君に 甘い甘い 好きをあげる

リンゴに蜂蜜

ringo ni hachimitsu

リンゴに蜂蜜
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神115
  • 萌×285
  • 萌64
  • 中立27
  • しゅみじゃない6

--

レビュー数
55
得点
1134
評価数
297
平均
3.9 / 5
神率
38.7%
著者
秀良子 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
東京漫画社
レーベル
MARBLE COMICS
シリーズ
リンゴに蜂蜜
発売日
価格
¥629(税抜)  
ISBN
9784864420013

あらすじ

松田夏樹・大学2年生…ゲイ。
付き合っている男に突然結婚すると言われ、
年下の男に唐突に「カレー部入んない?」と誘われた。
寂しさも哀しみもカレーが大好きなアイツが現れてから
少しずつ幸せへと形を変えていく---。

すごく甘くてちょっぴり可笑しいコマノ&夏樹シリーズほか
10年振りに訪ねてきた同級生とのひと夏を描いた
『世界の終わりのなつもよう』を収録。

コマノと夏樹のラブな描き下ろしも収めた
極上の逸品?
(出版社より)

表題作リンゴに蜂蜜

19歳,カレー部後輩
20歳,大学の先輩

同時収録作品世界の終わりのなつもよう(前編・中編・後編)

その他の収録作品

  • 渚の青いパラソル
  • So Low

レビュー投稿数55

雰囲気がすごく好き。

読み返し。

二人が付き合っている描写からお話は始まり、
そこから出会いの話に移ります。

ゲイの夏樹と、ノンケのコマノ。

夏樹は付き合っていた男性に突然結婚することを告げられます。
傷心の夏樹は大学の食堂でカレーを食べていると
突然「カレー部入んない?」と言われます。
この声をかけた人間こそコマノです。
そこから二人のお話が始まります。

最初はコマノが宇宙人みたいで苦手だった夏樹。
そんな夏樹の気持ちを知ってか知らずか
お構いなしに構ってくるコマノ。
ほんとに宇宙人だなぁと思いながら読んでいました。
とにかくコマノが、何を考えているのかわからないんですよね。
でもちゃんと夏樹に対する気持ちを伝えるシーンはあります(*´▽`*)
そのあたりのシーンがすごくキュンとするんですよ。
あぁたまらないなぁ…。


秀良子先生の作品って独特の雰囲気があって好きなのですが
こちらの作品の二人の雰囲気もとてつもなく好きです。

表題作以外のお話も入っていて、そちらは切なくもあり儚くもあります。
でも、やっぱり私は夏樹とコマノのお話が大好きです。

0

大好き!

こちらの作品も再読です。
コマノと付き合い始めてからの海のお話と、コマノとの出会いである元カレとの別れとカレー部のお話が収録されています。

皆で海に遊びに行って近付いて来る女子にそれぞれが嫉妬しつつ、陰で2人がイチャつく様子がとても萌えます。

そして秘密の恋人同士からカミングアウトしようと手を繋いで皆の元に戻ったら、新しいCP誕生に誰も2人に注目していなかったオチにクスッとしました。

コマノとの出会いのきっかけになった元カレの自分勝手さには反吐が出ます。
そしてコマノの強引さがどれだけ夏樹の救いになったのだろうかと想像しました。

飄々としたコマノに隠された鋭い観察力にキュンとしたお話でした。

そして同時収録作の「世界の終わりのなつもよう」は不思議な感覚のお話でした。

1

やっぱり好きだわー

作者さん買いで読んだものを再読してレビューしています。

1話目「渚の青いパラソル」と2話目の「リンゴに蜂蜜」は同カップルのお話で、時系列で言えば「リンゴに蜂蜜」の方が先なのですが、あえてのこの順序なんでしょうね。
その方が印象的です。

作者さんはコマノのようなチャラい男を描くのが上手い。
コマノはグイグイくるタイプのチャラですね。
夏樹の事は女の子だと思って声をかけて来たわけですが、男だと分かっても攻撃の手を緩めない。
まさに獲物をしとめる狼のように。
コマノにとっては男であろうが、女であろうが夏樹ならばいいって事ですね。チャラそうでいて一途な感じがギャップ萌えでした。

こちらのカップルの話は「彼の薔薇色の人生」に続くので、合わせてそちらも是非。

もう一つのお話「世界の終わりのなつもよう」前中後編 として同録。
こちらのお話もまた心に響くお話でした。
世界が終わるとしたら何をしたい?ってこちらにも問いかけているような。

