
言葉や雰囲気は良かったんですが
少し長かったかも。こういう雰囲気の作品は
「最後の命令」の様に短く終わらせた方が
綺麗にまとまるんじゃないかな~と。
4作品の内、好みの話は2作。
少し違うな~と感じたのが2作で半々でした。
「それから、君を考える」、
表紙買いならぬタイトル買いしてしまいました。
タイトルと表紙からもしかして、小説並みの
深い話なのかなと思い買いました。
切なかったです。
終わり方は「寸止め」というかんじで
とてもよかったです。
あえて、欠点を言うならば
私的理由でCPが合わなかったからかもしれません。
表紙を見る限り、あっさり目な作画だと思っていたのですが中身は割とこってり気味。
なんとなく、じっくりと進められていく感じがしていた表題作が、逆にあっさりと終わってしまい戸惑ってしまいました。
そんな違和感に思春期の情緒が理解出来なくなってしまったのかと不安になってしまいましたが、しかし次の「最後の命令」
一番短い短編ですが、倒錯的な関係と、後を引く心残り。
最後の命令をしながらも体を丸める周防の求めるモノを考えてはざわつき、じっとりと体中に巡るような興奮を覚えました。
他同時収録「Young oh! oh!」で3次元女子の強さに笑い、 背徳的な気持ちは吹っ飛ばされます。
すんなりと、うっかり付き合うことになってしまったヤンキーと八方美人のドタバタ感を楽しめました。
「夜明け前が一番暗い」ではまた感傷的なお話しとなります。
ただ、親の離婚になのか、それにかこつけて己自信を見つめ直そうとしているのか。
多感とセクシャリティがごちゃまぜで欲張りな気もしましたが、センチメンタルに丁寧に描かれていました。
短編集です。デビュー作らしいのですが、ストーリーがとても繊細で切ないです。
表題作の「それから、君を考える」
田舎での暮らしが嫌でたまらず、東京の大学受験を控えたタカシと、タカシに片思いする豆腐屋の息子ヤスの甘酸っぱいお話です。ラストで、タカシが駅まで見送りに行かなかったのは、会えば泣いて引き止めてしまいそうだったからだったりするんですかねー。でも、この後再開するんですよね?
「最後の命令」
とても短い話です。ネタバレになるので詳しくは書きませんが、周防は孤独だったんだと思います。佐野に対しての感情も複雑そうですね。
「young oh!oh!」
今回の短編集の中では、一番明るいお話です。
三次元女子を怖れる佐古は、ある日女子からの告白を断る口実に、通りすがりのヤンキーくんを巻き込んでしまう。
巻き込まれたヤンキーくんは、佐古の告白を真に受けてなぜだか二人は付き合う事に。偽りがいつしか真実の恋になります。ヤンキーくんの優しさに私もキュンとしました。
「夜明け前が一番暗い」
家庭環境が上手くいっていない要をいつも励まし、そばにいてくれるのは大輔という幼馴染み。お互いに友達以上の感情を持っていながら、あと一歩を踏み出せない。ある事がきっかけで大輔はとうとう要を押し倒してしまう。
どのストーリーも二人の恋愛のプロローグって感じですかね。切なくて、温かくて、何度も読み返してます。
表題作のこれからは特に気になります。
短編集ならではの作品たち。
特に表題はキッラキラして切なくって、ザ・青春〜+*..*+ でした。
素朴な絵とストーリーがマッチしてます。
ハイライトのシーン、こんなに飾りのない、ストレートなセリフが重く心に沁みる作品に久しぶりに出会えました。
女子校で受験勉強しかせず青春を一ミリたりとも味合わなかった自分を呪いっているので未だに男子高校生青春モノに嫉妬と切望の眼差しを送り続けていることを考慮しても、表題は切ない部門トップ5に入りますね!
ただこれだけは言わせて、、、
とらのあなの特典がラストなんてー、、! ヾ(´A`)ノ゚。ゥワァーン。o
最近こんなのばっかり。
もう少し東京に住んでいない人たちのことを考えてください。。。。
ということで作家さんには申し訳ないが中立で。
コメントありがとうございます(^ ^)
常に特典付きをGETできるならともかく、発売直後に買わないと手に入れられないものに結末があるのは殺生ですよね。・°°・(>_<)・°°・。
ラストページがアレだっただけに、特典で結末というオチはホント残念です。
神にするか悩みましたが、もっと読みたい!という気持ちを込めてこれで。
これ、短編部門とかあれば間違いなく1位なんじゃないでしょうか?
