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baker baker paradox
すごかった…!!
年下攻・年上受も、弟攻・兄受も、ぽやっと可愛いピュアピュア受も、シリアスなのも、実は好きじゃないんですけど。
作家さんが好きで試し読みして、弟・臣くんのカッコ良さに瞬時にやられ、購入しました。
読み進める内に、あ…このストーリーは単なる兄弟物じゃないんだな、めっちゃくちゃ深い重い事情があるんじゃん…!と、どんどん引き込まれていきました。
二人の両親は本当にどうしようもない人達だけど、叔父や友達が優しい人達で良かった。
どうか臣とユキが、この先もずっと二人で幸せに生きていけますようにと願わずにはいられません。
シンプルに作品として見ただけでも、ひとコマひとコマが本当に秀逸で、ユキが臣に拒絶されて涙を流すシーン、倒れる寸前に臣を呼ぶシーン、鳥肌が立ちました(良い意味で)。
事故で一部記憶を失い幼児退行してしまった兄のユキと、しっかり者の弟の臣。2人だけの兄弟ルールの中仲睦まじく過ごしているけれど、そこには沢山の秘められた事実と想いが。
始め臣が一方的にユキを好きで色々隠しているのかと思ったけど、実は本当のきっかけは全く違っていてその衝撃よ…。
それでも2人のお互いを想う気持ちがすごく切なくて。にーに可愛すぎる〜。ユキの友人ヤマの存在も尊い。全てを思い出す必要はないのかも。
背徳感より純愛度が勝る、胸がギュッとなる作品。
暮田先生の新作、オズアンの市川先生が出てくる話ということで再読。
読んでいると切ない、つらい、悲しい、愛しい、怖い、重たい、いろんな感情が次々と湧いてきます。
事故により記憶喪失になり精神年齢も体つきも幼くなってしまった兄と、その弟が2人暮らしをしています。
大きな家に2人暮らしで、両親の姿は見えず、さらに、兄弟2人の普通、が世間一般の普通でない、という不穏な様子が続きます。
謎が多くあり、わからないことが多いなかで、弟の兄への異常なほどの世話焼きと囲い込み、隠せていない執着、が際立っており、その腹の中のドロドロ、ぐつぐつを感じて、とてもゾクゾクします。
兄を言いくるめ、囲い込んで、管理しているように見える弟。
兄の一挙手一投足、すべてを把握していたいような言動で、兄が少しでも自分から気をそらすと、突き放すようなそぶりを見せて、泣かしてしまいます。
何度も、兄を泣かせたり、泣かせそうになったり、悲しませる様子に、読んでいて胸が痛くなりました。そして、その自分で制御できない重たい恋心にゾクゾクしました。
最初に好きになったのは誰。
事故の原因は何。
誰かが絶対的に悪い、というわけではないのに、悪いことが起こり、歪んでしまい、うまくいかなくなっていく。
とても切なく、心にひっかかります。
事情を知っている従兄は距離を測りつつ、2人に対してあれこれ手を尽くします。
事情を知っている兄のそばにいる友人は、兄弟関係の歪みに気づいていますが、その歪みを正そうとはせず、しかし、機会、機会で手や口を出します。
兄弟の両親は思い出にしか出てきません。
すべての登場人物の配置、配分が絶妙で素晴らしく、何度も読んでいますが、何度も感情を揺さぶられます。
兄弟二人とも、お互いを想っているからこその言動が、一般的な両片想いのそれよりだいぶうまくいかなくて、お互いを傷つけたり、自分が傷ついたり、してしまいます。
果たして病気なのはどちらなのか。
助けがいるのはどちらなのか。
読んでいて何度も考えてしまいます。
お互いに想いを伝えあい、気持ちを確かめ合った後の初の性行為は、やっていることはとてもエロいようですが、エロさは感じず、神々しくも清らかで綺麗、そして、献身的な儀式めいた印象がありました。
