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tamayura
個人的なことですが、商業BLを読み始めた頃に手に取った思い入れの深い作品です。
(ずっと二次創作畑にいたので商業BLに目覚めるのが遅かったのでした)
▼キーワード
『大正浪漫、全寮制の旧制高校で幼馴染が再会、切ない、美しい』
▼絵柄
ノスタルジックな雰囲気のストーリーに説得力を与える圧倒的画力。
キャラの感情が髪の毛一本にさえ込められているかのような、繊細な描写が印象的です。
▼所感
なんと10年前発刊の作品なのですね…!
令和の世においても色褪せることなく、後世へ語り継ぎたい作品としてマイベストBL上位に変わらず鎮座しております。
時代が時代なので、現代以上にままならぬふたりの恋が、切なくて切なくて…。
悲恋モノなフラグがすごくて、光属性の私としてはだいぶ怯えるのですが、ちゃんと結ばれますのでホっとしました。
時代、葛藤、憂いを含んで一層色っぽさがにじんでしまうような、控えめなのに漏れ出てしまうような上質な色香を存分にご堪能いただける作品です。
※番外編が電子発行されていたことをつい最近知りまして…!
そちらも併せてお楽しみいただけます♡
舞台は大正、西洋化に伴い同性愛にも厳しかった時代。
貿易商の跡取りだが愛人(外国人)の子供として生まれたハーフの主人公と作家志望の庶民の2人が何度も離れ離れになりながらも惹かれ合います。
旧華族スタイルや袴姿が登場人物のカッコ良さを引き立てて良きです。
果たして2人は結ばれるのか?立花の生前最後の原稿の行方は?
エピローグのラストシーンはエモすぎて号泣しました。人生って尊い。愛するって素晴らしい。そう思わせてくれる素敵な作品でした。
もう、何回読んだことでしょう。第一部の最後の一ページの圧倒的な芸術性。ペンと紙でここまで抒情が表現できるなんて。炎に焼かれて燃え上がり、灰になって落ちてくる燃え殻。それが音の響きを想像させる、壊れたラムネの瓶から弾け飛んだ飛沫に変わる。走る少年の後ろ姿は、走っていながら止まっている静止画のよう。美とは何か、定義することは難しい。けれどもゆき林檎先生の作品を読めば、美を目で見て、そして心で感じることができるのではないでしょうか?
時々目にするこちらの作品、高評価で試し読みも面白かったので読んでみました。
まずタイトルは「たまゆら」なんですね。ずっと「たまひびき」と思ってました^^;
大正時代のお話。
学生で幼馴染の再会ラブストーリー。
受けの浅倉はハーフで美人、攻めの立花は女性にもモテる男前です。特に立花には憂いを帯びた色気があって大変良きです。
浅倉は貿易商の息子で華族、一方で立花は平民です。
大正時代なので同性愛が難しい上、身分違いという要素もあり、とてもロマンチック且つドラマチックで萌えました。
表紙のイメージ通りの、美しくて切ないラブストーリーでした。
絵の美しい時代物がお好きな方には、ぜひとも読んでいただきたい良作だと思いました。
電子で「或る日」という番外編があります。
これが甘々ですっごく良かった!
本編が楽しめた方は、ぜひ、いえ必ず(笑)こちらも読んでほしいです♪
紙本 修正は白抜き
【幼馴染再会モノ】では自分的には断トツのぶっちぎりで至極の1位はずっと変わらずゆき林檎先生の『玉響』!!!!
ホンっっっトにほんとに大好きです!
現在2023年、こちらの初版は2014年・・・!
9年も前の作品とは思えない、、、
そして読む度に何度でも感動出来る、、、
多くのセリフやコマ、凝った設定、モチロン”THE王道”で魅せる作品もBLらしさがあり好きですが、先生の作品はセリフ選びや行間、そして絵で
『読ませる』
事にシンプルにずば抜けて長けていらっしゃる。
特に『玉響』では必要最低限のト書きに必要な分だけのセリフ、擬音表現がないのに音が聞こえてくるような表現力、、、
格段に魅せ方、読ませ方が上手過ぎる!!!
何年経ってもプロの仕事はその輝きを失わず魅せ続けて下さいますよね。
自然と読ませられている=惹き付けられてるから、作品への没入感が半端ない。
どんな環境下で読んでも多分外部の音が入って来ないんじゃないかな?って位、読んでる間は作品にのめり込めます。
もし、万が一まだお読みになった事がないお姐さんがいらっしゃったら読んで欲しいなぁーーーーーと願いながらレビューしてみました。
本編のみの余韻を楽しむのもモチロン素敵ですので好みもあるかと思いますが、2020年に既刊同人が電子化されておりますので是非、セットで読む事を私はおススメします♪
明治/大正/昭和初期あたりの我が国は、切ない匂いしかしないですよね、、!
その昔、男色は貴族や武士の嗜みであったけれど、西洋化していく中で、それは禁忌になった。キ●スト教的な思想に従ったそれは、いつしか、産めや殖やせやの号令と合わさって、どんどんと強力なものになっていく。
そんな時代においても、突然ながら、同性を愛する人はいて。性別だけで無く、家制度にも縛られて。
この国の生きづらさは、家制度にあると思う。それは、今も昔も変わらない。個人対個人の契約であったならば、今よりどんなに自由なものか・・・!
読む前から切ない話になると分かりきっているような表紙、時代背景、それぞれの立場ですが、先が分かっていても、じっくり読ませる力のある本です。素晴らしい作品でした。
読了後に「はぁ〜〜〜」と、感嘆とも安堵とも言えぬため息がでました。
きっと呼吸が浅くなってたのかも。
子供の時に唯一の友人だった立花からあるきっかけから姿を消した麻倉だったが、全寮制の高校で再会する物語。
時代背景は大正から昭和初期との事で、同性愛への風当たりや2人の置かれた環境もあり、伝えられなかった想いを立花は麻倉に伝えた事から、麻倉も自分の気持ちを自覚しはじめるのですが…。
時代や環境に翻弄される2人が切ない。
すれ違いにすれ違うのですが、それでも諦められずまた会えた時は感動の嵐でした。
本編内では幸せな期間の描写は少ないのですが、きっと2人で居られた時間は濃密で幸福に満ちたものだったんだろうと思いたい。
切ないお話を作者さんの美麗な絵がさらに盛り上げてくれていますね。
後日譚の「或る日」も楽しみに読みます。
まず、ゆき林檎先生の描かれる顔がめちゃくちゃ好きです!
特にこの作品の頃の絵が好きなんですが、作品の時代背景と相まって、そこはかとなく漂う品としっとりとしたエロスが半端ないです!(エロそのものは少なめです)
幼馴染の立花と麻倉。
麻倉の留学により二人の交流は途絶えるが、高校入学を機に寮の同室生として再会する二人。
家の都合で学校をやめなくてはならなくなった立花の意を決したキスシーン、めちゃくちゃ好きです。
その後、震災もあり二人は再び離れてしまう。
結婚を先延ばしにしてずっと立花を探していた麻倉。
再び再会したとき、麻倉の溢れる気持ちに思わず泣いてしまいました。この麻倉からの告白シーンは何度読んでも泣いてしまう。
でもね、立花はほんと罪な男だと思う。菊がちょっと可愛そうだった。で、麻倉も破談を決意する。
死に際にいい人生だったと笑いたい・・・ほんとその通りなんだけれども、それぞれの相手の女性のことを思うと少し複雑。
しかしですね、この「いい人生」っていうのが、書き下ろしの「餞」で見事に回収されていまして。もう最後の一コマで涙腺崩壊でした。ここで神決定!
