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kiss
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
テーマを確認し、覚悟を決めて読みました。
一穂ミチ先生の書く登場人物は
背負っている境遇、家庭環境もかかれてることが多く
それによる人格形成も納得できるものが多いです。
主人公の苑の性格も、
生まれ育った環境からくるもので
諦めと喪失感がある子供。
読んでいてとても切なく痛々しかったです。
すべて明渡のほしいままにさせる初体験
苑は恐怖しかなく、
一穂先生の作品の中で珍しく
甘さのない展開に驚きました。
明渡がここまで苑に恋した理由はどこからくるのか
不思議だったのですが
理由がわかったとき
ああ、一穂先生の世界のなかで「なんとなく」
なんてものはないのだなと納得しました。
苑が初めて明渡に恋を自覚するところは
いじらしく、わがままを言えたことが
明渡くらい嬉しかったのですが
あっという間に失ってしまい
すぐに引き下がる苑が不憫すぎて泣きました。
キス待ち10秒の間に身を引く苑
可哀想すぎる、切なすぎる。
再会後も明渡に翻弄される形で抱かれるのが切なかったです。
本当は苑は果菜子が好きだったこともわかり、
逃げるように去っていくのも
ただただ可哀想でした。
上京した明渡に塩対応の苑で終わります。
いい、塩でいい..。
続編では苑が能動的になること、
幸せになることを期待して読みます。
明渡が看護師に言った
「まず自分から愛そう」という言葉を
苑が叶えられますように。
yoco先生の雰囲気ある表紙、挿絵のイラストが
本当に美しく、だいすきです。
こんなに泣いたのいつぶりだろう?ってくらい、
ものすごく泣きました。
苑があまりにも不憫。ツラすぎた…。
幼い頃から辛い境遇にあってそこから抜け出す術もなければ気力さえなく、子供らしからぬ諦めを抱えながら生きている苑。
彼の心の内側を知るたびに切なくなり、どこを見ても安らげる場所がないのが本当に悲しかったです。
そして苑とは対極のところにいながらも彼のために世話を焼く明渡が、苑にとって"唯一の光"になってくれたらいいなと思っていたのに。
結局はそれも叶わず、長い時間をかけて苑の傷が増えたことに何とも言えない憤りを感じました。
でも明渡を責めることはできない事情もあるので、ただただ遣る瀬さが募ってどうしようもなかったです。
暗闇に紛れてじっと息を殺して生きていた苑を連れ出し、道を作って手を引いて歩いてきた明渡。
すごく自分勝手だけどそこには確かに愛があって、どんな時でも無条件で愛を注いでくれることに苑も寄りかかっていたのだと思います。
でもようやく同じ場所に辿り着いたと思ったら今度は気持ちがすれ違うなんて…。
こんな悲しい別れがあるなんて思いもよらず、苑の苦しさが伝わって泣けて泣けて仕方なかった。
でも。彼の道にまったく光がないわけではなくて
たくさん苦しい思いをしながらも苑自身が「しっかり前を向いている」ということにすごく救われたなと思います。
そして自分の道を進む強さをくれたのは紛れもなく明渡なので、出会いもこれまでの日々も何一つ無駄なものなんて無かったのだなと感じました。
悲しいままではなく明るさを感じるラストだったのもすごく良かったです。
最後の最後、明渡らしさと苑らしさあふれるやり取りを見ることができて本当に救われました。
彼らに幸せが待っていることを願って、続編も読みたいと思います。
読後、胸が苦しいです。
読み進めて、苑がずっと感じているどこか他人事のように感じることで自分の心を守っていたのに、好きと言う気持ちに気付いてしまった途端の別離。
あーもー読んでてつらい。楽し気な描写も常にどこか不安さが感じられて落ち着かない。でも目が離せなくて一気に読んでしまいました。
詳しい部分は割愛しますが、苑が無意識に自分と同じ部分を持っている果菜子が、自分よりも先に強かさを得ているところに、女性特有の強さを感じました。果菜子は幸せになったんだなー。それはそれでよかった。
頭がいっぱいになってしまいました。続編を早く読みたいです。
