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実力派・えすとえむが端麗な筆致で鮮やかに描く、異色のラブストーリー集。
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
表紙でおわかりの通り、ケンタウロスにまつわる短編集。
仲良くさせていただいているレビュワーさんからオススメされた本作、表紙だけはいろんなところでお見掛けしたことがあったのですが、なんと「いいね!光源氏くん」(2020年ドラマ化) の作者さんだったのですね~。
マンガ版では笑わせていただきました。
それにしても本当に馬体が美しいですね。
線が粗くて時々顔の作画が不安定なこともあるけど、基本的に非常に高い画力をお持ちなので、表紙と最初の5ページまでの絵を一目見るだけでも大いに価値があります。
ケンタウロスは人間と違って寿命がとんでもなく長いので(もともと空想の生き物だからか?)、基本、人間と添い遂げることができません。
ゆえに、非常にせつない話も多いですが、1話目の冒頭がシュールなのはもちろんのこと、いろんな雰囲気のBLがここまでまんべんなく楽しめる作品はそうそうないかと思います。
個人的には
「Leopard」の短髪イケメンさんと
「Bay Silver」褐色肌 金髪ロン毛さんが好きです。
TKBもこの場合、白抜きです。
あとやっぱ戦争にまつわる話(羊の方)が一番心に残りましたし、好きです。
とにかく試し読みしてみてください、一気に引き込まれること間違いなしです、そしてえrいです。
ただのファンタジーじゃないです。深いです。
表紙のイメージ覆りますから。
こんな画力の高いケンタウロスBLなんてなかなかお目にかかれないのでぜひ。
※一部嗜虐的な描写があるので注意。
昨夜、何気なしに目に入った超有名某魔法学校の映画
その中にケンタウロスが出ていて何故か夢にまで出て来たのでwこの作品を思い出し、引っ張り出して読み返し
私が読んで来たそんなに多くはないファンタジー作品の中でも群を抜いて異色中の異色のケンタウロスBL‼ (。゚ω゚) …⁉
今となっては何でこの本を買ったのか?は覚えていないのですが今、読み返して思う事は買っておいて良かった、とシンプルに思う良作です
先ず、何と言っても画力が怪物!!
超絶技巧の模写力が高いとかではなくて(低いって事でも勿論ナイ‼)描写力がとにかく【プロってる】んです!!!
カッコいいんですよね、このテイスト!
ただでさえ「馬」のバランスって難しそうなのにそこに架空のケンタウロスが動く訳ですからね、、、半端な画力じゃこのカッコよさは到底表現出来ないんじゃないかな?ってド素人の私は素直に様々なケンタウロスを見れただけでも見るべきものを見れた満足感を感じます
そして肝心のお話しは6編の作品集(内1編は3章構成なので章で言えば8章あります)設定世界観もトーンもどれも唯一無二
現代もあれば昔もあるし、和も洋も、大人も子供も、コミカルもシリアスも、ほっこりもエロスも……贅沢じゃないですか???
はい。贅沢この上ございません‼
高い画力で描かれるカッコいいケンタウロスBLの世界
分かり易い俗物的な表現では描かれていないので商業的なBLとは違い、少し同人作品的要素の高い作品なのかも知れません
なので読み手は選ぶ作品なのかも?ですが時代の経過を感じさせない普遍的な「愛」を感じる作品をお探しの際にはおススメしたい作品です
どのお話しも大好きなのですが構成の流れに心が乱された2編を軽くご紹介
幼馴染みケンタウロスの「Chestnut」は幼少期の約束だった大きくなったら背中に乗っけてあげる、という流れを僅か8Pに描いたスーパー短編
その限られたページで描かれる子供ケンタウロスのちょっと拗ねた表情や成長した青年ケンタウロスのはにかみ具合、そしてサラっと挟まれる笑いのエッセンスなどとにかくケンタウロスのかわいさの魅力と幼馴染みの人間の青年とのこれから、を際限なく妄想させて貰えるすごくぴゅあな短編
そしてそんなほっこり短編の後が「Black and White」
ケンタウロス2人と人間1人の3Pもの!!
とにかくセリフもモノローグも最低限、これはもぉ魅せる為の短編!
