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momo to manji
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
読み込みにめちゃくちゃ時間がかかった1冊…!
読み始めに「鵺の千」と「以津真天の兆」自体のキャラを思い出したり相関図を思い出すのが正直一苦労、、、
それ位に本編の「百と卍」とは距離のある始まり
(多分私の読み方が元々メインに集中し過ぎちゃうから、インパクト十分な初出の千の印象も薄らいでしまう…という読み下手に起因するからだとは思います)
ただひとたびここに「億政」の存在がしっかりと浮かび上がって来ると、彼の存在を介する事で「千」と「兆」の苦悩と葛藤、そして渇望が流れ込んで来て目が離せず、心が囚われてしまいます
読み込みに時間がかかった私なりにこの1冊の楽しみ方をおススメするならば、、、
卍と千の関係は過去にあれど、一旦そこ起点での読み方から離れて新たに「千と億政」「億政と兆」「千と兆」を中心とした生い立ちと血の呪縛と、江戸の時代に生きるヤクザ者の渡世と女達の物語をじっくり読む、という心持ちでページを進むといいんじゃないかな~?と感じました
「特別になりたかった、選ばれたかった」
それはその過去も経験も持たない者だからこその心のわだかまり
生まれた時から双子の「選ばれなかった方」の兆
一方拾われ、育てられた和尚により、全てが特別であるという大きな意味を持つ千手観音から名付けられた千手の「千」は自分が特別になるよりも「人を特別にする事を望まれた」幼少期
それぞれまだ心が育ち切らぬ時分から与えられる事に慣れない環境に身を置いていたからこそ空いてしまった心の渇きを抱えてる事が分かってくると、切なさに胸が締め付けられます
千にはその渇きを潤す億政が現れ、そして程なくしてその億政は千の腕から零れ落ちる、、、
死を悟っている億政は千を縛らないと言いながらも千の躰に”特別”の証を彫り刻む
何とも業の深い事、、、
そして千に刻み遺された証、夜に鳴く妖怪「鵺」をその胎の中に収める兆
かつての億政の想いもろとも兆が飲み込み抱え込む事でこの3人の想いは溶け合いひとつになれたように思う後半は鳥肌が止まらなかった
与えられない事で渇きを知った者が、欲しいと自ら望んだものを「奪う」と腹を決める迄の愛を知る物語
素晴らしかった…!
千の「鵺」も兆の「以津真天」も日本古来の語り継がれる妖怪(怪鳥)でどちらも鳴き声に特徴があります
「鵺」は繁殖期になると夜に”ヒィーヒィー”と暗闇から不気味に鳴き
「以津真天」は”いつまでも、いつまでも”と夜毎現れ、終わらぬ疫病を仄めかし鳴いた事で恐れられていたそうです
声にならない心の叫びをずっと胸に抱え続けた千と兆
無様でもついに「俺を救え」と鳴けた千
「貴方は私の初恋ですから」と応える兆
どんなに心に響く鳴き声だったでしょうか、、、
そんな2人の異名が「「鵺の千」と「以津真天の兆」
この言葉選びが見事過ぎて、、、
文字を追い意味を知る楽しさが尽きません
紗久楽先生の紡がれる徹底した「生きた/活きた」江戸の空気が本当にカッコいい
彼らの話す小気味のいい江戸言葉ひとつでキャラの豪胆さや緊迫感さえ伝わって来る…!
本当に好き…!
日本語や文化の持つ風情と情緒の良さが溢れているからこそ、そこを汲み取っていくのもまた楽しい…!
多分その分理解にも私の場合は時間がかかった理由かも…?
でも、先生が選んだ言葉ひとつひとつを「知って、感じて」いく作業が本当に楽しかったです
そして勿論言葉だけに留まらずその隅々にまで違和感が存在しない画力…!!
まるで江戸の人々が当時このお話しを読んでいたんじゃないか?と錯覚してしまえる程にこの世界を魅せ切ってくれています
そしてそんな世界を現代に生きる私が読んでも「カッコいい♡」とストレートに思える萌えを感じさせてくれるのが粋な計らいとしか言えません
千が結った髪を下した姿、、、
ただただロン毛のイケメンにしか見えなかった…!
最高のご褒美でしかなかった…!
