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mamanaranai kare
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
新刊出ます
と聞いた時、夢かな?と一瞬思ったのは私だけだったでしょうか?
先生の取り巻く環境が大いに変わったであろうことを思うと、果たしてまだBLを出して頂けるのか、さすがに厳しいのではないだろうかと危惧していましたから。
暗澹たる思いがするたびに、雑誌掲載の平良の暗闇瞑想状況を読んでは、私の知る二人はこのままなのか…こんなキモい平良のままなのかと思っておりました。
と言っても実写からの大きなムーブメントはすさまじく、さすがに出してくださるよね?と一縷の望みに縋り付いてもおりましたので、本当にうれしい一報で、一冊でした。
本が手元に来ただけで泣きたくなるくらいうれしく思う本はそうないと思います。
二人手を握った表紙は宣伝などで既出でしたがやはり手元で見ると胸がいっぱいになりました。
メディアミックス化され、どの分野でも大成功の作品ですけど、私にとっての清居と平良は小説の中の二人で、葛西先生の二人なんだと改めて思いました。
レヴューではないかと思いますが、読後の気持ちを記しておこうと思います。
美しい彼で結ばれた二人を、憎らしい彼、悩ましい彼と大きな岐路を通してより深まっていく二人の関係を見つめてきました。
今回は順番からもタイトルからも平良のターン。
先行していたお話などから予想していた通り、平良が写真とカメラとどう向き合っていくのかというお話だったと思います。
平良にとって清居は絶対者であるけれど、カメラはある意味自分であって、そのカメラを通して平良は世界を見つめて、見上げていました。
そして今作で平良はカメラ・写真=自分だと表現していく道に踏み出しました。
その中で平良はどう変わっていくのか、清居が演技と向き合ったように、写真と向き合う平良がどうなってしまうのか。
清居との関係はどう振動していくのか。
清居の言ではありませんが平良は成功すると信じて読んでおりました。そこの部分は正直まるっきり疑わなかったのですが、平良が普通(?)になってしまった時の「これじゃない…」感が半端なかったです。
キモウザの王様じゃないと黄金の玉座におわしめす清居には釣り合わない…これじゃない…誰だお前…。
頬っぺたぶった叩いて目覚めさせるという手段が通じない平良を前に清居も悩んでしまう。
普通になってくれていいはずなのに…平良が普通って逆に気持ち悪くない?とまで思わせるさすが平良。
清居もなんとか「キモくないとヒラじゃない…」て開き直ってくれて、というか、素直になってくれてよかったです。
清居も平良のいうままのキングでなくていいです。無理に丸くならなくて大人にならなくて、ノブレスオブリージュとか我慢し続けなくて、清居であってくれてよかったです。
もちろん二人はその間に少しずつ大人になり、今回は平良の成功により環境も周囲もまた変わっていきます。
本当の天才とは、才能とは平良の方が持っているんでしょう。
でも振り切れた努力をする人間も天才なのです。だから清居も秀才で天才です。
あら?私たちは天才カップルのお話を読んでるってことになってます???と今更ながらに気が付いたような、気が付かなくてもいいことに気が付いてしまったような気がします。
だって、天才だったり秀才だったり特別な二人という事よりも、キモウザで俺様な二人だけど、でも、二人は互いの前では互いの事しか見えていない、どうしようもない恋をしている二人、という事が一番大事でそれが読みたいのですから。
平良が最後だと思った瞬間に残そうと思った行動が本当に気持ち悪くて、でもとても美しく、尊くて、でもやっぱりキモかった。それがすごくうれしかった。キモすぎる平良に深く愛されすぎる清居も痛い位平良を愛してる、そんな二人をまた読めてよかった。
今作がBL小説レーベルで出版されたことを考えると、やはりこの作品にはエチシーンがないことをは明記しておかなければならないのかもしれません。
腐女子として二人のイチャイチャの実況中継は壁になってでも見ていたいです。ましてや平良と清居のイチャイチャです。30Pあってもおかわりします。
けど、一般小説でも成功され、実写版も大成功し、そこで先生のファンになった方々多くいるだろう現状で、そんな方々にも驚かずにBLを二人の関係を受け入れられる形で、でも二人の深くつながり愛し愛される関係を書いてくださったんだと思います。
以前凪良先生はBL小説のセオリーに苦しまれたと仰っていたと記憶しております。
今回はそのセオリーから解き放たれたようにも思います。
これからも二人はそれぞれの世界で悩んだり、苦しんだりしながらも、成功していくんだろうと思います。
でも、私はふたりの通い合ったようで、まるっきり分かり合えない片思いのままのような関係で、でも一瞬が深く互いに刺さる時間を二人が持つところをまた読みたい。
先生がまた二人のこれからを紡いでくださいますようにと願っております。
今作を読ませていただいた深い感謝をささげるその口で、また強欲を願う一読者ですみません。
清居と平良にまた会えて本当に本当にうれしかったです。
凪良先生、ありがとうございました。
5年ぶりの新作とのこと。
超久しぶりの、この新作発売日をどれほど心待ちにしていたか……心踊る気持ちでページをめくる手が止まりませんでした!!( ˃̶͈̀∀˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
やっぱすごい作品ってすごいんだなー…と実感。最後まで圧倒されちゃいました。
文章の読み易さと深さはさすがの凪良先生ですね。コミカルな楽しさからシリアスな重みのあるシーンまで描き出す幅の広さは、天下一品の筆使いです。
言葉1つ1つの持つ意味や解釈を最大限に引き出す抽出力やそれを解放する表現力にただただ平伏……素晴らしい読み応えでした!!