ストーリー的には1冊でまとめるには足りないような、少し駆け足の部分もあって、ほんとは2巻くらいかけてじっくり読ませていただきたかったな。
大正時代、幼馴染、切ない恋…。
大好きな要素がたくさん詰まった、名作と感じずにはいられない作品です。
ゆき林檎先生の繊細で綺麗な絵柄と、幼馴染との切ない恋の組み合わせは、本当に心に響きました。
お互いのことを好きなのに、世間体、家のため、ずっと一緒にいられなくて…。
どうやって2人が結ばれるのか、それとも離ればなれになってしまうのか…結末がものすごく気になって一気に読んでしまいました。
2人の濡れ場は、ものすごく綺麗で、色っぽくて大好きだなぁ…と思いました。
ゆき林檎先生作品 絵がきれい(2回目)
細部にまで神経を行き渡らせて描いていらっしゃるんだろうなと思うほどきれい。
好きなのに素直になれず…でも気になって距離が近くなっていく過程のドキドキがいい。
想いを貫いてのえっちもきれいでかわいくてエロいのがすばらしい ハピエンよかった✨
何回読んでも涙が出そうになる作品です!オススメするなら、まずこの本の名前を出します。絵が繊細で美しくて、それだけでも惹きつけられますが、お話の内容も切なくて切なくて、ノスタルジーに浸ってしまいます。そして2人の幸せをひたすら願いたくなります…
電子書籍としても持っていたいけど、この作品は絶対本でも持っておきたい、本棚に置いておきたいです。
BL初心者の方でも読みやすいんじゃないかなと思います。(エロ少なめ)
一巻で綺麗にまとまっていて、しかも読んだあとの重みが一巻とは思えないほどおもしろかったです。
ただ、他の方もおっしゃっているように、もう一巻あってもよかったのではないかと思います。。
男性同士という葛藤や時代背景も上手に組み込まれていてとてもよかったです!
なんどでも読み返したい作品になりました。
ストーリー★★★★☆
キャラ★★★☆☆(松本くん好きです…)
萌え★★★☆☆
切なさ★★★★★
エロ★☆☆☆☆
(個人的にエロ少なめなのに面白い作品は本当に面白いんだな〜と感じています。。)
ゆき林檎先生の『初恋は群青に溶ける』に続いて読んだ作品です。
『玉響』は、ちるちるの評価がとても高く、気になっていました。
ゆき林檎先生の繊細で個性的な感性が感じられる珠玉の名作だと思います。
高校生の立花と同じく高校生の麻倉のお話。
舞台は大正時代
幼いころは仲良しだった2人が、あることをきっかけに疎遠になり、高校の入学初日に再会します。
貿易商の息子である麻倉は、父親が異国の女性との情事で儲けた子であったため、その外見から近所ではいじめられていました。
(麻倉の髪はグレーで、瞳は青色)
ある日、朝倉は父親の商談に麻倉家へ同行した立花に出会います。
その日から、立花は麻倉を避けずにそばに居てくれる唯一の友人になります。
麻倉が13歳の時、立花の家にラムネを2本抱えながら訪ねると、立花とたばこ屋の娘の情事を目撃してしまいます。
動揺した麻倉はラムネを落とし、その場から逃げてしまいます。
その後、麻倉は立花に会わないまま、父親の仕事の都合で欧州へ留学してしまうことに…。
数年が経ち、麻倉は欧州から日本へ戻って来ました。
全寮制の高校に進学した麻倉は、入学初日に立花と再会します。
しかも、寮も同室でした。
驚く麻倉に立花は以前と変わらない態度で接します。
その日の夜、麻倉は立花が手のひらでガラス玉にふれているのに気が付きます。
問いただす麻倉に立花が告げた言葉は「玉響」でした。
立花はずっとラムネのビー玉を大切に持っていたのでしょう。
麻倉に会いたい想いと一緒に。
大正という時代に翻弄されてしまう2人が、とてもせつなく悲しいです。
麻倉の今後の幸せを願い、連絡を取らなかった立花の気持ち
多くの犠牲を伴ってでも、それでも諦められない麻倉の想い
この物語には、立花を慕う女性、麻倉のお見合い、立花家の事業失敗、そして関東大震災と残酷な試練が続きます。
大正は家柄や立場など、現代よりも世間体も気にする時代に、悩み苦しみ葛藤して、それでも5年も立花を探し続ける麻倉に心が揺さぶられます。
立花と麻倉が結ばれる幸せの裏では、悲しい思いをする女性たちがおります。
この女性たちもこの先幸せになって欲しいと思いました。
ちなみに、ゆき林檎先生のTwitterで知りましたが、麻倉の婚約者「千鶴」は実家の運転手さんと恋仲という設定があるそうです(笑)
立花をずっと慕っていた「菊乃」の設定はありませんでした。
菊乃は立花と別れた後どうなったのでしょうか…。
最後は、やっと心も身体も結ばれた2人がそれぞれの決断をして、再び会うことを誓います。
立花がずっと持っていたビー玉をひとつ借りる麻倉。
あの日のビー玉が何度でも2人を引き合わせてくれます。
「玉響」とても良いタイトルだなと思いました。
このお話は有名作家になった立花が浅倉に捧げた最後の原稿です。
「玉響」が2人の心にずっと響いているのでしょう。
共に過ごしてくれて
ありがとう
またいつか。
個人的には、この作品は1巻完結ではもったいないと思いました。
大正という時代も含めて、もっといろいろなエピソードを深く掘り下げて欲しかったです。
欲を言えば、立花と麻倉の幸せな姿をもっと見たかった(涙)
余談ですが、松本が浅倉のセクシャリティを知っても良き理解者でいてくれたことが嬉しかったです。
もしかして、松本は麻倉が好きだったのでしょうか…。
ゆき林檎先生が紡ぐ儚くも美しい物語。
ぜひ、作品をご覧いただくことをおすすめします。
とても美しい物語。大切な一冊です。
読後のなんとも言い難い胸の苦しさ。
切ない物語が、心情豊かに、しかし淡々と描かれているのです。
老いるまでの生涯を描いた作品はどれくらいあるでしょうか。
大抵は、人生の一番キラキラ輝いた一場面を切り取ったもので、それはそれで美しい。
でも、酸いも甘いも、美しさも醜さも、一生涯には様々な物語があり、中には黒い歴史もあるものではないでしょうか。
大正時代という激動の世が舞台のこの作品。
今とは違う規律や偏見や常識がある中、幼馴染の麻倉と立花は、お互いを想いながらもいろいろなしがらみに捕らわれている。
でも想いを捨てられずに、実に数十年をかけて恋、すなわち自由を手にするために戦う、そんな素晴らしい物語だと思います。
恋を成就させるために、大切な人、恩ある人を失意の底に落としもするのです。
ただ美しいだけの物語でない、そんなところに強く魅力を感じました。
“瞬く間に過ぎた 愛しい日々”
最後の1ページには鳥肌が止まらず。
文学的で静謐な雰囲気に飲まれた一冊でした。
素敵作品です。本当に有難うございます。
ノスタルジックで読後は何とも言えない胸のモヤモヤが切なく残ります。
立花の控えめだけど急所を押さえてくるアプローチが絶妙です。
BLだから更に物語が際立って
尚かつ ゆき林檎さんの優しい画で号泣BLとなってしまうんですね。
こんな気持ちになるBL漫画もっと読みたい、、、
評価に迷いました。メインの立花と麻倉だけに焦点を絞って、2人の関係性を魅力的に感じたかどうかでいえば、萌2評価です。幼い頃に異人の子と苛められていた麻倉をいつも立花が庇ってくれていたという回想も素敵だし、寮での再会や最後の締め方も印象に残ったし、彼らの優しく穏やかな触れ合いには十分萌えました。要所要所でタイトルとも繋がっているビー玉が擦れ合う描写が挟まれていたのも、その時の麻倉の心情とリンクして切なさが強調され、良い演出だなと感じました。
でも、やっぱり2人を愛した女性もいるということを考えると、この終わり方をどうしても手放しでは喜べなくて。立花は想い人がいることを相手の女性に伝えているので、それでも彼と一緒にいることを選択した彼女にも責任はあるのかもしれません。一方で、麻倉は許嫁に立花のことを恐らく話しておらず、立花と再会できたらほぼ確実に彼を選ぶと分かっていながら長年彼女と結婚前提の付き合いをしているので、相手を保険扱いしているようなものですよね。しかも、上流階級でのやり取りですから、破談になったらきっとその噂はすぐに広まってしまい、良くないレッテルを貼られる可能性もある。結納直前でこれでは彼女があんまり可哀想です。
麻倉がもっと早い段階で自分の意志で生きる決断をして、許嫁に断りを入れ父親と話をつけてから立花と再会する流れだったら、もっとすっきりできたと思います。もしくは展開はこのままで、2人で生きようと決断した後に、麻倉が許嫁にしっかり詫びるシーンを入れて欲しかった。麻倉の優柔不断さに制裁が与えられたのをちゃんと見届けないと、2人の幸せな未来を心から祝福できないんです。全体の雰囲気は好きなんですが、そこだけ引っかかってしまいました。
あっさりといえばあっさりです。
全寮制の男子校だし、それだけでなく当て馬的な存在になりそうだったキャラも数名いますが、結局どれも当て馬として前には出て来ず…ああ、こいつが前に出て来たらどうなってたかな、もっとこいつがゴネたらどうだったかな、なんて。
そして時代的にも同性愛というものに対してもっと偏見があったのでは?とか、麻倉の立場的に許されなかったのでは?とかそんなことをうっすら考えてしまいました。
だって、テーマも絵もとてもステキな作品だったから!