追記 一晩経って、ふつふつと切なさよりも多幸感みたいなものが込み上げてます。後半部分がとても自分に刺さって読み返してしかも涙が溢れてしまう。
そして、あとがきが軽やかで、胸に沁みます。本当に良かった。
読みながら涙がボロボロ出てきて止まらなくなってしまい、どうしようかと思いました…
以下、ネタバレ含むレビューとなります。↓
幼馴染同士の、一方(攻)が一方(受)を追いかける恋。
様々な出来事を経て、やっと苑(受)が明渡(攻)にイコールの気持ちを返せるようになった時、衝撃的な展開が待っていてー
序盤、半ば一方的に苑の体を開いた明渡に少しもやっとしたりしたんですが…
それと同時に、明るくなんでも持っている明渡が、縋り付くように苑を愛する姿に、哀れみのようなものを感じてしまいました。
たとえ自分と同じ「好き」を返してくれなくても構わない、それよりも苑が本当の「恋」を知ってしまうことが怖い。
「好きになるってこんな気持ちかって、苑が知って…俺としてたこととか、俺との生活とか、後悔する日がきたらって考えたら苦しい。それなら、誰も、俺も、好きじゃないままでいいから傍にいてくれって思うよ」
ああ恋って、こんなにも人を弱く脆くしてしまうものなんだな、と。。胸が締め付けられるって、こういうことか、、と。
作中で苑が自分自身でも語っているように、二人の関係は常に一方的で、苑は明渡のことが恋愛的な意味で好きだったわけではないんですよね。むしろ明渡のはとこの女の子にほのかな好意を抱いていたぐらいで…
そんな二人の関係が、明渡の頭痛から始まった病気の発覚、そして手術後に大きな変化を迎え、もう切なくて涙なしにはページを捲ることができませんでした。( ; ; )
衝撃的な別れからの再会、そして希望の残るラスト…
”あとがきにかえて”のSS「アイス」には本当に救われた気持ちになりました。
続編があることを今知ったので、これから続きも読んでみます。
二人の未来に明るい光がありますように、と心から願わずにはいられない、切なく美しい作品でした。
もうすっごいとしか言いようがない
自分自身が親から邪険にされていた人間が読んだら、まぁ居心地悪くて…他を読んでいて信頼があるから読み進んだけれど、果菜子の母がもう…私にとっては果菜子母の人柄が1番しんどくて、なんでこんな、ぼんやりしてでもいい脇役がこんなに生きた人なのかと本当、すっごい
苑の父が一人になって、お金を取っておいたり自転車を大切にしたり、自分の寂しさから息子がいるという事実に縋っていただけのことを明渡みたいな人が丸で意味があるかのように告げてくる感じとかも、本当、そんな風だよね世間て
明渡て、強引で優秀なんだろうけれどあんまり良いやつではないような…てか、単純に無神経なのがひどい
脳に電極入れて操作すると欝の人がとても元気になったりするって話しも最近みかけたし、頭の怪我で脳に影響が出て人を愛したってことあってもおかしくない
でもやっぱり複合的に色んなものとその気持ちは絡み合って記憶されているんだろうし、明渡が後悔したりする人柄じゃないことがそれまでの描写で十分に解っているところがとても良かった
高校生のときの離でのとか、自分が好きならそれで良いってこんな自分勝手な…て思ったし、連絡も取らずに若者が2年も…とか色々思ったけれど、明渡みたいな性格の人じゃなかったらこんなできごとのお話読んでられなかったかも
虐待のところでだいぶ重たいからね
田舎町で、経済的に裕福とはいえない家庭で、両親からわかりやすい愛情を得ずに邪険にされて育った主人公の苑が、どのような小学生時代を送ったのかが冒頭で描かれます。
最初、読み始めた時には、主人公の境遇の悲惨さや人の翳りの描き方が木原音瀬先生の作風を思わせ、何度か著者名を確認しました。
心を閉ざし、何もかもを諦め受容する姿勢は決して子供らしいものではないのですが、中学生になり高校生になり、成人するその過程を苑の心に寄り添いながら読み進めました。
苑が影に居る少年だとすれば、地元の大手企業の息子である明渡はまさに対極で、完全なる光の中にいる存在。その明渡がどうして苑に拘るのか、一緒にいようとするのか、決して近い距離でもないのに毎日家に来るのか、戸惑いながらも苑はその理由を深く考えることなく、自分はじっと冷たく静かな深い水の中に閉じこもっている、その構図がまだるっこしくもあり、今後二人はどうなるのか、いつ頑なな苑が殻を破るのか、見守るように夢中で読みました。
