お飾りの花嫁は狼将軍に溺愛される

okazari no hanayome ha ookami shougun ni dekiai sareru

お飾りの花嫁は狼将軍に溺愛される
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神3
  • 萌×22
  • 萌7
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

162

レビュー数
9
得点
44
評価数
13
平均
3.5 / 5
神率
23.1%
著者
はなのみやこ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
高星麻子 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784344848665

あらすじ

外交官だった父の死後、叔父家族に屋敷の権利と財産を奪われてしまった薫人。 使用人のように扱われる日々を送っていたが、亡き父の友人・葛城が持ち込んだ縁談によりその環境は一変する。 縁談のお相手は、幼いころに訪れた国であるプロレシアの英雄と呼ばれるオオカミ獣人のランバートだった。 国同士の懸け橋となるための政略結婚だと自分に言い聞かせながら、覚悟をもってプロレシアを訪れた薫人。 しかし、ランバートは小型犬の獣人である薫人を丁重に迎え、とても優しくしてくれて――。 思いがけない幸福にためらいながらも懸命に務めを果たそうとする薫人。 だがランバートにはある秘密があり、薫人を本当の意味では伴侶にしないままで!?

表題作お飾りの花嫁は狼将軍に溺愛される

ランバート・フォン・シュタインメッツ、プロレシア国の騎士団長/英雄、狼獣人
三木薫人、柴犬獣人、10歳→18歳

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数9

読みやすいけれど気になる点も

獣の耳と尻尾がついた獣人…と、ほんのりファンタジーな設定がありつつ、なんだかちょっと古き良きBLの香りを感じる作品でした。
起承転結も分かりやすく文章も読みやすいですし、架空の世界が舞台の物語にもするっと入り込んで読めるかなと思います。
健気で不憫な受けを誠実に愛する攻めがお好きな方なら、きっと楽しめるのではないでしょうか。

序盤に語られるランバートと薫人の出逢いのシーンに、今後描かれるであろうときめきあふれる再会を期待しながら読み進めていたのですが、8年後がまさかの状態となっていてびっくり。
その後、ランバートが薫人を伴侶として迎えて溺愛する様はまさに王道シンデレラストーリーといったもの。
受けのこととなると、途端に心が狭くなる攻めが好きです。
薫人も卑屈すぎず嫌味のない健気さを持った頑張り屋の良い子でした。
誤解と思い込み要素が若干切なく作用するものの、そこはやはり王道。
なんとなくこうなるだろうなと想像しながら、想像通りと予想外が楽しめました。
秘密を持っての婚姻があとから効いてくる展開に、おっ!となりました。面白かったです。

ただ、気になった点も少々ありまして。
薫人の周りに嫌なやつが多くはないかなあと、序盤から続くチクチク針で刺すような悪意に食傷気味になってしまいました。これが大きかった。
なんというか、徹底的に悪意を浴びる不憫さMAXからの溺愛コースだったら話は別なんですよ。
でもそうではなくて、序盤の悪い環境から脱した薫人を再会後のランバートがかなり溺愛しているだけに、その後もチクチク続く悪意が合間に入ってくるとバランスが悪く見えたかな。
お話のスパイスだとは分かっていても、身も蓋もないことを言えば、もうそろそろ心置きなく幸せになっても良くないか?なんて思ったりもして…
獣人が人の耳と合わせて4つある状態なことと、薫人の叔父夫妻のもやつきが晴れない点、ランバートの秘密があっさりすぎるほどにあっさりと解決してしまったのも気になりました。

とはいえ、秘密を打ち明けてからの溺愛っぷりは気持ちよく楽しめましたし、後半の伏線回収も面白かったです。
個人的に好きだったキャラクターはローデリック王太子。
歯切れの良い物言いと、親しみやすそうな中に見える絶妙な食えなさがツボでした。

4

ふふ♡

高星先生挿絵だったので購入。はなの先生お久しぶりだったのでどうかな…?と思っていましたが、読みやすく、攻めが好きなタイプ♡だったので萌2に近い萌にしました。ふふふ…可愛いのです、攻めが。本編250ページほど+あとがき。

外交官だった父に連れられ訪れたことのあるプロレシア。そこの貴族へ政略結婚で輿入れすることになったのですが、相手は幼い頃に一度会っていて、「もう一度会えたら…」と思っていたランバートで…と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
ハインツ(攻め友人♡好き♡挿絵あり(最高!神!)、超大好き眼鏡陽気イケメン)、ルイーゼ(♀、攻め元婚約者)、ローデリック(王太子♡好き♡)、攻め両親、攻め弟夫婦、攻め宅使用人たちぐらいかな

