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ani no chuukoku
哥哥的忠告
表紙の顔に惚れました。短編が7話あります。
表紙の顔面ピアスの彼は「兄の忠告」「兄の告白」
「マイホーム」に出てくる弟、ツヅキでした。
他の作品を読んだ後にこちらのデビューコミックに戻ってきてまず思うことは、朝田先生は1作目から描きたい方向性が決まっていたんだなぁ〜という事です。
どのお話も必要以上に見せない、語らない。ここまでは案内しますから、この先はご自分でどうぞ。というスタンスで結末をあっけなく感じる作品もありますが何故か癖になります。
恋人になる。ナニを何する。というのではなく、人が人に兄弟、友人以上の気持ちを抱く。その儚い淡い思いを満喫出来ました。
本当に申し訳ないことに本編より同時収録の「毛虫」に無性に心奪われてしまいまして。
この短編「毛虫」、学生ラブなんですが
ガクラン男子なダイくんXちょっと英国上流社会風学生(?)なショウくんのカップルで、できあがってるところからスタートしまして
「これは真実の愛だろう」…っておてて繋いでいちゃこいてたら魔女に呪いを翔けられて、ダイくんの目にはショウくんが全身毛玉(毛虫らしいですが虫っぽくはなくなんか抱き枕チックなので苦手なひともだいじょぶ)に見えるようになってしまうんです。
毛抱き枕と呼ぶことにしましょう。
毛抱き枕になってから、それでも好きだよってやるんですがそこから体臭に気付いたり。「可愛らしさを思い出せよ」って頑張るけどショウくんが辛くなってしまってもう別れようって言われてしまい。
(中略)←?
毛抱き枕を姫抱っこがグッときて。
ダイくんは「見た目だけじゃないんだ!」って言うわけです。
それに対してショウくんは「ダイの中で綺麗なままでいるほうがいい」と返すのです。
いろんな自分の欠点を言うわけです。
「嫌われたくなくてずっと必死に隠してきたんだ」「もう限界だとおもって」「呪いが解けたら僕のいろんなとこが嫌になるよ」「将来こんなふうになっちゃうよ」
ねえ!
これ!これ尊い。そう思いません?
見た目が可愛い受けの子が、でもその可愛いの下は隠してるけど欠点だらけで、将来はザビエルハゲになっちゃうよお父さんもそうだもん、みたいに言うわけですよ
それで、攻めのダイが「酸っぱい匂いしててもヒゲモジャでも胸毛ボーボーでもハゲちらかしても好きだよ」って言うわけでして
話しながら毛がぽろぽろ抜けて本当の姿に戻っていくの
なんだこれ感動かよ!!ってなって
もう大好きですよ。
手を握って告白シーンの背景がまた白くて、その白さがきれいなんだ。
DAISUKI
短編が5作、それぞれ2割程度で収録されています。
短いお話なのに映画を見たかのようなボリュームと内容。
エロ一切なし。
「マイリトルインフェルノ」から甘さやBLっぽさを引いた感じです。
萌えはしないけど面白い。
【兄の忠告】
生き別れの兄と再会するお話。
【THE SWERVE】
中堅失業者同士が、すれ違いから強盗をしようと企むお話で構成が秀逸でした。
こんなにも短いのにオチまで超しっかり。
【毛虫】
ビジュのいい受けがある日突然、毛虫に見えてしまうお話。
「外見ではなく中身で人を愛せるのか」がテーマになっているような、高校生の純愛ものです。
【Life in the Park】
桃太郎をオマージュしているようなお話で、ホームレスを守るガキ大将のような攻めと真面目な市役所員がバチバチします。
【波の音がきこえる】
失恋してこそ筆が乗る小説家と、その担当編集者のお話。
攻め受け表記がありますが受けとは結局別れ、最初から最後まで登場した編集者といい感じになるようなラスト描写がすごく良かったです。
デビュー作なんですね!の短編集。
私は個人的に、デビュー作に作者その人のエッセンスが現れるものだと思ってるんだけど。
一冊読んでまず浮かんだのが、星新一。
短い話でもそれぞれの異世界を見せてくれる。異世界を旅させてくれる。
「兄の忠告」
主人公のツヅキは半グレ。一方音信不通だった兄はまるでエリートリーマン。
だけど、お母さんが言ってた「兄貴みたいにはなるな」っていうのがやっぱり的を得てたんだな。
ツヅキはグレてるけど純なところがある。けど兄の方は。
遵法の観点では最早淡々とアッチ側にいるよう。
「THE SWERVE」
2人の中年男性のあぁ勘違い。と言っても色恋絡みじゃなくて転身の天啓というか?
「毛虫」
童話の「カエル王子」を思い出しました。
ストーリーはまあ寓話的。それより友人の言葉がズバリ人と人とのフシギを言い当てる。いわく「人ってのは似た者同士つるむんだよ」。
「Life in the Park」
桃太郎と鬼ヶ島。
この場合、桃太郎は区役所の職員さんで鬼はホームレスを支援してる人。
BL感は薄いけど、桃太郎と鬼が協力するようになるラスト。
「波の音がきこえる」
恋多き小説家。しかし、彼の文才が炸裂するのは失恋した時だけ。
わかりやすい小説家さんに対して、編集さんは何を考えてるのか謎。失恋してしまえなのか幸せになって下さいなのか。
そして、本当のLOVEはどこからどこに向かっているのか。
波の間に間に……
「兄の告白」
「マイホーム」
表題作のその後。
危うい兄x弟の近親系。ニオイはプンプン、実態は⁇
想像におまかせ!
私の想像は。
弟は兄の、室内飼いの飼い猫になる、って事。猫といえども即「ネコ」ではなくて。ね。
今ならば、これってどれも
深夜枠のテレビドラマとかになりそうな短編集。
『毛虫』もね!
(あれを映像化する勇者が居てくれたら嬉しい!)
これはどのお話も、
簡単にBLという枠に
くくってしまってはいけないような気がします。
反対に言えば、
BLっぽい萌えは無いかなと。
色っぽいところもないし!!
(でもキャラクターはめっちゃ色っぽい♥)
それでも、
どれも魅力的なお話ばかり!
出てくるキャラクターも皆個性的!
朝田さん、
デビューからこれだったのねという感想♥
評価は、神寄りなんだけど、
BLとしてみると「萌×2」で!
他の方も書かれていますが、
正直BL要素は控えめだと思います。
ところがその個性的な作風のストーリーに引き込まれ、
余韻の残る結末は二人のその後を想像したくなる、
そんな短編集。
表題作は珍しいガチ兄弟モノ、
本編だけだとBL要素は薄めです。
子供の頃からの兄の忠告を無視した因果応報。
物騒ではありますが、悪い事をした弟に制裁を加える
兄としての役割とも取れ、結果ツヅキは兄のお世話に。
ラストの尿瓶が出てくる所が放尿プレイ好きとしては、
妄想を掻き立てられます。
続編である「兄の告白」ではBL度が格段とアップ!
