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goei to bocchan
前々々世・前々世・前世ーーー、
何度生まれ変わっても攻めと受けは出会って
そして攻めは受けを守って死ぬのが絶対事項。
受けを守って死ぬ前世の記憶を夢に見る度に、
自分は今世でも彼の為に生きて死のうと誓う。
前世の記憶があることによって
確固たる死生観を持っている攻めの物語です。
個人的な率直な感想として、
思ってたんの違うーーーーーー!!!
もちろんいい意味でッッ!!!!!!
ってなったんですよね╭( ・ㅂ・)و ̑̑
今世でも出会って、
またも受けを守って死にそうになって、
今度は死なずになんやかやハピエン…?
ーーーって話じゃないんです。
いや、あくまで基本ベースはそうなんだけど、
物語の本質はそこじゃないっていうのかな…。
上手く言語化出来ないんですけど
一緒に生きる為に必要な"気付き"が刺さるのです。
攻めの中にある問題点が次第に浮かび上がってね。
家族愛なんかも絡むから泣けた……(;ω;)ウッ
(家族関連にはめっぽう弱い民)
あーーーーー面白かった!大満足!!!
さてさて。
冒頭に書いたのと重複しますがこのお話は、
前世の記憶があることによって
確固たる死生観を持っている攻めの物語です。
坊ちゃんに出会った瞬間に前世を思い出し、
護衛として側で支えながら守り死ぬ日をただ待つ。
生きる意味も死ぬ意味も全力で坊ちゃんに捧げる。
攻め(銀次:護衛)はそれが望みで生きがいです。
一方の受け(秋成:坊ちゃん)は銀次を慕ってました。
銀次のことが大好きで大好きでずっとアプローチ。
幼い頃には既にプロポーズ済みだったりしますw
銀次を楽しませたくて、
銀次に笑ってほしくて、
銀次を幸せにしたくて、
一途に真っ直ぐしつこく銀次を想い続けてました。
そんなある日
急に坊ちゃんの雰囲気がガラリと変わるんですね。
銀次はもう必要ない、
恋人が出来た、
護衛も同居も解消したいーーーと。
それまで銀次は坊ちゃんのアプローチに困ってて
系統的には"ヤレヤレ系"の保護者だったんですよ。
坊ちゃんには困ったもんだ…って呆れる感じのやつ。
でも急に突き放されて
銀次の肝がジワジワと冷えてくのが切なくて…!
銀次視点で進んで坊ちゃんの腹の中が見えないから、
銀次の不安がこっちにまで伝わってジリジリする…!
これが個人的にめちゃくちゃ刺さりました。
(焦燥感でゲッソリ落ち込む攻めは萌え的に美味)
そもそもなんですが、
銀次の死生観って希死念慮寄りなんですよね。
坊ちゃんを守って死ぬ瞬間を待ってるんです。
死ぬことだけを考えながら護衛してるんですよ…!!!
それには前世の記憶の影響も強いですが
今世で生まれ育った環境に寄るものも多くて(泣)
自分が必要とされる概念が薄いっていうのかな…。
(そんな人だから坊ちゃんのアプローチを)
(本気にせずに適度にあしらうんですが…;)
生きるコトへの執着がない銀次を
生きる方へ引き寄せる坊ちゃんの姿にも刺さる。
必死に銀次へ"生きるって楽しいよ"って伝えて…。
これって結局
やれやれ系で自分が守ってきたつもりが、
実は守られていた救われていた側だった。
っていうさーーーー!!!!
この関係性がめっっっっっっっちゃ良いッ!!!!
他にも前世の記憶なども詳細に描かれていたり、
坊ちゃんの生きる環境の大変さも深掘りされて、
読み応えがあってすごく面白かったです。
あと坊ちゃんは男前受けで頼もしいんだけど、
銀次の前だとちょっと幼く見えるギャップ最高。
最初の出会いが6歳と17歳ですからね~!
