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ashita niji ga denakutemo
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
色々な人にぜひ読んで欲しい!
ホイップちゃんは諦めたくても諦められない恋、植木さんは触れたことのない世界での恋。という感じがしました。
私は女装BLが苦手、ちょっと受け付けていないところがあったのですが、この作品は私の中の女装という概念を(いい意味で)大きく変えてくれました。
きはら先生の柔らかく優しい絵柄、優しくも厳しい社会のあり方をメインキャラクター2人の視点から楽しむことができました。
わがままを言うと2人とも社会人だから、もう少しエロ要素があってもよかったかなと思いました。
でも、2人の気持ちが通い合ってからのエロシーンはとてもよかったので、続編があればそこで期待したいです!
BLなのですが、ゲイやノンケの絡んだジェンダー問題がテーマであったようにも思います。恋愛の切なさだけでない、ゲイとして?女装家として?アイデンティティをさまようような心情の描写に心打たれました。
【ホイップはゲイバーで女装して働くゲイ。顔も知らない不眠症のリーマンと夜中に愚痴通話をするのが楽しみだった。ある日、そのリーマンがホイップの店に現れて…】
男のままの姿が本物なのか?女装した彼が本当なのか?私はそこに違いがあるとは思いませんでした。どちらも本物の彼であり、本当の彼だからです。本当の君が見たいというのは、もう一方の彼を否定しているようで、なんだか悲しくなりましたね…。気持ちは分かるんですが、両方の君を見たいと言ってあげてほしかったな。
そんなノンケの悪気ないセリフや、恋愛においてノンケとゲイを区別することの違和感がにじむように描写されていて、ときめきよりも切なさが多かったです。最終的な受け攻めは理想どおりで良かったけど(笑)
デビュー作『一途な犬は諦めない』のスピンオフ作品。前作が面白かったのと、試し読みで攻めの素顔と、受けの登場シーンが「カッッッッコよ!!!」とシビレたので読んでみました。
物語前半、2人が出会って少し揉めて仲直りするところまでは、すごくワクワクして読んでいたのですが、その後自分の中で萌えが少々失速していきました。
なぜだろうと考えたら、自分は女装男子にはあまり萌えないのかな、と思いました。女装デートシーンが多かったので。せっかく素顔がイケメンなので、それをもっと堪能したかったw
それからノンケ受けの凌さんが、時々無意識に攻めの千歳に傷つけることを言ってしまうんだけど、後半千歳に「無理して偽って(いる)」と言う場面、こんなこと言う人ヤダな、とか思ってしまった。千歳が可哀想で…。
でも千歳が凌さんに片想いして、いろんな表情見せるのはとても可愛かったです。
ノンケに恋して不安になりつつも期待しちゃって、恋に振り回されている感じが、切なくも愛おしかった。うんうん片想いってこんな感じだよね、と共感しました。
凌さんが、年上リーマンなのに千歳に恋して赤面して可愛い顔になっちゃうところも、なかなかよかったです。
最後は女装でない千歳のかっこよさを見られてよかった!年下で、女装してて、片想いに悶々としていた千歳がタチとして攻める、というのにかなり萌えました。
一番最後、ドラァグクイーン姿の千歳もカッコよかった!
書き下ろしの女装でのエッチも、短いながら大変良きでした♡
「一途な犬は諦めない」に出てきた世田と翔吾が少し登場します。このCPが大好きで読む前から楽しみにしてたのですが、絵が変わったというか、顔が違うというか、少し絵崩れしているような…。翔吾はもっと男前だったのに!と思って、それは少し残念でした…。(とはいえ翔吾のファインプレーはナイス!)
