午前2時まで君のもの(下)

gozen2ji made kimi no mono

午前2時まで君のもの(下)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神147
  • 萌×249
  • 萌16
  • 中立12
  • しゅみじゃない7

--

レビュー数
22
得点
991
評価数
231
平均
4.4 / 5
神率
63.6%
著者
奥田枠 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
電子発売日
価格
¥670(税抜)  
ISBN
9784403667978

あらすじ

事故のせいで、毎日記憶がリセットされてしまう道夫。いつのまにか29歳になり、学生時代から好きだったはずの恭一とは別のひとと結婚して、家庭を持っていた。だが、恭一に会い、想いが溢れた道夫は彼とキスしてしまう。この「過去」を今夜に置き忘れてしまいたくないと願う道夫だが――!? 奥田 枠が切なく愛おしく織り上げる、真夜中過ぎのカウントダウン・ラブ、上下同時発売!

表題作午前2時まで君のもの(下)

伊勢崎恭一,在宅デザイナー,29歳
豊島道夫,自宅のクリーニング店のお手伝い,29歳

その他の収録作品

  • 俺の知らない3年前の話
  • #12.5 繰り返す日々の続き
  • あとがき

レビュー投稿数22

切ないお話

登場人物がみんな優しいし強い。悪い人が出てこない。
思いやり合っているのがすごく切なくていい。

このお話を読んで映画のメメントを思い出しました。メメントの方が重症でサスペンス映画だけど、忘れてしまうということが悪いだけじゃないなぁとしみじみ。
親友の子がメモの「結婚したけど結局失敗した」の後の「感謝を忘れるな」を消さないのがとても良かった。
同窓会の日にどうして親友を押し倒していたのかが、経緯が気になる…。

人に優しくしようと思えるお話でした。

1

魅力的な世界観

上下巻まとめての感想です。
ストーリー自体は単純なのですが、毎日の道夫の感情の移り変わりが複雑でリアルでした。いつの間にか結婚していた奥さんは日々ストレスや悲しみに追われていて、頭では分かっていてもすれ違ってしまう。誰も悪くないからこそ、余計に悲しかったです。道夫にとっては毎日が新しい生活であり、しかしその中で唯一変わらない恭一との関係があったことで更に惹かれていったのではないかと思いました。それぞれ悩みを抱えた3人の日常の幸せなようで切ないお話でした。

1

期待と違ってた

ドキドキしながら読み始めました。

やっぱり灯との結婚生活は難しいでしょ。
毎日初めましての女性と夫婦らしくするなんて。
いつまでも21歳で引け目を感じて。

道夫と恭一は遠回りしたねえ。勇気いるもんね、なかなか言えないよね。
エロエロハッピーで良かったです。
恭一の言葉が心強いですね。こう言ってくれる相手じゃないと!

正直もっと怖い真相かと思ってました。
恭一が普通に良い人でした。
お父さんも道夫を責めなくて、そこはどうなの?な感じもしますが。道夫は毎日精一杯頑張ってるからね。

1

いやぁ染みますね߹‎‪ᯅ߹

切なくもあるけれど本当に温かいお話でした。

最初はミチに引っ張られていた恭一が,
最後 自らミチを引っ張っている姿はグッときました!

後個人的に,スピンオフで剛に全く興味がない素振りを見せる恭一が,ミチの前だけ満面の笑みを浮かべる姿が好きすぎます!本編でも,ミチと何かあっただけでちょい病みになるところとか,か,可愛すぎるでしょ-!

0

君の手を引いて進む先

21歳の時の事故の後遺症で前向性健忘を患って新しいことが記憶できない、ずっと恭一のことが好きだった道夫(受け・29歳・既婚者)と道夫の中学からの同級生で道夫のことが好きだった恭一(攻め・29歳)の、切ないラブストーリーです。こちらは上下巻の下巻になりますので、まずは上巻を読了ください。

結論部分にも触れることもありますので、ネタバレ注意です。
やはり、しんどい出来事が沢山ありましたね。朝のルーティンが不完全なことであんなことになってしまうとは、と、努力の上で成り立っていた危うい毎日だったんだと改めて感じました。みんな、いい人だからこそ苦しんでいたりするわけで。

