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gomiyashiki no kamakurasan
ゴミ屋敷の鎌倉さん。
どんなお話なのか?と、非常に印象的なタイトルに惹かれたのですが、現在の日本のあちこちでももしかしたら「あるかもしれない」が描かれた、フィクションなのだけれどちょっぴりリアルなお話でした。
トーンとしては暗め。でもほんのりとあたたかみも感じる作品です。私はすごく好きでした。
ストレス社会日本なんて言葉がありますね。
仕事・家庭・学校…と、毎日様々な場所で嫌でも人と関わって生きていく私たち。
それぞれ性格も個性も異なる人間ばかりですから、どうにも合わない人もいれば、職場や学校が自分にとって辛い環境である人だっていることでしょう。
最高に充実した毎日を送っている人もいれば、もうだめだと吐き出せないストレスを抱えて苦しい日々を送っている人だっている。
職場でギリギリのところまで踏ん張って、踏ん張って、耐えて頑張りすぎてしまったけれど、いつしか心の中のコップからどろどろとした水が溢れて空っぽになってしまった鎌倉さん。
汚くて臭い。足の踏み場がないほどのゴミだらけの部屋。
鎌倉さんのゴミ屋敷は、溜め込んでいたストレスと頑張りすぎた心の中身だと思うんです。まだ気力があった時はきっと分別をしていたのではないかな。
そんな鎌倉さんをひょんなことから半ば強引に部屋から連れ出したのは、同じアパートに住む荒井くん。
彼との出逢いは鎌倉さんにとっては救いであり、荒井くんにとっては自分が過去に言ってしまったことに対する後悔と贖罪でもあるんですね。
これがただの心からの善意で、ゴミ屋敷の住人を自分の部屋に住まわせる優しすぎる人間だったのであればホラーだなと感じますが、きちんと彼の人間くさい理由があったからこそ良かったのだと思います。
ずっと動けなかった部屋から1歩出てみたら、人が作ってくれたおにぎりがうれしくておいしいことに気が付いた。
あれだけいた部屋なのに、もうあそこには戻りたくないことに気が付いた。
2人で部屋のゴミをひとつひとつ掃除する度に、ぐちゃぐちゃだった鎌倉さんの心の整理が少しずつされていくようでした。
鎌倉さんのように前向きになれる人がほとんどかと言えば、そうではないと思います。動けない人もいると思います。
この2人はたまたま相性が良かったのでしょうね。救いのあるやさしいお話でした。
作中の荒井くんと鎌倉さんの何気ない会話が好きです。
色気のあるシーンに関しては、私はなかった方が良かったかな…なんて正直思ってしまいましたが、生を感じさせるという意味では良かったのかも。生きる気力と相手を少しでも想う気持ちがなければ出来ませんから。
ゴミ屋敷から始まる運命なんていうのもありなのではないかなと、そんなことを思った1冊でした。
しっとりとエロい。
絵柄も整っていて綺麗。
アパートの上下階に住んでる攻めと受け。上の階の窓が割れていることに気づいた攻めが訪れ、掃除の手伝いをしているときにエネマグラを見つけてから受けを意識し始めちゃう。
絵柄の効果もあって静かな空気なのに、妙にドキドキしてくる色気がある。
会社に誘ってくれた先輩が途中で出てくるんですけど、その人と身体の関係があったらな〜って妄想してしまった。まあ先輩とそんなことはないです。
カテゴリ分けを重要視してないと思うけど、ノンケ×ゲイだと嬉しい。
タイトルから、苦手な闇系か、
思いっきりコミカルなやつかな。
と、最初は全然違う想像をしてたんですけど。
これは実話のコミカライズなの⁇
と、思うくらい
肌で感じるリアルさに感動しながら
見守るような気分で読んでいました。
それぞれに抱える背景が
彼らの発する言葉や、反応する動きからも
伝わってきて、胸を打たれました。
そこから、ちょっとした奇跡みたいな
偶然が重なって迎えるラストは
2人へのギフトって感じで
読んでるこちらもしあわせにしてくれる
すてきなお話でした。
初めてBL出された作家さんなのかな
背景がよく分からないんですけど
とっても良かったです〜❤︎
「ゴミ屋敷」が話題になって久しいですが、まさかこれをテーマにしたBLが出るなんて!
