善次くんお借りします

zenzi kun okari shimasu

善次くんお借りします
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神100
  • 萌×263
  • 萌19
  • 中立2
  • しゅみじゃない4

--

レビュー数
22
得点
811
評価数
188
平均
4.3 / 5
神率
53.2%
著者
玉川しぇんな 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
白泉社
レーベル
花丸コミックス・プレミアム
シリーズ
善次くんお借りします
発売日
価格
¥729(税抜)  
ISBN
9784592720881

あらすじ

俺、女に生まれたらよかったのになって

荒んだ野球部ヒーローxほっそり眼鏡の優等生
劣等感に揺れ動く17歳
等身大の心を繊細な筆致で描く、玉川しぇんな珠玉の青春ストーリー!

早くに両親を亡くし、野球好きの祖父と二人暮らしの高校生・善次は、顔を見ただけでその人の不調部位が判るという特技を持っている。けれど同時に、野球部のエースだった父のようになれず大好きな祖父の期待に応えることができないこと、貧弱で女っぽいことにコンプレックスを抱えていた。
そんな善次の密かな日課は、同じクラスの前の席の野球部のヒーローで、クラスで少し浮いている花岡の授業中の居眠り姿を見守ること。
逞しい花岡は、善次のなりたい姿そのものだったのだ。
ある夜、祖父と喧嘩をし家を飛び出した善次は、大泣きしているところを花岡に見られ、思わぬ接点ができて⁉︎
憧れと恋が複雑に絡み合う、甘酸っぱい青春ストーリー!
「あんま俺に気を許さんといて 友情以外のもんを感じさせんといて」

憧れだけのはずだった。だけど、好きな気持ちは止められない!
本編後の仲良しエッチ描きおろし収録!

表題作善次くんお借りします

花岡清行,高校2年生,野球部エースで善次のクラスメイト
後藤善次,高校2年生,新聞委員,鍼灸院の孫

その他の収録作品

  • その後のふたり

レビュー投稿数22

攻めも受けも思い切りがいい

 表紙からBLファンタジーも多めの可愛らしいラブコメをイメージしていたのですが、思ったより話の運び方や台詞回しが現実的で、良い意味で予想を裏切られました。高評価が多いのも納得。個人的に善次の容姿があまりタイプではなく、1巻はこの評価に落ち着きましたが、今後もっとハマっていく予感がしています(母親に似ていると言われるのが嫌だったならもう少し髪が短くても良かったんじゃないかと。でも、顔を隠したかったのかな)。

 コメディ展開をほとんど用いずにこの1巻で一気に関係を進めてしまうところも読んでいて爽快でした。不自然なほどトントン拍子というわけでもなく、お互いもちろん悩む期間はありながらも、高校生らしい、花岡については体育会系らしい勢いと行動力ですんなりくっつくところが、本当にちょうど良い現実感があるというか。花岡は善次のフラットな視点やコンプレックスを理解し、善次は花岡の一見取っつきにくく見える性格に潜む本質を理解し、互いに惹かれ合う過程も自然でした。野球部の面々などとのちょっとした会話もリアルな高校生感があって、玉川先生の高校生の解像度が高いなと思いました。次巻以降も読むのが楽しみです。

0

ないものねだりな二人

正反対な二人が睦まじくなってゆく光景が微笑ましい。。。

両親を早くに亡くし、祖父と二人暮らしの善次。
祖父は大の野球好きで、甲子園球児だった父のようになって欲しいと
善次に期待をかけるものの、体質的に野球は向いていませんでした。
そのせいか、善次の中ではいつの間にか野球は劣等感の象徴となっていました。