ケガをしている時に恥ずかしい所を見られ処理もされ、
自分だけ不公平だ!って理由で持ちかけるツヅキ、
その後も上手くあれこれ言い訳付けて、
誘っているようにも見え、可愛げがありました。
AVも集中出来ないから消してしまいますし、
手でするだけの控えめな行為なのに、
この本の中では唯一のお色気シーンだけあって、
その一つひとつのやりとりに萌えがありました。
キスや特別な感情を仄めかすような発言もあり、
この描き下ろしがある事でBLとしての満足感も、
きちんと得る事が出来ました。
「THE SWERVE」は仕事の無い二人が意気投合し、
夢に向かって進むお話なのですが…
善人のユキチも凡人の読者も驚いた
イナゾウの行動と展開!結局は失敗に終わります…。
ところがそこからのどんでん返し、
その間の事は描かれていませんが、
力技のイナゾウより誠実なユキチが
夢を現実にする、そして二人は再び手を組んで…
何となく北風と太陽のような二人にも思えました。
この本で一番BOY'S LOVE感が強いのが「毛虫」。
魔女が呪いで間接的に本当の愛とは何かを教える話。
恋人の姿が毛の塊に見えてしまうとんでもない展開に、
BLなのにここまでするか!なコンプレックスの数々…
ダイがどんなショウでも好きな事を伝えるシーンは、
笑いが込み上げてくると同時に、
ちょっと感動も出来るいいお話でした。
そう言えばダイがクラスメイトに、
人ってのは似た物同士つるむ、
中身は似てんだよって言われていたけれど、
それって父親の件もですよね(笑)
すれ違いを乗り越え、真実の愛を知り、
みんなが幸せになれて良かったね!
「Life in the Park」は
桃太郎をベースにしたヒューマンドラマ。
BL要素は薄い、小さな一コマで描かれた
後姿の二人乗りバイクのシーンが、
私は一番ソレっぽく感じたかな。
強面で手が出やすいけれど弱い立場の者に優しい鬼島、
堅苦しい役人だけれど市民の声に耳を傾けられる桃木、
お硬い感じ同士が好きな組み合わせだったので、
これもその後が気になってしまう二人でした。
「波の音がきこえる」は
主人公がゲイなので比較的BL感が強いけれど、
一筋縄ではいかない上手く出来ているお話。
一見作家とウエイターの恋物語に見えますが、
本当は…灯台下暗し?これもその後が気になる作品。
カラー口絵が微笑ましい、このイラストのように
みんなでハッピーなお話も見たかったけれどね。
初心者さんから歴の長い方まで、
様々な方が楽しめそうなストーリー重視&
オリジナリティとバラエティに富んだ1冊。
いちゃいちゃし過ぎで飽きるよりは、
続きが読みたいなぁ…って少し足りないくらいの方が、
かえって読後感が良いように感じさせられました。
一度見たら忘れられないようなインパクトのある表紙、これを裏切らない内容なのが素晴らしい。
短編集なので色んな作品を楽しめてお得感がすごいです。
どのお話も面白いですが、やっぱり表題作が一番好きでした。
甘えたかったり一番頼りたかった時にそばに居てくれなかった兄に対して
拗ねていた気持ちをこじらせたようなツヅキのことがなんだか可愛く見える不思議。
ふたりの番外編を読んでから改めて読み返すとまた印象が変わって良かったです。
顔には出にくいけど、ハジメのツヅキを溺愛している様子が最高でした〜!
甘々でエッチなBLが読みたい! という方には向かないかもしれませんが、どの短編もBLである前に漫画として面白いです。
各話とも、その発想はなかったーって感じのユニークな着眼点で描かれた奇想天外なお話です。
あとがきによれば著者が「BLとは?」と思いながら描かれたというお話はほんとに「BLとは?」って読んでるこちらも考えてしまう内容なのですが、なんというか独自のBL観を模索されてる感じがあります。
私は表題作の『兄の忠告』が一番好きなのですが、この短編には続きがあって、著者のブログでそれがタダで読めてしまうんですね! いいんですかタダで読んでしまっても!? っていうクオリティの高さで、そして何でこれを単行本に収録しないんだよぉー!! って思いましたw しかもめっちゃBLです。
あと『兄の忠告』もエロなしになってますが、致してないだけでエロちょっとあります。そして、ハジメ・ツヅキ兄弟はなんか佇まいにエロスあっていいですね……。
BLとしては王道のBがLしてる話ではないかもしれないけれど、二人の間には言葉にならないエモーショナルな繋がりがある。そんな感じの短編集でした。
作者さんのデビュー作ということもあり、前々から気になっていた作品でした。
表題作を巻頭においた短編集です。
兄弟、無職おじさん×無職おじさん、DK、桃太郎、作家×編集者など様々なキャラクター、設定の物語たち。
どれもBL要素少なめで、「兄の忠告」「THE SWERVE」「Life in the Park」は
これはBLなのだろうか…と思うほど。
「兄の忠告」は「兄の告白」でBL展開がありますが。
甲乙つけがたい秀作揃いなのですが、個人的に気に入ったのは表題作と「毛虫」です。
ガチ兄弟なので、全人にはオススメしにくいですがどちらかと言うと兄弟愛、家族愛に焦点を置いたお話かなぁと思うのでガチな地雷の方以外には読んでもらいたいです。
ツヅキとハジメの兄弟、良いですよ。
「毛虫」はBLでこのタイトル⁉︎って感じなのですが、この作中では1番BがLするお話です。
理不尽に呪いをかけられ、恋人が毛虫に見えるようになってしまうという面白ファンタジーなのですが、作者さんのDKというのが新鮮で、毛虫にも関わらず萌えでした。
毛虫というよりモフモフ?
