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hoshikuzu no oyasumi
Ωの祐真とαの蓮の子供の真が生まれてすぐ、祐真は失踪してしまい、祐真の双子でαである祐也が母親代わりになりました。祐也は幸せな家庭を手放したくないものの、ここは祐真の場所で自分が居てはいけないと思っています。また、蓮や真が自分を愛してくれていることを嬉しく感じる一方で、真の本当の母親ではないこと、同じαである蓮への想い、祐真への申し訳なさで複雑な気持ちを抱えているところが辛いです。途中までは全員が幸せになれる道はないと思っていましたが、最後は3人の願いが叶って、とても感動しました。祐也と蓮が愛し合うシーンもありますが祐也・祐真・蓮それぞれの想いや絆の美しさ、幸福と切なさなどとストーリーが深く、満足感が高い作品です。
星合蓮と天満戸祐也は幼なじみで夫夫。
2人の間には、かわいい息子の真がいて家族3人の毎日幸せに暮らしています。
でも実は祐也はΩではなくαで、真を産んだのは、祐也の双子の片割れである祐真なのです。
とても切ないお話でした。
愛情たっぷりの家族の物語かと思いきや、子供を産んだのは双子の片割れ、でも自分も幼馴染である蓮を愛してるし、双子の片割れも大切に思っている。
蓮も祐也をとても大切にしていて、祐馬はなぜ子供を置いて出ていったのか、というのが焦点になってきます。
家族3人の描写もとても良いし、2人の関係も良く、双子、幼馴染の関係の描き方も好きなのですが、1点、子供を置いて出ていった理由だけは共感できませんでした。
祐也の為を思っての祐馬の行動なのですが、子供を使うのは物語とはいえ、うーんと思ってしまいました。
みんな納得しちゃってるけど大丈夫?みたいな。
ただ、全体を通せば切なくて愛おしくて読み応えのある1冊でした!
α✕αの2人ですが、きっとこれから幸せに暮らしていくんだと思います。
息子くんがとにかくいい子で可愛いのもよかった!
蓮と祐也は幼馴染で息子の真もいる仲睦まじい夫夫。甘く幸せな日々を送る3人だけど、実は祐也はαで真を産んだのは双子の片割れであるΩの祐真だった。突然消えた祐真を探しながら戻るまでの間だけの代わりと自分に言い聞かせるけれど、祐也もまた本当は蓮を愛していて…。
秘められたそれぞれの想い、祐真が消えた真相、お互いに相手を思いやるが故にすれ違っていく切なさ。家族の形というものに改めて考えさせられる。大切なものって何なのか。そしてWファザーものに出てくる子供たちは何であんなにも可愛いのでしょう!星屑の煌めきでみんなが幸せになれますように。。。
【ここは返す場所なんだから・・・これ以上・・・好きにさせないで(祐也)】
エロス度★★★★★
蓮と祐也♡
オメガバース作品。
スパダリぱぱと頑張り屋すぎるままが紡ぐ恋物語⁽⁽ଘ( ˊᵕˋ )ଓ⁾⁾幼馴染みで夫夫・・・2人の間にかわいい息子・真もいて幸せ溢れる家族ଘ(੭´ ꒫`)੭̸*
家族愛・子育てだけでなく・・・偽りの家族・いつか本当のままに居場所を返すまでの身代わり・・・という点がめちゃくちゃ切なくて胸に刺さるポイント(๑˃̵ᴗ˂̵)
祐也の心情や蓮に対する想いが本当にもう切なさMAXで、αの常識に囚われてしまった故の両片想いの焦ったさとかも味わえてたまらなかったです(ᵔᴥᵔ)
まず、真が可愛いすぎる!!そしてどんな最終話を迎えるのか全然わからなくて、要所で蓮が祐也を気にする部分もあったり、とにかく読み進めないとわからない!と思いました。
祐也の気持ちが明らかになった後もどうやって解決するんだろうかとドキドキしていましたが、最終話は祐真の思いや理由を聞けて…そういう終わりなんだ…と。好みはあるかもしれませんが個人的にはウブな祐也が可愛すぎて、好きな漫画の一つになりました。あくまで考えすぎずフィクションということを前提として読むといいかと思います!
