10年経っても俺を好きならその時にまた考えてやるよ

キャッスルマンゴー 2

castle mango

キャッスルマンゴー 2
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神190
  • 萌×290
  • 萌45
  • 中立19
  • しゅみじゃない11

--

レビュー数
51
得点
1464
評価数
355
平均
4.2 / 5
神率
53.5%
作画
小椋ムク 

作家さんの新作発表
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原作
木原音瀬 
媒体
漫画(コミック)
出版社
東京漫画社
レーベル
MARBLE COMICS
シリーズ
キャッスルマンゴー
発売日
価格
¥667(税抜)  
ISBN
9784864420600

あらすじ

ラブホテルの息子・万と、悲しい過去を背負うAV監督・十亀の、痛いくらいに真剣な恋、ここに完結――!

花火大会で女の子と一緒の万を見かけて以来、十亀は万と距離を置くようになる。
突然そっけなくなった十亀に不安を募らせる万だったが、そんな折、母が倒れてしまう。
家計に悩みこっそりとラブホテルの経営をするが、素行の悪い客のせいで大切なホテルが焼けてしまい――!?
互いを想う気持ちが大きいほどにすれ違ってしまう不器用な二人の物語、感動の完結!

(出版社より)

表題作キャッスルマンゴー 2

AV監督
家がラブホテルの高校生

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数51

もう少し十亀側の描写があれば

何も言わず避けるとこから始まる2巻。コミュニケーション不足が原因のこうしたすれ違いは読んでて楽しくない…。人間なんだから話し合おう?って思います。言葉を使わず曖昧に避け続ける決断力のないキャラは合いません。
城崎の方は高校生が抱えるには重すぎるお金の問題にぶち当たり、十亀どころじゃないです。十亀の影の支援はどうだったんだろう…城崎が嬉しくて助かったのは事実でも、自分の無力さを痛感してより一層苦しくもなる気がしました。じゃあどうすれば?っていうと解決策なんかありませんが。とにかく城崎の境遇がしんどいお話でした。
最後はちょっとバタバタ。もう少し十亀側の描写が欲しかったかな…。大人になったから良いの?ずっと待っててくれたから?あの別れの後の再会なのに…すんなりくっついても安心できません。最後まで言葉が足りていませんでした。
それでも読み応えは十分にある作品だと思います。

0

うわぁ〜これは、響いた!

読み終わった感想が、すっごく良かったぁ〜とにかく、良かったぁ〜!だった。

この作品、10年前なんですね。
全く、色褪せる事無く〜評判も良く、人気な理由がわかりました。
途中、泣けました・・・。

ドラマを見ていた感じになりました。
無駄に、エッチなシーンがあるわけでもなくきちんとあらすじがあり、本人達や家族に視点があり、とても読み応えがありました。

BLではあるけど、普通にBL好きじゃなくても問題なく読める作品でした。

素晴らしい作品をありがとうございます!


0

もうこれは映画。

映画の名作を一本見終わったような、重厚な読了感。
この物語を思い出すといつでも、すぐに彼らのいた世界に沈み込み、肺が甘酸っぱい水で満たされ、切なく甘く溺れるような感覚になります。

1

10年後じゃなくてよかったーーー( ノД`)シクシク…
や、再読です。再読なのにいまだに叫ぶ。
昔読んだ時より好きになりました。

なんだろうね。
最初は弟からゲイでありエロビ監督のアイツを引き離したいだけだった。
嘘をついて関係をもったフリをした。
思いのほかやさしくて心地のよい場所。
こうういうのがすごく沁みる。

1巻では、思ったより優しいなぁなんて読んでた十亀さん。
これがまた厄介。
執着しない、すぐ手放す。自己完結。
冒頭でも叫んだけど、ほんと10年後じゃなくてよかったw
ライオンにはあまがみぐらいされてくればよかったのよw

小説もずっと積んでるので
早めに読みます。

1

良かった。良かったね…涙

十亀の万への誤解と気遣いですれ違ってしまい、かなり辛い展開の前半でした。
仕事が忙しいからと距離を置かれて、メールの返事もなくて…万が不憫で不憫で。
さらに度重なる不幸で心が折れそうでした。

お互いに好きな気持ちがあるから、きっと幸せになれるはず!と読み続けましたが、後半にかけても悲しい展開で常に涙目…。
切ない展開も好きだけど、早く幸せにしてあげて〜って気持ちで一杯でした。

雨の中の抱擁&キスシーンは涙無しでは読めません。
人前でキスするとか…って思っていた万からのキス。最高でした。

苦しい展開が続いてのハピエンで感無量でした。
『リバーズ・エンド』も読みたいと思ってます。

1

ヤバい尽くしでごめんなさい

本の厚みに指が耐えられず ヤバい親指が死にそうですw


花火大会を断った日から十亀の態度がおかしい

始まりは嘘でもだんだんすきになってた 目まぐるしく変わる自分の感情に自分の感情に追いつけないまま十亀のつれない態度にとりつく島もなく 不安な気持ちに追い討ちをかけるように母が倒れる


親の都合や家庭の事情でゲイビに手を出すとかよくあるシチュなのに安易に手を出したものの拒否反応や周りの動きをこれでもかっていれてくる辺りこの厚みになってもしかたないのかもね


なのに なぜッ 最後まくった?