すっごく詳細を描くような絡みじゃないのに…だからこそなのか?先生の高い画力と相まって淫靡に見えて仕方ない……///♡///
この高低差あり過ぎの緩急がエゲツない構成に序盤から何かずっとドキドキして読み進みます
そして中盤から終盤に掛けてグっと更に胸を掴まれていく…
ファンタジーと言うより文学的な薫りのするような1冊です
そんな作品に無粋ですが一応お伝えしておきますが…
普段私が(*´Д`)ハァハァ喜ぶタイプのエロではなく”エロス”です!なので獣姦とかっていう感じとは少し違いますのでその辺は心配もご期待もそれぞれかも知れませんので、、、修正の不要なエロスである、という事を書き添えておきます
短編集。胸郭が2つあるけど心臓含めた内臓も二個ずつあるんだろうか。
人馬と人間が同じ世界で暮らす世界線、片方が使役されてるわけでなく平等に権利があります。
物語を練るよりも絵でみせるタイプの話でした、戦国時代?の話が結構好きです。
人馬が走りながら弓を射る技術を身につけたら最強の兵隊になれそう。
どのページの作画も繊細で読み応えあります。
絵がますますかっこいい。
筆のような線もいい。
表紙、ケンタウロス、扉絵などのデザイン面も美しいです。
扉絵のインデックスとしおりひものデザインいいですね。しおりひもは思わず本物?と触ってしまいました。
equusは馬の学名とのことなので、事典ぽい作りなんですかね。
最初のお話が現代の日本で、普通の青年かと思いきやバンに並走する姿にビックリするわ(表紙でわかっていたはずなのに)かっこいいやら、痺れました。
先生の画力とセンスをもってすれば、ケンタウロスが様々な時代や国にいる物語がさほどファンタジーファンタジーに感じないのがすごいです。
絵と構成の説得力!!
先生の絵は、画力、構図が好きなんですけど、動きも鮮やかに感じられるのがすばらしいと思っていて(バレエ、ダンス、闘牛など)
本作では特に、Leopardでケンタウロスが荒野を駆ける疾走感がいい。
彼が少年の元を去る時〜戻ってくる見開き(めちゃくちゃかっこいい)〜2人(頭?)いて彼と少年が抱き合うラストに痺れました。
ケンタウロスは簡単には死ねない悲哀や人間との絆、エロスもあり、読み応えありました。
完全に好みですが(5☆満点)
すごい ☆☆☆☆
面白い ☆☆☆☆
内容が好き ☆☆☆
絵が好き ☆☆☆☆☆
キャラが好き ☆☆
萌える ☆☆
非BL作品扱いの単行本ですが「はたらけケンタウロス」を読むとさらに楽しめると思います。
もちろんこちらだけでも!こちらも真中心のBLかというと、ニアBLの作品も多いかもしれない。
少しですが馬の交接シーンがあるので、苦手な方はご注意を。好きな人から見たらなかなかないBL漫画で感服ですが。
ケンタウロスというだけでかなり異色で捻った物語が作れますが、寿命設定まで加わったら心抉られるしかない。共に生きることは難しくても、それを受け入れたり、家に仕えたり、思い出に生きたり、味わい深い短編集です。
世界観が本当に素敵ですね。えすとえむ先生のタッチにもよく合っている。関連作品に非BLの『はたらけ、ケンタウロス!』がありますが、世界観が同じなだけで、あちらで登場したキャラがこちらにも登場するということはありませんでした。あちらはケンタウロスと人間との健全な絆を描いたもの、対するこちらはケンタウロスと人間、もしくはケンタウロス同士の愛を描いたものということですね。私はこの独特の雰囲気が好きなので、そこに恋愛的意味の愛が存在しているかどうかはさほど重要には感じていませんでした。でも、やはり性愛を含むとぐっと内容が濃くなりますから、あちらとは種類の異なる楽しさを味わうことができました。
一番のお気に入りは『Leopard』。ケンタウロス同士の愛が大前提にあって、そこに片方のケンタウロスが引き取った人間の男の子も関わってくるストーリーです。ケンタウロス達が大人の恋愛を繰り広げるのをただ見ていることしかできない男の子。私はこの子目線で読んでしまったので、自分を育ててくれた愛するケンタウロスが再び戻って来てくれるのかとても不安で。でも、彼は戻って来てくれたんですね。この男の子に対しても、彼はきっと深い愛情を持っているのだと信じたいと思いました。とても短いのだけど、なぜかすごく印象に残る作品でした。
