ジェラシー 5

jealousy

ジェラシー 5
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神74
  • 萌×214
  • 萌8
  • 中立2
  • しゅみじゃない7

--

レビュー数
20
得点
452
評価数
105
平均
4.4 / 5
神率
70.5%
著者
スカーレット・ベリ子 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
シリーズ
ジェラシー
発売日
電子発売日
価格
¥690(税抜)  
ISBN
9784403667794

あらすじ

松見と明虎、長すぎた兄弟の確執についに終止符が! 一方「家族」になれず、居場所を見失った卯一は、最後の夜を過ごした後姿を消すーー。ヤクザな男たちのどうしようもない恋の歌、ついに完結!!

表題作ジェラシー 5

大和会花村一家組長代行→27年後
21歳→48歳

その他の収録作品

  • オールドボーイ
  • あとがき

レビュー投稿数20

最終話の手前までは神

みのりの手、四代目・大和辰之と読了していたのですが、櫓木を主人公とした関連作があると知り、内容をたしかめずに本作を手に取りました。
ぶっちゃけ、コレクター気質の使命感のみ。

正直、櫓木っていい印象がなくて、しかもビジュアルも好みでもないし、食指が全く動かず。
櫓木が、受けであっても攻めであってもどちらも勘弁って感じ。

案の定、積読本となって放置していましたが、やっとこさ重い腰をあげて読み始めました。

読み始めると、なんとなんと、めちゃくちゃいいではないですか!
琴線に触れまくりです。

全く好みじゃない櫓木が、時には可愛く、時には色気ダダ漏れ。

櫓木と明虎との関係も、単純なLoveではなく家族愛、同士愛、自己愛、親子愛、友愛、、、色々な愛が複雑に絡まっていて萌え~
もちろん、他の登場人物との感情の交錯も作品に深みを作り出していて、ここ最近に読んだものの中で1番、刺さりました。

間違いなく神作品!

と思っていたのですが、最後の櫓木と明虎のクダリいる??
急に安っぽくなってしまってガッカリ。
あの別れがあったからこそ、簡単には会えなくて四代目~の中であのような行動に出たはずなのに。。。そんな展開??っと、やっつけ大団円感が半端なく、一気に興醒めしてしまいました。

残念。

でも、その手前までは間違いなく神であり、このような作品に出会えたことは感謝です!
ありがとうございました。

1

神神神神神神…気が狂う位に神、どこ迄も神…【名作です】

もうどの辺から泣き始めていたか分からない
何かもぉずっと涙が止まらなかった

そしてその涙の意味も色々なんだけれど…
とにかく鼻水も涙もすっごい垂れ流れました
止まんなかったし、たまんなかった…

多分コレ、多くを語るようなものじゃない
でも、絶対に読んで欲しい
BLではあるけど男である事が枷になってる訳でもブースターになっている訳でも実はなくって、ただただ壮大なヤクザの世界で生きる人達の愛憎劇
極論どの世界に居たとしても明虎は明虎だったろうし、卯一は卯一でしかなくて、、、そしてこの2人は巡り合っていたはず
そしてその手を手繰り寄せていたんだろうなぁ…

性別とか住む世界とかそういう「型」ではなくってなんのバース世界でもないのに「運命」と言いたくなる位の出会いを果たしてしまった2人のお話し
卯一はずっと明虎と家族になる事を望んでいたけれど恐らく家族以上に自身の分身であり片割れなのでしょうね

人が人に惚れ抜く、惚れ切る…
その甘さも苦さも描き切って魅せてくれたこの作品
好きだし、愛してるし、お慕い申し上げております!ですし、、、どんな言葉を尽くしていいのか語彙力が死亡する位に私にとって運命の出会いでした

すっごくすっごく良かったです!

でも、無粋だけれど…やぱり麻巳と卯一のお互いへの救済が欲しかった。。。
何も無いからこそのリアリティだし、矜持なのだろうという事も理解は出来るけれど…看過出来ない位に麻巳さんにも惚れてしまっていたんだなぁ、私
と、この5巻を読んで実感

このシリーズは麗華もそうだし麻巳も、そして松見さんやハチなど正に老若男女問わず惚れてしまわずにはいられない人間臭いキャラで溢れかえっていました
当然、明虎・卯一、浅生田さんに辰之・望などメインキャラも然り!
ヒューマンドラマでもありながら「愛の物語」でしっかり終わる
だから愛してしまわずにはいられない…

読後の余韻がすごい
レビュー書き始めて多くは語るまいって思ったのに結局語ってしまっている自分が嫌になる…
何ならホントはこんなもんじゃない…
そしてこうしてレビューを書く事でまだこの世界に浸っていたい…
けどここで自制をしようと思います(止まらないので…)
そしてしっかりゆっくり、じっくりと反芻しまくります

