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otoko no jouzu na nakasekata
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
◆男の上手な泣かせ方(表題作)
久々にこういうご主人様×愛玩ペットという攻め受けを読みましたが、深井先生の描き方は本格的なSM、主従関係と愛のバランスが非常に良いなと感じました。もちろん互いの想いが通じるところまでいくのですが、最後まで角野は犬というポジションも保ったままなんですよね。この2人にとってはそれでも愛し合う関係なんです。北城が宝物を見せびらかしたいという感情から角野を趣味の世界に連れていくシーンも良かった。大概の攻めは最初から受けを閉じ込めたがると思います。でも、見せびらかしたくなる気持ちもそれと同じくらい自然に出てくるものだと思う。角野の気持ちも尊重しつつ、絶妙なタイミングで犬として時には酷く責める、北城の飼い主としてのあり方が素敵でした。角野も弱々し過ぎる感じがなくて、素直なところに好感が持てる可愛い青年でしたね。
◆白い羊の黒い夜
下剋上か?と思いきや、上司への想いを拗らせて襲いながらも、自分は抱かれる側という部下の話でした。片想いだと思い込んでつい暴走してしまった紀野。でも、心のどこかには受け入れてくれるかも? 望みがあるかも?という気持ちも少しはあったんじゃないでしょうか。佐井田の包み込むような優しい表情が印象的でした。
表題作が半分強、残りは短編集ですね。
なんというか短いからか設定が活かしきれてないというか。中途半端というか。
男の上手な泣かせ方
「今日から俺の犬になれ」昼夜問わずセックスを強要される…。こちらは悲観的になりますが、でも最後には甘々なんでしょ?という予想を超えて早めに陥落。相思相愛に。
攻めの身内の黒い思惑やら受けの真の目的など色々詰め込んでますが、どうも萌えきれず。
攻めが受けには照れ屋で独占欲があってというのも描写の仕方の問題なのか萌えず。ごめんなさい。
本格的なSMも苦手なのでまあこれくらいで良かったんですけども。
白い羊の黒い夜
お互い好きなのに誤解が誤解を呼んで受けが強硬手段に。眼鏡の襲い受けは破壊力がありますね(私個人)
早めに素直になってれば、いやいやそれでは話が…。
きみにだけダメ
こちらもお互いに最初から素直に伝えていれば…。いやいやそれでは…以下略。
そんなわけあるか!な勉強法に、本当は大学行けない事を言わず合格を目指す受け。
攻めは合格後の二人を想像してムフフなのに。
可愛いお話でした。
その唇に夜の露を読んでシリアスなお話を書かれる方かと思っていたら色んな作風を書かれるんですね。
3カプ登場します。
【男の上手な泣かせ方】
大企業の御曹司でありながらSMクラブ常連の攻め。その乱行に頭を抱えた叔父から慰み者としてあてがわれた受け。人と一緒に暮らすのは苦手だが、犬なら飼ってみてもいいという攻めが下した命令は「お前、今日から犬になれ」というものだった…。
調教モノだけど早々に甘さが伴ってくるので読んで辛くなるような類のものではないです。
冒頭は首輪をした受けに靴についてしまった精液を這いつくばって舐めさせているのでどS攻めかと思いきや、どんどんヘタレに変貌して可愛い子の泣いたところを見たい…♡程度のちょいイヂワル程度に落ち着いてます。
そして、とある目的があって近づいてきた受けなんだけど、攻めの優秀な仕事ぶりや下っ端からの信頼も厚いことを知ったり、自分に対しても優しい一面があることに気づいて段々好きになってしまい、自分の目的と攻めへの思いで揺れ動く様子が健気な犬っぽくて好きでした。
そして攻めを守るために無茶をした受けが、ご主人様を守るのは犬の仕事でしょ?と言ったのに対して、お前は愛玩用で番犬じゃない…と返すくだりがお上手だなぁと。
