まほろばデイズ

mahoroba days

まほろばデイズ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神100
  • 萌×268
  • 萌41
  • 中立9
  • しゅみじゃない16

--

レビュー数
21
得点
904
評価数
234
平均
4 / 5
神率
42.7%
著者
ちしゃの実 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス Qpaコレクション
発売日
価格
¥657(税抜)  
ISBN
9784801954267

あらすじ

奈良最高位・久鹿家の跡取り鹿の白羽と、拾われ子で人間の草介は幼馴染で腐れ縁。
皆に慕われ愛されている白羽は、使用人の子でしかない草介に、いつも全身で好きだと伝えてくる。
高貴で秀麗な白羽に尽くされて優越感を覚えつつも、白羽の想いには気づかないフリで一線は越えない間柄だった。
…はずなのに! 発情期の白羽が我慢の限界を超えて草介に襲いかかってしまった! !
それ以来、ギリギリ友人としての均衡を保っていた2人の関係が崩れ、草介は貞操の危機! ?

鹿が治める街、奈良まほろばを舞台に繰り広げられる幼馴染同士の和ファンタジーラブ!

表題作まほろばデイズ

久鹿白羽 19才 鹿(神使の長の跡取り)
結崎草介 19才 鹿せん職人(久鹿家使用人の養子)

その他の収録作品

  • カバー下表紙1【表】:仮想パンフレット表紙
  • カバー下表紙4【裏】:「表紙のまほろばパンフの件」(マンガ)

レビュー投稿数21

ファンタジー…

跡取り鹿の白羽と幼なじみ草介のお話。
付かず離れずの白羽と草介がカップルになっていくのが見れるのかと思いきや
わりと複雑に入り組んでいて切ないお話でしたね。
お互いがそれぞれ抱える葛藤が痛々しく読んでいるのがつらいところもありました。

壮大な世界観がリアルに描かれていて素晴らしかったと思うのですが
草介の素直になれなさが度がすぎている気がしてなんだかもやっとしてしまいました。
ひねくれている、で片付けられない感じがしてしまったので。
一度読んだだけではもしかしたら内容をうまく噛み砕けていないのかも。
2度目以降はまた印象が変わりそうだなと思いました。

0

描き下ろしで鳥肌が!!

これはBLなのでしょうか。
読んで鳥肌が立つほど感動するって、もはやBLという枠を飛び越えていませんか。
本編だけでも相当ですが、そこからの描き下ろしで本気で全身にぞわっと鳥肌が立って、まだぞわぞわ感が抜けません。
読み直しでこれです。何という作品でしょう。

奈良。
鹿が治めるその土地で、最高位の神使の後継として生まれた白羽と、幼馴染みの草介。
誰もが慕い、崇め敬う白羽に、草介だけが歯に衣着せぬ物言いをしてくる。
いつも一緒だったのに高校を卒業して19才になった2人に変化のときが訪れます。

完璧な画力、無駄のない流れるようなストーリー展開、ブレない人物描写、情緒豊かな世界観、何もかもに圧倒されます。
鹿(人型)と人間。由緒ある家柄の後継と捨て子。
何もかもが違う2人が「俺がお前のことは一番分かってる」と言い切れる関係を育みつつも、それと同時に「お前は俺のことを分かっていない」と思ってしまう劣等感や妬む黒い気持ちが草介にはある。
受け入れてくれた家族の無償の愛が深ければ深いほど、白羽のような選ばれし人間(鹿)が自分のような捨て子に執着すればするほど、「どうして自分なんかを」という気持ちが増してしまう。
白羽の祖母からの厳しい進言こそが自分にはふさわしいと思いつつも、奈良から出て行く決意はできない。
これ、シリアスに表現すればどこまでもシリアスに、切ない一辺倒な話にできるテーマですよね。
ただ、そこはちしゃの実さん。シリアスと笑いを絶妙に織り交ぜて、暗い展開にはしません。重い雰囲気でこのテーマを扱われると、きっと読んだ後まで引きずってしまうくらいヘヴィーな話になったと思うのです。
草介の白羽に対する暴君っぷりや、白羽のハアハアっぷりが面白おかしく描写されていたおかげで読後感爽やかでした。