大人のクセに大事な言葉はいっさい言わず ただ相手のでかたに乗るだけ

失ったものが大きすぎて素直に何かを受け入れることができなくなった?
でもそこを言うならもう少し注釈や葛藤がほしかったッ!


柵の多い高校生の方が真剣に悩み迷い 執着を持たない大人と対等に渡りあう

どちらが子どもで どちらが大人か
止まってしまった時を動かせるのは彼らだけでしかないんだろうな

ってことで ついてきた特典ペーパーに最後のモヤモヤを何とかするべくチャレンジ 本編で叶わなかった熱海旅行っぽい出だしに「活字はやっぱいいや」って己の1番ヤバい性癖 めんどくさいからどうでもいいや が出てしまった ←半日後がんばって読んだら溺愛具合がヤバかった

※ 本を閉じて帯の後ろで気づく【リバースエンド】に十亀の語られなかった過去だと? 気にはなるが 活字中毒にはなれそうもないし これだけでもういいかな

2

納得のいく焦らし方

 2巻で自分の中の評価が一気に上がりました。前巻では2人の関係の始まり方にもやっとしてしまいハマりきれなかったのですが、一旦そこを受け入れてしまえば、2巻は共感できるシーンも多く、話の展開にとても引き込まれました。

 甘さは終盤までほとんどなくて、万の苦悩にかなりページ数を割かれています。母が入院したことで、ホテルの管理、家事、入院費やお見舞い、弟の面倒などをすべて抱え込むことになってしまった万。親戚は頼れと言ってくれるけれど、最初に彼女達がラブホへの嫌悪感を口にしているのを聞いてしまった万は、絶対に頼らないと意地になってしまう。この気持ち、分かるなぁと思いました。高校生ぐらいの時ってもうバイトもできるし、いざとなったら1人でも大人と同じように生きられるだろうって思っちゃうんですよね。実際はすごく大変なのだけれど。そして、大人のさりげない、でも無神経な一言に無性に腹が立って口も聞きたくなくなったりする。

 ですから、万がぎりぎりというか、もはやキャパオーバーするまで1人で何とかしようとする気持ちは、痛いほど分かりました。一方の十亀が、悟から入院のことを聞いて色々こっそり手を貸しつつも、万に一切接触しないところは最初はとてももどかしく感じました。が、彼もそういう万のプライドとかを考慮していたのかなぁとも思ったり。加えて十亀は人に執着しないことを大前提に生きようと決めている人だから、万には本当に気の毒だけど、十亀は彼に対してもそこを貫き通してしまったんですよね。ある意味では一貫していて芯が通っている。頑固、とも言えるんですけどね。そんな痛々しいほど頑張ってしまう2人だからこそ、最後にやっと心が通ったシーンが本当に嬉しくて。ここまで2人を追ってきて良かったなぁと心から思いました。

1

キャッスルマンゴーの繁盛を願って

1巻からの続きから始まります。
夏祭り以降、急に素っ気なくなった十亀に困惑する万。
母が倒れ、部屋はボヤで焼け、満身創痍の万だけどもはや頼れる人はなく…という切なすぎる展開。

人を頼るということは、相手が自分に好意がないとできない…という万の気持ち、少し分かります。
だからこそ、肝心な時に急に素っ気なくなった十亀に腹が立ちました。
万も万で、相当な意地っ張りですけどね…

万の状況を知って影ながらサポートする十亀だけど、万が本当にして欲しかったのは側にいてくれることだったんじゃないかな…
それでも、辛い中よく頑張ったと思います。

長期撮影でケニアに行くことになった十亀に人知れずお守りを贈る万と、お守りを包んでいたノートを大切にとっておく十亀…
万の幸せを願って離れた十亀も、本当の気持ちは万にあったと思います。
1年後の再会でも突き放す十亀に、無事に帰ってきたことで涙する万…
やっと2人は結ばれ、一緒に暮らしてるのでしょうか?万の待つ部屋に十亀が帰ってきてのendでした。

それほどラブラブな様子は見られない2人だったけど、お互いを大切にしているのが伝わってきました。
そして、万のことを面倒くさいという十亀ですが、本当は十亀が一番面倒な人だと思います。

とにかく、切なくて苦しいけど素敵なラストで安心しました。
この先8年6ヶ月といわず、ずっと2人で支え合って生きていって欲しいです。

2

優しさでつながる世界

夏祭りで女子と一緒の万を見た十亀は、万から一方的に距離を取り始めます。理由もわからず戸惑う万に、追い討ちのように、母の入院、ホテルのボヤ騒ぎと、次々と困難が降りかかります。
こういうときこそ傍にいて欲しいのに。「頼るって、相手が自分のこと思ってくれてるってわかってないとできないんだよな…」と涙ぐむ万が、切なくて。そして万は、十亀が自分を無視するのに弟には会うのを知り、悲しくて、だんだん自分の気持ちを自覚していくのです。小さなエピソードの積み重ねで万が恋に気づいていく描写が、上手いなあと思いました。「結局十亀さんは僕より悟の方が好きなんだ」という万の呟きは、恋愛初心者らしくて、幼くて、ちょっとだけ笑ってしまいました。