1冊でまとまっちゃうのがもったいないんですもの!
上下巻とかで、当て馬登場や立場とかを絡ませ、2人の日常的な関係がどう変わるのか、葛藤やゴタゴタに巻き込まれながら、2人の関係や気持ちの移ろいなどをもう少し深く読みたかったなあと思いました。
個人的には全体の雰囲気や読後感が好きなタイプなので神評価にしました。
完成度がかなり高い作品です。
ずっと気になっててやっと購入しました。
表紙もタイトルも美しい。さらに中身も美しい。
文学小説を読んでいる気分になりました。
中盤というか後半?ああこれで幸せになれる2人が見れるんだ…!って思った瞬間、ページをめくると私たちが見れるのは2人の幸せの残り香だけ…。
切ない。
ゆき林檎さんは絵お上手ですね。しかも目をつぶった表情の描きわけが良かったです。
苦悩する表情。(うすうす感づいてはいたけど)目をそらしていた感情を認めざるを得なかった時の表情、とても心に響きました。
ゆき林檎先生の作品はどれも好きですが、玉響は特別で何度も読みました。
先生の描く画は、髪の毛一本一本まで繊細な印象を受けます。健気で切ないストーリーにぴったりです(;ω;)
しかも音まで聞こえてくる感じがします。キーワードとなるビー玉の音から、髪の毛がサラサラとなびく音、和服が擦れる音まで。
個人的には、立花の和服に萌えまくります。「女だったら無理矢理かっさらって…」ってセリフ最高です!それに健気な麻倉!激動の時代を生きる2人に心動かされる大満足の一冊です。
広義でいえば大正ロマンに該当する作品ですね。
関東大震災や経済の浮き沈み、
閉塞から解放へと遷移する時代や大衆向け文学の増加など
大正時代の雰囲気を感じます。
一言で表すと綺麗でよく纏まった作品です。
絵も物語も登場人物の人となりも綺麗。
主要キャラだけでなく当て馬になり損ねた友人♂やW婚約者♀も綺麗。
終わり方も綺麗。
それ故にさっぱりとした印象が残ってしまうような気もしますが
一つ一つ取り上げれば
執着や独占欲なども目に付くところに転がっているので
サラリと読んだ後に違った読み方をするのもまた一興かもしれません。
個人的には「当て馬になり損ねた友人♂=松本」視点のスピンオフが
読んでみたいです。
ずっと読みたかったこの本を、最新作のグッドバイ〜と一緒に購入。時代設定からしてワクワクします。和服も素敵です。幼馴染みの情事を目撃してしまったところから始まりとても引き込まれました。物語では最後に二人がどうなったか明確な描写はないですが、写真立ての中の二人の姿や、モブの会話などからきっと素敵な時間を過ごせたのだろうと思える辺りが良かったです。番外編では本編では描かれなかった二人が同棲しているエピソードが載っているので楽しめました。攻めにならどんなことをされてもいいと言い切る受けが健気で可愛らしいです。また、現代とは違った当時の少しかしこまった言葉遣いをする(特に)攻めが、むしろ色っぽい印象を受けて良かったです。
切ないお話と聞いて、読んだのですが胸にくる切なさというより、優しくて暖かい切なさでした。
出だしから、立花がタバコ屋の娘とイチャイチャしてたので、BLにおいてのNL苦手な自分はちょっと驚いたのですが…BLでもよくあるので、気になるほどではないのかな…?w
初っ端から、それを目撃した麻倉とすれ違ったまま別れるんですけど、高校入学とともに再会したかと思えば、夏休み明けにはまた立花が学校から去って、更に震災で行方知れず…
また5年後に作家となった麻倉と再会するのですが、そこからは事が進むのがちょっと早すぎたかな〜と感じました。
女性陣がちょっと可哀想に思っちゃったり。
ですが、時代背景的にも同性愛っていうのは大きな壁になったんでしょうけど、最終的には結ばれたので良かったかなと思いますw
幕末〜昭和モノは本当に耽美で綺麗なので、評価は神で…!
これは好きでした。
ビー玉の件とか髪についた灰をはらってくれるシーンとか好きです。
父親の電話で何かあったかもしれない立花の麻倉をみる目付きとその後のキスシーンに萌えた。
良かったです。離れ離れになって5年後に再会。
麻倉は立花をずっと探し続けていた。
お互いに婚約者もいる。
思い通じあって、婚約者がいるからお互いに身を引くのかと思いましたけど、どっちも断ると。
身を引かれたら、あーそれはないよーだったけど、破談された女性たちも可哀想っちゃ可哀想。
良かったんだけど、こういう終わりはちょっと切ないな。
年取っても二人は一緒にいたけど、立花が66才で死んじゃってる。
残された麻倉は笑顔だったけど、切ないと思う。
ハッピーエンドなんだろうけど切ない。
立花はけっこう変態っていうね。
麻倉を心配する松本ですが、松本って麻倉のことが好きだったのかな。
気持ちを伝えないままひっそりと身を引いた感じがしました。
ただ、友人としての笑顔と優しさだったんだろうか。
漫画は文章だけでなく絵もあったりするので淡々としていたりあっさりしていると物足りなく思うのですが、その語らない裏側を想像して読んでしまう自分には神な作品になりました。そこに行き着くまでの細かい経緯は描かれていないし、作者様の意図とは違う解釈なのかもしれませんが、特に最後の手紙の一文にはそれまでに歩んできたであろう二人の人生が語られている気がして泣けてきました。
一度読んで頂いてそれぞれの解釈で読んでいけるのではないかと思えました。
評価が高いのであえて辛口になりますが、想像以上に浅かった。話が。 時代物で、表紙も素敵で評価も素晴らしいと期待が大きすぎたのかも知れません。
話が浅いというのは、二人がせつなく別れた後、何年後かに奇跡的に再開するのですが、あっさりゴールインしてしまうことです。初めの方は結ばれない二人のすれ違いがむず痒くて、切ないのですが、再開してからがあまりにもあっさりしすぎている。朝倉には数年連れ添った婚約者もいるのに、彼女を一日であっさり切り捨ててしまう彼には最後まで共感出来ませんでした。 同人誌の方で、どのように事態を収集させたのか、詳しく経緯が書かれているそうなので機会があれば読もうと思います。
ただ、色んなところに萌えポイントが散りばめられていたので満足はしました。立花はほんとに優男でただただ朝倉を愛しく思う描写が多くて素敵でした。また飲み過ぎた朝倉を介抱するときに、口の中に指を突っ込んで吐かせようとした時の朝倉の顔が可愛過ぎて萌えます。笑 後、立花の「なんでお前は貿易商の一人息子になんか生まれてしまったんだろう(普通の育ちだったら駆け落ちして連れて行けるのに)」というようなセリフにときめきました。実際の言い回しは忘れました笑
最後の書き下ろしも素敵でした。いつも優しい立花が朝倉の許しを得て、乱暴に縛りながら犯すというシーン。もっと強く強く愛したい、という立花の気持ちが溢れたシーンでした。
ハッピーエンドで本当に良かった!
大正時代であること、受けの子が貿易商の息子であること、男同士であること、様々な障害があるのは分かっていても、好きな気持ちに嘘はつけませんよね。ラストに関しては意外と賛否両論なのですか?
