嵐のあと

arashi no ato

嵐のあと
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神162
  • 萌×291
  • 萌61
  • 中立14
  • しゅみじゃない6

--

レビュー数
46
得点
1371
評価数
334
平均
4.2 / 5
神率
48.5%
著者
日高ショーコ 

作家さんの新作発表
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媒体
漫画(コミック)
出版社
芳文社
レーベル
花音コミックス
シリーズ
初恋のあとさき
発売日
価格
¥562(税抜)  
ISBN
9784832285156

あらすじ

輸入インテリア会社社長の榊は、男同士のドライな恋愛関係に満足していた。だから、取引先の担当者・岡田の事も好みだと思うだけで、本気になるはずはないと油断していたのかもしれない。しかし、記憶をなくすほど飲んだ翌日目を覚ましたそこは、岡田の自宅で…!? 岡田の無自覚な言動が榊の心をかき乱す…! 切ない恋が胸に迫る大人の純愛ラブストーリー★ 描き下ろしは後日談♪
出版社より

表題作嵐のあと

榊 正彦,輸入インテリア販売会社社長(30)
岡田 一樹,大手不動産会社企画部のリーマン(32)

その他の収録作品

  • Anti cyclone(描き下ろし)
  • あとがき

レビュー投稿数46

恋は嵐

「シグナル」関連作品。
「シグナル」で村上にヤな感じで絡んでた輸入家具の社長・榊が主人公。

こっちでも…ちょいちょいヤな奴だと思う。
自分の会社ではカミングアウト済みらしいが、女性社員たちの態度もなんか嫌だ。
結局、ゲイですが何か?的な高圧ぶりがあるというか。
周りは周りで、ゲイだからね〜みたいなイジリ。
まあいい。
で、今作で絡むのは、不動産屋の企画部所属リーマン・岡田。ノンケ。
こいつは普通の男らしく普通にゲイをオカマと呼び、自分とは関係ない人種として考えている。
なのになんだか思わせぶりなのだ。
ここがさ。もうBL前提に感じてストーリーに疑惑を感じるんだけど、果たしてその通りに。
ノンケに手は出さない榊は、岡田に惹かれる自分に嘘はつけず。
ノンケのはずの岡田は、榊を試す。
そして巻き起こる嵐…

途中の不自然さを超えてこの「嵐」にリアリティを感じたので、評価は「萌x2」です。
何よりイケメン祭りだ。
榊の前彼/又はセフレ?が美山。
榊よりも冷めている彼が、次の「初恋のあとさき」の主役となります。

0

嵐のような恋

「シグナル」で主人公たちをいい感じに引っかきまわしてくれた当て馬、榊が今度は主人公。
学生時代ノンケに恋していたが(「シグナル」の田町先輩かな?)、本気だったからこそ告白出来なかった榊。
そんな榊がまたノンケを好きになってしまったお話でした。

そんな恋を嵐に喩えて、このまま何も行動しなければ「すぐに風はやむ」はずだったのですが…ここで嵐がおさまったらお話になんないですから。
お相手の岡田はイケるかもな素振りを見せたのに(実際その気はなかったと思いますが)、キスしたら逃げ出され…。
風はやむどころか、嵐の中自分を見失っちゃった榊でした。
誰だって傷つくと分かってる恋愛なんてしたくはなくて、それでもどうしようもなく惹かれてしまう。
そういう切なさや苦しさが好きです。

割とタンパクそうな2人ですが、口の中が切れてても気づかない程激しくまぐわうのですよね…朝照れてるのも可愛くて萌えました。

0

「シグナル」の榊のめんどい恋…岡田がかわいい

「シグナル」で出ばっていた(あとがきより)榊が主役。
ゲイの榊が取引先のリーマン岡田に恋をする。榊はノンケを好きにならないと決めているけど恋に落ちちゃったから大変。
気持ちを封じようとするけど榊を意識する岡田に翻弄されて避けまくったり…のやりとりが続く。

岡田がようやく自分の気持ちを自覚して榊に伝えてハピエンになってよかった。

岡田の方が年上なのはビックリした。
岡田は髪をおろすとよりいい男でかわいい。
笑うと榊が見惚れちゃうのわかる。 

こんな恋は嵐のようで、実った時はまるで嵐のあと…というオチでした(言っちゃった

0

「嵐の後」とは白紙に戻してリスタートするという意味。

「憂鬱な朝」より以前の初期の作品は、オリジナル色の模索中という感じで色々なテーマの作品があって面白いです。
芦原さんが登場する「シグナル」を読もうかと思ったら、「嵐のあと」のスピンオフと知って、先に読むことにしました。(シグナルが先なの?)