でも、実は十亀は万をすごく気にかけているのです。ホテルの修理代を稼ごうと万がAVに出演しようとした時は、自分の仕事を放り出して止めに来たし、友人・二宮に密かに頼んでホテルをただで修理させたり。

なぜ十亀がこんな態度なのか。ヒントが吉田のセリフにありました。「監督は恋愛に臆病なんですよ」「自分の好きなものにまで執着しないでどーすんですか」。吉田は穏やかな人柄ですが、鋭いです。そして、吉田がいたからこそ、十亀と万は一年半近く離れてもつながり続けたのだと思います。
十亀に告白し突き放された万は、海外へ行く十亀のために買ったお守りを手渡しできず、名前も書かずにレポート用紙に包んでポストに入れます。このレポート用紙が十亀が吉田に預けた荷物の中にあり、吉田はピンときて、万に渡してやるのです。「受け取ってくれてた」と万が胸いっぱいになるこのエピソードに、2巻で一番ジーンときました。十亀の手が触れたレポート用紙をお守りにして、万は大学受験を頑張り、無事合格します。

恋も人の縁も、ときに細い糸のようで、切れそうなとき、つないでくれる人がいるから続いていくのだと、吉田に教わったような気がします。そうして読み返してみると、悟、万の友人・春日、十亀の旧友・二宮、ラーメン屋台のおっちゃん、叔父叔母夫婦でさえ、二人にはかけがえのない人たちだと思えてきて。人は一人で生きているわけじゃない。気づかないうちに優しさに支えられてつながっているのですね。そして、そういうメッセージをおくびにも出さないこの物語が、またいいなあと思ってしまいます。

帰国した十亀に、吉田のはからいで荷物を渡しに行く万(ここでも吉田のアシストが光ります)。それでも頑なな十亀。万にもらったお守りを大切にしていたくせに。最後は、言葉じゃなく、万のあふれる涙に心が突き動かされるところは、映像の仕事に関わる十亀らしいと思いました。

やっと結ばれて、半同棲の暮らしをしている二人が少しだけ出てきて、物語は終わります。明かりのついた部屋を見上げ、眠る万を愛おしそうに見つめる十亀は、幸せそうです。でも、二人にはもう一山あるのですよね。小説の方をまた読みたくなってきました。

5

再読で評価が3段階UP

1、2巻まとめてのレビューで失礼します。

タイトルの「マンゴー」に食べ物センサーが反応して購入したこちら。
初回から4カ月あけて再読してみたら、「しゅみじゃない」→「萌2」に変わりました。

最初に読んだときは主役2人の性格が受け付けなくて…。十亀がさんざん万に失礼なことをしておきながら、弟の貞操の危機!となっただけで「お前は謝らないのか」って何様やねーん!と嫌いセンサーが作動。万も自分じゃ何もできないのに意地張ってばかりで、十亀にも過剰反応だしで嫌いセンサーがこちらも無事作動。主役両方嫌いで終了、だったのですが。

十亀も万も不器用で不憫で。十亀の状況で生き抜ける自信がありません。家族全員一気にいなくなったら…なんて想像しただけでもう…。
万の方も上の子って言うだけであんなにつらい思いを…。自分、次女なので万の弟ばりに甘え上手の頼り上手です。すみません。となぜか謝りたくなってしまう。「信用できないと頼れない」ってどれだけ傷ついて来たの!?とりあえずおばちゃんとこでごはん食べて行きなさいよ!って言いたくなってしまう。前回嫌ってごめん。でもやっぱり無理しすぎだし、意地張りすぎだと思う。

主役2人に対する印象は180度変わったものの、変わらないものもありました。
弟、いくつなんでしょう?中学生に見えない子供っぽさとサイズ感。小学生でも中学年くらいにしか見えないのですが…。父親のお葬式のとき、万と2、3才違いにしか見えなかったけれど、そうすると万が高2だから中2以上になってしまう。見えないんですよね、10才超えているようには。
父親がいなかったせいで大人の男の人に甘えたい気持ちは分かるのだけど、十亀への懐き方に何だかイラっとする。自分も姉にそう思われていたのかとドキッとする。
十亀には弟に似ているから弟にできなかった分まで可愛がりたいという理由があるのも分かるし、弟も父親に甘える感覚だというのも分かるのですが、万に肩入れすればするほどイラっとする。ものすごい当て馬効果でした。

こころに傷を持って、それでも必死で生きてきた2人がようやくたどり着いた安らげる場所。万の胸の中で眠る十亀を見つめる万の目線の優しさに、気付けば涙が。

一回読んで「嫌いだわー」と思った方はぜひとももう一度試してみてほしいです。
実は結構早い段階で本棚整理中の「手放すリスト」に入れていたのですが、本棚に戻しました。そんな変化が起こるかもしれませんのでぜひ。

2

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