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inu mo kuwanai
狗都懒得理
でりこ先生の作品、読みたいなぁ~っていう周期があります (ღˇ◡ˇ*)♡
今回は久々にこのアクの強い1冊をチョイス‼
構成がちょっと変わっていて決して読み易さがある作品ではないと思うのですが、何度も読めるし、何度も読みたくなる
そして読み返す度に面白さを感じるポイントも変わっていく、アクもクセも強い面白さがあります
長年に渡るある2人の悪趣味で、同時に苦しく切ない恋愛模様を切り取ります
そしてこの2人に巻き込まれる人達とのお話しにゾクッとさせられながら、この歪で、でも唯一無二の関係性に惹き付けられてしまうしかないのです
”追われる男 追う男 追う男を追う男”………犬も喰わない…本当にソレ。。。
作中に溢れる素敵で残酷な言葉が光ります
「でも身勝手で赦されるのが恋だと思います」
「僕もね ずっと恋をしているんだ ずっと汚れて歪んでしまった恋だよ」
「だから僕は あれから逃げ続けなければいけない」
「始まらなければ 終わりもありませんから」
「君が僕の恋そのものだった」←これ、泣く……ほんと…ヤバイ。。。
挙げ出したらキリがない程心が動かされ、そして囚われてしまう言葉の数々
決して感動する、というような言葉ばかりではないのです
狡さも毒もあるのです、、、でも同時に押し寄せる深い情が心を刺激して来て仕方ない
やっぱりでりこ先生、好き
先生の作品でしか得られない高揚感を「人間を通して」物語として楽しめます
一筋縄ではいかない作品
他では得られぬ作品の個性が際立つBL読書体験をしたい時にはとてもおススメです
複雑な関係ながらちゃんと三者三様、それぞれの起点も視点も分かる秀逸な構成なのも読んで欲しいポイントです
表題作とはカラーの違う合間に挟まれる単話や同時収録作品もまた違ったおもしろさと秀逸な切なさ、そして素敵な言葉が楽しめますので是非…!
「写真」→「骨」の読後の余韻は短編とは思えぬ程琴線に触れます
やるせなさや後悔、人生の悲哀と深い情愛の行方を見守ってください
脇カプの癒しの2人、椎名くん&庄司くんのお話しから好きな言葉(セリフ)を最後に…♡
「……ほんと かわいそうになるぐらいに 変態だな」
ありがとうございます笑
絵柄が好みだったので特にあらすじを読まずに購入したのですが、えらいものを買ってしまいました。
性癖歪んだ50代のオジサマ達自ら巻き込まれに行った青年のお話です。
寝取り寝取られが大丈夫な方には大変おすすめしたい作品です。
ちなみにこれはハピエンになるのか…なんとも悩ましいです。
彩景先生の三角関係といえば『チョコストロベリーバニラ』が思い浮かんでそちらは未だに分かったような分からないような不思議な余韻に包まれる作品でしたが、こちらはかなり胸にグサグサ刺さりました。
粗野なオヤジは趣味じゃないのですが、本作に出てくるオジサマはインテリで上品っぽくて、しかし歪んだ恋愛感情を内に秘めているところがかなりそそるんです…。
2人の間接的な相思相愛に自ら飛び込んでいく空木も言わば歪んだ執着を持った人物で良かったです。
学生時代の山代と奥園の雰囲気もとても良かったです。
追う者、追われる者。
奪う者、奪わせる者。
始まったら終わりが来るから始まらせはしない…。
この辺りの屈折した愛が堪りませんでした。
間に空木の探偵事務所の可愛らしいオフィスラブ短編が1つと、巻末に3つの短編で構成されたお話が同録されています。
巻末のお話も拗れた長年の三角関係、のような両片思いなのかな…読む人によって印象の変わりそうなお話でした。
死ネタなので、切ないやるせなさが心に残りました。
うっかり恋をしてしまうだけでその人の中に壮大な物語が紡ぎ出されるのだと、登場人物3人を見ていて思いました。
皆幸せとも不幸せともとれない表情ばかりしているけど、ようやく過去に区切りを付けられたことが彼らにとっての大きな一歩であり、未来などまだ見られない状態なのだと感じました。
メインの物語の合間に、同じ探偵事務所の別の二人が登場する『中年思春期』が入っていましたが、二人がメインの話をスピンオフとして出したいのかな…?という唐突さだったので、二人の行く末も見届けさせてほしいです。
(2017年1月1日読了)
おじさん二人と若者の変な三角関係。
山代を好きな奥園が、山代の物や恋人や妻を奪っていく。
直接アプローチしない奥園…大概やんと思ったら、実は奥園の気持ちに気付き最初からそう仕向けていた山代も大概でw
奥園に片思いしていた空木は、奥園と山代の関係性を知り、山代と関係を持とうとする。
奥園の気を引くために。
空木よ君もかw
ラストはそんな不毛な?関係に終止符を打ちタイトル回収めでたしめでたし。
もう一編もおじさんの複雑な三角関係話。
チョコストロベリー〜と言いすごい発想だなぁと感心するばかり。
でりこ先生にしてはエロすくなめ。
線や絵やコマが作品ごとに洗練されている気がします。
余談だけど、知命、房事という言葉を初めて知った。
勉強になります☺️
登場人物の顔と名前をこんなに何度も確認したのは、初めてです。
「犬も喰わない」
好きな相手に想いが届かないから、その相手が持っているものなら人でも物でも奪い取る。という設定の作品は何度か読んだことがありますが、こんなに長い間、40年近くにわたって続けるのは愛なのか、それとも執着なのか。
回りくどい捻くれた初老の2人の歪んだ関係に自ら身を投じる探偵の存在意義は…、うーむ。
高校時代から追い続け、最初は鉛筆、次はノートや消しゴム、そして彼女に彼氏。1学年上の山代を好きで、彼が触ったものを手に入れ続ける奥園。その奥園と10年前に知り合い、失恋した空木。
3人の関係は歪で、感情の矢印が整理されることはないまま、ぐるぐる回り続けるのでしょうか。しあわせとは?と考えてしまいました。
あと探偵事務所の変態高校生は必要だったのか疑問です。こっちも話を広げる予定だったのかな?
