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gift
やっと幸せになれると思ったら辛い展開に…。
消えたはずの兄の出現、裏社会の繋がりに巻き込まれ、せっかく人並みの幸せが手に入るかと思ったのに感情と環境がまたリセットされる攻め。
もうその姿が痛くて痛くて…辛くて読み進めようか迷うくらいの展開で、まさに絶望。
でもこの巻で止まらなくて良かったと思えたすごい作品です。
このお話があったらからこそ、下が神作になって「gift」はここまで私に影響を与えたのだと思います。
中盤が辛いけど、どうかここで挫けないで欲しい!!
なかなかハードモードな巻でした。
悪い方悪い方へ物語が転がっていく。
人が落ちていく時ってこうも見事なの?悪人に目をつけられたら恐ろしいやと思ってしまった。
料亭のバイト先のアイツ、前巻でもやたらとチラチラ出てきてるからなんかしでかすとは思ってたけど、根性腐ってるな。こんな事でドミノ倒し的に影響されてしまうだなんて。
もう、2人をそっとしておいてあげてって思うのに状況がどんどん悪くなってしまってる。
ケイくんは、まっすぐで純真な子だからユタカの為なら命も惜しくないから無茶しちゃう。
どうなるのー?この先と思うけど、アフターストーリーの同人誌出てるらしいし、ハッピーエンドなんだよね?と希望を捨てずに読みます。
しかし、闇の世界であんな事してしまったからもうケイくん表舞台でボクシング出来ないよね。どうなっちゃうんだろ。
1巻読了時点で私が考えていた不穏な展開…ゲイバレとか、それに伴う宥と彗の関係が崩れるとか、御子柴ジムの危機とかを心配してたんですが、そんな生易しい展開じゃなかった。
元はと言えば、ジムの友也にゲイバレしたのがきっかけで勁が寮を出て行ったのが発端でしたが、その上予想外の斜め上展開が待っていたのでした…。
この展開が唐突で複雑なので、2回読んで理解できたかなという感じです。
一気に登場人物も増えますしね。
場面の移り変わりも分かりづらい部分がありました。
個人的にはもう少しシンプルで分かりやすい展開が好みっちゃあ好みでした。
健康体で宥の元に帰るのは無理みたいなので、2人でボクシングのてっぺん目指すぞ!みたいな話では終わりそうにないですね。
とりあえず命は助かって欲しい…再会して欲しい。
この巻のラスト、勁が宥の所へ「…かえりたい」と言った後、自分が助からなくても「宥になにもしないでくれますか」と言い、自分の命、自由より宥のことを助けようとするなんて(涙)
ましてや、ちび勁(感情の方)のセリフが〜〜泣ける。
「ぜーんぶ ゆたかにあげる おれ かてなかったから ほかになにないから」
「おれのぜんぶ ゆたかにあげるの!!」
て、無邪気にうれしそうに言うのが…どこまで純真無垢に宥を大切に思っているのか…こんなん泣いてまうやん(涙腺カタカタで感受性にぶにぶの私ですが珍しくちびっと泣いています)
勁はこんなことを思いながら
「きょう ゆたかとあうやくそくだから よろこぶかおがみたい」
とナイフで自分を刺すの!?
もうやめたげてえええ〜(土下座&涙)
崔という奴の一存でどうにでもなるでしょ、と思っちゃうんだけど。
崔は勁の兄の心から勁が消えればいいわけですよね。それをさせるために、勁を試しているのか。
その崔がルールである世界に引きずり込まれてしまったから。
それも勁の兄のせいという。
勁の兄は、勁に持ってはいけない欲望に囚われていたんですね。だから崔のような奴のところにいる。
兄も崔も過酷な幼少期を過ごした。だからって勁の人生までどうこうするのは違うだろと。
崔は饒舌、自己陶酔型で新興宗教のカリスマって感じですね。
この巻で、試練があると思っていたけど、まさかこんな厄介な犯罪集団絡みになるとは。
上巻ラストの、勁がボクシングで負けたら、宥の所を去らねばならないという圧から苦しむのかと思っていたけど、そこは意外にもあっさり済んで。よかったと思ったのに、すごい展開。
カラー口絵の、2人が赤い縄でが縛られ吊るされている姿が、この巻の内容を表しているんですね。
縛られ吊るされようとも2人は固く抱き合って離れない一つの命のよう。2人一緒なら、どんな状況でもしあわせだと言わんばかりの表情。
最初は何気ない出会いだったけど、ここまで運命的な関係になるのが、自然でめちゃくちゃ引き込まれ、2人に感情移入してしまって、たいへんです(上巻だけでも胸が張り裂けそうでたいへんだったのに)
6話の扉絵がまた切なくて(泣)
ひしっ!!と抱き合う2人が、この後の展開を物語っているようで、愛しい、でも辛い、とぎゅっとなりました。
ボクシングの試合後、人前では呼び捨てにせず「宥 さん」と言う勁がかわいい。
宥は勁のことを理解して、いくらでも愛をやろうと思うのが萌え〜!!