女性からしたら、婚約を破棄されたり、経済的に支えてきた相手が男の元へ行ってしまったとあっちゃあ、たまったもんじゃないでしょうけど…。
心を偽って、人並みの家庭を築くのが本当の幸せかと訊かれたら、それもまた違うかなぁ、と。受け取り方は人それぞれだと思いますが、自分たちの幸せは多くの人を犠牲にした上で成り立っている、というのは二人とも分かっているかと。続編の「或る日」(←同人誌)にも書かれていました。私にとっては、忘れられない作品です。
とあるサイトで試し読みしてから
ずっと読みたくてやっと購入し読みました
早く出会っていればよかったと思った程にとても良い作品でした
話も絵も綺麗で切なく、また私は大正時代がとても好きですので
求めていたものが全て詰まっていた感じがします満足です。
最後も老後まで一緒だった(かもしれない?)という終わり方で感動しました。老いた麻倉の最後の言葉が心に沁みました。
2人とも幸せになって良かったです。
ただ少し淡々と進むので物足りない感じもありました。
当て馬ではないですが麻倉が気になっている感じの松本くんの立ち位置に少し違和を感じることも。
こういうことを踏まえて萌え×2とさせて頂きました
神と迷いましたが…
もう少しドラマチックなものを期待してたのですが、割とあっさりしていました。大正時代という設定があまり生きていないような…
それに登場人物の行動や感情が淡々としすぎていてあまり心に響きませんでした。ゆえに立花と麻倉の間に様々な障害があってもなんか薄いなぁと感じてしまいました。もっと盛り上げようとすれば盛り上がりそうな要素があるのにもったいないと思いました。
絵はとても綺麗で繊細で素敵です。それゆえに絵の雰囲気だけにごまかされているような気分になってしまったために「中立」評価です。
素敵なお話でした。
ストーリーや雰囲気重視のBLが好きな人に
オススメだと思います。大正時代という設定が良い味出してて
少し固めの言葉の言い回しも好みでした。
でもストーリーや雰囲気重視の話だからこそ
最後のエロ描写はいらなかったのでは?と思いました。
エロ描写を入れるんだったら、麻倉の婚約者や、立花に尽くしてくれた
女の人に対する誠意を入れて欲しかったかも・・
どうもそこらへんがあっさりしすぎかな?という印象です。
けれど、最後の終わり方などは非常に秀逸で
全体としてはすごく良かったと思います。
購入を考えてる方は是非読んでみてください。
二人は学生の身分で、自分のことなのに、自分で決めることができないという大正時代の話です。
以下、がっつりネタバレです。ごめんなさい。
朝倉の縁談や立花家の破産などもあるのですが、直接的には関東大震災をきっかけに、二人は離れ離れになります。
立花を探し続ける朝倉。その執念の甲斐あって、5年ぶりに再会し、心を通わせます。
そして、問題はその翌朝のこと。
立花は震災から5年間支え続けてくれた娘と別れ、朝倉は許婚ごと家を捨てます。
立花の方は、娘は、立花には元々好きな相手がいると聞かされていたので、まだ納得がいくのですけれど。酷い男だとは思いますが、そうだと知りつつ尽くしていたわけなので、彼女自身の自業自得とも思えるのですが。
どうにもすっきりしないのは朝倉の方。
許婚は、5年間待たされた挙げ句、結納の日に断られたわけです。最低すぎます。当時の時代を考えると、許婚の女性は「傷物」になったはず。5年後という年齢を考えても、再婚話がきたら良い方という扱いになったと思います。本人にはなんの落ち度もないのに。何にも聞かされていないまま、そんな仕打ちをされるなんて、気の毒すぎます。
立花はお礼も込めて、同棲していた菊とあれこれしていたんでしょうから、朝倉の方だって、「結婚したけれど、子供ができずに養子をもらった」とかで良かったのでは、ともやもやしました。別に初めてにこだわらなくても純愛は表現できたんじゃないんだろうかなと。
綺麗な絵ですし、立花が亡くなった後のラストにもじんときました。でも許婚の彼女のことを思うと・・・と、この評価です。
こちらの作家さんの作品を読むのは初めてです。
うーん…評価の高い作品だったので期待して読んだの
ですが、ピンときませんでした。
キャラの性格があまり好きになれませんでした。
ごめんなさい(._.)
評判がよかったのでずっと読みたいと思っていた作品ですが、すごく期待していたからか、思ってたよりも普通な印象でした。
普通というのは、大正時代、幼なじみのと麻倉と立花との間に様々な障害が待ち受けるお話ですが、それが女性とのお見合い・実家の裕福さの差・男性同士では跡取りができない・世間の目、など男性同士の恋愛ではお話として予想できる範囲内の困難ばかりだったことです。
これを乗り越えていくお話であれば、真新しいこともないように思えました。普通でない障害は、関東大震災で互いが引き離されることでしょうか。
何年も立花の消息を捜し続ける麻倉。やっと消息がつかめたときに彼が言った台詞「なんで頼ってくれなかったんだ」って、ほんとに何でだよ・・・て思いました。こちらは生死不明で不安な日々を過ごしていたのに、たとえ結婚できなくても2人には強い繋がりあったんじゃなかったの?という感じ。
麻倉の邪魔になりたくないと思ったのかもしれませんが、有名作家になっていたことからしても、麻倉に知られていずれ会いに来られることは承知ではなかったのかな・・・。
2人は互いに身を固める寸前でしたが、女性との縁談を破談にし、長い時間がかかりましたがやっと一緒になります。
立花は、ずと支援してくれた女性を置いて・・・と思わなくもないですが、私は個人的には心から愛していない人と結ばれても互いにはいずれ破綻が来るのでは、と思いますし、結局麻倉の言う「私の人生だ」という台詞がこのお話全てを物語ってる気がします。
最新が普通な印象だったけど最後は劇的によかったと思いました。
誰と共に歩むか、は絶対に間違った選択はしないべきだと感じさせてくれた作品でした。
そして人生が終わったとき、パートナーとの別れは来ますが、人生のその先もまた約束したい人との出会いは尊いものだと思うので、静かに深い感動をくれたお話だったと思います。
自分は立花のキャラクターがちょっと掴みにくかったので、その辺りがもう少しよかったらもうちょっと評価がよかったかも・・・。
最後になりましたが、描が本当に綺麗です。ずっと見ていたくなる絵って久しぶりに見ました。
ご都合主義すぎる。その上、5年も待たせた婚約者やずっと世話してきた芸者を傷つけることへの葛藤が一切ない。自分たちさえよければハッピーという人としてサイテーな2人に共感できない。
綺麗で繊細なストーリー、
の中だからこそ際立つ攻めの妄想。
ああここでものすごいエロいこと考えてるんだろうな~と
思うと楽しかったです。
こういうタッチの絵は雰囲気エロが多いんですが、作者さんゲイビを見てエロを研究されているようで、しかも作品の綺麗さは損なわない程度に描かれているのに恐れ入りました。
目新しさはありませんが、完成度が高い作品だと思いますので安心して読めますよ。
とにかく!すべてが綺麗で、まるで映画でも観ているかのような感覚です。
気付けば、ゆき先生の繊細な絵と物語りに魅了されてました。
障害&すれ違いで二人が結ばれるまでの道のりは、すごくドラマチックで心打たれます。
同●誌での発表ですが、「番外編」として抱き合った日から半年、二人が再会した日の話などが丁寧描かれていて、ちゃんと補完されています。
作品の完成度の高さに大満足です!! ゆき先生お見事です!!!!
その後、2人の生活や生涯を閉じるまでのいきさつにも感動し号泣しました。
男どうしが愛しあう困難さ(時代背景)、不条理さなどBLの神髄そのものが表現されている作品だと思います。 素敵な物語に出会えた事に感謝いたします。 本当に心顕れました。
あと、話の軸になる「ビー玉=玉響」タイトルセンスも抜群です。
ドラマCDが出るとか?
で、まとめ買いした中にたまたま入っていたので、ちょうど良いな~と思い、あえて先入観なく(こちらのレビューも拝見せず)読みました。
題名からなんとなく内容の予想は付いてたんですが。
帯とか表紙絵をみて、あーやっぱりなぁ、と思い。
読んでみて予想通りすぎて、うーん??