それでも隠されていた2人の過去はあまりにも重くて、自分だったらどうしようと考えてみても答えが出ないくらい大きな出来事でした。もともとあった劣等感がさらに助長されるような展開に草介が出した答えが素晴らしいです。
「受け入れる」って言葉では簡単に言えるけれど、行動に起こすのはすごく難しい。純粋に草介がそばにいてくれればいいと願う白羽のまっさらな想いが、草介の黒い気持ちを吹き飛ばして、ラストの相変わらずに見える2人の姿が余計に微笑ましく見えました。

はー、何でしょうね。
好きだ!感動した!という作品ほど、レビューがうまく書けません。
胸で感じた感動を頭の中に移動させて言葉にする作業がまったく進まなくなるくらい、感動が胸に居座ってしまう。
ごちゃごちゃいろいろ書きましたが、結局言いたいのは一言だけです。
「この作品、素晴らしすぎた!!」

2

冬の雨の日とか、どうしてるの?

ちしゃの実先生にしてはあくが少ないというか、王道ストーリーでした。
攻めが神獣のような巫女のような神官のような存在で、周囲にも神霊のようなものがウロついていますが、総じて全然尊くないのがちしゃの実先生らしいです。
攻めはM属性のようで罵られたり踏みつけられたりするのが快感のようですし、神霊は鼻をほじってますし。

それと攻めのチンコは獣サイズだそうですが、それは初心者には無理でしょー?
いくらBLドリームでも人間の枠を超えたサイズはチョット夢が見れない。

それと受けが攻めと合体後に「二度とHはしない」と宣言してて、「えーーー!?なにそれ!そんな終わり方アリ!?それってバッドエンディングなの!?そんなのヤダ!」と焦ったけど、その後のエピローグがあって、普通にヤっていてホッとした。

ところで関係ないのだけど、今日は1日中雨がザザ降りなのですが、こんな日は奈良の鹿さんたちはどうしてるのでしょう。
真冬に雨が降る時なんかどうしてるのだろう?
ふと疑問に思った。

0

奈良ファンタジー

ちしゃの実先生の作品は、新婚さんシリーズ2冊のみ既読

中身知らずに購入したので、がっつり和ファンタジーでびっくりしました。奈良ファンタジー、一時期流行りましたがBL界にもあったのですね。

ちしゃの実先生お得意の、キャラの説明が少ないままどんどん進む話です。テンポ良くなる所は良いのですが。今作は主役については最終的には過去の描写があるけれど、このまま6割ぐらいしか情報が与えられないのではとドキドキしてしまった。

BL和ファンタジーは志水ゆき先生の作品ぐらいしか読んだことありませんでしたが、しっかり作ってあって面白かったです。萌〜萌2

※電子書籍 ebj / 白抜き カバー裏・裏表紙無し

0

ギャグからシリアスへの変化が大きい

 攻めの白羽が鹿ということで神道も絡んでくるので、独特の雰囲気が流れている作品でした。鹿といっても人間との見た目の違いは表紙の通り、短い角が生えていることくらいしかないので、そんなに気にならないと思います。神聖なキャラ・舞台設定であると同時に、ちしゃの実先生らしいギャグ感も通常運転でした。

 受けの草介が周囲に対して投げやりな態度なのは、何の取り柄もない自分に愛を注いでくれる彼らに無意識に引け目を感じているからでしょうかね。こんな自分を大切にしたって無駄だと主張しているように感じました。白羽は幼い頃、自分が怪我をさせ生死の境を彷徨わせてしまった受けの草介を救うため、己の霊力など特別な力をすべて捧げて完全に失ったという過去があります。その頃の記憶がなく、今になって初めて当時のことを聞かされた草介はさらに自己嫌悪に陥り、自分の命を軽んじる発言をして白羽に怒られます。幼馴染だからこそ相手の考えが痛いほど分かり、上手くいかないことがもどかしくて想いが通じ合うまで時間のかかる2人。草介は自分のありのままの生を受け入れることで、ようやく白羽にも向き合えるようになるのです。シリアスなシーンと笑えるシーンとのメリハリの効いた作品でした。

0

こじらせてるのがなぜ?