成長過程なども大変萌えでしたヾ(*´∀`*)ノ
もう最高of最高の、生まれ変わり主従愛だった…!激しく萌えたし、刺さったし、沁みました。
待ちに待った、大好き海野幸先生の新刊。貪るように読みました。読み始めたら止まらなかった…
なんと全編攻め視点!かつ、主従愛。プラス、歳の差!(攻めが10歳以上年上)
好きすぎる要素が詰め合わされすぎていて「最高」としか言えません。
舞台は現代。主人公の銀次(攻)は、御堂コーポレーションの御曹司である秋成(受)の護衛を長年務めています。
実は銀次には前世の記憶があり、何度生まれ変わっても最後には主である前世の秋成を守って死ぬということを繰り返しています。
今生でも秋成を守り抜いて死のう、と密かに固い決意を胸に抱いているのですが、ある日突然秋成から護衛を解雇され、恋人ができたと宣言されてー
と続くお話。
衛兵、天子の毒見役、日本軍の一兵士ーー
どんな前世でも凄惨な死に際ではあるのに、いつも同じ言葉を囁き幸せそうに死んでいく銀次の愛の深さがこれでもか!というほどに伝わってきて、心を打たれました。
文字どおり、命を懸けた愛。
受けの秋成はかなり早い時期、それこそ子供の頃から銀次に想いを伝え「結婚して」なんて言っているのですが、銀次は長らくその気持ちに応えてきませんでした。
銀次が自分の中の特別な気持ちに気付く(というより、見ないよう蓋をしていた気持ちをちゃんと見直す)までの過程が、起こる事件や秋成の態度の変化とともにじっくり描かれているのが良かった…
秋成から「お役御免」と言われ突き放されることで、自分が今まで秋成を守ろうとしてきたことが「自分の生きる意味」を求める自分本位のものではなかったか、前世の記憶があるから秋成をまた守ろうとしているのか?
等々、自分自身の内面を見つめ直すんですよね。
銀次という人物の背景やその思い、抱えているものをとても深く理解し共感できて、途中の”突き放されパート”は本当に切なかった。。
そこを乗り越えて、の最後の大団円。そして描写少なめながらも愛と幸福感溢れる二人のえちに、もうじーんとしてしまって震えました。
前世の人物たちの持っていたアイテムが重要な役割を果たしており、”生まれ変わり”にきちんと意義を持たせてくれているところ、そしてそのアイテムにまつわる現代での思い出がきゅんと胸を打つものであることなど、「さすが海野先生!!」と(心の中で)叫ばずにはいられません。
何度生まれ変わっても主のために生きる苦労人攻め様の物語、深く深く堪能しました。文句全くなし!!!の「神」です✨
素晴らしい輪廻転生BL!
時代を超えた巡り巡る献身的な愛の重さに身震いしました〜!( ˃̶͈̀∀˂̶͈́)੭ꠥ⁾⁾
ストーリーが秀逸。まさか坊ちゃんもかよ…のサプライズにはビックリしました。
主人の為に盾となってこの世を去るという、前世から続く使命感を背負う護衛の男の生き様がありありと描かれている物語です。
護衛の銀次の揺るがない信念がこの物語のキーポイントで、彼の頑なな使命感を主軸に、彼の主人である明成との関係が大きく変化していくところが見どころ。数奇な運命に彩られたその顛末は非常にドラマチックです。
銀次は、秋成のために死にゆくことで自分の存在価値を見出しているような男。秋成の側にいたいと思う欲は、彼のために死んでいくことが本望だと思っていることで満たされています。だからなのか、銀次は自分の命を大事にしていない。それは、自分の死=秋成が生き続ける、の図式が出来上がっているからです。
しかもそれはこれまでの自分の前世で何度も何度も繰り返されてきたこと。だから、それに抗わず黙って"その時"を待つことが、自分の生きる意味そのものだと言わんばかりなんです。
いつでも死を覚悟し、しかもそれを望んでいる銀次の言動は、自分の意思のようでそうじゃない。前世の夢に洗脳されていると言っても過言ではなく、銀次本人の思いが前世の記憶によって操作されているようで、痛々しく感じてしまいました。秋成のために死ぬ以外の選択肢を得ようとしない頑固さと、生に執着心のない愚直な使命感は、ある意味凶器。銀次のことが幼少期から大好きで、今も銀次にプロポーズしまくる明成にとって、銀次の態度は良いものには映りません。
秋成はとにかく銀次のことが好きで、幼いときから求婚する惚れっぷり。銀次を好きなことを諦めないタフな青年ですが、健気で可愛く、でも男気ある素敵な坊ちゃんです。
それに引き換え銀次の方はというと、そんな秋成の告白を冗談だと真面目に取り合わないから、まー…ムカつきます(笑)
秋成への想いを自覚してないからってのもあるんですけど、自分は秋成のために絶対死ぬって思っちゃってるので、秋成の想いに真剣に向き合おうとしません。なので、秋成の気持ちがいつも一方通行でなぁなぁにされてるのがすごく切ない…。
そうした2人の関係が、銀次の護衛役解消という大きな転機を迎えることで大きく変化していくことになります。これは銀次にとって自分の気持ちを見つめ直すいい機会。ここから銀次のクールな感情が大きく乱されていくので、ご注目です!