魔女(?)に翻弄された2人ですが呪いも解け、将来ハゲも免れそうで良かった良かった。
実の兄弟モノ苦手なくせにタイトルでわかれよ!いいかげん内容確認しなさいよ!と自分のアホさに呆れたけどおもしろかったw
短編5本。
ほぼBL要素なしw
渋い表紙をめくって現れる口絵がハワイアンでうかれたおじさんでw
どんな本なの!?と思ったらそんな感じの1冊でしたw
表題作は兄が渋い。
本編でBL要素なかったけど、描き下ろしで弟への気持ちを告げるとこも渋くて
他もユニークな話ばかりw
ユキチとイナゾウのおじさん同士の友情?話。
魔法をかけられて恋人が毛虫に見えちゃう話。
桃木が犬塚、雉岡、猿渡と鬼島を退治…から協力する話(桃太郎w)
鬼島の髪がはねて角みたいになってるのおもしろい。
エログロスプラッター小説家(口絵のうかれたハワイアンおじさん)が美青年に恋して、即フラれる度にその恨みでいい作品を書くという話w
で、恋をしている間は作品がゆるゆるへろへろで全然怖くならないというw
この設定だけで笑えるww
恋人と南の島でカフェを開くのが夢だとか。
どの話もBL的萌えはないけどおもしろかったw
絵が超絶お上手。
初単行本なんですね。すごい。
よくよく振り返ってみると、情報欄でも攻め受けがまったく記載されてなくて、確かに本番まではなかったなと改めて思い出しました。けれど、なぜかセックスしていたような気がする、それほど短編でも濃い作品ばかりだったように思います。
◆兄の忠告(表題作)
カップリングとしては一番好みの作品だったので、もう少し読みたかったというのが正直なところ。むしろ丸々表題作だと思っていたので、思いがけず序盤で終わったのは残念でした。でも、その後は描き下ろしでカバーされていたので消化不良な気持ちも解消されました。兄のがっつかない本気さと、弟の突っぱねつつも拒絶しきれない兄への複雑な想いが最高でした。
◆毛虫
ストーリーではこちらが一番お気に入り。突如現れた魔女に、付き合い始めたばかりの恋人が毛虫に見える呪いをかけられるという、何とも主人公が不憫な導入です。呪いを解くには真実の愛が必要なのだけど、ダイは呪いと向き合ううちに、可愛らしい見た目だったショウの、負の部分を知っていく。実は毛深いとか、体臭がキツいとか。皆好きな人には多少の見栄を張るもの。この若さでそんなところも丸ごと愛せると言えるダイが、深みのある人間だなぁと感心しました。
◆波の音が聞こえる
作家と、彼が恋して付き合えた青年と、担当編集と。青年がとても爽やかで優しい雰囲気の子で好みだったので、作家がこのまま彼と長く付き合っていって欲しいなぁと思ったのですが、若くゲイでもない青年にはさすがにそこまでの覚悟はなかったというのがなんとも悲しく、リアルです。でも、そこで終わりかと思いきや、長い付き合いだった担当編集との間に春がやってくるか?と気になるところで終わるのが、楽しい想像を膨らませてくれました。
好き嫌い別れるかもしれませんが私は好き!!!!!!!!!!!!!!!!!!
です
BLぽくないやつ~BLなやつまで様々収録されてます 短編集です
好き嫌い別れるかもしれないと思うのは絵柄?あと作風?が独自路線というか
ハッピーふわふわBL~ではないです
始めてこの作者様の作品を手に取るて方は試し読みで確認したら良いのではないかと
私はタイトルになっているストーリーがいちばんすきです!兄と弟の距離感と無骨な雰囲気がいい…
その番外編が作者様のブログに掲載されているのでぜひ読了後に見てみてください!!!!!(大声)
著者のファーストコミックス。
帯にこんなBL見たことない!とあるけど、著者の試行錯誤的なものが見える一冊でもあるかな。
世界観が独特だけど、魅せられる。
表題作が好きだった。
あとがきは収録順ではなく描いた順で書いてあるけど、私的に後半に行くほどBL要素が強く、尚且つ続きが読みたいな〜と思えた作品だったから今後に期待。
兄の忠告は著者ブログにあるコミックス未収録の番外編も是非読んで欲しい。
(2014.2.8)
単独顔アップ表紙の未レビュー本。
今見てもだけど、これが出た当時としては、このレイアウトや色使いがかなりインパクトあって、未知の新人さんのコミックスだったけど思わずポチった記憶がある。
収録されているのは、表題作以外はバラバラなテイストの短編の詰め合わせ。
ハイレベルな画力とシュールなギャグの組み合わせには、コロッと参ってしまう方なので、これは好きにならずにはいられない(毛虫)。
更に、いい感じにくたびれたオヤジ成分が入っていたりするとなおの事いい(THE SWERVE、波の音が聞こえる)。
でもやっぱり、しれっとガチ兄弟ぶち込んできた表題作が秀逸。
絵とタイトルとあらすじから買ってみました。
兄弟の名前がハジメとツヅキ!
10年音信不通だった兄が再会してみたらばまさかの職業で。お痛しすぎたツヅキ達はお仕置きを受けますがツヅキだけ反抗したので全治3ヶ月!下の世話まで兄に。
やっぱり兄弟。特に兄は母と弟のことを気にかけてたんですね。
マイホームでは三人で住むためにファミリータイプの部屋にしたとか。これからは俺がいるよってアットホームな感じですが抜き愛?兄は弟を?そして弟も?謎な終わり方でした。
他の短編はギャグっぽかったです。
毛虫と波の音がきこえるが印象的でした。
毛虫で魔女と魔法と真実の愛を持つ高校生カップルに笑えました。
波の音がきこえるでは小説家が失恋する度相手を憎んで作品で才能を発揮してたのが、恋をしてしまい書けなくなります。しかも相手がOKしてくれて南の島でカフェを出す夢を打ち明けて盛り上がります。
なのに…。
編集さんがとても仕事ができて小説家さんをよくわかっていますね。無理はさせず幸せになってほしいと。
最後に南の島が見えたのは?まさか編集さんと?
あらすじと最初のあたりからシリアスなお話かなと思ったら、短編集だしギャグはあるしいいお話でいい意味で予想外でした。
それで結局兄弟で芽生えたの?ただの流れでキスしただけ?
表題作も含め、この本では胃わるエロはほぼないのですが、変わった着眼点と良く練られた読み応えあるストーリーばかりの珠玉の短編集でした。
一応BがLなものもあります。
表題作が過去に遺恨があり離れ離れになっていた兄弟の話。
巻末書き下ろしと朝田さんのwebサイトの後日談までが必読です。
お兄さんなかなか外道な所が素敵で、弟の甘えスキル高い所が堪らない。
同時収録作では「毛虫」がアングラ感あって楽しかったです。
画力が高く、ザ・つけペン!って感じの勢いある線が大好きです。
そして短髪イケメンです。美しい、格好良い、シュッとした、朝田さんの描く短髪!はぁ最高。
朝田さんの新作、ずっと待ってます!!
この方を今まで知らなかったことを後悔しました…凄く良い!ハマりました。
ストーリー作りがとても上手だと感じました。
絵も上手いです。デッサンもしっかりしていて安定してます。表紙と中身に差は全くありません。
ただ、紹介文の「BL」「笑撃」の文字はこの漫画には相応しく無いです…!
この文言に引っかかって購入を検討しているかたには「ちょっと待って!」といいたい…!
ショートストーリー5本の収録ですが、どれもかなり短い。そして、エロなし。
ですが、どの作品も非常によくまとまっていて面白いし、読みやすい!
短いお話をエロなし・特殊な萌えなしでキッチリまとめるのは、BL漫画ではあまり見ないな…
というか、この漫画はもはやBL漫画というより、BL要素ありのサブカル系漫画って感じです。ヴィレバンとかに売ってる感じ。
さらに「笑撃」と書かれていますが、ギャグ漫画系ではありません。日常と少しの非日常をさらっと描いたシュール系。
ミニシアター系邦画が好きな人とか、好きなんじゃないかな?と思います。
BLに萌え!を求めている方には全くオススメできませんが、
単純にストーリーの良い漫画が読みたい方
サブカル系漫画好きでBL要素に抵抗ない方にもオススメできると思います。
個人的に、私の大好きなトジツキハジメさんの作品にテイストが近いかな〜と思いました。
初読みの作家さまでしたが先日ちるちるさんのBLニュースで朝田さんが取り上げられていて、どの作品も評価が高く、興味をそそられ手に取ってみました。
内容は描いてくださっているので感想を。
これってBLなのかな?