これからもし、読む方は絶対に一気読みを推奨します!
是非、この世界の為の時間と空気に浸って下さい

ジェラシー:嫉妬
燃え滾るその感情は結果、人を動かし活かす血潮でもありました
【血が通った温度感の伝わる揺るぎない名作でした】

0

一途と孤独。櫓木卯一という男

最終巻。

卯一が絡む事で顕在化した人間関係の溝、のようなものも、ようやく終わる?
で、「卯一が」と書いたけれどその大元は結局「明虎」。麻巳も言ってた通りに。
この巻を読んでみると、明虎のあっけらかんさはこれはこれで空気を読まない自分勝手さがあるし、松見を思って起こした行動も的を得てないというか。
明虎って…実はバカなのかも!
こりゃ麻巳さんも大変だ…
麻巳はさ、もしかしたら妻妾同居も覚悟してたように思うの。
ただここは卯一が柄にもなく身を引いたのかな。
「俺のもんだ‼︎」の言葉ひとつで決めたのかな。
これだけでこの先の支えにすると決めたのかな…

でもさ。その後誰ともナニも無かったとも思えないし、麗華ちゃんをあんなに大事にする顔の裏で辰之にあそこまでして、その落差は「ジェラシー」では読み取れなかったな。
忘れた部分もあるから結局「四代目・大和辰之」読み直さなきゃダメかな。

ところで。
ついに再会、という展開法を取ってますね。
卯一良かったね、と読むべきなんだろうけど、なんか私はそう思えなかったというか。
明虎さん。ここで結局は会うならもっと前に会えたんじゃ?会えてたら辰之の事件は起きなくても済んだんじゃ?
やっぱり明虎もズレてるよな。
心配なのは麗華ちゃんよ。まだ子供なのに大人を「飼う」とか「ペット」とか。ちゃんと年相応の日常を麗華ちゃんにお願い。

1

サイコーでした。

スカーレット・ベリ子先生、素晴らしい作品をありがとう。

最高に面白かったです。
全ての巻が、200ページ越えで内容がしっかりしていて読み応えがありました。

登場人物を含め、脇をしっかり固めていた脇役たちの27年間を見事に描き切ったと思いました。そして、これからの2人の幸せな姿。
若さゆえの、本人達の性質、これまでの激道を〜穏やかな物に変えて行った事と思います。

しかし、麻巳姐さんがとても良い人だっただけに、亡くなっている事には寂しさを感じましたね。彼女の笑顔がもう一度見たかった。

繰り返し読む作品の1つです。

1

全巻を読んでの感想

お話がすごく作り込まれていて、意味が解らなかったり納得できないことがまるでなく、何度読んでも面白いのにひたすら感心してしまう
最高に面白い

浅生田が明虎に言われたことでセコい奴だと自らを認めた上で、明虎が望むなら櫓木を受け入れると決めてその後からは本当に味方なのとか良かった
浅生田は明虎に救われてる
ただ憎かっただけなのに明虎が出し抜いて良いって言ったから櫓木を陥れても良いことになって、櫓木を庇ったことに礼を言われて、ホント甘えてる
浅生田が望の父の人生を狂わせたんじゃん
望の父は結局虐待するようなところがあった訳だから巡り合せなんだけどさ、でもきっかけがなければ発動しないクセだったと思うよ
お婆ちゃんのエピソードで浅生田がどうして道を踏み外したのかがなんとなく理解できるところとか、巧みだと思う
お父さんが独りよがりな嫌な奴だったってことくらいで説明として十分、ちょうどいい
浅生田は明虎にも卯一にも認められたいから複雑で苦い思いをたくさんしたけど、まだ21歳だったんだもんね
男娼とか罵って、ソープ嬢なら良いって理由解んないし、自分でもワケ解んなかったんだろうな

麻巳は赤ちゃんがいて、ちょうどお母さんの気持ちが強く出てるとこだったから、卯一の幼稚なところをなんとかしてやれるような気がしちゃったんだろうけれど、そんなの心が濁っていくの当たり前だよね
多分明虎より年上なんだろうけれど、まだ二十代中頃とかだろうしね
あそこで夫を諦めたらあの若さでずっとでしょ?そんなん可哀想過ぎる
いくら惹かれ合っても既婚者の1番になるのはダメだと思う、卯一が引くしかなかった

とはいえあんなに酷い目に合って、それでも辰之を必死で助けて、礼も侘びも言うことができなかった麻巳に頭下げて去るって、辛い〜
卯一が自分のこと生きる価値なしみたいに思っているの辛い〜普通の人らが中2くらいから親に守られながら辿る道を親を焼かれて旧友に死ねばいいと思っていると告げられ、出会った人みんなから何もかもを悪いと擦り付けられる中で一人で行ったの可哀想
そして大人になって明虎と別れた