千と兆の体格差、、、何ですか?アレ?堪らないんですけれど!?
極めつけはやっぱり億政の千に施した鵺の彫り物…!
全容は流石に描かれませんでしたが、あの彫りを施す場所もシチュエーションもトンデモなく退廃的でエモエロでした…!(しかもそれを兆が口に含む、という、、、‼うっすら千の先っちょに浮かぶ”鵺”と思われる描写…!実物観たい…!)
あ~~…もぉ、、、正直まだ書き足りない…(>ㅅ<)‼
紅紐の親分とその女、於たる(おたる)
コレ、完全に現代のSMでしょ?赤い麻縄を示唆する「紅紐」だなんて…!///←上手過ぎる…!
そして兆の元妻おほのとその子おそよ
おそのも現代で言えば自立した女性なんだろうなぁ~
で、離婚後もそれぞれの両親としてはしっかり子供に愛情を注ぐ、というその家族に合ったカタチの愛情の注ぎ方(←これ、正に先日ニュースにもなっていた”共同親権”では?)おそよには云わば3人の親が居る、という最先端!
他にも火鳴神と羅生門とかさ、、、
メインの2人は切なくてヒリヒリする前半があったからこその糖度が爆上がりの後半が最高だし、描き下ろしの千なんて完全に飼い主ベッタリ超大型番犬だし、兆の腹を括った色気は妖艶さと生命力を感じる輝きを感じるし、、、
あぁ、、、もぉ、読み込めば読み込むほど「面白さ」がアチコチに…!
だけど流石に書き過ぎました、、、w
どうぞ皆さんじっくり読んでこの江戸風情溢れる世界を味わい尽くして下さいませ♡
眼で追い頭で考え心で感じる
五臓六腑に沁み渡る最高の1冊でした!!!
チラっと最後にお百が登場したのが最高に癒しでした(о´∀`о)
次回が最終回とは、、、
もぉ既に寂しい、、、( ;∀;)
修正|トーン
レビュータイトルは作中引用です
今回も素敵な言葉に埋め尽くされた圧巻の1冊
ヤクザ稼業のキリキリするようなお話しと、千と兆の惚れた腫れたの不器用な恋物語が登場するキャラクターを通して交わっていきます
登場人物の絡み合いが最後迄読むとスッキリするような展開が多いので、読み返しをしてみるとより作品の全体像が分かって来るような気がします
終わってみればその話の発端はそういう想いがあったのかぁ~!!と妙に納得するようなからくりもあって、人間の尽きぬ想いの欲深さや強さの様々なカタチを感じられます
正に「恋は色 愛は執着」
大きな体躯と面持ちで周囲から一目置かれて恐れられても、妻子を持って家庭があっても、、、傍から見たら一端の大人の男に見えようとも、その心の内は本人にしか分からぬもの
そんな自分でありながも自分が・自分の心が、ままならない千と兆が出会い、突き放し、縋って追って、、、ずっと気付かぬ振りをしていた互いに感じた色付いたその想いを執着へと昇華させていく…
その間に2人の間を埋めた女も男も居たけれど、結局最後は求められたかった漢と求めたかった漢が互いに手を伸ばさずにはいられず、互いに手を伸ばした先に感じた熱の熱さを知った2人のお話し
億政の代わりでいいとさえ思い成り代わろうと願った兆
億政をずっと忘れられなかった千
それでも億政は兆の弟で、千に特別を与えたのは億政である事は変わらない
その事実から逃げずに向き合い、そしてその事実の奥に互いを見つめる現実の確かにそこに在る千と兆の熱を知る
目の前で腹から血を流し千を救ったのは小指の無い億政ではなく一途にただひたすらに千を求める兆
兆の小指は千と指切る為に在る
最終話へと向かう第四十話の「ゆびきり」が本当に感動的で大好きな章でした
今回私は特装版を購入しましたが、痺れる展開重視の方は通常版でもいいのかも知れませんが、私は断然小冊子付きの特装版を強くお薦めします‼
ちょっとした裏話的な小話も含めて糖度も補給されますので是非、小冊子付きでBL的な萌えを思う存分味わって読後の楽しい気分に浸って欲しいです
※電子には通常版の取り扱いは無い様子?直、特装版の始まりには目次で人物紹介はありましたが、ちるちるサイトの試し読みにある相関図が付いてませんでしたので読み始めに不安のある方はサイトの試し読みもお薦めします
あと、インタビュー記事を読んで見落としに気付きましたが、巻末にあるQRコードから拝見できるアニメもめちゃくちゃ可愛かったです♡
お百の桃尻を可愛がる卍
兆に構ってもらいたがるカマッテちゃんな千
ヤバかった♡必見ですネ
丸っと1冊【千×兆】の物語です。
3巻・4巻で彼等の関係に少し触れていましたが、
今回幼少期からガッツリと深掘りされてました…!