ハッピーエンドでしたが、「2人はいつまでも幸せに暮らしました」というようなおとぎ話のような終わりかたではなく、この閉ざされた家にこれからも2人だけで生きていくのだろうか、と切なくも感じました。
巻末の同人誌パイロット版、兄弟の事情は、だいぶろやかで軽くて可愛い、ちょっとおバカな兄弟のラブラブのお話でした。
同じような兄弟なのに、ここまで印象が違う作品として新たに世に出された暮田先生はすごい、と改めてファンになりました。
にーにと臣がずっと幸せな世界でありますようにと願う作品でした……! そして2人を取り巻く人たちの優しさにまた癒された(両親以外) 特にヤマ!!!かっこよすぎるよ!!! ヤマの大ファンになってしまいました。
事故で一部の記憶を無くし年齢よりも遥かに幼い言動をする兄【ユキ】をたくさんの嘘で周りを固めながら献身的に守ろうとする弟【オミ】。
傍から見たら重すぎる愛、そして禁じられた行為は執着と紙一重と感じるほどです。
はじめは弟の臣のにーにへの執着がすごいなぁと思ったけど、にーにの臣への執着も負けていない。この執着があったからこそ記憶を取り戻すことができたのかもしれない。
作品全体を一貫してお互いに依存してる2人がとても重くてかわいい。そして兄弟の『慰めあい』がとてもとてもエロい。
乳首がとってもみずみずしい表現で描かれていて、あ~これはピンク色してるな……ってわかる乳首(伝われwww)
ちゅーちゅーとかいうのは幼児退行してるユキに合わせているのか?それが逆にエロさを増幅していた♡♡
ヤマが本当に良い人だった。彼がこの世界の常識、ルールと繋がる唯一の道だったのだと思うけど、2人は兄弟二人の世界を選んだんだね。
それでも、記憶を取り戻したユキにも今まで通り接し、上手くフォローするのはヤマにしかできない事だ……。
嘘で始まって、嘘で終わる。ちょっぴり切なさも残るお話だったけど、実兄弟(弟×兄)、執着、溺愛大好きな私には最高に刺さる作品だった!
ほんわかした表紙ですが、中身は重症ガチ兄弟BLです。
本書を読む上で注意しなくてはならないのは、いわゆる「グルーミング」と呼ばれる性的虐待の手口を想起させる表現があることです。そういったことにトラウマがある方は、無理に読まない方がいいと思います。
兄のユキと弟のオミは、二人暮らし。ユキは交通事故の原因で記憶障害を患い、高校生なのに小学生のような知能と精神を持っており、そんな兄をユキが世話しつつ、無知につけこんで性的関係を持っている。有り体にいえばそういう話です。
見た目・精神ともに実年齢にそぐわぬ幼さの兄とは対照的に、逞しい体を持ちしっかり者のオミなのですが、兄の事を「にーに」と呼び、異常な執着心でもって束縛しています。
ストーリーと設定はグロテスクなのですが、絵柄がとても可愛くて清潔感があるのと、脇役達の倫理観がしっかりしているので安心感があり、スルスル読めてしまいました。
作中の台詞にもあるのですが、男同士の兄弟が裏で愛し合っていようが性行為をしていようが、子供が出来る訳でもないし、何ら問題がないと言われれば、反論し難いです。しかし、そういった後ろ暗い関係性に溺れる心理にはやっぱりなんと言うか不健康なところがあるように見えます。
しっかりしていつつも、年下らしい頑是なさで兄に迫るオミ。一方で、自分の欲が弟を正しい道から外し傷付ける事を畏れ、何が弟にとって最適なのかと葛藤し続けるユキ。
歪んでいるようでいて、互いにきょうだいを愛する気持ちは真っ直ぐであるということに心打たれました。
創作の世界にも現実同等の倫理道徳観を要求するのが当たり前の昨今ですが、想像の中では時に道を外れてもいいじゃない、と思う方におすすめです。
BLオタクの友人に兄弟BLを探してるんだけど...ときいたところ勧められたのがこの作品でした。
(多分)意外と少ない兄弟BLを描いてくださってありがとうございますという気持ちです。
ふわふわとした素敵な絵柄で読み心地が良く、作品の世界観もとても好きです!
