エンドゲーム 2

エンドゲーム 2
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神41
  • 萌×222
  • 萌12
  • 中立12
  • しゅみじゃない7

--

レビュー数
22
得点
341
評価数
94
平均
3.8 / 5
神率
43.6%
著者
山中ヒコ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
シリーズ
エンドゲーム
発売日
価格
¥571(税抜)  
ISBN
9784403662966

あらすじ

「殺したのは、オレだ」 ――衝撃の告白を聞いた克哉(かつや)は透を詰り、家を飛び出した。 透が母を殺したという事実より克哉を苦しめるのは、二人で過ごした幸せな日々が全て、償いのための偽りだったかもしれないこと。 自暴自棄になって街をさまよう克哉だが、そこにある男の影が忍び寄り……?  番外篇二篇も収録した、感動の完結巻!!

表題作エンドゲーム 2

養子・柔道選手
挿絵画家の養父・13歳年上

同時収録作品番外篇 1

大学生
大学生

その他の収録作品

  • 第七話 好きになってはいけない人
  • 第八話 殻の割れたヤドカリ
  • 最終話 別れの日の朝のこと
  • 番外篇 2
  • 幸せな機械
  • あとがき

レビュー投稿数22

評価が分かれる2巻かな?

克哉の母親を死なせた犯人が判明する2巻。
正直評価が分かれるのが理解できる。
倫理的に受け入れられない人がいるのもわかる。
誰も罰を受けなかったことに私もモヤモヤはある。

でもですね、透が克哉への贖罪と情愛の気持ちの間で揺れ動きながらも、克哉と過ごした日々を「本当に楽しかった」と振り返る。このシーンに私は心を持ってかれちゃったんです。
そして克哉と身体は結ばれても決して最後まで「好きだ」と言わない透。
この終わり方も良い!!
1巻は小説っぽいと思ったんですが、2巻は映画のようだなーと感じました。何故だか。

BLとしての萌えは正直あまり感じない作品だと思いますが、そこを重視しなくてもいいかなーと思えました。(透の元カレ・黒田との過去話はBL的萌えありです。)

1

最高のラストでよかった。大好き

透の秘密…やっぱり克哉の母親を轢き逃げしたのは透じゃなかった。
克哉が思った通り!

でも透としては、責任を感じるのは当然だしわかる。

黒田が悪い奴で(あとがきで「くらい しんきくさい 黒田よ」×2回&一人エグザイるw と言われてたの笑ったw)

黒田がなぜ自分を見殺しにしなかった…と聞いた克哉の返事に感動。
「……もし俺が透に育てられてなかったら きっとあんたを見殺しにしてた」
「……透に育ててもらったから あんたを殺さずにすんだんだ」
てやつ。

こんなん聞いたら、透ちっこく丸まって泣いちゃうよね。
その時の透の心象風景が…黒田とすれ違って、ちび克哉によしよしされている図なのが泣ける。

克哉が名古屋に発つ場面もよくて。
ドキドキからの、じーん。
透が克哉に好きと言えないのが切ない。
気持ちが伝わりそうなものなのに、克哉はまだ若いし?透の本当の気持ちまでは分からんのがまた切ない。
これが本編ラストなんですね。

番外編もよかった。
黒田が過去編で超イケメンで!
ああなったのも生い立ちなんだなと(何でも生い立ちのせいにしたらあかんけど) 
あ、それと病気で余命いくばくか…もあるか。

克哉と透はプラトニックのまま終わるのかと思ったら…きましたね!