というのが読後の感想でした。
セックス描写はほとんどない。終盤の『兄の忠告』のその後を描いた『兄の告白』で抜きっこしあってるシーンが唯一の濡れ場。
が、別にエチシーンが必ず必要だとも思っていない。むしろ、セックスに至るまでの過程に萌える性質なので、濡れ場がなくてもBLだと思える作品はたくさんあるし、反対にセックスばかりの作品には萎える。
が、このコミックに収録されている作品は「恋愛要素」は限りなく薄い。BがLしてこそのBLなのであって、これはいわゆる匂い系に分類されるんじゃなかろうか、と思うのです。
シュールな作風は決して嫌いではありません。
『毛虫』も、恋人が毛虫になってしまう、という展開はなかなか面白いと思うし、可愛い系の受けちゃん(だよね…?)が、実は体臭がきついとか毛深い、というギャップも普通のBLでは拝見できない設定だと思う。
が、いきなり魔女が出てくるのが「???」と思ってしまったし、最後の魔女がハッピーになるシーンはぶっちゃけいらないと思ってしまった。
『兄の忠告』も兄ちゃんの正体は面白かったし、タイトルもなかなか秀逸。
なんだけど、『兄の告白』に至るまでの過程とか、「その後」が気になるんであってね…。なんとなく中途半端な感じが抜けきらなかった。
『Life in the Park』に至ってはなんかよくわからなかった。
桃〇郎をリスペクトしてるのでしょうが、その必要性は何だったんだろう。攻め(かな?)を鬼風な、強面にしたかっただけなのかな、と思ったりしました。
完全に好みの問題だと思います。
朝田さんの描かれる、シュールな作風が好きな方はとてつもなくツボなんじゃないかな、と。
もしこの作品を「BL作品」だと思わずに読んだのなら結構ハマった気がするのですが、いかんせん「BL」だと思って読み始めたので肩透かしを食らった感が半端なかった。
皆さまからの評価は高いのに、評価下げてごめんなさい。
収録されているどの作品も朝田さんのセンスを感じる面白さで、とても素敵でした。
BLぽっさはあまりないかもしれないけど、ひとつひとつのお話として面白い!と思いました。
特に表題作の『兄の忠告』が好きです。
これも本編だけだと、BL…なのかな?となりますが、巻末と朝田さんのブログのお話を読めば、しっかりラブを感じるので満足度が上がります!笑
なんだかんだでお兄ちゃんが弟を可愛がって、弟も甘える感じがすごくキュンとしました。
もっとこの2人の話を読みたい気持ちしかないので、いつか叶わないかなあなんて思いつつ…笑
他作品がすごく良作ばかりだったので
読みたいと思いつつけていた作品でした。
BL!を期待して読んだために
あれ?これ・・・BL?なお話が多かったです。
とはいえ、どれも独特の世界かねで描かれた
お話はどれも魅力的で好きです。
巻末に描かれた兄弟がまたオイシイww
シモの世話をされた弟君、
兄のも見せろ!な展開に笑ってしまった。
そのままガッツリ食べられてしまえばいいwww
不純な読者の妄想は止まらないわけですが
いつかここもガッツリ読めたらうれしいなーと思いつつ。
やっぱり男兄弟って萌だv
最初に…ごめんなさい。
「兄の忠告」のレビューになってないかもしれません。
でもいろんな意味で「面白い」作品を描かれる良い作家さんに出会えて感動してます。
朝田ねむい先生の作品は年明けに「ラブ ド サーカス」に出会い→「神」投票。
もっと読みたくなって「ディア、マイゴッド」を読み→「神」投票。
そしてこの「兄の忠告」で→「神」投票でございます。
どの作品も深い!そしてそれが解りやすいんですよね。
「すごい作家さんキタぞー!」
…と私が(勝手に)思う作家さんに共通する事は、BLに留まらない作風で、それが独りよがりでない解りやすい作品である事が多い様に思います。あと、絵柄がユニセックスと言うか…男でも女でも読める…青年誌でも女性誌でも通用しそうな絵柄だというのも特徴です。
そして「この人のBLも面白いけど、BL以外の作品も読んでみたい!」と思ってしまいます。
朝田先生のBLはBLでありながら既にBLでない感が満載であります。 BL読まない人に「朝田ねむい」を貸したらBLだと思われないかもしれません。
特にこの「兄の忠告」に収められてる作品はどれもクスッと笑える大人のユーモアがあり、そして短編集故に朝田先生のあらゆる引き出しを開けて見る事が出来る「朝田ねむい手引き書」には一番オススメではないでしょうか。
何度でも読みたくなって、また読むたびに違う感動に出会えそうな作品ばかりでした。
ペンネームからもう忘れられなくなりますけどもw
なんといっても絵柄がすごく好き!!
更に各話の登場人物の名前が面白くて
わかりやすい且つシンプル!
『兄の忠告』
22歳で友達のデリヘルの手伝いをしているツヅキには
十年も音信不通で
何をしているのか生存もさだかではない状態の兄がいました。
いつものように詐欺まがいの稼ぎ方をした後、
尾行されている事に気づいたツヅキは
兄・ハジメとまさかの再会を果たしますが…。
ガチ兄弟もの好き!!!と思ったのですが
いつも読み慣れているアハーンなシーンはここでは出てきませんw
しかも、本来私はツヅキみたいなタイプが好きではないのです。
ハジメのマンションに連れて行かれ
テーブルの上にハジメの財布が置かれているからといって
カードと札を抜き取って出て行こうとするとかヤダ!
でも、見つかってバツの悪そうなところが
なんとなくきゅんときてしまって…w
友達(デリヘル嬢)との未遂シーンもあって
苦手な方はちょっとだけご注意を!ですが
相手がお金取ろうとするのがいっそ清々しかったですw
ハジメが実は、っていうのとその時の態度がまたグッとキターww
ラスト付近で、撫でたハジメの右手に少しだけ顔をスリッとしたのが
どっきぃいい!!!
んでオチがツヅキの自業自得なわけですが楽しかった♪
『THE SWERVE』
リストラされたユキチと、ヤクザに見捨てられたイナゾウが
平日の公園で運命の出会いを果たし、
全くタイプの違う二人が勘違いのまま起こす出来事とは!?
B(Boys)じゃないし全然L(Love)じゃない……!!ww
ただ、おっさんがラブどうのこうのじゃなくても
なんでこんなに萌えるんだろう!?
「俺とアンタなら完璧だ。
なんだってできるぜ」というイナゾウの言葉が
出会ったばかりで言えるセリフじゃねーべよ!とも思いますが
似たような境遇の二人で
菓子パンと缶ビールを公園のベンチで分け合い
意気投合って愛しかった…。
更に希望のある終わり方でじーんとしましたよ!