成人になり、二人は東京で暮らすようになるのですが、それでも苑は基本的には子供の頃と変わらず、自分自身の中に閉じこもり淡々と日を過ごしていきます。
そんな苑がとうとう明渡への恋を自覚した、その場面から、明渡の脳の手術を機に二人の関係が少しずつ変わっていく一連に、ぐっと掴まれました。
硬膜下血腫の手術の後、明渡が自分を見る目がこれまでとは異なることに気が付き、医者を介した明渡の告白音源を聴いて、苑は大いに悲しみつつも、心のどこかで「やっぱりな」と考える。自分が人から愛されるわけがないと。明渡の勘違いだと考える方がしっくり来ると。そして、彼の人生を本来のあるべき姿に戻すのが最善だと自分の中で折り合いを付け、全てを手放すまでがとにかく震えました。
明渡が自分を好きだなんてそんなことあるわけがなかったんだ、と「魔法が解けた」と解釈する苑が悲しくも愛おしかったです。
不器用で頑なで、ようやくほんの少し水の底から浮上しかけた時に押さえつけられる。それは、小学生の時に、普段は興味も無い神社のお祭りに行ってみようと思い立って酷い目に遭い、この世の何処にも自分の居場所がないと絶望したあの雨の夜を想起させられました。
最後も、安易に流れないのが良かったです。
ハッピーエンドがお定まりのBLだけど、このお話の場合は簡単に元サヤに戻るのは違うと思っていたので、距離感を保とうとする苑にほっとしました。「さわらないで」と手をはたき落とす場面も、できるだけ会わないようにしようとする姿も私には好もしく映りました。
終始、苑の視点で語られるので、読んでいる時にはこちらも当事者。
それが読後、俯瞰してみると、読書中には見えづらかった明渡や周囲の様子が少し見えるようになります。
それは、苑が大人になって、明渡のことを思いやることに似ています。
小さい明渡はこんなに暗く寂しい道を、自分の家まで毎日自転車で来てくれてたんだなとか。いつものように強引にしているようだけど、手が震えていることに気付いたりとか。
そういう目線の変化が、苑の成長でもあり同時に明渡の行動の解釈の助けにもなるのがとてもいい。
前述と違ってはっきり語られてはいないけれど、両親についても、苑を邪魔にするなど愛情表現がほぼ無いわりに、食事は一緒にしていたり、お祭りに行くのを止めたり、離婚したことを報告してきたり、未払いだったバイト代に手を付けなかったり、自転車が磨かれていたり、そういう小さい一つ一つも拾っていけば違う像が見えてくる。
細かい仕掛けが、一穂先生だなあと嬉しくなりました。
続巻も楽しみです。
勝手な見解なんですが、私の中で、凪良ゆう先生、朝丘戻先生あたりの作品は切なくて苦しいので、安易に手をつけられないというジレンマがあります。
そしてその先生達を抑えて、一穂ミチ先生。
この方の作品はどうも切なさ苦しさに不穏さを感じて(文章が上手いので入り込みすぎてしまうんですね)、1冊も手をつけられずにいました。
が、挿絵をyoco先生が書いているというのを盾に(?)、満を持して購入。
結果、放心状態でこの文章を書いています。
物語の概要や、登場人物については省きますが、なんといっても、苦しい、切なさい、苦しい、せつない…せつない…せつない…くるしい…のオンパレード。
そもそも高校時代までのあの不安定な距離感や、苑の生い立ち、家庭環境、明渡に対する怖いという負い目のような感情、罪悪感。
どれもリアルすぎてギシギシと容赦なく心が削られました。
それもこれも一穂先生の文章力と言えばそうなのですが、あらためて、安易に手を出してはいけない神作品だなと実感。
会話一つ一つ、モノローグ一つ一つが、いちいち心を抉るんです。
どちらかと言うと苑と共感する部分が多かったので余計に辛かったんだと思いますが、はっきり言って全然甘くなかったです。
(2人の関係がギスギスしてるから甘くない、とか喧嘩したから甘くないとかの問題ではなく、作品中に漂う雰囲気が切なすぎて苦しくて甘くない、という感じでしょうか…文体がそもそも切ないのです)
