小説仕立てのラブレター

shousetsu jitate no loveletter

小説仕立てのラブレター
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神21
  • 萌×214
  • 萌11
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

167

レビュー数
15
得点
195
評価数
47
平均
4.2 / 5
神率
44.7%
著者
海野幸 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
羽純ハナ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784403525841

あらすじ

上司から見合いの打診があったと何気なく告げた週末の居酒屋で、突然親友の藤吾に告白された光彦。藤吾のことは大事だが、恋の相手として見たことはない。丁重に断るものの、ふたりの未来を想像してみてほしいと重ねて請われ、夢小説がよく当たると評判の小説家の従姉に、自分と藤吾の夢小説を依頼するが……? 包容力攻×生真面目受のミラクル・ロマンス。

表題作小説仕立てのラブレター

相良藤吾、光彦幼馴染の会社員、28歳
黒田光彦、政治一家出身の大手企業の会社員、28歳

その他の収録作品

  • 恋文返信
  • あとがき

レビュー投稿数15

No Title

政治家の家に生まれて、家族に迷惑をかけないようにと生きてきた光彦に自分自身の人生を生きてほしいと願う藤吾の愛情が伝わってきてとても良かった。 自分自身の気持ちに鈍感な光彦だけど腹を決めたらめちゃくちゃかっこいいとこ…好きだよ… そして小説家の柚希ちゃんの書く物語がまたとんでもなく切なくほろ苦い展開もあり好きでした天才!! 後半は藤吾視点だったんだけど物語ラストの藤吾の提案がとっても素敵で感動したし、光彦の想いもとても良かった!小説家の従姉妹に2人の物語を書いてもらうって面白い設定だったなぁ

0

イタコ小説の通りにならなくてよかったですね

【・・・・・・お前に背中を向けられて、俺はどうやって幸せになればよかったんだ?(藤吾)】

エロス度★★★

おやおや、光彦の従姉妹が書いたイタコ小説が長い長い両片想いに終止符を打つキューピッドとなるのが面白いですね。

羽純ハナ先生が描く2人の体格・身長差も萌えちゃいます。

藤吾の想いが本当に一途で健気で、仮に光彦に想いを受け入れて貰えなくても親友として彼の人生に寄り添いたいとか・・・ドMかな?
光彦も最初から藤吾が特別だったのに自分の想いに無自覚な超鈍感っぷりがツボる。

家族や世間の目・評価を気にしていた光彦が男前に豹変したり、スイーツな名前に反して地雷多そうな展開にならなかった藤吾の幸せがたまらない。

0

イタコ小説すごい


片想い歴10年以上の男と友人が1人しかいないせいで恋がわからない男


政治家一家の次男・光彦(受け)は上司から勧められた見合い話を受けるという話を小学校からの親友・藤吾(攻め)に話します。すると、藤吾に流されて結婚するな、そして実は昔から好きだったと言われて驚きます。
持ち帰って考えてと言われた光彦は悩みに悩みんだ挙句、今ネットで話題になっている従姉妹の柚希が書くイタコ小説を書いてもらうことにするのです。
イタコ小説とは、依頼者を主人公にした小説で、小説に書かれたように行動すると恋がうまく行ったと今評判の小説なのです。
男性同士でうまく行くはずがないと告白を断った後どうなるかを小説に書いてもらった光彦でしたが‥

光彦は政治家一家に生まれていますが、家業は兄が継ぐので、光彦は完全に放置されています。それでも、政治活動に支障が出ないよう静かに暮らすことを強要される生活を生まれた時から続けています。
放置されることが寂しく、優秀であれば家族が自分を見てくれるのではないかと長年努力を続けてきて、結婚も家族のためにしようとしている状況に待ったをかけたのが藤吾でした。

今作ではイタコ小説がトリガーとなって話が進んでいきます。
これがよく出来ていて、本当に2人に憑依して未来を見てきたんではないか本気で思ったくらいです。
何度か話を作ってもらった光彦はそれを元に藤吾と話をし、頑なだった自分の殻を破り自分の気持ちに気づくことができるのです。

この作者様の受け様は変わった考え方や癖のあることが多いのに、今回は家族の愛に飢えてる比較的普通の人だなと思いながら読んでいましたが、後編で本領発揮。複雑怪奇な楽しい思考の持ち主でした。
クリスマスなんて一度も祝ったことかないのに、恋人ができたら当然のようにイベントに参入する光彦に笑える。いつもやってなかったから今回もやらないつもりだった藤吾に対して、言うに事欠いて情緒がないのか?だなんて、情緒がないのはお前だろーって笑ってしまいました。

後半の覚悟を決めた光彦は強かった。
観察に優れている柚希が読み間違えるほどに。
諦めきれないと言いながら直ぐに親友の座に戻ろうとしてしまう藤吾と今まで自覚してなかったくせに自覚した途端、家族を半ば脅迫してでも一緒にいようとする光彦という正反対な2人がとても楽しかったです。


