重ねる舌も、うずめる熱も、ぜんぶキミだけのもの。

朝とミーチャ(1)

asa to Mitja

朝とミーチャ(1)
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神60
  • 萌×241
  • 萌25
  • 中立12
  • しゅみじゃない12

--

レビュー数
19
得点
551
評価数
150
平均
3.8 / 5
神率
40%
著者
ビリー・バリバリー 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリアコミックス
シリーズ
朝とミーチャ
発売日
価格
¥648(税抜)  
ISBN
9784861348754

あらすじ

エロくてちょっぴりSな朝彦と、無口で泣き虫なロシアンハーフのミーチャ。二人は屋上で出会い、一瞬で恋に落ち、恋人同士になる。あっちもこっちも相性はバッチリで、好きすぎてお互いにメロメロな二人。しかし、実はそれぞれ過去のトラウマを持っていた。でもお互いが大切だからこそ言い出せず……。そんな中、朝ちゃんの過去の男が現れて……!?

表題作朝とミーチャ(1)

斉藤ドミートリィ(ミーチャ),ロシアンハーフ高校生
三森朝彦(朝ちゃん),クラスメイトで恋人

その他の収録作品

  • 描き下ろし4コマ
  • あとがき

レビュー投稿数19

甘く煮つめた共依存の関係!

表紙のイカつい感じ、そして1P目のヤンキーな感じから苦手だと感じる方もいるかもしれないが、ぜひそのまま3Pほど読み進めて見て欲しい。
1番最初の印象とは違う可愛いものが見られます!見た目ヤンキーな高校生、朝もミーチャもお互いに『ちゃん』付けで呼び合う姿にまず特大のギャップを感じて萌えるのと、二人ともお互いの事が大好きで思いあっているのが伝わってきて、まぁとにかく顔がニヤける可愛いさ!

だけどお互いに抱えているものもあって、そのせいでそれぞれが拠り所になっている…という、少し共依存気味な二人。
このまま不穏な関係になるか、と思いきや周りの友人達がとてもいい子!頭は悪い笑笑けれど、人間としていい子達ばかりで、そんな彼らに引っ張られるように二人も明るい方へ歩いていけて、不穏な様子がどんどん消えていくのが見ていて心地よかったです。

甘々、ラブラブな高校生達の様子を見れるだけでも最高!体格差もあって、可愛いです。
別作品での登場人物も登場したりと、他作も読んでいる方が読みやすいかもしれない。急に登場して誰?となるところがあった。
1巻終わり、明らかに続く…!というところで終わるので2巻が気になります。

0

思春期ですなぁ

絵、コマ割り、構図がクールにシュッとしていてカッコいいですね。

2人は一目惚れ、運命の出会いからの、らぶらぶだけど、共依存するほどに実はそれぞれの内面に何かを抱えている。
(余談ですが、先日読んだ別の作家さんの作品の帯に共依存BLとあったけど、それは全く共依存とは思わなかった。普通の恋愛やんて)

ミーチャは誰とも話せないけど、朝ちゃんだけは別で。彼の独白はシンプルでわかりやすいし共感できる。

朝ちゃんの方が…回想や独白が長くて、思春期だなぁと思いながら読み、エリが言ったことが直球で辛辣だけどその通りだなと思った。
「都合よくあちこちに依存して逃げ道を手放したくないだけだろ?」てやつ。
エリが盗聴するのはドン引きですけどw

朝ちゃんのモノローグで共感できたのは
「嫌な日は大抵、在り来たりに晴れた空だ」
「他人事のようで、堪らなく憎らしいほどに澄んでいる」
てとこです。
私も晴れた日が苦手なものでw

DKたちがミーチャを無理矢理交えて雪合戦するところはかわいかった。癒し。

ミカは帝という名前なんですね。
下巻でどんな活躍をするのやら。

朝ちゃんとミーチャが少しは成長して、2人で生きやすくなるといいなぁと期待しつつ下巻を読みます。

0

ポエミー共依存

ポエミーです。
モノローグも喋ってることもとってもポエミーでして、冷静な頭で読むと小っ恥ずかしくなってしまいます。ビリー先生の絵柄があってこそ、調和して美を感じられますね。