明虎の浴衣着てるところで拉致されたんだろうに、強がってさ
明虎、俺のものって言いたかったんだね2回も…半田が俺のって言ったとき切れてたもんね

半田は半田で子供の話に卯一が妬いたんだと思ってオジキの時計で気持ちを示そうとしたり、役回りが滑稽で哀しい
松見もなんか酷いし
松見は松見で半田のこと同類だと見抜いていて、それで女好きみたいに振る舞うセコさをずっと嫌悪していたのかも知れないな

現代の卯一は明虎との別れは本当には忘れることできていなかったけれど、その他のことは思い出にできているみたいでやっぱり物凄く強い
傷とか全然残らないみたいだし、生き物としてめちゃくちゃ強いもんね卯一
そういう強いことが普通の人の見る「痛い目」をスルーさせてしまって、あんな酷いことでしか成長できなかったんだろうしね
気の毒に亡くなったご両親も普通にって卯一は言ってるけれど、学校にしょっちゅう呼び出されるのにおやつにケーキ焼いてもらったり優しく育てられているみたいだったし、あんなめちゃくちゃな日々にも帰る家はあるって言ってるくらいだった
卯一みたいなのを育てるには普通ではダメだったのかな、てか遺産相続はしなかったんだろうか
お金の心配要らなそうじゃない?放火の疑いで捜査が終わるまでは手にできなかっただけかな

明虎みたいに親父がめちゃくちゃ怖くて初めから重い物持たされてたら、卯一も強さをいくらでも与えて寂しさや虚しさを耐えるって風に使うようになったんだろうか
麻巳はちょっと死ぬの早すぎたよね
明虎の白髪、本当に理解してくれている人がいないと思う日々によってじゃない?松見は解っているんだけど

すごく時間が開いたけれど辰之が卯一を家族に迎え入れてくれて良かった
赤ちゃんのときも卯一いるとき「う〜」って、卯一を卯一と呼ぼうとしているように見えたもん
伯父に攫われて父母の乗る車に追突されて死ぬとこだったのを助けた卯一のこと、覚えていなくっても迎えてくれてありがとね

辰之が卯一を迎えたことを浅生田が話して、それでハチを偵察にやったってことでしょう
卯一は麻巳が死んだ後もしばらくは東京にいたんだし、浅生田、辰之とは小鹿んちで鉢合わせてるくらいなのに近づかず我慢した
麻巳が死んだことでそれがしんどくなって九州に行ったのかな…明虎も子供時代は九州にいたみたいだから?望とは偶然みたいだけど本当かなぁ
小鹿が虐めてた望が引き取られてったのきっかけに移ったんかな
だって望がいること知っていてそこに通わせる?
偶然だったとして因縁の小鹿って名字忘れる訳ないと思うしな
敢えてでしょ
辰之のことを連れてったことだけが想定外だったのかな
まさか好きだとは知らなかった?

麗華はあんとき卯一が辰之に何したのか理解してるんだろうな
それで、ハチを若いチンピラは父の好みなのではないかと踏んでけしかけてたんだろうと思うと面白い
卯一が風呂入んなきゃ汚いって言う側になって、卯一がハチに誘惑されてるのにサラッと躱して、卯一が明虎に「いつか」なんて言って、本当に立派な大人だ
感動してしまった

ジェラシー、あと何回読むだろうか
とてもとても面白かった
思いが溢れて長く長くとりとめなく書いてしまった

1

jejejet

偶然、麗華を預けたのが望の幼稚園で小鹿って名字見てかさぶたが剥がれて衝動的にお金使って辰之にちょっかい出しちゃったのかなって、思い直した

完結

新刊を楽しみに待つ好きなシリーズ。いよいよ最終巻でした。

しょっぱな、現在の櫓木さんの描写から始まったこのシリーズ。
今は娘と二人暮らし。そこへやってきた居候青年。ということは、明虎さんとは別れる分かっていてのこの5巻。

やはり、妻と子供がいて、櫓木さんとは不貞になるという関係は難しい。
どういう風に決着するのあかなと、半ば恐れつつも読みましたが、解決は時間しかなかったか。。そうだよな。。

25年という長い年月には、色々とあったと思います。一番脂ののる時期、別々の人生を歩いてきた二人。
ギラギラが取れ、しがらみもなくなった二人。落ち着いて二人の人生を歩んで欲しい。

しかし、冒頭にあらわれたチンピラ風の若者が、明虎のところの者だったというのはうまいなあと思いました。

0

反社のモジモジ

1巻の表紙とお揃いなんですね。

4巻以降面白くなりました。卯一が大人になってしまったからだろうか。蓋を開けてみれば大体が明虎のせいでしたね。映画に行けばデートで、それは好きの印だと思っているような人だったよそういえば。言葉を尽くさかったせいでこじれにこじれ。うん、やっぱり概ね明虎のせいだったなぁ。
みんな愛すべきクソ野郎。まさしく。