そんなコンプレックスを抱えながらも祖父に愛されたいと願う善次でしたが、
ある夜、祖父の無神経さに堪忍袋の緒が切れ、家を飛び出してしまいます。


雨の中、大声で泣きわめく善次を救ってくれたのは
クラスメイトで球部の孤高のエースの花岡でした。

善次とは真逆で体格と野球選手としての才能に恵まれながらも、
野球を心から愛せない葛藤を抱えていた花岡。

その日を境にただのクラスメイトから秘密の共有者となり、
友情を育んでゆく二人でしたが、次第に特別な感情へと変化してゆき…。

花岡の第一印象は無愛想でストイックなスポーツ選手でしたが、
善次との距離が縮むにつれてムッツリデレ攻めと化してゆき、
善次に執着してゆく豹変っぷりにニヤけてしまいました。

一見ピュアで爽やかな二人ですが、
描き下ろしでは濃厚なエロもあってドキドキしてしまいました///

0

丁寧な青春ストーリー

SNSで何度も見かけて気にはなってた。
で、読んでみました。ストーリーがしっかりした青春モノです。

両親と死別し祖父と2人暮らしの善次くん、父親が高校球児でおじいちゃんは息子と同じく孫にも野球をして欲しがってたけど、体格体力的にスポーツが向いておらずおじいちゃんの期待に添えないのがコンプレックス。
おじいちゃんの理想の高校球児、花岡にコンプレックスを抱きつつ恋に落ちていくんだけど、この野球出来ない劣等感が、なかなか深いからいつ解消されるんだろうか。

善次くんはスポーツ出来ないけど、顔見ただけで体調や身体の具合がわかるスキル持ち合わせてて、マッサージも上手ときた。
体のメンテナンスしてくれて何処をどうしたら良くなるかわかる人ってなんか占い師みたいでコロッといっちゃうよね。
整体師やマッサージ師さんって素晴らしい仕事だよ。ハンドパワーってあるのかもって思っちゃう。

花岡くんは、高校野球界のエースだから街中の人、新聞雑誌社の取材陣からも注目されてて調子がいい時は持ち上げるけど、調子が悪いと手のひら返しする様な態度にウンザリしてて、野球部メンバー以外は全員敵!位の態度で過ごしてたのが、善次くんとの交流で優しく素直で可愛い高校生になっていくのがよかったです。

神戸のお話みたいで関西弁。

高校野球好きな方からすると大体どこの学校をモデルにしてるとかわかるんかな?

最初花岡くんが、厄介で難しい奴に思えたけど、善次くんの劣等感が今後どうなるのかがきになります。

0

購入して良かった!

玉川しぇんな先生の作品を読むのは「猫と魔法はキスでほどける」以来となります。3巻が出るということで好奇心から購入したのですが、すっご〜く面白かったです。購入して良かった!
発売年的にはこちらの作品の方がちょっと早いんですね。もっと早く読んでいれば良かったと後悔しました。

DKがこんなに早く身体の関係を持って良いのかなと最初は思いましたが、花岡くんの善次くんへ対する気持ちの熱量を知ると納得出来ました。

2人が同じクラスの席が前後になってから、段々と心を通わせるまでが丁寧に描かれている点が凄く良かったです。
また、花岡くんの後輩が良い味を出しててお話を引き締めていました。

善次くんのコンプレックスと花岡くんのトラウマが程よく絡んでて、青春の眩しさを感じる作品になっていました。

0

無題

評価高いけど可もなく不可もなく。

高校球児の朴訥とした感じと善次君のふわっとした雰囲気は好きです、野球部のモブが微妙に性格悪いのも良い味出してました。

善次君の読書家ゆえの治療スキルはもっと評価されて良いと思うけど、高校生辺りだと活動的で溌溂としてる子のが評価高いので仕方ない。

祖父の善次に対する期待は、家族としてまああるかなと思った。

1

メガネ美人の善次くん

とても面白かったです!
胸にジワっとくるストーリー…少しだけ泣いてしまいました。


家族愛にも絡んでくるこの作品。少し重たいなぁ…なんて感じるのです。
善次のオジィが、善次に野球選手になれなかったプレッシャーをビシバシと……ボディブローどころかメインパンチ喰らわせてくるったら。それに気付いてないオジィが、マジでもう!!黙れって感じなんですよ。
善次の亡くなった父親が、野球部のエース・花岡に似てるとかで、孫の善次差し置いて花岡贔屓。善次のオジィは言葉だけじゃなく、行動でも善次の心臓をえぐる。もうオジィ、どっか行って。退場してって何度思ったか!