今巻はひとことで言うと、平良が"平良"の殻を破る成長物語ってところでしょうか。野口と師匠と弟子の関係を離れて巣立つときがやってきます。
いつかは……と思ってましたが、そのときは意外と早くにきてしまってちょっと寂しいですね。でも、一人前だと認められた証拠でもあるので平良にとっては良いことなのは間違いない……けど、やっぱり寂しいのが本音です。
野口と離れる不安を抱えてネガティブ思考を発動させてしまうのが今巻の見どころ。自信なさげな平良の不安感情がめいっぱいなストーリー展開です。
新たな写真活動の幅を広げる平良の頭の中には、未来への希望というより明日への不安といった感じで、周囲の期待と評価はすごいのに、いまいち波に乗り切れてない姿がありありと描かれていました。
これまでは野口という絶大な指南役であり目標となる存在がいて守られてきたのですから、環境が一気に変わって戸惑うのは当然っちゃ当然。いつかは通る道ではあるわけで、平良があまりにも才能があるばっかりに超スピーディーに事が動いているってだけで、本来なら喜ばしいことなんですよね。
こうした変化に伴って、悩める平良を時に厳しく叱責し、新しい視点を導く恋人・清居の存在は、平良にとっていい奥さん的ポジションです。相変わらず平良のぶっ飛んだ発言にドン引きしたりしてますが、平良大好きが伝わるツンデレっぷりにはニヤニヤします( ´∀`)
平良の才能を一番信じている清居ですから、俺が養ってやる発言が飛び出す一幕も。清居のオトコマエな性格に惚れ惚れしました。
恋人らしい甘い時間やイチャイチャシーンは、実はあんまなくてですね、その辺りを期待していた方からすると、ちょっと物足りないと思うかも知れません。
ですが、恋人同士としての絆や愛の深さは、行動や言葉の端々から滲み出ていますので、エチなしでも十分に楽しめる要素はたくさんあると思います^ ^
平良が本当の意味での自立を果たしたという意味で、輝かしい未来を感じた4巻でした。改めてみると、平良は色んな人に好かれていて、幸せなヤツだなぁとしみじみ思います。
キモくても、うざくても、こわくても、変人でも、ヤバくても、ぶっ飛んでても、みんな温かく見守ってくれてる愛されキャラ。それがどれだけ恵まれていることか、金色の王国のキングを崇め奉る男は知っているでしょうか(笑)
今巻は平良メインだったけど、清居メインのお芝居系のお話もまた読んでみたいなと思いました。
久しぶりの「美しい彼」の世界の余韻にいつまでも包まれて幸せです^ ^
好きなBL作家さまたちの、一般文芸でのご活躍ぶりがめざましい今日この頃。
喜ばしい反面、もうBLには戻ってきてくれないのでは…という不安がつきまとっていたので、新刊発表で本当に嬉しかったです!もう落ち着いたらポロっと書いていただければいい何十年待ってもいいと覚悟を決めていたところだったので、早すぎるくらいですありがたや(拝み)
SNSネタバレもこちらのレビューも封じておりましたが、
読み終えて一息ついたので、みなさまのレビューを拝読させていただき、
私も気持ちを記したくなったので、失礼いたします。
まず、
本作品のメディアミックスでの大反響や、一般文芸でのご成功を経て、
先生はいま、どんなひらきよを見せてくださるのだろうと思っていましたが、
・リビングに置きっぱなしにしてしまっても問題なし
・電車やカフェで読んでも安心安全
・ドラマから作品を知ったBLに慣れていない層でも読みやすい
これまでの既刊とは違う、1冊でした。
雰囲気の違いは、書影が出た時にも何となく感じたのですが
ただ、だからといってその変化がイヤだったかというと、そうでもなく。
無理に古参ファンへ媚びるようなものを見せられても、それはそれで違和感だったと思うので、