短編だし、ネタバレしたくないので多くは語れませんが、とにかくどの作品にももれなくグッと来る台詞がありますね。それと、最後が、え?ここで終わるの?って感じもしました。
甘い甘いラブラブイチャコラ好きの私としては、王道の終わり方でほっと癒されてスッキリしたかったけど、こんなお洒落な終わり方もたまにはいいもんですね。
こうやってみんな大人に落ちていくんだな~って思わずにいられない、青春の終わりかけの日を切り取ったような短編集。
甘いだけじゃなくて思い通りにはいかない息苦しさやもどかしさや滑稽さもたくさん詰まってるけど、10代を悩まず消化してどうする!と思ってる私には、青春BLはこうあってほしいって理想がまんま形になったような粒揃いの作品集でした。
短編集で全作品甲乙付けられないくらいどれも良かったってのも初めてかも。
まさに珠玉の短編集。
物足りないという声もあるけれど、ここで終わる美しさというのもまたあるのではないかなと。
『最後の命令』なんかは特にそう思います。
収録順がまた秀逸な感じで、『夜明け前が一番暗い』の最後のページを読んだ瞬間、あぁもうこれ「神」しかないわ、と。
1作品の結末が、見事にこの1冊の結末にもなっているのですよね。
作家様が長けてらっしゃるのか編集さんが良かったのかは分からないけど、本来オマケであるあとがきとその次のページにあんなシーンを描き残してらっしゃるところを鑑みるに、このあたりの秀逸さも含めて作家様のセンスによるものなのかな。
「青春の終わりかけの日」ってワードもこのページから浮かんだものです。
どんなふうに生きても、夜はやがて終わるんです。
満たされず、だけど現状をどうにか良くしたくて、もがきながら青春を過ごした人は、ページを繰る手が思わず止まってしまうシーンにきっと何度も出会えると思います。
胸に響くセリフや心に残るシーンがたくさんある中で私が特に心揺さぶられたのは、『夜明け前が一番暗い』の大輔が要の言葉を受けて最後に涙を流しながら吐き出した
「今の言葉でどれだけ救われるか」
という言葉でした。
彼だけがこの作品集の中で唯一不自然なくらいに大人びて達観していて、私にはそれが逆に作中ずっと気掛かりだったので、ここでようやく大輔のちゃんと10代らしい内面が垣間見れてホッとしました。
電子配信が待ち切れず紙本で買って読んだのですが、あまりにも良かったので結局電子でも買い直しました。
カンナコミックスはカバー下や裏表紙も全部ひっくるめてちゃんと入れてくれる電子派にも優しい出版社様なのでありがたいです。
Renta版のオマケペーパーは『夜明け前が一番暗い』の続き(共通書店ペーパーと同じ)です。
紙本に付いてたとらのあなのリーフレット(あとがきの次のページの続き)も必見の神特典ですが、こちらも必見の内容です!
エッチシーンが最後の作品にしかないので、全体的に左右がハッキリわからないところも良かったかも。
因みに私はヤンキー攻め希望です。
余裕のないギリギリ感で走り出したら止まらなくなっちゃうとこを是非見たい。
迷宮のリコリスさま
コメントありがとうございます。
私は迷宮のリコリスさまのレビュー、読む前に拝読させてもらってたんですけど、読んだあとにもう一回読み返して表題作のところにグッときてました(;_;)
素敵な新人さんが出てきてくださったなぁって感じです。
あのヤンキー君は手繋ぎやキスであれですからね~!エッチになったら一体どんな風に頑張るのかと思うと、攻めは譲れません!(笑)
電子はそうなんですよ…出版社によりけりで…
修正面は販売サイトによりけりなところもありますし、買ってみないと分からないのがネックですねー。
因みにカンナコミックスは電子だとストアに関係無く修正が白抜きになっちゃうのでそこは要注意です。。。この作品はそういうシーンがないので大丈夫なんですけどね。
こんにちは!
>満たされず、だけど現状をどうにか良くしたくて、
からの3行が素敵過ぎて20回ぐらい頷きましたよ、私。
そして「走り出したらとまらなくなっちゃう」で吹き出してしまいました(笑)
電子版の収録内容は出版社で違うんですね!知りませんでした。
電子書籍サイトごとに決められているんだと思ってました。
カバー下とか裏表紙がなくてがっかりするのが嫌で、紙ばかりになってしまうんですが、どこの出版社でも全部収録してくれるようになったら、電子もいいなーって思いました。
今度、カンナコミックスさん、試してみます!
描線と内容のバランスから考えると
評価はかなり割れてしまうだろうと
拝察します。
こう言っては何ですが単発1時間ドラマの
詰め合わせみたいな作品集ですので
あまり構えて読まない方が良いのかも
知れません。
何しろ作品以外の所では恐ろしく寡黙な
作者さんの様ですので、その分作品に
色々注ぎ込んでおられる筈。
と、言う事は、隠れ伏線がある可能性も
ある訳です。そう言うものは血眼になると
多分却って見えません。
「あ、あれだったのか」と後から思い当たる
程度で丁度良いかと。
ただ、いずれかの続編が長編で出たとしたら、
評者は褪めてしまって手を出さないでしょうね。
短編だから活きる味は、あるのです。
どこの書店探しても売り切れだったんですが、電子書籍のサイトにupされていたので即購入しました。
これがデビューコミックですか・・・。
絵は少し雑さがあるように思いましたが、これはこのせんせの味と言ってもいいのかもしれません。
男子高校生、ありがとうございます!
この時期特有の切なさや戸惑いをすごく上手に表現されていますね~。
少し、ネタバレになってしまいますが、表題作【それから、君を考える】のヤスくん(攻め?)の「心の底から、大好きでした」の言葉には胸が締め付けられました。切な~い!!
ほとんどの作品にエロは無かったんですが、表情がエロいなと。
一気に読んじゃいましたよ。
これからのせんせの作品にも期待大ですね!
初レビューします。
こちらのランキング上位で、表紙も良さげだなと思ったので買いました、内容は下調べしてませんでした、なので表題作を読み終えて、いやぁ続きが気になってくるなぁハッピーエンドになって欲しいなぁと思って読み進めたらあれ続き無いのね?!ってなっちゃいました汗
全体を通してすごく良い作品ばっかだと思います、表紙は爽やかさがあって青春だなぁって感じさせながらもどこか儚い空気を漂わせていて、これだけでも買いだと思いました。今思うと表題作はあれはあれで良い終わり方したのでは無いかと思います、とらのあなさんでの特典ではハッピーエンドらしいですけど…。二つ目はかなり短いながらも、けっこう現実的な話でした。3つ目は唯一コメディ色のある話で、不良ながらかなり優しいシャイなキャラが魅力的で良いなと思いました。最後のは、未成年の飲酒やら描写してて良いのかなぁと思いながらも終わるにつれて泣きじゃくってしまう様なでもしっかり良い終わり方してる作品でした。
とらのあなさんの特典が気になるから買い直したいなぁと思う程です。
どれもスゴくイイ!
