百と卍 3

momo to manji

百と卍 3
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神114
  • 萌×219
  • 萌7
  • 中立2
  • しゅみじゃない1

--

レビュー数
16
得点
669
評価数
143
平均
4.7 / 5
神率
79.7%
著者
紗久楽さわ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE comics
シリーズ
百と卍
発売日
電子発売日
価格
¥700(税抜)  
ISBN
9784396784867

あらすじ

元火消しの伊達男×陰間あがりカップルの
「江戸BL」金字塔作品

BL初の快挙!
「第22回 文化庁メディア芸術祭 マンガ部門」
【優秀賞 受賞!!】

『このBLがやばい! 2018年度版』(宙出版)
『ちるちるBLアワード2018年 次に来るBL部門』
【W1位 入賞!】


江戸の季節はひと巡り。
いっそう深くつながり合ったふたりに
二度目の夏がやってくる。

昼夜ふりそそぐ、卍からの蕩けるような愛撫と睦言は
百樹の心を癒やし、甘やかな暮らしを守るように
卍は笛指南の仕事をはじめた。

そんな蜜月のなか、百樹は偶然再会した
陰間時代の先輩・十六夜に
昔も今も囲われ者のまま、と言い放たれ、
「卍に見合う己になりたい」と憤りを感じる。

そこへ、再び千と相まみえることになった百樹は―ー

新たな出会いと、広がる世界。
百樹、成長と解放の第三巻!

表題作百と卍 3

万次(卍),元火消し
百樹(百),元陰間,卍と同居中

同時収録作品百と卍(3)

鵺の千,縄持ちをしていた卍の知人
兆,船頭

その他の収録作品

  • 百と卍的 ふんどし自由研究(描き下ろし)

レビュー投稿数16

いつも幸せそうな百の笑顔の源

なんかもぅ情報量の大渋滞で色々と濃い3巻でした。

帯裏に「こんなの、もう結婚だよ…」(担当編集)とありまして。
編集が毎回帯に出張ってくるのは微妙でちょっと引いたんですが、
読み終わったら

うん。わかる。結婚だった………(;///;)

の一言に尽きました。
すごい素敵な結婚だった。最高。ありがとう。
百と卍、何度も転びながらも真っ直ぐな生き様がとにかく良かったです…!!

(※盃に互いの血を混ぜて飲むシーンがありますので、血が苦手な方はご注意下さい)


さてさて。
新たな出会い、再会、因縁。人間模様が変わってきました。

百は陰間時代の先輩・十六夜とばったり出くわします。
そこで"今も昔もすぐ泣いて、何も変わらず男に囲われている"と揶揄されて…。
もちろん反論するのですが、その言葉は百の中にズッシリと残りました。

そんな中 街中で威勢の良い火消しと美男子な船乗りと出会います。
百がケンカの仲裁をしたのをキッカケに仲良くなり、
人が良くて言葉が優しい百のことを火消しは気に入ります。

けれど言葉遣いも荒っぽさがないのも陰間時代の名残では…と百はビクビクしててーーーと展開します。


火消しは2巻に登場した卍と繋がりのある金太郎です。
百の兄貴分が卍とは知らず、百を火消しに誘いたいと組に話していて…。
これは4巻への布石ですかね?ドキドキします;

また、美男子・兆は千と繋がりがありました。
兆は千に恋をしていて千が執着している卍の存在も知っています。

3巻は百のトラウマからの脱却のキッカケでしょうか。
この描かれ方がものすごく良いのです…!

十六夜が残した"今も昔も囲われ者"の言葉。
百は陰間の頃からちっとも変わってないと言いたげな言葉です。

千も同じように、百を"いつまでも陰間みたいだ"と煽ってきます。
弱いフリ、甘えたふり、誘う仕草、乳臭い動き、あざとい眼。
外から見ただけのイメージで陰間の仕事を可愛がられるだけで楽で幸せだろうと。
だから今でも"陰間時代と同じように"卍に可愛がられてのうのうと笑っていられるンだろうと。

十六夜も千も同じ事を言うけど少し視点が違うのですね。
で、千の見当違いな言葉に百の眼が変わるのがすごく良きなのです!!!