でも克哉は名古屋にいたままで耐えたね。
実家に戻るたびにああなっちゃうのは仕方ないよねw
なんせ若いし、長い年月我慢してきたものが溢れているわけだし、体育会系だしw

透が克哉へ言えない言葉を、いつか言ってあげられるようになるといいな。
ただ、言えるようになった頃は、克哉も大人になっていて、もう透の気持ちがわかっているんじゃないかなとも思う。

全体的に、辛い場面が本当に辛かったけど、最小限の描写だから読み切れた。
その辺のさじ加減ありがたい。
作家さんの腕の見せ所だと思う。

しかし、先生が描く人物は色っぽくて魅力的。
ゆるい顔もきゃわいい。
(目の描き方が、雲◯先生に似ている気がする。好き)

あと、平井もいい。
当て馬的立ち位置だけど、克哉とのライバルな会話が笑えるし、透の理解者でもあるもんね。

透のかわいらしさはある意味、魔性ねw
本人全く無自覚の天然のやつ。

構成とかも良いので、またじっくり読み返したい。
辛い場面あるけど、ラストがわかっているので、次読む時はまだましかなw

3

賛否両論あって当然、でも結果から考えてもいいのかもしれない

 やっぱり透が運転していて轢いたわけではなかったと知り、まずはほっと一安心。でも、黒田が飲酒していたのを知っていながら、彼に運転を任せた透にも当然責はあります。飲酒運転に対する戒め、世間の認識がもっと甘く、皆が今より気軽に飲酒運転をしていた時代というのは確かにありました。それでも、人を轢き殺してから初めてその恐ろしさに気付くのはあまりに遅過ぎる。目の前で血塗れの母親が息絶えていくのを見守るしかなかった、幼い克哉の姿には涙が出ました。絶対にしてはならないこととして改めて自戒すると同時に、どうしても黒田の名前、彼の車両を通報できなかった透に対する不信感が湧いてくるわけです。

 けれど、そこから透と黒田がどんな恋愛をしていたかが徐々に明らかになっていきます。熱のない人間だった黒田を唯一熱くさせ、彼に手作りの指輪まで作らせた透。柔らか過ぎる性格のあまり人にいいように使われて終わってしまいがちで、誰かと深い関係を築いたことがなかった中、多少強引にでも自分に近づき、好意を伝えてくれた黒田にとても心を許し、好きになった。黒田も元から人でなしだったわけではなくて。だからといって犯罪はけっして許容されないけれども、透が通報できなかった心情が痛いほど分かり、やりきれない気持ちになりました。犯罪を犯してはならないのは当然で言うだけならとても簡単ですが、実際に自分が意図せず当事者になってしまった時、ただでさえパニックになっている頭で、他の様々な要因から誤った判断を下してしまうことは、誰にでもありうることだと思います。

 もちろん、罪は背負わなければならない。そして、通報しなかった代わりに克哉の人生を背負った透。それが正解かどうか、解釈は人それぞれだと思います。真実をいつでも話す覚悟をしていたということは、克哉が自分を訴えても構わなかったということ。でも、透と長年過ごした克哉はそうしませんでした。それで十分なんじゃないでしょうか。たとえ結果論であっても、真実を知った上で克哉は透を嫌いにならなかった、好きでいてくれた。別の家庭に引き取られていても、これ以上幸せになれたとは限らない。唯一残った被害者である克哉がそれを透の贖罪だと許してくれたのなら、第三者に言えることはもうないんじゃないかと思いました。

7

萌えることを拒否したくなる

伊藤克哉(高校生)×透(養父 絵描き)

義父モノがあまり好きではない上のこの設定。
透の感情に心を寄せる事ができない。犯罪ですし、好きな男が運転してたからひき逃げ幇助するってまともな感覚ではない。実行犯ではなくても透は社会的に罪を償ってないわけで。
黒田番外編でフォローが入りますが、もちろんのごとく黒田のことを想えない。

堂々と反社会勢力モノとか、明らかに下衆であることを許容しているならまだしも、この作品に萌えることを拒否したくなる。正直言って泣いてる透のもとに克哉が走って帰ってくるシーンとか、大学生克哉のストーリーとかめちゃくちゃ好きなんですが、自分の中の倫理観が萌えるべきではないと言ってくる。
これでストーリーの筋に納得いったら、萌は度外視して作品としてすきなのですが、それも納得いかないので。

