ますらおの人魚姫 下

masurao no ningyo hime

ますらおの人魚姫 下
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神9
  • 萌×23
  • 萌2
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
3
得点
64
評価数
15
平均
4.3 / 5
神率
60%
著者
りーるー 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784199610615

あらすじ

八百年以上生きる人魚の汐から
「人魚還し」の血の持ち主だと言われた
怪談師の津之介。
ある夜、自分に似た悪霊・潮比三に襲われ、
その瞬間、魂が時空を超え
500年前にタイムスリップ――
先祖の津四郎となって目覚めた!!
そこで出会った昔の汐と契りを交わす一方、
人魚と人間の争いに巻き込まれていき…!?

表題作ますらおの人魚姫 下

怪談師
だいたい800歳の人魚

その他の収録作品

  • もうひとつの うろこのはなし/カバー下:あとがきのようなもの

レビュー投稿数3

思い出は今もここにある

上巻で、少しづつ謎が明らかになり、過去の因縁からの闘いが始まりそうになりますが・・・
過去を生き直すことによって今の記憶も変わっているというSFのような展開となり、一気に読み進みたい気持ちと、落ち着いて理解をちゃんとしないと、という気持ちで身をよじらせながら読みました。

身体をつなげ体液をもらったことで汐が神威を得て、変化、進化する様にはますます驚かされました。
綺麗な日本語表現に加えて現代っぽい言葉、超進化、そしてゲーム用語っぽい言葉、ハイパーメタモルフォーゼ、と3つの表現がされてるのも、さらにおもしろいです。
この物語はこのように、いくつもの見方、いくつもの表現が似合う、複雑なお話だと感じました。

決着をつけるために覚悟をした汐は、津四郎にすべてを忘れて平和に暮らせるようにと術をかけます。
アンデルセンの人魚姫のラスト、泡になって消える、忘れてもらうことを決意した人魚姫の切ない気持ちを思い出します。

しかし、津四郎は術をはねのけます。
「人間には魂ってもんがあんだよ」
「たとえ肉体が忘れても魂だけは忘れやしねえんだよ」
なんとかっこいい、なんとしびれる台詞、読んでいて身震いしました。
海の中で涙を流す汐の表情と台詞、気持ちを込めて畳みかける津之介の言葉。
めちゃくちゃしびれる告白シーンでした。
二次元、白黒のシーンなのに、ぱーんと脳内に水しぶきと光が舞う様が浮かびました。

500年物の悪霊に立ち向かうラストに向かっていく流れ、面々は、ゴレンジャーのよう、サイボーグ009のよう、HEROのOPのよう、と感じました。絵では並んではいないのですが、揃って悪に立ち向かっていく様子が、力強く感じて、とってもかっこよくぞくぞくしました。

そこから先は怒涛の展開、予想外に次ぐ予想外、どきどきしながらストーリーを追うのに必死になります。特に、津之介、津四郎、潮比三というつながりの濃い3人の関係、対立を追うのが難しいのですが、やがてすべてが解きほぐされていく様子は爽快でした。
そうしてすべてが解きほぐされ、津四郎の500年間に及ぶ覚悟と行動があったうえで結ばれた津之介と汐。
津之介と津四郎の関係と気持ち、思い、思い出、かみしめるように伝わってきて、涙が出ました。素敵な、とても素敵なラストでした。

巻末におまけ漫画が2つ。
本編とのバランス含めてすごくいいです。

あとがきで物語の説明裏側設定をたっぷり味わえたのも良かったです。
単行本で一気読みしたからこその味わいでした。
今作は、何度か読み返して、理解を深めていくとさらに味わい深くなっていくと思います。
年末まであと1か月弱の今、今年で最も感動した作品でした。

0

理解力壊死はこれだからイカン((怒))