白羽の子供の頃の草介との距離感。
草介が拾われっ子なこと。白羽に力と引き換えに命を救ってもらった事件。
拾われっ子だから家を出るしかなかったこと。
この辺は胸が痛んだりジーンときます。

うーん。事件の真相を知る前からなぜ草介はこんなにこじらせてるの?
拾われた家族にも天からの授かり物とまで言われて大切にされて、白羽にも尽くされて全力で好意を持たれて。何がいけないの?白羽の態度に草介が思い上がって裏目に出たのかな?

事件の真相を知って荒れたり白羽に当たるのはわかります。そこから気持ちが通じて草介も白羽が好きだったとわかり両思いに。そりゃ好きにならずにいられませんよね。白羽良かったです。

でも白羽の好意を知っていての上から目線の草介がどうもなあ。白羽はあんなに一途なのに。

あと草介の弟の景があれの手伝いしてってちょっと…。

まだまだ再読が必要かな。

0

攻めがいい!だけど受けは…

奈良を舞台にしたファンタジーでヒトの形をした鹿とでも言うべきか神様のお使いみたいな白羽と人間の草介という組み合わせ。

鹿というファンタジー設定を取り払えば、奈良の街で最高位に位置する高貴な存在かつ眉目秀麗で文句のつけようがない存在の攻めと、拾われっ子で白羽に支える使用人の子供という身分差&幼馴染ストーリーです。
もっと平たく言えば超ハイスペックイケメン攻めが、平凡(美少年ではあるけど)な受けにやたら執着して一途に想っているというお話でした。
受けの草介が最高にヒネくれた性格でして、とにかく可愛げがない。だから何故そんなに白羽含めて周囲の人々に愛される??と疑問に思ってしまいました。

そして弟との関係が最高に気持ち悪かった…。「片恋家族」を読んだ直後なので、正直、またか…と思ってしまいました。

ちしゃの実さんが出されている作品を全て読みましたが、「新婚さん」に収録されていた【おクズの恋愛】も、「片恋家族」も、読者には魅力的に感じることが少々難しい受けを、ハイスペックなイケメンが何故かやたら一途に執着し抜いてベタ惚れしているんだけど、それを我慢なり隠すなりセーブしてときどき堪えきれない切ない表情を見せるという構図でしたが、本作品もまさにその通りでしてきっと作家さんの萌えツボがそこなんだろうなぁと思いました。

なので本作品は受けや弟に関してはしゅみじゃないんだけど、攻めがカッコいいというか読了後しばらく経つと攻めしか記憶に残っていないさまです…。攻めは健気で一途で好きだ。
それと書き下ろし部分がとても好みでした。現実世界から浮遊したような薄い墨を使ったような穏やかで淡い世界が「まほろば」にぴったりでした。


ブックパス

0

鹿はカッコイイ

奈良のお山の神鹿様のお話。
鹿が治める街、奈良まほろばでは、人間と、鹿の人間体と鹿そのものが混然一体となって、その境界は曖昧。
王道ストーリーとも言える、幼なじみで身分違いラブを、まほろばファンタジーで味付ける趣向は、面白いといえば面白い。
鹿はかっこいいしね、
でも、人間と鹿が共存するファンタジー世界があまりにも自然すぎて、一読では世界観がちょっとわかり辛かった。
絵として描かれている、絵自体はすごく雰囲気があって好きな感じだったけど、後は草介の弟が苦手なキャラだったりして、ちょっと評価は辛めです。

