ベールブルーと梔子の花束

veil blue to kuchinashi no hanataba

ベールブルーと梔子の花束
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神6
  • 萌×24
  • 萌3
  • 中立0
  • しゅみじゃない1

167

レビュー数
5
得点
55
評価数
14
平均
4 / 5
神率
42.9%
著者
小嵜 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
ふゅーじょんぷろだくと
レーベル
POEBACKS THE OMEGAVERSE PROJECT COMICS
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784865897814

あらすじ

【セフレ以上、番(つがい)未満。】

書店で働くΩ(オメガ)の麦(むぎ)は薬が効きづらい体質。
そんな彼の発情期を一つ下の後輩でα(アルファ)の近江(おうみ)が支えてきた。
学生時代から続く、カラダだけの関係。
頭ではそう理解しながらも麦は近江に惹かれていく。
一方、近江は囲碁のプロ棋士として華々しい活躍を見せ、メディアからは引っ張りだこ。
いつからか手の届かない存在になっていた――。
前へ進みたい、でも一歩が踏み出せない、臆病な恋。


※本作品は単話配信しているものに、加筆修正・描き下ろしを加えたコミックス版です。重複購入にお気をつけ下さい。

表題作ベールブルーと梔子の花束

近江透、麦の後輩、(高校生→)棋士、α、20歳
日向麦、(高校生→)書店店員、Ω、

その他の収録作品

  • 描き下ろし:番外編(4P)
  • あとがき

レビュー投稿数5

繊細な両片想い

創作BLをされていた頃から応援していた作家さん。
儚げな絵柄と物語でいつもなにかが零れ落ちそうな切なさを描かれています。
今作は美形で囲碁の四冠のα近江と高校時代に発情アクシデントで初体験をしてしまった臆病な書店員のΩ麦のお話です。
本の帯に書かれたコピーの「セフレ以上、番未満」が発情期の時だけ身体を重ねるふたりの関係そのものですが、いわゆる両片想いになります。

麦も美しいのですが、中学の頃にΩということでいじめられたせいで自分に全く自信を持てません。そのため、近江を縛り付けている自分を卑下し、自分より相応しい相手がいると身を引きます。どんなに近江が好きだと言っても、その言葉を信じられない可哀想なΩです。
近江も好きなのに素直になれず、自分のせいで傷ついているのを見るのが辛くなり、麦のそばから離れようとします。
ふたりとも発情期の間しか会えないと思い込んでいるので、長い間まともに話をしていません。そのためエッチなシーンは多いのですが、互いの気持ちをすり合わせることをしていません。相手の行動をよく見て考えれば自分のことを好きだと分かるんですが、それも自分にとって都合がいい考えだと思い込んでいます。
こちらからすると煮え切らない関係に歯がゆく思っちゃいます。壊れそうな繊細なで、まさしく両片想いの切なさでした。

そしてとうとう近江が麦の部屋の鍵を返しに部屋にやってきます。そこでやっとふたりはちゃんと話し合い、互いの気持ちを伝え合います。両想い後のエッチ、とても素敵です。楽しんでください。


淡くて繊細な絵柄と違うミニキャラもとてもかわいく描かれています。グッズなどあったらいいなと思いました。
話と話の間にミニイラストがあります。それがめちゃくちゃかわいくて、素直なふたりの気持ちを知ることが出来るので、話毎にニヤニヤしながら振り返りをしていました。
そういったものがあるのはコミックスならではの楽しみですね。

0

両片想い、すれ違い切なBL好きさんは集合!!

高校の先輩後輩同士。

囲碁のプロ棋士でα(後輩)の近江と、発情時に薬の効きがよくない書店で働くメガネ美人なΩ(先輩)のお話。


出会いは、人気のない第2図書館で図書委員の仕事をしていたΩが、そろそろ閉めようとして突如体調に変化をきたし、α=近江がいることに気がつく。


早い話、2人は身体から始まる関係です。

襲われた受けは、責任取って発情期の間はえちして欲しいと要求を突きつけ、攻めを縛ります。


身体から始まってしまったからこそ、お互い両片想いなのに気持ちがうまく伝わらず、そんななかで攻めが受けに内緒で、家の都合でお見合いした女性とのことが週刊誌に載ってしまいます。

当然見てしまった受け。

慌てて撤回にくる攻め。

このとき受けは、いつか近江の恋人になれるかもと淡い期待を抱いていたその気持ちが砕け散ってしまいます。
もうね、このやり取りがとにかく切ない。

まりあげは、最初のティッシュ必要な場面でした。


からの、すれ違ったまま、受けは攻めがいなくともなんとかひとりで発情期を過ごせるように。
攻めは、受けと別れてしまったことで追い詰められてしまいます。

けれど最後は、、、


綺麗でキラキラな絵が、より切なさを倍増させます。
切なく胸がギュッと苦しくなったあとでのハピエンが好きな方には、とてもオススメな1冊です。


そして、お表紙…すっっごく美しくて眼福ですね。
あとがきにタイトルについて先生が言及されましたが、ベールブルーは受けのフェロモンのイメージとΩがフェロモンを纏う感じがベールっぽいとのことで、そう相成ったようです。