受けを見つめる攻めの視線の甘さ(重さ)がすごく伝わりやすく描かれていて、執着攻めだッてなります。
最後の展開もかなり良いので、一気に読むことをオススメします
うううううう・・・つらい。
秀才で両親に重宝されている(大切により、こっちの方が近い)にーにと、平凡で、蔑ろにされている弟。弟を可愛がるにーにと、にーにを慕う弟。お互いにとって、お互いだけが“家族”で、相手を想う感情は、やがて兄弟愛以上のものになっていく。
弟への想いがなんなのか、認めたくない。認めてはいけない。しかし、自分の心のうちに止めるには、その気持ちは大きすぎて・・・強制的に、封じ込めてしまった。わからなくしてしまった。誰にもバレないように、自分さえもわからない奥の奥に、追いやってしまった。
そして、目を覚ます。幼い頃の、純粋な自分をやり直す。弟の、ズルくて甘いウソを、(よろこんで)受け入れる・・・。
うううう、、つらいでしかない、、あまあまだけど、ずっとつらい。ノドのおくに引っかかった、サカナの小骨みたいに、小さな、けれど確実な痛みがずっとずっと襲ってくる、そんな話。
二人にとってはハッピーエンドですが、それが果たして、本当にハッピーなのか。
ずっと近くで見守ってくれる、良心、ヤマくんが救いです。面白いし読み応えもありますが、手放しに好きとは言えない話。
うーん。異色ですね。
読んでて痛々しいというか可哀想というか…。
こんな状態になってしまったユキの当時を思うと、よほどショックだったんだろうなあ。
そしてそこまで追い詰めてしまったことを自覚した臣は…。
えーと?ユキが望んでただろうと思って臣は兄弟ルールしてるの?ユキが教えてくれたんだよって言って。
でもユキが友達の話をしたり彼女が出来たらユキを避けて。
臣の支配欲や独占欲は庇護欲なの?
ユキは臣に迷惑かけたくなくて友達や彼女を作ろうとしてたのに。
最後はユキが望むようにしたらいいと思うな。
臣がもう少し精神的に大人だったらなあ。
めちゃめちゃ悲しかった!!!最初はこれ本気か??って思うくらい悲しかったし、お兄ちゃんの行動にも疑問をめちゃめちゃ感じた!!!でもそれは歪んだ愛だったからこそのこと!!泣きそうになる漫画!!
ネタバレ注意!!!
良かったところ
最後記憶を取り戻したのに、まだ記憶がないフリをし続けているところ!!バレたくないんだなぁってかわいいと思った!!
ちょっと残念
兄弟と障害という地雷要素が多い話!!!苦手な人はほんとに苦手だと思うから笑買う時は気をつけて!!
兄が受けであることがきっかけで幼児退行してしまった『にーに』。にーに呼びにまず萌えます。しっかりもので兄のお世話は全部やる、独占欲強めな弟で攻めの『臣』。
にーにがとにかく可愛いです。
1話のほんわかなお話から一転、2話切からは切なくシリアスなお話。二人の過去や家庭事情が明らかになっていきます。お互い相手を思うがこそのすれ違も…マキネ先生のモノローグとにーにの泣き顔で号泣します。
マキネ先生作品の中でも特に好きな作品です。
事故で退行してしまった兄と弟。弟の兄への執着の仕方がものすごくて、囲い込むためなら両親すら敵認定の徹底ぶり。弟の腹黒な所業が明かされていくたびにぞわぞわして、怖くて怖くて…どんどん引き込まれていきました。
物語のアクセントになってるのは兄の友人のヤマです。常に半目で感情なんか無さそうなキャラですが、良心に従って行動する超善人。え、こんないい男が助演クラスだなんて…まじもったいなさすぎでした。友人兄弟にかなり踏み込んでるので、ヤマの背景にも何かしら重いものがあるのかな?なんて勝手に想像してみたり。
異常にもみえる兄弟は、あるべきところに納まった感じ。兄も弟以上に依存と執着があったと分かるどっちもどっちエンド。お互いの策が絡み合って縛り合ってる感じにぞわぞわきました。
今後兄の変化に弟は気付いていても気付かないフリで、さらにお互い裏の裏の裏で依存し合いさせ合いしてそうだと思いました。ほのぼのした雰囲気と綺麗な絵柄からは想像できない、とてもクセになる後味です。
電子で購入したのち、しばらく読んでいない作品でしたが、ファザーファッカーで暮田先生の独特の仄暗さにはまり、こちらの作品も読んでみました。
ガチ兄弟ものということで、若干の抵抗を感じつつ読み始めましたが、暮田先生の描かれる可愛らしい絵柄で割とすんなり読めました。
可愛いすぎる受けもあまり得意ではないのですが、この仄暗さが漂うストーリーとのアンバランスさがちょうどいいのかもしれません。
兄弟はお互いに色々と想いを抱えて生きているのですが、最後はお互いの想いを伝えられてよかったなあと思いました。世間一般的にみれば歪な関係かもしれませんが、これも一つの形なのかなあと
ちなみにお友達のヤマがイケメンすぎて、イケメンです。ヤマのスピンオフとかないのかなとか思ってしまいます笑それと暮田先生の唇の描写が色っぽくてとても好きですね、、