男子高校生だっておバカばかりじゃない。(スイマセン、普段お馬鹿に性春してるDKが好きなので(^ ^;))それなりにいっぱい考えて考えて生きてるんだなーってシミジミ。男子高校生が静かに零す涙に胸が熱くなる1冊でした。
ーーーーー以下ネタバレ注意です。ーーーー
(上記続き)だ け ど !!表題作が
「ちょ、続・き・く・れ!!!」 って叫びたくなってモヤモヤ。
いやいや、巻末に何かあるかもよ?続きが(希望)
ほら、よく描き下ろしで補完してくれるよね、後日談あるよね(希望)
と思ったら、えええー!?という終わり。・゜・(ノД`)・゜・。
これで終わるのシンドイよ、ハピエンで続きくれよぅぅぅぅ
こりゃ中立よりの萌だな。物足りなすぎる。
が、本編読み終えた感想。
心がささくれ立ったまま、とらのあな特典のリーフレット開いたら
ふわぁぁぁぁ+゚。*(*´∀`*)*。゚+ (一瞬で神に転じる)
ナニコレ!?ここに素敵な結末があるジャマイカ!!!
ささくれてた心が穏やかになり、気持ちがホッコリ。
(詳しくは特典リーフレットレビューに冬草様が書いてくださってます)
なのでトータルは神なんだけど、特典無しで読んだ人には随分酷い仕打ちではないかい?と思ってしまいます。結末を特典に載せちゃうのってどうなんだろう・・・。
評価は単行本を読み終えた感想のままにします。
私は結末が明確なお話が好きなので、単行本だけなら中立より萌え。
特典が単行本に織り込まれてたなら神です。
表題作のことばかりかきましたが、ラストページに全てが吹っ飛んでしまって( ;´Д`)そのせいか表題作が一番印象的でした。サクッと他の感想も。
◆youngoh!oh!
好きなお話です!純粋なヤンキー君の健気でいじらしさが可愛い♡
キスしてる時の背景が叫び声なのも笑えて良かったw
誤解させて拒絶して傷付いて仲直りして・・・大好物(・∀・)b!
キュンキュンさせてもらいました(^//^)
◆夜明け前が一番暗い
悩みを抱えた幼なじみを側でずーーーーーーっと支えてる攻めがもうもうヽ(;▽;)ノ素敵過ぎるよー!懐深すぎるだろーっ!!!(萌)
暗いトーンで進むけど、前向きな言葉も詰まっててなんか頑張ろって思えました。
◆最後の命令
表情や空気で感情を推察しなきゃいけないタイプのお話。
短いので気にならないけど、ふわっと始まってふわっと終わるのがチト微妙…
まさに! 本当に! 作品の印象が180度違いますよね〜
単行本だけでは結末が全然違うジャマイカ!!
って叫びました。
オークションに出てる写真とか拡大して全部チェックして姐さんたちのレビュー読んで想像しました。。ヾ(´A`)ノ゚。ゥワァーン。o
小松さんの商業デビュー1冊目!待ってました、というかんじです。
特に好きだったのは、夜明け前が一番暗い、かな。
他の作品は、気になったところもあったのですが楽しんで読ませていただきました。
youngoh!oh!
辰郎くん、いいやつですね。BLにでてくるヤンキーってなんでいいやつばっかなんだろう(笑)手を繋ごうとしている…のくだりとかくすくす笑ってしまいました。
主人公が、過去のトラウマで八方美人になってしまったという設定なので、しつこい女をあしらうためだとしても、とっさに辰郎くんを利用してホモと自称してしまった行動にはちょっと疑問が残りました。
夜明け前が一番暗い
主人公の家族の描写が、実際にありそうで、主人公が抱えている苦しさを違和感なく受けとることができました。登場人物の心理状態を家庭内のいざこざに帰属させた作品では、肝心のいざこざの内容が陳腐になってしまって、なんか納得できないなぁ〜と入り込めないものが多いのですが、本作は違いました。
その土台がしっかりしていたからこそ、その上で展開される二人の気持ちのやりとりに深みがでていると思いました。
だいすけは高校生(でいいんですよね?)のわりに大人びていて、要のことをかくまいながらも母親への連絡は怠らなかったり、妹からSOSの電話がかかってきたときに、お前がもっとしっかりしろよ的な言葉で要のことを庇うくらいの良識をもっていたりと、魅力的なキャラクターですね。逃げないでがんばろう、いつも側にいるから、ってセリフはもう5億点くらいつけたい完璧さ。これ、言われたらどんだけ心の支えになることか…
だいすけがついていれば、要はこの先も大丈夫でしょうね。
小松さんは、二次創作作品を拝見していて、つくづく、日常の中の萌え(特にコミカルなかんじの)を切り取るのが上手な作家さんだなぁと思っていました。
今回のコミックは、youngoh!oh!を除いては明るい話ではなかったので、そういう部分が出にくかったのかも?
今後も色々なテイストの作品を期待しています!