美人達がボロボロに怪我をしながらお顔がブサイクに腫れたりは一切せず、美しさと輝きと憂いを保ち、精神性強めで世離れした会話を繰り広げる様、一昔前の花とゆめだな。
高校生メンツが出張ってきた辺りから青春感が増し、アダルトメンツが出張ってきた辺りから世離れが増し。

絵の美しさを堪能しましょう。

1

男子高校生の共依存ラブ

男子高校生同士が共依存のありかたと向き合うBL。
まず、読むと、出会えてよかったね~;;;;と朝とミーチャの奇跡の出会いに感謝が止まらなくなる話。
ミーチャの、朝ちゃんの前ではころころワンコで、他の人の前では独占欲剥き出しな狂犬なの可愛い。
朝ちゃんもぼろぼろな生き方してきたけど、ミーチャの前ではすごく自然体でリラックスしてる感じが見ていて安心する。破滅に向かわない、適度な共依存で幸せになれる日が来ますように。

0

すがり愛?全身全霊で愛し合ってます!

ヒリヒリする共依存愛ですね。
お互い絶望の縁で出会って一目で恋に落ちて。

ミーチャが大好きだからこそ失うのが怖くて仕方ない朝。もう自分には彼しかいない。怖がる朝に優しく付き合うミーチャ。でも朝を満たしてあげられない足りない自分を責めるミーチャ。

ミーチャも親の顔も知らずこんな自分を好きでいてくれる朝が愛しくてたまらない。
お互いが天使で神様。

ミーチャが「みもりんいなくても死なない?」って聞かれてるのに笑った。ヒリヒリの中にも暖かいところもあって。

ミーチャが朝を通して少し世界が広がるのがいいですね。朝の友達も校風も先生も良いです。

最後にミカが学校まで現れて朝を探して。
先生との意味深な会話。悪い予感がする…。
でもハッピーエンドを信じてます!

0

雰囲気に統一感が欲しい

 ずっとシリアスな雰囲気のまま進んでいくかと思いきや、ギャグをぶっ込んできたりと、重い部分と軽い部分を行ったり来たりしてあまり安定しないなぁという印象を受けました。それらが混ざってメリハリのできる作品もあれば、急な雰囲気の変化に戸惑う作品もあると思っていて、これはどちらかというと後者だったかなと感じます。もう少しシリアスな雰囲気に酔っていたかったかも。ストーリーの方向性もまったく見えず、正直『ばら色の研究と花喰らふきみ』で初めて2人が登場した時を超えるほどのインパクトや魅力は感じられませんでした。前作での2人のセックスや絡みにはすごく萌えたんですが、なぜかこちらではそこに対する萌えも少なかったです。短編から長編に移行する過程で、キャラ設定が少しブレてしまったからかなと思います。

 ただ、現時点で方向性が見えない分、先生が最終的にどんなストーリーを描きたいと思っているのかということは知りたいですし、ミーチャと朝彦はビジュアルや境遇の面で十分に魅力あるキャラ達なので、2巻に期待しています。朝彦の元彼は見た目に反して結構中身が繊細そうなので、彼が今の2人にどう影響してくるのかも気になります。

0

攻受どっちも美人・・・!

攻め受けもどっちも美人・・・。絵が綺麗で、皆キラキラ・・。

ただの美人カップルの目の保養BL漫画ではなく、しっかりとストーリーがあってとても読みごたえがありました。

それぞれにトラウマ、悩み、苦悩(主に家庭関係)があって、ただお互いが慰めあっているのではなく、二人で乗り越えていこう、前に進もうとしている二人が、本当に愛し合っているんだなと思えました。何度も読み返す漫画です。

5

シリアスとホンワカ、奇跡のバランス!

帯の「溺愛共依存」ってキャッチコピーがピッタリのストーリーでした!
長髪美人の膝の上に、黒髪和風美人(顔は傷だらけ)が乗っかってる不思議なはじまり、その後でキャラ説明や、過去がだんだん明らかになっていく、つかみがうまい物語です。

母に捨てられ父と会ったこともないミーチャ、両親を事故で亡くし育ててくれた叔父が全てだったのに叔父が見ていたのは自分にそっくりな母だったと知って自暴自棄になっていた朝(朝彦)、そんな辛い生い立ちの二人が出会って、おたがいが全てになる激しい共依存。

こんなシリアスな設定なのに、二人はラブラブバカップル!
ロシアンハーフのミーチャは日本語を話せないと思わせるくらい周囲をシャットアウトしてきたのに、朝にだけは弱く素直なところがかわいくて、ホンワカした雰囲気もあります。
シリアスとホンワカ、相反するトーンを中途半端に感じさせずに、シリアス設定を壊さないまま、時に癒しながらストーリーを展開する、このさじ加減ができる作者さんの力量がすごい!