自分には何もないと思ったら、青春の1ページの淡い思い出が蘇ってきて…昔好きだった人に会いに行こうとなったお話。
思い出ってやつは輝いて見えて、だけど現実は現実で。
高木も会ってはみたけど自分がどうしたいのか分かって無い様子。
ですが、高木が会いに来た事で宮脇には新しい感情が生まれて、変わらなきゃっていう意識も芽生え始めています。
終わりじゃなくて、また始まる。そんな予感のするお話でした。

1

コマノ×夏樹大好き

コマノ×夏樹のシリーズ大好きです。
秀良子先生の描く、何だかフワッとした掴みどころのないコマノのような男の子好きなんですよね。
ゲイであることにコンプレックスを持っている夏樹をコマノが偏見なくぐいぐい攻めるところが良いですね。初めての感覚に胸がいっぱいになる夏樹が切なくて可愛い。
夏樹が子どものころに見たゲイカップルの描写がすごくキレイで印象的でした。
この後に続く「彼のバラ色の人生」も好き。

同時収録「世界の終りのなつもよう」ノストラダムスの大予言あったなー、と思い出しました。笑
世界が終わるとき自分が何をしたいか…少し考えさせられましたね。
世界の終りに反して、これから始まるってとこで物語は終わりなので、描きおろしでその後の二人の話が読みたかったなー。

1

セリフがしみる

先生2作目。
表題作。コマノが夏樹を好きになったと言う時のセリフがいい。
夏樹がすれていなくてかわいい。
キス魔のコマノいい
ストーリーにかぶさるモノローグが効いている。

もう一編も…最初はぎこちなかったけど少しずつ距離が縮まり、気持ちを吐露する場面が好き。
高木が突然訪れ、会う毎に意識し始めた宮脇がちょとずつこぎれいになっていく。
同時に二人の今の心のうちが語られ、交差していくのが心地よい。
髪を切るシーンがまさに!で、髪を切られながら言えなかった本音を言い気持ちも髪も軽くなる→気持ちが通じるのがいい。
どのお話もタイトル回収がステキ✨

刺さるセリフもたくさん
「さみしさはスーパーマーケットで襲ってくる」
「世界は暦が終わってまた始まる」
「ずっとそこにいたらだめなんだよ」等等。 

あとがきの「幸せになることに不器用な人たちがそれでも幸せになりたくてもがいている、みたいなものをいとしく思います」もお人柄が伺えて好き。

0

夏を感じた

秀良子さん、すごいわ。
このふわっとしてるけど切ない雰囲気。
色んなことを考えさせられちゃうストーリー。
夏だなぁ。

コマノはチャラそうに見えて、意外と一途なのかも。
夏樹に、「今まで 悲しいこといっぱいあったんすね」と、いうところが好きです。
夏樹のことよく見てるし、よく理解してるんですよね。
夏樹がクソな元カレに流されなくてよかった。

同時収録作は、断然切ない。
恋なのか執着なのか……
リセットされてまた始まって、きっとこの関係もリスタートするんだと思う。
二人の続きを読んでみたかったなぁ。

0

ずっと好きな作品

秀良子先生の作品は毎度読後に、はーーー好き…って気持ちになる。はーーー好き

あとがきで先生が「幸せになることに不器用な人たちが、幸せになろうともがく」と書かれていますが、私も大好きです。

◾︎表題 ※半分
◾︎コマノ(年下)×夏樹(ゲイ) 大学生
鹿の夏樹が狼コマノに食われるのを見守る作品です。
コマノは無神経なようで色々考えてるタイプではなく、ただの無神経陽キャだと思うのですがどうでしょう?でも、人を不快にする無神経ではない。
とても秀良子先生で、決して BLセオリーっぽくはなく個性があり、それでいて大学生を二人並べて動かした結果として何らの違和感もないのが凄い。漫画がうまい!!