秋成から護衛役を外されることは、銀次にとって最も辛いことなんですが、私からしたら、それ見たことかって感じ。いわば、攻めザマァってヤツです。
これまで秋成の気持ちに向き合うどころか、自分の気持ちにすら向き合おうとしなかった銀次に課せられたツケがそれ。大事な存在を失ってみて初めて気付く典型的なパターンです。
銀次にとって秋成は何よりも大事な存在です。でも秋成にとっても銀次は大事な存在なわけで、そんな大事な人が自分のために死ぬことを望んでいると思ったらどう考えるか、って話なんですよ。
命を大事に生きて欲しいと願う秋成の気持ちを踏みにじっていることに気付かなかった愚かな男は、ここにてようやく気付き始めていきます。
銀次の幸せとは?秋成の幸せとは……?
"死んで守る"より"生きて守る"を選択することの大事さに気付くことができたのがその答えです。
結局、精神的なところで秋成に守られていたのは銀次の方だったんだなと思うと、命をかけることだけが"守る"ことだけではないんですよね。
銀次の死に悲しむ人がいるということを忘れずに、これからは生きて好きな人と共に歩む未来を生きて欲しいと思います。
流石、海野先生の新作。めちゃくちゃ面白かったです!
全編攻め視点の今作。何より攻めの銀次がいいですね!ワンコ系、しかも大型の、厳ついけど落ち着いたシェパード系といいますか。
抱く側か抱かれる側か確認するのは、坊ちゃんのことを心から思っているのだなと思いつつ、強面が真剣に聞いてる姿を想像すると少し笑ってしまいました。
銀次視点で話は進むんですが、読者は坊ちゃんの気持ちが手に取るようにわかるので、二人のすれ違いの切なさに胸が締め付けられます。
特に銀次が吹っ切れて、部屋を去る前に食器の分別をしようとするシーン。思わず、バカバカ!と声が出てしまいました笑
色んな時代の二人の別れが、入れ子状態で描かれる今作。二人の離別にうるっと来てしまうのですが、思わず泣いてしまったのが序盤のお弁当のシーン。
銀次の気持ちになったら不思議と泣けてしまいました。
あと坊ちゃんが男前で良いですね。だけどいつかの為に日々後ろの準備をするような健気さもあって、こんなの銀次じゃなくてもメロメロになってしまう!
電子限定のショートショートもすごく良かったです。ここでもうっかり涙が…。
さすが海野先生といいますか、隙のない面白い一冊でした!!!超おすすめ!
海野先生の新刊!電子配信をたのしみに待ってました!電子版だとSS付。なんてお得…!
タイトルからライトな読み口なのかな?と思って軽い気持ちで読み始めましたが、そんことなかった…!
海野先生の作品ですもの、「ライトでサクッと☆」なお話のわけなかった…!
生まれ変わるたび彼と出会い、守って死んでいくー
今世でも命をかけて守るべき坊っちゃんに出会い、いつでも命を散らせる覚悟で護衛してる男・銀次視点で描かれる壮大な物語でした。
銀次が夢で見る前世は、彼と出会い、護って死ぬまでの場面が描かれてるのですが、それが!どの時代も!!めちゃくちゃ切なくて!!!
銀次がとんでもなくかっこいいです…!坊っちゃんへの思いを自覚するまでは情けないところもあるのですが、自覚してからの肝の座り方がはんぱない。その覚悟、あっぱれです!