0

攻めが一途、ひたすらに受けを溺愛

受けの性格があまりいいとは言えませんが、
攻めが受けにゾッコンラブなので、
うんまあこんなカップルもありかなと思う反面、
もう少し受けに可愛げがあったら、
もっとこのカップルに対して好感が持てたし、
もっと楽しい気分で読めたんじゃないかなと思いました。

森に捨てられていたという
受けの過去に同情はするけれど、
引き取ってくれた家族が良い人達な分だけ
受けのひねくれ具合が余計鼻についてしまいました。

しかし話の設定自体はとても面白く、
物語全体の雰囲気も独創的で良かったです。

0

いけめん鹿なんだよ、びっくり。

初ちるちる詣 です、本年もよろしくお願いいたします。
さっき某局の年越し番組で 春日さん中継してたんで、ぜったいこれだ!と
めっちゃ書きたくなったので、つい。
(みずかね先生にしよう と思ってたんだけど変更)

万人受けする絵じゃないと思いますし、お話の進め方も
ぴょんぴょんしてる印象 大。
でも奈良の雰囲気がとっても良く伝わってくるのと
あと「白ピーマン」(=攻めさんのこと)等 あっちこっちで大爆笑したのと
鹿なんだけど一途なんできゅん。萌えよりだけど萌2。

一昨年の年末に初めて読んだのですが、某先生ののっぺらぼうより
奈良出身者には驚愕設定でした(笑)
春日さんの使いなんですけど。BLにしちゃうし(爆)

幼いころの確執や育ちの事情等により、受けさんが一方的に
攻めさんを手ひどく扱います。その各種シーンに大爆笑。
(蹴るわ、ののしるわ、ゲーム機投げつけられるわ)
きゅんと笑いどころが半分ずつぐらいあるんじゃないだろうか。

個人的 大きゅん ポイントは、最後の方と描き下ろしのエピローグ。
想いが通じあったと攻めさんが実感した時のシーンの彼の表情が秀逸。
エピローグはセリフで感動。思わずもらい泣き。

爆笑しつつ泣きもあるという少々忙しい一冊でした。

読み返すたびに、絵と話の進め方にうーんと思うんだけど、
やっぱ好きだなあと思うのはなぜなんだろう。。。

4

また奈良に行きたいな~

「しゅみじゃない」と言い切れるほどの感想もなかったので「中立」で。すみません、私は正直よく分かりませんでした。

コミックの場合、初読で「正直よく分からない」と思うことは稀にあるのですが、絵が好きなら何度も読もうと思うし、そのうちに理解できて「コレは萌える…!!」と感想が変わることもままあります。

この作品はまず絵が苦手でした…。表紙イラストではそう感じなかったのですが、モノクロページが読みづらかったです。それでも読み直してはみたものの、腑に落ちない点が多すぎて萌えに至らず。

白羽は鹿…ヒト型の鹿ということなのでしょうか。白羽が草介に執着する理由も分かったような分からなかったような。そして、この受はツンデレと呼ぶには可愛げがなさすぎました。てゆーか別に美少年じゃないよね(←この辺は絵自体との相性の問題ですが)。あと根本的なことを言うようですが…BLじゃなくてもいいと思いました。むしろエロというか二人の恋愛感情はないほうが、奈良の魅力やそれをベースにした世界観の不思議さ、物語のおかしみ、登場人物たちの優しさなどがよく理解できた気がします。