そんな善次の心の叫びを偶然にも聞いていた花岡。花岡は過去の試合のインタビューに不信感を抱いていて、ずっとインタビューを引き受けてきませんでしたが、善次の所属する新聞部のインタビューには応じることにしました。しかも善次を名指しで。

2人の距離が段々近づいていきます。
取材でも、スポーツマッサージでも、勉強会でも、善次と花岡は距離が縮めていくにつれ、お互いが恋心を抱いていくように…。
善次のかわいい寝言から、善次が花岡を好きなことが分かって嬉しくなった花岡に襲われちゃうシーンが大好きーーー^ ^♪

そのときはエッチしなくてすれ違っちゃったけど、そのあとは花岡と身体を繋げられました。やっぱり善次は美人だった…そしてかわいい。
身体が細くて、花岡みたいになりたかったコンプレックスで心が押し潰されていた善次だけど、こんなにオジィ想いで優しくて美人な善次が私は好きだよーって言いたいです!


野球ではプレイヤーとしては不向きかも知れないけど、サポート役としては優秀な善次なので、どんな形であれ野球に関わっていけるのは素敵なことだと思います。しかも側には愛する花岡もいるし^ ^
野球の呪縛から少しだけ解き放たれた善次が、これからは花岡と自分らしく幸せになっていって欲しいなと思いました。


あ〜2巻も早く読みたい♪

1

善次くん、いい子やな

ふんわりとした絵柄とゆるっとした関西弁が凄くこの作品に似合ってます。関西弁はよくわからないけど奈良あたりなのかな?京都ほどお上品でもなく大阪ほど早口でもなくって感じ。単なるイメージですけれども。
甲子園は日本の風物詩の1つで相撲と並んで国民の心を引き付けますよね。特にじいちゃん達の。
じいちゃんは善次の事がもちろん大切。でも息子の事も忘れられないくらい大切。息子への想い=甲子園への思いみたいになってて余計に野球好きなんだろうな。
善次は野球への不満や自分自身を見て欲しいことをじいちゃんに言えない苦しさみたいなものをずっと抱えて生きてきたんだと思う。何とかじいちゃんの役に立ちたいと思う善次くん、いい子ですね。ウルッとします。
そういう優しい所が花岡は好きになったんだろうな。マッサージ上手なところもポイント高い。顔見るだけで体調わかるって凄いですよね。是非とも野球部支えて欲しいなぁ。
2巻も出ましたね。ゆるふわなこの世界が大好きです。

1

あったかくて大好きなお話

心がほっこり温かくなる、素敵なお話でした。メインは男子高校生二人でちゃんとBLが展開されてるんですが、二人が抱える問題や周囲の人たちとの関わりも自然に描かれていて、キャラクターを立体的に捉えられそうな印象がありました。
善次のコンプレックスは微塵も悪気のない祖父に植え付けられたところがあって、この祖父の愛情自体はとても深そうだったので、余計に辛い気がしました。それでも自分なりに得意分野を伸ばして頑張ってるところが眩しいです。
花岡は素直で単純で一直線でたまに周りが見えなくなるけど、善次の影響でそうなってるときは可愛らしい。でもいきなり結婚は話が飛躍しすぎでびっくりでした笑。若さゆえの暴走っぽいのと物分かりの良さが同居する魅力的な性格で、心を開いてからは甘えたワンコになるとことか最高でした。
取り巻く状況もBLも良い方に向かっていて、これから!って感じのキラキラした二人。大好き。続編も楽しみです。

1

雰囲気が優勝


とにかく攻めが寡黙で最初はツンツンしていたけれど、気を許した相手である受けにはベタ惚れ!という設定が好きな人にはオススメです!
周りにもツンツンですけど、もう受けを見る目が甘い!甘いよ!!