++攻め受けについて

受けさんは腹に抱えているものがありつつ、憧れていたランバートに嫁いできた、薄幸健気お利口さん。武家出身なんで、剣舞なんてできちゃう、カッコよき!表紙ではわかりにくいですが、長髪さらさらロン毛さんです。柴犬系で、ぷりぷりお尻にくるくるしっぽを想像いただければよいかと。ああくるくるしっぽ大好きなんだよなー

そして攻め!ふふふ、なんと性的に訳アリ(笑)。もともと受けを気になっていたんだと思いますが、一途に という訳ではない感じ。ルイーゼもいたしね。でもいざ結婚するとなったら、それはまあ溺愛なさっていて。独占欲強いし性欲ばっちりになったし、その溺愛っぷりがよろしいのです、ニマニマです。

お話的に「ああなるほどね!」と思うところあり、溺愛っぷりにニマニマし、十分楽しめた一冊でした!読みやすいし、犬好きな方にはおススメしたいなあ!

挿絵話を一つだけ。カラー口絵の受けの表情がさいこーーーーーに好きです!!!ぐっっと何かをこらえるような攻めの表情も良き♡

1

貴方だから未来が変わる

今回はプロレシア国の英雄の狼獣人と
政略結婚する瑞穂の国の柴犬獣人のお話です。

思い描いた未来を歩めなかった受様が
攻様の隣に居場所を見出すまで。

瑞穂の国は海に囲まれた島国で
長く他国との交流を断っていましたが
30年前に開国すると瞬く間に発展を遂げます。

受様は瑞穂の国の柴犬獣人ですが
赤、白、黒の毛色が混ざった胡麻色で
毛並みにコンプレックスを持っていました。

受様の父は外交官として西の大国プロレシアに赴任し
2国の架け橋となる仕事に邁進し尊敬もされますが
子供達は毛色が特殊な受様を受け入れてくれず
送別パーティの日でさえ仲間外れにされます。

しかしその扱いが元でプロレシアの英雄と
一時を過ごす事ができ、受様はまたプロレシアを
訪れたいと思うようになります。
この英雄が今回の攻様です♪

ところが受様の父が流行病で亡くなると
叔父が屋敷も財産も手にして受様を冷遇、
母屋を出された受様は使用人のごとくこき使われます。

そんな受様の日々を変えたのは
父の友人でプロレシアに派遣されていた外交員より
もたらされた縁談でした。

プロレシアと瑞穂の国の関係をより強くするための
婚姻にプロレシア側で名乗りを上げた攻様が
白羽の矢を立てたのが受様だったのです。

受様は叔父の元での暮らしよりも
たとえ政略結婚でも攻様ともう一度会う道を選びます。
果たして受様の結婚が受様にもたらす未来とは!?

プロレシアと瑞穂の国の架け橋となるべく
攻様に嫁いだ受様のもふもふファンタジーになります♪

8才の受様は父に帯同して初めて訪れるプロレシアに
夢と希望を抱いていましたが
見た目の違いに敏感で正直な子供達からは
父のようには認められませんでした。

そんな日々の中で唯一の良い思い出になったのが
攻様との邂逅であり、攻様からの婚姻の申込みに
再びプロレシアにむかいます。

受様を望んで嫁とした攻様なので大切にしてはくれるのに
受様を伴侶として愛してくれることはなくて
受様がぐるぐるするのはお約束ですが

攻様が伴侶をもてなかった理由が解決すると
受様が"男"という部分がクローズアップされて
元婚約者がモトサヤを狙う危機展開と
受様もこの婚姻には・・・という暴露展開は

それまでの受様の健気路線な描写からすると
細かな伏線はひいてはあるものの違和感しかなく
モヤモヤが拭えなかったので「萌」評価としました。

せっかくの獣人設定なので
もう少しもふもふ突出描写があると良かったです。

プロレシアと瑞穂の国を対比させる事で和洋を対比させ
2人の背景に国同士の外交問題を絡めていたのは
面白かったです。

3

手ぬるい

はなのみやこ先生の作品大好きなので、今回も楽しみにしてました。何となく他レーベルの作品と繋がりがあるのでは?と勝手に期待していましたが、残念ながら関係はありませんでした。