また坊っちゃんも「男に護られる儚げ美人」ではなく、男気溢れるイケメンでした…年下一途の男前受け…かわいくてかっこいいです…!前世も今世もかっこよすぎる美人さん。
輪廻の原因もしっかり描かれており、何度も銀次が命を落としてきた理由も「なるほどそうきたか!」と膝を打ちました。さすが海野先生です…予想外の展開に、読後感スッキリ!!
読む前まではタイトルで「軽い物語かな」などと思いましたがとんでもない!!深い愛の物語でしたし、タイトル通り「護衛と坊っちゃん」のお話でした…タイトル深い…ほんと、ほんとに深いです…護衛と坊っちゃん…
生まれ変わり続けては主を守って死ぬ従者・銀次(攻め)と、その主人・秋成(受け)の現代BL。
若いながら上に立つ者らしい風格のある秋成もかっこいいですが、銀次がとにかく健気で覚悟の決まった従者で、その覚悟の決まりっぷりといったら、身を挺して秋成を庇うのはもちろん、秋成と心を通わせだ後、受けでも攻めでも対応できるように心構えをしていくほど。
まさに寡黙で真面目なワンコといった風情で、本編が攻め視点であることもあり、とにかく銀次を応援したくなりました。銀次視点とはいえ、秋成の焦れる気持ちも手に取るように分かって、銀次の真面目さがもどかしく、積極的な秋成にいけいけー!と拳を握ってスタンドに立ちたくなります。
飽きるところのないぎゅっとおいしいBLでした。主従関係や歳の差もの、転生ものがお好きな方に、ぜひぜひ読んでほしいです。
今回は社長令息の護衛と大学生の社長令息のお話です。
前世でいつも受様を護って死ぬ運命を繰り返す攻様が
今までの生き方を変え、受様の手をとるまで。
攻様の父親は気位が高いわりに能力が低く仕事が続かず
小3で母が姿を消してから高校を中退して家を飛び出すまで
父の暴力に晒されて生きてきました。
何もなかった攻様は
関東屈指の極道だった御堂組が前身の
御堂コーポレーションが設立したNPO団体にて
生活と就職支援を受けて傘下の警備会社に就職、
御堂家の邸宅警備を担当した事から
当時幼稚園児だった創業者の孫である受様に
一番若かった攻様が遊び相手となり
専属護衛となります。
受様の護衛について間もなく
攻様は車道に飛び出た受様を庇って
バイク事故にあい全治3ケ月の重症を負いますが
身を挺して守ってくれた攻様に感激した受様は
攻様に「結婚してくれ」とプロポーズし
以来14年、受様は事あるごとにアプローチされ続けますが
攻様にとって受様は恋愛対象ではありません。
というのも攻様には4度の人生を生きていて
どの生でも主である受様を庇って死ぬ定めな
己の全てで守るべき唯一無二の存在なのです。
いつの生でも出会えば"彼"だとすぐわかり
出会って死ぬまでの時間は長くて数か月、
短い時には数週間という時も有りました。
組解散時には同業者から散々冷笑されたようですが
結果的には早くに裏稼業を抜け出した御堂家は
かつての同業者に嫌がらせをされる事も多く
受様にも何があるかはわかりせません。
攻様にとって受様のために死ぬことは確定した未来であり
それこそが望みだったのですが・・・
攻様にとって唯一の相手である受様と
巡り合っては死ぬ運命を繰り返す攻様の輪廻転生物語です♪
タイトルから転生モノなのはわかっていましたが
出会いと別れを繰り返すリインカーネーションって
恋人関係な2人が来世での幸せを願うイメージでしたが
主たる相手を守る為に死ぬっていう主従関係も
とても萌えるシチュエーションですよね (^-^)v
本作は攻視点で、
前世での2人の関りが攻様の見る夢として
読者に披露されるのですが
どの瞬間でも攻様にとって受様は
絶対的な存在、守るべき相手なので
今世の中でどこが転機になるのか
どうやって"生きる未来"選び取るのか
ワクワク&ドキドキノンストップ!!