プランナーの榊は、ゲイ。
審美眼が高い榊の目に留まった美男子は、取引先会社企画部の岡田。二歳上。
指と爪が綺麗 趣味のイイシャツ いい匂い、甘い声。
打ち上げの後の二件目で酔いつぶれて、酔って担ぎ込まれた岡田の家は、汚部屋。安アパートの学生寮のような賃貸の二階。岡田はゲイに抵抗を持つと知り、逃げるように帰宅する榊。

色々あって、岡田の方から榊に近づいていくのだけど・・榊は、仕事は有能だけど、恋が下手。浮気がバレて「ノンケと上手く行くわけない」とセフレの美山にも逃げられてしまう。
榊のトラウマは、学生時代の初恋の失敗。ドライな恋愛関係のバランスが崩れる時は、悪い意味ではないみたい。
「嵐の後」の意味は、今まであったもの、摘んできたものをを壊して、新しく見える景色から始めるという意味でした。

心理描写が上手くて、キャッチボールのようなやり取りが焦れて面白かった。
この作品は、先のレビューにある通り、読み応えありました。

▶アンチサイクロン
榊を捨てた美山が、岡田を偶然コーヒーショップで会う。「忘れたロッカーのカギを持ってきて、中森経由で渡してほしい」と岡田に頼む美山は、岡田にも榊と上手く行くわけ無いと告げる。(余計なことを言う奴だ)

榊と鍵について話した後で、「頭の中なんてさ みんなおなじだと思うよ」と内言する岡田。
・・きっと上手くこのまま幸せが続くと思います。

0

ベテランの王道は間違いない!

『シグナル』のスピンオフなのに、それより先に読んじゃったよ^^;
ずーっと読まずに積んでいた本に、遂に手を出しました。
なんとなく、安定感のある作家さんの作品を読みたくなったからです。
王道だけどやっぱり惹きつける力を感じました。

ゲイ・榊×ノンケ・岡田
ゲイがノンケに本気で恋をして、心にブレーキをかけて踏みとどまろうとする話。
よくある展開だと思うんだけど、読者に立ち止まらせないスピード感とテンポの良さを感じました。
こういうところ、さすがだと思う。

それから、やっぱりいい男同士の恋愛は良い!
単純かもしれないけど、それだけでグイグイ読めちゃう。
でも、これを今新刊として出版したらここまで高い評価にならないかなー、とは思います。
時代の流れも感じるなぁー
でも、やっぱり好きだわ。

1

良いものは良くて、年月問わずを実感しました❗️

言わずとしれた日高シヨーコ先生の名作です。
ノンケの岡田とゲイの榊のお話。
ほんとに心が揺さぶられるほどに、気になって、会いたくて仕方なくなる存在が、榊にとっての岡田でした。
仕事で知り合い、互いに有能と認めていくわけです。榊にとっては、初めから岡田は好みのタイプ。でも、「ノンケじゃなかったらね」と自分に言い聞かせて、恋の嵐に巻き込まれないようにするんですが…

でも、岡田を知れば知るほどに惹かれていくのが止まらない❗️キスしてしまってからは尚更、気持ちに蓋を出来なくて。

ひどい言葉を吐いて、岡田を離そうとする榊が何とも切ないし、愛しく感じました。

ただですね、ノンケの筈の岡田も、榊に出会ってからは気持ちを揺さぶられていくばかりで。

何というか、ノンケもゲイも関係なくて人としての魅力には抗えないと思いました。

いま時点で、11年前の作品ですが色褪せない良さにじっくり浸ってしまいました。

良いものは、やっぱり良いですね~❤️

0

無自覚というにはあまりにも

 日高先生の絵は本当に洗練されていて大好きなんですが、私にはどうも言動に矛盾を感じるキャラが多いように感じられ、なかなか先生の作品にハマることができないのがとてももどかしいです。こちらでは、ノンケの岡田の言動の流れがいまいち理解できず、萌えることができませんした。最初に榊をオカマ呼ばわりした上、近距離で榊のことをいい匂いだと言ったりしておいて、榊に迫られた途端あれほどの拒絶。突然のことに驚いたのは仕方ないとしても、榊が男がイケる人だとまったく知らなかったというのはあまりにも察しが悪いというか、何も考えなさ過ぎなんじゃないか、と思ってしまいます。

 百歩譲ってこのシーンは良しとしても、その後すっかり一線を引いて接するようになった榊に対し、「俺のことをちゃんと考えてない」「俺の気持ちを勝手に決めてる」なんて台詞が言える神経は、私にはまったく理解できなかったです。確かに間違ってはない。岡田は自分を拒絶したんだ、もう自分と関わりたくないだろう、と榊は彼の気持ちを勝手に決めたわけですもんね。でもそれって相手を思いやり尊重しようとした結果の、当然の考えだと思うんです。ノンケのトラウマにだってなりたくないでしょうし。未熟な学生ならまだ許容範囲ですが、いい大人の発言だったので、どうしても引っかかってしまいました。

3

お仕事BLとしても面白い

シグナル、嵐のあと、初恋のあとさき…の順で主役交代型のシリーズです。

日高ショーコ先生の作品は、一貫して日高先生らしさがあります。淡々としているようで人間味があふれていて。
榊(メガネ)はシグナルのときより大分好印象になりました。仕事に真剣なことに好感。岡田も仕事熱心だし、サラリーマン的な愛想の良さもリアルで好きです。深夜に榊に電話するあたり相当な人たらし。
勝手に榊が受けかと思ってたのですんなり突っ込まれた岡田にビックリしました。冷静に考えたら長続きしないと思うのですが、分かっていてもどうにもならなかった2人に幸せあれ。