卍×百への絡み方を思い出すと
千のことは正~直…、正~~直…、好きになれない。
と思ってたんですがマンマとハマリましたね~~…。
千と兆って既出の関係性を見てると、
亡くなった億政の存在がやっぱり大きいというか。
千の荒っぽい気性あり殺伐と進むと思っていたら、
結構甘かったというか……うん。
想像してたよりね。甘かったんですよ。びっくり。
なんていうか個人的な萌えで、
「うぜぇ!近寄んじゃねぇーーー!」って言いながら
受けをガッチリホールドする攻めが大好物なんですね。
で!!!!!!!!
6巻の千はもぉぉぉぉぉまさにコレッ↑↑↑ひゅー!
手放せないくせに何度も突き放すっていう
究極に拗らせたツンギレ攻めっぷりが最高で最高で。
そんで後々に自分の行いが首を絞めるっていうね///
(↑ここら辺は特装版小冊子参照)
(小冊子は裏話とかその後のデレとかたっぷりで、)
(絶対絶対絶対特装版を買った方が良いです!!!)
はー!堪らん!+゚。*(*´∀`*)*。゚+
さてさて。
千のヤクザ仕事を間接的に手伝っている兆。
紅紐の屋敷に出入りするようになり、
千以外のヤクザ者とも関わりが出てきました。
真っ当に生きてきた兆にとっては魔窟であり、
今までの常識などは通じない世界です。
それが千の近くにいるために選んだ道でーー。
そんなこんなで
千に舞い込んだ"とある殺しの依頼"と黒幕を軸に、
「億政の面影」に苛まれながらお話が展開します。
兆はブレませんね…!
初登場時からずーっと一貫して「千」だけが世界。
線が細く弱々しい感じなのに、
不思議とどこか腹の据わりも感じるんですよね~。
元より千に殺されるのが本望みたいなお人ですし。
で、今回は千の生まれや億政との出会いetc.
かなりジックリと描かれているんですね。
それこそ千が抱えている弱さも全て明らかに!!!
「特別」という言葉に誰よりも憧れていた千が、
「唯一無二の愛情」を誰よりも欲していた事実。
これがもぅめちゃくちゃ刺さるんですよ(;///;)
もしかして…、もしかして…、
兆の存在は千が一番欲しいモノを持ってる人で、
千にとって「圧倒的光」だったんじゃないか!?
ってストンと解釈した瞬間ブワッと鷲掴みされた。
じゃあなんで邪険にしてたんだって話だけど、
そこはやっぱり億政の存在も大きかったのぁかな。
同じ顔だと塗り替えてくみたいになっちゃうし…。
あとやっぱり自分の弱さを認めたくない部分や、
一度億政を失ったことで臆病になってる部分や、
他人を信じ委ねるほど強くなかったんでしょうね…。
ゆえに一言で表すなら救済の物語でした。
・弱さを認めて進む千
・一緒にいるために強くなってく兆
関係性が若干逆転しててめちゃんこ萌え!です!!
千と兆の関係を表す構図で、
獰猛な肉食動物が草食な兆にベッタリで、
ベロンベロン舐め回してるのがツボでした♡
的確すぎるwww
なんていうかアレですね。
5巻の卍×百の関係は町に溶け込んでいくけど、
6巻の千×兆の関係は2人の世界へ…みたいな。
2人きり睦み合っててとても幸せそう。
長くなるので感想を割愛しますが、
億政・火鳴神・羅生門・紅紐など情報量が多!