受様事情は過去の言動に見え隠れしていて
こうくるか!? な展開でとても楽しく読ませて頂きました。
2人の過去編のイラストがまた麗しく
色んなバージョンの受様がすごく素敵でした ヾ(≧▽≦)ノ
難しくまどろっこしいお話だった、というのが正直な感想です。
海野幸先生の小説は大好きで、現実と不思議が入り混じったお話にはいくつもお気に入りがありますが、今回はなかなかお気に入りになりそうにないのが悔しく、何度か読み、なんとか理解できた!というところまでは行きつきました。
そうするとなんか銀次が愛おしく思えてきました。
とにかく銀次の気持ちが単純なのにむずかしー。
それと、4回の転生プラス今生というのは、やっぱりちょっと多すぎるかな。
一つ一つの転生のエピソードも短いし(出会ってすぐ死んじゃうので仕方ないのですが)
昔話では「3度の繰り返し」というのがお決まりのパターンなのだと児童文学の先生に聞いたことがありますが、読み手の脳に組み込まれてるのかもしれません。
銀次は4回の前世の記憶が断片的にあり、記憶の中で「あの人」を守るために死ぬことを繰り返し、それはもう銀次のなかでの運命、決定事項のようなものでした。
そして、幼い秋成(「あの人」の魂)に出会う。それまで誰にも必要とされず生きてきた銀次にとって、それは生きる意味との出会いでもありました。
生きる意味イコール彼のために死ぬ、ということが、銀次にとっての最終目標になったのです。
銀次は秋成のために死ぬ、その一瞬を逃さないように、秋成以外のなにも目に入れずに、心を動かすこともなく生きています。
秋成は怖かったと思います。
いつも自分のために命を投げようとする銀次。
盲目的に自分のことしか頭にない銀次。
でも反面、自分のことをいつも見ていてくれる銀次がとても好きで、その気持ちもちゃんと言葉にして伝え、また自分以外に目を向けてもらおうとしたりして、とても健気で一途なのです。
バイク事故をきっかけに秋成にも前世の記憶が断片的に戻り、銀次を死なせたくないために、秋成はいろんな嘘をついて遠ざけようとします。
そうして遠ざけられて銀次は「秋成を守らなくては生きる意味がない」自分に愕然とし、と同時に、なぜそこまで秋成を守ることに必死なのか、その理由を初めて考えます。
ようやく銀次に、感情が出てきます(長かったー)
どうしても秋成から離れたくないという執着。
そして秋成からの好意がなくなったのかもしれないという悲しみや不安や嫉妬。
そして、自分のほうが秋成にすがりついていたのだということに気づきます。
生きる意味をくれた秋成に。
秋成を守りたいと思う理由は、前世から続く運命だからではなくて、自分のためで、そして秋成自身を愛しているからだという答えにようやくたどり着きます。
前世ではいつも、今際の際にしか言えなかった「好きだ」という気持ち。
すべてを認め、それでもなお、銀次は「秋成を守りたい」と思うのです。
でもそこには大きな違いが生まれています。
「彼を守るために死ぬ」のではなく、「彼を守るために生きる」
銀次にとって、これが大きな変化なのです。
木島の一件があり、ようやくふたりは前世の記憶を共有し、銀次は秋成の深い罪悪感を知ります。
離れればもう自分が秋成のために命を落とし、悲しませることがなくなるとわかっていても、それはできないと自分の気持ちを優先させる銀次。
そして、ようやく「お慕いしております」と告げるところまできました。
一生一緒に生きると約束したところで、この転生ループの源であり、ずっと秋成の魂のそばにあった石が跡形もなくなくなり、ようやく願った結末にいきついた転生は、やっと終わりを迎えたのでした。
最後のラブシーンのあたりは、やっと読み終えたぞという安堵感がすごくて、ふたりにもここまで長かったね、良かったねー、とほっとする気持ちが強かったです。
銀次目線ですが、秋成の頑張りや健気さがなければ、なかなか感情移入しづらいお話だと思います。
自分なりの理解を書き留めるために書いたような、ひとりよがりな感想になってしまいましたが、苦戦しつつも読んでよかったです。
元893で、現大企業の御曹司で大学生・秋成の護衛を務める銀次には、前世の記憶がありました。
どんな時代でも、銀次はいつも秋成をかばって命を落とす運命だということ。
今回の人生でも、秋成を護り、秋成のためにタヒんでいく人生だと思って生きていたが、なんと護衛を解雇どころか、同居まで解消されてしまい、、、??