そんな甘さと「高校野球」をテーマに、互いの苦い思いも分かち合おうとする二人。
受けのコンプレックスや家族の話や切なくなったり、それを受け止めようとする攻めの姿勢にホロっときたり…読みながら感情が揺さぶられました。

読んだ後に情景が思い浮かぶくらい、エモい独特な雰囲気も良かったです。
高校生なのに、雰囲気が大人のような…。
それでも悩みや日常は学生そのもの。
ギャップにとても惹かれました。

風景もさることながら、心情描写も素敵でした。

また、一番印象に残っているのはタイトルの伏線回収。
今、思い出してもキュンとくるくらい完璧でした。

この優しい雰囲気を再び味わうために再読確定の一冊でした。

5

心の棘をゆっくり溶かしていく2人の恋

表紙のほんわかさに惹かれて購入しましたが、期待以上に好きな作品でした。

求められている自分になりたくてもなれない葛藤を抱える善次くんに心打たれます。。。

高校生にして自分の能力を理解して収まるところに収まるという厳しい現実を受け止める強さと、ありのままの自分を見つけて欲しいという弱さみたいなものを持つ不安定さが素晴らしいです。そして、ありのままの自分を見てくれる相手を見つけ惹かれていく過程が一冊の中で丁寧に描かれていて、本当にずっと見守っていたくなります。
大満足の一冊です。

9

等身大の高校生

とてもおもしろかった!

劣等感や周りへの嫉妬、全部ひっくるめて飾らない自分をお互いにさらけ出し、好きと思える人に出会えて本当かよかった。

花岡の野球も、善次の勉学も、好きでやってるわけではないけど得意でうまくやれるから収まるとこに収まってるだけという達観した考えに高校生なのにすごいなぁと思います。だけどもこの得意を続けてこなかったら2人は出会うことがなかったと思うと、2人とも少し意識が変わってくるんですよね。ほんと、恋にをすると見え方が変わってくるといいますが、まさにこの2人のことのようです。

調べたら、現在続編が連載中のようですね。楽しみがまたひとつ増えました。

4

爽やかな高校生物

野球好きの祖父に育てられた善次は、野球をしていた亡き父には似ず、母親似の痩せ型女顔。祖父の願いには応えられず、コンプレックスを抱えていた。特技は顔を見ただけで相手の不調な場所がわかること。
そんな善次は、クラスの前の席の花岡の居眠りする姿を眺めることが日課になっていたが、ある事から花岡と接点を持つように。

野球が出来る体格になりたかった反面、自分には出来ない野球を嫌う感情。そして、嫌いな野球をする花岡に対して憧れながら、羨ましくも感じてしまう気持ち。様々な思いを抱えながら、目の前の花岡に対して、少しずつ素直に向き合う善次が可愛い。
花岡の自信満々な行動も、善次には丁度良く、話のテンポがとてもよかったです。
互いがどうして惹かれていったのか、環境や人間関係など色々抱えながら、出会えて良かったと感じる二人です。
花岡の、結婚前提でいる潔さが好きです!

7

かわいい男子高校生

野球!DK!方言!!
これだけでもーかわいい!!

期待されても野球ができない主人公と
期待されすぎて野球が好きになれないエース。
席が前後になり、距離が縮まってく、意外なな姿を見て…ってウズウズする!

無愛想なエースが主人公には朗らかな面を見せてくようになるの可愛い。
会話とか思考が男子高校生~って感じなのが、良い良い良い。

野球好きすぎるおじいちゃんが無自覚に主人公の自尊心を傷付けまくってる点はいただけませんでしたが、そこはエースがなんとかしてくれたと信じてます。

3

この先の未来も読みたい

期待以上に好きでした!
シリーズ化してもっと沢山読ませて欲しいぐらい。

やっぱり受けにベタ惚れの攻めっていうのが安心感あって好きなんです。花岡が序盤のいけすかなさのままだったら、ここまで好きにはなっていなかった。笑うと可愛い素直な男で、熱血野球マンというわけでもなく野球に対しては存外冷静。一方、善次に心を開いたら徹底的に開ききる感じ、非常に魅力的な男でした。

善次ちゃんは「俺は普通」みたいな顔してらっしゃいますが、学校で抜くあたり強者である。

祖父と善次の間にあるぼんやりとした溝みたいなものに、明確な結末を描かなかったところはとても好きなのですが、長い時間かけて祖父と善次の関係性や、善次と花岡の関係性が変化していったり成長していったりするところがとっても見たい!
玉川先生の長期連載、期待してます!

