恋地獄で待つ

koi jigoku de matsu

恋地獄で待つ
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神111
  • 萌×227
  • 萌5
  • 中立4
  • しゅみじゃない1

4

レビュー数
20
得点
682
評価数
148
平均
4.6 / 5
神率
75%
著者
ダヨオ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE COMICS
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784396786045

あらすじ

〈やさしい執着イケメン×ツンギレな“憧れの君”〉
死後にはじまる地獄の同棲ライフ


“もう一度会いたかったんだ。
 地獄に落ちても。”


事故死した詐欺師・鷺ノ宮 楽は、
高校時代の同級生・豪徳寺 学と地獄でまさかの再会を果たす。

学はかつてはいじめられっ子で、楽への憧れから努力を重ねてきた男。
しかし楽にとって学は、人生の転落のきっかけとなった因縁の相手だった。

そんな学が、なんと死後も「どうしてももう一度会いたかった」と地獄で楽を待ち続けていたという。
そして生前の悪行の罰として、楽は学と地獄のマンションで“仲良く”同棲させられることに!

一刻も早く、この罰としての暮らしを脱したい楽だったが、
再会を喜ぶ学はどこか楽しげで、
“罰とは思わせないと誓う”と宣言してきて――?

表題作恋地獄で待つ

地獄の住人、流行病で17歳で死亡
22歳、詐欺師1日目で死亡

その他の収録作品

  • bonus track
  • カバー下:プロフィール

レビュー投稿数20

コメディだが奥深い

あらすじを読まず、ダヨヲ先生の作品だからという事で買った本作。
恋地獄ってどういう事なんだろう?
泥沼恋愛模様なのかな?
などとうっすら想像しながら読み始めた。

恋地獄は文字通り本物の地獄の一つで、恋愛に未練がある人が行くところ。
本当なら天国に召されるはずだった学が、楽への未練ゆえに居留まった地獄でした。
生前の行いによって楽は地獄に落ち、学と再会したけれど、楽が恋地獄に落ちたのも、学への未練があったからなんですよね。

ダヨヲ先生の独特なユーモアセンスゆえ、ストーリーはコメディチックに進みますが、本質には「後悔しないように、自分の心に素直に生きることの大切さ」が描かれているように感じたし、「生きていることは当たり前」ではなく、「大切な人には伝えられる時に気持ちを伝える」ことが大事なんだと、思いがけず再認識させられました。

生前の楽は高校に入るまでおそらく挫折経験が無く、上には上がいるというごく当たり前の広い世界も知らなかったのだろう。

だから、楽が自分の気持ちに素直になれず、学を遠ざけてしまったのも当然。
仮に生前に素直になることが出来ていたとしても、長続きしなかったかもしれない。

作品中で描かれていることがもう一つあって、それは、一度失敗していたとしても次のチャンスが来たら絶対に逃さないよう努力することの大切さだったと思います。
この辺りを楽に諭す閻魔様のキャラがとても良かったし、今まさに消え行かんとする瞬間まで楽を思いやっていた学の愛は本物で感動的でしたね。

恋地獄での同棲を経て、更に幾度かの転生を経て現世で再会した二人が、今度こそはお互い生きているうちに自分の気持ちに素直になっており、輪廻転生とカルマを感じました。

クスッと笑えるけれどちょっぴり切ない、さすがダヨヲ先生だ!と唸ってしまう作品です。

1

こんな地獄もいいね

もう名前からして笑えるんですよね、セレブっぽい豪徳寺で徳を積んだ学んだ子と23区内でも微妙な鷺ノ宮で詐欺で楽したい子って感じで。
小さい頃からなんでも出来た楽が高校からは下に見ていた学に身長も成績も運動もモテも抜かれるようになって高校を退学した原因で、ぜったいに会いたくない相手。でも学にとって楽はずっと会いたかった相手。
そんなふたりが生前の悪行の罰として、転生するまで地獄のマンションで同棲生活をはじめることになります。

楽が嘘をつくと樽が落ちて来たり、学がいないと楽は食べ物もまずいしお風呂のお湯も出てこないし、学がエッチな気持ちで触ってくると感度が3000倍になったりしてふたりの距離が近づく設定がたくさんあります。そんなふたりの様子はすごくかわいくて楽しいです。こんな地獄もあれば楽しそうですよね。
時々登場してくる閻魔様がとても素敵で、学だけでなく楽のことも幸せにしてあげたいって思っている様子はいいなと感じられます。閻魔様、どんな設定なのだろうと気になりした。カバーを外した表紙裏に少し設定が描かれていますが、閻魔様のスピンオフも読んでみたいです!

