鷹虎くんとオメガたち 1

takatorakun to omegatachi

鷹虎くんとオメガたち 1
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神64
  • 萌×213
  • 萌1
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

80

レビュー数
19
得点
375
評価数
78
平均
4.8 / 5
神率
82.1%
著者
朝田ねむい 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
プランタン出版
レーベル
Cannaコミックス
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784829686997

あらすじ

【圧倒的王者、Ωに】Ω×Ω
朝田ねむいによるオメガバース!

将来有望な有力者の子息が集まる歴史ある学園。
そこのエリートコースとも言える
"α特進クラス"に通う熊獅子鷹虎は、
学園の中でも随一の名家の跡取り息子である。
頭脳、体格、容姿にも恵まれた圧倒的なカリスマ力で、
学園で知らない者は誰一人としていない。
そんな鷹虎が、ある日体調に異変をきたすと
Ωの特徴である「ヒート(発情期)」のような症状が出てきて……!?

表題作鷹虎くんとオメガたち 1

熊獅子鷹虎、名家の跡取り息子、高校2年生、α特進クラス→Ωクラス
有坂卯月、高校2年生、Ωクラス

同時収録作品鷹虎くんとオメガたち 1

熊獅子鷹虎、高校2年生、Ωクラス
亀山、高校2年生、Ωクラス、学級委員

その他の収録作品

  • 描き下ろし

レビュー投稿数19

鷹虎君の変人ぷりが、憎めない

大企業の後継者だった鷹虎が、高校2年生でΩ性が出現してしまい、今まで誰よりも強い立場になる事を約束されて生活していた人間が突然家畜(自分でΩをそう呼んでた)の仲間になってしまうというお話です。
この設定を聞いただけでも鷹虎はΩだった事にショックを受けたり、人間性や考え方が変わる様な経験だと思いますが、
実際には、鷹虎はこの世界は自分かそれ以外か(どこかで聞いた様な表現ですみません)くらいに考えているような人間なので、自分が約束されていた財産や地位を自力で獲得すれば良いや!くらいに思っている感じが、凄くタフである意味かなりの変人に見えて読んでいて面白いです。
Ωクラスに変更されて、クラスメイトがみんな個性的で私は好きでした。それぞれのΩの結婚観や、将来の不安や、社会のあるべき姿などを議論している様子は、子供を産める人なら一度は悩んだことがある様な悩みばかりで、そういうのを真剣に語っている場面が他のオメガバース作品とは違って、とても興味深い表現でした。しかし、鷹虎はそこでも、自分がΩであるにも関わらず、Ωの役割は繁殖資源だなどと言ってしまい、悪びれもしないんですよね。
そして、鷹虎はΩ同士で有坂と関係を持っているのに、学級委員の亀山が鷹虎をすきになってる(多分今の所有坂君より鷹虎を好き)のも今後気になります。
このお話がどんな方向に行くのかまだ分かりませんが、それぞれのΩの生徒がどうなるのか?有坂君が特に、なんだか不安な終わり方していたので気になるし、登場人物色々を巻き込んで鷹虎君が俺様の力で何かやってくれそうで、とても期待が高まる一巻でした。

0

濃い!!!!とにかく濃い!!!!

朝田ねむい先生のオメガバースだからきっとものすんごい作品なんだろうなと思ったら、そんな覚悟の上の上を行く作品でした。ぶん殴られました。さすがです朝田ねむい先生……一生ついていきます。

色々と語りたい点はあるのですが、まずは鷹虎の堂々たる態度よ……アルファだと思ってたおぼっちゃまが実はオメガでした〜っていうのは、何百回も見たオメガバースあるあるですが、もうそこからの展開がね……(笑)すごいですよほんとに。笑 

アルファだと思ってたけどオメガだと分かった主人公って、基本プライドズタズタで自己肯定感ダダ下がり→しゅんと落ち込んでるところをきらきらで優しいアルファに救われ……というのが一般的な流れですが……鷹虎はオメガでも鷹虎のままで、それがすげーかっこいいなと思いました。ブレなすぎの鋼メンタル。笑

あとは、一応は鷹虎のお相手?なのか……有坂をはじめとした、オメガクラスの生徒たちも個性があって魅力的でとてもいいです。ひとりひとりオメガである自分に対してこういうふうに思っているというのをディスカッションしているシーンは、BLというより社会派小説のような風合いで……新鮮で面白いし、よく考えればこういうシーンがあってもいいよな、とオメガバース作品に対しての新たな考えも生まれました。