…出来れば、Lするならユキチ×イナゾウでお願いしたいです…。
『毛虫』
通う高校も学年もタイプも違うダイとショウは(名前w)
ラブラブな恋人同士ですが
フラれた女に逆恨みされ、何故か魔法をかけられ
天使のような愛らしいショウが毛虫に…!?
タイトルwww
そしてなんで毛虫!?と当初の戸惑いも
魔女の言う“真実の愛”とはなんぞや、という事を
まだまだ若いカップルに気づかせる為と納得し(納得したんだ?)
ショウに似つかわしくない色んな悩みが可哀想で
ダイ!すべてを包み込んでやってね!と
なんかもう保護者みたいな気持ちになりましたw
魔女との再会で「やっぱり愛っていいものね」と言われ
次のコマの二人の顔がすっごく好きだ…!!!w
『Life in the Park』
公園に居座るホームレスと
ホームレスに退去命令を出さざるを得ない役人と
ホームレスを守りたい酒屋のお話。
またBでもLでもないですww
しかも名前から容姿、性格までもが思いっきり桃○郎!!!w
あとがきで朝田さんは「ザ・出オチ」とおっしゃってて笑った!
ちょっと切ない人生ドラマのようでした。
でも桃木が鬼島に表情も変えず
優しい言葉をかけてくれたのがじーんとしました…。
『波の音がきこえる』
ゲイで、エログロスプラッターな作品を書く小説家は
簡単に恋をしてすぐさまフラれ
その怒りと悔しさと悲しみを作品にぶつけるタイプです。
編集者は常に目の下に隈を作り
冷静かつ的確なツッコミをかまし
先生を執筆活動へ導こうとします。
ファミレスの若い店員・ミツルに恋をした先生、
果たして今回は…?
のっけから「……!?!?」と度肝を抜かれるような作品でしたw
先生は頼りないし夢見がちだし大丈夫か!?と
終始不安になりそうでしたが
編集者がしっかりしていて顔は怖いけど
すごく先生の事を考えてくれるし
ラストで波の音がきこえてきたんだから
灯台下暗しでしたね、っていう。
ちなみにミツルくんは酷かったんじゃなくて、
本当に素直で若者そのものだったんだと私は思いました。(作文)
『兄の告白』と『マイホーム』に関しては
めちゃくちゃBLってるー!!!!!!!滾った!!!!
これがあったから神評価だなんて
単純すぎる私ですみませんww
とにかくセンスが素晴らしい!!!
早く次のコミックスが読みたいです!!
作者様の名前は知らなかったのですが、サンプルを読んで気になったので購入しました。
本作は、表題作と他4編が収録されてます。
私は、表題作の
ヤ○ザ兄×チンピラ弟
がつぼすぎてこの作品(+読み切り)だけで買ってよかったと満足しましが、他の収録作品も含めて今作品はあまりBLっぽくないというか、がっつりBL作品!と言うより作品にBLを匂わせた程度かなと思うので、BL作品として購入を考えてる方は注意が必要です。
表題作の感想は、
やっぱり、BL要素が物足りない!もう少し兄×弟の要素が欲しい!と思うのですが、絵も話もキャラクターも大好物なんです。書き下ろしの兄と弟の抜きっこはそんなに濃いことしてないのに色気があってエロいです。収録されてる中で唯一のエロです。
作者様の画力がなせる技かなと思います。
絵の雰囲気が青年誌風で、受ける印象は甘さをそぎ落とした男らしい印象。
全体的にエロは少な目ですが、ストーリーの運びに一味も二味もあって、
自分の好きな方向性の作家さんだなと感じました。
■【兄の忠告(表題作)/兄の告白】
チンピラな弟がツルんでいる連中と「美人局」をやっていると、
そこにシマを荒らされては困るとヤクザがシメに来た…という話。
そのヤクザこそが兄貴だった…。
弟は「兄貴はカタギだ」と思っていたのに、
実は自分よりもっとガチでヤクザだったというオチが面白かったです。
兄貴、雰囲気ありすぎてカッコいい!
さて、表題作のその後「兄の告白」ですが、
兄と弟がコキっこする場面が///
しかも兄貴が雰囲気で何となく弟にキスしてしまうのが///
この場面、キュンキュンきました。
久々に漢らしい男たちが出てくる話に萌萌しました。
他、
おっさんの話や、ファンタジーや
小説家の話などがありましたが、
どれも違う方向に味わいがあり、
一つ一つきちんと話が練られていて、
短編ながら読みごたえを感じました。
次は一冊一作品の作品が出ると嬉しいです。
今後も楽しみな作家さんの本に出会えて良かったです。
このインパクトのある表紙、簡潔なタイトル、人を食ったようなお名前。すごく読んでみたかった。
初コミックということだけど、私・・・知ってる。知ってるなあこの絵、このコマ割りの感じ・・・でも思い出せない。もやもやする。
表題作は青年マンガ的で、とても面白かったから、まるごと一冊でもよかったんじゃないかなあ。
他の短編もだけど、ご自身があとがきで書かれてるように、もっと先の話まで読みたかったな。「毛虫」の身長逆転が特に。
ねむいさんのサイトで入院中の出来事漫画が読めたのは嬉しかった。
とにかく絵が好みで、Cannaの短編(主人公がゲイだとバレて妻に離婚された話)がよかったので、コミックスを購入しました。
楽しみなあまり、碌に内容のチェックもせずに。
しまった。
自分は何より極道物が駄目なので、表題作はこういうオチでちょっとしょんぼり。
他はよかったです。
ふられないと描けないエログロ作家のお話が好きです。
BLかと云われると怪しいですが、おっさん大好きなのでたまらないです。
本当、素敵なおっさんをお描きになる。
青年漫画がお好きな方ならば、ハマるのではないでしょうか。
次回作は極道じゃないといいなと思いつつ、新刊を待ちたいと思います。
表紙のハードボイルドな感じはなんだったのか・・・!w
ところどころプフッと笑わせてくるこの、じわじわ感。たまりません。
桃太郎の話なんかはもはやBLでは・・・ないかもしれませんね。普通にいい話です。
あと一番笑ったのは毛虫でした。かわいいショタを毛むくじゃらにするなんてどうやって思いつくんでしょうか・・・w
なんだか王道から120度くらいズレてる気もしますがとってもいい作品でした。おすすめです!