出会った時から楽に対してずっと大好き大好きと身体で言葉で行動で示し続けていた学は、地獄で再会しても変わらずにいます。再会を喜び、楽も自分に少しでも好意があるのではと期待します。
尽くして愛して、いい感じになるけれど楽は素直になれません。過去のつまらない自分や逃げてきた時間を無駄にしたのではと後悔したくないから。そういう素直に認めてしまえない気持ちって誰にでもありますよね。読者はツンデレ、早く認めちゃいなよ!って感じですが、実は学には秘密があって……。

笑いも切なさもバランスよく描かれています。でも1冊で終わってしまったのは残念!もうちょっとじっくりと読んでみたかったです。

ラストはふたりが地獄で命を全うします。でも大丈夫ですよ。だってふたりはまた転生して出会えるから。きっとこれから何度でも。そんなふたりの何度目かの人生もまた覗いてみたいです。

1

え、何コレ尊いBL過ぎる!!な結末!!

タイトルから、恋地獄ってどんなお話だろう?? と、ドキドキ。

でも、ダヨオ先生の作品だから的な、絶対信頼感はあるわけで、、、


で、やはり地獄が舞台のお話でした。
事故タヒした詐欺師の楽が主人公で受け。

そして、DK時代の同級生である学と地獄で再会をし、紆余曲折あって同棲することになります。

この同級生の学ですが、かつていじめられっ子で、でも楽の存在が生きる道標となり、そのおかげで努力を重ね、気付けば楽を超えるステキな男となっていました。

そのせいで、楽は転落人生を歩み、高校も退学。
そこからは今の人生を歩み、、、


流行病で亡くなった学は、本来であれば地獄ではない場所へたどり着く人だったが、おそらく地獄へ来るだろう楽を待つために、閻魔様に頼んでここで待っていたという健気な一途さに、胸を打たれました。


というか、攻めが過去の受けに救われ、一方で転落人生になったしまった受けが、かつての自分のおかげでエリートになり、受けに恩や愛を感じ、救うというエモな循環愛が最高すぎたし、ダヨオ先生の人情劇場はやはりなにかと心に訴えかけてくるものが多く、どうしてこの演歌みたいな(偏見すみません!切腹)タイトルからしみじみするような一粒の宝石を愛でるような愛情物語へ?!! と、なりました。




また、終盤のDK時代の学を助ける大人の楽のシーンや、見開きの絶叫告白シーン、見事ハピエンとなったあとのふたりが天寿をまっとう(地獄だけど)するシーン、それから生まれ変わって眩しいくらいにキラキラしている二人のシーンなど、涙と嗚咽しかでなくて、目尻(泣きすぎて)と胸がギュッと痛くなるほどの感情に溢れた尊い作品だったように思いました。


本当にラスト、、
2025年、ベスト尊い賞でした!
アレハ反則ナラストデス(超絶褒め言葉)


好き!!

3

No Title

大好きなダヨオ先生の新刊!
タイトルどゆこと~?て思ってたんですが読んで納得。
本当にそのまんまでした。
学の愛がとにかく大きくて深くて重くて最高でした。地獄で待っててくれる攻め初めて見ました!!

楽は拗らせまくっていて早くしないと学いなくなちゃうよーと焦りましたが気持ちをしっかりと伝えるシーンすごく良かったです。

あとやっぱり地獄の設定が最高でタライ落ちてくるのもそうだし迷路みたいな世界とか前世にしてきたことが影響するとか・・地獄なのにもっとあの世界のふたりの話し読んでいたいな~となりました。
終わり方も好きです。アニメイトの小冊子が転生後のお話しでそちらも面白かったなぁ(かわいい~)

3

読み終わってから しみじみと振り返りたくなるタイトル

終盤の駆け足感は否めないけど、駆け足でたどり着いた後の展開がものすごく好ましかったので 神評価です。
描き下ろし(3ページ)なんて涙なしには私は読めなかった。
装丁とタイトルを見た瞬間に購入を決めて あらすじも読まずに読み始めたので(感度3000倍とまではいかなくても)前情報を入れて読んだ時の3倍は本作の設定と展開を楽しめた気がします。
要は ネタバレなしで読んだ方が絶対面白いってことが言いたいだけです。
地獄を舞台にしたBLって今のとこ名作しか出会ったことがないかも。本作と「二代目!地獄ブラザーズ」。