汐が鱗を渡した相手 津四郎

上巻ぐずぐず言いすぎましたが あたしの興味があるものがくれば必ずでちゃう 妙な前のめり がなかったわけじゃないんです

いやまぁ フルスイングで吹っ飛ばしたあれこれはありましたけれども
でもそこからはテンポよく読めたので結果オーライということにしていただいて


あの 相当ややっこしかったです 理解力ないので

とりあえずあたしのエンジンがかかった辺りをお復習すると 祖母から人魚の鱗を託された怪談師・津之介
人と化した人魚を元の姿に戻す『人魚還しの血』をもつ彼の危機を察し現れた汐
その出会いによってかつて恋仲にあった津之介を守護する津四郎の記憶が蘇り 時おり津之介を苦しめる
いっぽう津之介を狙うのが 五百年前を境に滅びた有力国衆だった岩井家に怨みをもつ人魚・澪
次々に登場する人物にこれ以上置いていかれてなるものかと相関図を作ったわけですが

いやもぉ よくわかんないですw

巡りめぐってとんだ呪詛に巻き込まれているのはわかるし 双子の兄である当主のご乱心 裏切りと嫉妬からの復讐もわかるんだけど 呪詛が津四郎の末代まで向かないよう願い払った対価

一族の禁忌を犯し人魚の血が絶えるのはやむ無し って言ってるのに汐も澪も生き長らえてる
確かに汐が何かした訳じゃないので 永遠の孤独を味わうように独り生かされたその哀れは美味しいんだけど

んんん

そもそもな話 これって津之介の恋なのか津四郎の恋なのか ってところなんですよね
お話は面白いです ただ 津之介自身が言ってるので間違えてはないと思うんですが 津之介は津四郎の生まれ変わりではない
ってことは 津之介の魂に宿るのか津四郎の想いに共鳴?感化?というか同化?してるだけ 本来の津之介の思いはどこにいっちゃってるの?

あぁぁ ごめんなさい ここを読まなきゃ始まらないんですよね きっと
そこはわかってもどぉにも 汐が絡むと津四郎が前面にでてくるというか 都度津之介が打ち消していく場面もありはするけど それがいつのまにか津之介の想いみたいになっちゃって

とは言え 個人的に面白く読んだ部分はいっぱいあるんです
潮比三と澪 このふたりの執念とか 呪詛を解くための死闘とか 明暗分けた双子の最期とか なんだけどあたしが読むには複雑すぎたみたいで
これが龍神の加護を欲した兄と忌み子として払われた弟の話でおさまっていたのならもう少し理解できたのかな とか

そのくらい津之介の存在が

ますらお そうね 一途に片思いを続け泡となって消える人魚はいなかったけど 強気で男前な人魚はいた 確かに 
ただ 人魚によってそれまでの日々を忘れてしまったその後と忘れていたものを取り返すように思い続けた歳月を語る津四郎 あそこがよかっただけに尚更津之介必要だったんかな… って

いやもぉ ほんとごめんなさい
自分の理解力が足りないのはあります 500年プラス300年の孤独を考えれば現代に話をもってくるしかないのも 数百年続くこの恋を成就させるための器となる身体が必要になのもわかるんだけれど

ちがったな なんかちがったんですよ それが読みづらさになって こう

いいわけです ほんとごめんなさい  ほんんんんっとごめんなさい
いくらオカルトものが好きでも 読解力も理解力もないあたしが読んではいけないファンタジーでオカルトものだったってことで 津四郎はよかったのよ津四郎ぉわ

1

人間と人魚を救う伝奇大河ストーリー

下巻。

さて、現代では汐と津之介は「行方不明」の状態。
今は廃墟の心霊スポットとなっている月ヶ濱城跡で、時空の歪みにはまっているわけです。
時も超えて、津之介の意識は海の底の「おばば」と会い、全ての顛末を知ることに。
500年前、津四郎を守るために汐が愛を諦め孤独を選んだ事も。
下巻のクライマックスは、津四郎の記憶を覚醒させた津之介が汐をがんじがらめの孤独から解放し、澪の絶望と潮比三の執念が絡み合った「呪い」を解いていく!という部分。ここはある意味SFオカルトアクションもの的な。
龍まで登場して、月ヶ濱城に渦巻いていた潮比三の怨霊退治の顛末は、大量虐殺された人と人魚の番たちを浄化し、人間と人魚の異種恋愛成就へと終結していきます。
冒頭の「怪談」から想像もつかないスケールの大きい伝奇大河ストーリーへと展開して、迫力十分でした。上下巻それぞれ、トータルでも「萌x2」で。

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