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hananie to oni no ou
はっきりいうとこのタイプの受けは自分の中で基本は購入はぶくタイプでもあり、普段の漢受けからもっともかけ離れています。
けど今回購入にあたったのがこの作者様がいつもストーリーメインであるのと同時に、しっかりとした設定と世界観を持ち合わせているのが好きなのと、鬼だとか現実離れした世界観自体は私の好物だったので読むことにしました。
結果やっぱり好きな世界観でのお話だったので受け攻め気にならず最後までしっかり読めました。ただもしここで受けが謙虚ではなく腹黒誘い受けがひどかったら途中で読むの断念してたかもしれません
池泉先生の新作は、鬼と人が共存するベトナムと中華が混ざったような世界。
既刊の現代ものとはガラッと雰囲気が変わった、異種族もののちょっぴり不思議な世界観の1冊でした。
ほのぼのにせつなさがスパイス的に入ったような印象です。
鬼が外界にいる妖怪達から人を守り、人は鬼に感謝し魔力を捧げている。
成人(性行為)をすれば人は魔力が使えるようになるという設定があったりと個性的でした。
鬼の寿命は約500年と長寿で、そのためには定期的に人間を喰らわねばならず、喰らわねば命を落とすというもの。
100年に1度祭りが開かれ、その際に生贄として頭首である鬼に人を食べてもらうことになっています。
さあその祭りが開かれるぞ!というお話。
主人公であり、弦柳の専属茶芸師となった桃は魔力をまだ持たずにいる子。
4兄弟の末っ子の彼は、幼い頃母が語った鬼様の物語を聞いて以来、いつか鬼様に自分を食べてもらいたいという願望を持っているんです。
でも、現在の頭首である鬼・弦柳は人を食べたくない。
それには理由があって…と、過去の回想を交えながら、現代に生きる桃と弦柳の関係が深まっていきます。
全体的にふわふわとやさしく見える世界観なのだけれど、攻めの弦柳が抱えたトラウマが苦しく切なかったです。
これはきっと、攻めの救済物語なのかなあと思いながら読みました。受けに救われる攻めの図って良いですよね。
弦柳のためにお役に立ちたいと頑張る桃はかわいらしく、弦柳が桃を溺愛する姿も良かったのですが、うーん。
攻めと受けどちらも「この相手でなければならない」気持ちが伝わりにくかったかもと思いました。
弦柳側はどちらかというと過去のエピソードの方に持っていかれましたし、桃はそもそも鬼様に食べられたい人ですし…本当に弦柳じゃなきゃだめだったのかな。
読後感は悪くなく、むしろ救いがあって誰も傷付かない良い終わりだったと思います。
けれど、なぜ2人が急速に惹かれあったのかが分からないまま進んでしまったなとも思ったり…そこがちょっと残念だったかも。
作家さんの描きたいものは伝わって来るだけに、弦柳だからこそ・桃だからこその何かがほしかったです。
雰囲気はすごく良かったです。桃の兄上方も魅力的でした。
総合して、今回は2.5寄りのこちらの評価になりました。
初読み作家さまでした。絵柄は私が子どもの頃に読んだ少女漫画のような雰囲気で最近の流行りとは違いますが、同じ年代の方ならとても好みではないでしょうか?
読後感は凄く良いのですが個人的にはこのお話がBLでなくても良かったのではないかと思いました。むしろBLにしたことで難易度が上がってしまったような気がしました。少女漫画の方が自然だったと思います。
個人的には玄柳が200年もの間ヒトを食べなかったキッカケとなった過去が痛々しかったです。
ですが、その過去を知った上でどうして玄柳が罪人にならず、頭領になったのかがとても疑問でした。
更に桃の夢ですが母親との記憶があるのに、あの思考停止したような信仰心が納得出来ませんでした。
まぁハッピーエンドには間違いないし、描き下ろしを読めば2人の寿命問題とかどうでもいいかなと思ってしまいました。
私に読み取る力が無いのかちょっと漠然とした内容で雰囲気重視だったと思います。もっと細かい設定を描いて欲しかったです。