そして他にも勝手に期待してた面があるんですが、こちらも残念ながら最後まで触れられてなかったし、コミコミさんの小冊子にも書いてありませんでした。

私は悪いヤツにはそれなりの罰を求めているのですが、薫人の実家を乗っ取った叔父はそのままでしたね。薫人の実家は父親が一から成した財であって、決して叔父には相続権が無いと思うんです。そしてランバートから薫人の嫁入りの支度金として、国家間でやり取りがあったお金さえ奪ってます。この辺りを罰せられなかったのかと不思議でした。

内容的には王道の不憫受けと溺愛攻めのお話で、特に目新しさは感じませんでした。ただ、薫人がずっと感じてたランバートの匂いをもっと設定に活かして欲しかったです。勿体無くてモヤモヤしました。

そして、プライド高くて最後に大恥かいた令嬢がいましたが、ランバートの証言だけだったのでその辺も甘くてモヤつきました。
もっと大恥かいて社交界に出てこられないような設定や描写が欲しかったです。

ランバートの父親もなんですがザマァが手緩くて、消化不良な感じです。もっとバッサバッサやって爽快感を出して欲しかったです。

私はザマァが大好物なんですが、最近の作品の(他作家さまも)ザマァが手ぬるいのは最近の流行りではないから避けるように言われてるのでしょうか?

1

健気受けのシンデレラストーリー

はなの先生の書く健気で可愛く聡明な受けが好きです♡
今作の薫人も正にそれ。外交官だった父の影響も大きいけど向上心があり聡明、謙虚で優しい薫人は可愛かった。父の死で財産等を叔父家族に奪われ、使用人として働いてるのは辛い。けど父の知人から持ち込まれたランバートとの縁談を即決したのは良かった。後に葛城と密約があり苦しむ事になるけど、あの劣悪な環境に居るよりはいい。
結婚相手は父の赴任時代に1度だけ話した憧れの人ランバート。国の英雄でスパダリ、寡黙なのが玉に瑕。
ランバートも使用人達も優しくて夢のような生活だけど、つがいの営みが無いのは悩むよね。理由に驚いたけど、だからこそ薫人と結婚できた訳で、薫人にだけ発情してくれるのは逆に嬉しい。
ランバートに溺愛され華開いていく薫人だけど、本来の性格かルイーゼの登場や密約の為に身を引こうとするのは辛かった。自信を持って!と思うけど、それが薫人なんだなぁ。
ランバートの一途さやローデリックの助けもあり、2人の絆が強固になったのには安堵。こういう子だからこそ薫人には幸せになってほしい。
ラストの弟夫婦との場面は幸せが溢れていて笑顔になれました。
ローデリックの短編も彼の良さが存分に出ていて良かった。ほのぼのと幸せを感じられる作品でした。

5

嫉妬深めな溺愛攻め!

はなのみやこ先生の作品を読むのは、こちらで2作目です。
冒頭からストーリーに入り込みやすく、気が散りがちな私が一度もスマホを開くことなく読了しました!!
国名や地理などの固有名詞や、時代設定の説明がわかりやすく、文章のリズム感が好きです。

政略結婚で外国に嫁いできた受けと、なにやら理由がありそうな攻め。
嫁いですぐの初めの挨拶では攻めがそっけなく、本当に溺愛になるの??とハラハラしましたが、ちゃんと溺愛なので安心してください。
むしろ嫉妬深すぎて心の広さを疑ってしまうくらいです(受けに関わるものだけですが)笑

受けも、ただ嫁いできただけではない秘密があるようで、このあたりの伏線回収はドキドキしました。

王太子がいいキャラでとても好きだったので、どこかでまた読みたいです。
みんなケモ耳尻尾があって、キャラたちの可愛さが5割増しでした!
癒されつつも物語を楽しみたい時にぜひ。

5

胡麻毛の柴犬獣人受け君が可愛い

う〜ん…!これは、評価が難しい。。どう星を付ければいいのか、悩みました。

中盤の中弛み感と萌えなささ(※女性当て馬登場のため。個人的に女性当て馬が苦手なので。。)…からの、終盤のストーリー展開への驚きと面白さ…

獣人、特に犬、そしてその中でも特に柴犬、が大好きなので、そこに萌えたところを鑑みて「萌」にしました。

終盤、二人の結婚の真実が明かされることでグッと面白さが増す、獣人ファンタジーのお話でした。初めましての作家様です。
狼獣人のランバート×柴犬獣人、薫人(ゆきひと)の、明治時代(なのかな?)を彷彿とさせる時代設定の物語。