それと絵も美麗!ハーフのミーチャ、目力が強い朝、こんな美形二人が学ランを着てるのも妙に色気があってイイ!

後半、ミーチャとクラスメートが雪合戦をするエピソードがすごく好きです。周囲をシャットアウトしてきたミーチャが、大好きな朝を通して世界を広げていく、そんな救いが感じられるのもイイです。

4

程よくシリアスかつ綺麗!

二人の世界は詩のように情緒的に切り取られてて静かで、不思議。時間も関係ない異次元にいるような世界観があります。
シリアスでもゆるさもあって引き込まれる感じが堪りません!

表紙を見る限り、もっと怖い内容かと思ったけど、朝ちゃん、ミーちゃんって呼びあってとても可愛いっっ!!病んでるとこも可愛く見えてきました。

最初は、朝ちゃんとミーちゃんの世界観に引き込まれます!読み返すと、ビッチなクラスメイトも可愛いくて♡♡
二人を上手く引き立ててます!
続きがとても楽しみです^ - ^

5

天使と悪魔?

お互いがお互いを必要としていて、相手がいなくなったら生けていけないというぐらいに朝彦とミーチャは出会うべくして出会った運命の相手という感じで、そういう関係性に萌えます。

二人とも心に傷を負っていて、でも二人でいると幸せだし、片方がいなくなるなんて考えられないくらい執着していて、ちょっと間違えると怖いけど本当に二人はいいタイミングで出会えてよかったなと思えるし、大事にしているのがわかってとっても素敵なんです。

学校でも常にべったりで、黙ってると怖そうに見えるミーチャが朝彦の前ではデレデレなのかわいいし、本当に共依存の関係だけど。そこまで病的じゃなくて微笑ましくさえ思えます。ミーチャに甘える朝彦も朝彦に甘えるミーチャもかわいすぎ。

二人とも一見怖そうなのに二人きりの時のギャップが凄いです。絵も綺麗だし、
学校の周りの友達もちょっとおバカだけどいい人たちっぽいし幸せ。

最後ミカ(朝彦の昔の男)が学校に来て少し不穏な終わり方だったけど、2巻の発売が楽しみ。

7

空気の薄さと無音性

表紙に一目惚れして購入しました。
ミーチャの手が綺麗でえろい。

本の半分くらいまでの二人は、どこか遥か遠い別世界にいるみたい。
周りの音が一切聞こえてこないような。

無音性。

それを強く感じました。

二人だけ別次元の、空気がしゅっと薄くなったような月面とか、真空の底にいるみたい。
その空気の薄さの中で二人は生きているけど
苦しいから、さらに二人で空気を求めてもがきあう。
もの凄い吸引力と共に。

途中からクラスメートたちが加わって、二人の世界に少しずつ音が混ざり始めます。
彼らにとってそれらの音はノイズではないようで、良い兆しです。

共依存とありますが、破滅的な方向ではありません。

今後の二人の過程を楽しみにしています。

短編集(ばら色の研究と花喰らふきみ)に出ていた6年後の二人は、日常の生活音に囲まれた中で穏やかに地を足につけて暮らしていました。
未来が明るいのを知っているので、安心して読めるのもいいです。

現実には難しいくらい、べたーっとひっついて一体化している二人という構図が好きな私にとっては神作品です。

10

「僕の残りカス全てと 人生を捧げて 君を愛したいと思えたんだよ」

ビリー・バリバリーさんは、少し読み手を選びそうな、メンヘラ風味の作風が持ち味の作家様だと思っています。
どの作品のどの子もみんな繊細でちょっとずつ痛い。
それが弱く見える時もあれば強く見える時もあって、後者だった場合の作者の作品が良いなぁと思ってるんです。
先日出た新刊(真夜中のオルフェ)は残念ながらハマれなかったけど、現在Dariaで連載中の本作は続刊を楽しみにしているお気に入りの作品です。