先生のTwitterに最終話後のカットや漫画が沢山あるので、皆様是非。共に白髪の生えるまでイラストや、ホテルでのその後漫画なんかも。

0

ハピエンながらも卯一が切ない

自分でも理由が分からないくらい卯一に感情移入ができた。だからとことん幸せになってほしい。あきとらに会えなかった27年の月日を思うと胸が潰れそう。ハピエンだけど27年の2人の空白が痛い。最終的に卯一を幸せにしてくれた先生に感謝。ただそこに至るまでの過程と卯一が過ごした孤独であろう月日を考えると切ない。

辰之の救出後一人で闇に消えた卯一の妄想と現実を織り交ぜた描写に何度も泣かされた。さすがに先生、神がかった表現力。でもそこが一番好きなシーン。

2人が一度別れるのは本当に必然だったのか、と考えるとやるせないものはあるが。卯一は自己破壊衝動からどこかで何かをして自分も愛する人とその周り(この場合は麻巳、辰之、組員とか)をも壊してしまうから、あの時は離れることを卯一が選択して、あきとらが受け入れたということでしょうけど、私はなりふり構わず卯一の全てを包み込んで引き止めてほしかった。

離れたのは卯一だけど、その実選んでもらえなかったのは卯一だった。

奥さんの麻巳に関しては複雑な気持ち。理解できなくもないし嫌いでもない。しかし3人でという選択肢はあるようでない。危うい均衡は遅かれ早かれ崩れる。どっちかがゲームから退場しなければならない。現実それは卯一だった。話のなりゆき上そうならざるを得なかった。私は卯一の気持ちが本当に痛いほど分かるから、そこは読んでいてとてもつらかった。

欲を言えば、麻見と死別した後にあきとらが卯一を探そうとするところが少しモヤモヤする。本人の意思じゃなくて状況がそうさせたというか。麻見が生きてたら2人の再会はなかったのか。あきとらは卯一を探さないで人生を終えるのか。

一巻の2人の出会い方から再会まで、本当に最高にクレージーでふっとんでる。まるで映画を観ているようだ。ドキドキはらはらさせられて非日常に浸れた。


評価は少し辛口かも知れないけど、このシリーズ多分ここ10年くらいで一番好き。何回も何回も読み返してまた新しい見方ができるかもしれない。

3

想像の上をいく

3巻から積読状態でしたが、このたび全巻読みました。
超超超良かったです!!

脇キャラが皆個性的だったり、暴力についても容赦ない描写があり、ラブでない部分でも引き込まれます。

「四代目・大和辰之」で卯一があまり好きでなかったのですが、
読み進むうちにだんだん明虎一途なところがかわいく思えてきました。
でも、結局別れるんだよね?と思っていたら、切なくなったり。

別れの絡みのシーンでは、何で好きなのに別れなきゃならないの!?と
不満たらたらになりましたが、その後の27年後の再会って。
嬉しいけど、想定外すぎる大どんでん返しです。
「四代目・大和辰之」のさらに後なんて想像してなかった。
自分の想定の上いかれて快感でした!
2人のキスでグッときてしまって、涙出ました。
そうして見てみたら、表紙の卯一の後ろにいるの、明虎なんですね。
何も考えてなかった・・・気づいてなかったの、私だけですか?(汗)

「みのりの手」からもう一度リピして、世界に浸ってます。
ほんとすごい作品だと思います。
またスピンオフなどでこの世界を描いて欲しいです。
浅生田と、松見がお気に入りです。
明虎サイドの27年間も知りたいし、なにより、再会後の二人の絡みももうちょっと見たかったな~。

3

とても引き込まれる作品

四代目~のスピンオフ?前日譚?ですが、これだけでもとても面白い作品でした。

四代目~の時に感じた印象とは全く違う過去の卯一と27年後の卯一。

方向性は違うけど人を引き付ける魅力を併せ持った卯一と明虎。
その2人の長い年月を経て辿り着いた結末は切なくもあるけど、すごい愛を感じてしまった。

私的には麻巳さんがいい女過ぎて大好き。
さすが明虎と卯一が一目置くだけのことはある!