4

青春

青春です!お互いがお互いを思い合っていて、高校生なりに二人で幸せになろうとしているとこが良かったです!

やっぱり男同士というのに抵抗があって、特に受けの子は家庭での事などにより自分が女の子側になることを気にしています。それを大きく優しく包み込んでくれる攻めの子が素晴らしいです!この二人だから、好き合ったんだろうなというのが伝わります!

田舎の方の学校ということもあり、方言で会話が進むのですが、方言好きな私からしたらそこも魅力です。

ぜひ、読んでみてください!

3

気付かない祖父が酷いと思う

絵がわりと好みだなと思って読んでみました。
花岡は結構好きだけど、善次はメガネじゃなければよかった。

高校生同士、二人とも心に悩みを抱えていて、二人が徐々にひかれていく心情が描かれるのが中心になる話だと思うんですが、思ったよりそこが私にしっくりこなくて、グッとこなかったです。

二人がひかれていくのも、あれ?花岡はもう善次の事好きになったの?って感じで、どうして好きになったのかがよくわかんない感じでした。

善次が泣いてるのを花岡に見られた後の、「花岡の中に何を見出したのか」の会話で、善次が言った「優しいところ」は全然思ってないの丸わかりっていうのが、私には全然丸わかりじゃなくて、どこを指して言ってるのか悩みました。

善次は思ってる事がわかりやすいキャラって事みたいだけど、善次の様子を見返しても、うーん思ってないのに優しいって言ってる感じするかなぁ?って思いました。

ここの会話はその前の「花岡の中に自分の価値を見出されないのが怖がられている理由」って言ってるとこでも、そんな小難しい理由でクラスの皆が花岡を怖がってるのか?といまいちピンときませんでした。
クラスメイトが「花岡の中に自分の価値を見出す」って具体的にどういうことなのかって、ちょっと考えちゃったんですけど、正直よくわかんなかったです。

ずっと寝てばっかだったり、ムスッとしてるから話しかけにくいとか、そういう感じな事じゃないのか?って思いました。

そして一番気になったのは、善次の祖父が、善次に野球をやらせたかったという事にこだわっている事。
そしてそれを善次もずっと気にしている事が描かれていますが、結局、祖父と善次の間では、その気持ちのすれ違いに関して何も解決しないまま終わったのが気になりました。

花岡が祖父にそれは善次に言っちゃだめでしょって言ってて、それが後でもっとその後何を言ったか、もしくはその影響で祖父が気付く場面が出てくるのかと思ってましたが、何もなく終わってしまって、あれ?って感じでした。

最初に酔った祖父を迎えに行った時に、善次が祖父に言った事で、祖父が善次の気持ちに気付くのかと思ったんだけど、それもなかったし。

祖父に悪気がないのはわかるけど、善次や花岡にも言わせてて、それでも気づきがない祖父って、すんごい鈍感な人物として描いてるって事なんでしょうか?