ちるちるさんのレビューを見て購入しました。
アニメイトさんで無かったので
「そんなに人気なのかぁ!品切れかな?」とか思っちゃったり(笑)
その足で書店さんに行って買ってやりましたよ。←
んで、読んだ感想としては、「……あ、れ?」でした。
高評価されている方いっぱいいらっしゃるのに、
評価を下げるようなことをして申し訳ないんですが、
本を買った一人として参考にして頂ければ…。
4話のうち2話(最後の話のジャッジが微妙)がBADEND(悲しい系)で、
泣きたいと思って買ったので、それはいいんですが…。
なんか、なぁ。心にクるものがない。
2話目なんか、読み終わったあと、「…え?これで終わり?」って
口から漏れてしまいました。
結局何が伝えたかったのか、言葉足らずな感じで
いまいちよく分かりませんでした。
納得度としては少なめで、「買ってよかったぁ。むふむふ。」
という感じにはなりませんでしたね。すごく残念。
ただ、3話目は普通に好きです。
主人公がヲタなので共感できる部分もあったし、(笑)
2人のぴゅあらぶにきゅん、としました。
けど、ありがちかなぁ…。王道パターンな気がします。
☆今回、このような結果になって、やはりレビュー確認だけでは
物足りないなぁと再確認しました。
こういうのはレビューも参考にしつつ手に取ってみるのが
一番いいと思うので、『中立』『しゅみじゃない』評価を気にせずに
気になる方は買ってみてもいいと思います。☆
ランキング上位で表紙も素敵だったので、レビューを詳しく読まずに購入しました。
読んで…ガーン…ハッピーエンドじゃない。
しかも2話続けて。
地元を出たくて一生懸命頑張ってる男の子を好きな地元に残る男の子。
読み終わったら、それだけの印象しか残らなかった…。
残念ながら、自分の趣味に合わなかったようです。
※強制的に評価がしゅみじゃないになるのですが、『中立』です。
雑誌で、Young oh! oh!を読んで、面白かったし、レビューが高評価だったので早速買いました。
漫画自体は素晴らしい、何かミュージックビデオとか映画を見ているような気分になります。
短編集でどれも良作かと思います。
どの作品も続きが気になって、その後とか読みたかったなっていう思いがありちょっと物足りなかった。漫画としては上手くまとまっています。
Young oh! oh!みたいな明るいコメディを期待して読んだので、意外にそれ以外全てシリアスだったので ちょっとテンション下がりました。アホエロとかギャグが読みたい気分でしたので。ので中立。
ただ、自分の好みに合わなかったというだけです。良作です。
雑誌掲載で読んだのですが、この時も表紙が引き込むの上手いなあ!と思いました。
話としては、まあ「うん、切ないよね」という王道の青春話。
そういうイメージだったのでその時はさほど響かず、すごい人気があると聞いて「何か追加されたのかしら?」と思い、コミックスを購入。
この話の追加はないのですね。
多分、皆が評価している話ではなくて、とってもいいこの不良くん×トラウマ持ちの隠れオタクくんの話が、私は好きでした。
可愛い。
透明感があって青春!って感じの表紙、タイトルの繊細な字体などなどあらゆる部分がストライクだったことと、以前から好きな作者さんの単行本デビューというのが決め手で本屋にて衝動買い!
個人的に短編集はあまりツボにはまらないことが多いですが、この本は当たり!切ない話、意味深な話、ラブコメな感じの話、一冊に色んなジャンルの4つの話が入ってましたがどれも引き込まれました。
表題作の「それから、君を考える」は、親友のような親友以上のような幼馴染み二人のほんのり切ない雰囲気がすてき。ヤスが気持ちを伝えるシーンはかなりグッときました…。これぞBLの醍醐味ですな、と改めて実感(笑)読後にタイトルの意味を考えると更に切ない気分になっちゃいます。
個人的に1番お気に入りな3話目の「Young oh! oh!」
ハプニングとなりゆきで好きでもない男(ヤンキー)(ノンケ?)と付き合うことになってしまった主人公(ノンケ)が相手からフラれるためにあの手この手で嫌われようとするが、徐々に男に惹かれていってしまう話。もう、とにかく可愛いの一言!ヤンキーくんがじつは純情だった、という設定がまず大好物なので(笑)ぎこちない初キスはすごい滑稽で笑っちゃいましたがドキドキした緊張感が伝わってきて思わずキュン❤︎主人公の本当の告白シーンが可愛すぎて、そりゃあ男も落ちるわけだと納得。切ない話の後に読むからこそ、幸せな二人をより一層祝福したくなります!
ちなみに、特典ペーパーがすごく…萌えた…。男子高校生最高です!男子高校生万歳!(笑)
レビューを拝見して読んでみたいと思ったのですがどこも売り切れ状態で。やっと手に入り読んでみました。内容はすでに皆さま書いてくださっているので感想を。
個人的に短編ってあまり好きじゃないんですよね。ツボに入る作品だと「続きを…!」って思うし、短い故に話に入り込めない作品はたくさんあるので。しかし、この短編集は凄かった。この短さで、二人の関係を端的に表せて、かつこの余韻。凄い作家さんが出てきたと感心しました。
個人的に一番好きだったのは表題作「それから、君を考える」でした。
何もない島で、これからの希望を見出すことが出来ず、東京に出ていくことでこの環境を打破できるのではないかと思うタカシ。
一方、タカシがいたからこの島が好きだ、と言ったヤス。
タカシのこの歳ならではの閉塞感も、ヤスの、タカシが好き故のこの大人っぽさも、どちらも非常に共感できたし、そしてリアル感もすごく良かった。
最後のヤスの告白は思わずウルっときました。この続きが読みたい!と思う一方、この儚さがこの作品をより一層素晴らしくしているのだと思う。
どのお話も素晴らしいストーリーで、また短編ゆえに続きが読みたくなるけれど、これだけでも満足できる。短編ならではの魅力が存分に満喫できる1冊でした。
次回作も非常に楽しみです。
詩的な題名と、穏やかに綺麗な光を放っている表紙に惹かれて購入しました。
大学受験を控えるタカシと田舎に残り家業の豆腐屋を継ぐヤス。1年前の夏にタカシに東京の大学を受験すると聞かされてから、ヤスはどんな気持ちで過ごしていたのだろう?この町には行きたい大学も入りたい会社も、やりたいこともないと言うタカシ。一番応援したくないのに、頑張っているタカシを励ますヤス。好きだから、大好きだから。
街を離れる前日に、豆腐を持って見送りに行くよと言うヤスに、ふとタカシが口にします。「やっぱりこの町が好きじゃない。」「結局好きになれなかったな」と・・・。タカシがこんなことを言い出さなかったら、ヤスは告白することもなく、何もなかったように、友達として見送りに行っていたような気がします。ヤスだって1年の間に進路を変えることだって出来たはずです。それでも田舎に残ることを決めたのは、タカシとヤスの間には、限りなく透明だけど確かな壁があることを知っていたから。「この町が好きになれなかったタカシ」と「タカシがいるから町のすべてが好きだったヤス」。ヤスの穏やかな告白が胸を打ちます。「大好きだった。心の底から」
ヤスのいない東京を、タカシは好きになるのでしょうか?タカシがいるから好きだった町で、ヤスは何を思うのでしょうか?