【この子の上手な隠し方】
表題作の続き。攻めが受けを伴って秘密の社交場へ行くと「お披露目パーティー」と称して、衆人環視での公開プレイが始まってしまい…。
宝物は飾って皆に見せびらかしたい攻めと宝物は大切にしまっておきたい受け。この両者の違いと受けの気持ちを理解した攻めが変わるところが良かった。
【白い羊の黒い夜】
上司と部下のリーマンもの。人畜無害そうな部下がまさかの襲い受け。だけどちょい悪そうな演技はすぐにバレて本心ダダ漏れで泣いちゃう受けが可愛かった。
【きみにだけダメ】
高校生もの。
勉強もスポーツもできない山賀は特進クラスの中でのお荷物的存在。だけどそんな山賀のことを密かにベタ惚れしている清藤。
クラスの仲間と山賀が大学に受かるかどうか賭けをしたところ、全員ムリだという中、清藤だけが合格するに賭けてしまい…
それから清藤はつきっきりで山賀に勉強を教えるんだけど、集中力を増すためと称しては山賀の体を触り、おしおきと称してはヤってしまう日々。
受けの山賀が可愛かったなぁ。家の都合で大学には行けないことが早々に判っていた受けが健気で「合格通知宝物にするよ。」というところにホロリ。
そして「おしおき」と称してやってたセックス。こういうのは好きなもん同士でするもんじゃないか、と最初に受けに言われて俺のこと好きじゃないんだということを実感した攻めは、好きなもん同士だとおしおきじゃなくてご褒美になっちゃうだろ…と言ってたんだけど、実は受けも攻めのことが好きだったから嬉しがってたらおしおきしてもらえないから黙ってたんだけど…とかなんかいい。
あ、巻末に【似た攻め同士】という「それは僕の愛じゃない」「指先で愛を語れ」の双子とそれぞれの攻めが登場するオマケがあるけど、これは雑誌の付録(小冊子)に掲載された見開き2ページの作品なので、このカプたち目的で読むとちょっとがっかりすると思います。
。
「男の上手な泣かせ方」「この子の上手な隠し方」
「その日の上手な過ごし方」
首輪をつけた裸の男に、スーツの男が靴に飛び散った精液を舐めろと命令するオープニング。SM変態クラブ常連の会社御曹司・朝人の乱行を控えさせるため、犬としてあてがわれた稜。SMプレイの犬生活が始まるのかと思ったら、朝人は部下からの信頼も厚く、稜にもやさしいいい奴で、ギャップ萌えするラブストーリーでした。会社の陰謀も絡みつつ、稜も朝人もお互いにハマっていく展開が自然と楽しめました。
変態SMクラブ仲間のTさんのスピンオフもあれば読んでみたいです。
「その日の上手な過ごし方」は巻末おまけの後日譚。一途になってる朝人がかわいいです。
「白い羊の黒い夜」
飲み会の後、美人の部下に拘束され犯されそうになる上司。
これも衝撃なオープニングですが、上司も部下も意外と純粋でかわいいお話でした。
「きみにだけダメ」
秀才委員長と大学は無理といわれてるバカな子。大学に入るために勉強を教え、出来が悪いとおしおきとして体を弄ぶ。でも実は二人とも想い合っていて…
「似た攻め同士」
巻末おまけ。別ストーリーのショートショート。
ギャップ萌えな話が集まった一冊です。絵も綺麗だし、展開も無理がないので、安心して楽しめました。
初めて乳首にピアスが空いている受けを見ました
可愛いですね〜
SMが好きなので購入。満足しております
攻め・朝人さんはSM好きのゲイ。受け・稜は、そんな朝人さんにペットとして飼われている犬なんですが…
出会った頃の描写では、お互いに「愛情」を持たず、ただヤるだけの関係だったのですが
段々、愛され受けと化する稜を見て、関係性が変わっていくのが分かりやすく捉えれて、
読んでいて幸せでした
SMというだけあって、行為の内容もSM寄りですが、あくまで愛のあるSMです。行為の描写も濃く、エロくて、思わずよだれが…
タイトルと内容の関連も、読んで納得。エロだけでなく、内容もしっかりしてて、読み応えあり!感動ありです!
