幸せで、優しくて、真摯な、 そんなオメガバース。

先生のせんせい

sensei no sensei

先生のせんせい
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神60
  • 萌×226
  • 萌7
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
16
得点
425
評価数
93
平均
4.6 / 5
神率
64.5%
著者
noji 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
ふゅーじょんぷろだくと
レーベル
POEBACKS THE OMEGAVERSE PROJECT COMICS
発売日
価格
¥750(税抜)  
ISBN
9784865896077

あらすじ

学生時代の恩師に再会した大路(おおじ)。
遠い過去に仕舞い込んだ失恋の種が目覚めていく。


担任を任されたばかりの新米α攻め
×
心に寄り添うスクールカウンセラーのβ受け



ほっと息を抜いて、甘いものを食べよう。

初めてクラスを担うことになった小学校の教師、大路(おおじ)。
入学式で顔を合わせたスクールカウンセラーの保美(やすみ)は過去に自分を救ってくれた。
α(アルファ)としてどう立ち回っていけば良いのか悩んでいた思春期を保美の存在が支えてくれた。
信頼感はいつしか心をときめかせる恋になっていた。
しかしそれもこれも全ては遠い昔の話……と言い聞かせたはずが、保美は相変わらず煌めいて見える。

子供達と過ごす賑やかな日常と、育まれていくあたたかな愛情。
世界は見たいように見えるはず、希望と優しさに溢れるオメガバース。


表題作先生のせんせい

大路 譲,α,24歳,小学校の新米教師
保美公彦,β,31歳,スクールカウンセラー

その他の収録作品

  • 冬休み(描き下ろし)
  • 大晦日(描き下ろし)
  • 三学期(描き下ろし)
  • あとがき

レビュー投稿数16

あったかい

αとしてどう生きればいいのか悩んでいた高校時代の大路は、スクールカウンセラーの保美に悩みを打ち明けることで救われていた。
卒業と同時に告白するも、玉砕……。

そして新米教師として赴任した先のスクールカウンセラーはかつて自分を振った相手で……という、再会ストーリー。

新米教師が新一年生を担任するなんてまずありえないだろう(友達の子供はそうだったので皆無ではないけど)というツッコミはさておいて、新一年生のわちゃわちゃ感、学校でのあれこれが微笑ましくて、嫌な人が誰一人として出てこない優しい世界で癒されました。
家庭訪問とか、夏休みのプール教室とか、学芸会とか、全校生徒揃っての運動会とかコロナ前後から我が子の学校では一切無いこともあり、妙に懐かしさも感じました。

αとβという組み合わせもあまりないので新鮮。

αの先生ということでΩの生徒の突然発情にヒートになりかける描写に空恐ろしくなりましたが、このオメガバースプロジェクトの世界観はα用の抑制剤がないみたいなんですね。
他のオメガバースだとαにも抑制剤があったりする世界観なので、ええっ?!と驚きました。
大路は何とか耐えしのいでたけど、あらためてオメガバースって残酷だな……と思いました。
やたらΩが虐げられているとかそういう描写は一切ないけれど、自分のなかで制御できないモノがある恐怖というんでしょうか。
あんなに好青年な大路の「こんなときだけαなんだな」という言葉がググッと突き刺さったし「めっちゃ怖かった」がほんとうに可哀想で……。自分が自分ではなくなる恐怖というのかな。
そしてオメガバースってΩの苦労は描かれることが多いけれど、αはαなりに苦労するんだなぁ(αとして望まれる役割や立ち位置と、本人の希望との折り合いなど)とかあれこれ思いました。

だからこそ保美の言葉には、かつても、そして今も救われたんだなぁと。
そこの見事な回収が良かったですね。
保美が運命のつがいとかではなく、あくまでオメガバースの世界観ではモブになりがちなベータというところも良かったです。














0

やさしい世界

ゆっくり丁寧に進み、小学校でのお仕事ぶりが楽しく描かれていてよかったです。
オメガバ設定について、あとがきに書かれていたようにやさしい世界で安心しました。
生徒がΩの初めての発情期になった描写は迫力あって少し怖かったけど、大路の心理がよく伝わってきました。
大路がαゆえの悩みとか、それがあっての高校時代に保美先生との出会いが恋になったので、オメガバ設定が活かされているんですね。
(オメガバでなくても十分おもしろいのでは…と思ったのですが、バースの要素がしっかり組み込まれているので納得しました)

保美が表情には出さないけど、ぼやんとした顔のコマがいくつかあり、大路のことでそうなっているんだなとわかるのがいいです。
そして大路に手を握られた後の保美の動揺っぷりがかわいかった。
ずっと悩みがちな大路なので、さらっと保美から告白するのもよかったです。
保美の家族や犬ちゃんに懐かれる大路の図も微笑ましかったです。

0

ほんわかする〜!!