2

どこまでいっても犯罪者

え? 自首しないまま?
え? 時効ってこと?
え? 受も犯罪者ですよね?
せめていい人キャラなら、受おまえだけでも自首しろよ!
ヒトヒトリ殺めておいて、罪も償わないで、
なんで最後は「めでたしめでたし」なの???
え?えーーーーーーーーーーーーーーーー!?
という驚愕かつストレスフルな感想しか残らない作品でした。

まず攻受それぞれが事件の真相に対して
葛藤があまりにも浅薄すぎやしないかと。
犯人を知っていて通報も自首もしなかった受を
実行犯でないというだけで攻がすぐ許してしまっている。

受にいたってはそもそも、自分が犯した罪に向き合わず(自首もせず)、
不幸な幼少の攻を引きとり育てるという
なんだか贖罪ぽい行為でごましかしてません?
さらに受にとって都合がいいことに
攻が養子先でDVをうけていたエピソードまであるんだもの。
美談になりますよね。いいことしてる風になりますよね。
なんか贖罪ぽくなりますよね、だから自首しなくていいんですもんね?
という感じがどうしてもしてしまいました。

しかも攻をひきとってからは殺人に関わる罪を犯してるくせに
結構のうのうと生きてんな〜、
という印象がどうしても拭えませんでした。
(いじわるな意見ですみません…)

あくまで主観ですが、
結局、そういった倫理観をぶちやぶってしまうほどのドラマを
提示してもらえなかったので、
攻を引きとり育てたことが贖罪になっているとは思えなかったし、
受のことをどこまでいっても罪を償なわなかった犯罪者としか
とらえることができませんでした。

その要因はひき逃げ事件が受が犯した「罪」というより、
あくまでふたりの恋愛を盛り上げるためのエッセンスの域を
でていないからではないかと…

1巻までは非常に楽しく読ませてもらっていたので残念です。

1

忘れられない一冊

山中ヒコさんの作品はどれも大好きですが、中でも一番好きなのがこの作品です。
現実的にはちょっとありえない展開だったり登場人物の考え方だったりしますが、それをすらすらと読めてしまうのは、ヒコさんの描く「間」がとても上手いからだと思います。

とにかく一度何も考えず読んでみると、思わぬところで胸がツンと来ます。犯罪とかそういうことはいろいろ抜きにして、登場人物たちの心情にだけ焦点を当ててみると、これほど悲しい物語もないです。

少し触れたら崩れてしまう、壊れ物みたいな関係の2人が最終的に行き着く先は、決してはっきりとはしない、けれどこれ以外だったらがっかりしてしまうような…ヒコさんはいつも完全なハッピーエンドで物語を終わらせないイメージがあるのですが、この作品もそう。余韻が残るからこそ、忘れられない一冊です。

5

贖罪と罰

贖罪と罰

罪を受け入れ贖罪を続ける者と
罪から逃亡した者

二度と恋なんてしちゃいけない


挿絵画家の伊藤透は、幼くして交通遺児となった克哉を引き取り
過剰なほどの愛情を注ぎ平穏に暮らしていた
青年に成長した克哉は、養父である透に道ならぬ恋心を抱いていた
そして、透もまた親以上の感情持ちながら克哉を大事に見守ってきた
家族として暮らす幸せを感じながらも、お互いへの気持ちを燻らせていく
でも、透は決めていた この思いは絶対に伝えないと・・・
そんな中、黒田が克哉の前に現れ、あれはひき逃げで
犯人はまだ捕まっていないと告げる
事件当時幼かった克哉は事件の記憶が曖昧だった
記憶をたどり事件を調べていくうちに、
透が犯人かもしれないと疑惑が生まれる

克哉は自分を引き取ったのは贖罪のためかと透をなじります
透は最初から克哉が望むかぎり一緒にいて事実を知って
離れたいと望むならそれを受け入れる覚悟をしていた
実はひき逃げの犯人は黒田で、当時恋人だった透はその車に
同乗していたのでした 黒田は海外へ逃亡し透とは音信不通に・・・
その後、克哉は孤児院に入り里親の元に引き取られるが、
虐待にを受け孤児院に戻ってきます 
克哉を遠くから見守っていた透は克哉を養子にします 