裏表紙の暮田先生の解説を読んで、改めて読み返したいと思います!電子だと同人誌時の特典も多くて良かったです〜
お互いに想い合う兄弟の
極限まで拗れて歪んだ愛情が描かれてはいるのだけど
遠回りして傷つけ合って、でも辿り着くところは温かな幸せ、という…
なんだか不思議な気持ちになる作品でした。(悪い意味ではなく。)
事故で記憶を失い、以前のように親が期待するユキではなくなったことは
周りから見れば不憫でツラくて悲しいこと。
でもふたりにとってはずっと一緒に居られるようになったきっかけでもあって。
結果的にはそのバランスは崩れても幸せな日々だったんだろうな…
と、仄暗い妄想をしてしまうほどにとてもひき込まれる作品でした。
ユキは"僕"と呼んでいた自分を
これからも臣の前では見せずに生きるのかなぁ…
それでも最後のふたりはとても幸せそうで、
もうその幸せがあるだけで充分なんでしょうね。
そして、暮田先生の各話解説が有難すぎました。
これを読んだ上で読み返すと解釈が変わりそうです。
マンガでも小説でも、一度は使ってみたい、そして、何度も使えない設定「記憶喪失」
そんな設定を存分に活かして描く、ガチ兄弟の「歪でピュアな愛の深淵」(from帯)
二人にとってはハッピーエンドという事で、良かったと思う。
またやってしまった(汗)
ネタバレが嫌で事前情報確認せずに買うクセがあり、何度か苦手な実の兄弟モノを買ってしまったことがあるのですが、本作もそうだった_| ̄|○ 同先生の「ロッカバイディア」と同時に何も考えずに購入してしまったんですよね。
私は古くて頭のかたい人間なのか、血縁CPがどうしても受け入れられなくて。
世間では倫理的に有りかなしかはわかりません。
でも、数年前に腐って、二次創作だけでなく商業BLでも普通に血縁CPのジャンルが成立していることを知りすごく驚きました。
前置きが長くなりましたが…暮田先生作品初読みで、絵がかわいらしくてきれいですね。
冒頭から兄弟モノとわかり、ずっとモヤっていたんですが、確認せずに買った私の自業自得なので、自分を戒めるためと、終わらせ方が知りたくて最後まで読みました。
オミがイケメンやん、なんて思いましたが、しれっと嘘つきまくって、兄に過干渉、コントロール、執着、依存してタチが悪いなと。
いくら愛からくるものだとしても。
兄も弟が好きだったとしても。
だから、ヤマが至極まともでいい奴に見えた。
兄弟がお互い大事で愛情があるなら兄弟愛でいいやんと思っちゃうんですが、そうじゃないんですよね。こういう人たちは。
あとがき?の文字が小さく大量でよく見えませんでしたw
ほんとは「趣味じゃない」ですが、確認せずに買った私が悪いので中立です。
表紙絵の雰囲気からして、ふわっと砂糖菓子みたいなあまい雰囲気のお話なんだろうな〜っと、どんな感じで話が進むのか気になっていたら、思いのほか話が複雑で驚きました。
血が繋がっている兄弟ものですが、距離が近い二人に対して冷たく反応する人がいない上に、本人たちも血の繋がった兄弟であることをそれほど深刻に捉えていないような気がして、あまり禁忌さは感じられません。
ただ、最後にする兄の選択だけがちょっと歪で、そこだけ闇が深いな……と思いました。
普段読むものとは違う雰囲気のお話を読んでみたいなと思う方には、おすすめだと思います。
近親もの好きにはたまらない、正真正銘ガチ兄弟(弟×兄)。
ぽわわんとした兄に過保護なくらいに世話をやく、一見しっかり者の弟。そんな弟のほうが闇が深かったり、執着度合いが強かったりするのは兄弟BLのお約束みたいなもの。
ストーリーはほのかにミステリー仕立てで、見た目も中身も子供みたいな兄の、なくした記憶の謎が徐々に解き明かされていく過程には、つい引き込まれ、一気に読めた。
兄弟ものなんで、まあこれもお約束な共依存エンドなんだけど、兄の友達のヤマや、一瞬だけ彼女になった美亜がすごくいい子たちだったせいか、弟離れしてそっちとくっついてもよかったかなーとか、序盤の流れ的にはその方が自然かもと思ってしまった。弟の臣の不安定な感じに、なんとなくハラハラするというか、これで本当によかったのかな…とうっすら思わされてしまって。でもそんなとこも、この作品の魅力なのかな。
電子で買いましたが、二人の原形ともいうべき同人誌版「十亀兄弟の事情」が収録されていました。絵柄がちょっと今とは違って線が太くて、兄のユキは若干やんちゃそうな感じ。これはこれで可愛い。
シーモア限定書き下ろしは、美亜ちゃんとヤマの彼女の百合?っぽいやりとり。暮田先生の描く女の子って、毒がなくて可愛くて好きだなあ。
弟(臣)が好きな兄(にーに)。兄が好きな弟。その真実が、あることをきっかけに崩れていき、歪んだ兄弟愛へとなっていく…ゾクゾクして凄く面白かったです( ◠‿◠ )!!