ケンタウロスというギリシャ神話で生まれた半神半獣のBLということで、表紙を見かけた時にかなり戸惑いましたが、最初のエピソード「Dun Black」で思わず泣いてしまってから一気にこの作品の世界観へと引きずり込まれました。
とくに気に入ったエピソードが下の二つ。
「Dun Black」
大学生×大学生ケンタウロスの話。
ケンタウロスは長生きで中には鎌倉時代から生きているものもいるらしい。
だから人間の友達が死んでも彼らは生き続ける。その悲しみを避けるために人間に近付かないのもいるし、わざと忘れるようにする人もいる。
でも忘れたくないなぁ・・・しんどくても全部覚えてたいなあと答えるケンタウロス。
愛した人がやがて消え去っても生き続けなくてはいけない定め。
この大切なひとときを彩ったディテールの数々を、やがていつの日か何度も何度も反芻する時が来ることを思うと、穏やかな表情に隠れたそのせつない覚悟に涙が止まりませんでした。
「Gray」
お殿様と彼に仕えたケンタウロス(春駒)のお話。
主従関係にあった二人の絆と別れ、そして現在にまで脈々と繋がれた末裔に寄り添う姿。
そして今なお思い出すのはかつての主君。1000年近くに及ぶ絆と愛。
人間と異なる寿命の長さを持つケンタウロス。殺されるか悲しみに心が壊れない限り死は訪れてくれない。
残して逝くものと残されるもの、その別れや絆がなんとも切なく余韻の残る描き方で表現されていました。
時代設定も現代から昔、お話の舞台もさまざまに富んでいて、パーカーを羽織ったもの、甲冑を付けているもの、何も着衣をつけていない野生のもの、とバラエティ豊かなケンタウロスを見ることができます。
まさかの絡み、ケンタウロス二人と人間一人という3Pまであり(!)目が点!になりましたけど獣姦が地雷の私でも大丈夫でした。
視覚的にとにかく美しい!
えすとえむさんの絵だからこその、このケンタウロスの魅力だろうなと。
ページをパラパラ見ているだけでここまでウットリ出来る作品もそうそうないです。
えすとえむさんのもう1冊のケンタウロスモノ(「はたらけ、ケンタウロス!」非BL)は全て現代が舞台のお話ですが、こちらは時代も国もバラバラなので、よりバラエティに富んだケンタウロスが楽しめます。
トーンもコミカルなものからシリアスなもの、非常にエロティックなものまで様々。
ちなみに表紙の美男2人(2頭?)のお話は、人間1人を交えたまさかの3Pモノでした。びっくり。
他で直接の行為描写があるのは一番最後に入っている3部作の『Bay Silver』のみ。
前述の3Pのお話以外はどれも人間とケンタウロス、またはケンタウロス同士の、心にじわっとくる絆の物語です。
最後の『Bay Silver』にやられました。
猿轡と拘束で奴隷のように扱われ、時には見世物にされながら生きるケンタウロスのお話。
神話上の生き物であるケンタウロスに寿命という概念はなく、殺されるか、哀しみに心が壊れてしまわない限り死は訪れない。
想像もつかないような長い時間の中には愛する人との耐え難い別れもあり、けれどその深い哀しみでも死ぬことは叶わず、ならば殺してくれる人をと、手酷い扱いに甘んじてその時を待つケンタウロスの生き方があまりにも悲しい。
だけどその痛いストーリーの先にはしっかりと光射す未来が用意されていました。
寿命がないこと、寿命があること、それぞれの幸せと不幸せ、それに対するえすとえむ流のアンサー。
さすがは愛と死と生を巧みに描かれる作家様。
最後を飾るに相応しい、とても美しい余韻が残るお話でした。
そしてこの最後のお話に出てくるケンタウロスが、美しいケンタウロス達の中でも殊に美しいんです!
えすとえむさんの素晴らしい画力に惚れ惚れします!