家族愛
親子愛
親友愛
恋人愛
本当に色々な愛の形が感じられる作品です。
色んな愛の形があるからこそ、受け止め方も読む人それぞれ感じるところが違うだろうし必ず自分に感じることのある形があるはずじゃないかと思いました。
それぞれの想いを大切にするからこそ生じるすれ違い…
それでもやっぱり大切に想い続けること…
Arinco先生、本当に素敵な作品をありがとうございます。
Arinco先生の作品は今作が初めてです。
オメガバースの王道α×Ωよりもそれ以外のカップルが大好きなので、今作はα×αの今作を楽しみにしていました。
期待通りにとてもよかったです。α×αならではの葛藤や苦しさがよく描かれていました。
ずっと好きだった幼馴染のα蓮と守ってきた双子のΩ祐真との子ども真を、祐真の代わりに蓮と夫夫として育てるα祐也。
真が生まれて2日後にすべてを置いて消えた祐真。祐真の真意がわからないまま3人家族をしていく。いつか本物の母親に返すために。
読んでいると蓮が祐也を好きだと思っているのはすぐわかります。でもそれがいつからなのか、どうして祐真と子どもを作ったのか、わかりません。
そのため、蓮に優しくされるたびに「これ以上好きにさせないで」と苦しんだり、「ままじゃなきゃ」と言われて傷ついたりする祐也を見るのは切なくなります。
αとして、代わりの母親として、幼馴染として、「そうしなくてはいけない」という呪縛から抜け出せない、とても真面目な性格なんでしょうね。
ずっと探していた祐真を見つけ出して「戻ってこい」と伝えた後、家を出ようとする祐也。もちろんそんな祐也を逃がさない蓮。
やっとふたりはきちんと自分の気持ちを伝い合い、そしてふたりはやっと結ばれます。
その時のふたりのセリフがすごくいいです。とても素敵な言葉を伝えます。
「俺たちの話だから」「大事なのは俺たちがどうしたいか」
「繋がれたら…バカみたいに 好きしか出てこない」
見てくれたから、伝えてくれたからと、やっと素直になれた裕也。よかったね、と心から思えるラストでした。
蓮からの話で祐真の行動の理由、そして蓮と祐也に対する想いがわかります。でも本当の気持ちは?息子に対する想いは?とまだまだ気になります。祐真サイドのお話もぜひ読みたいと思いました。
この作品は創作BL大賞の受賞作とのこと。その賞のことは知りませんでしたが、最初は短編だったのでしょうか?それとも1話のみで続きを描かれたのでしょうか?ちょっと気になりました。
受賞作らしく今までになりおもしろいオメガバースだったと思います。
以前こちらの作品の元になった6ページ漫画を読んだことがあったので、その続きが読めると知って歓喜で購入。
一見とても幸せな一家なのだけど、自分の双子の弟と自分の好きな人との間にできた子どもを弟の代わりに母親として育てているという、実は複雑な事情を抱えている家族のお話でした。
その「代わり」の立場にいる祐也は毎日に幸せを感じながらも、真の本当の母親ではないことをどこか後ろめたく思うところがあったり
夫である蓮のことも本当は昔からずっと好きだった相手なのでこの距離感に嬉しさを感じている反面、お互いαであることや弟の祐真とのことに囚われ続けていたり。
祐也の葛藤の中でお話は繰り広げられていくので、幸せと切なさが常に背中合わせになっているのがとても苦しかったです。
蓮と祐也がはじめから正しく自分の気持ちを伝え合えていれば、遠回りすることも悩んだり苦しんだりすることもなかったのかも知れないけど、でもそうなると真は存在しなくなってしまうというのが簡単ではなかった部分かな、と。
祐真のしたことはもちろん簡単に許されることではないし、ふたりをくっつけるためにそれほど大きなリスクを背負う必要はあったのか?とも感じたけれど
真の笑顔がなければあまりに不器用なふたりの拗れまくった思考は解けなかったと思うので、
こんな幸せな結末を前にしたら「正しい道を歩く」ことだけが正解ではなかったのかもしれないなと思わずにはいられませんでした。
最近はオメガバース作品になかなか手が伸びず…ということが多かったのですが、久々にこの設定の奥深さを感じることができた作品でした。
Arinco先生の「Kiss me crying」が大好きなのですが、SNSでこちらの作品を知って発売を楽しみにしていました。発売までpixivの試し読みを読んだのですが、あらすじからストーリーの内容を想像していました。
そして実際に本編を読み進めるうちに、蓮の言動から私の予想は当たっているなと思いながら答え合わせをしました。
そうなって来るとどうしても祐也よりも蓮の気持ちを考えて切なくなってしまいました。