弟の服でオナっていた兄と、目撃した弟。慌てた兄は、家を飛び出して事故に…。事故から目覚めると、記憶をなくしています。自分を責めた弟は、異常な愛で、兄を束縛していきます。弟もまた兄を、同じように愛していたからです。愛していたのに、兄を肯定できなかった弟。そのせいで事故にあった兄。
記憶が戻らなければ良いと願う弟に対し、事故前の"異常な"兄を知る友人との再会により、兄は記憶を取り戻しますが、それを弟に知られまいと偽っている事が描き下ろしでも分かります。
互いを求めるあまりについた嘘で、歪ながらも幸せそうに見えるところが、読み終えて鳥肌が立ちました。愛し合っている真実のために、嘘をつく。それが2人の愛の形だと思うと、"嘘"を"嘘"で突き通せたら、それは"真実"になるのではないかなと感じました。
兄を支える友人、ヤマの存在がかなり大きく、私はヤマが好きです。客観視するヤマ目線が、2人の異常さを色濃くすると同時に、純粋に兄と弟の愛を感じます。
タイトルは、先生のあとがき?にありますが、"大事なことほど思い出せない"、と言う意味が込められています。肝心な事、それは、事故が起きた原因や、弟が嘘をついていた理由、兄が記憶を取り戻しても偽っている理由、などが私は浮かびました。そのどれもが、"愛"へと繋がっているようで、根本的なものほど単純で見落としがちで1番大切なことだなって感じました。
(謎なレビューですみません。ぜひ読んで歪んだ兄弟愛をゾクゾクしながら楽しんで頂きたいです!)
臣の気持ちを考えるとしんどくて切なくて堪らん。
大人びてる(背伸びせざるえない)けれどまだ16とかだよね…
何もかんも一人で抱えようとしているのが痛々しい。
心が幼い兄の前で弟でありながら常に兄のように振る舞ってきた臣が後半、心を殺して兄離れしようともがいてついに本音が溢れ出る場面はもう涙無くして読めなかった。
ああ頑張ってたんだね
張りつめてたんだね
泣け泣け泣いてしまえー
キスもハグも騙してしていたんだと懺悔した臣。
それを聞いて「なんで嘘つきとおさなかったの?!」と臣に詰め寄ったにーには実は記憶取り戻してもうちゃんと18のにーにだけれどその事実を少なくともすぐに臣に告げるつもりはないっぽい…
溢れた本当と新たな嘘。
何故ユキは元のスペックに戻った事を伝えないのかずっと考えていました。
にーにが昔みたいにできる子に戻ったら毒親が再び過干渉してくるな、とか事故後のにーにが幸せそうだと臣が思っているならその姿のままでいいと思ったのかなとか、あるいは臣に愛を伝えるには幼いにーにのままでいた方がユキ自身が都合がよかったのか…
ガチ兄弟、地雷の人も多そうですが私は二人を見ていて愛とは何たるやをものすごく考えさせられてしまった…
常識だの世間体だのモラルだのどうでもいいから2人の世界で生きてくれーと思ってしまった。
幸いノリちゃんやヤマの様に2人の関係を批判したり否定したりせずに側に居て必要な時には手を差し伸べてくれる存在もいて…十亀兄弟の世界もそんなに酷いことばかりではないのかもしれない。
毎度作品でなんで主人公にこんなに苦難ばっかり与えるの〜?!と思わせておいてちゃんと救いやら優しい人を配置する暮田先生らしい配慮ですね。
個人的にはとても好きな…先生の作品の中でも1、2番に好きな作品です。十亀兄弟の従兄弟がでてく「助教授のケーススタディ」は昔読んだけれどだいぶ記憶飛んでるので今から読み返してきます。
弟×兄。
兄弟がお互いに守ってきた箱庭とそれを見守る人たち。
表紙のイメージ通りふんわりとした雰囲気はあるんだけど、それだけじゃなくピリっとしたスパイスが効いてるのが流石です!!
