条件付き送料無料あり!アニメイト特典付き商品も多数取扱中♪
hare to mononoke
灼先生の作品を拝読するのは、『あおに鳴く』に続き2作目です。
約2日でのめり込んでしまったくらい、灼先生の作品は、私の観念や思想とマッチするのだと思います。
絵について。
瞳の訴える力や、身体の色気が物凄く、うっとりするほど好きです。
また、全ての言葉についてしっかり読み込む必要はありますが、読み込めば漏れなく全てに意味が詰まっているので、文字だけで赤面できます。
言葉の破壊力が高くて最高です。
八潮は優しいと、繰り返し出てきますが、この「優しい」が内包する意味についても色々考えられます。
この「優しい」や「甘い」の意味ついて、灼先生の作品ではちゃんと読み取る必要があると勝手に思っています。
ミツもトキも八潮の両親も、八潮に甘えている。でも甘えたからには、自分の罪悪と向き合わねばなりません。その深度の差が、関係値の深さの差に直結している。トキが逃げずに向き合ってくれて良かったと思います。
さておき、不老不死の謎について、「宿木」をヒントに考察してみました。
トキは黒髪だった頃、木の上にある宿木(丸い塊)と、地面に落ちて死んでいる鳥とを見比べて、「嫌だなぁと思った」と回想しています。
その時は何がどう嫌で何の話をしているのかわからないのですが、最後まで読んで、
これは「鳥のような生が嫌で、宿木のような生が羨ましい」という意味なのかなと解釈しました。
だから、ラストシーンの八潮への言葉が「俺に遺して 俺を息づかせて」という表現になる。
宿木は、鳥に実を食べさせ、運ばせ、新たな別の木にフンを根付かせてもらうことで、自分の種を繁殖させます。
トキは誰かの宿木になりたかったのかな?と、思っています。
ともかく、沢山考えられて、すごく読むのが楽しかったです。
本当に出逢えて良かった作品でした。
ありがとう!!!
ふたりに甘い展開はあるのか…?と、ドキドキして読み始めましたが
想像以上に甘くて幸せな結末でじんわり心が温かくなりました。
大きく感情が揺れ動くような感じはなく、淡々と日々は過ぎていくのだけど
その中で"ハレ"を大事にしたり相手を思う気持ちを大切にしたり。
穏やかな日常にも気付きがあるものなのだなと感じました。
得るものがあれば、当然失うものもあるけれど。
それでもふたり一緒にいることがお互いの生きていく理由になるならば、困難さえもハレになるのかなぁと思いました。
最後、トキの言葉が素敵すぎてすごく感動しました。
ふたりには幸せな未来が待っていたらいいな。
嬉しそうに笑うトキの笑い皺をみて、心からそう思いました。
上巻が、他愛ないやりとりながら、言外に意味するところが大きく萌えで、じわじわ盛り上がり私の中で神評価だったので、下巻ではどうくるのかとめちゃくちゃ楽しみだったんですが、正直なところトーンダウンしてしまいました。
よかったんです。2人がくっついてらぶらぶで終わり方もいい。
上巻で感じた、何気ないやりとりに見せかけて萌えさせる描写もたくさんあってよかったんです。
でも盛り上がりとしては、あっさり感じてしまい。
気持ちを確認し合う場面が思っていたより早めにきて、しかも淡々としていて。それも味があっていいんだけれども。
その後の2人の関係性が深まるところまで描かれていたので、それも好みなんだけど、もっとすごいのがくると期待してしまって。
最初はつーんと何にも心を動かされないような八潮がすんなり素直にかわいくなって(トキにケガレを取り除いてもらったからだけど。でもそれってモノノケだからじゃなくて一緒にいて寂しさがなくなったってことよね)
「俺に触りたい?」
「うん」
の八潮にトキが頭をゴンとなったのはめっちゃ萌えでした。
八潮からキスするとこも。トキが耐えるとこも。
初夜の翌朝、早起きするトキも、そんなトキの背中にぺとっとくっつく八潮も萌え〜でした。こういう描写大好き。
ミツのこともしっかり描いてくれていたし。
(散々こちらの思考を奪っておいて一人自制の中に立つ男)
のくだりも、八潮の思慮深さが表れていて好きです。
長寿のご利益について話す時の
「そうやって非日常(ハレ)にひとつひとつの日常(ケ)のケジメをつけて暮らしていく」
のセリフもいい。
ラストもいい。
と、いいところたくさんあったんです。
だけど、上巻で期待したほどではなかった。
なぜかと考えると、小さな萌えが連なっていいラストまできたけど、私としてはじりじりじわじわきて、どか〜んと感動や盛り上がりがくるのでは…と期待してしまったかなと。