表紙カバーイラストの色気ある流し目にヤラれました(一目惚れ♪)
表題作の弟(と兄)ですよ。
カバーはずすと、12歳違いの兄弟のフォトメモリー的なイラストもあって、和みます。
いつも弟が傷だらけなのが微笑ましいですよね。
さて本編ですが。
そのままに成長したらしい弟は、仲間とデリヘル詐欺をする武闘派になっていて、そんな最中に行方不明だった兄が突然現れて…
って、コレどこがBLなの!?というオチでしたが、描き下ろしの方を読んで納得させていただきましたっ。
がっついてないけど粘着に(笑)弟ラブな、兄がかわゆいです。
ヒマな稼業でもないだろーに、マメに独断的なお世話をする兄を見てると、昔から二人はこんな力関係だったんじゃないかなぁ…と妄想してしまいますねぇ。
短編集ということで他にも収録されていますが、他の作品もBLか?というと微妙な気がするんですけど…まぁ面白いからいいや〜。
笑撃的作品というより、どこか妙な味わいの作品ですよん。
表紙に惹かれて購入しました。
表題作の「兄の忠告」は兄弟の絡みが可愛くて楽しめました。
けれどコミックス1冊全体としてみると収録されているほかの作品がちょっとピンと来なかったので中立です…
不思議な世界観の話で、そこに萌えがなくBLなのかなあこれ?と読んでいる時に分からなくなる思うものが多かったです。恋をしていろいろ困難があってみたいなBLが好きな私には合わなかったのかもしれません…
一見すると青年漫画のような表紙ですが、中身も実は青年漫画風です。
BLと呼ぶには、実はどれも1作品を除けば親愛以上の感情が垣間見える程度であり、きっと男同士の恋愛にこだわる人には疑問を抱く1冊なのかもしれない。
登場人物達に性的な臭いがするわけではないのだが、そこに表わされるキャラクターが巻き起こすストーリーに思わず「ニヤリ」としてしまうのです。
読者の想像力を掻き立てるものかもしれない。
そして、短編小説な雰囲気を纏っています。
cannaでこの作家さんの作品を初見したとき、滅茶苦茶自分のツボにヒットしました!
「憎いぜ!」思わず感じて出た言葉がコレです☆
【兄の忠告】
美人局的詐欺を仲間と働いているツヅキが再会したのは10年前家を出て音信不通になった兄。
悪態をつくツヅキだが、彼等の所業が兄の所属する組の縄張りとカチあったために制裁を受けることになるツヅキ。
怪我をした彼を兄は引き取り家に連れて帰る。
事象としてはそれだけだし、兄がどうして家を出たのか?とか
弟が複雑な感情をもっていそうな割に、案外に兄を好きだったというオチに持って行くには、色々な部分の要素がバッサリと割愛されてしまっている。
だけど物足りなさを感じなくて、ひょうひょうとした兄の実はブラコンな姿
突っ張って恨んでいそうなクセに兄が大好きな弟のブラコンな姿に
ブラコンの過剰話と斬って捨ててしまうのにはあまりに心憎いのです。
巻末描き下ろし【兄の告白】にて、これは・・・と思わせるその後を描かれており、きっとこれで大勢がニヤリとするに違いないのです♪
【THE SUWERVE】
ハローワークの帰りに出会った男の一発当てるに乗った元会社員の勘違い。
一発は銀行強盗だった!?
ただのお人よしの話ではない、縁は奇なもの味なもの を体現した、そのラストにこれも思わずニヤリとさせられるのだ。
冴えない中年二人のパン屋さん、オフィス街に停まっているかも?(笑)
【毛虫】
恋人同士の高校生。
魔女の八つ当たりから呪いをかけられてしまう!?
片方には相手が毛モジャの毛虫に見えるのだが…
こうした突飛なファンタジーを当てることによって、相手の本質を知り相手だから好きなのだという真実の愛とは何ぞや?を見せた、これもまたニヤリとしてしまうのです。
それにしても、美少年の隠していた真実のコンプレックス、そして魔女の新しい呪いに笑っちゃいけないが、切実すぎて、でも笑いがこみ上げてしまう♪
【Life in the Park】
童話の桃太郎をパロった作品と思われます(笑)
正義の桃太郎は行政という正義の名の元に働く公務員。
方や鬼が島はホームレスが根城にする公園であり、鬼はそのホームレスを庇護する酒屋の大男。
広い意味での愛情も表現しながらも、それから生まれる「正義」とは?
そんな部分も表現されていて、ちょっぴり風刺な雰囲気も漂わせる。
【波の音がきこえる】
好きな人が出来ても叶わず、失恋をする度に相手への憎しみを小説にぶつけて人気が出ている小説家。
彼が今度好きになったのはカフェのバイトの青年。
担当編集は、作家に良い作品を書いてもらおうと、どうせ振られるだろうとその恋を後押しするのだが上手くいってしまい・・・
作家の恋に対する憧れと夢と、青年の現実的な考え方の対比。
編集に見える作家への「愛」はきっと担当編集としての愛情かもしれないのだが、それでも、それも愛なのだ(笑)
この作品も実に味わい深い。
全部にニヤリとさせられて、憎いねぇ~と言わせるこの作品と作家、
自分には実にコイキにうつるのだが・・・
勃ってないけど立っているキャラたち。
インパクトのある表紙と『兄』の文字にふらふら~っと引き寄せられたら(ガチ兄弟スキーですから!年の差兄弟スキーですから!)、なんじゃこらー!な短編集でした。
種類としてはシュールに分類される笑いが読めば読むほどジワジワと効いてきます。
キャラクターの動きっぷりがすんごくイイ!
でもlove要素は見当たらない(笑)
あまあまイチャラブが読みたい時はオススメできませんが、BL発展途上風味な作品が読みたい時にはいいかも。
構図&場面の見せ方が巧いのでショートムービーを観ている気持ちになりました。
【兄の忠告】
10年間音信不通だった兄とその間にグレてチンピラ化した弟の再会もの。
突然現れた兄は美人局で生計をたてる弟に忠告を越えたお灸をすえます。
仕事絡みとはいえ言葉で諭すのではなく、いきなりフィジカルな説教になるのが実に男兄弟くさくてイイ(笑)
あとがきには兄が何故その道を選ぶことになったのかが書かれているのですが本編にはそのエピがないので、それまで反発していた弟がいきなり兄に懐く姿に違和感を覚えました。本編に欲しいエピです。
ベタつくタイプでない弟が兄の手にスリってするのは野良猫が頬擦りするみたいで可愛いですけど。
弟が嫌がるのをわかっててニヤリと笑いながら尿瓶を差し出す兄のドSな攻めっぷりが垣間見えてワクワクしたところで終わり…短編の悲しさ(泣)
巻末に収録されている続編ではカキッコしてたりして、ちょいとlove要素が入ってるのでサイトに発表してる尿瓶別バージョンもまとめて続編を出して欲しい!!
その際には是非!兄視点でお願いしたい!←力説!!
いつから弟を庇護欲ではない愛しさで見ていたのか知りたい!!
【THE SWERVE】
(真っ直ぐな道から)外れる、反れる、という意味のタイトルそのまま。
偶然、出逢った中途半端なチンピラオッサン:イナゾウとリストラオッサン:ユキチが一攫千金を夢見て企てたことは…といっても企てたのはイナゾウだけでユキチは引きずられてるだけです。
先っちょに爆笑したww
これもまったくBLじゃないけど(笑)
夢のある展開がいいな、と思いました。
【毛虫】
晴れて恋人となったラブラブ高校生ダイとショウ。
ひょんなことから魔女?に呪いをかけられてしまったダイはショウの姿が全身モサモサの毛虫に見えるようになってしまいます。
お伽噺よろしく呪いを解く方法は真実の愛を見つけることだけ!