色々書きましたが、全体通して良いお話だったので、前作がお好きな方や、試し読みでピンときた方は、ぜひ読んでいただきたい良作でした。(前作を読んでいなくても楽しめる内容です)
紙本 修正は白抜き、または薄いトーン
スピンオフと知らずに読んだのですが面白かったです。
ホイップの女装姿は微妙だしこの漫画大丈夫なのかな、と思ったけれど心の距離が近付くまでを丁寧に描いていてTHEオンブルー作品だなと思いました。
最近はこういう作品も減りましたが。
サブカップルの方にも興味が出てきたので、以前の話にも遡ってみようと思います。
言葉を大事に使ってる物語でした。
絵がよりきれいになり、透明度が増したような気がします。
「一途な犬は諦めない」収録スピンオフ「対岸の犬を呼んで」のちょい役だったホイップちゃんが主役。
ホイップちゃんという名前がかわいいです。つい美味しそうだなと思ってしまいますがw
ホイップちゃんは見た目も性格もかわいいけど、男らしさもあって。でも粗野ではないところが好感持てます。
相手役の凌は紳士的なんだけど気弱なところがあり。
部下になめられていたのを、ホイップの影響があって初めて叱れたといい変化があったので、キリッとした所が見られると思ったら逆でしたw
あんなに情けなく泣いちゃうとは。
ま、その分千歳が男前だということなんでしょうけれども。
過程としては、惹かれ合っているのはわかるけど、すれ違いや、それぞれのぐずぐずが長いなぁと思いました。
世田たちが相変わらずやいやい言い合いながらも順調そうでよかったです。
島崎たちも一瞬出てきてラブラブでうれしかったです。
きはら記子先生のストーリーは、じんわり心に響くので大好きです。
「一途な犬は諦めない」の中の「対岸の犬を呼んで」のスピンオフ。
攻めのホイップちゃんと、受けの凌くんのお話し。
お互いに、ゲイだのノンケだの、勝手に境界線を作り、本人達を理解しようとしていなかった。これが、ストーリーのメイン。
ハッピーエンドに至るまでの、過程が周りの助けを借りて、紆余曲折ありましたが形になりました。
世田カップルは、相変わらずラブですが〜ここでより一層愛は深まった感有りでしたね。
心残りは、ママ!今度は、ママを幸せにしてあげて!
源氏名マロン・ホイップ・ディーヴァは、ゲイバーで働いて三年、月一ではあるがドラッグクイーンとして別の店の舞台にも立つ。日々ランダムで繋がるトークアプリで顔の見えない相手と日々の仕事の愚痴やらを話して癒しを求めていた。
いつの日からか、特定の人物と話す機会がふえる、呼び名を『不眠症のリーマン』。ゲイバーに勤めてるとは言わず『ぼったくりのバーテン』と名乗り、今日の愚痴からたわいもない話を。
ある日、店に、『不眠症のリーマン』と名乗る男が。しかし、失礼な言葉にホイップは頭から水をかけて二度と顔を見せないでとーーーー。
しかし、諦めきれない『不眠症のリーマン』はまた、店に来て、、、、。
顔が見えてからの不器用なまでのふたり。
ふたりとも生き難いなかでもがきそれでも、幸せを求める。
ふたりの求める幸せとはーーーーー。
作者さんが好きなこともあり、読みましたが、よかったです。
何も知らないまま読み始めたら、攻め受けが印象と逆で驚いたのですが、いい意味で予想を少し外してくれるところがこの作者さんの素敵なところのひとつだと思います。
丁寧な心情の描き方と表情の多彩さが素晴らしいところも好きです。好みが別れるかもしれないのですが、イラストもド好みです。
『一途な犬は諦めない』に収録の『対岸の犬を呼んで』で少しだけ登場するホイップちゃんがメインのおはなしです。
このおはなしだけでも読めると思いますが、先に前作も読んでいるとなお良いと思います。前作登場の世田さんと湘吾くんも出てきますので、個人的にうれしいです。この作品を読み終えた後、一途な犬は~をまた読み返したくなって読み返しました。味わい深い。
ボーイズラブを読みに来てるんだよ!女装男子なんてNLと変わらないでしょ!とお思いの皆様に伝えたい。あなたの左足を沼に引きずり落とすよ、と。
安心してほしいのは、ちゃんとしっかり男です。ドラァグクイーン、というエンターテイメント女装?と例えればいいのかわかりませんが、ショーで自分を美しく魅せたい、皆を驚かせて笑顔にしたい、という男の子と不眠症のリーマンとのお話です。受け攻めは出来れば読んでからのお楽しみで、、、。
リアルな世界観、価値観、葛藤で切なさが濁流のように押し寄せて来ます。
そう、この濁流が皆さんの足を沼へと導くのです
カバー見た時はあんまり好みじゃないかな?と思っていたけど、店頭で裏表紙の帯見て読んでみたくなった作品でした。
どんなに傷つけられても、凌さんのことを“許すよ?”と言えるホイップちゃん。
健気に想い続ける、そんなホイップちゃんがめっちゃ可愛くて、報われた時、私まで嬉しくなったよ。