オメガバースの世界観が朝田流できっちり練って作りまれているのもすごいです。作中ではオメガイズムという言葉で様々なことが語られていますが、現代社会にも通じることばかりで……痛いところ突かれました、という感じです(笑)そういう意味でもさすがすぎます。朝田先生。

1巻であっさりと高校編は終わり、2巻は大学編?になるのでしょうか……まだまだ序章という感じがします。続きが楽しみというか、読まない選択肢がないです。最後まで見届けたい。朝田先生がこのテーマをどう描きどう締め括るのかをこの目で確かめたいです。

あとは描き下ろしで、鷹虎(Ω)×トレーナー(α)の話があるのですが、トレーナーの気持ちが分かりすぎて……(笑)
『こんな恵まれた肉体をして、ヒート期にはアルファを求め身悶えるのか…』『うわ……やば』←同意しかないです(笑)

堂々とした体格のいいオメガが上に乗っかる(下でもいい)シチュがひそかに好きだったのですが、自分の妄想ばかりで商業ではどうあがいても見られないと思っていたので朝田先生が描いてくれて心が満たされました(笑)ありがとうございます(笑)

今作を読んで、やはり朝田先生はどこまでも朝田先生であり、私は、そんな朝田先生が大好きなんだなと気付かされました。

これからも唯一無二の朝田ワールドを見せてください!楽しみにしています!!

0

諦めずに生きるしたたかな人々

オメガバース結構好きで読んでます。バース性が足枷になってしまいホントの気持ちを伝えられなかったり、ぞんざいに扱われたりする描写が多かったりしてかなり「切ない」ので泣きながら読むこと多いですが!
この作品は全くそういう感じではありません。
主人公の鷹虎くんは完璧なαで学校内では逆らえる人なんていません。
金、家柄、権力、頭脳と全てを持っている「THE α」でしたが、ある日校内でΩとして初発情してしまいます。
以前に対立したことがあるアルファの同級生達に見つかり、まわされそうになりますがそこをΩの有坂に助けられ…と話が続きます。
全てが終わった後、鷹虎と有坂が顔を合わせるシーンの展開が好き!すごく面白くて吹き出して笑っちゃいました。
やっぱり朝田作品はこうでなくちゃねっ。
現実を受け入れ、今自分は何をすべきなのか?と自問自答し行動する前向きな鷹虎くんがカッコいいです。性格かなり悪いけど。

Ωクラスに変更になり新しいクラスメイト達が登場する巻なので、人数とセリフが多いです。
寝る前読みの初回はちょっと字を飛ばしながら読みました。すみませんっ。

Ωだからと悲観することなく1つの個性として捉え、与えられた環境、条件下でしたたかに生きていく高校生達。
1巻は卒業式のシーンで終わります。
次はどうなるの?やはり科学者が絡んでくるのかな?
とても楽しみだなぁ。

1

空想なのにリアリティのあるやり取り

タイトルとあらすじで何だかよく分からなくて手に取っていなかったですが、クチコミの良さに挑戦してみました。結果素晴らしい作品で…記憶を消してもう一度初めから読みたい。

まずは登場人物がそれぞれ味と個性があって素晴らしい。よく見るオメガバースのシンデレラストーリーではなく、またよくあるαがΩで、実は狙ってたαにアタックされて番になる話でもなく、なんというか……語彙力が足りなくてもどかしい。

主人公の鷹虎くん(α→Ω)の彼はとにかく雄みが強く性欲もちゃんとあって相手は抱きたい性格。Ωになってもそれは変わらずΩと判定が出た途端に即子宮を摘出してしまう徹底ぶり。しかし学校の規則でクラスはΩ専用クラスへと移されてしまう。そこはまさに彼にとってはハーレムのような場所であり、それまでの彼は食う対象としか見ていなかった人達が必死に葛藤しながら頑張る空間。Ωの立場の弱さに必死に抗い、立場を良くするために将来のことを討論し、でもαの庇護がないと生きていけない前提の自分達に絶望している者。それでも希望を捨てずに努力し続ける者。Ωクラスにはタイプの違う色んな子達が居ます。鷹虎くんもその子たちと生活していく中で最初はキツくて傲慢だった性格の部分も変わってαだった頃よりも一段とかっこよく成長していく。
Ωクラスの子たちの中には今イイ感じになってる子も居たり、鷹虎くんに片思いしてる子も居たり、疎遠になった元カレが居たり、同じ元αのΩの子も居たり、色んな子達が居て彼らのやり取りや周りの環境がとてもリアリティがあって寧ろ生々しいほどです。
鷹虎くんもこれからどう成長して誰とどうなるのか、Ωクラスの子たちとの恋模様も気になるし、彼の男らしさもΩになってからグンと増してる気がしてカッコイイ。

凄くいい作品でした。紙も電子も両方買います。
2巻早く出してください先生。

2

朝田流オメガバース すごく面白かった!!

