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soshite nagai yoru ga aketanara
といけ先生。
初コミックスで上下巻の重厚なストーリー、素晴らしかったです。
上下巻を通して、主にモノローグで孤独に向き合います。
急にポエミーになって戸惑うところもありましたが、丁寧に丁寧に描かれた素敵な作品でした。
モノローグで人称が"わたし"と"あなた"をメインに用いられているのも他の作品と異なるところで、独特の余韻を残します。
長い長い夜を経て、ささやかな希望の光が差し込むような終わりもとても良かったです。
とても丁寧に描かれており、静かに沁み渡ります。
また他の物語も拝読したいです。
過去の別離から受けたショックとか、カムアウトの考え方の違いとか、仕事が多忙な中でのお互いの存在とか…。働き盛りの2人が直面する問題は色々
相手が同性というだけでなくパートナーとの向き合い方、コミュニケーションの重要性、価値観の擦り合わせ…みたいなものを考えるお話だったなぁ。自分にとって相手はどんな存在なんだろう、相手にとってもどうだろうか、1つタイミングがズレてそのままだったら…?
だからこそラスト近くのあるシーンはとてもグッときた。あの時の西片の顔とてもいい顔だったなぁ。
同い年、だけど立場的には後輩×先輩、のゲイリーマン同士の物語、下巻です。
上巻は「神」評価だったんですが、下巻は序盤の攻めの根津の行動で「解せぬ……」となってしまったところがあり、こちらの評価に。
最終的には根津も反省し、謝ってくれるんですけれども。。
こちらの下巻、根津が退職してから、二人が久しぶりに再会するシーンから始まります。
緊張しながらも喜びを噛み締める西片。西片の家で楽しく過ごし、来週また会おうねと約束もして、やっとまた前に進み出した二人の恋ーー
と思いきや!またまたすれ違う二人。。
西片の中高時代の同級生に根津も混じってテニスをした帰り道、西片がストレートに「触れたい」と告げるんですね。
で、それに対する西片の返事が……あまりにも微妙な”はぐらかし”に「ええっ?」と困惑。拒否ともなんとも言い難い感じで、、
「西片さんには悪いけど もうちょっと出方を見たいんだよな」と西片を試すようなモノローグ、正直、良い気分にはなりませんでした;
根津に決して悪意があるわけではないことは分かってるんですが…
西片の性格的に、「触れたい」って告げることはかなりの勇気を伴うことだったと思うんですよね。。
後々、根津はこの時のことをきちんと謝ってくれるんですが、最後までちょっと自分の中にモヤモヤが残った部分でした。
そして少し詩的というか、文学的な言葉を用いての攻めの心情モノローグにも共感しづらかったかな、、
こちら、受けである西片のモノローグもあるんですが、一人称がおそらくあえて「わたし」に、二人称が「あなた」になっているんですね。
「だがわたしはあなたを知ろうとしたか」のように。
これは本当に受け取る側の好みや感覚だと思うんですが、自分は少し違和感を感じてしまって。”俺””お前”になっていた方が内容がスッと入ってきただろうな、と。
なんて、気になった点をつらつら書いてしまったのですが、、
自分の至らない点を素直に認め、謝り告白する西片の潔い姿、本当に格好良かった!
なんといってもジーンとしたのが、終盤二人が一緒にオルガンコンサートに出かけ、ペアシートで音楽を聴くシーン。
根津がそっと手を重ね(この時の根津の緊張した表情がたまらない…!!)、それに応えるように、そっと根津の肩にもたれる西片。
上巻に、飲みの席で西片が酔って寝てしまい同じようにする場面が出てくるんですね。そのシーンとの対比で、二人の関係性が大きく変わったこと、確かな愛を育んでいこうとしていること、満たされた心情なんかがぐわっ!!と伝わってきて。
二人の前とは明るいなあ、とちょっとうるうるしてしまいました。
二人のその後、数年後の姿なんかも、ぜひぜひ見たいなあ。
そんなふうに思える作品でした✨