凌さんの不器用さが本当にもどかしくて、さりげなくホイップちゃんが嬉しがるようなことが言えるくせに、肝心なところがダメダメなところも、最後に二人の想いが通じあったあとは愛おしいと思えたよね。
買ってから毎日のように読んでます。
【一途な犬は諦めない】のスピンオフとのことですが、
私は【一途な犬は諦めない】未読です。
ですが、ちゃんと楽しむことが出来ました。
勝手にドラッグクイーンのホイップ(千歳)が受けだと思っていたのですが
まさかのホイップちゃんが攻めで個人的勘違いによりびっくりしました。
と言っても私は受け攻め逆でもリバでも抵抗ないから大丈夫なのですが、
千歳が受けだと思ってる私のような方がいるかもしれないので
念の為記載させて頂きました。
(ちるちるさんを見ればわかるんですけど、ちるちるさんで確認する前に買って読みました)
両片思いで途中胸がぎゅっと苦しくなったのですが
いい意味で諦めの悪い男(凌)が頑張ったから
ちゃんと二人は結ばれることができて感動しました。
千歳も凌もお互いに出会えたからこそ
良い意味で変わったことがあって
それを見てるだけで胸が温かくなりました。
読んでよかったです(*´ω`*)
『一途な犬は諦めない』のスピンオフ作品とのことですが、
そちらを未読でも特に読む上での不都合は感じませんでした。
ただ、作中で登場する脇CPの二人が中々の存在感だったためか、
本書を読み終えた今、そちらも読んでみたくなってしまっています。
トークアプリをきっかけに知り合ったゲイの千歳とノンケの凌。
「ぼったくりのバーテンさん」「不眠症のリーマン」と呼び合い、
互いに素性を隠してトークアプリで毎晩話すだけの関係でしたが、
ある日、千歳の勤めるゲイバーに凌が訪れたことで初対面を果たします。
けれど、初めて千歳の女装姿を見た凌から発されたのは不用意な一言で、
傷ついた千歳は凌との連絡を絶ってしまい-。
言葉一つで繋がることもあれば、傷つくこともある。
言葉のもつ力と残酷さ、伝えることの大切さが際立つお話でした。
傷つけるつもりなんて微塵もないのに、何気なく口にした言葉が
千歳を傷つけてしまう凌と、こざっぱりと振舞う外面とは裏腹に
その内側は恋に臆病で凌の言葉にいちいち傷ついてしまう繊細な千歳。
二人ともタイプは全然違えど恋に不器用で、近づいては離れ、
その度に逃げる千歳に凌が追いすがる、を繰り返します。
でも、この二人、実ははじめから両想いなんです。
遡ればトークアプリでまだ互いの顔を知らない頃から。
千歳は凌がノンケだとか、凌から自分はどう見えているかとか
色々と気にしているけれど、凌はそんなこと気にしていないし、
女装姿だけじゃなく「素」の千歳のことだって受け容れている。
だけど、そんな凌の想いはいつもまっすぐ届きません。
それは凌の言葉選びが下手なだけじゃなく、それを受け取る千歳が
自分に引け目を感じているからというのもあるのだと思います。
想いは同じなのに、好きになればなる程“嫌われたくない”恐怖が
膨らんでゆき、どこまでもすれ違い続ける二人がじれったくて、
そうじゃないんだってば!素直になってー!と内心もぞもぞしながら
読んでいました。
最後は泣いて縋るという究極の捨て身に出た凌でしたが、
普段穏やかな大人の男がここまでやると、人によっては
引いてしまいそうですが、凌の場合は寧ろギャップ萌えでした。
みっともない部分も曝け出しちゃう程の好きってことですもんね。
そこからは子供のように千歳に甘える可愛らしい凌と
男前っぷり急上昇な千歳を堪能させていただきました♪
個人的には艶っぽい千歳の受けも、凌のぎこちないノンケ攻めも
どちらもありでしたが、結果としては凌がネコでした。
「俺のこと調教して」なんて…もうエロい意味にしか聞こえません///
恥ずかしがる凌にゴムをつけさせたり、少しSみのある千歳の攻めも
とてもいやらしく、格好良かったです♡
本編でのエロはラストのみと控え目ですが、描き下ろしでは後日談として
女装えっちが描かれていました。
いつもより興奮したように見える凌の表情がなんとも官能的でした…。
二人のハッピーエンドも無事見届けることができたので、
次は千歳のお店のママの恋を応援したいと思います。
いつも千歳を気にかけ支えてくれた心優しいママ…素敵でした。
こんなにいい人なんだから、次の恋はきっと成就してほしいなぁ。
女装ものでも完全に“美少女”化する作品は得意ではないけれど、
千歳の女装は化粧をしていても“男”が残っていて決して美人すぎず、
あくまで男の女装感というリアリティがあって好印象でした。
【一途な犬は諦めない】のスピンオフだそうですが、こちら1冊で十分読めます。
年下ドラァグクイーン:千歳×年上ノンケリーマン:凌。よもやのディーヴァが攻!