元生徒の先生(攻め)の先生(受け)。
そして担任持ちα×スクールカウンセラーβでもあります。

昔、学生の頃に受けのことが好きで告白し振られ…。
数年後に同じ職場となる学校で再会し、付き合うまでゆったりと進んでいきます。

恋愛もさることながら、どちらかというと職業にフォーカスを当てたお話で、ほんわか優しいアニメを見ているようでした。
教師としての難しさ、オメガバースとしての難しさに悩みながら攻めが頑張ります。

子供たちの表現だったり、葛藤だったりがとても丁寧に描かれていて癒されました。

事後の表現のみでエロなし。

1

とても優しいオメガバース

オメガバースという世界観をここまで日常として描かれる作家さんは初めて見ました。ものすごく温かくて、それでいてもう一つの性に対する人々の想いや葛藤が描かれている素敵なお話でした。
主人公たちはもちろん、周りの生徒たちもすごく可愛くて、笑顔になれる作品です。
noji先生の作品を読むのはこの作品が2作品目だったのですが、普通の日常を漫画にされるのがすごく上手な先生だと思います。絵柄も全体的に温かい雰囲気に満ちていて、読んでいて優しい気持ちになれました。

0

とても素敵な漫画!

地に足がついたオメガバース(めちゃくちゃ褒めてます)でした。
主人公は小学校の先生で、その先生が高校時代に好きだったスクールカウンセラーと再会してからのお話しなんですが、、、

小学校生活がもっのすごいリアルで!
うわ、1年生の教室ってこんな感じ!
行事の様子とか、給食とか黒板に書かれてる事、こんなだ!とか、
いるいる〜こういう学校の荷物の持って帰り方する子!とか。

あと、背景の描き方がお上手で、
昔ながらのご先祖様の遺影が鴨居に飾ってあったり、布団の柄が花柄で、
そーそー!田舎のばあちゃんの寝る部屋こんなだよ!
とか、なんかBLとは関係ないとこで、
日常をいとしく感じられるというか。

オメガバっぽくないなぁ、と思っていたら、
高学年のΩの子が初発情を起こした時に居合わせたαの主人公の先生の苦悩とか、
まわりの先生方の助言とかが、
バース性のある世界だって説得力を持つんですよね。
学校のAEDの下に発情期の特効薬が置かれているとか。
発情期をむかえたΩ児童くんが首輪をしていったらお友達が真似して犬の首輪つけてきたり、
重くしないで、笑っちゃうようなシーンもたくさんあって、ホント素敵です。能天気とは違うんですよね。

へのへのもへじみたいな登場人物が誰一人としていないんです。
子ども達は子どもで、
大人たちは大人。
当たり前のようだけど、それが出来ていない読み物ってたくさんあるから。

ああっ、ちゃんとBのLもありますけど、
そっちにあんまり重きをおいて読めなかった感はある(わたしは)
でも、アンアンいって終わるんじゃないのも
このお話しには合っていたと思います。
新刊のハルドナリから辿り着いたんだけど、
この漫画、(エロ補給にはならないけど)
もっともっとたくさん読まれて欲しいなあ。

2

ほんわかオメガバース

いや~、ビックリするほど良かった!
読んだ後まだニヤニヤしてます。

小学校という舞台で種の違いがまだ曖昧なためか、オメガバースとしてはそこまで深掘りされていません。
それでも子どもの初発情期のエピソードとかαの苦悩をしっかり感じたし、泣けました。

ほんわかラブで物足りないというのはこの作品の味ですね。
二人のすれ違いも良かったし、いい人ばかりで読んでて安心できました。

しかし、続きを妄想しちゃいますね(笑)
大路先生の、普通の人なのにαであることに悩んだりとか、家族のこととか、やっぱり気になります。
オメガバースの日常生活を覗き見した感があり、またどんな風に悩みや辛さを乗り越えていくのか読みたくなりました。

1

あるべき姿に感動

noji先生の作品はどれも押し付けがましくないのがいい。この作品もオメガバースではあるけれど、どの性も尊重しあって生きている世界が描かれていて精神がものすごく浄化されます。バースの悩みがないわけではないし、運命の番などのドラマ性はありませんがそこがとてもいいのです。ただただ、普通の恋愛をしているところがたまらないのです。
メインのカップルはαとβですし、先生であるαが家庭訪問する親御さんたちは同性のところも当たり前に存在している。
オメガバースではあるけれど、日本の世の中もこんな世界になってほしいという願いが込められているように感じました。