回収されていない伏線があったり、謎が謎のままだったり、ここまでエロシーン必要だったかなとか、結局モノノケって何やったん?とか思ったりしますが。
てもそんなことは、どデカ盛り上がりのシーンがくれば全て吹っ飛ぶ予感がしていただけに、ちょっと残念です。
残念と言えば、聖人君子が聖人君主になっていたこと。このお話でこの誤字はちょっとビックリしましたw
日本の四季、伝統、諺、歴史、、、、ここに不老不死のモノノケと人間の恋が交じるとこんなにも美しい物語になるのかと驚愕。
この2人、共に年を重ねて生きていくことが出来そうだなぁと想像できるラストでした。
八潮を想い感情を持つことで不老不死であるトキの中で刻が流れ出したのかなと。そしてそれはトキにとって幸せなこと。ラストシーンの
「俺に遺して 俺を息づかせて」
こ、こ、こ、こんなにロマンチックな台詞聞いたことがない!!!!ボロ泣きです。上巻から2人のやり取りを見届けてきた流れでこの台詞は重みがあり全てを物語ってくれてる気がします。
ほんとに素晴らしかったです。
二人の距離がどんどん縮まり、言ったことは覆せないけど、ちゃんとぶつかって気持ちを繋げてく過程が良い。
サラッとしたやりとりにも、キーとなる言葉がけがあり、ユーモアとドキドキが味わえるのが好きなところ。
トキの変化が1番に表れたのが笑い皺というのにもやられました!!
初めて体を繋げるって日の挑みっぷりもあっけらかんとしてるのに…色気が!!
突然のトキの余裕あるオスっぷりにトキメキ、段々と慣れて感じるようになる八潮の色気にもドキドキ。
蟻の門渡りをふにふにしてるの初めて見たかもしれません!!
さらっと描いてあって、一瞬どこや?と思って、蟻の門渡り!と気づいた時の感動!!
ふにふに感と八潮の反応がたまりません!!!
(ニッチな趣味ですみません)
体位やボリュームもたっぷり、ときめきポイント満載でした。
ミツもすごく好きでした!!!
すっごく良いやつ(狼)
八潮のこと大事に大事にしてて距離感わからなくなって、それを八潮に突破されたのじーーーんときた。ミツも唯一無二!!
山での日々を大切に、周りを大事に過ごす生活が素敵で、満たされてて満たされてないとこを二人で補えたのも唯一無二で良かったです。
これまでの作品も好きなんだけど、好きと同じくらいモヤモヤするとこもあって、
今作も言われて見ると、それ謎ですね!!とこあるけれど、読んでる時は全く気にならなず、満たされた幸せ気分な読了感で謎のままでも良いかって気持ちです。
なんてことない日々のことを大切にしたり、特別なことは特別に喜んだりお祝いしたくなりました。
さて問題の下巻のレビューです。
トキと八潮のラブ度は上がったものの、上巻でお気に入りだったミツの存在で一気に盛り下がってしまったのは否めませんでした。
ミツが八潮を常に見守っている理由に、特に秘密が無かった事に肩透かしを食らった気分になりました。あれだけトキを敵視してた理由は?
しかも上巻で八潮が山で迷子になる問題もいつの間にか解決してて、両親がやたらふざけた感じだったのも呆気に取られてしまいました。
トキの正体もポワッとしてて、不老不死のトキと八潮の寿命問題も解決したのか良く分からない終わり方でした。
私の理解度が足りないのかもしれないですが、丁寧で上下巻で記憶の残らない作品より、粗くても勢いのある作品にして欲しかったと思います。
テーマからしたら萌えまくりな作品になりそうなのに、萌が皆無な不思議な作品でした。
下巻は糖度が一気に上がって、2人のイチャイチャが見られたのが良かったです。
ウブで照れ屋な八潮とさすが長年のキャリア(?)をお持ちのトキ。初Hは大変萌えでございました。
八潮にはミツの気持ちが分からないし、昔からの幼なじみみたいなものだと思っているので切ないですよね。
2人にしか分からない時間も過ごしてきたんだよね、きっと。そういう関係に萌えを感じてしまうので、ミツが八潮に抱いていた感情が例えトキみたいなものでなかったにしろ、少し悲しかったです。
生きる長さの違う者達の哀しさが人外との恋愛には付き物ですね。
2人の行く末は非常に気になりますが、そこまで描かないのが作者さんの持ち味なのかなぁと思っています。
ラストのプロポーズがとても良くて、こんなに熱い求愛受けたら不安も吹き飛ぶだろうなぁと。
日常と非日常をこれから2人で過ごしていく。