百は陰間の裏側を知っています。
決して幸せに笑っていられるような場所ではない。
特に百の場合は愛想もなくてデカくて不気味だと馬鹿にされてきた。
だから今、百が幸せに見えるとすればすべて卍のおかげだとーーー。

他者に『ずっと幸せに生きてきた子』にみえるほど
卍からもらった愛情を実感する百のスッキリした表情に涙・涙。
このシーンはめちゃくちゃ良かったです(;///;)

また、百がため込んでいるのに卍は気付いています。
それを発散させようと促すのが江戸っ子!ってかんじで粋!(ああ、語彙力…)
卍の見守る姿もすごく良かった…カッコイイ…。
百が卍と見合う男になりたいと口にしたときの返答もカッコよかった…。
(江戸っ子ってみんなこんな粋なの…?卍が特別なの…?)

そんで義兄弟の契りをもう一回するのですが、
これがほんともぅハピネスウェディング…!!(∩´///`∩)
魂を飲み干して、土に還るまで、一生を添い遂げる儀式。
うううう、幸せすぎて泣ける…。これ以上の言葉が出ない。

あ、もちろん日常のラブラブなお話もタップリありました!
拗ねてる卍がとっても可愛いですw
この作品はシリアスとあまあまのバランスが良いといいますか、
1話1話の濃度が濃くていろいろ詰め込まれてるのが魅力のひとつですよね。
3巻になっても尚、鮮度も読み終えた時の満足度も高く感じます。

4巻は火消し衆が関わってきそうだし兆と千の行方も気になるところ。
まだまだこの世界観が続くようでとても楽しみです…!

描き下ろしの褌講座も勉強になりましたヾ(*´∀`*)ノ
いろんな巻き方があるのですねぇ。

10

もう感想これだけ…

天才でした。

9

素敵なシリーズです。

大好きなシリーズなので即買い。
今回も素敵な絵と百の切なさと卍の男気にやられました・・・。

陰間あがり百と元火消し卍。
1巻から読むのをお勧めします。

百と卍にでてくるひとたちに
ほんとうの悪人はいません。
みな何か己の欺瞞と戦っています。
1巻から読み続けていますが、ずっと続いてほしい。。。

今回は百が自分の過去を受け入れて、
卍がもっと受け入れる、もうラッブラブな回です。
二人は毎回ラブラブなので、そこがまた安心して読めるシリーズですね。

電子の発売も紙と同時なのがありがたい。
出版社様も神です。

6

なんだかんだ千にも幸せになって欲しい

 もはやこの絵を見るためだけにでも買う価値があると思いますが、それに加えてここまで読者を惹き付ける良質なストーリー。恐れ入りました。1巻目から期待以上の萌えと感動を与えてくれた作品でしたが、巻数が進むごとに万次と百の関係性がどんどん濃いものになっていくので、また新鮮な気持ちで楽しめます。今回の話の軸は、百の成長。万次も私も、百の稚さやくるくる変わる表情、邪気のない考え方が大好きですが、本人は自分のそういう態度や仕草によって、所詮男に囲われている奴、と思われるのをどうにかしたかったようで。万次に釣り合う男になりたい、という百の健気な奮闘が所々で描かれます。

 自分のことを名前で呼ぶような百の可愛らしさは、ついつい失われて欲しくないなぁと思ってしまうのだけど。けっして無理して背伸びするわけではなく、誰にも文句を言わせず胸を張って万次と2人で生きていくために、百が必要なことだと判断して真剣に考えた結果だと思うんですね。その覚悟をしっかり受け取ったからこそ、万次は鼻で笑ったりせずに、血盃を交わした。もちろん百への好意があるという点も大きいけれど、人を煽って一時的に満足しその人の本質を見ようとしない千とは、端から器が違うというわけです。

 楽ではない陰間という仕事に従事していた百は、もっと鬱屈してしまっていてもおかしくなかった。でも、万次のおかげで何の苦労も知らずに生きてきた人間に見えるほど、今は満たされているんですね。そして、万次にも百が必要不可欠な存在であることは、2巻で証明されています。万次が言うように、自分と違うからこそ相手を大切に思い、好きになる。優しさを与え合い生きていく2人を、また見れることに感謝します。

6

画をみるだけでも堪らない作品。

1巻で二人の出会いと百樹の過去話、2巻では万次の過去話。
そして3巻はどう展開していくのかドキドキでした。
出会いからずっとあまあまな二人が、巻を追う毎にあまあまになるという、過去最高のあまあま巻。
個人的には万次の過去話が神回だったので、千がどう絡んでくるのか不安でしたが、
怒りに負けない優しい百樹が一番いい男…と、万次の百バカっぷりを確認しただけでした。

変わらずイジワルな十六夜や、百樹が気に入らない千から、
男に囲われていると煽られて悔しい百樹が、
兄ぃと肩を並べられる男になりたいと決意する姿は、いつもより凛々しい表情の百樹。