ボリュームたっぷりで読み応えありました。
(ちなみに、兆の妻子についても触れていて)
(個人的にモヤモヤがなくスッキリ出来ました)
次回は卍×百に視点が戻って最終章だそうです。
ワクワク待機!!!ヾ(*´∀`*)ノ
大好きな「百と卍」シリーズ。
レビューもこの作品だけは書きたくなって、書いてしまいます。
まさか百と卍に続き、千と兆まで描ききってくれるとは、紗久楽先生の並々なら意欲と、そして百と卍とは真逆の世界の男同士の情愛を描き切ってくれる筆力に感服いたしました。
しかも!!!!!!
こんな素晴らしいハピエンと、特装版おまけ漫画の破壊力!!!!!
難しい、などの意見もあるみたいですが、これだけのストーリーをBLとして一冊にまとめて下さったことに対して、満足感が私は凄くありました。
これを読んでからまた漫画を読み返すと、兆や千の見え方がまた変わってくる気がします。
いや絶対に、最初から沼でしたがさらに二人のことが愛しくなりそうです。何度もまた読み返して噛み締めていきたいです。
ヤクザ者の魔窟で、千が受けた「とある依頼」からお話が広がり、後半に伏線が回収されるところなども鳥肌が立ちました。
兆、千、今は亡き億政の過去や感情が絡まり合い、やっと千が兆に、心を″奪われる″瞬間は、さまざまな葛藤が彼の中であったなかで、やっと吐露できた心の機微がきちんと描かれていたことで、ストンと腑に落ちて大層泣けます。そのページの絵があまりに美しい。
そしてその後にはあのイチャイチャ温泉ターンや、酔っ払い兆の和やかな笑顔が見られるんですよ?!
ご褒美の大洪水でした。
兆さん、体が丈夫でよかったね!!!
千が実はけっこう世話焼き攻めになっていきそうなのも◎
散々、兆を困り眉にさせたのだから、きっちり今後は存分に甘やかしてほしいものです!!
Just one word is enough to describe everything about this manga, and it is majestic. From the artstyle to the plot, characters, setting, everything is incredibly amazing. The story is heartbreaking but mesmerizing at the same time. Thank you so much Sakura-sensei
やっぱり、卍×百が一番好き!なカプではあるけれど。
最新刊のこちら、鵺の千×兆編も、画、ストーリー、全てが芸術そのもの……読後しばらく惚けてしまいました。
自分の「特別」を許した相手、億政を忘れられずにいた千。
同じ顔をした双子の兆に辛く当たり、自分から遠ざけようとするけれど、その心はーー。
後半の千の切ない心の訴えにグッと心を掴まれ、
命の危機を乗り越え、想いを確かめ合ってからの千の極上の甘やかしと溺愛に酔い、
なんて言うんだろう…なんともいえぬ満足感でいっぱいです。
メインカプの受け、百を「陽」とするならば(その過去は壮絶だけれども;)、「陰」にも見える妖艶な美しさと健気さ・儚さを持った兆。
卍兄のいたわるような優しい優しい愛し方とは違いひねくれてはいるけれど、ちょっとした言葉で仕草態度で優しさを見せてくる千。
何巻だったかな?初登場時は全く好きになれず、「あの卍兄に突っ込んだなんて…!!!」とちょっと許せない思いだった千に、こんなにも心打たれるとは。。自分でもびっくりです。
そして、脇キャラだけどキラリと光っていた兆の奥さんが。良かった…!
そういう事情で結婚したのね、恋愛に対してそんな思いやスタンスだったのね、と分かり、今まで疑問だった「どこか人ごとのような、一歩引いた目で見ている」理由が理解できました。
読後の余韻に酔いしれ、「はあ…」となっていたところびっくりしたのが、最後の次巻予告!! ええええついに最終章!? 終わって欲しくなさすぎる……( ; ; )
とりあえず……新刊が出るまで大切に既刊を読み返して、お江戸の世界に浸りたいと思います。✨
はい、千と兆、ホントによかったね、やっとやっと千は救われたんですね。
鵺の千にカップリングするから、やっぱり得体のしれない妖怪を持ってきて、以津真天にしたのかなって思っていました。いつまで死体を野晒しにしておくんだって、いつまでって鳴くそうですが。
でも、本巻を読んでいて、以津真天って呼びかけているのは、千に向かってなのかなと思いました。いつまで億政を思い続けるの、いつまで悔やみ続けるの、いつまで穏やかな幸せを手に入れた卍を許せないの、そしていつまで自分を不幸の中に捕らえておくの、って。兆の想いで、千はやっと過去の呪縛から自分を解く事が出来たんだなあ、ほんとによかった、しみじみ泣けました。
さらに!皆さん好きだろうなって思う、兆の顔と体格!あんなに華奢で美しいなんて。でもいざという時に短刀持って、ひらりと旦那を救いに割って入る度胸と力強さ。脚、脚がほんとにエロくてきれい。その後の、小冊子へと続くあまーい展開、最高です!