それぞれ抱えて隠してきた思いの切なさと、箱庭の危うさ。
にーにが不安定かと思いきや臣の強かさと弱さの不安定な危うさに比べたらにーに強かさのが勝っていた(^O^)
あともう山村が聖人すぎて拝む。
あの位置でわかっていながらスルーするってのも強い。
ガチ兄弟物なのに禁忌感が少ないです。それは家の中に両親の姿が無いからだと思いました。
事故に遭った兄は逆行性部分健忘症で、両親が期待した以前の姿とは変わっていました。弟は兄を守る為に治療費を払い続ける事と、両親が兄から離れる約束をさせるのです。そして兄弟のルールを作って縛りながら兄を守るのです。
自分の服で自慰をする兄を目撃してしまい、それがきっかけで兄は事故に遭うのです。弟はあの時に自分の気持ちを伝えていたらと後悔します。
兄が彼女を作った事をきっかけに2人はすれ違います。彼女といる時に記憶を無くす前に自分に告白して来た同級生と会った事がきっかけで兄は倒れてしまいます。
健忘症は弟に気持ちを知られた事による心因性のものだったのです。家に帰宅した兄は弟に気持ちを伝えて恋人同士になりました。
記憶が戻った後も兄は弟に知られないように、記憶を失った時のように振る舞っています。
兄の友人はその事に気がついてました。
2人で静かに暮らして行きたい気持ちが見えて応援したくなる作品です。
帯の「歪でピュアな愛の深淵」という文がぴったりの1作でした。
暮田先生作品は、穏やかな印象を受ける表紙と内容のギャップがクセになりますね。
兄弟BLの今作はと言いますと、義兄弟ものではなく正真正銘の兄弟BLです。
刺さる方には本当に刺さるテーマなのではないでしょうか。
どこか年齢の割に子供っぽいユキと、しっかり者の弟・臣。
この十亀兄弟という、2人の小さな世界の日常が描かれています。
甘い雰囲気ながらもどこか不穏な、少しの違和感と闇を感じる部分があって、読み進める内に違和感の謎が明らかになっていくのがとても面白い。
記憶を失った後の子供のようなユキと、記憶を失う前のユキ。
過保護なほどユキに執着している様子の臣。
2人の現在と過去が描かれる事によって、1話目で感じた、なぜお互いに依存し、狭い世界で縛りあっているのかについての理由が浮かび上がります。
本当に歪で、でも確かに愛のあるお話でした。
十亀兄弟はこれからも2人、弟は兄の、兄は弟の絶対で1番のまま生きて行くのでしょうね。
題材的に賛否両論あるかとは思いますが、個人的にはハッピーエンドだと感じました。
サブキャラクターの山村くんがとても良いキャラクターで、歪な関係の2人にも臆する事なく、ただ自然体のままに接する姿が好印象でした。
今作で彼がお気に入りキャラクターになった方は多いのではないでしょうか?
十亀兄弟は、残念ながら両親の純粋な愛情には恵まれなかった分、周りの人物には恵まれたのかななんて。
表紙カバーのデザインが柔らかで優しい色合いで素敵だなと思っていたのですが、よく見ると文字の一部が消えていますよね?