あれだけ善次のコンプレックスと祖父の野球へのこだわりと、それに傷つく善次を描いておいて、そこに対する決着がちゃんと描かれてないのは中途半端に思いました。

祖父は気付かず変わらないんだとしても、花岡に言われても祖父は気付かないんだって事をちゃんと描くとかしてほしかった。なぜ花岡の言葉に対する祖父の反応を描いてないんだろう?
祖父は変わらない、気付かない、言ってもどうしようもないんだっていう事ならそのどうしようもない感をちゃんと描いてほしかった。

祖父が気付かないで変わらないなら、善次は祖父の望む自分になってあげたかったけどなれなかった事への踏ん切りをつけたって事をちゃんと描いてほしかった。

善次がただ花岡に祖父に対して思ってたことを語ってるだけで、なりたかったけどなれなかった気持ちをどうするのかって事は何も言っていない。
そのまま花岡への告白とかHする方に流れちゃって、はっきり何も言ってない。
なれないのはしょーがないとか、野球やれなくても自分は自分なんだとか、吹っ切る感じの事をちゃんと言ってほしかった。

悪気はなくても祖父のあの、母親に似てるのが残念みたいな言い方とか、言葉の端々に、善次が野球をやってない事を残念に思ってる事がにじみ出る言い方をするのが、常に善次を傷つけているのは、保護者として酷いと思うので、そこら辺にはっきりした決着が描かれてないのは、不満が残りました。

母親に似てるって言われるのが嫌って、そんな・・・、母親の立場は?!って思うよ。
そんなふうに思わせた祖父が憎い。

善次は祖父の整体院を継ぐ流れになりそうだけど、あのまま祖父の毒を喰らい続けるのはかわいそすぎるので、高校卒業したら家を出てほしいなと思いました。

マンガParkにて。


6

DKならではの爽やかBL!受けの泣き顔が可愛い。

そうそう、こういうのが見たかったの!
っていう期待通りの学生BLでした。
未熟で多感な10代らしい葛藤が描かれています。

受けは自分の女っぽさにコンプレックスを、攻めは野球部エースならではの悩みを抱えていて。

たぶん、大人になってしまえばやんわり受け流せたり、諦められたりすることで、泣いたり悩んだりする姿が高校生らしくて良いんです。
そして善次の泣き顔がなんとも可愛いわぁ〜


善次にどんどん癒されていく花岡に対し、善次は花岡に惹かれると同時にコンプレックスが刺激される。
そこがこの話の一番の見どころだと思いました。

「抱かれる方で抜いてもうた...」
って言う善次の切なさと尊さよ...

5

高校生の恋と成長物語

なかなか良かったです。

おじいちゃんの野球への想いを実現できないことが悩みの、善次。でも頭が良く、整体師の才能がある。
一方、天才野球青年の花岡。
ちょっと人当たりのきつい花岡に、善次が気軽に声をかけるところから、だんだん仲良くなる。

野球ができないこと、野球ができることへの、それぞれの屈折した想い。
並行して、カッコいい花岡に憧れる善次と、明るくかわいい善次に惹かれる花岡。
恋と成長が絡んで面白かった。

おじいちゃんの、あそこまでの執着は、才能があったのに急逝した息子への思いなのかも知れないけど、孫には酷だよね。ちょっと不思議な気もしたけど、花岡くんが救ってくれたから、まあよし。

2

劣等感と青臭さと恋心

『人には適材適所がある』
と、わかってても拭えない劣等感。
謂われのない誤解と、適当に流せない青臭さ。

高校生の悩みと恋が入り交じる切なさを予測させる切り口ながらも、
蓋を開けば、青春してる高校生が可愛いな~と感じる微笑ましいお話でした。

腹の中に溜まる劣等感よりも恋心が勝った時や、
人を寄せ付けないオーラを放つ男がワンコ攻めに転じた瞬間etc.
やー!恋する高校生の可愛さはイイッ!!ヾ(*´∀`*)ノ
面白かったです♪


ストーリーの大枠は切ないお話です。
受け・善次の亡くなった父親は甲子園で活躍したピッチャー。
祖父は高校野球が大好きで、亡き父親の活躍は今も尚誇りで。

父のように野球で活躍し、大好きな祖父を喜ばせたい。
けれど細っこい体つきは恵まれた体型とは言いがたく。
野球を諦めたかわりに勉強を頑張り、鍼灸師である祖父の背中を追うように知識を頭に入れます。