灯さん、好きになる努力の全ては悪いことじゃないけど、それが義務になってしまって、心が摩耗するなら、それはもう辛かったと思う。
恭一のしたことは、傲慢かもしれないし、本来ならばしてはいけないことなのかもしれない。でも、そのおかげで、道夫は前向きに笑顔で暮らすことができる。
大事な人達を傷つけてしまったことをずっと忘れないように、謝りながら一人でいきることを自らに課しようとする道夫の気持ちを尊重することが、本当に幸せなのか。その幸せは誰にとっての幸せなのか、誰が幸せと決めるのか
結局の所、恭一も、お父さんも、灯さんも、誰も道夫の自責や苦悩、不幸を望んでいないんですよね。

なかなか自分の感情がまとまらなくて、期間を置いたりもして、何回も読みました。私のなかで色んなことがストンとおちたとき、本当の意味で恭一と道夫のふたりの明るい未来が見えたような気がしました。

色々と考えることができて、とても面白かったです!

0

忘れることを怖がらなくていい安心感

 納得できる展開の下巻でした。ミチの記憶障害が治ってハッピーエンド、ということもなく、毎日リセットされる日々はそのままでもけっして今後の人生を悲観するばかりにならなくて良いのだ、というミチの希望や幸せが感じられる良い結末でしたね。灯とのことは賛否両論あると思いますが、ミチの問題を知っていて結婚という大きい選択をした灯にももちろん責任があり、毎日彼女を忘れてしまうミチに非はないと思いました。記憶のある恭一とない灯では、存在の重みが異なるのは当然ですよね。

 メモを残すという行為はあくまで昨日までに起きたことを「知る」手段であって、どんなに詳しく書いたとしても昨日までの自分と同じようにそれを「体験する」ことはできない。誰よりもそれを痛感しているミチが、自分が日々を忘れてしまうことを謝るために記録していたことがあまりにも悲しいなと感じました。誰も責められないやりきれなさ。

 だからこそ、そこに不満を感じない恭一がいてくれることが尊くて。ミチの中で新しい思い出が積み上がっていかなくても、自分が覚えていれば十分、ミチが隣にいて恭一が好きという気持ちさえ忘れられなければ幸せだと、彼は心から思っている。紆余曲折を経てようやくお互いの隣を得た2人が眩しくて、きっとミチの障害など気にならないくらい、これから満たされた日々を送れるだろうなと思いました。

1

ドキュメンタリー映画みたいだ

下巻だしハッピーエンドだよねって期待して読みました。うん、確かにハッピーエンド。だけど、どっかスッキリしない気持ちもあり、でもこれがこの作品における最上の結末でもあるような気もします。
私個人としては、スッゲー感動!とはなりませんでした。名作の雰囲気ありますけどね、斬新な切り口で面白いですし。

テーマが難しいです。奥さんと好きな人がいる三角関係だし、しかも健忘症という病気を抱えてるし。
ドキュメンタリー番組で取り上げても良いくらい。なんなら、ザ・ノンフィクション辺りでフューチャーしても違和感ありません。それくらい濃い〜です。ミチやその家族、そして恭一の苦悩…それが分かるのがこの下巻です。


灯さんと恭一は、ミチが過去を忘れていることが苦悩で、でもミチは過去を知ること(スマホメモ)が苦悩になっていて、何だか切なかったです。
灯さんと言う存在は必要だったのか、よく分かりません。結婚したのは灯さんの一目惚れなのか、そこにはあまり触れていないけど、ミチも結婚をよく受けれたなと思いました。

恭一のことを好きだったのに何で?
恭一を諦めるため?