突拍子なさすぎる!!でも面白い!!
高校生男子の短絡&思い込みの深さ最高!!
ダイはショウの可愛い部分を思い出そうとしたり真実の愛について頑張って考えますが元々、Feel! Don't think!なタイプ。
一方、ショウはダイが抱いている自分のイメージとギャップのある自分の姿に悩んでしまう繊細さを持っています。
見た目、華奢で可愛い彼のコンプレックスが毛深さと体臭って残酷!
本当の自分を知られて嫌われる前にダイのイメージのまま別れたいという乙女な申し出を蹴るダイは真実の愛を悟ったのかというと、そんな難しいことじゃなく単純に『好きなもんは好き!』ってだけなんですね。
着地点のシンプルさも良かったです。
モサモサが走り去る姿が可愛かった…ムックよりモサモサ(笑)
【Life in the Park】
桃太郎モチーフの社会派な話(笑)
市の社会福祉課に勤める桃木はホームレスたちが占拠していると苦情のあがった公園に調査に行き鬼島という酒屋の青年と出逢います。
ホームレスの考えがほろ苦かった…し、しかしどこにいったBL!!
【波の音がきこえる】
フラれるたびに未練と憎しみで良い作品を生み出す作家の話。
恋が順調なうちは文章がゆるゆるになってしまうので担当編集者は複雑。
作家と恋人、編集者の考えがそれぞれ明確で読みやすかったです。
作家が編集者に恋をするというオチで一冊の中では一番BL度が高いです。
この後が面白くなりそうなので、ここで終わりはないですよねー。
作家が告白したら、作家の性質を知っている編集者は付き合うのか、葛藤loveになるのかとか知りたいことが満載なのにー!
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強めの色で一人の顔がババーン!!と描かれている表紙って無条件に惹かれます。
カバーを外すと仲良さげな年の差兄弟の姿が年毎に並べられていて微笑ましい。
特典ペーパーでも兄はずっと弟が可愛くて『外国』でも気にしてたんだろうな…って思うとやはり何らかの形で続編が読みたい!
一冊を通してBLとしての糖度は高くありません。
萌えるか、と訊かれると『部分的に』と答えてしまう。
だけど、この作家さん独自のアプローチが面白くハマる人はハマると思います。
甘い感じのを描いたらどうなるんだろう…好奇心をくすぐられまくりなので追っかけてみます。
笑撃は表題作よりも収録作である『毛虫』です。様々な毛色の作品が詰められている一冊で、どれかひとつは琴線に引っかかるものがあるのでは、と思います。
萌えを感じるにはキャラクタ同士の接触が少ないため(唯一『兄の忠告』ではそれらしい描写があります)、唸ってしまうもののお話はとても面白いです。
萌えた!! よりも、なるほど…という感想がしっくりきました。『兄の忠告』や『Life in the Park』からは星新一ぽさを感じましたし、『毛虫』からは手塚治虫的な雰囲気を、『THE SWERVE』ではB・B・Bのネーミングに合点です。読ませるなぁ~!
萌えはさておき個人的に好きなのは『波の音が聞こえる』でした。萌えたのは『兄の忠告』なのですが。このビミョーな違いが生まれる、おんなじ一冊おんなじ作家さんなのにわずかな差異が出るほど面白さに深みがあるので、一読して損はないと思います。
[兄の忠告]
ハジメ兄ちゃんかっこよすぎますね。デキの悪い弟、デキすぎる兄かと思いきや冷静に考えると同じなんです。でもこんなにも違う! ヅッキーに劣等感が生まれても致し方ありませんね。
四肢骨折なヅッキーが療養中にたまった性欲を、それこそハジメ兄ちゃんがケツモチしているデリの嬢で発散させれば良いと思うのです私は。でもそれを選ばずあえて自分で面倒を見たわけですから、ブラコン入って独占欲も強くて世話焼きでしかもヤクザのいいポスト…顔面偏差値も高い……ぐう!
本編中でヅッキーがお兄ちゃんの手に甘えて額をこすりつける、あのシーンにものすごく悶えました。なんですかあの可愛い生き物は!! 友達の真ん前でボッコボコな姿晒して結果ぼろぼろの体なのにお兄ちゃんに甘えるあの可愛らしさたまりません。そりゃあ世話も焼きたくなりますね。卒業式だって、参加しちゃいます仕方ない!!
[THE SWERVE]
イナゾウとユキチですから今後はソウセキも現れる可能性がありますね。
誰も迎えに来てくれていないはずのところに、パン屋ひっさげて現れるのって可愛いなぁと思いました。イナゾウは世間から見ればお間抜けでどうしようもない人間ですが、ユキチにとっては新しい一歩を与えてくれた人ですものね。
ブロマンスな雰囲気かな。なにか起きるならイナユキでもいいなと思いました。
[毛虫]
やっかみ逆恨み! えっ魔女ってそんなに当たり前にそしてふつうにその辺にいるの!
というかショウくんどこの寄宿学校の生徒みたいな えっ鳥!
すごい、出会いが一瞬そして紆余曲折一瞬納得すごい!!
毛虫ィィィ!! ワキガ!? ドロボウ!?!? この見た目で体臭!?
ザビエル、結婚、ハネムーン……お、お幸せに…!!
ジェットコースターのようなストーリーですが、これ破たんがないからすごい…追いつかない突っ込みのままエンドを迎え、そしてあとがきで身長逆転の真実を明かされるわけです。
それでもきっと、ダイはショウが好き。
[Life in the Park]
桃太郎が鬼退治と思いきやお話の中身自体は少し考えてしまうものでした。
なにが幸せでなにが望みでなにが未来かなぁ。鬼島さんが必ず間違っているわけでもなく、桃木くんは正しいことをしただけで。難しいものです。
このお話に関しては、アフタヌーンとかに載っていそうだな…と感じました。
[波の音がきこえる]
赤い実はじけた☆ でなく、恋をすると波の音がする。なんてさすが作家先生です。
1ページ目のエログロ感に一歩引いていたらナシゴレンですから術中ですね。一気に安心しました。熱しやすくフラれやすい失恋先生に、ようやくまともな春の訪れです。
この編集者さんと一緒になったほうが、先生の「南の島で小さなカフェーを開く」もできると思うのです。お話書いて、カフェ運営して。すごく合理的!
早々に波の音がしあわせな音色となりますように…ナーム
短編集ながらストーリーの完成度が高く、楽しく読み終える一冊でした。
もし今後、朝田先生が連載作を持たれるならばぜひ拝見したいです。どんでん返し・ミスリード、そんな展開をしてゆきそうな気がいたします。
webで公開されていた[兄の忠告]の介護話(ややスカ要素あり)にもとても満足しました。スカ大丈夫で兄弟モノOKな方はぜひ!
インパクトのある表紙画に惹かれて作者の名前を確認してこの本を手に取ってしまったなら、もうこの人の術中。
好き嫌い別れそうで、でも私はこれを激しく推したい!