好きな作家様でほぼ全作拝読しています。
本作は連載時に1話を読んで、その独創的なストーリーにすごく痺れて、単行本化を待っていました!
(以下ネタバレありますのでご注意ください)

名門校が舞台のオメガバース。
名家の長男で、α特進クラスの熊獅子鷹虎は、頭脳、体格、容姿に恵まれ、自分も周りもαと疑っていなかったが、ある日突然Ωのようなヒートがきてしまい…というお話。

あらすじにあるようにΩ×Ωです。私は初めて読むカップリング。
1話からグッと心を掴まれる展開で、これからどうなってしまうんだろう?!と先を読まずにはいられない内容です。まさに「朝田流オメガバース」といった趣ですね!

個人的にオメガバースは王道のα×Ωカプを好むので、鷹虎がΩになってしまって、初めはどうかな〜と思いました。
でも鷹虎は、超名門家で跡取りαとして育てられてきた強い人で、Ωになって跡取りから外されても、その矜持を失わない。まるでαのようにプライド高く強く振る舞い、生きようとする。
そんなところがすごく心惹かれるキャラクターです。

鷹虎のセフレのようになる同級生Ωの有坂卯月。ホルモン異常があり、常にフェロモンを匂わせてしまう難儀な体質。さらに母親は妾で、名門校に通いながらも金欠で、金でαに抱かれる…という不憫なΩ。
この卯月も、ただの不憫なΩではなく、ままならない運命を諦めているかのように見えて、実は諦めておらず抗う強さがある、そんなところがとても魅力的です。

先生が本のそでに『BL学園的なのを書こうと思って』と書いている通り、Ωクラスの生徒たちがたくさん出てきて、Ωの未来について議論したり、修学旅行に行ったりするシーンは、学園ものっぽくて面白かったです。

後半には新たなキャラが登場し、卯月に深く関わってきます。2巻以降も絡んでくるのか、気になるところです。
私は鷹虎×卯月CPを気に入ってたので、終盤はちょっと寂しい展開でした。鷹虎も何気につらそう…クスン。゚(゚´ω`゚)゚。

さすが朝田先生のオメガバース、独自設定が個性的で且つしっかりした世界観で、とても面白かったです!
2巻はどうなっていくのか、楽しみに待ちたいと思います♪

ラストの鷹虎がαのトレーナーを食っちゃう話、鷹虎の雄みが大変良きでした♡

電子 白抜き修正(修正箇所は少なめ)

2

不屈のΩ

決して笑えはしないけれど、だからといって暗すぎることもなく。
朝田ねむい先生の新感覚オメガバース!

名家の御曹司でαの特進クラスに在籍する熊獅子は
ある日突然ヒートのような症状に見舞われ、
同級生たちから襲われかけているところをΩの有坂に助けられます。

αからΩへ、
弱者を見下してきた自分が見下される側へ急転直下。

そんな不幸に追い打ちをかけるように
同じΩである有坂からも犯されてしまい…。

普通ならその不憫な境遇に同情心でも湧きそうなのですが、
この熊獅子自身も元はかなりの俺様ゲス野郎なので、
むしろスカっとしちゃいました(笑)

しかも、落ち込むどころか、子宮を取ってしまう猛者っぷり。
Ω性が判明したことで奪われたものも多いけれど、
彼自身は生き方も、誇りも何一つ失っておらず、変わらないまま。
Ωクラスに編入しようとも変わらず偉そうで毅然とした態度に
彼がただのお金持ちのぼっちゃんではなかったという芯の強さを
感じさせてくれました。

俺様で偉そうだし、愛かわらずの上から目線発言もムカつくけれど、
彼の自分を貫く信念みたいなものは案外嫌いじゃなかったりします。

そして、Ωに覚醒した熊獅子を救い、彼の処女を奪い、
以降は同級生兼セフレのような関係に落ち着いている有坂。
彼もまたフェロモン異常という体質を抱え、
なかなかにしんどい人生を送っていました。