もう1度四代目~を読み直してから、また1巻から読み直してみたくなった。

1

長かった〜〜(辛口失礼)

1〜5巻の感想です。
このシリーズ、初めて1巻からまとめて読みました(スピンオフ元は既読です)。しかし長かった〜〜。

1巻、電車内での2人のやりとりが名シーンだなと思ったけど、正直1巻の時点でなんだかめんどくさいなぁ〜と私は感じてしまいました。
でも、結末…ストーリーの中の現在にどうつながっていくのか気になって最後まで読みました。

2人の関係性、Lや萌えがメインであればよかったんですが、それより、それぞれの内面や周辺ばかりぐるぐるしている気がして。
2人の仲がなかなか進まない。

絵はめちゃくちゃお上手だし、構図が好きなので、見ていて気持ちがいい。
でも、お話的にはとてもしちめんどくさい(すみません)

相手の内面を分析したり、それぞれの人生論のセリフが深いわ〜と感動するところなんでしょうが、ひねくれた年寄りの私には、練りすぎちゃいますかね〜なんて思ってしまって(すみません)

麻巳も、難しい立ち位置なのに、かっこいい女性、しかも共感できるようなキャラとして描かれていて、こういう女性キャラだと読者も嫌いじゃないでしょ、と見透かされているような気がしてしまって。

私はどのキャラにも共感できず、萌えも感じられず、ただただ傍観者として読んでいました。

私はBLが好きなので、BがLしているお話が読みたい。
だけど本作では、Lや萌えよりも、群像劇のようであり、タイトル通り、それぞれのキャラのジェラシーについての場面ばかり掘り下げて見せられて、私としては2人の進展を感じることが少なくて、途中何度も挫折して、読むのを中断しました。
めんどくさくてww
いろいろモヤりまくってw

でも何とか5巻まで読んでよかったです。
都合良すぎかなとは思いますが、まるっとハピエンでそれまでたまりまくっていたモヤモヤが一応スッキリしました。
途中で読むのをやめていたらモヤモヤが残ったままだっただろうから。

麗華は明虎と麻巳の娘で、2人は死んでしまったのかと思ったら違ったんですね。
卯一が麗華は自分の「全て」と言っていたので、明虎と麻巳の忘れ形見かと思ってぃした。

結局、虎と卯の、ちょっととってつけたような感はしますが(すみません)ハピエンでよかった。

あとがきを読んで、なぜ私はこんなにモヤったのか…なんとなく腑に落ちました。
私はずっと一体何が描きたいんだろう?と思ってしまったんですが、先生はどうやらその過程(脇キャラ含め)が描きたかったんですね。特に麻巳のセリフ? それも個人的な思いから。
だから、読者が喜びそうなエンターテイメント性を私はあまり感じられなかった。

「ケツで攻めを抱く」ですか。
それはいいんだけど、他作品でもそうですが、先生は長身受けがお好きなんですかね。
攻めの方が背が低い。
私は個人的には逆なんだなぁ〜といつも思ってしまいますw

3

卯一が幸せになって良かった…

なんだろう。このお話が始まった時はあんなに大好きだった麻巳が前巻から苦手になっていました。
だから彼女のお話は省きたいと思います。

結局、私はあのメチャクチャな卯一が好きだったのだと思います。明虎との別離を選んだ事が切なくて、二人の最後のセックスシーンの言葉のやり取りと卯一の綺麗な笑顔に切なくなってしまいました。

そしてハチの正体が明らかになって、27年を経た明虎と卯一の二人の再会シーンに感動していました。あのすれ違いから振り返って追いかけるところが秀逸でした。

カフェでの二人の様子に突っ込むハチの台詞に爆笑して、麗華ちゃんのパパを思う気持ちに涙が出ました。

ようやく一緒になれた二人にこの長い時間が必要だったのだと思って、「四代目・大和辰之」の裏側にこんなドラマがあったと思うとスカーレット・ベリ子先生は凄いと思いました。

3

大満足の最終巻!

ひとつ前の4巻、正にタイトルの通り嫉妬のお話だー!って思った。感情昂って泣いちゃった。
感想書きたかったのに、書きそびれてしまった。
今回こそ、この昂まりを書き残しておこう。

初っ端から絶体絶命!どうすんだ?!ってとこから。
明虎さんは、無茶する人だなー。
で、ここまで続いた松見と明虎の拗れた仲。

戦った後敵が仲間になるJUMPマンガの主役みたいな性格の明虎さんに、呆れながら敵わないと松見が思わされ終結。

あんな事あの場面で言えるなんて、いろんな意味で
凄いオトコだよ。その場に居たみんな驚きの声出してたもんね。

昭和の懐のデカい人物って感じする。
これでこそ大きい組織のトップ!って感じの。

で、一人惨めで悲惨な卯一。
麻巳の立場ならああ言うのは、当然。
今までが聞き分け良すぎる妻なだけ。
今回の事がきっかけで噴出してしまったらもう我慢したく無いよ。
だって卯一は、夫の愛人で夫と2人で危険な道選んでしまいそうな人物だから遠ざけたくなるよ。
麻巳は、賢くて愛ある人だから卯一の事も今まで考えてあげてたりしてほんと出来たオンナなんだよ。
麻巳さん、好きだー!カッコいい。

