愛しものに蓋

itoshi mono ni futa

愛しものに蓋
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神27
  • 萌×26
  • 萌0
  • 中立1
  • しゅみじゃない2

--

レビュー数
5
得点
160
評価数
36
平均
4.5 / 5
神率
75%
著者
ヲリコリコ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
リブレ
レーベル
秒で分かるBL
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784799770795

あらすじ

男女問わず慕われるクラスの人気者・眞白の前に突然現れた転校生、時鷹。
冴えない見た目と他人に無関心な性格で、眞白とは正反対に見える時鷹だが…
実はかつての眞白のカードゲーム仲間で、初恋の相手でもあった。

離れていた時間を取り戻すように急速に惹かれ合うふたり。
しかし眞白には恋愛できないとある「事情」があり――!?

閉ざしていた“好き”の気持ちの蓋をあける、不器用で愛おしい恋物語。

表題作愛しものに蓋

転校生、小学生→高校生
小学生→高校生

その他の収録作品

  • 描き下ろし「愛しもの、独り占め」、あとがき

レビュー投稿数5

”蓋”をして隠そうとした気持ち、本当の自分

ヲリコリコ先生、初読みです。

顔から流れる汗、互いの体に触れ合う手…

表紙を見て、「えち寄りなお話なのかな?」とあらすじも読まずに手に取ったこちら、
いやいや…!


えち描写もありますが、あるトラウマ・悩みを抱えた高校生の”内面”に
丁寧にフォーカスして描かれた作品でした。
良い意味で、読む前にイメージしていた内容を裏切られました。


主人公は陽キャでクラスの人気者・眞白(受け)。
ある日偶然同じクラスに転校生としてやってきた時鷹(攻め)は
実はカードゲームを仲良く一緒にする幼馴染で、眞白の初恋相手でもありました。

再会し急速に以前のように仲良くなっていき、心を通わせ合う二人ですが、
眞白にはどうしても恋愛できないとある事情、トラウマがあってー

と続きます。


鍵になるのが、この眞白のトラウマとなり、恋心に”蓋”をさせる原因となった
出来事です。

これには眞白の母親が関わっていて、もし自分がこんなことを言われたら/されたら
耐えられないだろうな、、と思うぐらい傷つく出来事なのですが。。

そのお母さん側としても、決して眞白を傷つける意図、悪意はなく、
酔った結果の言動でその時の記憶もなく、悩む様子の眞白を見て心を痛めているー

というのが、なんともやるせない気持ちにさせられます。


そして、そんな母親の言動を生んだ直接の原因であり、一番悪いのは
不倫、不貞行為をした眞白の父親なんですよね。。


これ、眞白の経験とは少し違うのですが
身内の浮気・不倫を知った経験のある自分としては、
もし自分が眞白だったら、父親のことは決して許せなかっただろうし、
父親に会いに行こうなんて絶対に思わなかっただろうな、、
と思いました;


だからというか、初めて読んだ時には
眞白に「父親に会いに行こう」とすすめる時鷹にちょっと抵抗というか、
正直反発を覚えてしまったのですが、、


心を落ち着けてもう一度読み返してみて、
時鷹が眞白に「お父さんに会いに行こう」と言ったのは


”父親に似た自分”ではなく、
「眞白は眞白である」こと、父とは全然違った「眞白」という一人の人間だと
いうこと。


それを理解し感じて欲しかったからなのかな、と気付きました。

そして、父親のしたことは間違いではあるけれど、
そんな父親自身のこと、全部を嫌いになったわけじゃない。

眞白の中には、「お父さん大好き」という気持ちが
蓋をされたまま、ずっとずっとあったんだなあ…ということも。


「どうやって今の自分を好きになったらいいの」と父の前で涙を流した眞白に、
時鷹がかけた言葉。
その言葉がトスっと心に刺さりました。


「眞白のことが好きだ 今も昔も」
「眞白はおじさん(父)じゃない 眞白は眞白だって俺が分かってるから」


…読み返して、ちょっと泣けてきてしまう。。( ; ; )


終盤、「俺は俺でいいんだ」と思えるようになった眞白の心の蓋が開き、
ハートがいっぱい溢れ出す描写がとてもとても素敵でした。
切なさと、胸をぎゅっと締め付けられる展開が続いた後の幸福感たるや…!✨


可愛い二人ではあるけれど、「可愛い」だけじゃない。

丁寧な心理描写に胸打たれる、心に響くお話でした。


★修正:tn白抜き(電子シーモア)

1

DKの等身大の恋、そしてトラウマ… 終盤は涙なしでは読めない!