けれど、そんな不憫な境遇をおくびにも出さず、
ふてぶてしくもしぶとく懸命に生き抜こうとするその姿は
好ましく感じられました。

αから一転Ω性が判明し、弟に跡継ぎの座を奪われ周囲から嘲笑されようと
子宮をとってΩとしての人生に甘んじようとしない熊獅子。

フェロモン異常体質のせいで散々αたちに犯されてきて、
親にすら見捨てられようと、夢を見続ける有坂。

境遇は違えど、不幸で不憫。
それでも芯を失わない不屈のΩたち。

当初タイトルからハーレムものを思い浮かべていたのだけれど、
(ある意味ハーレム?)全然違いましたね。
でも、断然面白い。
重いけれど、辛いけれど、ページをめくる手が止まりませんでした。

1巻の後半では有坂の周囲で不穏な空気が漂っていましたが…心配。
今ですら人生結構なハードモードなのに…。

朝田ねむい先生の作品を読んでいると、
絶望ってこんなにも身近なんだなとひしひしと感じてしまう。
昨日までの平和がこんなにもあっさり消え失せて、
あっという間に絶望の底に突き落とされちゃったりするのです。
それは熊獅子であり、有坂であり、クラスメイトのΩたちであり…
とりあえず、直近は有坂を助けてあげてほしいな。
次巻も引き続き、熊獅子とΩたちの生き様を見届けたいと思います。

モブレ、Ω×Ω、リバ…と人によっては地雷になりそうな要素あり。
苦手な方はご注意ください。

2

ドカンと顔を殴られたような……衝撃的な作品

やー…本当に朝田ねむい先生、すごい。としか…貧弱なボキャブラリーで恥ずかしいのですが;衝撃的な面白さでした。

なんというか、Ωの少年たちがされたり経験したりしてることが、女性である自分の身に覚えがありすぎて。現代社会への痛烈な風刺だなと感じました(あくまでも自分は)。

「股を開いてればΩは楽でいいよな」と言われたり、まだαだと思っていた鷹虎の言う「働くといっても育児の合間のパートタイムだろう?」「学があってどうする」という言葉、そして体が小さく弱いΩだからといって夜道で襲われたり狙われたりする……これ、程度の差はあれみーーんな女性が経験してることだよな、と。。
Ωを女性に置き換えるだけで、既視感ありありの社会が見えてくる…

かわいい❤︎という萌えとかトキメキはほぼ、というか多分一切ないんですが、ここ最近読んだ中で一番印象深く、深く刺さったし考えさせられる作品でした。

有坂と鷹虎の中に、まだ熟してはいないけれど芽生え始めてる不思議な情のようなもの。この二人の関係の行方、気になるよー……!
今から早く続きが読みたくてたまらないです。

2

いろんなΩの物語

さすがですね、朝田ねむい先生が描くオメガバというので、一筋縄ではいかないとは思っていましたが、ここまでとは!

「α特進クラス」のある学園内で、名家の跡取りですべてに恵まれた圧倒的王者であるはずだった鷹虎にある日突然ヒートがやってくることから物語がはじまります。
誰よりも優秀で強かったはずの鷹虎がヒートによって、それまで格下だったと見下していたαに襲われそうになります。その時に助けてくれたのが、家畜だの公衆便所などと言って蔑んでいたΩの有坂。
救われたと思ったら、なんと有坂に襲われます。Ω×Ωだと思っていたけど、主人公が犯されるとは!鷹虎はΩによってΩの洗礼を受けます。
でも、そこで屈することもなく、1週間休んだ間に子宮を取ってしまい自分は家畜にはならないと宣言します。たとえΩになって家族から見放されても、鷹虎には今まで培ってきた力とお金で自分らしく生きようとしているところがとてもよかったです。それでもΩを否定することもなく、ちょっと勘違いもありますが… クラスメイトとなんだかんだと仲良くなったり、語り合ったりする鷹虎に好感を持ちました。傲慢に見えていたけれど、ただのリアリストで素直なだけだったんだなと感じました。それは鷹虎が高校生だからかもしれません。

登場人物はあまり高校生に見えませんが、高校生の思春期による学校内でのヒエラルキーや雰囲気は独特な世界観があるので、大学生や社会人とは違う傲慢さや未来への期待や不安、甘さやかわいらしさのある中でのΩとしての第二成長が描かれているのは納得でした。