大和家の親子関係が崩れたきっかけの話、
子どもながらに気を使ってた明虎少年すごない?
こんな話立ち聞きしてしまったらもう、
松見は器の違いを思い知るしか無いよ。

で、麻巳さん卯一の為に動き出すんだよ。明虎、麻生田、松見と話して自分の気持ちも決着つけて。
この作品中1番カッコイイキャラは麻巳さん。

麻巳と松見のお膳立てで再会できた明虎と卯一。
惹かれあってるのに、お別れのSEXが切ない。
濃厚ですごく長い。
ベリ子先生がこの2人のシーンを大切にじっくり描かれただけあって心に響く。

この後、場面が現代に戻る。
麗華ちゃんとの血の繋がりの秘密、ハチが何者なのか、麻巳さんがなんで亡くなったのか、全部回収される。
麗華ちゃんとハチの関係性もとてもいい。
父に言えない悩みもハチになら言える。
ハチから父に伝えられて、麗華ちゃんの問題が解決されて、2人の潤滑として必要な存在になってる。
3人で擬似家族。

明虎と卯一、数十年ぶりの再会。
2人のドキドキが読んだらこっちにも伝わってくる。
はぁー、オヂサン達かわいい。
麗華ちゃんの粋な計らいで、素敵な夜を迎えられた2人。オジサンここでもかわいい。

あー、もうめちゃくちゃよい終わり方でした。
5年間ベリ子先生連載お疲れ様でした。
素敵なお話生み出してくださり、ありがとうございました。
ツイッターで、虎と卯の読み切り、どこかでまた描くと仰ってたので、楽しみに待ちたいです。

ジェラシー、何度も読み返したい作品です。

11

裏社会で生きる男たちの愛の賛歌

ジェラシーシリーズついに最終巻。
男と女、時には男同士、血縁同士の間に生まれる己の矜持と意地の張り合いにも決着がつきます。
フィナーレに向かい、疾走感と伏線の回収にはとてもスッキリした気持ちになりました。
先生が告知していた通り、最後は必ずハッピーエンド!と仰っていたのでどのように終わるのかとドキドキしていました。けど本当に感動的な結末です。

ジェラシーが大好きな理由の一つに、サブキャラが本当に素敵な方たちであること。特に麻巳さんが1番男前で本当に魅力的な人。この人のおかけでジェラシーっていう作品に深みを増してるなと思います。

また少し時間を置いて一巻から読み直そうと思います。あー素敵な作品だった!ありがとう!

7

たまらなく好き!

終わってしまい寂しいです。

麻巳さん最後のコマまでかっこよかったな。
彼女がいても同じ結末だったのか、、そこは考えてしまうところです。


一直線に明虎さん!だった卯一が身を引く決心をして。
離れる前の2人。確かめ合うように求める姿が何ページにも渡って描かれていて圧巻。
切羽詰まった様子が伝わってきました。ほんと一緒に死んでしまうんじゃないかと思うくらい。

そして時は流れ…感動の再会!!ではなくあまりにもさらっと。それが2人らしくて思わずふふっと笑ってしまいます。
でもハチの存在理由を知って、明虎さんなりに心配していたんだな~と。
確証が欲しくて探りをいれていたとはなんともかわいい。


卯一が「四代目~」で24歳の辰之に、出会った頃の明虎さんの年齢だ。と言っていたので明虎さん51歳くらいなのか…(卯一と年の差3歳?)
最後ホテルでの触れ合いも全部見たかった。
おじさん同士とか特に惹かれないのにこの2人は見たいよ。
明虎さんサイドの27年間も知りたい。なんで27年も…。


「四代目~」の時は想像も出来なかったんですが、読めば読むほど卯一のこと好きになり自分でも驚きました。
21歳の卯一も現在の卯一も好き。明虎さんの前では一人称が”僕”に戻っていたのがたまらなかったです。

読み終わって5巻と1巻表紙を見比べたり。どっぷりと世界感に浸れる作品でした。

賛否両論ありそうだけど私は大好きだ~!!