出会った時の二人の状況は最悪でした
でも、お互いの存在に希望を見出し一緒にいたいと思い
これまで暮らしてきた 一緒すごした時間の中で育んできた
愛情は簡単に手放せるものではなく
克哉はすべてを知ったうえで透を抱きしめます 
でも、透は最後まで克哉に好きだと言わなかった
好きだと伝えたいけど、それを言わないことが
自分で決めた罰なのだろうと思います
だから克哉は本当に透に愛されているのか
確信が持てないまま終わっています

罪から逃れようと海外に逃亡した黒田は、
画家として成功する矢先に心臓の病気が見つかり余命宣告されます 
逃げた果てには何も残らなかった
画家としての成功も 憎むほど愛した透も
だから、克哉と透の前に現れたのは最後の悪あがきだったのかも・・・

一応ハッピーエンドではありますが、何となく不安が残る話でした

2

すっきりとは…しません。

番外編2編(黒田視点、克哉暴走編)+書き下ろしを含めた完結編。
完全にハッピーエンドとは言い難い感じでした(´・ω・`)
いつか透が自分の気持ちを克哉に伝えられる日が来ますように…。
そうじゃないと…本当は両思いなのにグルグルしている克哉があんまりだ(ノД`)
黒田と透がしてしまったことは決して許される行為じゃないけれども…それでも幸せになってほしいと思う。
「機械」だなんて悲しすぎる。

本編では「黒田最低!!!」としか思えなかったけれど…番外編にやられました・゜・(*ノД`*)・゜・
「あの時」がなければ…「あの時」逃げなければ…そうしたら全然違う未来が訪れたんじゃないかと思うとやるせない。
自分の気持ちを憎しみに変えることしか術を持たなかった黒田が悲しい。
真っ黒に塗りつぶしたキャンパスが苦しくて仕方ない。
病気は治らないのかな?
せめて…命が尽きる前に心穏やかに過ごせる日が来て欲しいと願ってしまう…。
自業自得といえばそれまでだけど…。゜(*´□`)゜。ウェェェン!!

2

評価が別れる作品

倫理的な面と、現実的にこれはないでしょ!という点から評価の別れる作品だと思います。

実際あれだけの過去が、二人の間にありながら、最終的に恋愛関係(?)に発展するという展開には、違和感を持たざるを得ません。ドラマチックすぎるし、ご都合主義という印象も拭えません。

がしかし。それが分かっていても、きゅんとしてしまう。切なくなってしまう。韓国ドラマを見ているのと近い感覚?!と言ったら失礼かもしれませんが、障害が多いからこそ燃える…萌えてしまうのです!

この作品に感しては、作中に起こる様々な出来事について、あまり根拠を深追いしないほうが楽しめる気がします。ファンタジーとして読むと、入り込んでいけるというか…。

克哉のあふれでる亨への愛情と、他の方も書いてらっしゃいましたが、がっつきが本当素晴らしい!(笑)相手のことを好きすぎて自分をコントロールできなくなっている攻めが美味しすぎました。コントロール不良でヤンデレや鬼畜に走られると萎えるのですが、克哉は一応ちゃんと亨のことを大事に思っているし、尊重してますからね。

1

皆、悲しい。

メインの二人も黒田も切ない。
一応、ハッピーエンドではあるし、二人は関係を持ったし、これからもこのままなのでしょう。
けれど、私は少し不安な感覚が残りました。

色々考えると設定は微妙な点(素人の克哉が気付くくらいだから、警察も透を疑うだろうとか、無関係な人が子供を引き取れるのかとか)が多いのですが、親を殺したかもしれない、殺していないけれどずっと黙っていた人、もう憎む感情を超えてしまった点は、これでいいと思います。
だからこそ、二人は幸せにならなきゃいけないし、けれど真の意味での幸せにもなれない。
重い何かを背負ったままでも、このままずっと二人でいてくれたらいいなあとは思います。

2

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