◾︎世界の終わりのなつもよう
◾︎宮脇(黒髪) 高木(会社員) 高校の同級生
高校の同級生を名乗る奴が突然現れたら、そら宗教かねずみ講かと疑って然るべきです。
ラストまで焦燥感が続き、台風後には晴れやかな気持ちになっている作品です。今後の彼等は描かれていませんが、秀良子先生の作品ならこれがバッドエンドへ向かうはずがないと思う。
高木の少し過去から現在をセリフで表現せず絵で見せたところが漫画として好きでした。

0

じんわり真夏に溶けていく恋

 時間をかけてじわじわと甘さが沁み渡っていくような作品でした。2作品収録されていますが、どちらも真夏が舞台となっており、そういった季節感の演出も楽しめると思います。

◆リンゴに蜂蜜(表題作)
 攻めのコマノと受けの夏樹が既に付き合っているところから始まります。サークル仲間で海に来ており、夏樹にべったりな女子のお陰で2人の間に一時不穏な空気が流れつつも、互いの嫉妬をスパイスにしてより強固な関係になるところが逞しくもあり、青春だなぁと感じました。そこから時系列を遡って、2人の出会いが描かれます。夏樹は初めて愛し合った年上の男性に突然結婚すると告げられ、裏切られた気分だった時にコマノと出会い、彼のお陰で前の男性を吹っ切ることができたんですね。ノンケのコマノが夏樹との距離を飄々と詰めていくのがスマートでした。

◆世界の終わりのなつもよう
 高校時代に宮脇のことが気になっていた高木は、近々地球が滅亡するという予言をテレビで聞き、居ても立っても居られず彼に会いに行きます。突然ほとんど関わりのなかったかつてのクラスメイトが訪れたことに驚いた宮脇は、一旦は追い払おうとしますが、高木の至って真面目な態度に段々絆されていきます。最初は高木の行動が突拍子もないことに感じられたんですが、彼視点の話を読むと非常に共感できました。付き合っている彼女と結婚まで話が進んでいるのだけど、高木は彼女を心から好きだという実感が持てず、本当にこれでいいのかともやもやしていて、そんな時に予言を聞くんです。最後の最後くらい、自分の気持ちに正直に、直感に従ってみたいという衝動に突き動かされたんですね。夏の情景の描写と斬新なきっかけでの再会が素敵な作品でした。

0

隅から隅までじわっと沁みる秀ワールド

最初のページを見て、昔見たフランス映画を思い出しました。
こういうシーンで始まる映画あったな、と。
老化に伴いシナプスが正常に稼働しなくなってきつつあるのでタイトルが思い出せないけれど、パトリス・ルコントか誰かだったように思います。

そんな雰囲気のある始まりの作品集。
コマノと夏樹の短編2つと描き下ろし、10年振りに再会した高校の同級生・高木と宮脇の話が収録されています。

【渚の青いパラソル】
ところどころに挿入された回想シーンが本当にフランス映画の趣き。特に両親に連れられた小さい夏樹が海辺を歩くシーンは、両親の視線の先、夏樹の視線の動きの描写が秀逸で、こういう表現は文字だけでは絶対にできないものだなと思わせます。無音なのにカモメの鳴き声や旋回するとんび、波の音、遠くのざわめきという音や、灼けた砂の熱さまで伝わってくるような3ページです。
仲間たちと海に行ったコマノと夏樹がお互いに嫉妬し合うものの結局は…というヨーロッパっぽいユーモアが効いた内容と相俟って、短編映画を見たような気持ちになれました。

【リンゴに蜂蜜】
男が好きだと自覚してから数年。片思いばかりで初めてを捧げた相手に現実を突き付けられた夏樹(大学2年)。「そこまで好きじゃなかったな」と思いながらも、本当はどこかでずっと一緒にいられたらと思っていた自分に気付いてしまいます。
そんなときになぜか夏樹にちょっかいをかけてくる1年のコマノ。どういうつもりか分からない。嫌なのに気になる。
というコマノと夏樹の始まりの話です。
夏樹は軽いし、思ったことをすぐ口にするタイプ。こういうひとって無意識にひとを傷付けてしまうけれど、他意はないから逆に信じられる部分もあるような。
言葉選びが美しいモノローグと軽妙な会話が楽しい作品です。