表題作含め全5篇からなるデビュー作。
鬼才とはつまり天才なのだから、初コミックスだろうが凄いです。
【兄の忠告】
この兄ちゃん好きだな…v
掴みどころがなくてでも弟想いで。(色んな意味で)
尿カテはやりゃいいってもんじゃないと仰るお医者さんも居るので、し瓶を持ち出す兄ちゃんはある意味正しくとても面倒見がいい^^
描き下ろしの【兄の告白】で抜き合う兄弟…!!
この兄ちゃんたまらないよ!(心の叫び)
近づいたと思ったらすり抜ける、一回りの歳の差同様に縮まらないもどかしさにやられました。
登場人物の名前が面白くて、乙一さんみたいです。【毛虫】というお話など不条理ですし。(見た目は毛虫と云うか毛ダルマ若しくはメソです。ちなみにハッピーエンド)
一番好きだったのは
【波の音がきこえる】
ゲイの小説家の夢想が炸裂する「ナシゴレンだ!」は思い出し笑いをしてしまいます^^
読みながらずっと"わぁすごく好きだこの人~"と思っていたので一気読み。そういうシーンがほぼ無くても、とても満足です。
勝負の場面でスローカーブを投げて来てタイミングを外される感じの、斜め上のお話の数々を堪能。
あぁ、追いかけたい人に出逢えたなぁ。
なんでも描けそうだし、描いて欲しい。
この作者さんならどんなお話でも読みたいです。
あとがきも『字が汚い』の一言に噴いた各話へのコメントと画が楽しいです。
(Webで公開されている表題作の後日譚ボツ漫画14Pを見て、より兄ちゃんを好きになった事は云うまでもありません^^Viva☆ナチュラルボーン・エス)
何だかいい話短編集でした! 一番笑ったのはあとがきでした。
短編なのにどれも無理のない進み方と距離感。BL色が薄くても、劣等感やドロドロ感、人生とは、みたいなテーマが見え隠れしていて、小説1冊読んだぐらいの充実感がありました。神に近い萌え×2です。
◆兄の忠告
家族ドラマのような兄弟愛的な所に萌えていたら何だか雰囲気のあるシーンで締め。えっ、どうなるのこの2人!?
◆THE SWERVE
夢も希望もない世の中で、中年終わりかけの2人が冒険しちゃう、映画にありそうな、ほろっとする話。
◆毛虫
帯見た時、これはギャグに違いないと思ったら真の愛を問う童話みたいな話でした。
◆LIFE IN THE PARK
ライフインザパークのスペルに自信が持てず1字1字確認している私。鬼と桃太郎の間に生まれた友情のような。偽善て言うけどそういう気持ちを持つって大事ですよね。
◆波の音がきこえる
編集の気持ちがそのまま分かる仕組みの冒頭と、作家の気持ちを知らせるラストがうまいっ!鬼才とか言っちゃって(帯に書いてた)ハードルあげて大丈夫なの?と心配してましたが杞憂でした。
◆兄の告白
わー!あの2人の続きがこんなご褒美みたいな形で見れるなんて!どの作品の続きかは伏せておきますがタイトルでバレバレでした。
◆あとがき
突っ込みどころ満載でしたが一か所だけ。「面倒くさいのでここから」って、ラスト6行じゃないですか。
表紙の絵に惚れて、煽り文句に期待して、迷わずポチッと注文!
「朝田ねむい」のPNって、今の自分もまんまそうなんだよね~とページをめくったら、
その瞬間から朝田ねむいワールドに引き込まれました!
素晴らしいよ!スゴイ吸引力だよ!真空なみだよ!テヘヘ
↓長くなってしまいましたっ>▽<)))すみません!
『兄の忠告』
表紙の≒ピアスで、夕日を浴びてるのかい?が弟ツヅキ。
その後ろが、父親が死んだ時に突然姿を消した、12才上の兄ハジメ。
生前の母親は兄を良く言わず、今まで1度も顔を見せなかったけど、話が進むに連れて兄がツヅキを見守っていたこと、近くに居られなかった理由が、ツヅキにも分ってきます。
読み終わってから再度表紙を見ると、兄のこれまでの生き方を上手く表しているなーと思えます。
ところで、可愛い弟の顔を足蹴・両足骨折・尿道カテーテル・しびんってとこにワクワクしたのは橘だけでしょうか?^^
尿道カテーテルには看護師さんが必要なんで早く外すとして、何でもやって上げなくっちゃいけないこのシチュ、
弟かわいいハジメ兄ちゃんにとって、最高の時間だったのではないでしょうか^^
『兄の告白』
弟への気持ちも、このまま自分がまともに働いたって…とかで、離れることを選んだ兄だけど、外から見ているしかないもどかしさに、気持ちが募っていくもんです。
無邪気に「チンポ見せて」という弟に~中略~兄が気持ちを伝える話。
『マイホーム』
ハジメ兄ちゃんの甲斐性と愛情が、とっても羨ましくなりました。
『The Swerve』(意味は、ハズレ?ぼちぼち行こうか?)
真面目なマダ男(ユキチ)とチンピラマダ男(イナゾウ)が変な出会いをし、別れ、そして心温まる再会まで。
恋愛とは関係なく、2人でいれば穏やかに生きて行けそうですよ。
名前だけで、つかみはOKです♪
『毛虫』
恋人同士になったばかりの高校生カプの災い転じて、な話。
お坊ちゃん高校の可愛い可愛いショウが、魔女の呪いで毛虫?にされてしまった!
やんちゃ高校のダイは、それでもオレはショウを愛してるぜー!と叫ぶ!
ラブラブだけでは続かないぞ、相手の嫌なところも受け止めなくてはね?的な、有難い作品!(ホント?w)
『Life in the park』ライフィンザパーク
社会福祉課・桃木 vs ホームレスを何かと助ける鬼島
公園に集まるホームレスへの住民の苦情に、桃木は現地に趣くが…
キャラ達がまんま「もも太郎」です!ヒ―!
桃木が、涼しげな切れ長・真ん中分けで後ろ刈り上げで、部下は雉岡・猿渡・犬塚♪
鬼島のガタイも耳の形も髪型も、です!
できれば、鬼島の腕毛が欲しかったな~~モサーッと!(爆)
鬼島の過去を表情を変えず聞く桃木がとてもクール、橘、惚れました!
『波の音が聞こえる』
失恋して落ち込んでいる時にしか書けない作家と、それを見守る編集の話。
これはまるで「青い鳥/メーテルリンク」なんだけど。
主人公に名前も無くHなことも無く、それでもこれだけ可笑しく主人公達が動いてます。
スゴイです!
以上7編、この中でどれが好み?には答えられないです^^;
どの作品の人物にも境遇にも、すぐ愛着が湧いて微笑んで見てられるんだもの。
話が終わっても、これから先を想像して楽しめるのが、どれもなんです。
絵柄・コマ割り・セリフ、どこもここも気に入りましたv
これは大出世作、間違いなしっ!有難うございました!