灯さんの方が我慢の限界で終わってしまった結婚生活。最初の結婚の経緯が灯さんの言葉がキッカケみたいだけど、結婚生活の実情には触れてなくてよく分かりませんでした。キスもだけど、夫婦生活を始め今までどうしていたんだろう。

灯さんとはキスも出来なかった夫婦生活なのに、恭一とは身体の関係もあって…まるで本妻と愛人のようです。罪悪感から灯さんに寄り添おうとしたけど、出来なかったのは当然です。
ミチには恭一のことを好きだった時の記憶しかないんです。…過去にもこれからの未来にも恭一を愛する気持ちしかないのに、他の人の存在を入れることなど出来ません。

それを分からせる・分かるための灯さんと言う存在だったんでしょうか。灯さんの存在がなくても、恭一とミチの2人の関係だけでこのストーリーを築けなかったのかな…。健忘症を受け入れて乗り越えていく2人のストーリーと言うより、健忘症にミチと恭一、そして灯さんが振り回されていたような印象でした。


毎日を忘れてしまうミチだけど、自分の記憶以外のことは確実に日々変化していきます。記憶はリセットされても、感じることや想うこと、周りの環境は毎日ループなんかしません。同じように目覚めても、毎日同じ日々が過ごせるワケでははないのです。
恭一とミチは確実に未来を築く絆があると思っています。恭一の愛情を近くに感じながらミチも恭一に寄り添い、2人にとって素敵な恋人関係でいて欲しいと思います。

0

これはメリバなのかな?

切ないお話でした。
上巻から灯さん推しだったんですが、悲しい終わり方になってしまいましたね。でもね、ミチから解放してあげないとダメだったと思う。灯さんからは言い出せなかったよ。この数年間毎日好きな気持ちを継続させようとして、朝イチで笑顔で挨拶して。
相手は(精神的に)歳を取らないのに、自分だけ歳をとってしまう。
でもこの数年の結婚生活が灯さんのプラスとなってくれたらいいな。美人だし性格も良いし、良い人と幸せになって欲しい。

一途な恭一の気持ち。好きになったのはミチが先だったか。ずっと手に入ったかと思えば翌日にはなかったことになって、この人も辛かったろうな。
恭一とはずっと関係を続けられるのかな。
ミチは目覚めるといつも恭一に片思いしていた頃の気持ちになるから褪せることはないだろうけど。

ミチは前向きな性格の人で良かった。

スマホのメモ。どうなるかと思ったけど。
離婚後初めて朝まで過ごして、新しいミチの最初の視界に入りたかったからなのかな、恭一が一睡もしなかったのは。

ハピエンなのかモヤモヤした感じでした。これがメリバというものなの?
恭一とは末永く幸せになれますように。
クリーニング店、誰か跡を継いでくれるといいな。

0

忘れたことを思い出しても罪悪感を持たなくていい

言葉一つ一つが繊細で、切ないけどとても良かったです。ストーリーの見せ方が空気感あって心地よく上品でした。恭一の激情を収めた静かさと綺麗さと男性らしさが最高。

忘れたくない思い出をいつか忘れてしまうことにちょっと恐怖を抱いたり、切なくなったりすることはあると思いますが、それでも無かったことにはならないし、申し訳なく思わなくていいし、思い出して過去や今の幸せを噛み締めればいいと言ってくれている様な優しい作品でした。

恋人としての記憶は持たなくてもずっとお互いを好きな二人、ミチが夢見ていた未来に恭一が引っ張ってってくれて良かったなと(涙)
母の葬儀など、ミチが忘れる自分を思いやる描写も切なくて優しくてとても良かった。
毎回初エッチで毎度ドギマギしてるのに身体は慣れてる受けとかぐう滾りますけど笑 なんなら何通りでも描いて欲しかったです爆!

3

上巻の感想通り、この作品の肝は主役が結婚してるところにあると思うのだけど、どうもそこが納得できなくて残念。作品内でも言ってる通り、ミチにとって灯は毎日初対面の人なんですよね。記憶がなくなるようになる前の知り合い(恭一しかり)なら兎も角、灯と結婚することは沢山の不都合が思い浮かぶ。そもそもミチの状態で契約行為をすること自体リスクだらけなのに…結婚ねぇ…
灯の思惑というか、どういう将来設計のもとの結婚だったのかも分からずじまいだったのでどうも釈然としない。初対面の相手が妻です〜と出てきてミチが幸せになれると真に思っていたのなら大分浅はか。
ミチと恭一の関係の再構築は面白かったのに躓いたところがあるせいで楽しみきれず。

2

この作品が収納されている本棚

レビューランキング

漫画(コミック)

人気シリーズ

  • 買う