1

良い意味で”普通”

バース性のある世界観で、普通の日常はこんな風に繰り広げられているんだろうなあと、想像が膨らみました。
良い意味で”普通”なんです。
”普通”の生活に、バース性が溶け込んでいました。

けれどオメガバースである必要がない、というわけではありません。
バース性が存在してるからこその悩みやトラブルが描かれていて、そこがより日常感を演出していました。
オメガバースの特徴を前面に出した派手な演出ではなく、物語の中に溶け込んでいることもポイントだと思います。

登場人物たちが、バース性のある世界で生きているのだと感じることができました。
過程も内容もとても丁寧で、楽しんで読むことができます。
しっとりとした雰囲気なので、静かなオメガバースが読みたいときにぜひ読んでみてください。

0

この恋、人肌のような心地の良さ

人肌のような心地の良い温かさを感じる作品でした。
6年越しで実をつけた2人の恋です。

小学校の新米先生(α)の大路とスクールカウンセラー(β)の保美、
現在は同僚として働く2人ですが、実は保美は大路の高校時代の恩師で、
大路は保美に恋をして、フラれてしまった過去がありました。

突然の再会に動揺しながらも、保美と向き合う度に
かつての恋心が甦ってしまいそうになる大路。

一方の保美は大路に想いを告げられた過去を忘れてしまったのか、
全くそのことには触れてきません。
しかし、実は保美もきちんと覚えていて、あえて触れずにいただけのようです。

大路は失恋後、自分の保美に対する感情は
患者がカウンセラーなどに対して抱く転移性恋愛だとして、
一度は断ち切りました。

だけど、保美と再会し、言葉を交わす度にもう一度
彼を好きになってゆく自分に気が付いてしまいます。

保美もまた同僚として、かつて自分に恋した一人の青年として、
大路を意識しているようですが、いつもニコニコと
穏やかな表情を浮かべるその感情はどうにもわかりづらい…

とはいえ、いつも生徒と笑い合う大路をそっと目で追う保美。
その保美の嬉しそうな表情だけで、彼が大路に抱く想いが伝わってきました。

ゆっくりとあたたかい愛情を育む2人の恋に保美ではありませんが、
ほわほわ~とした微笑みを浮かべながら読み入ってしまいました。

描きおろしでは恋が実ってイチャイチャする2人も
見ることができて、幸福感でいっぱいです。

また、本書では2人の恋模様だけではなく、
新米教師として奮闘する大路の姿も生き生きと描かれています。

通常は教師はβが多い学校という環境で、
新米教師として、αとして、生徒一人ひとりにまっすぐ向き合いながら、
成長してゆく姿はそこにある一人の人間ドラマを感じさせました。

αとβのカップルなので、オメガバース設定はそれほど影響しないのかな?
と思いきや、意外とストーリーに深く突き刺さってきました。
大路がある日、突然に発情期を迎えてしまうΩの生徒に
遭遇してしまう場面はひやっとしてしまいました。
αとしての自分を抑え込みながら、先生として救わなければならない。
教師なのに生徒を襲ってしまうかもしれない恐怖に直面し、慄く大路。
オメガバースの世界ではこんな怖ろしいことが日常と隣り合わせなんだな、と
改めて考えさせられてしまいました。

0

さすがの優しさと丁寧さ。

はあ、読んで良かった。
ほんとに良かったです。
つい最近まで、オメガバースに謎の苦手意識が有ったのでα×Ωしか読んだことなかったんです。
こちらα×βのお話です。正直、このカップリングは初めてなのでどう展開されていくのか?予想が付かずおりました!
だってうなじ噛まないしなぁ~?ヒート関係ないしなぁ~?
などと経験値(オメガバース読書歴)浅いっぷりを拗らせながら読み始めました。

いや~素晴らしかった。より純愛度高くて驚きました。こういう話は読んだことない。

この世界観では、αに抑制剤は有りません。
だから、大路先生が初めて児童のヒートに遭遇してしまった時の場面が大きな意味を持つんですね…
αがヒートに巻き込まれ、仮にも児童に性的暴行なんて事になったら。
ああ、3種の性が在るって事実のリアルさを感じました。

保美先生が、側にいてくれて良かった。穏やかな優しさと性としての安定性は大路先生の救いだったから。
2人は再会した経過で、やっぱり惹かれ会うんです。3種の性別だけには振り回されない理性を感じました!

優しくて、穏やかな愛情の2人が長く添い遂げられると良いなぁ…

そして、noji先生丁寧さが光る作品です。ゆっくり読んで、じわじわ感動する。
優しい余韻が残った作品でした!

1

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