新規ファンの方へ向けた優しさ、配慮。
そして、
ずっと愛しつづけてくれているファンの方々への先生からの「信頼」「恩返し」「激励」みたいなものを感じたんですね(まったくもって個人の感想ですが)
ページを開けば、あっという間に「ああこれこれ」といったペースに飲み込まれていくのですが、確実に変わっているものはあって
(個人的には小山くんの描写がそれを強く感じてちょっぴり寂しいような、でもリアルだなあと思いました。)
平良も清居も、先生も、読者も、みんなが一緒に成長していく物語だなあとそんなことを感じました。
濡れ場がない件とイラストの少なさについては、
自分の中でも思うところがあったのですが(特に濡れ場がないBL小説!?と衝撃すら受けたのですが笑)
ただ、冷静になってみれば、
「くるかくるか!?」という期待感や
「まだか!?」という焦らされ感も特に感じなかったので、
それだけ、純粋に物語に引き込まれてしまったというところでしょうか。
あと、隙あらば惚気てるので(本人無自覚系)
文字では見えなくとも、合間合間にふたりのイチャイチャは容易に妄想できたので脳内補完で問題なかったです◎
でも、先生の文章でも楽しめたら尚至高ですので、
「完全版」としてもう1冊出してもらってもよろしいんですよ…!(いやほんとにお願いします何卒ペコペコ)))
⇒Ginger Records さまへ
本巻ドラマCD化の際は、濡れ場追加していただけますと幸いです。
(問題ないと言いながら台無し)
(ドラマCDは…ドラマCDはまた事情が違うんだよおおおおおおおおお…!!!)
とりとめなく失礼いたしました。
また既刊を大切に読み返しながら、新しい彼らにまた出会えるその日まで、
みなさん健やかに過ごしましょうね。
「エターナル!!!!!」
「ミステイク」の掲載から5年、待ち望んでた美しい彼の4巻、「儘ならない彼」!
今回の内容はふたりの恋愛模様というより、ふたりの成長に焦点を当てた物語でした。
正直なところ、もっとひらきよのイチャイチャを見たかった…!(今作は惚気が多め)
今回はラブシーンが無い&挿絵が少ないということもあって、読む前から「物足りないかも」と思っていた自分をぶん殴りたいです…
個人的には、今までの美しい彼シリーズの中で1番内容が濃くて、読み応えがあったのが今作の「儘ならない彼」だと思います。
平良の個展、宇宙空間瞑想、師弟対決、2回目の別居、旧金流亭の土砂崩れ事件、野口の過去。
そして、今後の物語で関わりが増えそうな新キャラ達!
「美しい彼、まだまだ続くんだな」って思えるくらいの新キャラや、清居のドラマや舞台の伏線にワクワクが止まりません!
美しい彼の2巻である、「憎らしい彼」は拉致監禁された清居を平良が助けましたが、今作は旧金流亭の土砂崩れ事件で被害にあった平良を清居が助けるという、対比的な話で、持ちつ持たれつなふたりの関係性が凄く良かったです。
清居が被害に巻き込まれないようにと、平良が「清居のこと、大っ嫌いになる」と言い放つシーンは本当に泣けます。その後の、「嫌いになるって、二度と言うな」「黙れ、今度言ったら殺す」と清居が釘を刺す場面含めて大好きなシーンです。
平良が救出された後の、顔面ぐちゃぐちゃの清居のことを散々いじっていた野口さんですが、病院に運ばれた平良が目を覚まさない時には、菅さんと一緒に清居を慰めていたというギャップがたまらないです。本当に野口さんのそういう所好き…
凪良先生は2020年、2023年で2度も本屋大賞を受賞、ドラマ化やコミックス化などメディア展開が重なったりと、お忙しい中の儘ならない彼の執筆、本当にお疲れ様でした!そして、美しい彼という素晴らしい作品をありがとうございます!