そこには"気"が満ち溢れてるんでしょうね。
前に数冊読ませていただいて ツボは外れてないはずなのに若干の物足りなさがあった作家さんの上下巻ってので買ったくせに気づけば積み本に
季節の惠や祭・神との関わり
置いていくことの怖れ 置いていかれることの寂しさ
互いの満たされない部分に触れ 思いを近づけた上巻
山から一人で出られない少年とモノノケを名乗る男 野犬の姿で少年を見守る眷属 2人と1匹の掛け合いが まぁ絶妙ッ!(*゚Д゚*)
親の情愛が薄いがゆえに人を求め その優しさに群がり繋がっていくモノたち
桑の実をどどめって呼んだり 甘酒こぼし 川瀬祭り 秩父観光が地味につっこまれてて
カリカリ梅作るのに卵の殻で軟化防止するんだ?とか BL関係ないところで変に感心したり いろんな読み方がができる 優しい恋と三角関係の観光ガイドブックw
死を拒絶したことで生きながらえるものとなったモノノケがどういった類のものなのかハッキリとはわからなかったけど読み物としての物足りなさはなかった
でも なんだろ? 恋愛ものとしてみたら2人がすすんだ先をもう少し見たかったな
上巻では二人の関係がいまいち微妙でラブっぽい展開がなかなか進みませんでしたが下巻に入って割りと急に二人の関係が進展しました。確かにトキはかなりちょくちょくあからさまに八潮にアピールしてたんですが八潮がかなり鈍くて、単なるスキンシップとしか捉えていなかったんですね。
雷の夜、蚊帳の中で急にいい雰囲気になって八潮の方からキスをしたときはかなりテンションが上がりました。そして、そこまでしておきながら、翌日ごまをすりながら自分の感情が恋心だと聞かされ急に照れてしまう八潮、めちゃくちゃ可愛い!
初めてのエッチを一週間前から予定して、下準備して、いざっ!って言うリアルな感じも笑えました。
ミツが八潮を守っていたのはラブの方の好きなのかと思っていたら、親心だったのかな。それとも、その昔ミツは八潮に助けられたとかエピソードがあるのかな。ミツについては最後まで謎な部分が多くて、妄想するしかなかったけど、BLだからって登場人物が全員同性を好きになる設定じゃない方がいいから親心であってほしいな。
上巻に引き続き、下巻も。
上巻よりも物語に動きが出た下巻でした。
うーん、好きと疑問が両極端にあってちょっと評価に悩みます。
やはり、まずはなんと言っても画面がとても美しい。
草木の描き込みは上巻同様丁寧で、自然の森の美しさを感じます。
日本ならではの風習を交えながら、季節の移ろいと共に穏やかに過ごす2人の姿が好き。
恋人関係となった2人のやり取りも不器用で、ひとつひとつ手探りなところが可愛らしくて、微笑ましい気持ちでいっぱいになったんです。
なったんですけど、何かがピンと来ない。
八潮の気持ちがトキに寄り添っていくのは上巻で理解が出来ましたし、自然なものだったと思うんですよ。
けれど、それは性を含めた"恋"なのか?と考えると、ちょっと違うような気がして…
多分、年齢的なものもあってか家族愛に近いものを感じてしまったんです。
孤独で寂しい者同士が愛し合って、ケガレがハレになっていく。これは分かりますし、とても良い流れだと思うんですよ。
抱き方、抱かれ方の描写もすごく丁寧。
セリフがないのに魅入ってしまう。
ただ、トキが八潮へ恋愛感情を持ったきっかけも分からなくて。
多くを語らないのが今作と作家さまの魅力なんだと思います。
それを読み手が好きに解釈をして読み取るのも好きなんですよ。
でも、分からないままの事が多すぎてすっきりしないんです。
トキの過去だったり、山の眷属に好かれる八潮は何か秘めたものを持っているのか?と上巻でワクワクしていたので、下巻ではどうなるのかななんて期待をしてしまっていたからか、これはちょっと惜しい。
トキがなぜ数百年の時を生きるモノノケになったのかについては、なんとなくぼんやりと察することが出来たのですが。
好きな要素が多いだけに、ベッドシーンよりも、もう少しだけバックボーンとトキ側の心の動きにページ数が割かれていたのなら…と思います。
これは好みの問題ですね。
ミツが良キャラクターだったので、彼についてももっと知りたかったかなあ。
恋愛パートのやり取りは甘く、自然・日常描写もものすごく好みで神寄り。
民俗学や風習についても調べて読んでみたくなりました。
しかしながら、伏線回収がされていない部分がやや気になりましたので、間を取ってこちらの評価で。
しかし、ミツのキャラクターが良すぎる。