「写真/告白/骨」
友人3人。
妹と結婚する大吾を好きだった乙彦と、乙彦を抱く正毅。
数十年の月日が経って、乙彦が孤独死をしたとの知らせが入って…。
回想シーンで名前と顔がなかなか一致しません。なので、どれが大吾でどれが乙彦?と、何回かページを戻って確認しました。冒頭の年老いた2人がどっちかも最初は分からず、そこも戻ったり進んだり。
確認作業に忙しくて、物語に入っていくことができませんでした。
結局、乙彦は最初は大吾が好きだったけど、正毅に気持ちが移っていたのでしょうか?正毅はずっと乙彦が好きだった?
不思議な余韻があるものの、読むのがすごく困難でした。
このソファの色味が好きって事もあるけど、細くて長い脚。本越しにキス。
ため息が出るほど美しい表紙。タイトルもとってもニクい。
そして、男ってしょーもない、と思えばこそ。それでこそ純愛と言えるのではないかと思う。
もしくは、どこかにそうであって欲しいという夢。いつまでも醒めやらぬ、それは夢の様な。
「追いかける方が好き、追いかけられると途端に冷めてしまう。」などと言う女は多い。
割とよく聞く話だ。私は『しょーもない』と、心で思いながら、共感する様なしない様な態度でそれを聞く。本作は、良い歳をした壮年期の男どもが臆面も無くそれを実施している。
地位も名誉もあるであろう 奥園教授は、決して手に入らない山代教授の代わりに大切な何かを奪う。
山代教授もそんな奥園を愛おしいとすら思い、その執着から逃げ続ける。手に入れば自分は冷淡に捨てられるだろうと、怖れてすらいる。付き合った男も女も、妻でさえ。奥園は寝取り奪い取り、手離す。
追われる男と追う男。追う男を追う男。
若い空木が2人の間に割り込んで行くことで、この不毛に見える鬼ごっこはまた違う側面を見せていく。
少しだけミステリーの様で。2人と1人はどんな決着を迎えるのか、ハラハラしてしまう。
全く関係の無い、同時収録の「写真/告白/骨」と続く物語が彼等の終着点を見ているようで、やるせないのだ。人はいつか死ぬ。死して尚、遺された人たちはそれを愛し続ける事は出来るかもしれないけれど。追う、追われる関係では無くて、向き合う明日を迎えて欲しいとも願ってしまうのだ。
本編の中でも体調を崩して入院する山代を見舞う奥園は、何を思うのか。
山代を誘惑する事で、奥園の気持ちをこちらに向かせたと思っている空木はいつまで自分の恋と純情をこの男たちに捧げるのか。
「もういいよ、君。」と、山代が言いさえすれば終わるのか。それはどちらかの命が終わるまで続くのか。
「追いかける方が好き」などと言う女たちに、ここまでやってみろ、と言いたくもなる様な。
恐ろしいからやめて、と言いたくなる様な。いつまでも思春期拗らせている全ての大人たちが、こんな風であって欲しいと願ってしまう様な。
いつ読んでも、何度読んでも。やるせない気持ちになる物語。
急に挿入される「中年思春期」がホッとさせてくれます。決して続きが無いのもニクい。
空木が勤める探偵事務所に押し掛けアルバイトに来ている可愛過ぎる椎名くんは、所長の中嶋さんが好き。好きなことを隠しもしない。若さで押しまくり、勝手にクライマックス。
中嶋さんは、椎名くんに押されているうちに失恋がどうでもよくなっていく。
受けた痛みはいつか無くなっている。そう、人は現金なもの。別の恋に癒されてしまう。
このカップルは以降出てこないけれど、このエピソードはじわじわと表題作の3人の物語にも何だか効いている様な気がしてしまう。忘れられた恋人は不幸じゃ無いかもしれなくて。
何があっても人は皆んな。また誰かを愛さずには生きられないのだと。
彩景でりこ先生の作品は、すごく気になるんですが…読むのに体力がいるというか、何も考えずにぼやーっとは読めないです。この作品は、まず表紙がとても美しい。そして空木くんが私の好みどストライクでした。恋心というものが、素直に綺麗な形だけではなく、歪んだ形をとることもあるんですね。長い年月を、はた目には不思議で嫌悪感すら感じるような関係で過ごしている二人の大学教授の間に、空木くんがぬるりと入り込むストーリーは、とても興味深く一回読んだだけでは足りないです。