久しぶりの新刊ということで、、、
何年ぶりでしょうか!!
先生が2024年に新刊が出ると仰ってから、いつかいつかとお待ち申しておりました10月25日に、発売日に書店へ駆け込ませていただきました。
で、即読み始めたわけですが!!(熱気で興奮!れ)
今回は平良のターンということで。
読み終えて、SNSのレビューなどを拝見してから気付いたのですが、そう言えばえちイチャシーンがなかったですね?!!
というか、なかったことに気が付かなかったほど、ストーリーにのめり込んでいました。
一般文芸でご活躍され、余分なものを削ぎ落とされ、確実に読者の心を掴む読みやすい文章。
あっという間にスラスラと読めてしまい、改めて「凪良ゆう」先生の凄さを再認識した次第です。
神よ!!(惑星ヒラ風に)
また、野口との子弟対決とか。
遭難からの奇跡の写真とか。
なにより、2人が通じあいすぎていて、唯一無二の関係がさらに際立っていて。
なにこの、長年連れ添った夫夫感は、、、と、読みながら顔がニヤけてしまったまりあげは。
それから今回、初めて平良から清居へ、今までだったら絶対に言わないセリフを言ったりしていて、確実に出逢った頃からの関係性が変化していて。
そして、それぞれがお互いに良き方向へ成長していて。
儘ならない彼の意味をまざまざと考えつつ、どのエピソードも躍動感溢れるメインストーリーで。
しかもえちがなくとも、こんなにも満足感ある読了感を覚えるとは、、、(上でも述べましたが、本当になかったことに気が付かないほど満足感でいっぱいでした)
またいつか、少しづつで良いのでひら×きよのお話が読めたら嬉しいです。
だって平良の可能性があんなふうに示唆されていたら、やっぱりその先が気になって仕方ないのです、、(半泣き)
もちろん、清居の未来だって。
いや、2人が2人でいることで拓けるだろう将来をずっと読み続けて、見届けていきたいです。
大好きです!(片田舎から愛を叫ぶ)
すごくすごく良かったです。
待ちに待った「美しい彼」の続編。まだまだこれからも二人が大きく羽ばたき物語が紡がれて行くことを想像させられて胸がいっぱいになります。
冒頭から惑星ヒラと激しすぎる瞑想とに随所笑いがおこり、そして辛い気持ちの部分や後半の描写には涙が流れました。野口さんも入江さんも素敵だし、そういう大人がいる(自分もそんな大人側だから、しゃんとしようと思い)なんて、なんて頼もしく力強いことかと、清々しい気持ちでいっぱいになりました。
惜しむらくは、いちゃいちゃが少なかったこと。もうBLは書いてくださらないかもと思っていたら、先生がまだ書きます。と仰って下さってるので、まだ美しい彼は続くと願っているけれど、でも以前のような濃厚さは難しいのかなーと邪推したり。もうちょいいちゃいちゃして欲しい!表現の絵的には今作の触れ合い、美しく煌めいてそれも良いのですが。それと挿絵が、章の表紙しかないのも少し残念です。
葛西先生の美彼イラストももっと見たかったな。
兎にも角にも、続編が読めて大変幸せです。凪良先生ありがとうございます。
数年前の小説キャラ本誌でミステイクを読んでいたものですから、終わりが終わりだっただけに続きを切望していました。
しかしながら、1年…2年…と時が経つにつれて、また彼らに会える日は来るのだろうかと淡い期待が次第に不安になり…かけたところで4巻刊行のお知らせを目にし、両手をあげて喜んだのはきっと私だけではないはず。うれしい。
そんな、期待値が非常に高くなった状態で読み終え、自然とこちらの評価になりました。
ただ、確かに読みたかった続きも、読みたかったひらきよもあったのだけれど、正直なことを言えばやはり数年前とは微妙に形が変化したひらきよだったかなと感じるところも。
濡れ場うんぬんではなくて、どこがどうだと上手く言葉にならないのですが、ミステイク以降の書き下ろしはなんだかほんの少し作品の雰囲気が変わった気がしましたね。
ちょっと不思議な感覚でした。
さて、久しぶりの続編となる今作。
これこれ!美しい彼といえばこれなんだよね!と、小気味の良いテンポでさり気なくユーモアのある言葉選びが光る、平良と清居それぞれの視点で交互に語られる構成がすごく良く効いていたと思うのです。
惑星ヒラでしっかりと笑わせてくれながら、まだ青さが残る2人の感情の揺れや成長が前作よりもやや生々しくリアルに描かれていて読み応えがありました。
なかでも特筆すべきは平良の脱皮でしょう。
自分にとってカメラとは?写真とは?今後どうしたいのか?