『それから、君を考える』余韻の残る美しいお話でした。
*作中で何度もタカシがヤスのことを「結婚したい男」と言っているのですが、カバー下にそのお話があります。本編既読後に読むと、切ないです。
・『最後の命令』
この作品はすごいです!望むことはすべて叶えてあげたかったのに、絶対に叶えられない最後の命令。なんて切なくて悲しい命令なのか・・・。この作品でこれからもこの作者さんの本を読んでみたいと思いました。
・『Young oh! oh!』
シリアスから一転、コメディーなお話です!ちょっと切なくて笑えて、そしてヤンキーがすっごく可愛くて・・・お互いにありのままの相手に惹かれて行った。佐古も素直になれて良かったです。
・『夜明け前が一番暗い』
短編集の最後の作品。作品の並べ方も秀逸です!
要と気持ちを通じた大輔の言葉が心に響きます。「どうしようもないことってあるよね」これからも沢山のどうしようもないことがあるのでしょう。夜明け前は一番暗い、それでも必ず夜は明けるんだね。
デビュー作にして見事な短編集でした。これからも作品が楽しみな作家さんになりました。
”萌え”や”LOVE”というよりは、ミニシアター系の青春オムニバス映画のような読後感を残す短編集です。
突然ですが、高校時代は楽しかったですか?
”ぼっち”でご飯を食べる、友達がいない、どこにも属さない…きっと当時の私はそんなことは考えられない高校生でした。そんなの世界のオワリです。
焦燥感、閉塞感、そして自意識過剰さ、そのなものが常につきまとっていたと思います。とても窮屈だった気もします。
とはいっても、年を重ねた私は、”ぼっち”飯で死なないことも知っていますし、どこかに属さない選択もできますし、なによりそれなりな適当さで生きていく術を知っています。
世界はもっと広く、実はいくつになっても大人になれないことを読者の私は知っています。
でも、当事者である彼らはまだ知らないのです。
だから、狭い世界でもがき、苦しみ、そこにあるのは(セックスの有無別として)ほとんどは「恋」と呼ぶにはあまりにも儚いものです。
『それから、君を考える』と『夜明け前が一番暗い』にいたっては、彼らの歩む道が重なっていくのか、一点で出会い交わっていってしまうのか、読む人によってきっと印象が違うかもしれません。
ただし、それぞれにいつしか息がすーっと吸える居場所を見つける。
少なくとも私は、彼らの”居場所”はこのお話では見つからず、まだまだもがきつづけていくんだな、それが夜明け前なんだと思いました。
簡単に安息の場を用意しないシビアさのうえに、でも未来があるよと語りかけるような優しさが感じられる作品です。
小松先生デビュー作品です。
男子高校生たちの「想い」が沢山つまってます。
まず、表紙と帯が物語ってますよね! 一目惚れです。
読み終わりに、もう一度表紙見てみると泣けてきました。
後から、じわ~っと涙ぐんでしまう・・・。
読んでみて強く思ったのですが、
『小松先生の台詞は 詩 のようだ!』と、目を瞠りました。
行間などで、上手~く心の揺れを表現なさっているのです。圧巻です。
細かな心理描写や言動の数々に、喜怒哀楽全てが込められている。
ホント感心いたしました。スゴすぎる!!計算されているかのよう。
絵もシンプルなのに、顔の表情などで伝わるものがあるのです。
キャラたちが、等身大で生き生きしてて素敵です。
読めば読むほど深みにはまる。そんな内容ばかりでした。
思春期特有の心の揺れ。葛藤。劣情。 そして愛情。
大切なものとは何か? と、考えずにはいられませんでした。
日常はこうして今日も過ぎ行く。を、そっと教えてくれています。
読後感は、切なくも清々しい。そんな気持ちになれました。
これからの、大切な1冊になりました。
今後の小松先生の御活躍を願わずにはいられません。感謝です。
成就しない恋ってのもいいですね。
こちらの作品、よっつのお話のうちふたつがそんな感じでした。
『それから、きみを考える』
アテクシ的切なさ度100
これは初っ端からヤられました、エロなしでこんなに心打たれたのあんまりないです。もー切ないのなんのって!