それから、兆には妻子があるっていう設定も、江戸時代の風俗など、文献読んで描いていらっしゃる紗久楽先生、さすが!作品に厚みというか、リアリティを感じます。本当にありがとうございます。最終章を心待ちにしつつ、参考文献、また探して読んでみますね。
千と兆の救済が濃厚かつ丁寧に描かれています。特に後半、千が甘々過保護スパダリのポテンシャルを遺憾無く発揮し始めるあたりが最高で、このままもっと見ていたい気持ちでいっぱいになります。儚げで不憫受けな雰囲気たっぷりの兆のしあわせそうな表情に、千と一緒に浄化されました。
物語としての完成度はもちろん、紗久楽先生の千の肉体美(特に胸筋)へのこだわり、兆との体格差へのこだわりが詰まっており、筋肉好き、高身長でバキバキな攻めがお好きな方には全力でおすすめしたいです!
待ってました、千と兆の物語。お互い億政とは切っても切れない関係同士。双子という特殊な繋がりを持って生まれたばかりに強制的に引き離された兆と億政の兄弟は、今の私たちの感覚からすると本当に可哀想だなぁと思うのだけど、こうしてそれぞれの視点が描かれてみると、案外2人とも自分らしい人生を送ることができていて、別れて良かったとまでは言えないまでも、第三者から憐れまれるほど悲観的な運命でもなかったのかもしれないなと思いました。
億政との想い出を背負いながら、兆を遠ざけようとしてきた千。彼がけっして心の奥底では兆を疎ましく思っていないことは最初から見て取れたし、どんなにいかめしい顔をしていてもどこか人への甘えというか、他人との繋がりを拒絶しているわけではない人間らしい気持ちが滲んでいるような男だったなと。それは彼が誰かの「特別」を切望していたからなんですね。千を縛りたくなかった億政とは彼が望む関係を築くことはできなかった。だから同じ顔の兆とやり直すというのではなく、億政の生きた証を2人で半分に分け合い抱えながら、彼らは彼らでこの世に生まれ直したような気持ちで一からこの尊い関係性を育てていくのでしょう。「他の誰でもないあなたに一途に想われる歓び」を、2人がこれからたくさん味わえるようにと祈ります。
次は、千と兆編というアナウンスを聞いてから、ずっと楽しみにしておりました。
が、なにせ時代モノに弱いまりあげは。
理解不十分な至らぬ感想やもしれませんが、どうぞ温かい目で見守っていただけたら幸いです。
以下、れびゅう。
1人の亡き男の存在にいまだ振り回されている、2人の男。
ひとりは恋人だった男、千。
そしてもうひとりは、双子の片割れである兄だった妻子ある兆。
千に心奪われた兆。
けれど、その千の生い立ちを語るには、あまりにも複雑なものがありすぎて、、、
そして、億政とのエピソード。
志半ばとなってしまった、千の鵺の件。
そして同じ顔した亡霊――兆との再会。
葛藤とか、誰かの特別になりたいとか、兆自身で愛されたいなんて思ってはいけないことなど、、、
気付けばグッと熱いものが喉奥に迫り、目頭を熱くさせ、濡れたものが頬を伝っていました。
画に美の迫力があるのもこの作品の魅力なのですが、だからこそ、苦しみ増しだったりもしまして、、、
もうね。
あのラストでよかったです。
両想いになれたことが、こんなにも素晴らしいなんて。
兆の妻の書簡にも、、、涙涙
次巻の最終章も気になりますが、
あわよくば、もっと2人のお話を読んでいたい。
最後には、読み手側にも苦しみや痛みという感情から優しさ、愛などと言った穏やかな感情へと変化した怒涛の1冊でした。