けれど祖父は、亡き父親の面影を、他人である野球部のエースピッチャーに重ねて…。
膨れ上がる劣等感が見てて切ないです。

攻め・花岡は、体格にも才能にも恵まれた野球部のエースピッチャー。
クラスメイトすら寄せ付けないオーラで周囲から敬遠されています。
人嫌いのようになってしまったのは理由があってーーー。
割り切れない青臭さが高校生らしいなと思いました。

そんな2人が少しのキッカケで話すようになり、距離が縮まり、恋をする。

この縮まり方が一足跳びのようなスピードで少し呆気なさはあるものの、
なんだか可愛いのです!!!ヾ(*´∀`*)ノ
特に攻めの花岡の変化にめっちゃキュンキュンしました。

ツンケンした態度から、コロッと笑った瞬間が萌えた。
一気にワンコ化するのがとっても可愛い!
善次が学校を休むと青い顔してしょんぼりしていて、
クラスメイトが『寂しそう…(な顔してる)』と見てるシーンがツボでしたw

気を許した相手にだけガードが緩くなる部分がすごく良かったです(∩´///`∩)
【好き=結婚】という発想もニヤニヤが止まらない///
少し天然入ってた部分も個人的に萌えポイントでした♪

受けの善次は抱えてるモノが切なかったけれど、
劣等感の対象である花岡に恋をして、コンプレックスと恋心が綯い交ぜになる姿にジンワリ。
少しずつ少しずつ、がんじがらめの劣等感から解放されていて良かったな、と思いました。

思ってた以上に「高校生の可愛さ」が楽しめて大満足です♪

6

いい子達だけど…

男子高校生らしいかわいいお話だと思いますが、思っていたよりきゅんとしなかったです…。
私が男子高校生ものを読むときに一番期待するのは、きゅんと出来るかどうかなので(エロは無くても良い。)そこが満たされず不完全燃焼気味でした。

二人の好きになる過程とか、思いが通じるまでの何とも言えない切な甘酸っぱさみたいなのが、私には足りなかったんです。感情移入する前に二人があっという間にくっついてしまった…。

初読時に途中で感じた事は、親友ポジションにおさまっても悪くない二人なのに、親友じゃなくてどうして恋愛感情に結びついちゃったんだろう?ということ。
二人ともきっと無自覚ゲイだったんだな…と脳内補正しないとしっくりこなかったです。

受けにとっての攻めって、憧れもあるけど見るたびに劣等感を刺激される存在だったのに、コンプレックスを刺激される相手から恋愛感情を抱く相手への転換点としての描写が弱かった。
録音された攻めのインタビューを聞いて会いたいなという感情が湧き上がった後、股間が疼くというところで、えっ?と。
しかもそのまま攻めのインタビュー録音の音声で抜いてしまうんです。エロい声ならまぁわかりますけど、普通の喋り声なんですよ。普通の声に欲情するって…。

それと、攻めが受けの事を「荒んでた俺の元に咲いた一輪の花なんや。」と言うんだけど、九九も危ういような筋肉脳君がこんな芝居掛かったような言い回しするかなぁ…と違和感が…。
もっと高校球児らしい拙くてもストレートな言葉のほうが心に響いた気がします。

受けの子の体格コンプレックスがかなり根深くて、丁寧に描かれているので自然とそっちに感情移入してしまいました。
おじいさんが孫のことを愛しているのはわかるし、孫にもぜひ野球を!と託したかった気持ちも判るのだけど、「祖父の鍼灸院の役に立てるようになりたいと、祖父の書物を幼い頃から一生懸命読んで勉強してきた孫」という事実よりも、「亡き息子のようながっちりとしたスポーツ体型には恵まれず華奢だから野球ができない孫」という事実のほうにばかり目が向いているような描き方が歯がゆかったし、おじいさんが無自覚とはいえ結果的に孫を深く傷つけているのが何ともやるせなかったです。
おじいさんに認められたくて、あんなに頑張ってる良い子なのに…。
おじいさんはまさか孫が傷ついているとは露とも思ってないナチュラル能天気なだけに、読んでてモヤモヤする感情の行き場がなかったです。