それだけ、題名が内容に合っていたということなんでしょうけど、なんだろう「あー、そういうことか」といったような意外性や、玉響の扱い方に、もう一捻り欲しかった!てのが、正直なところ。
また、最初は心情が丁寧に描かれているのに、だんだんと展開の速さに引っ張られてしまって心情が置いてきぼりになっているのが残念ですね。
最後まで丁寧に描いて欲しかったなー
漫画というものの本質はプロットだけではないのだなぁと思うのです。小説の本質がそうでないように。プロットに一ひねりも二ひねりもあり読者に息もつかせぬような優れた大衆小説家も、何の変哲もない文章、そしてストーリー進行の中から美が薫りたつような小説家もいる。漫画家もしかり。
ゆき先生は、少なくとも最近の傾向としては後者のほうの方向性に向かっていらっしゃるのかな、と思いました。そして実際、特に目新しい設定があるわけでもなく、読後のカタルシスがあるというわけではないのに、この玉響はなぜか心にとどまり忘れられない作品です。
表紙も題名もとても印象的ですが、読み返さずともすぐにまぶたに浮かぶシーンが沢山あります。ゆき先生のカメラワークは本当に唯一無二の秀逸な美しさで、その場所の気温や湿度、匂い、手触りまですべて体感できるかのようです。この個性にはすごい運動量があり、難もあると言わざるを得ないこの作品を最後まで立ち止まることなく引っ張っていきます。
主人公二人はとても美しく、特に麻倉くんのあでやかさには惚れ惚れします。二人が控えめに寄り添っているところなどは、実際のスキンシップよりもずっと退廃的で後ろめたいむせかえるような色気がにおい立ちます。布団の中で唇で首筋に触れられたところなどは、もう色気に当てられそうでした。もちろんその後の本格的な情事シーンも官能的ではあるのですが、あのキスシーンが官能という意味でのクライマックスだったかな、と。
ふたりは最後に幸せにふたりで暮らすようです。ふたりの幸せは、彼らが残念ながら傷つけなければならなかった沢山の人間の傷心と涙の上に成り立っています。そこには何の救いやフォローもなく、特に女性の扱いについてはご不満がある方もいらっしゃるようですね。私の個人的な思いとしては幸福を求めるならそれ相応の覚悟が必要だと思いますし、結果的に残念ながら誰かを傷つけることは不可避だと思います。大抵の人間は、最初からなるべく誠実であろうとするでしょう。でも同時に沢山の人間も、それと同時にこの二人のように優柔不断であったり、沢山の他人を傷つけ、ないがしろにしてしまうことがあると思います。その後の長い人生では誠実に生きた二人に、私は祝福を送りたいと思います。
最後のカットである光の差した和室は、涙の出そうなほど美しいものです。動きの描写などデッサンが安定しない箇所もありますが、BLにとどまらず幅広いジャンルでそのセンスを活かしていただきたいと思える稀有な作家さんです。次回作が楽しみでなりません。
惜しい!
『ストーム』『旧制高校』『学生帽』『書生姿』『文豪』
ノスタルジックで硝子のように美しい――そんな大好きな大正浪漫なのに、主人公がウジウジした潔癖な乙女で好きになれない
後半はちょっと昼ドラっぽい
これこのまま別れて終わった方が神だったかも
少なくとも、他の男に酌をしながら稼いだ金で養ってくれた菊さんになんかフォローほしかったな
当然裏では菊さんに仕送りしてあげてるんだろうけど、そこらへんをちゃんと一文書いておくだけで随分好感が違ったはず
ドラマCD化されるということで、キャストさん買いでCDを買おうとおもっているので、予習のために買ってみました。
道を別った幼馴染が再開し、また違う道を行き、末にまためぐり合う物語。
再会に動揺するなんて、小さい時にも、名をつけてしまうには淡い想いがあったのでなかろうか。いろいろもだもだしてしまいました。
時代、家柄、時機…。
自分の意思・思惑の届かない力が働いて、なかなか思う通りに行きませんが、最後にはハッピーエンドになってよかった。
あと。ほんと松本がいてくれてよかった。
松本が見守り続けてくれたから心が固まったんじゃなかろうか。
友人という立場を貫いてくれた松本が切ないが大好きだ。
まず表紙がとてもきれいで書店ですぐ手にとりました(笑)
この作品でゆき林檎さんを知るきっかけになりました。
大正という時代設定も雰囲気も何もかもドストライクでした!
この時代では恋も自由にできなかったのだと改めて思いました。
「今でも好きだ」という想いが実を結び、またただのハッピーエンドではなく、立花・麻倉と結ばれることがなかった女性たちの想いも考えさせられる作品でした。
誰かが幸せになるためには誰かの犠牲が伴うことを知りました。
恋って愛ってとても奥が深いのですね。
立花の麻倉に宛てた幻の原稿が読んでみたいです^^
何度でも読み返したくなる素敵な作品でした♪
舞台は大正時代。全寮制の高校に通うことになった主人公・麻倉は幼馴染の立花と再会し、「俺はあの頃お前が好きだったんだ」という立花の告白で徐々に関係が変わっていくが、直後に起きた震災により想いが通じ合う前に離れ離れになってしまうというお話。
ゆき林檎さんの絵が美しく、なかなか成就されない儚いストーリーと非常にマッチしていてうっとりします。
エロに関しては終盤に入るまでほとんどありません。初めて2人が結ばれる場面はただただ美しく、やっと叶った思いが一つになったんだと感じました。
様々な困難があって結ばれた2人が最後まで添い遂げたということが分かり、とても幸せな気持ちになりますが、何だかモヤっとするんですよね。このお話。。立花の身勝手さが鼻につくというか…タバコ屋のお姉さんにお菊さん…女性を蔑ろにし過ぎでは?
あと個人的に震災はなくても良かったかな。震災がなかったら2人はどんな風に思いを通じ合わせることになったんだろう。
久しぶりにBLで泣きました(笑)
電子書籍のサンプルで、絵が好みだったので購入。気に入って紙でも購入しました。
ラムネのビー玉が出てくる度、頭の中で映像化されるような美しく繊細な描写が素敵です。あらすじは既に多くの方が書かれているので省略しますが、切ないです。けど、ハッピーエンド。主役二人も自分の思いを何度も押し殺してきたし、女性を含め皆がハッピーエンドで終われたかといえばそうではない。ただ、個人的には二人がまた一緒にいられるようなっただけで本当に満たされました。
終盤、お互い一緒にいることを諦めた時期があったにも関わらず受けが攻めに怒るシーンがあります。あれが、人間らしさかなーと思ったり。目の前に本当に好きな人がいてもう離れたくないって本気で思ったら、ああなるんじゃないでしょうか。よくやった、って思いました。
全体的に、絵もお話も大満足。
まるごと一冊ひとつのストーリーでした。
まるごとなので、読み応えあります。
それに、評価どおり内容にも重みがあって
もちろんそこも読み応えアリです。
時代背景は関東大震災の頃、大正時代の設定です。
その時代の事を詳しいわけではないですが、
やはり他の本などにも書かれているように
良い家柄の子供達というのは、許婚が居たり親の組んだ縁談があったり
思う人生を生きるのは難しいんですね。
2人が擦れ違いながらもお互いの想いに正直に進んで行くお話が
潔いというか心地よいというか、そんなストーリーでした。
幸せな二人を嬉しく見つつも、現実ではなかなかこうは
行けないんだろうなぁと、切ない思いも抱きながら読みましたw
面白かったです。
特筆することがないです。普通に面白かったです。絵も上手です。
私的には物(ビー玉)が二人の関係ともう少し細かく交錯したり、ドラマチックな構図を入れ込むことでさらに感情移入しやすく繊細なお話になったのでは??と思いますが、さらっとした画風や話の内容からしてこんなもんでも良かったのかも知れません。
ずっと欲しかった、この作品。読んでみて人気なのも納得できます。表紙が繊細で美しく惹かれたんですが、内容も好みでした。
時代物ということで若干ハッピーエンドになるのか不安でしたが、話のまとめ方が上手く、読み終わったあと号泣でした。今となってはあまり関係なくなった身分ですが、当時は重視されたもの。そのなかでも思い続けている相手と恋人同士になるってほんとに奇跡だと思います。幸せになってくれて嬉しいです。
詳しい中身の説明は他のレビュワーさんがしてくださっているので省略させていただきますが、オススメの作品です。もう切甘好きな方は絶対読むべきです!