SM好きな方は勿論、新しい扉開いちゃおうかな〜という方にもお勧めですっ
ニ冊読んだ双子物が載っているというので購入。
で、読み進めていっても一向に出てこない。
あれれ?
と思ったら、最後にちょこっと2P。おまけペーパーのような、本編に差し障りのないネタでした。
表題作は一応SM物ですが、そんな過激な物ではないです。
男性向けのSMは既に拷問だし、一般的なSMのイメージにも疑問を感じているのですが、ぬるいですけれど本来SMってそういうものかも。
後書きにあった「本格派」の人という対象が多分間違ってますが、本物な人ほどいかにもなものは好まないと思います。ボンテージって、商業SM(笑)のショー要素が強いかと。漫画家や芸術家はベレー帽被ってます、に近い気がします。
ただSM物としては、精神的な支配という点で受けがMではないのは仕方なくても、攻めはそこまでSじゃないんじゃ?と思えるくらいぬるいです。
そこらがしっかり描かれていたら、もっと良かったかなあと思いました。
でも、この話はSMメインじゃないですよね(汗)
陰謀話も交えて、面白かったです。
深井さんはレディコミ時代からのファンですが、一時期BLで過激なエロだけの話しか描かれなくなられた時があって離れたのですが、久しぶりに読んだらエロはそのままで話は戻られた感じで嬉しいです。
その当時、BLがそういう傾向だったので世間のニーズに合わせたのかもしれないですね。
勿体ないので、これからもこのままのストーリーテラーでいてください。
お願いします。
醜聞を恐れて「今日からはこれで我慢しろ」と北城にあてがわれたのが角野稜。
初めてのくせに北城のテクニックにあれよあれよと開発されて、戸惑いと伏し目がちだった視線はあっという間に恍惚の表情と快楽に涙ぐむ可愛らしい犬として躾けられていきます。
プレイ事態はシンプルですが、尻尾がついてるおもちゃを挿れて待ての命令に、一緒に揺れちゃっているのが萌え度倍増です。
そしてシャワー後の北城の足にしがみつく姿が堪らなさを存分に訴えてくれます。
そんな体と心の変化に北城が上手なせいだと言い訳する心情がもう可愛くて可愛くて。
北城の優しさや穏やかな表情が見られれば尚、それだけでお腹いっぱいな気分になれます。
稜が甘んじて受ける仕打ちの理由や腹黒く動く人物など、先生らしい裏切りとどんでん返しが分かりやすく簡潔している分、北城の懐の深さとデレさが心ときめくラストとなりました。
そして続編。
件の趣味人が集まるサロンにて稜のお披露目編となります。
甘さからは程遠い公開プレイ。何も変わらない北城の趣味嗜好ですが、震える稜相手には覆ってしまう。
ひそやかなデレさもまた心温まりました。
他「白い羊の黒い夜」
王道的な襲い受けの展開ですが、気持ちが通じ合っていると分かってからの改めての告白に、募る羞恥に悶える姿とそれを見て更に欲情する姿が、分かっていても上手いなと唸らせてくれます。
「きみにだけダメ」
高校生ものはとても久しぶりな感じで新鮮でした。
それぞれ結果的には独りよがりだけれどもいじらしく、真っ赤になりながらも期待する可愛らしさと歯止めが効かない昂ぶり。
ちょっぴり打算的な告白が先生らしい会話の妙だなと思う分、ラストが少しクドく感じてしまいました。
書き下しにて。
犬の食器に反応し過ぎて、どんなプレイがなされていたのか。
北城のツンデレも大いに大事ですが、どうしても気になってしまいます。
深井結己氏の作品初読みでした。
あまり精神的に痛くないものを・・・と選んだら・・SM!