高校卒業後に急に行方をくらました祐也、そして祐真が祐也の為にした事、ずっと一緒に暮らして気持ちを伝えて来たつもりなのに祐也には一切伝わってなかったこと。
そのこともですが祐真がオメガだと分かった途端に、祐也が蓮と祐真をくっ付けようとして来たことにどんなことを思ったのかを考えて苦しくなってしまいました。
祐真が行動を起こさなければきっとこのような未来はあり得なかったと思いました。
蓮が祐真1人に背負わせる前に自分が行動出来てたらと懺悔する場面がありましたが、行動出来てたとしても祐也は逃げたと思います。
全てを捨てて逃げ出さなければなかった祐真の覚悟を知ると、彼を悪者とは思えませんでした。
やっと思いが通じて本物の家族として暮らし始めたその後の日常と、祐真が幸せになるお話も読んでみたいと思いました。
個人的に引っかかったのはオメガのママ友のヒートでした。あの集まりにベータやオメガしかいないとしても無理して来たのはあり得ないと思いました。ヒートが起こったらどうやって帰宅するつもりだったのでしょうか?ネックガードもしてませんでした。周りのママ友の親切に当たり前のように甘え過ぎで好きになれませんでした。
私は過去のArinco先生の作品も全て読了済みです。それくらいこの先生の作品は大好きなんですが、中でも1番か2番を争う作品になりました。今回のこの作品はとにかく切ないし、ストーリーが良かったです!!
α×αのオメガバ作品です。
読んでる途中はこれどうやってハッピーエンドに向かうんだ?という気持ちになっていましたが、終わりにはなるほどなと思いました。
まぁ正直、弟くんのやり方とかちょっと現実目線で見ちゃうと酷い!!!って感想の方もいるのかもしれませんが、私はそこは作品として現実とは割り切ってみているのでそんなにきになりませんでした!
主人公が他人思い過ぎてなんというか本当に好きです。
迷っている方は是非買うことをオススメします!
作者買い&オメガバ家族もの好きなので購入しました。
途中までは良かったです。
仲睦まじい家族のほのぼのとした姿を、本当の関係性を匂わせつつも描かれていて、ドキドキしながら拝読させていただきました。
攻の『好き』という感情も読み取れるし、それとは正反対に受の葛藤も描かれていて面白かったです。
弟(双子)くんの件が明るみになるまでは⋯⋯。
彼の行為を”兄弟愛“として受け止められるかどうかだと思います。
ちなみに私はBL=ファンタジー概念なので、BL読む時は倫理とか道徳とかスパッと切り捨てる方なのですが。
以下ネタバレあり。
読んでいく内にだいだい察してはいましたが、弟くん⋯⋯もっと他に方法はなかったんだろうか。
両想いなのにα同士故にお互いを諦めている攻(幼馴染み)と受(兄)。二人を何とかしたい、という思いはわかるけれど、だからといって攻を嵌めて(もはやフェロモンレイプでは?)子供作って、その子供を置いて失踪って⋯⋯しかも再会を果たした後の弟くん、『添い遂げたい人がいる』とか『全部知ってて愛してるって言ってくれる』とか⋯⋯いや、子供可哀想。
攻と弟くんの間に恋愛感情は皆無で、それに加え受攻が両想いな事を知っていた弟くん。それこそ「子供をこさえる意味とは?」となった時、私には二人をくっつける為だけに産まれた子供に見えてしまって⋯⋯あんなに愛らしいのに⋯⋯う〜ん⋯⋯しかも子供の名前(受がつけた)、弟くんから一文字とっちゃってるし⋯⋯フィクションだからとかBLはファンタジーだからとか、そういう事を考える余地もなくただ単純に「薄情なのでは?」と思ってしまいました。いっその事 ”不運が重なったフェロモン事故“ の方がスッキリしたなぁ、と。
結果、ハッピーエンドで丸く収まってはいるのですが、なんとも言えないモヤッとした読了感が残ってしまいました。
弟くんの失踪理由にあともう一声、何かこう、読み手が「そうするしか無かったんだな」と思えるくらいの切実な理由が欲しかったな、と。
ほとんど弟くんの話で終わってしまいましたが、事実、失踪後の弟くんの気持ちの有り様によっては評価は違ったかもしれません。
とても幸せに溢れた星合家の朝の風景から始まるので、なごやかな家族BLかと思いますが…
安心してくださいそこはArinco先生なので、今回もとことん突き落とされます♡笑
むしろこの幸せが、Arinco先生の黄昏沼への入口と思うようになっているので、冒頭から黄昏沼センサービンビンに感知しました!笑
幼馴染(α)と双子(Ω、α)、こじれたα✕α同士の両片思い
特にオメガバースの不条理さ✕初恋の切なさは至高!