前々から気になってたのですがやっと本日購入しました
ちるちるでもランキング上位だった理由が分かりました 久々に心にガツンと来る涙がそそられる作品でした。
舞台は大正の全寮制の高校 幼馴染の麻倉(ハーフ)と立花の話
最初はなんで異国人とのハーフにした理由が分かりませんでしたが、過去に差別や偏見にあって助けてもらっていたという設定のためなんですね
ただ単に設定として、なんとなく異国人のハーフの話が書きたかったから~な感じじゃないのにグッときました
麻倉にとっての立花は大事な幼馴染であるがトラウマを植え付けられてしまったという複雑な関係です
麻倉が立花に嫌悪感を抱いていながらも立花は麻倉が好きでその嫌悪感の原因が分からない麻倉のもどかしくも苦しい恋がまた良い
実際にあった関東大震災などと絡められているのでより昔の、大正での話なのが理解出来ます。大正あたりは特に身分制度や跡継ぎがどうのなどが厳しい時代だったので、その時代に禁断の恋愛という背徳感も売りですね
5年後の話
生死が分からなくなっていた立花を今もなお探している麻倉にどれほどの愛情があったのか、どれほど辛かったのか痛いくらい伝わってきます
立花かもしれないと思った東郷が現れるまで待とうとする酔いつぶれた麻倉には諦めやどうしようもない怒りが感じられました。酔ってなきゃやってられないと言った感じですかね
再会した立花に恋人がいると知った時の麻倉の顔がまた苦しくて・・(ハピエン厨なもので)結婚も来週に迫った頃に会っては麻倉も動揺しますし結婚なんて出来る気持ちにはなれないですよね
5年分の想いを立花に吐露しまた両想いになるかと思えば菊さんの方を見つめてしまう立花、そして立ち去る麻倉
いくら長い時間をあけようと他の人を好きになろうとしても立花にはそれが無理だったようです二人の出会いは運命なのかもしれませんね。
立花の最後の原稿は麻倉との話だったんですね(麻倉にむけてかもしれませんが)
この原稿を読み返す度に~瞬く間にすぎた 愛しい日々「また 会いにいくよ」
でもう涙腺がだめでした 何度も別れと出会いを重ねている二人だからこその「また」なんだと想いました。最後まで会いに「行く」側が麻倉なのもじぃんときました。
一言では抑えられないような作品なので是非読んでいただきたいです。
あとゆき林檎さんは大変手足が綺麗ですねお茶碗や箸を持つ手をまじまじと見てしまいました笑 もっと早く手に取っていれば良かったと後悔してます
は~ぁ。すごく素敵なお話でした。皆さんの評価が高いの良くわかりました。
この時代(大正)大好きで華族とかのシュチュも萌えますね!
幼馴染みで寮の同室で昔のトラウマ抱えててとか・・・。麻倉くん可愛すぎます。昔から立花くんの事大好きだったのね的な。
絵とかも私の好みでしたので。肌色シーン少ないけどお話の内容的にはこのくらいで十分かなとか思います。
最後の所は曖昧に終わらせてますがその後のお話がまた素敵でした!
初心者の方もすごく読みやすい作品になってますのでよろしかったらどうぞ!!
表紙から匂い立つ不憫BLの香りを勝手に(笑)感じ、手に取ってみました。
色鉛筆で描かれたようなやさしいタッチ。
そして、書生服!!!!!(*ノωノ)ああ、スタンドカラー…いい!!
時代が時代だから、とっても切ない物語なのだろう…
こんな風に期待に胸をものすんごく(笑)ふくらませ、ページをめくると・・・
一冊まるまる表題作に割いたわりには、物足りなさを感じました。
(さいきんのちるちるのレビューで私こればっかりだぞ…大丈夫か…)
主人公たちに感情移入できないまま、読み終えました。
というのも、とにかく主人公二人が煮え切らず、途中縁あった人を
悉く蔑ろにしている印象があるからだと思います。
そして蔑ろにしながらも、最終的には流され、諦める理由にしている。
時代的にこういった恋愛が許されなかったというのを差し引いても
読んでいて、とてもモヤモヤしました。
終盤、なぜ地震が必要だったのか、疑問符が残ります。
おそらく、それまでほんと~~っに(笑)煮えきらなった麻倉が覚悟を決める為の
出来事でしょうというのは頭では解ってはいます。
解ってはいるのですが、これで立花と会えなかったら結婚してたや~ん(笑)
という・・・w
立花との事後に自身の心境の変化を語る麻倉の言葉には、重みがまるでないように思いました。
急に挿入されたエッチシーンも、あんまり萌えませんでした…
とにかく2人には、
「女性陣に刺されなかっただけでも、いい人生だったとおもうよ!」と
言ってあげたい(笑)
立て続けに3回も読み返してしまった。皆様の評価が高いのがわかります、「秀作」ですね。欲を言えばもっと読みたかった!重厚な内容だけに3巻位にしてくれても良かったのになあ。震災後の立花側の心理も見たかったし、 決断の後、立花はどれだけ待ったのかなっ、記念館に納められた写真の麻生の表情も気になるし・・・・素敵なご本でした。
私にとって初読みの作家さんでしたが、他の作品も評判いいようなので、追っかけてみたいと思います。
『玉響』と書いて『たまゆら』、この言葉の響きだけでもすごく素敵で
読み進めるとわかってくる、玉の響きがビー玉であることや
そのビー玉を手の中で擦り合わせて出る音だったりと、何とも情緒のある話です。
主人公麻倉は貿易商を営む家庭の跡取り。
子供の頃自分をいつも庇って、させてくれた近所の立花。
麻倉がずっと引きずっていた昔の記憶。
それが、なんでいつまでも心の奥に引っかかっていたのかがわかるのは
立花と再会してから間もなく。
なぜこんなにも、心にいつも立花がいてずっと引っかかっていたのか
立花から告白されたことによって、自分の気持ちに初めて気づき
立花が今でも持ち続けていたビー玉を見たときに、麻倉の中で何かがはじけた。
『玉響』・・・なんていい響き。
文学を愛して、作家を目指している立花ならではの表現。
訳が分からなくなりながらも、自分も立花のことを忘れられずにいたこと
立花が他の女といると無性にイライラすること
いろんなことが、麻倉を理屈や常識ではなく感情で動くことを教えているようで。
これから・・・というときに突然の別れ。そしてまた、二度目の再会。
お互いにその時はすでに、支えてくれた女性や婚約者がいた身でありながら
本能のまま結ばれる二人に、「女二人は捨てられたんかい?」
とちょっと突っ込みたくなりました。
その後、どういう経緯を経て二人は生涯を共に過ごしたのかははっきりわからず
合って言う間に何年も年月が過ぎ、すでに立花はこの世を去っているという設定。
残された麻倉が、立花の残した原稿を縁側で読み返す場面で終わります。
麻倉の結納前夜、再会して結ばれた二人はあの後「これっきり会わない」とでもなって
時代の流れや家のしきたりにのっとって、それぞれの道を歩むのかと思いきや
何もかも捨ててでも、愛を貫き通す、という選択に出た二人。あっぱれです。
あの時代、本音は違っても「仕方なく」その運命に身を任せるほうが多い中
自分の人生を自分で決めて後悔しない道を選ん二人ですが
その陰で、泣いている人もいるんだろうな・・・
二人が結ばれるところ、ホントに良かったです。
まあ、エロいと言えばエロいのですが
何年も何年も長いこと想い続けた末にやっと結ばれるわけですから
そりゃあ、もうそっこらじゅうにハートマークが飛んでそうそうなくらい
愛おしさでいっぱいになってて、きゅーんとなりっぱなしでした。
餞として、少しだけ結ばれた後の二人について描かれていますが
もう少し、二人の幸せなところ見たかったかな。
やっと結ばれたと思ったら、次はもういないなんて悲しすぎ。
一人の人間の生涯を描くには、時間の流れをどこかで
早送りしなければならないのかもしれませんが
その間どうだった?と詳しく聞きたくなってしまいました。
友人の松本くんも、いい味出してました。
自分も麻倉が好きなのに、麻倉の気持ちを知って優しく応援する。
自分の大切な人が幸せであるよう、麻倉のことを一番に考えている人。
ところどころ、ちらっちらっと麻倉君好き好きオーラが出ていました。
ようやく数年ごしの恋の成就を迎えるシーンに「良かったね」とBL読者としてジンとしました。
でも一方で、頭ではなぜか素直にこの二人を祝福できない自分。なんたる自己矛盾。モヤモヤするじゃないか!