すでに相思相愛なところから始まるお話です。
帯には「共依存」と書かれているけれど、この2人の関係性なら「相互依存」でいいと私は思う。
もう少し正確に言うなら、元々は共依存タイプの2人なんだけど、出逢えて良い方向に依存し合える関係になれたことで2人の閉じていた世界がすこしずつ外に広がっていこうとしている過程を描かれているお話、という感じかな。
1巻は「扉」がほんの少し開きかけたところまでです。
病んだところは残しつつも、がんばって変わろうとしているところがイイんです。

この作品自体は、デビューコミックの「ばら色の研究と花喰らふきみ」に収録されている同タイトル作品の過去編という形で描かれていますので、すっかり良い関係を築いているその後の2人のことはすでに知っている。
そんな安心感がある上で読めるのも、自分の精神的には良い方にプラスされているかもしれません。

ちょっと不穏な空気を残して2巻に続きますが、安心して続きを待っていられます。
ただ…この最後に出てくる「彼」のことが気がかりですね。
この子もちゃんとこれからの展開で救われてくれるのかな。

3

暗黒の時代

以前読んだ短編集が好印象だったので、その中のエピソードの長編化ということでかなり期待して購入。
しかし、タイトルは覚えていたけど、内容は完璧忘れていて、読み終えて、ちょっと呆然としている。
期待通りに絵はすごくきれいだけど、多分最近はこういうきれいさに慣れちゃったのか、絵面的には割さらっと読めちゃう。
ただなぁ、これは、全く個人的な趣味の問題だけど、この底辺高校の幼稚なバカヤンキーのガキが出てくる世界観が苦手なんだよなぁ。
絵も申し分ないし、お話の展開としてはおもしろいとは思うけど、私の趣味的にはギリギリ萌1つ。

0

ミーチャはあだ名か。


ミーチャはあだ名でした。
朝もあだ名でした。

朝って朝昼夜の朝でミーチャは猫の名前かなって思ってた。


で、この二人の性格とか似てません?
喋り方もだけど、お互いに淋しい感じも。

なんか、どっちも頼りない感じがね。

ミーチャは泣き虫だしナヨッとしてる印象。
朝ちゃんはもっとサバッとしてるのかと思ったけどそうでもないね。
なんか、読んでいて似てるなーこの二人って思いました。

これ、続き物でこんな感じで進むなら自分には合わないかなと思いましたが、ミカのキャラはお気に入りでラストでミカが再登場で続き気になります。

もう、修羅場かな。

ミーチャはどうするんだろうな。

学食の帝定食ってミカはお金払ってるんだよね?
庶民的なご飯は食べられないから、高級食材を使ってるとか?
ミカはお金持ちか?

帝定食の謎も気になります。

表紙から想像するに、なんか、もっと暴力的でヤンキーの話かと思ってました。

1

ほのぼのと結構重い過去

前作未読のまま、こちらを読みました。でも、これだけでもわかりました。

ミーチャがめちゃくちゃ格好いい!天使と言うより、神ですね。

お互い悲しい過去と言うか、不幸な身の上なんですが、とにかくラブラブなのでそちらにはそれほど引っ張られません。二人以外爆発しちゃえばいいのにとか言っていた二人が1巻の最後には少し前向きに人と関わるようになったり、過去を清算しようとしたりして、明るい未来が見えそうです。ただねー、帝が意外にもこのゆるゆる高校の卒業生で再登場しちゃうので、まだまだ複雑なことになりそうです。

朝ちゃんの結構悪い過去はシリアスなんですけど、それ以上にゆるゆる高校の日常が見ていてほのぼのするんです。教室のみんなが授業が始まっているのに暖房のそばにかたよっていたり、授業中に猫を抱いていたり、補習にパジャマでお邪魔してたり。朝ちゃんが眠がってミーチャのセーターのなかですやすや寝ているシーン、好きですねぇ。先生もゆるーい感じで帝のこともよく知っていそうなので、あー見えてキーパーソンだったりするのかなぁ。

前作を知らないので帝とエリーが怖い人のように見えますがクラスメイトが優しそうなのでそんなに怖いことにはなりそうもないですね。まだ続くみたいで帝がミーチャに喧嘩を売っているところで1巻は終わってしまいましたが早く続きが読みたいです。