トークアプリで密かに良いなと思っていた相手と初めて会った時間が最悪だったとき。
ネット上ででは心を温められていた相手からリアルで身が冷えるような言葉をかけられた時…やらかした凌の印象がどう変わっていくのか楽しみでした。
凌は真面目で不器用な男性です。
千歳に対して、うまく言葉を紡げず失敗を繰り返しながらも奮闘する彼が次第に千歳にとって大きな存在になっていきます。
そして千歳の男前なこと!
自分の好きなことを偽らず自ら行動していくことって、なかなか難しいけれど、時に臆病になりながら大切なものを手に入れる姿がかっこいいのです。
デートで「普段の姿」が出せないって半端に女装しちゃった時の彼にしては珍しい歯切れの悪い表情がすごく染みました。
怖いよね…全部を晒すのは怖い。
千歳の職場の姐さんたちの絶妙なかけ合いにニヤッとさせられたかと思えば、しんみり泣かされる。
笑いの中に深いテーマが描かれています。
辛い失恋中でも弱音は吐かずに人には優しくできるママが素敵…おでんの出汁に温められたい…。
いつかママにもマッチョな彼氏ができますように!
結局のところ、相手の、その人を、好きかどうか、
それが一番大事だろうっていう、
そこに気が付くまでの、
そんな不器用な、恋のお話。
このお話自体は、コンセプトも展開も良くできてると思うし、絵柄も好みなんだけど、惜しむらくは、主人公のホイップちゃんのメイクが、もっとガッツリ、バッチリだったら良かったのに。
ホイップちゃんの女装姿の、ゲイバーにいる時の女装、デートの時の女装、そしてドラァグクィーンとしてショーに出ている時の女装の、その差別化が、付け睫毛の長さぐらいにしか感じられないのが物足りなくて、萌2かな。
スピンオフ作品とのことでスピンオフ元の「一途な犬は諦めない」もひっぱり出して読んできました。
スピンオフ元ではほんのちょい役だったホイップちゃん。
なので、この作品単体でも楽しめます。
ドラァグクイーンでゲイバーのスタッフ、ホイップ(本名:千歳)が素を出して話せる場だったトークアプリで知り合ったリーマンの植木と実際に会い、誤解があったりしながらノンケとゲイの壁を超えて行くというお話でした。
ノンケとゲイの恋愛の場合やっぱりゲイには先入観がある設定が多くて、この作品でも思い込みや勝手に作った壁に1人空回りしてる感じでした。
お相手の植木も鈍感、不器用、優柔不断な感じなのですれ違っちゃうのがもどかしいやら悲しいやら…。
印象的だったのは、植木がゲイと付き合ってる元ノンケ男性に''ゲイと上手くやっていく方法"を聞くんですが、それに対して返された返事によって気づけた場面ですね。
先入観や壁を作って接してたのは、結局2人ともだったんだ…と。
あと植木の決め台詞、ですかね。
あら〜、それ言っちゃう?この後どうなっても知らんよ⁉︎ってその先の展開にワクワクしてしまいました。
案の定期待通りでしたが、左右がそっち⁇⁇で良い意味で裏切られました。
ゴムを相手に着けさせるシチュもgoodでした!