ということで、もっかい読み返してみることに。
……あれ? 今度はモヤモヤがちょっとしたムカムカに。う、うーん?
しつこいな自分と思いつつもまたまた読み返してみる。
……ああ、とうとう二人の恋に共感できなくなってしまった……。
(以下、盛大にネタバレしまくりなので未読の方はどうか回避してください)
雰囲気自体はものすごく素敵です。
大正という時代設定といい、幼馴染との再会とか、友情と恋愛の揺らぎとか、身分差とか、ビー玉というアイテム使いなんかも趣があって。特に、ほのかに想い合う二人が「障害」を前に近づいては離れ離れては近づく関係性がいい意味でもどかしいし、その悲劇性にうるっとくるものがあります。
だけど、二人の行動を一つ一つ追ってみるとどうにも腑に落ちないのも事実なんです。
例えば、遊女の足抜けに偶然通りがかった立花が手を貸したというエピソード。
逃げ出すほどなんだから確かに遊女は可哀想なのかもしれないけど、立花は一体どこまで事情を把握してたのか。残った借金の督促に一家路頭に迷うことになったら? 身代わりに妹とかが身売りされたら?
もちろん単なる可能性の一つだけど、目先の不幸に同情することで新たな犠牲を生む可能性を考えずに手を差し伸べることは果たして優しさなのかな、という疑問があるわけです。
しかもそれが一目惚れのきっかけだったと花街の人間に語らせるとか、どんな皮肉かと。
それから、麻倉はどういうつもりで婚約したまま立花を探していたんだろう。
確かに麻倉にとって婚約は枷でしかない。そこは同情します。
でも相手にだって立場も感情もある。父親にとってさぞ衝撃だったろうし、彼女が麻倉をどう思っていたのかは知らないけれど少なくとも好意はあったように見える。幼い頃ならいざ知らず、伯爵令嬢の彼女にとっての年頃の5年はどれだけ貴重かと想像に難くない。対面だって相当傷つけられたはず。
家柄か財力か、どちらの家が実質上なのかは分からないけど、被害を被ってその尻拭いをするのは結局のところ周囲の人間でしょうに。
「ずっと待ってたんじゃないか」と言いながら、だったら何故他人の人生を巻き込むことの重みをもっと真剣に考えなかったのだろうかという点で同情できませんでした。
そして最も「へっ?」となったのが、尽くしてくれた相手をたった数時間で捨ててしまった立花。
はっきり言って人間性を疑う。何もかもを失った自分を生活丸ごと何年も支えてきてくれた相手でしょ? 作家にだってなれたわけでしょ?
そりゃあ勿論葛藤は見える。でも「最低だな」っていう(しかも行為中の)セリフに、自嘲以外の重みがどれだけ込められてるのか。少なくとも私には感じ取れませんでした。
この二人に共通する印象として、「中途半端」というものがあります。
全てを捨てる覚悟もなければ、きっぱりと恋を諦めてしまう潔さ、あるいは心だけで想いを通わせあうという自制心もない。潔癖さから、結婚しても周囲を欺きながら関係を続けるという悪者になる度量もない。
そんな二人の中途半端さが、結果的には却って他人を巻き込み傷つけたという意味でとても残酷だと思うし、実はずるいとさえ思う。
人間だからずるさも仕方ない。でもそのずるさが何となく綺麗に描かれているように感じることが居心地が悪いのです。
そして作品を通して、極力修羅場が排除されてること。
恐らく作品の雰囲気のために敢えて省いているんだろうけど、周囲の犠牲の上に成り立った成就であることの重みを示すためにも、個人的にはある程度の描写が欲しかったです。報われる涙を描くなら、報われない涙も描かれてしかるべきじゃないかな。
ビー玉を欲しがる子供のため、学生時代の麻倉が瓶ごと割って取り出してあげるシーンがあります。
ビー玉を手に入れて満足した子供たちは、砕け散った破片に見向きもせず走り去っていく。
そんな子供の後ろ姿に麻倉は、かつての自分たちに思いを馳せても、粉々に砕けた瓶の残骸には目を向けません。
私にとっては、まさにそんな作品でした。
ゆき林檎先生はちるちるでもランキング上位にあった、マジックメールチョコレートで知り、細い線と言葉に表さずともキャラクターの表情から伝わってくる心理描写に惚れ込みました。
今回の玉響は、幼馴染に淡い恋心を抱きつつも同性愛に対する世の考え方に苦悩する青年たちのお話でしたが、私が一番魅力を感じたのは、お世話になった女性になんの気持ちも返すことができずに最悪だ、と言いつつも本当に愛する人と生涯を共にしたという幸せ。
これこそが究極のBLだな、と勝手に思いました(笑)
女性キャラには申し訳ないですが、同時収録の「餞 はなむけ」の1P目、立花が麻倉に後ろから抱きつくシーンは、なかなか本編では見ることのできなかった二人のカップルらしい姿があり、選んだ道の先にあった幸せな日常を垣間見た瞬間な気がしてすごく嬉しかったです。
恋愛以外の見どころもたくさんあり、小物や街の情景、時代によって変わっていく人物たちの服装なんかも丁寧に描かれていて満足な一冊でした。
絵の雰囲気、表紙や帯のデザインに惹かれて購入しましたが、とてもよかったです。展開は王道と言ってしまえば王道ですが、無理のないストーリーと起承転結がしっかりとそろったよいものだったと思います。一冊で一つの話なので、展開が早いということもなく、二人の心情の変化をしっかりと味わえます。この作品は、他のものに比べてセリフのないコマ、絵のみで心情の変化を表す箇所が多かったように思います。モノローグなどで書かれるより雰囲気があり、とても素敵だと感じました。濡れ場は少ないですが、一冊通して作画はとても綺麗ですし、物語も趣のあるもので、ふとした時に読みたくなる一冊だなあと思います。
個人的な感想ではありますが、私はあのなんとも言えない終わり方がとても好きです。二人について想像が広がりますし、誰もいない最後のコマには二人のたくさんの時間が詰まっているようで感動しました。
本当に素敵な一冊です。こういう漫画に出会ってしまうから腐女子はまだまだ卒業できませんね笑
作中に万葉集に収録されている歌が出てくるのですが、それの意味がわかればよりこの物語を深く楽しめると思います。しかし、ミスかわざとそうしているのかはわかりませんが万葉集には〜昨日の夢〜ではなく、〜昨日の夕(ゆうべ)〜となっていたはず。(間違っていたらすみません)夕の方の意味でとったほうが自然なので、おそらくミスだとは思いますが…
とにかく、気になった方は読了後にでも読了中でも歌の意味を調べてみることをお勧めします。
後半、おもわず「「ナンデヤネン!」」と叫んでしまう。
もこデス(ノД`)・゜・。
展開は、まぁベタっちゃベタ。
この作家さんの感想書いてるときは、毎回そういってる気がしますが・・。
お話は大正時代。雰囲気あってすごくヨイ。
というか、この漫画雰囲気系と私は思って読んでるんだけどどうなのでしょ。
すれ違ってすれ違って、すれ違った末に~というお話ですね←ワカリニクイ
好きなのに結局何年もすれ違い、会うこともままならず。
それでも忘れられなくて。
そんな月日がもどかしいのであります。
受が健気なのがまたホロリといたしますな。
それなのに!!!な冒頭「ナンデヤネン!」につながるわけですが。
うん。結局読後の感想としては結局雰囲気漫画だったかなという雑感。
せっかく、これだけ引っ張ったのに、終わり方がサラっとしすぎてて妙な肩透かしでした。
もったいない!や、これがこの作家さんのラシサといえばそうなんですが。
もうひとついえば、個人的にはもうちょっと攻が頑張ってもよかったかなと思ってみたり。
攻にオスの匂いがしなさすぎたのもちょっと残念でした。
とはいえ、1冊まるまるの読みきり感、雰囲気すごくよかったです。
ありがとうございました
時は大正、全寮制の旧制高校に通う麻倉(受け 表紙左)と立花(攻め 表紙右)の、恋を貫いた生涯を描いた作品です。
時代物といっても堅苦しさはなく、カプ2人も、今どき風の細身で甘いマスク。
受けの麻倉は、ハーフという設定です。
この時代ならではのレトロモダンな雰囲気も出てるし、旧制高校の自由な気風も(モブながら褌姿も)ちらーりながら描写されていて、いい感じに大正浪漫が味わえます。
ただ、この作品の最大の魅力は、「玉響」なるアイデアのすばらしさ。そこがもう圧巻という気がします。
冒頭、ラムネを2本買って立花の家を訪ねた麻倉は、縁側で女と睦み合う立花を目撃し、動揺して逃げ去ります。
麻倉を追って庭に降りた立花の足元に、割れたラムネの瓶と、中から転がり出たビー玉が二つ。
その二つのビー玉を、立花は大切に懐に忍ばせて、その日以来会えなくなった麻倉を思い続ける・・・
ふたつの玉のぶつかり合う音を「玉響」と表現するあたり、作家志望の立花らしい。
彼にとってそれは、自分と麻倉2人の魂が、惹かれあい、響き合う音色なのでしょう。
このエピソードこそが、この作品の仕込みの9割ではないかと。
ここさえ固まれば、あとは、作者は要所要所でビー玉をちらつかせるだけ。
それだけで――あら不思議、2人の間に宿命の糸が見えてくるんですよ。どこにも描かれてない赤い糸が。
たとえどんなに離れていても二人が再び巡り会い、ハンパない障害が二人を隔てていようともきっと結ばれる。もう、そういう確信に支配されてしまうんです。
ともに高校生活を過ごした二人に別離が訪れ、紆余曲折の末再会した時には、立花にはすでに内縁の妻が、華族の跡取り息子である麻倉のほうは結納寸前のフィアンセが。
どれだけ屍の山を築けば二人は結ばれるのか!!!