いや〜〜とっても良かった…なんでこれもっと早く読まなかったんだろう。。発売直後に読めばよかったなと思いました(まだ発売から2週間ぐらいですが)。
部屋がゴミ屋敷に至るまでの事情・鎌倉さんの心情や、二人の関係が変わるきっかけとなった攻めの部屋での出来事など、とても自然な流れで描かれていて共感でき、夢中になって一気に読みました。
会社でのパワハラに耐えかね、上司に暴言を吐き退職→ゴミ屋敷に引きこもるようになってしまった鎌倉さん。
あの日偶然野球ボールに窓ガラスを割られ、攻めが気付いて部屋に来てくれて良かった。。と、鎌倉さんと一緒に喜びをじんわり噛み締めました。
実は攻め自身も弟との関係にトラウマを抱えていて、鎌倉さんと出会い深く関わっていくことで自分の後悔と向き合うことができ、結果的に救われていくんですよね。
一方的に甘やかされて助けられて…ではなく(そんなスパダリも大好きですけども!)、互いに必要とし合い、助け合っている関係が尊いなあ…と思いました。
攻めが「部屋が綺麗になったお祝いにいいところを予約するから、また会って」と誘い鎌倉さんのOKをもらった後、一人でこっそりイエス!と拳を握っているのが可愛かった◎
あと鎌倉さんのビジュアルがとても好きです。。リーマン時代もいいけど黒髪長髪がものすごーく似合っててセクシーでときめきました。
デビュー作とは思えない… もっと早く読むべきでした。
ストーリー重視で、重たい内容でもまだ優しさを残しつつ、
その絶妙なラインを綺麗に歩んでいく感じが非常に良かったです。
ヘビー&どす黒いものも大好物なんですが、これはこれで満足。
絵柄も素敵でした。鎌倉さんが美人すぎ!!
♦ ネタバレ ♦
慌ててコンビニでゴムを買って帰る荒井くんと、
ベッドの上でちょこんと照れながら待っている鎌倉さんの姿---
もおおおキュンキュンが止まりませんでした (>w<)♡
そんな可愛い表情で見つめられたら間違えなく襲いますよ!
いつか先生の上下巻BLとかが読んでみたいです。
商業デビューおめでとうございます。
とある二次創作を書いていらしているころからの作者のファンです。
商業が出ますと発表されたときはビビりました。
この方は韓国人の方です。(ご本人が書く、韓国人の日本語文字がとてもかわいいですので、注意して見てみるといいと思います。)
ストーリーは、会社でやらかしてしまい鬱で引きこもってしまい、お風呂にも入らずごみ屋敷に住んでいる鎌倉さん(受け)が攻めのご近所さんに出会い、近所のよしみでおうちの掃除を一緒にするところから始まります。
お互い昔にトラウマや後悔があり、二人が出会って掃除をすることで、過去のことを清算し乗り越えることができる、そしてお互いが惹かれあう切ないいいお話です。
エッチなところはたいしてありません。
えちえち重視ではなく完全にストーリー重視です。
せつなめでハッピーエンドなお話を求めている方に良いかと思います。
******
二次創作のほうの漫画が、大変心情描写やそもそものストーリーなど
二次創作元の作品の特性上そこまで深く構成を考えられるところではない
(※妄想力が試される…というか)にもかかわらず、感情移入がえげつないくらいで
そのジャンルはその方のおかげではまっているといっても過言ではない感じです。
それくらいあくるジョーさんは漫画を描くセンスと才能を感じます。
今後の商業活動、並びに某二次創作の活動を応援します。
作家買いです。
良い意味できちんとした暗さのある作品でした。
陰鬱とした感じすらあります。
ポップな引きこもりではなく
こんなふうな人が現実にも結構本当にいるかもしれないし、その場合これくらいの陰鬱とした闇は抱えてるだろうなあと思います。
不登校時代の自分と重ねたりもしました(自分語りすみません)
隣人の荒井さんに出会って引きこもりを脱却出来る話☆のような軽い感じではなく
救済BLと仰ってる方がいらっしゃいますがまさにその通りと思いました。
落ち着いたゆったりとした時間を感じる、大人向けのBLです。
以前勤めてた会社で受けたストレスから引きこもりになり家をゴミ屋敷にしてしまい、他人にも反抗的な態度を取るようになってしまった鎌倉さん。そんな彼の部屋の片付けを手伝いその間の面倒を見ると現れた下の階に住む荒井くん。そんな2人の両者救済BL。