作者さんインタビューにも書かれていたように、読み終わったあとは祝杯をあげたくなるようなお話でした。
表紙の第一印象。
「相手、女性じゃん」
あらすじを読んでみれば、ドラァグクイーン攻め、とある。
ドラァグというには随分とナチュラルな女性っぽい。
と思いつつ、読み進める。
主人公は、ゲイバーにて女装で接客するバーテンの「ホイップ」ちゃん。
日々の愚痴を、トークアプリで見知らぬ人に話す事でストレス解消をしている。
中でも「不眠症のリーマン」さんと気が合って、ほぼ毎日顔も本名も知らずに会話だけ続けていたのだが…
…という冒頭。
何と「不眠症のリーマン」が、断片的な情報を元に「ホイップ」の店を探し当ててじかに会いにきてしまう!
勤めているバーが実はゲイバーで。
しかも女装で働いているバーテンで。
驚く「不眠症のリーマン」はホイップが傷つくような言葉を、知らずに発してしまう。
…という感じで、今までゲイと接点のなかったノンケと、ゲイバー勤務の中では楽しくやっているけど世間的には色々鎧を着ているゲイとのストーリーが展開していきます。
ノンケの言動にいちいち傷つくゲイ。
何に傷ついたのかもよくわからないノンケ。
この溝は深い。
だけど、はじめになんのバックグラウンドも知らずに会話をしていた頃の距離感の方が魂の距離、だったんだろうね。
これは初めっから「両想い」ですよ。
ゲイとか、ノンケとか。
そんな事関係ない。
どう目の前の「この人」と一対一で向き合うか、そこに尽きるんだと思う。
一方ノンケの方も仕事上で彼なりのモヤモヤを抱える一人の悩める人間であり、ホイップちゃんとの関わりで自分の殻を破っていくような流れがある。
恋と、生き方の両方の前進。
つまりは。
ノンケとかゲイとか関わらず、100のカップルがいれば100の恋物語があり、100の問題点があり、100の未来がある…
スピンオフ元となる作品に出て来たホイップちゃんが根掘り葉掘り知ると、こんなにも魅力的だった人だったとは。
紹介文にもある『男前ドラッグクイーン攻め』のパワーワードに!?!?となりながら、もう期待度マックスな作品でした。そして偽りなしにホイップちゃんは男前でした。
BLでは鉄板な、ゲイがノンケを好きになるのは不毛というせつない想い。ゲイだろうとノンケだろうと関係なく、傷つけ傷つきながら、謝り謝られて少しずつ恋をカタチにしていく丁寧な過程の描かれ方が素敵でした。
というのは大袈裟ですけれども、こうするのはこうだからだとか、攻めも受けも共に脳みそにガッチリ支配されていまして、イチイチ理由付けしたり、石橋叩いて渡ったり…という頭先行人間です。出会いを思い返すとトークアプリで語り合うのがきっかけな訳だから当然口から出る言葉が大切な関係なんですよね。
この二人の場合はトークアプリという不確定な出会いから始まってはいるものの、トークアプリで何処の誰とも分からずに話し合う中で気持ちがほぼマックスになっており、出会った時には互いにもうこの人しかいないという具合でした。
主人公ホイップの女装は素敵だなと思います。
シーモアさんが先行配信していたので、待ち切れずに購入しました。
「一途な犬は諦めない」に収録されている「対岸の犬を呼んで」の湘吾と世田カップルが登場しています。未読でも問題ありませんが、私は湘吾が気になったのでこちらを読了後に読んでみました。ホイップとママが登場してましたが、サラッとした扱いでした。
実はあらすじを読んでいたのに頭に入っていなかったらしく、攻受を勘違いしていて終盤に驚いてしまいました。
そして「不眠症のリーマン」こと植木凌が、試し読みの初登場シーンとはイメージが全く違っていました。
スマートで出来る男かと思いきや、生真面目で不器用な人でした。
そんな彼が失言を繰り返しながらホイップこと千歳に執着する様子と、傷付きながらも何度も凌に絆される千歳の恋心が切ないです。
それから酒屋の息子に恋するママがとても切なくて良かったです。ホイップがママに勧められてドラァグクイーンを始めた事も分かりました。
会社で部下との信頼関係を築き直す植木のしなやかさとか、ドラァグクイーンとして輝く千歳の強さとか、立ち直って新たな恋に張り切るママの姿や、世田に自分の決意を伝える湘吾とか、色々な人間ドラマが魅力的な作品でした。