スパダリ予備軍・学のブレなさ、一途さ、楽のあざとくない可愛さ
そして楽の良いところをしっかりみていて大好きなのに、報われない学に萌泣けます。
自分が傷つきたくない一心の楽は 学を傷つけてるのに気づかないふりをしていて、掴んだと安心した途端するりと すり抜けていくような そんな気持ちのすれ違いがとても切ないです。
でも全編通して“愛情”しか感じられないような仕様になっておりますので是非ゴールデンウィークのお供におすすめしたい作品です。

2

閻魔様!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

すみませんすみませんメイン二人も当然もちろん最高によかったのですが、閻魔様がストライク過ぎてキャッチャーミットめり込んで突き破って背中まで貫通したっぽいです。ビジュアル、性格、背負ってる業、一分の隙も無いです。
本筋の良さも言わずもがなです。ヘタレワンコが成長して爆イケになる展開は100億回見てもいいものですがさらにそう捻って来るかーーという技を決められてしまいました。展開が美しく、これ何か古典的なやつのはずなんだけど思い出せないまま読了しましたが、いまふとよぎったのは美女と野獣。善良な方がが先に閉じ込められてたり、野獣の方が小柄だったりとねじれはあるけど、これっ美女と野獣だー。

3

結局いつも最後は泣かされてる

なになに?
“死後にはじまる地獄の同棲ライフ”?
ダヨオ先生のファンタジーですって!?
しかも、なんだかドタバタコミカルな雰囲気?

いつもと少しテイストの異なるあらすじに
わくわくしながら手に取りました。

詐欺師・鷺ノ宮楽は工事現場の落下事故で
22歳にしてその短い生涯を終えてしまいます。

けれど、次の瞬間 目を覚ますと、
なぜか目の前には高校時代の同級生・豪徳寺学の顔が!

思わぬところで人生で一番再会したくなかった男と
再会を果たしてしまった楽。

それだけでも最悪なのに、さらに豪徳寺が言うには
この地獄世界で豪徳寺と同棲しなければならないらしく…。

始まってわずか2ページで主人公が死んだかと思いきや、
地獄で攻めと再会して同棲生活がスタートってなんだそりゃ?
スピーディーかつぶっ飛んでいてファンタジックでいて、
めちゃくちゃ面白い!


はじめのうちはことあるごとに学を冷たく突き放していた楽ですが、
どうやら彼が生前に犯したいくつもの罪の根源が
“学の差し伸べた手を振り払ったこと”にあるらしく、
学を拒み、罵声を浴びせる度に自身に“罰”が降りかかるのでした。

その罰というのがタライが落ちてくるシステムだったり、
どこかお笑い番組の罰ゲーム的でいちいち笑ってしまう。

そんなタライにもめげずに?懐いてくる学に抗い続ける楽でしたが、
徐々に絆されずにはいられなくなってゆきます。

というのも、本当は生前から学に特別な感情を抱いていた楽。
だけど、いじめられっこだったくせにいつの間にか自分を追い抜いて
どんどん先に行ってしまう学を好きだなんて認められなくて、
結局素直になれないままに学とは疎遠になってしまったのでした。

すっかり格好良くなったくせに中身は昔のままで楽一筋で、
あまりにもひたむきに愛情を注いでくれる学に
次第に気持ちを押し込められなくなってゆく楽。

それでもなかなか素直になってくれない楽でしたが、
いざ学が消えてしまうと知ると全てをかなぐり捨てて学の元へ駆け出し、
「お前がいないといやなんだっ」とやっと本音を吐き出しす姿に
なんかもう堪らなくなってしまいました。
これが楽の本音で、ずっと言いたくても死ぬまで言えなかったこと。
生きていた頃からこんなに両想いだったのになぁ…。

ラストは楽の愛の力?で消滅しかけていた学も元通りになり、
今度こそ地獄でのイチャあま同居生活をスタートさせます。

死後の世界なのに現世みたいに仕事をして、ごはんも食べて、
年も重ねてゆきます。
そうして、最後の最後には死期も訪れて、学を看取った楽。
ここ…なんか…泣けてしまって…。
ダヨオ先生の作品って恋人同士になった二人が年を重ねてゆく描写が
結構あるのですが、それが幸せで、だけど、それはお別れもセットで
いっつも泣かされてしまうんです。
今回も年老いて、学を看取って、
その後学と再会するために何度も転生して…
何度も輪廻転生を経てやっと再会できて、
今度こそ幸せそうに笑う二人を見たらもう涙がぶわわっと溢れちゃってました。
ああ…いつも最後はこんな感じで号泣させられちゃってます。
今生こそ末永く幸せに添い遂げて…。

描き下ろしでは転生後の二人のお話。
生まれ変わっても前世の記憶をもっていた楽と
残念ながら記憶を失ってしまっていた学。
前世での愛の思い出が共有できなくて寂しかったけれど、
最後は思い出してくれたみたいで心底嬉しかった…!!