試合で負けても、ボクサーじゃなくても、傍にいてほしい、好きだ、と言われた頸はどれだけうれしかっただろうと。
「…もっと…言って」と言うのが、普段は要求することなど滅多にない勁だからこそ、心から望むことなんだなと伝わる。
いつもは表情変わらないのに、この時は変わるし。
友也に2人のことを見られた時、あれだけゲイを隠したかった宥が全部自分のせいだと言うのが愛だなと。
「俺が勁を好きなだけだ…!!」
を聞いたちび勁がうれしそうで。
と、同時に友也に宥がゲイのことバレたし出て行けと言われ、コントローラー手放しちゃった。
宥のもとを去った後、ちび勁が
「…yうたぁ…あいちゃい…お」
と泣くのがまた切ない。
バグってるし、表情変わらない勁が心の中はこんなことになっているんだなと(ちび勁の描写は全部そう思う。表情や瞳が無垢でめちゃくちゃかわいいのが余計にクる)
それまでも、宥の言葉は守ってきた勁だけど、宥と離れてからは、心を失くしてロボットのようになりながらも、心に刻まれた宥の言葉は頭から離れないんですね(無垢だああ。涙)
携帯で、宥からのメッセージを見た時の勁には感情が溢れていて。
橋の上と下で再会した見開きのシーンがいい!
勁が橋から飛び降りちゃうのもわかるし、2人の気持ちがめちゃくちゃ伝わって感動。
にしても、絵が、上巻の途中からと、この巻でますます良くなっていて見惚れてしまいます。
瞳に心情が溢れているし、2人の強い気持ちががんがんに伝わって、気づいたらのめり込んで読んでいます。あ〜しんどいww
や〜すごい物語だ。
これだけドキドキさせられたら、どれだけのカタルシスがくるんだろうと、少し怖い気もしますが楽しみに下巻を読みます。
勁の中で宥の存在が大きな比重を占めるようになり、ボクサーとしても歩み始めそれなりに安定した日々が一気にひっくり返る2巻目です。
ゲイばれを恐れる宥が勁を切り捨てず「俺が勁を好きなだけだ」と庇った時に、天使と悪魔が操作していたコントローラーが消えていく意味に涙がでてしまう。
そして勁の過去の鍵を握る兄の梏や犯罪組織も登場し、まさに怒涛の展開。
勁と宥が互いを求める必死の想いが、暗雲立ち込める状況との対比でまるで祈りのような純真さを放っていて、とんでもなく焦燥感にかられます。
そして崔率いる犯罪組織が、どことなく疑似家族のように描かれているのが興味深い。崔が一員として迎えているのは、外界に居場所がなかった自分と同じかつての子ども達なんだろうか。
無駄なものを排除したモノクロ世界のあちら側と、種種雑多なカラー世界のこちら側。過去と未来を綱引きにして、梏と勁という兄弟がその二つの世界の境に立たされる。
同じ地獄を味わった仲間でありながら一人でカラー世界に戻ろうとする弟を見つめる兄の目に、徐々に憎悪が宿っていくのが悲しい。
兄が出会ったのが崔で、勁が出会ったのが宥だった。それは偶然だけど、偶然として簡単に片付けられない残酷さを感じてしまう。
兄も勁も居場所を求めてもがいている。それが伝わってくるだけに、兄と崔の存在を、邪魔者だと単純に切って捨てることができないのも確か。
3巻手元にないと「ちょまーっ!」とのたうち回る事になるから、全巻揃えてから読むことをおすすめします。
それはそうと本多はめっちゃ良いヤツだなぁ。こういう健全な庶民タイプは、モテなさそうで意外と一部にモテてちゃちゃっと結婚して子ども3人くらいの良きパパになるんだよ。わかるわかる。
ボクシング漫画なのかな?と思っていた頃は謎だったこの表紙。セコンドのタオルかと思ってたぐらいですよ。