ひたすらに自分と向き合い続けた彼が、暗闇の中で光をつかみ取り、心をさらけ出して見つけた答え。
心の迷いと成長、清居との関係性と揺るぎない想いの再認識…と、怒涛のように押し寄せる後半の心理描写が素晴らしく良かった。
平良の答えの出し方がまたにくくてですね…
清居はもちろん、野口さんも平良の人生に強く影響を与えているのが分かる、非常に印象的なワンシーンでした。
そして、なんだかんだ言いながら平良のことが大好きで仕方がなく、無自覚傲慢な彼にぶんぶんと振りまわされているかわいらしい清居の図を読むのが毎巻のたのしみだったのですが、どちらかというと今巻は惑星から1歩降りてきた平良に一気に持っていかれました。
もう少しわかりやすくいちゃつく今までの2人の姿も見たかったな…と寂しく思っていたはずだったのだけれど、見事に後半でドンと全身にひらきよを浴びさせてくれるではないですか。
先述の心理描写の上手さと平良が見せるギャップがたまりませんでしたし、対平良となると涙腺がガバガバになる清居のぐしゃぐしゃ顔がかわいくて仕方がないったら…
側から見れば最高に奇妙な組み合わせで、よく見れば最高の破れ鍋に綴じ蓋で、どう見ても最高のバカップルな2人が好きです。
雰囲気は少しだけ変化をしていても、凪良先生のBL作品からしか得られない栄養素があるんですよね。
叶うのならば、またひとつ大人になった彼らの人生の続きを今後も追いかけられたらいいななんて。
「美しい彼」の4巻、シリーズでは5冊目、最新巻です。
3巻からは5年経ちました。その間に著者の凪良先生が文芸でご活躍になったり、「美しい彼」の映像化が当たりに当たったり、色々ありましたので、4巻をずっと待っていたけどもう出ないかな、と弱気になっていたものでした。
今年の夏に発売が大々的に宣伝されて、そして実際に書店で本を手に取ってみてようやくじわじわ実感したような次第です。4巻の発行がとても嬉しくて、書店での大量な入荷数にも驚きました。
前置きが長くなりましたが、4巻はこれまでの4冊の延長線上にあるものの、登場人物が大きく飛躍した作品になっていました。
瑞々しい、の一言に尽きます。
簡単にいえば3巻は清居が役者として一皮むけた作品。努力して階段を上がっていた清居が大きな壁にぶつかり、考えてもっと努力して体当たりで壁をぶち破った内容でした。
4巻は平良が写真の世界で認められ、自己評価と他己評価の乖離に悩み消化できないまま歩いていたら上下左右が分からなくなって、自分自身と向き合い切って道をみつけるお話。
3巻と対になっていますが、作中の時間も経っているので4巻では登場人物が少しずつ変わって行っています。
作中の時間においても人は生きて悩んで学んで、絶望したり乗り越えたり停滞したり歓喜したり、少しもじっとしていない。現実世界と同じです。
特に、平良も清居も22歳と若いので、日々発見と喪失を重ね、不器用に愚直に歩んでいます。4巻はとくに、二人の成長を感じ、瑞々しさに打たれ、周囲のおとなの眼差しの温かさにうるっと来てしまいました。周囲のおとなも数年前、数十年前には同じような時を過ごしてきたのだと分かるからです。
描かれているステージは、芸能界だったり写真芸術の世界だったりと、クリエイティブで華やかなものですが、すべて人間と社会とが凝縮されて顕現されているなと思いました。
よい作品でした。シリーズ中、それぞれの巻ごとに描かれているテーマがありますが、4巻が一番好きかもしれないです。
プロローグでのっけから驚いたのは、清居が平良の世界を、理解はしなくても受け入れていること。待ったり、聞こうとしたりすることに、「あれ?」と思いました。
でも清居の性格は依然としてよく知る清居のままだったので、時間の経過と成長をまずここで感じたものでした。
最後まで読んでわかったのは、ここでもうこのような描き方をしていたことが全てだったのだということ。
あちらこちらで「美しい彼」特有の面白さ(蝋燭で円を作って内的宇宙に潜り込んだり)を交えながら、無垢で直情的な二人の若さを描いているのが良かったです。