また奈良に行きたいな~と思ったという点では読んで良かったです。

3

ほのぼのさと、強さ・弱さ・葛藤、そして精神的な繋がり

神評価にするかどうか非常に迷いました。
個人的に、最後の結合は敢えて足さなくても良かったかな・・と。

ほのぼのさと
攻キャラと受キャラの強さ・弱さ・葛藤
そして精神的な繋がり。
この三つで考えるととても良い作品です。
少し歪み過ぎた感のある受キャラも、
人間そうそう簡単に愛情なんて信じられないし受け止められないモンですし
その歪みを受け止める攻めキャラの懐の広さも感じられて、これはこれでアリ。
ヘタレが芯のある強さを発揮する展開っていうのは王道ですがやっぱりイイ。
ヘタレ攻好き、ツンデレ受好きさんにもオススメです。

2

正直、奈良もお鹿様も興味なかったんですが

もうもう、大好きな作品です!
ほのぼのしていて温かい雰囲気。現実にちょっぴりファンタジーテイストが加味されている世界観だとか、BLじゃなくても買い!なんですが、このテイストでBLだってんだから余計買います。

攻はお鹿様。舞台は奈良。精霊っぽい生き物が空中をフヨフヨしてたりする世界観です。
BLっぽくはないですが、逆にこういう「世界観」のなかに「BL」がある、みたいな感じが好きでした。BLじゃない漫画の二次創作本を読んでるみたい、というか。

内容はそのお鹿様と×使用人の息子です。
諸事情で歪んだ性格(笑)の美少年に育ってしまった主人公(受)と、その主人公の「素直になれなさ」を理解して温かさばかりを振る舞う周囲の人々。もうみんなが優しすぎて、読んでてホッコリします。
こんなにみんな優しくて、どうして主人公こう(ヒネクレ)なんの!? 素直になれよ! って感じですが、まあそこは。そうでもないと物語進まなくなりそうなぐらい、主人公以外ほのぼのしすぎですし。…攻は主人公好きすぎてせっぱつまってますが、笑。

BLとしてはエロとかラブラブとか少なめかもです。……が! 攻が悶々!としている様子が伝わってくるようなコマ割りが個人的には神レベル!でした。
コマ割りなんて普段気にしないで漫画を読んでいるけど、こんなに書き方でグッッと来るもんなんだな……草介(主人公)可愛いすぎ~~!!!ってなってました始終。

とにかく、なにもかもがどストライクな漫画。今まで読んだ漫画でいちばん好きかもです。
この作家さんの本を買いあさりたいのに、あんまりなかったのが悲しい……。

5

ある意味正しい奈良ガイド

中の人目線で描かれた奈良ガイドと思えば
結構正しい部分もあるんだろうか、などと
思う一冊。
奈良公園で鹿せんべいを買った方なら多分
しっくりきやすい内容かと思われます。

舞台のせいなのか設定のせいなのか、
それともレーベルの色合いのせいなのか、
BL要素が付け足しと思えてしまうのが
玉に瑕と言う感じでしょうか。
BLとしてと言う前提なしに同じ内容を
読んでいたなら少し萌え方が違ったかも
知れない、などと埒もない事を考えて
おります。
良い作品ではあるんです。
ただ、BLとしては一寸惜しい。

4

鹿萌え

奈良、大好きです。帰省ついでに時間があれば、奈良公園に行きます。なので、設定と世界観はめちゃくちゃ好みでした。そして攻の鹿の神様も外見から、その過去から萌えました。

が、不思議とお話としてはあまり萌えず。やはり受くんの性格によるものか。読み終わってみたら、鹿の攻、よかったな〜〜としか印象に残っておらず。、残念です。これだけの設定に境遇だと、泣けそうなはずなんですが。

うーむ。大好きな人外なのですが、少し物足りなかったです。

2

神な部分としゅみじゃない部分

奈良のまほろばでは、人間ではなく鹿が地を支配している。その鹿の中でも特別な地位にある白羽(攻め)を幼なじみに持つ草介(受け)は、最近発情期を迎えている攻めの相手に困っていた。ただの人間で、使用人の息子である自分に昔からずっと執着している攻め。そんな立場に暗い優越感を覚えているが、攻めの想いには気づかぬふりでスルーしていた。しかし発情期を機に、そんなふたりの関係が揺らぐ出来事が起きて…。