主人公は柴犬獣人の薫人。彼は幼い頃、外交官の父の仕事の都合で2年間西方の国プロレシアという国で暮らしたのですが、彼の国の獣人に比べると小柄な体つきや胡麻毛の耳を揶揄され、辛い思いを抱えていました。
そんなある日、落ち込む薫に声をかけてくれた年上の(当時22歳)狼獣人、ランバート。彼にかけられた言葉に勇気をもらい、いずれまたこの国に戻ってくる、と決意した薫人。
母国に帰り、父の死後叔父に乗っ取られたような家で使用人のような扱いを受けていたところ、突然ランバートから嫁として迎えたいと言う申し出がありー

偶然にも、うちの飼い犬も胡麻毛寄りの赤毛柴犬(U・ᴥ・)のため、もう主人公薫人が柴犬獣人だと分かった時点で勝手に興奮!!
あのくるんとした巻き尾、たまらないよね、うんうん…!と、柴犬獣人の受け君に期待大!!で読み始めました。

おお!と思ったのは、終盤のどんでん返し、というか、二人の結婚のそれぞれの思惑が明かされるシーンです。
タイトルに「お飾りの花嫁」とあるように、攻め側には何か事情があるんだろうな、というのは察することができるのですが、受けである薫人の事情や思いを知った時は、おおお!と驚いたし、なるほど!と、膝を打ちたくなる思いでした。

隠さず正直に言うと、最初に書いたとおり、ドキドキワクワクして読み始めた序盤の出会い〜結婚編までが終わった後、終盤まではちょっと中弛みを感じてしまったのですが。

物語前半に、いつまでも体を重ねてくれないランバートに、自分の魅力が足りないのかな、と不安になった薫人が意を決して尋ねてみたところ、あまりにも意外なその理由を打ち明けられてーという部分があるのです。

この、閨を共にしないランバートが抱える秘密が、特に捻りもなくあっけなく解決されている気がして、ちょっと拍子抜けしてしまったんですね。
もう、その設定必要だったのかな?小柄で可愛い薫人になかなか手が出せなくて…でも良かったんじゃないかな?って思ってしまうぐらい、あっさり解決。

その後のランバートの元婚約者が出てくるエピソードも、女性当て馬がちょっと苦手な自分には「うーん…」という展開でした。
一人で離縁しようと結論を出しちゃう薫人にも、それこそランバートが後に語るように、そんな話を切り出されたランバートがどれほどショックを受けるかは、考えなかったのかなあ…とモヤっとしたり。

…とつらつら書いてしまいましたが、生まれた甥っ子にまで嫉妬を見せる溺愛攻めの姿や、尻尾くるん、胡麻毛の柴耳を持つ受け君にはキュンとし、萌えを感じました◎

4

王道の幸せルートと世界観に陶酔

いやーーー…めっちゃ良かった…
王道の素敵エンディングがさいっこう!
不憫受けが溺愛攻めに愛し倒される、切なさとあまあまが入り混じるストーリー展開に溺れただけでなく、不遇ない扱いをされてもなお強く生きる薫人の勤勉で健気な姿に心打たれました。

何が良いかっていうと、近代日本を想起させる既視感ある舞台設定。日本と北方の国(私はロシア近辺を予想しました)をモチーフにしたであろう世界観が私の萌えどころにズキュンでした。好きなんです、あの時代の異国情緒感^ ^
そこに獣人というファンタジー色を絡める新しさ。独特な世界観が楽しかったです。

時代的には明治〜大正あたりでしょうか。鎖国や不平等条約などの描写設定を考えると、日本史で勉強したその時代の世界がなんとなく頭の中にイメージできると思います。
文明開花の香りがする時代背景と、遠い異国の地にに嫁ぐ薫人の決意が、これから訪れるであろう幸せの布石だと思うとワクワクしました。


昔出会った素敵な異国の貴族騎士の元へ嫁ぐことから始まるシンデレラストーリー。運命の再会劇と、劣悪な環境から薫人を救い出すドラマチックな展開に序盤からテンション上がりました〜!
政略結婚の名目で、愛のない婚姻と思われていたことが実は…実は…の溺愛譚。夫であるランバートの役に立ちたいと頑張る薫人の健気さと、ランバートの不器用な溺愛がぎこちなくも温かい新婚生活にホッコリ嬉しい気持ちになりました。