義兄弟の契りを交わす二人…永遠の誓い。
新しい家に引っ越して商売すれば一生涯連れ添えると、もごもご照れながら言う万次にキュン。
それにしても、いい男が照れると可愛くって堪りません。
そして、ずっと泣くのを我慢していた泣き虫百樹が、嬉しすぎて泣いてしまうのも堪らないです。

百と卍は二人の出会いが救済になりますが、百樹の成長物語でもあって、
陰間の月百姿だった百樹が、江戸の粋な男になるまでもう少しかな?
これからも万次の前でだけ、かわいい百の姿をみせてくれるのが楽しみです。

今回は千と兆の関係が解りましたが、この二人は佇まいの色気がスゴイ…。
百と卍とは違うタイプのカップルなので、こちらはこちらでこれからが楽しみです。

あの展開で最終回かと思いましたが、有難いことに続きます。
二人の契りは永遠ですが、先が読めない展開なので何だか不安…火消し達と千が絡んでくるのか?
とにかく、二人のあまイチャだけは死守してほしいです。

この作品は風情のある一コマの絵面が美しくて、本当にじっくりと眺めて読んでます。
序盤の汐干狩りは海の景色だけでなく、着物を捲し上げる褌姿に風情があっていいですね。
夜の海辺に星空でしっぽりデート…こんな前後関係のない読み切り作品をもっと見たいです。

江戸の活気あふれる生活風景も面白くて、どのページを捲っても画がステキで見惚れます。
毎度おなじみ、描き下ろしの自由研究は「ふんどし」
ずっと気になっていた褌のあれこれが…またまた勉強になりました。

肥後ずいきネタで万次が漁っていた、百の色お道具入れの詳細を知りたい。
画だけで好奇心一杯になってしまった。
ずいきで巻かれた万次のモノが見れるとは有難い巻でしたが、
一段と万次の刺青が美しく描かれていて、肥後ずいきネタは個人的に神回です。

4

あまりにあまりに大傑作

1巻の発売から色褪せない、さらに輝きを増す第3巻です。

紗久楽さわ先生の登場で、BL漫画に江戸ものが増えましたが、こんなに他の作家さんに影響を与えてしまう紗久楽先生の力に驚きを隠せません。
どの漫画にも紗久楽先生への憧れといいますが、
「百と卍」の世界観への傾倒や陶酔を感じます。
すごいことです、紗久楽さわ登場以前、以後がすっかり塗り変わってしまいました。
着物の描き方や、髷の描き方……。
紗久楽さわ流、風がスタンダードになっていくのでしょうか。

そして先生が生み出した「百と卍」の二人がまるで本当に恋をしあって、暮らして、悩んで、睦みあって……そんな実在感があまりに優しいです。
えっちです……可愛いです、たまらないです。
百のお尻、もう成長しまくってますね?!?!
卍がいっぱい揉んだからかィ?!?!すけべだね!!!

新キャラの兆と千、さらに火消し連中と、江戸のいい男たちがさらに絡み合って、次巻は何を見せてもらえるのか、楽しみでしょうがありません。
一生続いて欲しい……!!

個人的に祝さんの登場が再度待たれます!!

4

もっと読みたい


今作も大大大満足の内容でした!

登場人物が増えてくると苦手な人や興味のない人が出てきたりするものですが、とにかく美しい線画と何かしらの特徴を与えられた魅力的なキャラクターしか出てこなくてですね、誰でもいいから動いて話して!という気持ちでいっぱいです!

個人的に好きなシーンは百くんが花火に向かって
うるせーッ!!!!!!
と吠えたところです。元気な子は大好きです(笑)

初登場した兆さんは、作家先生がTwitterで紹介して下さった時から気になっているキャラクターでした。今後何かしらありそうなのでとても楽しみです!