実は発売当初からかなり気になってはいました。
でも突飛な設定に買うの躊躇うこと数年←
とうとう購入して読んでみました。
…うん、なんでもっと早く買わなかったかなー。
タイトルのequusってどういう意味なのかなー?って思って検索したら「馬」だったorz
それはさておき、表紙見ても分かるようにケンタウロスの恋物語です。
因みにケンタウロス=ギリシア神話中、上半身が人間で腰から下は馬の形をした種族のことです。
でもここに出てくるケンタウロスの生きる場所、時代、人間との関わり方は様々です。
『Dun Black』大学生同士
『Chestnut』幼馴染み(現代)
『Black and White』乗馬で散策中に遭遇
『Leopard』羊飼い(ケンタウロス)と人間の子ども(羊飼い見習い) 平安末期~ 洋風
『Gray』殿(人間)・その子孫と腹心(ケンタウロス) 和風
『Bay Silver1/2/3』富豪の息子(人間)と飼われる者(ケンタウロス) 洋風
個人的に『Leopard』と『Gray』が特に好きです。
ケンタウロスといえば西洋ってイメージだったんですが、『Gray』の舞台は思いっきり戦国時代の日本。
甲冑着て弓とか背負ってますよw
長命で人とは異なる時間を生きるケンタウロス。
だからこそ子々孫々まで仕えることもできる。
残して逝く者と残されていく者…どちらが辛いんだろう。
どの内容も素晴らしかったし、特殊紙に箔押しカバーのデザイン表紙はなんだか上質の絵本の様。
そしてどの話も読後の余韻がいい。
何の先入観もないまま、友人に薦められて読みました。びっくりびっくり、人間とケンタウロスの恋模様短編集でした。人外ものを本当に読んだ事がなかったので最後まで読めるか不安でしたが、独特の美しいイラスト・洗練された台詞・時代も場所も違う十人十色の恋模様にすっかり惹かれて最後まで楽しめました。
読後はショートムービーを見終わった後のような感じでした!
文字が少ない漫画が読みたい、ちょっと変わった設定の漫画が読みたい、癒し系BLが読みたい方におすすめです。
こちらは笑○飯の漫才を思い浮かべてると勿体無いオムニバス作品。
鎧や羊飼い、ケンタウロス同士のセックスに混ざる人間。現代の人とケンタウロス、富める者といっとき愛を交わしたケンタウロス。
ケンタウロスは長く生きる。
人とは時の重みが違うから、もし出逢って、心を魂を奪われてしまったら。
どちらがつらいだろう。想う人を残していくのと、残されるのと。
たとえいっときでも、出逢いたかった人だ。出逢えて、奪われて、死んでゆく。
それだけのこと。人もケンタウロスも関係無いんだなぁ。
えすとえむさんの画力の高さは馬、じゃないケンタウロスでも解りますが(羊も見事!)、個人的には戦国時代のお話が好きなので、和モノを読んでみたい。
見えてるものがたぶん違うんだろうな。
山下和美さんの「不思議な少年」のような読後感。
誰かと出逢う為に生きているのだとしたら、ケンタウロスに出逢いたいと、結構本気で思いますよ、読んだら。(個人差が有ります)
だって何かえろいんだもん。
『はたらけ、ケンタウロス!』と同じく、
ケンタウロスと人間が共生する世界でのオムニバスだが、
ギャグテイストのあちらとはかなり異なる雰囲気。
まず上質の絵本のような、非常に美しい表紙に目を奪われる。
良作ともアイデアやストーリーの秀逸さは勿論なのだが、えすとえむさんの高い画力あればこそ。
全8編、それぞれ馬の毛色の名前から取られたタイトルがついている。
ケンタウロスと人間が共存する日常の話から、
よりドラマチックな種族の違いによる切ない運命を描いた話まで。
美しく自由なケンタウロスに憧れる人間、差別する人間、焦がれて所有しようとする人間…
人とは違った途方もなく長い寿命を持つ事による哀しみ…
争い、別れ、主従、そして絆。
非常に官能的で魅力的な作品だった。
このBLがすごい!でも紹介されていて、ケンタウロスという新しいジャンル、人外萌えの私にとっては手に取らざるを得ない作品でした。
そのためか妙に期待してしまっていて、読んだ後に満足しませんでした…
もしえすとえむ先生がケンタウロスを長編で描いていくれていたなら…それはそれはもうこの上ないものとなったと思います。短編、というのがあまり感情移入できない原因です。しかしえすとえむ先生の目のつけどころには毎回驚かされます。これからも先生を追いかけていきたい所存です。
最初、ケンタウロスと恋ってどういうことなの...と興味本位で購入してみました。
ですが、案外切ない感じの描写が多く、新鮮でした。
はっきり言って、最初はちょっと戸惑いました。
なんの違和感もなくケンタウロスと共存してるのか、
人間と違う扱いなのか、なんなのかよくわかんないな。と思ってました。
しかし、Leopard を読んできたころには慣れて、
むしろしっかり約束を果たして帰ってきたケンタウロスに感動しました。
BLらしさというものはこの話ではちょっと違うと思うのですが、
とても印象に残る話で、名前で呼ばないところも素敵だと思いました。
そこから、Gray Bay とSilver も両方すごく面白かったです。
Gray はケンタウロスが長い間生きたからこその視点で終わっていて、
切ない話だったのですが、暖かい気持ちになれました。
Silver は全部面白かったです!