「悲しみはキスで 喜びはハグで〜」等、ユキの記憶が失われてから決められた部分だけが消えているようなので、もしも記憶の欠如をイメージしてデザインされたのだとしたら…?と考えると、デザイナーさまのセンスの素晴らしさに脱帽です…
ガチの兄弟BL
義兄弟とかで誤魔化しません!←
タイプが違う兄弟が愛し合う姿……至福
お兄ちゃんは事故の後遺症で精神的にちょっとおバカ
信じやすくて騙されやすい。無垢で可愛い。
弟はお兄ちゃん好きすぎて独占欲を隠そうともしない
一途だけどそこはもう執着に近い。
二人だけの生活と二人だけのルール。
そこにお兄ちゃんのクラスメイトの山村くんやその彼女、
彼女の友達と世界が広がるとともに、兄弟の関係性も崩れていく…
という暮田先生ワールド全開です!
エロいし切ないし可愛いしカッコいいし。
弟がお兄ちゃんを呼ぶときの「にーに」…最高✨
暮田マキネ先生はまだ3作品目なのですが、暮田節がきいてるぅ~と思いました。
幸せな笑みについてくるほの暗さ好きです笑。
読み返していると構成が完璧だなと感じました。
秘密を引っ張りすぎると焦れったくなるので2話の最初で事故のことが明らかになるのは読みやすかったです。
さあこれからどうするのかって時の4話でネタ明かし。本筋が見えてから後半戦というのが二人の成長を急かさず見守れたので最後まで満足できました。
ユキは過去を忘れたというより、自分を守ったが為に新たな自分ができた多重人格に近い印象を持ちました。
だからこそ記憶の神殿で対話する二人が切なくて、オリジナルに戻った後の「ずっと会いたかったよ」がどんなに重いことか。
お互いに重く重く強かな愛を育んでいる臣ユキは大変性癖に刺さるのですが、まぁ本作のNO.1は山村君です!これはもうしょうがない!
暮田先生がヤマとれなのスピン描きたいくらい好みとおっしゃっていましたが!描いていただきたい買います私も好きです。
臣ユキ兄弟のいとこが出ているのが『助教授の初恋ケーススタディ』になるそうで。未読なのでそちらも気になっています。
ふんわり感のお話しでなく
中々重いお話し
弟×兄
記憶喪失
ネグレクト
あることをきっかけに
兄の記憶は戻るのですが
弟が気付かないのは
気付いていても気付いていないふり
なら良いのとか思って
山村君は気付いているのに
弟愛が足りないよ(笑)
山村君はいい男だね。
山村君1番人気になるのではないかな?
山村×ノリで
スピンオフ希望です。
もしかしたら試し読みだけだと
好みじゃない方がいらっしゃるかもしれません。
受けは「兄」というには言動が幼すぎるし、
高校生の弟が「にーに」と呼ぶのも違和感。
でも!
単なる"オバカな甘えたキャラ"ではなく、
ストーリー展開する根幹なんですよね。
【十亀兄弟にはルールがある】
この一文から始まる十亀兄弟の日常と過去。
兄を庇護し、拗らせた感情で溺愛する弟。
弟に負担かけないため弟離れを決める兄。
"訳あり"な兄弟にとって聖域のような家の中。
個人的に兄弟BL大好物なので悶えました…!
ほのぼのゆるふわ感から仄暗さのギャップに
心臓ギュウギュウしながら読了です(;///;)
さてさて。
受け:兄・秀征(ユキ)は天真爛漫で少々幼い。
ちょっとおバカで純粋無垢100%という感じです。
攻め:弟・秀臣(臣)はとても優秀。
2人で暮らす家の家事仕事もすべて臣です。
実はユキが年齢の割に幼いのには理由があってーーーと展開します。
1話目のほのぼのさから一転、
この兄弟は重い過去を抱え込んでてギューっときます…!