デビュー作「割れたカップを戻すには」が大好きな作品。こちらは作家様買いしました!前知識ゼロで読んでみました。電子で220ページ。

先生の2年半ぶりの新刊、とても楽しみに待っていました!期待を裏切らない素晴らしさで、何度も泣いてしまいました。もう何から書けばいいか…。
(以下ネタバレあるのでご注意ください)

4年半ぶりに再会した高校生の眞白(受)と時鷹(攻)。
初めは時鷹を拒絶する眞白だけど、気にせずグイグイ距離を詰める時鷹(陰キャっぽいのにすごいw)。すぐに以前のように距離感で仲良くゲームをする仲になる。

序盤は二人が不器用に気持ちを伝え合って両想いになり、エッチなこともして…と、高校生の可愛い初恋が描かれて、きゅんとしながら読んでいたけど、徐々に眞白の抱えるトラウマが明かされていく…。
眞白がトラウマを負うことになるシーンが壮絶です。中学生にこれはキツすぎる…母の顔が怖い…(泣)

時鷹がイケメンに変身するシーンにはビックリ!めっちゃカッコよくなった♡
時鷹が、眞白が何かつらさを抱えていることを感じつつも踏み込みすぎず、優しく寄り添う姿がすごく男前で素敵でキュンとします。

濡れ場も含めて高校生の等身大の恋が描かれているシーンは、きゅんきゅんしたり、クスっとしたり、すごく楽しくて。でもそこに眞白の心の傷が見え隠れして…。

終盤は、とうとう眞白が過去の出来事を時鷹に打ち明けて、それと向き合うことに。この一連のシーンは、もう涙なしでは読めませんでした。
過去と向き合う眞白の決意、時鷹の眞白を想う気持ち、眞白母や父の眞白を想う気持ち、眞白の父への気持ち…。ずっと切なくて、胸がギュっと押しつぶされるような心地でした。

時鷹が眞白父の前で、眞白へ気持ちを話すシーンは、時鷹の眞白への愛情に号泣しました。なんて男前でいい子だろう…眞白に時鷹がいてくれて本当によかった…。

眞白の「俺は 俺でいいんだ」と蓋を外すシーンも、また泣けてしまった…眞白が長い間抱えていた苦しさから解き放たれてよかった…。

最後は多幸感に包まれるようなラストでした。
それに続く描き下ろしも楽しかった〜!

濡れ場は結構多いけど、エロエロというよりは、高校生の等身大の恋を描く延長という感じで、二人が一生懸命で可愛かったです。

先生の新作、本当に感動しました。そしてとても楽しく拝読しました。また素敵な作品を描いてくださって心から感謝です!!
「割れたカップ〜」も再読したい気持ちになりました。

あとがきには続編への意欲的なお言葉が!
最後に出てきたイケメンの登場する続編、ぜひとも読みたいです!!
先生、担当様、ぜひよろしくお願いします!
(アンケートも書きにいこう♪)


電子 ライトセーバー(白抜き)修正(真っ白だけど、本作の作風にはマッチしていると感じました)

4

蓋…

待っていましたヲリコリコ先生の新作。
タイトルの蓋というのは時鷹くん、そして両親に対してもなのかなと思いました。。

再会モノBL良き〜!なんですが、眞白くんの家庭環境がなかなかに辛く結構そちらに心を持っていかれました。
そして前作も似たようなこと思ったのを思い出した。

眞白くんはとにかく優しい子。自分が頑張らないとな精神でここまでやってきたの泣ける、、好きなものは好きって言ってほしいし嫌な思い出にしてほしくない。自分の気持ちに正直でいるのって簡単なようで難しい(涙)
時鷹くんの寄り添い方が素敵で頼もしくてかっこよかったな。

時折ギャグを挟みつつそこはほっこりして、ふたりの絆がどんどん固いモノになっていくのがわかりました。
性に正直なところ高校生らしくてかわいかった。

2

愛しものによって心が解放されていく救済の物語

『割れたカップを戻すには』以来のヲリコリコ先生の新作……っっ!!
約2年半ぶりとあって、すごく楽しみにしてました〜ヽ(´▽`)/


今作は男子高校生BL。
かわいらしい絵柄のタッチ感やちょっとクスッとさせるシーン展開が好みドンピシャで、2人のエロ可愛いさが限界突破してました!
男子高校生らしい、覚えたての性欲発散に貪欲な彼らの戯れはエッチィで見てるだけで楽しい♪ 楽しいけど、エッチにまで辿り着くのにはたくさんの苦労があったことを考えると、感慨深い思いでいっぱいでした。

そもそもどんなお話かというと。幼馴染みの同級生に再会し、ずっと蓋をしてきた恋心を再燃させて恋人同士になっていくストーリーです。
でも恋人同士になったことがゴールじゃなく、むしろスタート。主人公・眞白の心に巣食っていた家族間のトラウマを、恋人である時鷹と乗り換えていく救済の物語の側面が強いお話です。

時鷹といるときは基本的にはコミカルポップな雰囲気も、家族との関わりを見せるときには突如ダークな雰囲気に切り替わるストーリー展開にヒヤリ……。このギャップ感はどこか異質で、眞白の心の闇を推し量るには十分でした。
眞白のトラウマ描写は家族に付けられた心の傷で、年頃の男の子には相当にキツいことは女の私にだって分かります。眞白の親には怒りしか湧かないし、当の両親たちは息子の傷を理解せず何やってんだよと言いたくて堪らんでした。