奴隷っぽい感じはあまり好きではないのですが、
最初からケンタウロスのことを好きになっていたというところや、
最後に名前をもらいに来る描写が本当に美しくて、
読み終わったらまた読み返す、という風にして何度も読みたくなる本でした。
ケンタウロスって萌えれるのだな。
今まで生きてきて ケンタウロスって言った事も無いよ。
もちろん 興味なんて無かったさ。
それがそれが ひっくり返ったね。
好きになったよ。
作者のケンタウロス愛にやられちまった。
私が一番ガン見した所は
人×ケンタウロス×ケンタウロス (異種3P)
じっくり見たが どうなってんだ?
でも すごい気持ちよさそうなんだよ。
馬の下半身だから 安定感あるしね。
競馬場に行った時 ガン見してこよう!
生き続けるケンタウロスと、死にゆく人間たち。
異なる種族の、恋愛というより愛そのもののお話です。非常に切ない。説明しがたい空虚な切なさでした。
読後感がなにかに似てるなと思って考えたんですが、宇宙の果てしない広さと自分の小ささを引き比べたときの感覚に似てるなと思いました。
愛した人が死に、愛した人の子供が死に、その孫が死んでもなお自分は生きている。いつ死ぬかも分からない。
ここで語られるどの物語も、ケンタウロスの一生を描いたものではないです。ケンタウロスの長い長い一生の途中の一コマです。でもその「ケンタウロスの途中の一コマ」は「人間にとっての長い長い一生」なのだ。
文字で説明するとたったそれだけのことなんだけど、実際に読むともう虚しいというか、切ないというか、とにかくたまらない焦燥感みたいなものがわいてきてしまう。なんだろうこの感覚は。
悲しいのは、ここで描かれるケンタウロスは「ヒト」を好きになってしまう種族なんだよね。好きだからヒトと関わり、忠誠心をもってヒトに仕える。逆に、そうなるのがつらいからこそヒトと離れて暮らしたりもする。
なんだろう。
とにかくすごいものを読んでしまった気分です。
すべては途中なのです。
彼らは今もなお、そしてこの先もずっとずっと生きている。愛した人間たちの記憶を抱え持ったまま、ずっとずっと生きている。人間が骨の欠片まで塵になってもなお。
うああ!たまらん!!
「はたらけケンタウロス」はさっぱりした雰囲気でしたが、こちらは大人の雰囲気・空気描写のある作品です。
同人誌発表のお話をまとめたものなので、自由度も高く本当に好きで描いたんだなぁと感じるお話ばかりです。
性描写があるといってもどぎついものではなく、えすとえむさんの作品特有の映画のワンシーンを切り取ったようなざっくりエロです。
同じ時間を共有しても必ず別れが来る切なさを持って生きるケンタウロス達のお話。
装丁も、箔押し加工が施されていたりとても綺麗な一冊です。
ケンタウロス。
イギリスの某魔法学校の童話くらいでしか、その存在を認識したことはなかった。
ML(BL)ジャンルとコラボするとこんなにも存在感のある芸術作品になるのか!と目から鱗。
それも著者のえすとえむさんの力量の高さがあればこそ、一つの作品として仕上がっているのかもしれない。。
かの人の初期の作品は何となくbassoに似たものを感じていたが、
最近はそんなこともなく、
むしろこのマンガで近年のBL作品の中から一つ頭飛び抜けたような印象を受ける。
まさに「アタマ」勝ちである。
読中の空気感、イラスト、ストーリー全てにおいて素晴らしい。
現在、もう一冊「はたらけ、ケンタウロス!」も他社から刊行されているが、それもおすすめ。
そちらは笑い多めの作品である。
異色だ異色だと言う声につい臍を曲げて
読まずに措いておりましたがふと気紛れに
手に取り、引き込まれる様に貪り読みました。
率直に申しますとこの一冊を貫いているのは
JUNEの世界観ではあるまいか、と。
ただ美意識に基づいた物語がそこに在り、
そしてそれは能書を開陳される事なく
鑑賞されてゆくのです。
理詰めで愉しむべき一冊ではありますまい。
ただ語りに身を委ねて彷徨うべきなのでしょう。
恋愛が科学で説明出来るようで出来ないと
言う様な、そう言う色合いの物語なのでしょうから。
えすとえむさんは好きといっても雑誌で見るだけ、ましてやケンタウロスは前作も読んでおらず未知の領域でした。
表紙と装丁に惹かれ、また初めて触れるジャンルということで購入しましたが、結論から言いますと大当たりです(笑)
最初はほのぼのから始まり、進むにつれ慣らされているかのように静かになっていき、ラストでは二人を残すように静寂が敷き詰められた、そんなイメージです。
最後の1ページからまた物語が始まる…命が長い故に繰り返す孤独と出会いがひしひしと感じられ、悲しいとも虚しいとも違うすうっとした感情になりました。
帯『ケンタウロスと恋をする-。』
同人誌作品を集めた一冊。
ケンタウロスが出てくる短編ですが、それだからかそれぞれ色んな世界観とカラーに満ちています。
各ストーリーも抜群に素敵なのですが、何より目を奪われるのはケンタウロスの走る姿の美しさ!その躍動感の素晴らしさと来たら素晴らしく美しいの一言!