【世界の終わりのなつもよう 前中後編】
2012年12月22日に世界が終わる。終わってしまうならどうしても会いたい。
というわけで突然現れた高木に戸惑う宮脇。
卒業から10年経って、卒業後はもちろん在校中ですら親しくなかった同級生がやって来たら、「宗教?壺?水?」と構えるのは当然ですよね。同性ならなおさら。
警戒していた宮脇がだんだん高木の訪問に慣れていくさま、昔の「何かになれる」と信じていた自分と今の「何にもなれていない自分」の対比が描かれています。
ぼさぼさに伸びた髪と無精髭。卒業アルバムの自分とはかけ離れているのに、それでも会いに来る高木。10年想い続けて「あの頃」の宮脇に会いに来た高木に対して会いたかったひとに会わせてあげることのできない無力感や、そのせいで感じないようにしていた自分の不甲斐なさと見ないようにしていた現実に向き合わざるを得なくなった宮脇の感情の揺れが見事に描き出されています。
高木の方も、自分が逃れられないレールの上にいると気付いたとき、胸の奥にしまった想い出に逃げようとして、宮脇に会いに来た。想い出はいつも甘やかで、当時も見つめているだけだったからこそ頭の中で自分の好きなように創り上げられてしまう。
昔好きだったひとをエゴサーチすると「どちら様?」という現象が起こりますね。相手も順当、もしくは過剰に年を重ねた姿を見て、それだけの時間が流れたこと、もう会ってみたいと思った少年はどこにもいないことを思い知る。想い出ってずっとそのときの姿のまま、そこに行けば会える、待っていてくれると思ってしまうけれど、それだけに自分が過ごした年月と同じだけ想い出も年を重ねていることに驚いてしまいます。当たり前のことなのに不思議。
少しでも近付けようとひげを剃っても髪を切ってもらっても、それだけでは戻れない昔の自分。「会わせてあげられなくてごめん」と言う宮脇への高木の反応で、 高木の幻想が終わったことが分かります。
高木に切ってもらった髪をちゃんとプロに仕上げてもらおうと思う宮脇と、去っていく高木。2人はこれから滅亡するんじゃなくて始まり直す時を、現実を、どう生きていくのだろう。
余韻まで楽しめる作品でした。

3

辛くないカレーをあんたの為に…コマノという男

久々に再読。

「渚の青いパラソル」
初めて読んだ時に動悸がおさまらなかったシーン……フランクフルトを買いに行くと言って皆に隠れてキスするシーン…にまた大いに萌えました。
ゲイであることを隠してる夏樹先輩とノンケだけど非常にフラットなコマノの恋は、まだひみつ…
小さな時に海で見かけたゲイカップル。みんなその空気に気づいてた。なら今の自分たちも実はバレバレなのかもよ?パラソルの下で触れ合わせる指先に、その空気が滲むかもよ?

「リンゴに蜂蜜」
続いて過去に遡ってコマノx夏樹の馴れ初めへ。
髪が長くてフェミニンな夏樹は、リーマンの彼から結婚話を聞かされている。だがソイツは夏樹と別れる気は無いらしい…
愛を得られずの虚しさに、学食で1人カレーを食べる夏樹。そこに女の子と間違って声をかけてきたのが一つ下の学年のコマノだったのです。
夏樹は素っ気なくしてるのにコマノは何故か付きまとってくる。彼とモメてる現場まで見られたり。
夏樹にとってはコマノは宇宙人。誘いに乗ってみたら今度は唐突にキスされて、可愛いと言われて。
ここで終わりです。
私はまず恋人の2人、次に過去編というこの描き方がすごく好き。
もし世界にコマノみたいなフラットな子がいっぱいいたら、世のLGBTたちはどれだけ生きやすいだろう。誰かを好きになることが怖いことじゃなくなるじゃない?

「世界の終わりのなつもよう」前編・中編・後編
2010年発表。一時期流行った「マヤ暦」での世界の終わり予言と絡めた物語。
マヤ暦では2012/12/22に世界が終わる、とある。だから世界が終わる前にどうしてもあなたに会いたくて、といきなり覚えてもいない高校のクラスメートが家に訪ねてきて…という話。BLとしては「未満」ものなんだけど。
「最後の晩餐」「もし明日地球が滅亡したら」というお題、よくありますよね。自分だったら何かな、何したいかな、誰と居たいかな、やり残してる事は?できなかった事は?
この物語は何も提示しません。世界は2012年で滅亡しなかった。世界がまだ続くのなら、やりたいと思ってた事、会いたいと思ってた人に、進んでいけるのかな。
世界は終わらなくても、「私」は明日が今日と同じとは限らないから…

「So Low」
コマノと夏樹のイチャイチャ。夏樹は恥ずかしくて、コマノはそんな夏樹がたまんなくて…早漏。

3

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