5巻、いや、7巻くらい続いてほしいなあ(笑)

2

江戸の元禄文化

紗久楽さわさんのシリーズは、どれも現代日本人が忘れてしまった江戸時代の文化を覗くことが出来るので、楽しい。維新と戦争で失った日本人の精神文化のテキストといったらいいのか。
江戸弁、江戸言葉が粋で、浮世絵の画法を取り込んでいるのも素敵です。

読むと、今の時代よりずっと江戸時代のほうが生活しやすいというか、生き物や人が生きやすい制度や暮らしの文化があったんだな、と回顧に浸ってしまう。
不幸や辛い不条理が有っても、傷を癒す自浄効果を持つものが、江戸時代の生活環境にはあったみたい。人情とか、長屋とか。適度な距離が人と人、人と植物や動物にある暮らしの様子が描かれている漫画です。
読むと、自分の中の先祖から受けた遺伝子情報が疼く、忘れていたものを思い出すから、人気が高いんじゃないのかな。
このシリーズ、とても好きです。なんとなく、懐かしくなる情景。

ボタン一つで作業を機械がしてくれる便利な時代じゃない。苦労が表に出ない百ちゃんのような考え方、生き方に惹かれます。日本が一番良かった円熟文化が栄えていたのが、江戸時代中期じゃないのかな。江戸時代末期になると、動乱が始まりだして、人に殺気が帯びてくるので。
私は、元禄時代あたりを扱った作品が一番好きです。

1

祝・結婚!

百と卍の過去が明かされた既刊を経て、
今回は二人の未来に繋がってゆく3巻でした。

雨の日の出会いから早1年が経ちました。
互いの過去を知り、受け止めあったことで絆もより一層深まり、
季節が移り変わっても、変わらず甘く濃密な日々を送る百と卍。
卍の「お百ちゃん」なんてとびきり甘い呼び声に蕩けそうになってしまう…

前半はそんな二人の甘やか&ド艶やかな日々が描かれますが、
中盤辺りから新たな展開を迎えます。

きっかけは百の陰間時代の先輩・十六夜との再会でした。
うきうきと卍との生活ぶりを話すと、
「今も昔も男に囲われたままで変わらない」と言い捨てられてしまい、
陰間時代のコンプレックスを刺激された百の心は揺らぎ始めます。

その後も新たな友人や千との再会を果たすも、百の中のモヤモヤはさらに
膨らんでゆき、次第に“卍に見合う男になりたい”と強く思うようになります。

そして、そんな百の想いを知らされた卍の反応は…
卍兄ィ、やっぱりめちゃくちゃいい男でした!!
十六夜や千の言葉に打ちのめされ、自らを恥じるばかりの百を肯定し、
悩みを共に分かち合い、百の進む道をそっと見守ってやります。

もし、変わってゆく過程で百の心が折れることがあっても、
きっとその度に百の悲しみを受け止め、励ましてやるんだろうなぁ…
溺愛はするけれど、束縛はせず、尊重し、見守ってくれる。
ほんっと卍が極上彼氏すぎて…この人が傍らにいてくれれば、
絶対百は幸せになれる!って改めて確信しました。
こういうのをスパダリというのね。

卍の百に向ける言葉の一つ一つからも愛情と真心が感じられて、素敵でした。
ちょいちょい見える茶目っ気と気障っぷりにもキュン心を擽られちゃいます♡

義兄弟の契りもね…もう結婚式でした。
永遠を誓い合い、その後にはちょっと照れながら未来のことを語り合う
二人がもう幸せすぎて心の中でお祝いのクラッカーを打ち鳴らしてました。

普段は決して涙を見せない百が声を上げて嬉し涙を流しちゃうのを見たら、
もうこちらまで泣けて来ちゃいました…二人とも幸せにおなりっ( ;∀;)

きっと百は卍とはまた違うタイプのいい男になってゆくんだろうなぁ。
でも、素直で可愛い百も大好きなので、格好良くなりすぎないでね♪

今回は千やかつての卍の火消し仲間たち、新たに千を慕う兆も登場し、
百と卍を中心に人々を繋ぐ糸が複雑に絡み合い始めました。
恋の予感を匂わせつつも、相当拗れそうな千と兆の今後にドキドキです。
百と繋がったことで火消し仲間たちも関係してくるのかな?
さらなる新展開が楽しみでたまりません!

1

百と卍はエロシーンより賑やかなシーンが好きかな〜ぐらいに思ってましたが、肥後ずいきシーンはよかった…なかなか他の作品では見られないプレイ。江戸モノだからといってあるとも言えないし。非常にエロティックです。受けにしっぽり感を求める自分はおもものノリはそこまでハマらないけど、ノリノリの卍さんのしっぽり感がそれを補ってくる。

長屋に住むことを誘う卍が可愛い。3巻の最初で未来の話をすることに照れてた卍さんが"一生涯"を持ち出す。男物の羽織に妬く卍さんも可愛いし、義兄弟の契シーンで頬を染める卍も可愛かったな…卍兄さんは基本可愛い。契シーン自体は大変かっこいいです。気合い入ってるなー!という。作画も卍百も。

1

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