攻めは鹿ですが、モロに鹿ではなく人間の姿に角、のスタイルです。
基本的には神評価です。攻めに鹿の角がはえてるのは文句なしに萌えるし、世界観は最高だし、大好きな絵柄だし、何より攻めの、高貴なのにドMなキャラがもう面白くて楽しくて可愛くてどうしようかと思いました。

なのになぜ萌×2なのかといえば受けのほうの問題です。
単にツンデレだったらいいんですが、すごくひねくれてて、周りの好意や、出自から考えればとても恵まれた環境に密かにイライラしてる性格が個人的に受け付けなかった。なのでなぜこの受けが攻めや育ての両親、義理の弟たちに愛されまくっているのかが理解できない。
義理の弟との関係も生理的に嫌でした。受けが悪いことだと思っていないのならともかく、攻めに見られた時に言い訳していたからそういう意識はあるんでしょうに。ていうか弟が気持ち悪い…。兄ちゃぁぁぁん! なんて可愛く懐いてきながらあの行為(ネタバレにつき伏せます)。受けの周辺だけで評価するなら個人的には「しゅみじゃない」です。1冊の中で「神」から「しゅみじゃない」までの振れ幅が大きいです。

ああ、でもちょっと設定と攻めが良すぎて…。困る。
受けにけられたり、「この無能白ピーマン」って言われて欲情するドMさがたまりません。(笑)
あとエロがすごく萌えた。ひねくれ受けもラスト近くには普通くらいのツンデレにまで落ち着き、落ち着いて萌えられました。

攻めの役割とか今後とか、部下みたいなお付きの人とか、さして話にも絡まず流された良い設定がたくさんあるので、続編かスピンオフでも出るのかなーとちょっと思いました。

11

味のある絵と世界観がいい!

奈良まほろば、鹿が治める街……という不思議設定がまずは素敵。
そこの最高位の鹿・神使様の息子・白羽と
彼の父に拾われ使用人の家で育った(草食べてたので名付け)草介。


何がいいといって、その不思議な世界感によくあった絵、
その魅力で読まされてしまう作品だった。
ファンタジーなんだけれど、リアリティがあるようなないようなw
きれいに一冊まとまったこの世界観に連れ込まれて、堪能。

いきなり草介に「孕ませたい!」と発情期の白羽が迫り、
「うお〜、角切り」!と個人的好みで興奮し、
跪く白羽に鹿せんべいを食べさせるシルエットに萌〜、
さらには神霊のヒコが登場し(超かわいい!)
テンションが上がりながら読んだ。


話は王道の切ない系。
身分違いとか、過去の出来事とか、それを忘れているとか……
自ら複雑骨折していると語る草介の鬱屈と葛藤も
白羽のまっすぐで男前、草介にはちょっとヘタレというキャラもいい。

間に挟まる淡いトーンの書き下ろしが、世界観を引き立たせ
全体にはコミカルさを織り交ぜながら描かれているが
最後のシーンやエピローグは、どこかノスタルジックで
暖かく切ない余韻が長く残る。

観光ポスター風のカバー下(&それを見た二人w)も◎。
初読みご祝儀もあって、評価は神に……神様にご縁がある話だしね!

10

独特の雰囲気も人物も、全てが愛おしい

初読み作家さんです。
ふあああああ……読んで良かった!
この雰囲気、この背景、数ページで虜になりました。
うおおおお、めっちゃ好みだ!
読み進めると、攻めがめっちゃヘタレ。
ぐおー、ヘタレ攻め最高!! 大好物!