でもくっついた二人はお互いに幸せそうで、きっと末永く続く二人だなと思える読後感は良かったです。

8

青春ストーリー

試し読みで萌えまして購入。
野球部のエースと新聞委員の恋、の物語です。
エースの花岡はクラスでは誰とも打ち解けず、授業中も寝てばかり。後ろの席の善次だけが声をかけるような状態です。
周りと距離を置くのは、甲子園直前の試合に負けた時周囲に手の平返しされたから。
一方善次は体が小さく細く、野球をやって欲しいというじーちゃんの期待に応えられないという劣等感がある。
自分が持ってないものを全て持っているように見える花岡に憧れるような気持ち…
でも先に好きになったのは花岡の方なのかな?心の壁を取り去って素直になれる相手、腕をマッサージしてもらうと筋肉も心も楽になって元気が出てくるのです。
2人は男同士とかそういう葛藤などは特になく、ごく自然に両想いになります。
この作品においては、登場人物の揺れる想いは、恋愛に関わることよりも自分の存在価値に悩むような感じなのかな。
その後、スポーツマッサージの知識と技術を買われて野球部のマネージャー兼トレーナーに誘われる善次。野球に関われない事に傷ついていた心が自然にその誘いを受けられるくらいに吹っ切れたのは、やはり花岡の存在なんでしょうね。
2人の等身大の自然な関係性がとても好ましく、読後感の良い作品でした。

4

笑えて泣ける直球すぎるふたり

電子版で読みました。
表紙が好みだったのでずっと気になっていたのですが、予算的に後回しにしていた自分のばか。
本当に良かった!!
紙媒体も欲しくなってしまいました。どうしてくれる。

高校野球で活躍した亡き父の母校に通う後藤善次。
クラスメイトで授業中にいつも居眠りしている花岡の存在が気になる。
しっかりと大きな体格、優れた筋肉、花岡の恵まれた身体は善次がいくら欲しても手に入れられないもので…。

という始まり。
両親を早くに亡くして、祖母もすでに鬼籍。
鍼灸整体院を営む祖父に育てられた善次は母親似の細くて華奢な体型で、父親と同じように野球選手として活躍する孫を望む祖父の思いに応えられない自分に歯痒さと苛立ちを感じて生きてきた。
自分が求めても得られないものを当然のように持っている人間を疎ましく思うのが人間の悲しいサガなのに、善次はそうじゃないんですよね。野球を憎んで人を憎まず。
それでもやはり祖父に認められたい、父親のように受け入れられたいという思いが叶わないまま、どんどん大きくなっていきます。

花岡は花岡で問題を抱えていて、それまでちやほやしてきた周囲が一瞬で手のひらを返してくることを知って、人間というものが分からなくなっています。
野球というフィルター越しでしか見てもらえなかった自分を、初めて「花岡清行」として見てくれた善次に特別な感情がわくのは自然な感じでした。

感動すればするほど、レビューの言葉が固くなってしまう!伝わらない、この思い!

設定自体はそんなに新鮮ではないかもしれませんが、人物描写の妙なのです。
これはここでいくらわたしが言葉を尽くしても意味がない。読んで体感してほしい!ぐいぐい引き込まれるから!気付けば善次に感情移入してたはずが、花岡になってたり忙しいくらいこころと頭がフル稼働ですよ。

花岡を亡き息子そっくりだと言う善次のおじいちゃんが花岡に言うシーンとか!
最終話で、花岡を尊敬しすぎるがゆえに善次を目の敵にしていた翼(野球部)が、お父さんの写真を見てから善次に言う言葉とか!
花岡が翼に善次への想いを話すシーンとか!
感動の目白押しですよ。

トラウマとか劣等感とか人間不信、自己受容みたいなキーワードはあれど、重くないです。
笑えます。
笑いながら泣いている。それが神作品。

読んでください。後悔させません。
わたしがすごいすごい言い過ぎたせいで、「期待してたより…」となった方はごめんなさい。

17

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