3

ロシア人ハーフ×黒髪ビッチ

『ばら色の研究と花喰らふきみ』に収録されている、ロシア人ハーフのミーチャ×黒髪ビッチの朝ちゃんのカプの高校時代の話、だそうです。

両親を亡くした自分を育ててくれた叔父に恋をしていたけれど振られ、家を飛び出した朝彦(受け)。自暴自棄になりいろんな相手と寝る日々を送っていたが、ある日気まぐれに顔を出した学校の屋上で、天使と見紛う金髪ハーフのミーチャ(攻め)を見つける。そのまま2人は一目で恋に落ち、べったり共依存の関係に陥る。


耽美かつシュールです。シリアスな展開を、軽い描写で描いているかんじ。SHOOWAさんとかがお好きな方が読めばハマりそうな気がします。
個人的に『ばら色の〜』は未読なので、あの2人にこういう過去が! みたいな感慨は抱けないのですが、話は面白かったです。機会があれば『ばら色の〜』のほうも読んでみたいです。

ミーチャが可愛くて好きでした。朝ちゃん大好きで、朝ちゃんに過去の男がいるのに気づいても何も言わない健気さがいいな。
あとドミミって呼ばれ方が可愛い。男の子同士があだ名で呼び合うのって可愛いですね。「朝ちゃん」にはじまって、「みかちゃん」「えりちゃん」「うにちゃん」とか、可愛いな〜と思いました。

3

じわじわ来る作品ですな。
前作があるとは知らずここから読み始めなので
最初からイチャコラしてる二人の関係がよくわからなかった
というのが第一印象。
最初からラブラブしとるし、エロエロしとるし
どういう展開なのよ。。からのスタートでしたが
少しずつ少しずつ。二人の関係性や、周囲との構図
見えてくるほどに味があるというか、可愛いというか。

これからどう展開していくのかがすごく楽しみな
一冊となりました。
次回は早く読めるといいなー
の、前に前作が読みたい

3

独特の空気感

前作の短編は読まずに、この本から読みました。
朝とミーチャって響きがまず良いですね。
孤独や虚無感を抱えてた2人が出会って、お互いしかいらないってずっとくっついていて。
離れると不安になる。幸せな分だけ離れるのが恐い。
そんな気持ちが伝わってきました。
攻め受け共に男らしいのが好きなので、一人称がボクなのが気になりましたが、2人のキャラクターを考えると、らしいといえばらしいです。
周囲と一線を引いていた攻めが、段々と同級生とも触れ合うよりになって、馴染んでいく様子が微笑ましかったです。
続きも買うと思います。

0

2巻以降が山場

『ばら色の研究と花喰らふきみ』に同タイトルの短編が2つ収録されていますが、本書は朝ちゃんとミーチャの高校生時代について、より2人の関係性を掘り下げた形で描かれています。

朝ちゃんは小さい時に両親を亡くして以来、叔父さんに特別な感情を持っていますが、実は叔父さんは亡くなった朝ちゃんの母にずっと想いを寄せていたことに気づきます。
自分が代替の存在でしかないと気づき寂しさを上手くコントロール出来ない朝ちゃんは、自暴自棄になってミカという男と関係を持つのですが、ミーちゃんに出会ってからは安定し変わりたいと願うようになります。
一方ミーちゃんも両親はおらず、親戚に疎んじらて育ったせいか朝ちゃん以外は誰もいらないと極端な思考を持っています。
話が進むにつれ、遠慮なしにグイグイ踏み込んでくるクラスメイトの影響もあり、2人以外の世界も悪くないかと思いかけたところで学校でミカとミーチャがばったり鉢合わせ…そして朝ちゃんの初めての男だと非常に気になる発言をするところで終わっています。
盛り上がりポイントは最後の部分で、他はわりと静かな心理描写が続く構成になっています。

たぶんこの後ミーちゃんはものすごくキレると思いますが、2人以外の世界も悪くないと思いかけたところでの当て馬出現にどう感情を整理していくのか。また朝ちゃん以外いらない思考に固執してしまわないか。
朝ちゃんは「いつかなくすかもしれない」という不安と向き合って自分を変えていけるか。この辺りがポイントになりそうです。
ミカもミカでなにやら過去にあれこれありそうな描かれ方で、スピンオフか掘り下げエピソードが1つくらいきそうな感じでした。

全編に渡って丁寧に描かれていて、絵柄も印象的なシーンはつい手を止めて眺めたくなるほどですが、ちょっと人物の書き分けが弱い気がしました。髪型変えたら分からなくなりそうです。

6

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