自分は漫画は漫画が上手ければ画力はそれ程には気にしない方なのですが、流石にこの美しいフォルムはえすとえむさん並の画力を持っていないと表現出来ないでしょうなあ。
彼等が走る姿を見るだけでこの本を買って良かったーー!と思える位のケンタウロスの美しさです。
長い寿命を持つケンタウロスと人間との恋、そして繋がり。
どの話も読み手に心地良い余韻を残します。
そしてともかくケンタウロスが美しい!ケンタウロスってこんな美しい生き物だったのか!!と感激しました。
同人誌発表だった話を収録されているという事で、前作よりも制約のない自由度が高い気がします。
前半はとくに冒頭に収録されている作品は『はたらけ、ケンタウロス!』のノリに似ていて、テイストも軽めの可愛い恋愛といった雰囲気ですが、今作品はそういった軽いノリの作品ばかりではありません。
冒頭収録の話と、巻末3話にわたって描かれている話では、漂う雰囲気も全く違ったものになっていました。
まさに、私の苦手なえすとえむさんワールド!しかし、一度読み始めるとかなりのめり込む作品です。
今はもう、苦手ではない、と言える気がします。
春駒のお話が一番好きです。
この作品は『はたらけ、ケンタウロス!』の中の靴職人のケンタウロスの話のように、人間とケンタウロスの寿命の違いの対比が切なく、でも平安末期の世から現代の『今』を生きる春駒が仕えた殿の血筋の元に未だ寄り添い見守っているのだ、今なお結ばれている見えない主従関係、この流れが凄くじんわりしました。
正直に申しますと、流鏑馬の装束に大変萌え萌えさせていただいたというのもあります。
もうひとつ印象に残ったのは巻末にかけ3話で描かれている『Bay Silver』です。
ケンタウロスに取りつかれた父親、その父親が無くなり父親が奴隷として扱っていたケンタウロスを受け継いだ息子。
魅了、そして束縛と解放のお話です。
解放されたいと願うのは、人間もケンタウロスも同じな筈なのに、束縛されることを選ぶ。
逃げようと思えば逃げられたのに、逃げずに傍にいるケンタウロスと、そんなケンタウロスに父のようにはと思いながらも魅了される人間。
そしてふいに訪れる解放で、ケンタウロスは自由を手に入れるのだけど、結局は数年か、数十年後かまた子を成しそして人生の終わりに近づく人間の元に姿を現す。
そして、名を貰い、息子の傍にいることを望む人間の望みを叶える。
手に入れた自由を手放し、束縛を選ぶ。厳密には、自分で選んだのだからと思う気持ちで束縛ではないのかもしれないけれど。
血に縛られているようにしか思えないのでした。
今回はケンタウロス×ケンタウロスに人間が混じってのエロスなシーン、ケンタウロス×人間(逆?)もありますが、そんなに激しくイタしている印象はありません。
ケンタウロスが人間にインサートというのは多分、体構造的にない。
せいぜい、しゃぶって舐めて、愛撫してといった雰囲気ですので、異種姦!?とか過度に期待し過ぎないことと、逆にそういった部分に引いたりせずにお読みください。
ケンタウロス同士の場合は・・・尻尾の下の穴を手でごにょごにょ・・・かさねがさね書きますが激しくはありません。
何故この部分をピンポイントで書くかというと、異種同士という部分で、読んでいて自分が引くかな?と思っていたので。もし同じように思っている方がいれば案外大丈夫です!というのをアピールしたかったのです。
他の方も書かれていますが、物語の余韻が素晴らしく残ります。
じんわりと浸り、今後人間とケンタウロスはどう過ごすのか?と思いを馳せながら最後は頁を閉じました。
ケンタウロスの持つ魔力は、性的魅力。