全然ムリ! な方にはオススメできませんが、
それほど・・・という方には気にならない範囲かと。
SMというのは要するに 信頼関係なんですなー。
表題作メガネ氏と「白い羊と黒い夜」のメガネ氏が
似ていますね。
「きみにだけダメ」学生×学生で展開がレディコミ風ですが
頑張り屋受けが 可愛かったです。
深井結己先生の作品はどれも面白いので、今回も届くのが楽しみでした。
基本的にドSとかツンデレとかは苦手だったのですが、この作品を読んで、なんだかハマりそうです(笑)
こんなに可愛いものなんですね!
ドSなご主人様北城は、角野に「おまえは俺の犬だ」と言い、さんざんいじめます。
一方で、角野の何気ない一言に照れたりするものだから、キュンキュンしました(*^_^*)
彼はドSというより、好きな子いじめちゃう小学生ですね(笑)
角野は北城の扱い方を覚えたら、主導権を握れるのではないか(←言い過ぎ?)と思います♪
本人たちが幸せなら、こういう愛の形も有りかもしれませんね(笑)
タイトルと帯につられて購入。
「ご主人さまと犬 純愛リーマンラブ」って!!
わくわく読ませていただきました。
Sな北城は、夜にそういったクラブへの出入りをする代わりに、
自由にしていいと男(角野)を与えられてます。
角野は、北城に犬として飼われ、
昼間は、北城の秘書として働くことになります。
角野にとってみれば、自分を犬扱いをする鬼畜な嫌な奴なはずなのに、
会社では人望があったり、自分への扱い方もなんだか
やさしかったり。。。
そんな飴と鞭に心が揺れてしまいます。
北城も、ただ好きだといじめたくなるSであって、
北城なりに角野をかわいがっているんですよ。
だから、北城が照れたりすると、読んでいるこっちまで、
幸せそう!と照れてしまいます(笑)
ツンデレSな北城が最高にカッコいいし&かわいいです。
こういう攻受の関係というか、SMの真骨頂といいますか
ハードじゃない二人の関係がすごく好きです(*´∀`*)ホケェ
何を言わなくても好きがモロだしと言いますかなんというか。
受が、自分が見られるのはいいけれども、攻が自分を見て興奮している姿を見られたくないと言ったシーン。
大事なものは奥の方に大事にしまってしまうタイプと
大事なものはみんなに見せびらかせたいタイプ
わかりやすくてトキメキも倍増でした。
んだんだこれわww
こういうな、受に夢中な攻って好きなんです。
好きなんですw好きなんです!!!
はじめは、SMクラブへの出入りを禁止するために渡されたペット
はじめは、父親の復讐をするために近づいた受。
それが変わっていく姿もすごく面白かったです
好きの気持ちが伝わる1作でした(*´∀`*)良作
というか、巻末のその後の話。
攻のツンデレ具合が可愛いのだが。なにこの子w
>>白い羊の黒い夜
いつもおとなしいクールビューティな受が無理やりに乗っかってくるとか
ものすごく萌えw
というか、深井さんの描く、クールビューティなメガネさんがクセになりつつあります。
これで嬉しそうに笑ってたり、涙ポロポロしてたらグワシっ!です。
いかんいかん
今回は、無理やりに乗っかったわりに、真実が明かされた瞬間の
あの穴でもあったら埋まりたい的なプルプル。可愛かったです
>きみにだけダメ
はじまりは、ひとつの賭け
オシオキと称して抱くほどに、想いは膨らみ~・・・
オシオキになるのか否か、むしろ集中できない気がするんだけど(笑
ツンデレ好きなのになかなかいいツンデレには巡りあえない今日このごろ。
でも深井さんの描くツンデレは総じて上手いです。
なにが上手いって、ツンの描き方が上手いんだよね。私が思うに、デレに萌えるために重要なのはデレ描写じゃない。そこに至るまでのツン描写こそが重要だと思うのですよ。そういう意味で、素晴らしいツンデレ短編集でした。
表題作はご主人様と犬です。かなり甘~いご主人様だから、こういう関係性が苦手な方でも安心して読めると思います。肉体的な痛さはないし、精神的な部分でも追い込みすぎることはないし。
しかし不思議だなァ。私、こういう中途半端というか甘ったるいSMって苦手なはずなんだけどな。深井さんの描くものは好きみたいです。キャラづくりが上手いし、ストーリーの構成の仕方も上手いからだろうなと思います。
照れたときのご主人様がたまらんね!