「自分の前に時間や未来や将来といったものが存在するのが恐ろしかった」と語った苑。
自分を養っていけるという手応えは自分にとって大きな収穫だった。
自分は大人になれる、なっていい。
そうやって、バイトを初めてしてみて、やっとそう思えるようになった苑。
そんな苑が、明渡宅で出された夜食に対して、
「人の家で、出来合いでない温かい食べ物を出されること、箸がちゃんと箸置きに載っていたこと、皿が真っ白にうつくしいこと。
それらが胸をつかえさせた」
と語ったシーン。
…………ぐううう……
感想さえ言葉になりません。
読んでいる最中ずっと唸っていました。
なんて苦しいんだろう。
攻めの明渡がまた、日向の人間なだけではなく、賢いんですよね。
明渡の光は苑にとって、強すぎて怖いというように、
確かに明渡は日向の人で、容姿や家柄にも恵まれている。
けれども、それを補っても有り余る優しさや賢さが明渡には見え隠れするんです。
よくいるクラスの日向の人ではないんですね。
上手く説明できないのですが、そこがまた物語を切なくさせるポイントでもあって、終始、明渡から苑への愛情は示されているのに、いたのに、ずっと通じあえない。
これまでの人生の片隅を照らし続けてくれたのは、紛れもなく明渡だから。
そんなふうに思っているのに、明渡への愛情がきちんと苑から相手へ繋がっていかないのがものすごく苦しかったです。
そしてちょっと展開が急だったなと思った部分もあったんですが、最後まで怒涛のどんでん返し。
本気で気を抜けない作品です。
またこの作品の題名にもなっている「キス」ですが、物語の要所要所でとても上手く絡んできます。
土砂崩れに巻き込まれて全て流されてしまいたかった11歳の時のキス。
それが全ての始まりでしたが、なによりも記憶に残ったのが手術の前、たった5秒足らずで交したキス。
手術後の別れのシーン。
私は勿論、疑わなかったんです。
5秒?
いや、10秒、とやり取りした2人が、
キスをせずに別れるなんて。
振り返りもせず道を分かたれるなんて。
こんな、こんなことってあるのか………!!!
一穂先生…………!!!
泣きました。
もう、次の行を読み進められないほどの切なさと苦しさに持っていかれて、もうグズグズでした。
家族に笑われるほど泣きました。
キスをしないで別れた2人。
泣きたいから泣いているので大丈夫です、といった苑。
全然大丈夫じゃないよ………!!!
号泣だよ………。
やっとの思いで読み終わり、最後は余韻の残る素敵な終わり方でしたが、正直、続編のラブも読み始めるまでに何日もかかってしまいそうです。
そのくらいに苦しくて、切なくて、けれど全てを鷲掴みにするような神作品でした。
一穂先生…他作品も絶対に読みます。
思わぬほうに話が展開していって不穏な雰囲気に読み進めたい気持ちが逸った。明渡(攻)みたいに自信があって強引で、生きていく能力の高い男、物語の中で読む分には大好き。実生活では関わりたくない(笑)言葉の表現がとても綺麗で読んでて幸せな気持ちになる。一穂先生はあまり言語化されない気持ちを言葉にするのがとても上手で、ちょっと後ろめたかったり、隠したい気持ちを表現されて切なくなる。1巻特に胸が痛かった。1巻面白かったけど2巻少しもだもだを感じたかなー。
無駄の無い文章とテンポ良い展開が見事で、BL小説ランキング1位になったのが良く分かりました。
一穂ミチ先生の文章からは、そこにあるだろう空気の匂いや、登場人物たちの息づかいまでもが感じられて実に見事です。
お話の緩急も素晴らしいので、ページをめくる手を止めることなく一気読みしました。
実は勝手に痛い作品だと思っていて読む勇気が無くて、今回はちるちるさんのレビューを隅々まで確認してから読み始めました。
確かに辛い場面はありましたが場面展開が早いので、それ程引きずる事も無く読了することが出来ました。
明渡に腹が立つことも無く、逆に離れていた期間の彼の誠実さに好感さえ持ちました。苑の生きる上での不自由な性質も愛おしくて、それは読み手である自分の年齢から来る受け取り方なのかとも思いました。
またすでに「ラブ~キス2~」が出版されている安心感からかもしれません。
良作と出会えたことに感謝します。