異国から来た薫人に、差別的に冷たい態度をとる者もいるけど、自分がいまできること、ランバートのためになることを1番に考えて行動できる精神力の強さが彼の強みなんですよね。
体力では異国の獣人たちに敵うわきゃないってんで、頭脳で勝負していく伴侶としての能力開花はマジでシビれた〜〜〜( ˃̶͈̀∀˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾

お披露目パーティーで薫人には恥をかかそうとした意地悪獣人にムカつきましたが、ピンチをチャンスに変える薫人がカッコいいんですよ!
これまで見えないところでコツコツ頑張ってきた薫人もすごいけど、ここぞっていう大事な場所で実力以上のものを発揮できることもすごい。
可愛いさとカッコよさを兼ね備えた薫人に、皆の見る目が、薫人への評価が上がっていくのが楽しくてしゃーないです♪
ランバートに守られる薫人も良いけど、知識力と語学力でランバートを守る薫人も素敵だなって思いました。


想像のできる結末でしたが、分かっていても面白い!
彼らの結婚生活を邪魔する者たちの攻撃をどうかわして乗り越えていくか、嫌なシーンではありますが逆に楽しむことができました。
サクサクストーリーが進むためすごく読みやすかったし、ややこしさもなくストーリーがストンと落ちました。
薫人に悪態をついた者たちが何気に制裁を受けてるところに作者さんの心意気を感じました!ありがとうございます^ ^

お互いに支え合い、想い合う理想の夫夫の姿にニンマリしました。ランバートの溺愛は、ちとぶっ飛んでるところもありますが、いっぱい愛して幸せにして欲しいなと思います。

7

犬獣人 和と洋の融合 甘いロマンス

ランバート ×薫人


一度だけの時からずっと心の中に残っている
淡い恋心が時間が経っても色褪せない。
犬獣人の世界。
2つの国の文化の違いや、
年の差、体格の差もしっかり描かれている
再会の甘いロマンス。

ファンタジーだけど、リアルな部分も感じる。
東の国の瑞穂は着物時代の日本の雰囲気で、
西洋の国のプロレシアは異国の雰囲気が漂っている。

同生婚できる。
発情があるけど、男は子供が産めない。という設定。


瑞穂の国の柴犬獣人の薫人が、
子供の頃、外交官の父と一緒にプロレシアに住んでいた時、
毛の色などで偏見を受けて、
ある日、出会ったのは、
プロレシア国の英雄騎士の珍しい狼獣人・ランバート。
一度だけの短い交流の中で、
勇気をもらい、淡々とした恋心が芽生えた。
瑞穂の国に帰国し、
父の死後、薫人が不憫な境遇に置かれた。
それから8年が経ち、18歳になった薫人の元に、
プロレシアからの突然縁談の話がきて、
なんとそのお相手はーーランバートだ。
心に刻んだランバートとの再会が政略結婚という形で実現する。
この政略結婚の行方の展開が、

優しさに満ちたランバートと周りの人々に大切にされながら、
プロレシアでの幸福の同居生活を続けている。
キスとデートを楽しむ日々の中で、
薫人を不安にさせるのが、
ランバートと関係が肉体的なものではない。

それは、ランバートにはある秘密がある。
ーー発情できないということだ。
(ということで、ランバートは巨根で童貞っぷりだね!)

個人的にはこの作品の一番見どころが、
薫人が発情できないランバートを誘って、
発情させるためにの健気さ!エロキュン!

発情が解決しても、
婚姻の問題はまだまだ残っているのだ。
上流狼獣人社会で、ランバートが婚約者(女)がいる。
その婚約者との対抗ももちろん、
政略結婚伴侶として選ばれたことだけで、
精一杯恩返し薫人の気持ちも可愛い。
そして、狼獣人の血統主義の中で、
子供を産めない男の薫人の苦悩や、
リアルな家族を築くという葛藤にも切り込んでいる。

王族まで巻き込む展開もあって、

薫人の東洋の剣舞のかっこよさに魅了されながら彼を見直す。

それに、可愛い獣人の子供たちも登場して、
世界観の可愛さが爆発して癒しをもたらしてくれる。

ランバートも薫人に対して8年間の想いが最大級に溢れ出して、
2人が偏見や障害を乗り越えていく姿が最高。

エッチシーンが普通に良かったで、
特に、尻尾が色っぽくって、
キスで幸せを味わいながら、
切なさと愛おしさで胸にじんわりと沁みる。

2人が長い間築き上げてきた想いが、
和と洋の調和を見せて、
犬獣人の魅力がバッチリで、
恋愛や家族の甘さと幸福感がいっぱい詰まった作品でした。

5

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