ド田舎に住むDKのお話。
町を出たいタカシと残って豆腐屋を継ぐヤス。
このヤスがどれだけタカシのことを好きなのか痛いぐらい伝わってきてですね、泣けちゃいます。
両親すら反対するタカシの東京の大学受験。そんな中応援してくれるのはヤスだけだとタカシは言うけれど、ホントは一番行って欲しくないのはヤスなんですよね。
でも好きだから、ヤスはタカシの味方でいたいんです。
眠るタカシの髪にそっとキスを落とし、タカシがいなくなる半年後を想像して掌で顔を覆ってるシーンはグッときた。
タカシが受験に合格し、東京出発の前日にキスして抱きしめて告白するシーンはもう言葉にならない、ただ切ない。
豆腐屋継ぐのもタカシがヤスんとこの豆腐が好きだから。
この町が嫌いだというタカシに、タカシが居たから俺はこの町が好きだったと伝えるヤス。
「大好きだった……心の底から」
ヤスのこの言葉が全てを物語ってます。
両想いかもわからない、全くハッピーエンドではないけど、このお話はこの終わり方がイイ。
最後のタカシの涙は何を思ってのものなのか、読者の想像次第です。
『最後の命令』
これは!このページ数でこの満足感すごい。
高校の同窓会での佐野の回想です。
高校時代の周防と佐野。
命令する者と従う者。
周りからはイジメやパシリに見える関係も、佐野にとっては自らが望んだものだった。
周防から言い出したキスの命令、ふたりの関係の終幕も周防からの命令。佐野は全てを周防の望み通りにするだけだった。
だけど、どれだけたっても周防のことは忘れられない…は〜切ない。
周防がどんな男なのか何もわからないのに、こんだけ存在感があって、佐野がどんだけ周防に惹かれているか、そして周防にとっても佐野が特別の存在だったというのが伝わってくる、このふたりの倒錯的な関係性がたまんない。
この作者さまの、全てをハッキリさせない展開の持ってき方と終わり方が好きです。
普段のわたしのエロ脳だったら、ナッスィンエロの場合どっちが攻めか受けか即妄想突入ですが、この2作はそんなレベルではない。
実らない恋、通じあわない気持ち。ああ、これもBLだよな、と思わせてもらえた切ない2作でした。
『Young oh!oh!』
こちらはコメディときどき切ない系のお話。
隠れオタのイケメンが、女の子からの告白を断るために、自分はホモだからと言い訳に使った通りすがりのヤンキーとラブになる、という結構ありそうな展開ですが、ヤンキーが可愛くて最初から最後まで楽しめました。
そしてこれは…わたしの中ではヤンキー受希望なんですが!!
『夜明け前が一番暗い』
最後は切なシリアス。エロあり。
幼馴染の大輔(攻)と要(受)。
両親の不仲とグレる妹という家庭問題の中、優等生で居続けた要と、それを側で見守ってきた大輔。
この大輔がたぶん結構遊んでるチャラ男っぽい感じなのですが、要にだけは特別で、『要ちゃん』って呼んでたり、要の親の離婚が決まったらすっ飛んでったり、というちょっとしたギャップがいいですね。要のことがめちゃくちゃ好きなんだっていうのがよくわかる。
親の離婚というツライ問題でつまづいた要と、今までもこれからも支えになるという大輔。
大輔も、自分の気持ちに応えてくれた要によって救われます。
ナイーブな問題に直面したDKの物語ですが、最後はハッピーエンドでした!
あとがきはシンプルなもので、表題作の二人が田舎の海辺で戯れている1ページ。
そしてそれをめくると、同じ場所に、おそらく成長したヤスがひとり佇んでいる絵…このたった1枚が、セリフもなにもないのに、これでもかという切なさを寄越してくるのです…
一冊を通して、表紙から素晴らしく、内容はもちろん言うことナシで、全体の構成も良かった。
読み終わったあと、萌えを叫ぶとかより、ひとりでじんわりと染み込んでくる読了感に浸る感じでした…
拙い表現ですが、スゴイ作家さまですねぇ。
セリフとかで表さなくても、キャラの気持ちとかがじわじわ伝わってくる。そんな表現ができる希少な作家さまだと思います。次回作もたのしみ!