そもそも親の影が一切見えないのが不思議だったんですが
蓋を開けてみるとシンドイ。
(作者さん曰く、悪い人達ではないけど毒親だそう)
ユキは過去に神童と呼ばれるほどの人物でした。
となると親からの期待も大きく、それに応えていた。
けれど交通事故で幼児退行してから親は見向きもしなくなるのですね。
そんなユキを守るために臣がしたこと。
親がユキに歩かせるつもりだったレールを自分が代わる。
その代わりユキの治療費は惜しまず出して。
ユキを愛せないなら家から離れて暮らして。
も~~~~なんすかこれ。゚(゚´Д`゚)゚。
聖域は臣が身を差し出していた上にあったんですよね。
自己犠牲というよりユキと幸せに暮らせる方法を選んだ形です。
で。兄弟のルールなんですが。
実は交通事故の前に兄弟の関係が崩れる"コト"が起こっていました。
(交通事故の原因がソレでますます重い…;)
臣はユキに伝えたい言葉があって。
けれどユキは全てを忘れてしまって。
求めるのはごく普通の「兄弟」で。
そりゃーもう、臣としてはショックなわけです。
そうして拗らせた感情で嘘のルールが作られる。
臣の幼稚な独占欲と振る舞いはめっちゃ萌えました。
ユキに彼女が出来た時の臣の態度は最低なんですが、
なんで俺じゃダメなんだ!!って憤りも感じられます。
まだ16歳。背負うもの大きすぎて吐き出したくもなるよねぇ…(;///;)
で。ユキが「兄弟」にこだわったのは
弟なら例えいつか嫌われても離れることがないからなんです。
自分がバカで迷惑掛けてることを重々承知しているのですね。
ユキはユキなりに臣のことを考えて行動してるのが
臣にとっては気にくわないことばかりというジレンマ…!
あああ~良き…良き…(;////;)好き
最終話の兄弟の本音ぶつけ合いはウルっときますね。
特に臣の交通事故のあとからずっとため込んでた叫びがキューっとなる。
ただラストのユキにあざとさを感じてしまうかな…;
作者さんのあとがきで「5話はにーにの遺書」とあってシンミリしました。
(私はバカで幼くても素で天真爛漫だったにーにが好きだ…。)
他、歪な兄弟を見守る周囲が素敵です。
特にユキの友人・山村くん。
芯がしっかりしてて、
相手を楽にさせる言葉選びが上手くてですね。
臣にも気を配ってて最高のキーマンでした…!
兄弟の従兄も2人を見守る良きお兄ちゃんです。
評価は若干萌え×2寄りなところもありますが
ガチ兄弟愛で寄り添うBLは性癖なので神です。
十亀兄弟にはルールがあるーー
悲しみはキスで、喜びはハグで、寂しさは体温で分かち合う。
暮田マキネ先生のガチ兄弟ものです。
明るくて可愛い兄弟BLかと思いきや、
記憶喪失・障害・近親相姦ーー
表紙からは想像できない暗さを感じるお話です。
兄・ユキに対して異常なほど過保護な弟・臣。
ユキが振られたと聞けばキスで慰め、夜は一緒に眠り、
自分が寂しいと言ってはユキのおっぱいを吸う!
最初は兄のユキがあまりに子どもっぽいので違和感感じまくりでした。
ただ、ユキが幼いのには理由があります。
かつては神童と呼ばれるほどだったユキは、
交通事故で部分的に記憶を失い、幼児退行してしまったのです。
そんなユキにかつて兄が決めたルールだと言い、
臣は自分の欲求を満たすような行為をしています。
事故以前のユキは、臣を性的な対象としてみていました。
記憶を失ってからは無意識のうちに臣への気持ちを抑え、
ゲイである性癖を隠すべく彼女を作ろうとしてるのだと思います。
子どものようなユキが本当に可愛くて、
純粋だからこそ無自覚に臣を傷つけます。
そして、ユキに彼女が出来た事で二人の関係は変化していくのです……
実は、臣も相当子どもっぽいです。
ユキに彼女ができた途端突き放し、冷たく当たる。
自分の思い通りにならないと気が済まないのだろうけど、
臣自身もユキをどうしたいか分かってないんじゃないかな?
ユキが好きだけど受け入れられない臣は、
可哀想で切ないんですけどね´д`
そして、ある事をきっかけにユキは記憶を取り戻すのですが、
臣の前では幼い姿を装います。
だけど、ちゃっかり告白だけはしちゃって、
今度はユキがしっかり臣を縛ります。
この二人、まさに我鍋に綴じ蓋だと思いました^^;
私はこの作品の良心は、ユキの友人・ヤマだと思います。
ユキに臣以外の世界を教え、臣には牽制と抑止力を与えます。
本作の人気キャラ投票をしたら、ヤマが断トツ一番人気だと断言できます(笑)
仄暗さの中に純愛を感じるストーリーですが、
ユキも臣も意外としたたか(´∀`; )
Hは少しですが、臣の方が余裕なさげな感じが伝わってきます。
カバー下でマキネ先生が各話の解説をしてくれており、
とても興味深く拝読させていただきました。
紙本 白抜きとトーン