・・・な、腕が鳴る(?)事態なんですが――
なんと、そこはスカッと全面カット。
でも、全然OKなんです。
何故なら、2人が結ばれるのはもう、宿命なんですもん。宿命な時点でプロセスの描写は不要なんですもん。
はい、これ玉響マジック。
お見事です!
しかし、ちょっと気にはなります。
立花と麻倉に捨てられた女2人、その後どうしたんだろうなーと。
2人とも、さんざん気を持たされ、引っ張られた挙句にポイですから、もういいトシだったんじゃないかなぁ。。。
妾腹の子で、本来なら日蔭の身であるはずの麻倉を嫡子として育てた父親は、彼に裏切られてどんな思いだったんでしょうね。
2人の前に立ちはだかる障害を乗り越える場面は一切描かれなかった代わりに、周囲の人たちを犠牲にした上で手にした幸せ、という懺悔の想いを、2人に少し見せてほしかったような。
まあ、BLでは攻めまたは受けに、
「おまえじゃない!」
と一言で切り捨てられて退場させられるアテ馬女性がわんさかいますけども、古き良き時代の紳士である2人には、ポイ捨てはしてほしくなかったですね。
ラムネから飛び出したガラス玉がキーアイテムになるこの作品。
ラムネのノスタルジックで清涼感あるイメージも、この物語にピッタリです。
さらっと甘い作品だけに、濡れ場には期待してなかったし、むしろそれ以外の場面に萌えをもらいました。
ただ、「餞(はなむけ)」のソフトSMなワンシーンは、それまでの純な2人に似つかわしくない分、意外性に大萌え♪
その場面そのものより、立花の
「好いた相手を攻め立てて×××」
という直球なセリフにドッキリ(≧▽≦)でした。
立花って純文学書いてるイメージでしたが、意外にポルノ小説家だったのかも?
yoshiakiさま、こんばんは。
玉響マジックというキーワードでまとめたレビュー、
大変面白く拝読致しました。
>退場させられるアテ馬女性がわんさかいますけども、
古き良き時代の紳士である2人には、ポイ捨てはしてほしくなかったですね。
全く同感なのですが、それ以前に現実的な問題として
あのあとお菊さんはどうしたんでしょう?というのが、私の疑問です。
雪も降っているのに……
今と違ってタクシーという訳にもいかないでしょうに!
読んでいて、ん?と流せずに気になったのでした。
久々に、身震いしました。
とても素敵な物語に、絵がハマってて、こう言うのが読みたかった!と鳥肌。
クライマックスの一夜の表現がとても素敵で、苦しい恋慕の箍が一気に外れて、
報われた感に包まれて幸せでした~
なんなら、3巻くらいの内容でも良かったのになぁ、、、
もっと読んでいたいふたりでした。
表紙の薄い緑の儚さと、旧制高校生の恋という萌えポイントマックスな裏表紙の解説に、惹かれて手に取ったのですが、めちゃくちゃはまってしまいました。
主人公麻倉の純情で清廉な性格も、立花の社交的で誰にでも優しい性格もツボにはまり、この時代物としては珍しく、ほのぼのとした清涼感で終わっているのも嬉しかったです。物語の小道具でラムネとラムネ玉(ビー玉)が出てきますが、これがうまく使われていて、読んだ後ラムネのぱちはちした淡いノスタルジックな感傷に浸ってしまいました。
文字での説明は最小限にとどめ、登場人物の目の動きで物語が進むのは、マンガの醍醐味だし、より深く主人公たちの心の動きを感じることができます。だから余計に、立花が寮を去る前に麻倉に取った行動も、二人がはじめて結ばれるところも、エロとかエッチと言う言葉で表したくないぐらい、綺麗で、美しくて、儚いです。
このように2人の世界にどっぷり浸かれるのは、このマンガが余分なものをばっさり削り落としているからだと思います。麻倉は一目でハーフと分かると言う設定ですが、絵では全く分からない。その他貿易商の一人息子、伯爵令嬢との見合いなど2人の障害になる設定はいっぱい出てきますが、それらは掘り下げられていません。この辺のことを丁寧に描写していたら、同じような結末にたどり着いたとしても、読者には嘘が見えて共感できないイタイ作品になったと思います。
物語ですから歴史に忠実でなくてもよいのですが、彼らの過ごす未来を私たちは「歴史」として知っています。それとあまりにもかけ離れた場合は、物語自体に不信感が生まれます。それだけ麻倉はたくさんのものを抱えていますし、この物語の設定は時代的にも、つっこみどころ満載です。でもそれを気づかせない(気づいたとしても許せる)勢いをこの作品は持っています。それは、絶妙なバランスで釣り合っているヤジロベエのようで、ある種奇跡の作品です。
でも、この作品に欠点が無いわけではありません。ペンタッチや登場人物の表情など、すごく好きですが、絵に難があるところがあります。背景や、人体のデッサン、構図にそれはどうなの?って思うところが、いくつか見られます。しかし、これからの作家さんですから変わっていくと思いますし、今後の活躍が楽しみです。もし、今後彼らについて描かれるのなら、「純情で清廉な麗人と妄想にふけっていた」時代の立花が見てみたいです。でもこれは麻倉に捧げたものだから、門外不出かもしれませんが。
この本1冊全部で1つのストーリー。
絵の端正な雰囲気と大正時代設定のストーリーは相性がとてもいい。
学生寮や遊廓のエピソードもこの時代設定だからこそ、他の時代や、ましてや現代を舞台にしたら、なかなかこんなには二人の関係を描けない。
いろいろな物に縛られた不自由な時代にあって、一時の自由を謳歌する学生時代。
お話に登場するキャラが絞ってあるところがいい。
お話に関わるのは立花と朝倉、朝倉の友人が一人、立花の女が一人。
二人が再会するたびに、
あのころ好きだった。
今でも好きだ。
って、その事しか描かない、
その潔さがいい。
その後のふたりの描き方も、想像の余地がいい。