Arinco先生の初恋オメガバースは深く心に突き刺さります…。
蓮くんは祐也くんの初恋相手で、祐也くんはαである自分ではなく、αである蓮くんとΩである祐真くんが番うのが必然だと思っているので、祐也くんは蓮くんへの気持に蓋をして、蓮くんと祐真くんの前から姿を消していましたが、真くんの本当のお母さん、祐也くんの双子の兄・祐真くん(Ω)が真くんを産んだあとすぐに失踪してしまい、疲弊していく蓮くんと産まれたばかりの真くんのことがほっておけず、祐真くんを見つけだすまで祐真くんの代わりに真くんのままになり、3人で暮らしています。
蓮くんは昔から祐也くんのことを気にかけてよく見ているので、祐也くんの些細な変化にも気づいてくれたり、3人で暮らすようになってからは祐也くんに対して、いつもスキンシップをしてくれたり、言葉や、祐也くんの好きなものを作ってくれたり、愛情を示してくれていますが、祐也くんは蓮くんが自分に恋愛感情を抱いていると最初から思っていないのと、ずっと自分は蓮くんと祐真くんの邪魔になっているとも思っているので、自分は祐真くんの代わりでしかない。
祐真くんにこの場所を返さないといけないと思いながら一緒に暮らしていて、蓮くんの優しさや、真くんの成長を見守ってきて、心が揺れ動き、幸せであればあるほど苦しんでいる祐也くんの姿がとても心苦しいです。
祐也くんは蓮くん、祐真くん、真くんのために。
蓮くんは祐也くんのために。
真くんを産んで失踪してしまった祐真くんも、やり方はいけないものであっても、自分のためではなく、蓮くんと祐也くんのために。
…と皆、自分ではなく、愛する人のために行動しているのが、恋愛、兄弟愛、家族愛…さまざまな愛のカタチが描かれていて切なくもあり、心があたたくなります。
話が進むにつれて、それぞれの気持ちが明らかになり、苦しい展開が続きますが、真くんの可愛さに何度も心が救われました。真くん天使!
連載中にも出版社さんにも要望を出しましたが、祐也くん視点で話が進むので、祐真くんや蓮くん視点のお話、スピンオフなども連載して頂きたいです。
祐真くんにも幸せになってほしいので、過去もふくめ、素敵な相手に出会うまでの話も見たいので、続編希望です♡
星屑のおやすみも2年前にTwitterに数ページだけあげられ創作作品で、その僅か数ページだけでも一気に作品に惹き込まれました。
初めて読んだ時からもっと読みたい…!
とずっと思っていた作品だったので、
去年のビーボーイ創作BL大賞の受賞。
そして連載のお知らせを見た時はとっても嬉しかったです。
改めまして、おめでとうございます♡
うー、すごく良かった部分とそんなのありかと思う部分があって評価に悩みました。
中立とかなり迷ってこちらに。
まず、1番良かったのは愛情いっぱいの家族の描写。
作中のあちこちからかわいい盛りの真への惜しみない愛情を注いで育てる蓮と祐也の姿と、2人の愛を全身に浴びながらすくすくと育つ真の図は幸せいっぱいで本当に素敵なものでした。
そして、この幸せが1話の終わりから作品全体に静かに切なさを運んでくるのが上手いです。
そう来るのかと、日々の幸せの中にあるあまりにも切ないストーリー展開と設定に唸りました。
幸せであればあるほど祐也の心情が苦しくて、ああ〜…これは辛いよね…と、いつか来る終わりを覚悟している彼を見ては、なんとかならないのかと思ってしまう。
ずっと片想いをしている蓮と、愛くるしい息子の真、姿を消してしまった双子の片割れの祐真。
幼馴染の関係にバース性も絡んでいるからこそ、より複雑なんですよね。
3人って、3角形って難しい。円であれば丸くおさまるのに。
そんなことを思いながら読みました。
しかしながら、読み進めながら蓮の祐也への気持ちがなんとなく透けて見えるので、この関係をどう進めていくのか?祐真はどうしていなくなってしまったのか?と少々ハラハラしながら家族の行く末を追っていたのです。
ここからが合わなかったところになりまして。
うーん…それぞれ形が異なる不器用な愛を持った人たちだったと思うんです。テーマは好きです。