というお話。
間に、様々な過去世のエピソードが挟まれ、歴代の2人の関係が。
銀次がいかに秋成のことを好きで、秋成のためにタヒねることが幸せなのかが綴られていました。
だがしかし、現在の秋成はそうはさせてくれない展開に、なんとなく秋成も銀次同様に過去世の夢を見ているのでは??
とか、銀次のことを好きすぎて、優しさから銀次をタヒなせないようにしてるのでは?? と、読み進めていくなかで、なんとなく察するものはありました。
結果、間違ってはおらず、、、
なかなか報われない両片想いに、ティースプーン大盛り5杯くらいの切なさに(どんなたとえ方!)悶えまくり、けれど受けの男前さにキュンとさせられ、さすが海野先生…! 壮大なる主従転生モノ、最高じゃん!! と、結末知りたさに一気読みで夜中の2時まで読みふけってしまいました。
とくに、秋成の銀次Loveな大きめ矢印が最高でしたね!
主からのBIGLOVEは、主従好きには堪りませんです。
ちなみに今回、全編通して攻めの銀次視点で描かれていました。
が、一瞬まりあげはのなかの変な刷り込みで、視点=受けだったため、、
もしや最終的に秋成が……攻め?!! 作中に、高校生の頃より背も高くなった描写や、顔のラインが男らしくなった的な描写もあったし! と、最後の最後、2人が無事致すまで逆転するのではないかと、不安がちになりましたが、最後まで銀次×秋成でした。(勘違いの全まりあげはが土下座)
とにかく双方が双方を大好きすぎて、どちらも相手に幸せになってほしいという想いが強強な、主従モノの輪廻転生BLが読みたい方には、とてもオススメです!
銀次×秋成
前世の記憶を持つ30歳の主人公の銀次が、
14年間、19歳の御曹司の大学生・秋成の護衛をしている。
現代日本がメインで、
様々な時代や背景、国の前世の記憶が交差する。
「好き」をガンガンアプローチしてくる
秋成の気持ちを受け取らず、
忠誠の信念と恋の罪悪感の間で揺れ動く銀次。
11年という歳の差の
輪廻転生してきた
こじれた恋のような関係が今が動き出すというお話。
銀次の自身の家庭背景の不憫さも注目すべき部分で、
彼の前世での毎度のような秋成のために命を捧げて、
何度生まれ変わっても秋成のために生きる覚悟を持っているという
秋成に誠心尽くす姿が尊い!
銀次の視点で進行するし、
献身的な主従関係が見どころだと思っていたけど、
個人的には、
秋成の強さや真っ直ぐで強靭で健気な恋心に心奪われた。
ただの坊っちゃんではなくて、
大人の振る舞いを見せてくれるし、
恋はもちろん、
立派な家庭の背景にも支配されず、
人生や未来にも強い意志がある。
ゲイの自分に向き合う姿勢もすごくカッコいい。
銀次よりもよっぽど大人だと思う。
銀次への命令口調の尊厳さ、
子供の頃から銀次への告白が、
何度も断られても折れない強靭さに惹かれて、
銀次のことになると繊細な内面が溢れて泣き顔にグッとくる!
ずっと恋心に応えてくれない銀次だが、
優しくしてくれるのはずるいよね!
秋成の苦しみに共感してしまう。
同居している2人、
銀次が秋成の護衛兼ハウスキーパーとしての普通の日常が、
秋成が大学で彼氏ができたということで、
銀次が、「俺のことが好きなのに!」という
無自覚に沸き立つ独占欲から恋愛感情へと変化が見逃せない!
秋成の賢い策略に感心しながら、
さらに、加熱していくのが秋成の前世の記憶!
ちゃんとエッチしていて、
2人の強烈な絆が伝わってきて、
心温まるラストが良かった。
個人的な感想だけど、
サマミヤアカザ先生の絵がなぜかよく険悪な表情をしている?毎回そう思うけど。
悪気さえ感じられて、
今回の作品には合わないかな・・・。
海野幸先生の繊細なお話でも、
文字の表現センスから感じさせる軽快感が好き。
前世の世界も複雑な展開がなくて、
「覚えにくいカタカナ」や「読めない漢字」の名前もないから、
大変読みやすい前世ものでした。