ぴったりですよね。

そう思ったそこのあなた様、ぜひ読んでみてください!(まわし者ではない)


0

身体から始まってしまった溺愛αのオメガバ作品

とにかくキラッキラなお目目と繊細で長いまつ毛が特徴的な繊細な絵柄の作品でした。
受けの麦くんがそれに加えてそばかすメガネの赤面顔なのがまた可愛い。そばかすって本人コンプレックスのこと多いし、揶揄われてた過去から卑屈になってる麦くんですがまさに儚げ美人…

そして攻めの近江が将棋の名人という設定もまた珍しいなと。作中近江は麦くんの意思を尊重して離れようとしたりと試行錯誤してますが、かなりの溺愛攻めっぽいし棋士だから頭いいし、麦くんが自分のものになったらもうとことん囲い込みそうだなぁとニヤニヤしました。

溺愛したいαと劣等感強めのΩの立場の違いに悩む系のオメガバ作品でした!

2

受けの健気な想いが胸を打つほど感涙が止まらない

近江(α)×麦(Ω)

メガネ地味(実はそばかす美人)な書店店員・麦と、
彼の高校時代の後輩でプロ棋士・近江。
2人が高校時代から
麦の発情の時だけの愛のない関係を続けている。


こういうのはツボを押されるよ〜
感涙があふれる〜

シンプルなストーリーなのに、
胸打つほど健気な想いが詰まって、
麦の奥底にある届かない片想いに
心をえぐるようなキュン痛で共感して、
切なさで胸が押しつぶされる。


近江のことが好きで好きでいる麦が、
近江が自分のことが好きじゃなと思い込んでしまって、
有名になった近江がふさわしい恋相手を見つけるために、
世界が違うという理由でセフレ関係を終わらせる決断をする。
その近江を縛るという罪悪感と混ざり合う
好きという感情を押し殺す姿や、
近江のシャツを抱きながら情けなく1人でする姿や、
哀れな泣き顔にこっちまで涙腺が切なくなる。
自分から関係を終わらせるのに、
最後まで泣きながら近江の服を引っ張りながら
ついに「いかないで・・・」浸み出る本音がまたいじらしい。

美形すぎる綺麗な少し寡黙な近江にもうっとり。
隠れた包容力やクーデレ愛情が読み進むにつれてわかってくる。

さらに進んでいく途中、
高校時代のエピソードで、
転校生だった麦の今までの学校での悲しい過去が想像できるし、
2人の体の関係の強引な始まり方に
心臓が針で突き刺さるようなズキズキが止まらない。

肌で実感できるようなエッチをするたびに、
麦が「おうみ」を呼ぶたびに、
麦の精一杯の気持ちが感じられる。
お互いに一途に想うからこそ、
その苦渋な愛しさがギュンッとさせる。

2人の関係が中心にあって、
囲碁もあまり触ったことがなく、
個人的にはとても良かったで、
大変読みやすいオメガバースで、

ふんわりと美しい絵で繊細に描かれている
ただ不器用で言葉が足りなくて誤解が生まれる、
拙いすれ違いの両片想いが切なく・・・、
温かくなるようなラストも味わうことができて、
感情も揺さぶられる一冊でした。



・コミコミスタジオ限定特典描き下ろし4Pリーフレット
描き下ろし漫画2P:
甘イチャ、キス・・・麦より近江のほうが麦の発情期に気づく。

3

キラキラの瞳が印象的な二人

表紙の二人のキラッキラな瞳に惹かれ、あらすじをさらっと読んだだけで購入したこちら。
…読んでみたら、ちょっと絵柄が自分の好みとは違ったかもです。。

年下プロ棋士・透(α) × 本屋で働く、抑制剤の効きにくい体質の麦(Ω)というカプの、オメガバースの物語。
発情期の度に透に抱かれ、透とセフレ関係にある麦。もちろん両片想いなんだけれど、麦にとって透は手の届かない存在で、好きだという本音が言えずー

と続きます。

なんというか、受け君がちょっと頑な、かつ卑屈すぎるかなあと;
結構序盤で攻めに「好きだ」って言われてるんですが、それを頑なに否定し…っていうところが、ちょっと腑に落ちないというか。
「僕じゃ釣り合わない〜」とウジウジしてるのが個人的には卑屈すぎてあまり好きになれないタイプだったな、と。。

いざ攻めから「合鍵返すよ」って言われると抵抗するのも、自分があまり好感を持てなかったからか、今さら感もあり。

優しめのオメガバースの世界なんですが、良くも悪くも一冊サラッと読めてしまい、もうちょっとパンチを感じたり胸に刺さるものを感じたかった気がします。

4

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