いつかまた大和会のお話しを読みたいです!
たつのこ保育園も気になる(笑)

10

27年に渡るこじらせた恋

完結おめでとうございます。
すごくよかった…

四代目~の当て馬男にこんな過去があったとは…という感じです。
四代目~の最後で辰之と盃をかわして傘下にはいって終わりだったので、報われないのかな、と思ってそれもまたよしだったのですが、まさかまさかのラブ完結。

おじさんたち…27年はこじらせすぎなのでは…ですw
愛し愛され振り振られ、極道ものなので暴力のあれば裏切りや死もある。
再生の物語性ではなく、こういう人生を送ってきた人の物語という感じですごかったです。
いやーほんと、人は老いて守るものがあるとまるくなるんですかね。
根はかわらないけれど。

映画のような作品です。

4

完結おめでとうございます

「四代目・大和辰之」が好きで「ジェラシー」を読み始めたんですが、卯一の事は最後まで分からなかったです。

これから四代目〜に繋がって更に5巻の結論とは、驚きました。

四代目〜で卯一がやった事って、あんまり大した事ではなかったみたいに流された気がして、モヤモヤしてしまいました。

あっさり明虎と卯一が会ってしまうのが驚きでした。
2人の世界を理解するの難しい。

これがヤクザの世界なんだなと結論づけました。
ただ自分には合わないかな、と思います。

5

顔と狂気に負けるな

1巻の卯一と2巻の明虎 ここに来て重なったら「あぁ完結するのね」と発売予定の表紙画像にひとりつぶやいたあの日 ←遠い目

地味に気持ち悪かった松見さんの表紙では回想パートも終盤感あったし ←更に遠い目



狂気をはらむ執着を見せる卯一
その卯一が禍々しく疎ましい浅生田
そこに加えて明かされた 明虎と松見の確執

各々の意地と執念の入り交じる本性が浮き彫りになった4巻の続き


お話の難解さと独特な男たちの顔立ち
好き嫌いは確実に別れそうなのに読んでしまうのは深く根をはる 妬み・嫉み・渇望 そこに重ねる裏切り 出し抜き


守りたいものをなにも捨てず無鉄砲に貫く者に抱く嫉妬
どんなに愛しても手に出来ない場所への嫉妬
望んでも向けられなかったものへの嫉妬
自分の持ち得ないものすべてに抱くやっかみと嫉妬


読ませようとする部分に「醜い欲」を被せに被せわかりづらくしようとしてる?
こんなことされたら 読み手をあえて選んでるような気分になる

どいつもこいつも 努力の矛先を間違った奴らのそれまでの所業
ただ欲しかったのは愛情なのに


5人が味わった絶望から湧いた情 情から繋がったもの
嫉妬と激情ばっかり追わされたけど ふたりが行き着いた先で魅せつけた愛

似非だろうが 盃だけだけろうが 卯一がずっと求めた愛で繋がる「家族」


時を経てサラッと挿入した今
切り取られた愛から可愛い子を得て学んだ愛情

さすが【四代目・大和辰之】の前日譚
あの執着の収まりどころをこんな所に こんな形で繋ぐいで この5巻まで読んでやっとあっちも完結するみたいな

麻巳の死や ずっとモヤモヤしてる櫓木と辰之の絡み部分がスッキリ出来たわけじゃないけど 明虎が手放したものを 辰之の懐のデカさ 器の大きさで繋いで求めてやまなかったものを作り上げた瞬間は見れた


何度も卯一の狂気や なにが言いたいのか分からない騒動に負けそうになったけど 踏ん張ってよかった

1番は 最後まで頑張ったからもらえた ご褒美的なおじさま同士の絡みも
うん 最後の最後まで 明虎と卯一 だったわw



【みのりの手】が好きすぎて【四代目・大和辰之】に流れ着いてここまで追いかけさせられるとは思わなかった 長かったな…………長かったんだけど   

はぁぁぁ 麗華とハチのこれからや 辰之と望のこの先が更に気になりだしたの どうすりゃいいの?

2

時の流れに身をまかせ。一度きりの人生を生き抜く強かさ。

まさか、まさかの大団円。私にとっては突然の終わり。終わりはもう少し先まで、かかると思っていたのだ。そして個人的には全く予期しないハッピーエンドがそこにはあった。
「四代目・大和辰之」で、櫓木がしでかした「過ち」は、ただ明虎さんに逢いたいが為のもの。
その時は、時期じゃ無かったのか。明虎さんは櫓木を訪ねることはしない。
訣別の予感さえしていたのだ。だから。辰之はおそらく哀れに思って、櫓木と盃を交わす。
しかし。結局は、明虎は櫓木を手放せず。数年後。余生を愛する人と過ごすことに決めるのだ。
側にいて、明虎の母の様でもあった麻巳は他界して、もういない。いないから良いよね、明虎も幸せになっていいよね、なのか。私は、心が狭量なせいで喜べない。何だかハッピーな心持ちにはなれなかった。麻巳が生きていたとしても、この結末だったのか。否、生きていたとしても、彼女はいい女過ぎて。
明虎を送り出してしまいそうだし。それはまだ小学生の幼ない麗華ちゃんもそう。女性の方が大人で、とても強いのかもしれなくて。そんな風に、手放してしまえる彼女達にまた惚れ惚れとしてしまう。
血の繋がらない娘、麗華ちゃんと櫓木の間の事は、ハチへの説明で終わってしまう。私はここもエピソードとしてガッツリ挟んで欲しかった。それはそんなに簡単では無い筈なのだから。終盤に向かって急いだ感もあって、それがとても残念だとも思う。
「四代目・大和辰之」で、辰之に結構な事をしでかしていたと思うのだけど、明虎との会話の中で「あんなことせずに済んだのかな、って…。」と、軽く流すのにも驚いてしまう。人を殺め、見殺しにして来た彼等にとって。辰之を凌辱した事なんて。そんな事は大した事では無いのだ。