自分の気持ちを押し込めていた眞白にとって、時鷹との再会はどれだけ救いになったか。精神面でも肉体面でも自分らしさをやっと解放できた眞白の姿にウルッときてしまいました。
これまで一人で抱えてきたことを時鷹と2人で乗り越えていくことは眞白が親と向き合う大きなキッカケとなったし、それは眞白にとって次のステージへと進むのには大きな一歩になったと思います。そう考えると眞白だけじゃなく、眞白の父や母にとっても止まっていた時間が進み出した瞬間かも知れません。


それにしても…。
眞白の性欲発散がやっと本来の姿を取り戻してからの、時鷹への愛情過多は一体どうしたというのだろう(笑)
エッチなことをしたい眞白の煩悩と、ベロベロチューには大爆笑でした!( ˃̶͈̀∀˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
トラウマ描写のシリアスさと時鷹とのラブラブの落差がすんごいけど、愛に生きる眞白のはっちゃけぶりは最高に面白かったです!学校のみんなの反応含め、イチャイチャのウェーブが止まらない2人の愛にとっぷりと酔いしれました。

もしや続編あるかも、いやないかも。…でもあったら良いな。の作者さんの含みにはクスッとしちゃいました^ ^
私も続編には賛成の一票ですので、いつかまた眞白と時鷹に出会えることを願っています。

4

推せるポイントが多過ぎる…!

「秒で分かるBL」レーベルの良さって、時にその分かり易さ、安心さが良さでもありながらもサラっとしちゃう事もあったりする事が個人的にはあったのですが、、、何を隠そうヲリコリコ先生を知ったのもこのレーベルからだったので、今回も期待をして読みました♡

「秒で分かる」部分もありながら「秒では分からない奥深さ」のある素晴らしいバランスを備えた「層の厚さがある1冊」でした…!

BLライトユーザーさまからBL猛者の読者さままで、色んな方に是非読んで欲しいお話しを味わいました.゚ .(´∀`*). ゚.

部類的には「夜明けタイプ」です
高校生の眞白はクラスでも人気者
見た目の良さもあるし、明るい性格に成績も優秀
だけど毎回女子の告白には「恋愛には興味が持てない」と首を縦に振らぬ日々
、、、まぁ当然理由がある訳なのですが、、、
ここの理由がこの作品の雰囲気を、楽しいだけではない側面として控えている事が「秒では分からない」部分として夜明け前の役割を担っています

眞白というキャラの背景をしっかり掘り下げ読ませる事で作品の深みを感じさせてくれつつ、、、

眞白の前に現れた転校生、時鷹との関係は、、、⁈⁈⁈
ハイ、こちらは「秒で分かる」ヤツぅ~((っ´ω`)♡(´ω`⊂ ))
という仕様です♪

つまり、、、
BのL部分は割と安心して2人に癒されながら読めるけど、ストーリーとしての深みはちゃんとキャラを知る事で読み応えを感じさせてくれるという「層の厚さ」には”流石”と声が出ちゃいます、、、‼
上手い~~~~٩(๑´3`๑)۶

この1冊のまとまりの上手さ以外にも推したい所が山盛りです…!
全部書いたら全バレしちゃって面白さを奪っちゃうので抜粋で♡

攻めの時鷹のキャラが最高です!!
基本はコミュ障だけど眞白に”だけ”は心を開いてます!これがかわいいんです♡
そしてコミュ障だけど「芯」があります
このキャラ付けの背景もすごい納得な設定が上手い
見た目もモッサリくんっぽいけれど、実はビジュもポテンシャルが激高い‼
性格も見た目も高い潜在能力を秘めまくりの将来性しか感じない( ´3`)~♡

そして高校生が初めての性の快感に溺れていく日々…♡
ちょっと切なさもあるけれど可愛さも昂りも詰まった濡れ場はお見事…‼
ココもやっぱり推したい///(o→ܫ←o)///

恋と性とストーリーが全く邪魔し合わないで、それぞれが繋がっていながらもちゃんと切り替えてちょっとウハウハしちゃう所もある
こういう構成にすごく読み応えを感じる私には最高の1冊でしたꉂꉂ(๑˃▽˂๑)!!!!!

ちょっとウルっと来ちゃう出会うべくして出会った2人の姿
ずっと見守っていたい、、、!!!

そしてそんな私の気持ちを知ってか知らずか⁈の描き下ろし終わりの1コマからの先生のあとがきへの流れ、、、!!!
もぉ\\(>ω<)//=3これは完っ全に続編を期待せずにはいられないに決まってますって…!!!!!
是非ともその先生の中にある「もしかしたらの続編」、、、”もしかせずに”実現をお願いしまっす!!!

この作品には続編として読むべき愛が溢れています♡
どうぞ、、、お願いします!
心から続編、読みたいです(ღ˘͈︶˘͈ღ)

修正&濡れ場|濡れ場がすごく色んな表情を持って描かれてます!エロ度とはまた違う完成度の高さを感じる濡れ場です!!そんな素敵な濡れ場ですが残念ながら枠線無しのぼんやり系白抜きでした~…

3

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