   ◆◆   ◆◆   ◆◆

《CP》
神の使いの白鹿・白羽 × 鹿せん職人見習い・草介

草介(受け)の意地っ張り具合も、なかなか好みです。
強気受けというのも好物だったりします。
ツンデレ具合がカワイイ!
白羽(攻め)のヘタレわんこも相乗効果で好みドストライクです。
うおーー!! これが叫ばずにいられようかっ!!(笑)

ヒコを始めとした神霊たちも可愛くて、独特な世界観に入り込み、
雰囲気満点です。
そんな中でも、コメディチックさを忘れないコマ回しも大好きです。
神霊たちはまるで「もの●け姫」に出てくる「木●」のようです。
カワイイっ!


登場人物としては、一方的に草介(受け)を慕ってくる白羽(攻め)、
そんな白羽を足蹴にしながらも、完全に拒めない草介。
草介は白羽の使用人なので、立場は逆なのですが、
完全に草介が操縦権を握っています。

平穏な日々が続いていたそんな時、草介は10年前の事故のことを
知ってしまいます。
幼い草介は岩場から落ち、死ぬ運命にありました。
それを助けたのが白羽でした。
跡取りの資格も神鹿としての能力も全て捨てて……。

それを知った草介は白羽に毒づき、喧嘩を仕掛けながらも
両想いになります。
やっと10年以上もの長い白羽の想いが報われたこのシーンは、
嬉しくてたまりませんでした。


エッチに雪崩れ込むシーンもコメディチックながらも雰囲気があります。
キスのひとつひとつでさえ、白羽(攻め)は嬉しそうで…
それをぶっちょう面で受け入れる草介(受け)も、
想いの丈がいっぱいありそうな顔をしていました。
雰囲気のある幸せそうなエッチシーンになりました。
白羽(攻め)が本当に良い顔をしていて、
長年の恋が実り、嬉しいのだろうなぁと思いました。

   ◆◆   ◆◆   ◆◆

雪が降っているシーン、神霊たちが周囲を漂っているシーン、
どれもが独特で魅せられました。
定規を使っていない緩やかな線で描かれた奈良の背景も、
とても素敵でした。
岩場から落ちた時にできた草介の額の傷を白羽が舐めるシーンが
何度かあるのですが、どれもが愛情に溢れていて、
好きなシーンのひとつとなりました。

初読み作家さんだったのですが、すっかり魅力の虜となってしまいました。

これがコミックス2冊めだそうなので、
次作が本当に楽しみです。

11

鹿ですよ。

名家の跡取りであり白鹿の子孫にあたる白羽と使用人の息子、草介の幼なじみラブ。

とんだ迷言が飛び出したり、顔が崩壊していたり、神霊がなにやら妖しげな動作をしたりとコメディ要素があるかと思えば、そこはかとなく漂うエロス。
そしてコメディとは真逆のシリアスさも佇み、ごっちゃになるかと思いきやいい具合に配置されていて、笑ったかと思いきやドキドキさせられて、ぐっと胸につまる気持ちにさせられたお話でした。

「お前を孕ませたい」
今年一番の迷言(めいげん)かもしれません(笑)
ストレートすぎる!

草介が案外性悪キャラだった…。
でもなんか、アリかもと思ってしまいました。
そんな草介に振り回されている白羽が見ていて楽しいからかもしれません。笑

ワケありラブとあって、一体どんなワケが?と考えていましたが、おもっていたより仄暗い過去でした。
子どもってときに残酷なぐらい素直だからなぁ。
でもそのときのチビ白羽の必死さに、思わずホロリ。

確かに繁殖期の鹿は怖い。本能に忠実というか。
鹿の角きり、一度見たことがあります。けっこう激しい!
白鹿を見た者は幸せになれるそうですよ。

鹿。鹿ねぇ…と手に取ったんですが、思っていたより楽しめたお話でした。

9

こっちを待ってた!