でも、私にとって祐真がしたことと考え方は理解が出来ず、決して美談にはならないなと思ってしまったんですね。
結果的に真は愛情たっぷりに育てられてはいるけれど、祐真は祐也と蓮の幸せのためだけに子供を意図的に作ろうと思ったということになります。
これは理解が出来ません…あれだけ作中の家族描写が良かったというのに、子供が良いように使われているように感じて一気に冷めてしまいました。
こんなに幸せそうな家族がカバーイラストのオメガバース作でこの子供の扱いってどうなんだろう。
私は蓮が「許さない」と言ったので、次のページで彼が何を言うのかと期待をしてしまったんです。
すごく残念でした。
祐真の犠牲の上よりも何よりも、彼ら3人の関係よりももっと他になにかあるのではと。
かと言って、何を言ってほしかったのかも分かりません…
その後、お話は盛り上がるも盛り上がれず…真はすごくかわいらしかったんですよ。
なにかもう少し別の理由があっても良かったんじゃないかなあ…
前半〜中盤まではかなり好みだったのですが。
蓮(α)×祐也(α)
久しぶりにArinco先生のオメガバース。
あらすじを確認していなく、情報もまったく知らなった。
ただ心温まる家族ものだと思っていたから、
読んで、サプライズ感がすごかった。
α同士の両片想い、その愛の難しさ、
αであることによる心の重荷が痛くて、
愛する人を幸せにしたい気持ちと、
自分の感情を押し殺すつらさが入り混じって切なさが増す。
恋愛における性別の壁と、
家族の血の繋がりについて深く考えさせられて、
心の絆の大切さを痛感して胸がいっぱいになった。
幼馴染でお互いを大事に思うあまりに不器用になって、
それぞれの葛藤や苦悩が絡み合っている3人に心がざわざわしてしまった。
幸せそうな家族の日常から始まる。
祐也と彼のパートナー・蓮、
それに可愛い息子の真がいる。
でも、実はこの家族の幸せが大きな嘘に支えられている。
それが、祐也はαで、真の本当の母ではなく、
彼の双子の兄弟・祐真(Ω)であるという展開。
αに縛られてしまう祐也。
αとΩに翻弄されてしまう3人。
祐也と蓮、αとαは結ばれるのかーー?
祐也、
αだから、叶わない蓮への片想いを抱えている。
αだから、自己犠牲にならなきゃ、
αだから、祐真を守らなきゃなどの
プレッシャーに押しつぶされそうで、
そのαだからの悲痛さが痛いほど伝わってくる。
彼の真の母としての気持ちが、
本当に家族愛なの?それとも自己満足の恋?と
読みながら自問自答していた私。複雑で、両方あると思う。
蓮、
最初は彼の考えていることがわからなかったし
祐真との関係も全然ピンとこなかった。
お話が進むにつれて、
彼の想いや祐真との関係がだんだん明らかになってくるのが、先生の申し分のない描写だ。
すべてがわかってから、
蓮の家族ごっこの理由については疑問が残るけど、
最初に祐也に本当の気持ちを伝えば良かったのに・・・
でも、伝えるのは難しいよね、
祐真と子供までできたし、蓮も苦しんでいるのだろう。
誤解や思い込みで、
家族の形をしならも、
愛し合いながらも、
なかなか気持ちがすれ違ってしまう祐也と蓮に心が痛む。
祐真の行動が最終的に良い結果につながったのは良かったけど、
子供を産んだらそれで終わりという考え方で、
子供を道具のように扱うのは無責任だと思う。
他の男との幸せにしても、我が子と会わないのは不自然すぎる。
彼が主人公ではないから許せるけどね。
綺麗な絵柄と丁寧な心理描写で、
ちょうどいいエロっぽさも最高で、
α同士の恋の困難さと、
家族の絆の多層性が絡み合って、
感情が激しく揺さぶられる感動なオメガバースでした。
ビーボーイ創作BL大賞、受賞作品。
そしてArinco先生の作品はコンプ読んでますが、今回の作品は突き抜けて尊すぎて、ずっと泣きました(ティッシュで目元を押さえながら)。
ちなみに、オメガバースです。
第1話では、一見してα×Ωと、その間に生まれたかわいい子どもと幸せな3人家族のお話のように思えたのですが、、、