日高先生の作品タイトルが割といつもしっくり来ない。皆さんのレビューで成る程と思うこともあるのですが、自分はしっくり来ない。

1

世界が変わるのは怖い。恋はいつも嵐のように。息詰まる緊張感と共に。

「シグナル」「嵐のあと」「初恋のあとさき」という順のスピンオフ3部作で描かれていたかと思います。そして「After」は彼らのその後や番外編、おまけ。
どうしようもなく、恋に落ちてしまう瞬間。いや、違うな。恋という昂揚感に心がどうしても占められていて、嵐のように吹き荒れる、その真っ只中にいる。そういう気持ち。嵐はいつか過ぎ去って行く。それまで、落ち着いて待っていれば…。

ノンケに恋をして、辛い想いや虚しい想いをしたくない。だから、榊は避けようとする。自分の気持ちからも。どうしようもなく惹かれてしまう岡田からも。
「シグナル」でもそうでしたが、榊はその身なりやセンス、というものにこだわりを持つ、言わば「THE・ゲイ」とでも言うべき感性の持ち主。(そして神経質でちょっぴりヒステリックだ。)ゲイが全員そうだとは思わないが、そんな榊を「オカマみたいだね。」と、笑う岡田に、多分少し傷付いて、動揺して。榊は逃げてしまう。榊はその感性とセンスを活かした仕事をしていて、しかもそこそこ成功している。若くして会社を経営し、従業員だってそれなりに付いてきているのだから。
岡田は榊と話した事が楽しくて、もっと話したいな、くらいに思っていたんだろうと思う。最初は。だから避けられて、動揺する。もちろんそれは恋では無い。キレイで、その魅力を自分で分かっていて、バーで気楽に女の子に声をかける事が出来る男だ。そして、大抵の男がそうであるように、オンタイムは小綺麗にしてはいるが、普段は無頓着で。石鹸で顔を洗い、スエットで寝て起きて、部屋がゴミで散らかっていてもそんなには気にしない、そんな男だ。
そんな岡田が、それでも何だか気になって、深夜、榊に電話してしまう。心がいっぱいいっぱいだった榊は、その無防備な岡田にキスをしてしまう。咄嗟のことで驚いて逃げてしまう岡田だったが。
その後は…。
恋をして、心に吹き荒れる嵐の後には。今まで積み重ねて来たもの、価値観とかそういうもの、を全部壊して。倒して。『新しく見える風景の中に、彼がいるなら。世界が変わることも。自分が変わることも。きっと悪くはないと思う。』二人はようやくスタートラインに立ったばかり、というところで物語は終わります。
描き下ろしの「Anti cyclone(=高気圧)」では。やはり、ゲイだノンケだと隔たりを作る、榊の元セフレの美山。美山とはもぅ何でもない、と慌てる榊に対して。恋する頭の中は、皆んな同じなのにな、と思っている、岡田目線のストーリーになっていて。この気持ちは「After」にも触れているので、この後も二人は大丈夫なんだろうな、とホッとさせてもくれるのです。何せ、物語を通して息詰まる緊張感が漂っているので。ここでやっと息をつける様な感じです。

榊の会社で働く、美人で仕事の早い、サバサバとした性格の中森さんや、当たり障りの無い関係で居たかっただけ、とシレッと別れる美山など。脇を固める人たちも魅力的です。全員が大人でクールで、オシャレ。ただ、恋をする気持ちは存外、大人でいられないよっていう。ああ、でもやっぱりオシャレだな。台詞の一つ一つが詩的で素敵。さすがだなぁ、と思います。そして、主演のこの男たちの佇まいに惚れ惚れします。

0

嵐だって悪くない

オトナの社会人BL…で真っ先に思い出す作品の一つです。続編が電子限定版でリリースされると知り久しぶりに読んでみました。

ゲイの男性がストレートの男性と出会って恋をする――それだけと言えばそれだけのシンプルな物語なのに何度読んでもドキドキするのは何故かしら…と考えるに、ドライでクールな“デキる男”然とした榊が恋の嵐に翻弄されて、自分らしくなくなったり、足掻いたりして、結局はただの“恋する男”になっちゃうのが…もう、堪らなく萌えるなぁーと。

一方、榊の好意を知って自分の感情を認めてしまう岡田も男前です。二人はそれぞれ仕事に自信とプライドを持つ大人ですが、逡巡してしまう理由は社会的な立場などではなくただただ「恋に落ちてしまって、どうすればいいか分からない」からなんですよね。恋とはそれほどに強烈で、唐突で、嵐のようなもの。「嵐のあと」というタイトルが秀逸だなとしみじみ思いました。

この二人の続編…わ~なんかドキドキします。楽しみです。

4

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