タイトルのまま、鷹虎だけでなく他のクラスメイトのΩたちの物語も語られています。いろんなタイプのΩがいて、それぞれにΩとしての生き辛さや将来の夢、家族や友人との関係などが描かれています。ただαとΩがいて激しく恋をして身体を重ねるというラブストーリーを求めている人には物足りないかもしれませんが、とてもおもしろいと思いました。Ωクラスだからみんなが同じ方向を向いていることもなく、互いにけん制したり言い争ったりしたりするのは、それこそ高校生らしかったです。ランチ会をしたり修学旅行を企画したりして、Ωの学生もリアル社会のΩの立場の低さや狙ってくるのはαだけじゃなくβでもあると知ります。

後半は有坂の家族・置かれた辛い状況とそこから逃げるために出会った怪しげな製薬会社の人との出会いなどが描かれています。有坂が利用している
のか、大人が有坂の性を摂取していくのか、鷹虎は有坂をどうするのか、謎が深まっていきます。
高校卒業したΩたちがどう行動していくのか、2巻が待ち遠しいです。

3

朝田先生ワールドやっぱり好き

朝田先生のオメガバ、しかも総攻め学園もの…ってどんなの?と想像つきませんでしたが(毎作そうですが)先生らしいひねりがあっておもしろかったです。

鷹虎が一見クズ攻めのように描かれていますが、彼の価値観は支配者教育によるもので洗脳に近いですよね。
圧倒的α優位主義者。
でも自分がΩだとわかり立場が覆る。
そこでザマァと一瞬なりますが、なんと子宮を摘出して生殖できない存在になる。
Ωでありながらαに依存しない、搾取されない立場になる。
Ωたちにとって安全?な攻め誕生。
私的にはルックス、性格の一部は理想的な攻め様。
朝田先生らしい荒療治と言いますか、子宮を摘出しちゃうΩなんて初めて見ました(私がオメガバ読んでいる数が少ないだけかもしれませんが)

鷹虎は支配者教育により傲岸不遜で偏った思想の持ち主だけど、根っから性格が悪いわけではないと思うんですよね。Ωでも野心家は好きだとΩだからと見下すことはしないし。
どSでありながらど天然ぽく描かれているのが朝田先生らしいユーモアだなぁと。そこが好きです。

Ωの置かれている状況、それぞれの考え方、鷹虎を交えた議論が現実の問題とリンクしまくっているのもおもしろい。
出生率上昇を最優先と考える鷹虎は政府側だし、Ωたちは現実の女性差別や性的マイノリティ差別とシンクロする。
おもしろい設定とストーリーの中に、社会的な視点、それぞれの人生、尊厳などがしっかり描かれている。ここも朝田先生らしくて好きなところです。

Ωたちが悲壮感を漂わせず、それぞれ逞しく生きていこうとする姿もいい。

BL的要素が薄いのは1巻だからというだけではなく「総攻めハーレムハッピーエンド」との先生のお言葉から、やっぱり一般的なBL萌えはそれほど期待できないだろうな〜と思います。
それも朝田先生らしいし、それでもおもしろいのがすごいです。

ここで終わりー?!となりましたが、続きものでしたね。2巻がもう楽しみです。

1

個性豊かなΩクラスの人たち

凄く面白かったですし、色々と考えさせられました。

自分をαだと思っていた頃の鷹虎くんは、家柄も凄くてイケメンで傲岸不遜な態度で誰も敵わない感じだったけど、Ωだと分かってからは、初めてのヒートで戸惑ったり鰐淵くん達に狙われたり有坂くんにやられたり、端から見たらズタボロなんだけど、それでも割とすぐに冷静になって立ち直っていくのが本当に只者じゃないなって思いました。
そしてあんなにばかにしていたΩのクラスに入ってどうなるのかと思っていたら、淡々と少しずつ打ち解けていったり守ってあげたりするのが面白くて素敵だし、その状況に応じて冷静に対処していってる(ように見える)鷹虎くんが何か素敵です。

Ωクラスの子たちが個性豊かだし、会話のやり取りが凄く面白くて、読む度にニヤニヤしてしまいます…!

読んでいてハッとするような表情がたくさんありました。
朝田ねむい先生の描かれる人物の表情は凄く繊細で、感情移入してしまうし、心動かされます。

鷹虎くんの総攻めハッピーハーレムエンドの予定ということなので、続きがとても楽しみです!

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