第2話の冒頭で、すぐさま最初の涙腺崩壊。
実は第1話でΩだと思ったママの祐也は双子で、しかもいなくなったΩの双子の片割れの代わりにママをしているαだったのです。
パパであるαの蓮は、双子と幼なじみ。
祐也は密かに蓮へずっと思いを寄せていたのですが、3人でいると自分が邪魔者のように思えたため、大学はふたりに内緒で遠くのところへ。
離れれば忘れられると思ったのですが、ある日、祐也から蓮との子どもができたと告げられます。
が、出産後すぐに祐也は姿を消してしまいます。
祐真が姿を消して呆然としている蓮を前に、祐也は祐真の代わりになることを決意し、同時に祐真を探し始めながら、いつか祐真にママ役を返すカウントダウンをしながら、家族として幸せな思い出を重ねていく、、、という超絶エモ展開に爆泣きです。
一方、蓮はずーーっと祐也のことが小さい時から好きなんだろうなあっていうのが読者には分かるので、めちゃ切なくて、でも溺愛ぶりが最高すぎてキュンとして、感情がいい意味で忙しかったです。
あと、2人の子どもの真(さな)もすごくよい子で、かわいかった(さめざめ泣く)
そして双子の片割れの祐真は、だいぶ拗らせたことをしてしまいましたが、そこにもまた不器用な愛があったんだろうなあと、、、
細かい「ふじん科」とか、真が描いた祐也の絵とか、すごく考えられている設定もまたよかったです。
とにかく読んでほしいです。
めっっちゃ切なく、そしてカタチにとらわれない「愛」に満ち溢れたステキなお話でした。
作家買い。
Arinco先生の新刊はオメガバものです。あらすじからも読み取れますが、今作品はアルファ×アルファというCPのお話です。
主人公はリーマンの祐也。
彼は幼馴染でアルファの蓮、そして蓮の子どもの真と一緒に暮らしている。
真は祐也にそっくり。「ママにそっくり」といわれる見た目をしている。可愛い息子に、大切な蓮と一緒に暮らす幸せをかみしめている祐也だが、実は真は祐也が産んだ子ではなくー?
というお話。
真は祐也が産んだ子ではない。が、祐也にそっくり。
なぜなら、真の母親は祐也の双子の弟・祐真と蓮との間に生まれた子どもだから。
なぜ祐也が真の母親として暮らしているのか。
祐真はどこへ行ったのか。
蓮と、彼の子を産んだ祐真との関係はー。
多くの謎を孕みながら、物語りは進んでいきます。
祐也視点で描かれていることが多く、故にどうしても祐也に感情移入してしまいながら読み進めましたが、とにかく祐也が健気でかわいい。真と蓮を大切に思うからこそ、自分のことよりも二人の幸せだけを優先させる祐也に萌えたぎりながら読破しました。
その一方で、蓮の心情が分かりづらい。
読み進めていくうちに、あえてArinco先生が蓮の心情を描かなかったのだとわかってきますが(しっかりミスリードされてしまいました)、蓮が求めているのは真を生んだ祐真(オメガ)だと祐也とともに思い込まされているので、余計に祐也が可哀想で泣ける。
アルファ×アルファ、のお話はなくはないですが、このCPになった理由がめっちゃ良い。登場人物全員が、自分のことではなく、常に愛する人のために行動しているので、切なくも温かいストーリーでした。
Arinco先生の作品はほぼほぼ読んでいると思いますが、今作品がぶっちぎりで好きかも。「オメガバース」というバックボーンをフルに生かした作品でありながら、その設定を上手にギミックとして使う手腕に脱帽。
祐真視点の作品も描いてほしいなあ…。
真を手放すときの彼の心情とか、祐也に向ける贖罪の想いとか、あるいは新しい恋人とのやり取りとか。
息子の名前が「真」というのもいい。
たくさんの愛情に包まれてすくすくと育つ彼の可愛さに終始癒されっぱなしでした。
あ、あとこれだけ書きたい。
蓮と祐也が身体をつなげるときに、蓮が舌をペロッてするシーンがあるんですけど、それが癖でした。カッコいい。
人を愛するとか、家族愛、夫婦愛、そういった様々な形の愛情がきちんと描かれた作品。めっちゃ良かった。文句なしの神作品です。