他の短編もツンデレキャラがいい味を出してるものばかりでした。
表題作、いきなり「犬にご奉仕させるご主人様」の図です。
眼鏡でドSなご主人様に犬としてあてがわれたリョウ。
リョウは犬として調教されるうちに…
そして、実はリョウは…
と、SM調教物としても、首輪やビーズ付きのシッポ、乳首ピアスに、倶楽部でのお披露目、忘れちゃいけないオフィスでの強制奉仕とか、なかなかいい感じに網羅。
そこへ更に、リョウの父や朝人の叔父の専務が絡んで、ちゃんとしたオフィス物のストーリーが乗っかって、最終的には、甘いラブラブエンド。
盛りだくさんなような素材だけど、料理の仕方がうまいので、安心して、納得して楽しめました。
涙をためたワンコ顔、
激萌!!
表題作連作と短編2作の合計3作。
メインとなる表題作は社長の息子攻とワンコ受。
社長の息子であり仕事面はやり手で人格的にも出来た男、朝人[攻]ですが性的嗜好がSでいかがわしいクラブに出入りしている為に、性的処理相手として稜[受]を与えられます。
犬としてなら飼ってやると言われて従う稜。
ビジネス面では彼の秘書となり常に朝人に忠実に従います。
しかし実は稜には秘密があり……って話なんですが稜が名実共にワンコ受です、ワンコー!
男を知らない身体がどんどんエロく開発されちゃうんですがこの辺の描写も萌えます。
深井さんの乳首描写は最近絶好調ですなー、乳首攻好きとしてはたまらんです、ばふー!
そして出ましたーーー乳首ピアス、略してチクピー!
乳首の間をチェーンで繋ぎます、これも萌えますなー。
Sといいつつも結構優しいご主人様朝人とワンコな稜はいいカップルでした。
「白い羊の黒い夜」
リーマン物で襲い受、途中まで上司受かーーと思ってたら襲い受でした。
でもどっちでもおいしいです、もぐもぐ。
「きみにだけダメ」
高校生学園物、委員長メガネ攻×落ちこぼれ受。ラスト甘々で甘酸っぱい話、でもエロいー。
今作とは別作ですが「僕の愛じゃない」と「指先で愛を語れ」の双子話がちょろっと入ってるのも嬉しい。
稜の忠犬っぷりと、なんだかんだで飼い犬大好きな朝人のカップリングにやられましたー、ばたり。
かなーり萌えたのでここは神で!
最近の深井さんの作品は「痛さ」がほど良く抜けて読みやすい作品が多いです。
肉体的にも精神的にも痛めつけられる作品が少なくなってきた?
今回の作品もSM要素を含む「ご主人様と犬」という関係での物語ですが、そこまで痛さは感じない。
登場人物が背負う影の部分も残しつつ、きゅっと心縮ませる切なさと、恋情と、悲哀的部分があるけれど、全体に漂う甘さがなんとも言えない味を出しています。
SMの会員制倶楽部に通っている北城朝人の元に連れてこられた青年・角野稜。
専務にいかがわしい場所に通うぐらいならとあてがわれた青年で、リョウ自身は初めはMではない様子。
けれど、昼間は秘書として時には会社でも求められ、夜は犬として朝人と同居することになり、だんだんと調教されていって・・・。
冷たい『ご主人様』とただの『犬』の関係が崩れ始める流れが面白かったです。
お約束と言えばなんですが、やはり心が通い始め関係性が変わって行く様というのは読んでいて面白い。
初めは好き放題されて、いいように扱われることに憤りも感じていたし嫌だとも思っていたのに、いつの間にか好意を持ち始めるリョウ。
いいように扱える犬として、リョウを嬲っていた筈がだんだんと可愛く思えて端々に優しさを見せ始める朝人。
実はリョウは専務によって、朝人を陥れる為元に送り込まれていて。そして個人的な恨みもあった。でも、会社内での朝人の人望は厚く、また評判も悪くない。
そして、自分が専務から聞いていた話と、社内で聞いた話の食い違いに戸惑い混乱してしまう。悪いのはむしろ専務の方で・・・朝人は悪くない・・・では自分の信じているものは?