3

まぶしい

ハズレのない作家さんというバリバリ高い期待値で読みはじめて、終わってみれば枕を濡らし(寝転んで読んだ)、勝手に置いたハードルなんて軽く越えられた上に風圧だけでなぎ倒されていった感じです。

これも転生ものになるのでしょうかね。

転生ものといえば運命的、ドラマチックなイメージですが、このふたりはふつうに青春しています。

で、ふつうの青春がどんだけたいへんかってことを全力で味わっている。

男同士で、自分のほうが先を歩いていたつもりがいつのまにか背中を見ていて、意地もプライドもすごくあって。

楽くんが葛藤を超えて素直になることができていれば、逆に現世では幸せな時間が短く終わってしまったであろうふたり。

待つしかできなかった、待っても成就するとも限らなかった学くんの覚悟のほどが恐ろしい。

それを理解できる楽くんだから、次は信じて待てた。
生まれ変わった楽くんは強かった。

地獄の話なのに楽しいしオシャレだし(笑)、それでもやっぱり地獄に来なきゃ実らなかった恋はなんだか悲しくて、最後の2人の笑顔はほんま枕をびしょ濡れにするほど輝いていました。

⋯⋯夏が近づいてきましたが、今年はすこし蚊に優しくなるかも。

2

思い出すほど神作になっていく作品

多分読み返すほど美味しさがわかる作品な気がする…。またいつか必ず読み直そう。

学が楽に出会って世界が一変して、楽にどんなに辛く当たられてもめげないところ。
全力で追いかけて追いかけて。

楽の拗らせが罪なような、結果的に吉と出たような。もしあの頃?いやいやまだ無理かな。

死んでからもめげない学が!地獄で楽と再会できて喜ぶ学が(泣)
地獄の細かいシステムが、地獄で再会という設定が神だと思いました。
現世で執着と拗らせの平行線からの〜は見かけますが、地獄で恋を実らせる最後のチャンスを!そしてその後も!

レビューを書きながら内容を思い出してたら、萌2にするつもりの評価が神になりました。

いつもなら好意の押し付けは、なんだかな…でしたが。この作品は全然そんなシンプルなもんじゃない!究極の執着ですね!

2

おやじ、涅槃で待つ…って知ってる?

個性派・ダヨオ先生の新作はマストでしょ、と内容全く知らずにポチリ。
恋地獄で待つ。
…って、本当の地獄かい!…という驚き。さすがです。

明るくて友達いっぱいの秀才くんが、成績低下からの復活叶わず転落、グレはじめて詐欺するとこまで堕ちた。ところで思わぬ事故死。
目が覚めたら地獄で、隣には因縁の同級生がいた…
この地獄が、私たちが普通に思い描く地獄と全然違うの。まずそこが面白いし、罰は因果応報的ではあるけど、頭にタライが落ちてくるってのがドリフなの。
この因縁の同級生・学はコロナ死(?)で、本当は天国行き系なのに閻魔に頼んで恋する楽を地獄で待ってるのです。
楽が学の恋心を受け入れてくれなかったら消滅、という条件付きで。
学はほんとに真摯に紳士に楽を想う。なのに楽は自分の心を絶対認めない。
そしていよいよ時間切れとなって…

…ってそこはまぁ安心してくださいって感じだけど、2人で天国に行くわけじゃなくてそのまま地獄で生活するのね〜。で、年を重ねていって。そして地獄でも天寿を全うっていう概念があるんだね。
ただ、まだそこで終わりじゃない。
やっぱり地獄に落ちるっていうのは並大抵じゃないな〜って思った。
悪事に染まった楽はもちろん、ことわりを曲げて地獄に居座った学だって。
長い長い時間をかけてなお来世のタイミングは合わず、さてあのラストの2人は何世代後なのやら。
同じ事を繰り返さないように頑張れよ!しかないですね。

3

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