しっとりした余韻の残る短編集でした。
表題作の舞台は海辺の田舎町。
ルーティンの続く閉鎖的な田舎から上京を目指す主人公と、
地元で豆腐屋を継ぎ居残ることを決める親友。
別々の道を選ぶ動機が、互いの存在に起因しているんですよね。
“君がうちの豆腐を美味しいと言ってくれたから。”
“何でもできるおまえに少しでも近づきたかったから。”
“親友→主人公”の一方通行の片想いで帰結しているように見えて、主人公も親友に大きな影響を受けている。
その結果離ればなれになるのがまた切ない。
「大好きだった……心の底から。東京でも 元気で」
二作目の命令をする同級生と、どんな命令も受け入れ従う主人公の話も切ない。
最後の「全部忘れてくれ」という命令だけは一生従えない。
表題作も含め二人が再会する未来を見たいです。
三作目のヤンキーくんと隠れオタク主人公の話が、一番王道かもですが一番ドストライクでした…!にやけてしまって真顔で読めません。
ひょんなことからヤンキーくんと恋人になってしまった主人公。あらゆる手で嫌われようとするけど、
逆に手を繋ごうと綿密なプランをたてられたり、オタクな趣味を丸ごと受け止められたり、拙いキスが嬉しかったり。
どんどん好きになっちゃう過程と終始純情ピュアピュアなヤンキーが可愛すぎました。
周りの目を気にせずトラウマを克服して好きだ!と言える存在ができてよかったね。
どっちが受けで攻めなのかな、心から続きが読みたいです。
最後の家出少年に付き添う一途攻めの話もしっとり読みごたえありました。
全編高校生の話なんですね!若くて不器用で、でも全身全霊で恋する高校生たちに胸を熱くさせられました。
小松さんの初コミックスです。
しがらみやトラウマ。誰もが抱える心の苦い部分を描きつつ、傍に寄り添う温もりや、溢れる言葉が大人になきりれない彼らを包む。
時には優しく、時には明るく、そして切ないまでに温かい。そんな短編集です。
【それから、君を考える】
『俺、やっぱりこの町が好きじゃない』
何もない田舎町で生まれ育ったタカシ。
退屈で惰性的な日常しかないこの町。いつかは自分もその日常に溶け込む未来が見えてた。そこから抜け出すため、東京の大学を受験することにしたタカシを唯一応援してくれたのは幼い頃からの親友ヤスだけだった。
季節が巡るたび、少しずつ離れていく想い人を支え見守るヤス。
時折覗くヤスの深い眼差しがなんとも言えません。
旅立ちの前日、二人で遊んだ海辺で打ち明けられたヤスの言葉。そして幼馴染から伝えられたその想いを、意味を噛みしめるその瞬間。
この話だけでも心揺さぶられます。
最後の【夜明け前が一番暗い】もとても良いお話でした。
両親の離婚にショックを受け、今にも泣き出しそうな要の元に駆けつけたのは幼馴染の大輔。家に帰りたくないと言う要のために、(知り合いの)ホテルの部屋を借りて傍にいることにした。
『自分以外の人間になりたい、と要ちゃんは言った』
昔のように二人で遊びまわって、要は明るく笑うも心は今も泣いて苦しんでいる。少しでも救ってあげたいのに、何もできない自分をひどく歯がゆく思う大輔。見た目は派手な風体をしている彼ですが、要のことが何よりも一番大切で、大切すぎて、傍にいる以上のことができずにいる。
ある晩、見知らぬ女に要が誘われたことをきっかけに二人は心を通わせます。
昔大輔が言った言葉を思い返す要。要のくれた言葉に手をとる大輔。
朝焼けの電車のなかで迎える二人の最後は、ふ、と胸に伝うものがありました。
現実は変わらない。けれど新しい気持ちを持って未来を見据える姿に、きっと多くの人がこうした夜明けを迎えたことがあるのではと思います。
他二つのお話も面白くもあり印象的です。
大人でも子供でもない十代特有の苦さや脆さを巧みに描ききっています。
とても良い本でした。
あがいてもどうにもならない現実にやり切れなさを感じながらも
最後には自分でいることを選ぼう
君がそこにいてくれるのならば―
そんなメッセージが込められているような
胸を突く切なさに溢れた、珠玉の短編集。
自分が十代の頃に抱いていた劣等感、焦り、悩み、
そんなことを思い出しながら
この、脆く繊細だけれど
しっかりと現実世界に生きようとする男の子たちの物語を読みました。
どの作品もとても良かったのですが
わたしは『最後の命令』が一番好きでした。(少数派、かな?)
高校時代、佐野が築いていた周防との倒錯した主従関係。
他人からはパシリと誤解されていたものの
佐野は周防の寂しさに気づき
抱擁するかのように、彼の命令を享受していたこと、
そして大人になった今でも
変わることなく抱擁力に満ちた佐野のモノローグは
どうしようもなく切なくて、非常に秀逸でした。
(素晴らしき包容力萌え...)
今作の短編集の中でもとりわけ短い物語でしたが
読後いつまでも、言葉にならない余韻が漂っていました。
誰しもが一度は経験した、ほの暗い夜明け前のようなほろ苦い季節
今はもう心の奥に眠ってしまった感情を
そっと呼び起こすように読む、そんな物語たち。
美しい装丁、シンプルで含蓄のあるタイトルに
心惹かれた方も多くいらっしゃることと思いますが
思い通りにいかない青春時代を知る方にこそ是非
手にとって読んで頂きたい一冊。
その当時そばにいてくれた人に、無性に会いたくなるはずです。
ちるちるの記事で取り上げられていて、
表紙の美しさと、含蓄のあるタイトルにに惹かれて購入。
結果は期待を裏切らない、短編集でした。
全部で4編。
どれも高校生同士を主人公にした作品たちは、
ただ可愛らしく甘酸っぱいのではなく、
若く青い果実の苦味を感じさせる作品。
絵にしても設定やセリフにしても、とりわけ斬新さがある訳ではないが、
どの作品も、若さゆえの真摯なひたむきさが共通で、
生きにくい時代の出口のわからない熱と切なさが感じられ、
作品世界としてのまとまりがちゃんとある。
明快なハッピーエンドばかりではないことも含めて
どれも余韻が残る作品。
個人的には、タイトルが秀逸な表題作ののどこかレトロな哀しみと、
保証されない未来に向かう感覚が好みだった。
今後が楽しみな作家さんです。
【それから、君を考える】本当にせつない。
そんな言葉を言われて送られたら考えない訳がないじゃないか!
短い物語の中に彼等の思い出がつまっていて、本当に最後の電車の中で彼の事を考えたんだろうなぁって。
2人に未来があることを想像できれば、考え方によってはハッピーエンド!
最後の最後でタイトルを回収していてストーリーすごく上手!