巻末の「青は藍より」を読めたことも良かったです。
ブラックボックスは言い過ぎかも知れないけど、明かされてこなかった野口さんの経緯。平良を見つけた時の思いも良く分かりました。
自分を見ているような親近と才能への脅威を感じる一方で、いまの自分だから出来てしまう見守りや手助け、クリエーターとして挑みたい思い、すべてがこの短いお話に詰まっているなと、ますます野口さんという人を魅力的に感じました。
だから平良のことを「嫌い」と言ったことの内実も分かるというか。言葉の表面と、内包されているものは違うというか。
奇しくも平良が清居に「きらい」という言葉を発していて、そのときに、野口さんの発した「嫌い」という発言を思い出しました。こういう仕掛けも良かったです。
美しい彼、待望の新刊。
番外短編集の方で続編の話をしていたこともあり、期待していた反面もう出ないのでは……と思っていたので新刊は本当に嬉しい限りです。
形式的には美しい彼4ですが、番外編での内容がかなり出てくるためそちらは必読ですね♪
前作は役者としての清居が中心だったのに対し、今作はカメラマンとしての平良にスポットが当てられていました。どんどん変わる平良を取り巻く環境、平良の感情。そんな中で常に変わらずに存在する清居の存在。初めのうちはどこか不安定だった二人の関係が今作ではとても強固になっていると感じます。清居の平良に対する好きの気持ちもとても明確になったように思いました。
両者ともに、どんなことがあっても二人でいることは前提として考えているようでとても愛おしかったです。3巻からの成長が凄まじい……!
二人は恋人として完全に結ばれ、平良もしっかり恋人として清居を見ているように思えます。ですので今作は二人の恋愛模様よりかは、キャラクターの成長の話でしょうか。二人でいることは前提になったからこそ、これから先どうやって二人で過ごしていくのかを意識させられました。
それと今作の清居、めちゃくちゃ可愛いです。以前から野口や杏奈に乙女だなんだと言われてはいましたが、今回はよりそれが際立っているというか……笑 とにかく清居が乙女で一途です。一巻のキングと大きく印象が変わりましたね笑 基本的に清居はずっと恋に悩める乙女でしかないんですけど、そんな中でもきちんとキングの強さがあって。平良の清居への愛や信仰心はもちろん絶対ですが、清居の惚れ込み方もなかなかでなるべくしてなった恋人なんだと思います。
一方で恋人としてのイチャイチャは少なめな印象です。濡れ場は今作一切ありませんでした。ただ凪良ゆう先生の方向性もあると思いますし、今作の話の重さ的にも色々あるのかなと。あとは挿絵の少なさにも驚きました。こちらも事情はあるのでしょうが、やはり美しい清居が見られないのは残念ですね。
私はBL作品でもキャラクターの成長を見るのが大好きなので、今作は大満足でした。以前より恋人らしくなった二人を読みたい方ももちろん満足できる一冊だと思います♪
今までの表紙は、平良が清居に遠慮がちでひれ伏してるような印象だった。前回で背中を預け、今回はふたり並んでしかも笑ってる。こんな幸せそうな雰囲気で、儘ならない彼なんて穏やかじゃない。
読みやすいのに重厚な内容で、きゃっきゃうふふのひらきよを期待してたが、物語に引き込まれただただ読み進めることしかできなかった。これはハードカバーの小説でもおかしくない。
それなのに、男前乙女清居はいるし、きもうざ平良が圧倒的にレベルアップしてる。なんじゃこりゃ。
ふたりの関係性が周りの人たちにやさしく見守られてて、そのために尽力してくれる姿に胸を打たれた。公認バカップル万歳!!
読んでる途中で濡れ場は要らないような気持ちに
なった。他の方がレビューにあげてらっしゃるよ
うに挿し絵が少ないことに気づかなかった。
そのくらい純粋に引き込まれてしまった。
読んでる時は!!
ただ色々期待してた分不完全燃焼だろうから、二次創作が捗った皆様の何かを拝めるんではないかというわくわく。
そして、続編はありそうな感じだから私はひらきよを見守る生き証人になる!!!!!!