まさかの宗教団体だの暗殺だの…ゲイのカムアウトや、過去の浄化(は、してはいるんだけど随分ととんでもない方向からしたもんだ)、ボクシングジムの盛り上がりなんかに焦点当たってくのかと思いきやこ超展開。古のBLを感じます。
この方向性、最近めっきり減っていて、絵柄的にもやれる作家さんか少ない気がするので、また流行りが復活してほしいと常々思っていたところでした。いいですね〜この有無を言わせずたたみかてくる感じ。裏社会の変な人たちに巻き込まれる健全な宥。
一読した後の感想は、ちょっと回り道かしらというのが率直なもの
私は、上中下巻と一気読みしたのですが下巻まで読むとこのお話の感じ方が変わりました
とにかく重たい
新興宗教なんて、勝手なイメージ先行しすぎるのでとっつきにくいはずなのに人の気持ちをえぐってきます
頸のお兄ちゃんも幸せになりたい、居場所が欲しいだけなんだと思うと、描かれてはいない先を想像すると辛い
宥が劇的に変化するこの中巻
ますます魅力的になります
ジムの仲間も良い味出してるし、本当に魅力的なお話です
順調にボクサーとしてステップアップしていく勁でしたが、勁は愛の受け取り方がわからなくて、宥に認めてもらうにはプロボクサーとして勝つことだけがすべてと思い込み、結果として大事な試合でまけてしまいます。
と、ここからが超展開。
今までフラッシュバック的に登場してきた勁の幼少期の亡霊、勁の兄が登場してきて、、、。
作者さん的にはノリノリですっごく楽しそうに展開してますが、なかなかハードな飛道具をぶち込んできたなあって、正直ちょっと戸惑いがち。
なので、割と中立寄りの萌です。
勁が宥を慕うようになったところで、悪の組織にさらわれてしまう。感情の発露はないものの、唯一の大事なものとして、宥を喜ばせることだけを考える勁。
一方、ボクシングにひたむきにうちこみ、一方家では激しく自分を求める勁を愛しく思う宥。失踪した勁を死にものぐるいで探す。
二人はどうなってしまうんでしょうか。。
思うに、純粋な宥と、イケメン、ボクシングの才能に恵まれた勁の組み合わせはバナナフィッシュを彷彿とさせます。
一方、別の思惑から勁を利用とする裏組織の動向が気になりますが、こちらは勁自身には興味がないのかも?
勁に、自分を刺したら宥に手出しはしない、と迫る裏組織のボス、というシーンで下巻へ。
下巻が待ち遠しい。
せっかく宥は勁が負けても求めてくれるということが分かったのに、そこで引き裂かれてしまうなんてあまりにも勁の運命が残酷で痛ましくてどうしようもなかったです。友也が単なる嫉妬などで2人を別れさせたかったわけではなく、あくまで宥のことを想って、御子柴ジムのためにああいう行動に出たというところが、誰も憎むことができずやりきれなさをさらに増長させますね。しかも、アパートを出て行かざるを得なくなった勁は、兄に拾われ裏組織の一員となってしまう。休む間もなく勁に降りかかる不幸は、彼の逃げ場をどんどん奪っていきます。
そんな状況でも勁の頭の中は宥のことでいっぱいで、勁ジュニア2人の悲痛な叫びと淡々とした客観的な意見のぶつかり合いの描写は今回も素晴らしかったです。宥を呼び続け感情をむき出しにしている方に、もう片方が無表情で接する。どちらも勁自身なんですよね。本当は感情のままに行動したい、けれど彼はもう自動ブレーキをかけるのが当然になってしまっている。この壊れる寸前の心が宥の温もりで包まれ救われる日が来るのか、最終巻に期待したいと思います。