読んでまず、作者さんは相当頭のいい人なんだろうなという印象を受けました。ストーリーに無駄がないし、文章が普通なら普段思いつきもしないような単語だったり表現だったりをされていたので、初めてのコミックスだけど、デビューコミックスでありがちなストーリーの不自然さは全く感じなかったです。
全体的に切ない系のお話が多かったのですが、間にコミカルなお話も挟まれていたのでバランスが非常に良かった。バッドエンドが二作もあったにも関わらず、終わり方がすごく上手に切なさを表現していて、普段はバッドエンド反対派なんですが、これはこれでという印象。その後のお話もあれば是非読んでみたいところではありますが。
一番好きだったのは間に挟まれたコミカルなお話『young,oh!oh!』です。
成り行きで告白されたヤンキーの辰郎くんが思いのほか素直でウブで可愛くてやられました。ただ成り行きで告っただけのケイジはそんなつもりはなかったのに相手がヤンキーだから本当の事が言えなかっただけのはずが、逆にどんどん絆されていってしまってる姿が面白かったです。初めてのキスシーンでまさかコマいっぱいに「うおおおおおおおおおおおおおおおああああああああああああ」って書かれてるとか、中々斬新で笑いました 笑
恐らくまたこの作家さんがBL発売されたら買いますね。多分何出しても間違いないと思う。
この作家さんの初商業コミックス、発売をとーっても楽しみにしていました!
私は表題作の「それから、君を考える」が1番好きです。
結末的に苦手な方もいるかもしれませんが田舎の高校生2人を等身大に描いていて、ストーリーもキャラクターもすごく素敵です。
受けが閉塞感を感じている小さな町。
そこの夏の風景、冬の風景、2人が過ごす季節ごとの美しさを読者は読み進めていく内に意識しなくても見ているので、終盤の攻めの告白が心に染みていきます。
他の3本の作品もそれぞれテンポやテーマは違ってきますが共通しているのは全てで高校生が描かれていることですね。
子どもだけど子どもじゃない。だけど大人でもない彼等のその時にしか見れない表情、心情、関係性を魅力的に表現してくれている短編集だと思います。
読後は素晴らしい高校生たちをありがとう!!と叫びたくなりました笑
これからが楽しみな作家さんです。
表題作のそれから君を考えるは泣きそうになった
後3ヶ月で好きな大好きな愛しいタカシは東京に行ってしまう
あの教室でのシーン
くじけそうになった時「大丈夫」と言ってくれたヤスの言葉を思い出すシーン
ヤスがタカシに告白するシーン
そしてラスト!!
短編集でここまで心打たれる作家さんは知らないです(私は)
三次元女子超こわいって話は笑いました(笑)
切ない話は切なくてコミカルな話はコミカルでって両方しっかり描けるってすごいなーって思いました!
なかなか居ないですよ。こうゆう作家さん
ファンになりました‼これは神作品です‼
短編集でここまで心打たれる本は初めてかもしれません。
4作品が収録されています。
切ない余韻が残るハッピーエンドじゃない話も、
ちょっとバカっぽくて可笑しい、でもキュンとくる明るい話も、
シリアスで現実的な題材の、夜明けの光があたたかで感動的な話も、
どれもこれもそれぞれにとてもよかったです…
キレイ過ぎないアナログなタッチも、
話に説得力と現実味を出していて、雰囲気があって、好きだなぁ。
■表題作「それから、君を考える」
生まれ育った田舎を出てどうしても東京の大学に行きたい…
そう願い、煮詰まりながらも懸命にひたすら受験勉強に励む受け。
笑顔で応援し、支えてあげつつ、
そんな受けに片想いをしている幼馴染みの親友(攻め)。
受けが受験に合格すれば、ふたりは離ればなれ。
それでも、
過疎化する何もない田舎町に残り、家業を継ぐという攻めが、
その理由を穏やかに語るシーンは、強く胸を打ちます。
それをあのタイミングで知った受けはどんな気持ちだったろう…
タイトルの意味を考えながら、想いを巡らすと余計に胸が苦しいです。
■「最後の命令」
同窓会に集まって、そこに姿を見せない、
高校時代のある同級生との過去に想いを馳せる短い話。
挑発的に命令をしてくる同級生、
その命令はやがて色欲が絡むようになり、そして最後には……
今も忘れられない彼への強い想い……余韻が切なくも美しく残ります。
■「Young oh! oh!」
中学時代、初めてできた彼女に趣味のフィギュアを見られて罵倒され、
それがトラウマになって、女子が苦手な八方美人イケメンになった受け。
女子からのしつこい告白を断るために、
「実はホモで彼が好きなんだ!」と通りがかりの同級生を巻きこんだら、
それが凄いヤンキーで、本気にされて付き合うことになって!?という、
めちゃコミカルなお話。
ヤンキーの方から別れたいと言うように画策する受けと、
そんな受けに本気になっちゃった、実はいじらしいヤンキー攻め、
ふたりのやりとりが可笑しいんだけど、すごくピュアで、ときめく…!
■「夜明け前が一番暗い」
このお話が一番長くて、本の2/5ほどを占めています。これだけHあり。
両親の離婚にひどく落ち込み傷ついている真面目な受けと、
その元に駆けつけて、側にずっといて傷を癒そうとする親友(攻め)。
高校生にとっての、
家族がバラバラになる辛さ、影響力の大きさ、
それで自暴自棄になって自分が抑えられない様が、すごくリアル。
受けは、攻めの手を振り切って女の元へ行ってしまうけれど…
(女性とのHの描写は無し)
どうしようもないことと、未熟さを抱えても、ふたりなら…
事後の攻めのあたたかな言葉と笑顔、
そして、明るい未来を予感させるような、
ふたりを包む夜明けの光が、とても印象的です。
高校生だから、きっと、こんなにも眩しいんでしょう…
言葉では伝えきれない真剣さと熱と、
不完全でキレイなだけじゃない想いが、詰まっていると1冊だと思います。
シリアスなものが苦手じゃなければ、ぜひ読んでほしいです。