そこからのリョウの行動は必死で切なく、ジンと来ます。
朝人がとっても愛されてますし、リョウもまた愛されています。
表題作の続編では犬としてのお披露目とちょっぴりハードですが、リョウの健気さや朝人の独占欲、深層心理なども覗ける展開で甘やかです。
同時収録の短編では、
リーマンモノの白いと見せかけて実は黒い襲い受けの話。でも真っ黒ではなく状況的に追い込まれて襲い受けに転じたというタイプのラブラブ話。
学生モノで不器用なちょっと不憫な受けの頑張るお話。
『それは僕の愛じゃない』『指先で愛を語れ』の主人公たちのお誕生日を祝うショートが収録されていました。
すごく、すごく好みの作品で果てしなく神に近い評価です!
ご主人様が犬が可愛くてしようがない、っていうちょっとの甘さのあるSM関係はハードも好きだけど、やっぱり好きなんですよ~これはもう個人的好みといいますか・・・
深井結己さんの作品、絶対どっちかがメガネっていうのもツボだし♪
切なさと甘さと辛さのほどよいミックス加減が秀逸な一冊だと思います!
SMクラブに通っている会長の孫で開発部長の朝人が、会社の専務にとがめられて、これで用を足せとあてがわれたのが陵という青年。
その日から陵は朝人の犬として調教され、昼間は彼の秘書としても働くようになります。
ただのご主人様と犬の関係だったはずなのに、陵は次第にご主人様の朝人を愛しく思うようになり、ただの冷たい人間だったと思っていた朝人が実は思いやりのある人で、部下や取引先から信頼されている人間と知った時、陵の中に葛藤が芽生えるのです。
設定や展開としては予想のできるモノで複雑さはないのですが、それでも新鮮に見えるのは、深井さんの実力だと思います。
シリアスとエロの配分が、そこに込められた主人公の気持ちの表現が実にバランスがいいのです(としかいいようがない!)
相手を信頼するからこそ、本物の犬になれる。
そしてご主人様の為なら自分の身を投げ出してもご主人様を救おうとする。
やはり、ご主人様はアホには務まらない!
頭がいいから~www
陵の犬具合もとても魅力的で、それが絵で十二分に魅せてくれるからすっごく可愛いの!
『犬の上手な隠し方』も本当に犬だよ~!って笑ってしまいましたし。
ご主人様もひょっとして・・・犬!?みたいなラストにも爆!
エチシーンのアングルも見事だと思います、バックからの攻めのお尻エロスww
人間も物語もとても魅力溢れる作品で、大好きですぅ~~!!
『白い羊の黒い夜』はリーマンもので襲い受けですw
『きみにだけダメ』は、最近ちょっと珍しいかも?な学生モノですよw
深井流に高校生モノも料理されると、全然違った魅力が見えてくる。
お話的にはありがちなんだけど、すごく可愛いって言うか、何ていうんだろう?嫌味じゃないさわやかさとエロさがあって、ちょっと一味違う学園モノにみえてくるから不思議なんですよね~(これってひいき目ってことなのか?)
『似た攻め同士』は非常に短いショートですが、過去作品の双子カプ同士ですね♪
今回のこの本で、何故だかすごく深井さんの絵が洗練されて見えるのは何故でしょうか?
背景とか人物表現とか少し絵が変わった?
そんな感じもするのですが、、、いかがでしょうか?