後半の三角関係のお話は、私はそんなにそそられなかったので、全体で萌2にします。
表紙が素敵ですね。長らく積んでましたがようやく読みました。自分史上最年長攻めです。
表題作は歪な関係をお互い承知で何十年も続けて。寝取られる方もまんざらでもないようで。
不思議ですね。山代が抱いた抱かれた相手を手に入れて自分も関係を持って山代を感じてるんでしょうか。寝取った相手の仲人的なことまでしてるみたいだし。
そんな二人に調査員の空木が加わります。山代の恋人役として奥園に寝取られるつもりだったようですが、実は10年前に奥園に告白をしていた。
だけど空木はどこまで本気なのか。
山代と奥園がとうとう対面、空木のお膳立てですね。山代が奥園に終わりにしようって。
二人の間で決着がついて奥園は空木を愛そうとするのですが空木は今度は山代に話を持ちかけて。
難しいお話ですね。3人とも執着さんです。
後半の短編に表題作の余韻が吹き飛びました。
ええー!こちらも三角関係ですが、乙彦と大悟は両思いだったのでは?なのに乙彦は大悟と義理の家族の絆が欲しくて妹と結婚。妹に乙彦を取られて酔いつぶれる大悟。その気持ちを見抜かれ正毅と関係を持つ乙彦と大悟。
何やってるの!!乙彦を想い続けることを大悟に求める正毅。こちらのお話も寝取りたいの?
最後の骨の話で正毅の想いが明らかに?
いやあこっちの短編もとても印象的でした。
両方とも萌えとは違いますが話の巧みさに萌×2で!
でりこ先生は魅せる三角関係を描くのが本当に上手いなぁと思いました。特にこの作品では3Pをするとかではなくて、あくまで体の関係は2人の間でしか行われない「三角関係」に徹して描かれており、単純な3Pではないからこそのやりきれなさだったり悶々としてしまう感情だったりを読者に与えている気がしました。
表題作のキャラ設定はかなり独特です。学生時代に惚れた山代の経歴を追い続け、彼と触れ合った恋人を寝取ることに喜びを感じる奥園と、そんな奥園に恋をしてしまった空木。つまり、空木→奥園→(←)山代という三角関係です。空木はその奥園の気質を利用し山代と体の関係を持つことで、奥園に抱いてもらおうとします。この作品の面白いなぁと思ったところは、空木が自分の思い付いた策を、山代にも奥園にもオープンにするところです。山代は奥園にずっと想われていることを知っているし、空木が自分を利用していることも納得している。奥園は山代が自分の想いに気付いていることを知っているし、空木が山代を使って自分に近づきたいのも分かっている。3人がそれぞれの思惑をすべて理解した上で一時的に成り立つ三角関係が、ドライで大人びているようにも感じるし、馬鹿げているようにも感じるんです。と同時に、いい大人がこんなしょうもない三角関係を繰り広げているのが面白い。最終的に奥園は山代と互いに愛があるのは認めた上で追いかけっこをやめ空木と恋人になりますが、空木が今まで寝取られてきた仕返しとして山代に自分を抱いてみないかと言ったシーンを読んで、この不毛な三角関係をずるずる続けて欲しいなぁなんて思いました。
同時収録作は3人のうち1人が亡くなってしまうので、表題作よりも切なめです。正毅→乙彦(故人)→大悟という三角関係があり、物語は乙彦の部屋で正毅と大悟が話すところから始まります。自分の妹と結婚してしまったため義弟となった大悟に想いを伝えられない乙彦は、実はずっと正毅に慰めてもらっていました。その過程で、時を経るごとに乙彦は自分を抱いてくれる正毅に情が移ります。しかし、慰めるために始まった関係上自分はずっと大悟のことを好きでいなければならないと、乙彦は正毅に何も言わず亡くなってしまうんです。最後、乙彦の遺骨を受け取った正毅に少しでも救われた気分になりました。