分け隔て無く愛情をばら撒く明虎と。人から奪うばかりの櫓木は、人騒がせな事に、周囲を巻き込んでジェラシーの渦に陥れて。それでも。強かに生きている。
清濁合わせ、受け入れる。一度きりの人生なのだから。これもありなのかと。
しかと見届けた。今はそれ以上でもそれ以下でも無い。
ただ。あまりにも驚かされた。正直に言うと「しゅみじゃない。」ただ、そこまでの激しい感情を本作に持ち合わせてもいない。なので評価は「中立」とさせて頂く。

18

最高。それしか言葉が出てこない。

『ジェラシー』の5巻目にして完結編。

そもそも今作品は『四代目・大和辰之』のスピンオフ。『四代目~』の主人公の辰之を凌辱した櫓木さんを描いた作品なので、櫓木さんがあまり好きじゃない、という方もいらっしゃるかな?

快楽に弱く、執着気質で自分が欲しいものはどうしても手に入れたい。自分の安全には無頓着で頭はいいけれど、いやそれゆえにか。ぶっとんだ行動を起こすこともしばしば。

そんな複雑な内面を抱えた「櫓木」という男の人生を描いた作品でした。

前作から引き続いての松見さんとの直接対決ですが、きっちり片が付きます。
二人の男たちの、兄弟たちの決着がムネアツです。明虎さんの男気がカッコよかった。

そして、明虎さん×卯一の2人の行く末は―。

卯一の想いに思わず落涙しました。
彼は全身をかけて明虎さんを愛したんだなあ…。切ないです。
卯一が明虎さんの幸せのためにできる唯一のこと。それを、彼はした。

明虎さんには守るものがたくさんあって、立場が違う二人は自分の想いだけで突っ走ることはできなかった。深い深い愛情に、胸がぎゅーと痛くなりました。

そして時は過ぎ、27年後。
二人は再会して―。

『ジェラシー』の1巻で登場したハチ。
もしかして櫓木さんとハチがくっつくん?とか思いながら読んでいたのですが、ああ、なるほど!という展開でした。

なんていうんですかね。
読み込めば読み込むほど卯一と明虎さんさんの深い愛情が読み取れて、二人の間に育った信頼関係とかも読み取れて、それ故に突っ込みどころもなくはないんですよ。

『四代目~』で櫓木さんが辰之を凌辱したのは何でだったのかな?
卯一にとって、明虎さんは辰之をエサにおびき寄せる存在にはなりえないんじゃないんじゃないのかな、とか。明虎さんの手を離したのは辰之という子の存在も大きかったのだと思うし。

けれど「櫓木卯一」という複雑な男のとる行動は突拍子もない。そして辰之の懐の広さは半端ない。から、それもありか?と彼らに納得させられちゃう凄さが、あります。

卯一が欲しくて仕方なかったもの。
それは、どうしても手に入れることができなかった。
けれど時を経て、彼は彼自身の中に答えを見つけ、そして手に入れた。

ベリ子作品にしては、今作品はエロは控えめ。
が、その控えめさがまた良い。二人の間にあるものは愛だけなのだと。
そういう想いが、愛情が、くっきりと浮かび上がる、そんな濡れ場でした。

今作品は卯一、明虎さんといった二人のカッコよさはいうに及ばず。
明虎さんの妻の麻巳さん、松見さん、浅生田。そして、麗華ちゃん。
みんなみんな、クソがつくほどカッコい。

『四代目~』を読んだとき、まさかこんな結末が卯一に待っているとは思いもしませんでしたが、ここまでストーリーを考えてベリ子先生は『四代目~』を描いていたんでしょうかね?すごいなあ…。

あ、あとは浅生田。
彼も幸せにしてあげて欲しいな。
ベリ子先生、ぜひとも彼メインのスピンオフを…!

今巻の表紙も最高。
ピンク色の背景に、「今」の卯一に、彼を後ろから抱きしめている白髪の男性。

もう何からナニまで素晴らしかった。
文句なしの神作品。これからも、みんなが幸せでいて欲しいと願っています。

22

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