昔そんなファンタジー小説を読んだことがあったなぁ。
エストエムさんの描くケンタウロスは、その画力と、ケンタウロスそのものが持つ魅力とで、神々しくエロティック。
さまざまな時代と、さまざまな国。
普通に人間と暮らして、普通に恋してたり、
戦場での主従関係だったり、
奴隷と主人だったり、
ケンタウロス同士の愛だったり、
全てのお話の底にあって、切なく胸に迫るのは、種族の違いではなくて、時の流れの、寿命の違い。
名前の持つ「意味」は、時の記憶。
内容もすばらしいし、特殊紙に箔押しのカバーという、力の入った本のデザインも素敵です。
このご本、3冊買って、読む用、保存用、布教用レベルの「神」。
ああ~買って良かった。読めて良かった。珠玉の一冊!いや「はたらけ~」と合わせてさらに倍!
この美しい装丁の表紙といい…ほんとに素晴らしい。タイトルが箔押しですよ、豪華!
カバー下も目次も、それぞれのお話の扉もすべて凝っていて美しい。
こちらを読んでしまうと『はたらけ~』の方は、えすとえむさんお試し用といった気がしてきました。
ケンタウロスの肉体の美麗さは、どちらでも堪能できますが、筆タッチのようなこちらのほうが圧倒的に質感に溢れ、ほんとに尻撫でたい(そこですか)
短編はどれも短いながらもドラマチックで、ため息のでるような余韻が残るし、良質の映画を観終わったような満足感です。
春駒のお話がいちばん好き。
千年ほど生きるらしきケンタウロス…人間との寿命の差がまたこの一連のお話の切ないところですが、当てはめて想像できるのは人間と犬や猫といったところでしょうか。
まあ犬や猫とは喋ることも恋愛することもできないけど、大切な友人や家族になってしまうわけで、ほんとに先立たれるのが辛いよね。だから私はもう二度と飼わない。
ケンタウロスも、あえて人間と接触しないタイプもいると作中で言っていました。
悲哀があって、どれも心に残る短編ばかり。ほんとうに素晴らしい作品でした。
今月前半に出た「はたらけ!ケンタウロス」がちょっと愉快な切り口とケンタウロスの生き方みたいなものがが中心だったとすれば、このケンタウロスは同人誌作品を集約したものであるからか、ズバり”愛”の何者でもありません!!
ケンタウロスに恋をし、ケンタウロスが恋をし、そして愛し、その愛のナレノハテをケンタウロスが見守る。
彼等が人間より遥かに長生きな生き物であるからこその、その延々と続く愛に切なさを感じるよりも、それはそれは素晴らしく高貴なものに感じるのです。
ですからこの今回の単行本の表紙の装丁はとても美しく素敵なもので、ここで綴られているケンタウロス達にふさしい出来栄えです!!
内容については同人誌ですでにレビュをしているので余り言及はしませんが、未読の「1」そして未レビュの「4」が収録、および加筆修正されているので、同人誌が入手できない現在となってはこの単行本の価値はかなりあると思います。
ただ、皆さんがきっと疑問に思う、一番知りたいと思うケンタウロスの交尾(?)人間とのマグワイ(w)しっかりがっつりありますのでご堪能ください♪
獣よ、獣!!!
人間と共存するケンタウロスにはキュン
野生のケンタウロスにはエロスを
はるか昔からご主人様を慕う生きつづけたケンタウロスの忠誠心。
平和を愛するケンタウロス。
そして、、、ケンタウロスに魅せられた男の一生を!
それぞれに、それぞれが、とても素晴らしい形で、どれ一つ同じでなく表現されています。
十人十色というように、ケンタウロスもまたそれぞれ。
是非、是非、このケンタウロスを味わってください。
超オススメ作品ですっ!!!