ゴミ屋敷って実際に出会ったことはないのですが、ゴミって少し溜めただけでもかなり臭いしおそらく想像を絶する臭いや不快感が詰まった部屋なんだと思います。だからこそそれの片付けを手伝うってどんな隣人愛!?と思って読み始めましたが、鎌倉さんを救うことで自身をも救おうとしていた、という結末に落ち着いたのがすごくよかったです。
何より一度浮上した鎌倉さんが再度堕ちてしまう描写はなくただ普通の生活に戻ろうと上にだけ向かうのストーリーだったのも、この人本当は救われたかったんだと受け取ることができたのでよかったです。
中々ないテーマで意外とギスギスした感じもなく比較的優しい気持ちで読める1冊でした。
SNSで流れてきて、お試しで読んだら、ナニコレー!めっちゃ良い!となりまして。続きが読みたいと思ってお買い上げしました。
今作品がデビュー作なんでしょうか?おめでとうございます。
会社で上司とトラブルになり、そのまま退職、以降部屋はゴミだらけで何もする気が起きずに怠惰な日々を過ごしている鎌倉さん。彼の部屋が気になった(匂いとか)荒井くんが声をかけたことから二人の関係は始まりー。
というお話。
絵柄もストーリーもすごく淡々としている、っていうのかな。
あっさりした感じ。
異世界にトリップすることも、アラブの石油王に見初められることも、アイドルに求婚されることもなく、ごくごく普通の人をクローズアップして描いたような、どこにでもいそうな、そんな作品です。
が、それが良い。
精神的に落ち着いていたら、あるいは人によってはやり過ごせるトラブルも、その時々によって追い込まれてしまう。誰にでも起こりえることを軸に、人の優しさとか愛情を描き切った良作でした。
鎌倉さんも、上司が「彼」では無かったら。
周囲の人が、もう少し彼に寄り添ってくれたら。
あるいはまだリーマンとしてあの会社に働いていたかもしれない。誰にでもありそうなバックボーンだけに、読んでいて心に何かがサクッと刺さった気がしました。
鎌倉さんに声をかけた荒井くんも。
お人好しで、優しくて、そんな彼にも実は抱えるものがあって。
人は一人では生きていけないのだと。
そっと寄り添う人がいてくれたなら、人は強くなれるんだなあとしみじみ感じました。荒井くんと鎌倉さん。心の中にぽっかりと空いた穴に、あるいはギザギザとささくれだった心の隙間に、二人がお互いにぴったりと嵌ったんだね。劇的な何かがあったわけではないけれど、すっと心に入り込んだ。
荒井くんが鎌倉さんの部屋を片付けているときに「とあるもの」を見つけたことで彼の中のエロのスイッチが入ってしまうのですが、これがまた良い。絵的にエロいわけじゃないのに、じわじわエロくない?鎌倉さんのあんな姿やこんな姿を、きっと彼は妄想してしまったんだろうな、と。読み手の妄想を上手にかきたてる。その魅せ方がお上手です。
個人的にはですね、あるく先生の描かれたリーマン姿に萌え撃ち抜かれました。鎌倉さん、そして彼の先輩リーマン。
スーツ、セットされた髪型。カッコよ!
なんとなく草臥れた、精神的に追い詰められている風なのがエロくていい。最後に就職が決まりそう…、な鎌倉さんのスーツ姿が拝みたかった…!
次回作も楽しみに待っていようと思います。
題材も人物も現代社会で本当にありそう、いそう、と思いました。
とてもつらい目にあってきた2人が偶然、同じアパートに暮らし、知り合って、ちょっとづつ様子を見ながら関係を作っていきます。
その中心にあるのがタイトルにあるゴミ屋敷、実際はゴミで埋まった部屋、です。
最初のころはなかなかに気まずい2人ですが、大家さんとの約束でゴミ屋敷を片付けなければならない、ご近所さん、ということで、物理的に距離が近いままなのがいいなと思います。
最初は心の距離はかなり遠いですが、物理的な距離は一定のまま、環境が変わらないので、2人の心の距離、関係が深まっていく様子が伺えわかりやすかったです。
それぞれの過去の苦しみ、きつい体験の詳細に多く触れることなく、またお互いに深く触れないところもいいとなと思いました。
そのため、きつい題材であるけれど、読んでいて苦しく悲しくなることなく、2人のやりとりを見守るような気持ちで読み進めることができ、優しい気持ちで読み終えることができました。
初めて買った作家さんでしたが、絵柄がきれいでお話がおもしろく、次の作品が出たら買わせていただこうと思います。