この漫画の配信のサンプルを見て、既刊の「片恋」を読んだことを思い出しました。
こっちが読みたかったのですよ。
神使の擬人化かと思ったら、そういう訳でもなく草介も鹿??と思っていたら、でっかい鹿はパパで下にちっこい何かがおりました。これが草介か!じゃあ、人間なのですね。うっかりうっかり。
ただ鹿も学校?幼稚園?はいってるみたいで、どういう世界なのでしょう。
そこらへんや細かい世界観がよくわからないのですが、それ以外は良かったです。
受けの性格もあまり宜しくないかもしれないですが、私は嫌いじゃないです。あらすじよりはもっと薄暗い感じですよね。
絵はラフなんですが、部屋の雰囲気や背景が好みでした。
ああ、いいですねえ。
前作は私にはイマイチでしたが、今回は大当たりです。
現代の和ファンタジー好きな方にはオススメかもしれません。

8

鹿攻め!?( ゚д゚)!!

「鹿攻め」のインパクトにヤラレました。
まさか鹿が攻め界に乗り込む日が来ようとは・・・(笑)
作者さんのインタビュー記事で試し読みが沢山載ってますので、中身が気になる方は要チェックです☆


擬人化した鹿が神の使いとして存在する部分はファンタジーですが、基本は和風の現代。神霊も出てきます。
攻めは鹿の中でも特別な「神使」の跡取りの白羽(鹿)
受けは捨て子で神使の長に拾われ、使用人の息子となった草介(人間)

白羽にとって草介は神使だからといって特別扱いしてこない対等な「友達」と口にしながらも、コッソリ恋心を持ち続けてます。草介はその気持ちに気付きつつも、白羽は大事な跡取りだから恋心を自覚させないように、一定の距離を取ろうとしてます。

白羽は"とある事件"をキッカケに霊力がなくなりながらも、務めを果たすべく神に使えてますが、草介はその"とある事件"の記憶があやふや。ずっと一緒に居たはずなのに思い出せずにいます。そして草介の額にある大きな傷の記憶もなく。もしかしたら関連があるのかと真相を探りーーー。


やー!もうね!受けの性格が捻くれてるを通り越して「性格悪っ!!」って言いたい。読んでみると鹿攻めのインパクトより、受けの性格の悪さに辟易しました(可愛げのない受けは苦手なので(⌒-⌒; ))
攻めを始め 養父母や義弟など、受けの周りには優しい人がイッパイいるのに…( ;´Д`)どうして…。

鹿攻めは1話目の発情期でワクワクしたのですが、受けの涙をみてスっとひいちゃうし、好き好きアピールはしてても嫌われたくないから無理に迫ったりはしません。THE☆ヘタレです。
そういえば鹿は草食でしたね…。白羽のビジュアルが良い感じの攻め顔だったので、ウッカリしてました。(攻めには肉食性を求めてるのでチト残念)
でも顔を真っ赤にして俯いてたり、好き好きアピールしてる姿は可愛かったですヾ(*´∀`*)ノ

1話目だけだとLOVEに重点を置いた恋物語が始まるのかなーと思ったのですが、鹿の神使のお仕事や決まりごと・神使と使用人との身分差・幼少期に起きた事件を通じた家族愛なども描かれており、それを乗り越えた先で繋がる気持ちーーーといった感じでした。

如何せん、鹿の生態がわかってないので、鹿攻めという設定が生かされてるのかどうか、正直よくわからなかったのですが。。。切ってある短い角にせよ立派な角にせよ、頭に生えてる物があるだけでワクワク出来たので満足です(`・ω・´)ん!

書き下ろしは多いです。
1.5話・3.5話・4.5話と各話の間に小話が入っており、最後にはエピローグもあるので、配信で読んでた方にも楽しめる単行本ではないかと思います。
(カバー下もありますよー♪)

沢山の書き下ろしへの感謝と攻めや鹿達が可愛かったので萌え×2ですが、受けの性格だけは・・・orz 受け入れるのに時間がかかりそうかな( ̄▽ ̄;)

11

この作品が収納されている本棚

レビューランキング

漫画(コミック)

人気シリーズ

  • 買う