0

儲けた気分。

雑誌掲載の受け様視点だけだと『萌2』なのですが、書き下ろしを読んだら俄然好きがマシマシ♡

受け様は名の知れた政治家の次男、光彦。
攻め様は、光彦の小学生からの幼なじみである藤吾。

社会人となってからも連絡を取り会っている2人。
光彦に見合い話が舞い込み、親や世間体を気にするばかりで、自分の幸せをまるで考えていない光彦の様子に、藤吾が「好きだ」と告白して、自分との未来を考えてみてほしい、と告げる。

びっくりして慌てた光彦が、従姉妹で小説家の柚希に自分達を主人公にしたイタコ小説を依頼すると。


柚希が書いたイタコ小説。
一途に光彦を思い続ける藤吾視点の切ないショートストーリーをいくつも読ませて貰って、本当に儲けた気持ちになりました(*´꒳`*)
絶対安心な溺愛ストーリーやラブコメも大好きですが、こんな切ないストーリーも好きですよ( *´艸`)

藤吾とは唯一無二の何より大事な”親友”だと思い込んでいた光彦が、イタコ小説を読むことで、2人の違う未来を想像して、自分の本当の気持ちに気付く。
石頭の光彦のそれからがよかった(≧▽≦)

で、書き下ろしは藤吾視点。
そういえば、光彦は藤吾の幸せばかり念頭に置いてたけど、藤吾は藤吾で光彦の幸せを一番に考えてたよなぁ、なんて思い至り、今度は藤吾頑張れ、と思ってたら。
いやはや、藤吾が一番大事だと気付いた光彦、最高でしたわ(*`ω´)b


0

攻めの一途愛!幼馴染カプの「イタコ小説」を巡る物語

やー…!海野先生の幼馴染もの(体格差あり)、良かった…!

と思いきや、皆様の評価では「萌」が多いのかな。。

海野先生ファンなので若干評価が甘めなのは否めませんが、個人的にとっても刺さる内容でした。

”イタコ小説”=「小説に書かれたことが現実になる」という小説を軸にして進む物語。

以下、簡単なあらすじです。

政治家の息子である光彦(受)。
真面目で堅物で、常に「他人からどう見られるか」「家には絶対に迷惑をかけない」ことを気にして動いており、自分が本当にしたいこと、自分の欲求に基づいて動く、ということはしてこなかったんですね。

そんな光彦の幼馴染である藤吾(攻)。ずっと光彦のことが好きなのですが、その気持ちは墓場まで持っていくつもりでした。

ところがある日二人で居酒屋で飲んでいる時、光彦から「上司から見合いの打診があった」と聞いた藤吾は、焦って自分の気持ちを告白してしまいます。

世間体を何よりも気にする光彦には、当然その告白は受け入れられません。
突然の藤吾の告白に衝撃を受けた光彦は、その足で「イタコ小説」を書いている従姉妹の柚希のもとへ。

「藤吾を”まっとう”な道へ戻さなければ…親友なんだから放っておけない」と、”自分に振られた後、藤吾がまっとうな幸せを手に入れる”内容の小説を書いて欲しいと頼むのですがー

と展開していくストーリー。


で、このイタコ小説の内容がね、いいんですよ…
切なくて、攻めの一途な想いがこれでもか!と伝わってきて。

イタコ小説、何回か出てくるんですが「お互い70代になって初めて想いが通じ合う」バージョンとか、「お互い既婚者となってから想いが通じ合う(つまり、不倫)」バージョンとか。全部が全部切ないんです。。

この不倫のターンで、藤吾が「(この罪は)俺が全部背負うから」的なことを言うんですが(うろ覚えで正確じゃありませんが;)、もう胸が締め付けられましたね。

で、終盤、柚希が書き上げたこのイタコ小説についてある事実が明かされるんですが。

もう、きゅーーーーーん!!!でした。

藤吾という攻めの一途さと包容力たるや。。
(あっ、目尻が下がり気味というのも個人的な好みに合致しております・:*+.)

で、見事くっついた後の溺愛っぷりも私好みでございました。

羽純ハナ先生のイラストで見る二人の体格差も、思いっきり堪能しました◎


そして書き下ろしの「恋文返信」がね、まためちゃくちゃいいんですよ・・・
この「返信」ってところが、肝。


で、ラブの部分ではないのですが個人的にじーんときた部分がありまして。
「小説を読む」ということの意義について、イタコ小説を書いている柚希ちゃんが語ったものです。

”本を読む間、自分は他人の人生を生きている。(中略)
現実の自分ができないことを易々とやってのける主人公の思考や行動をトレースすることで、読み手である自分の思考パターンにもなんらかの影響が生じるのだ”

いやーまさに、自分が小説を読む理由もここにあるよなあ、と。

うまく言語化できないものを、こんなにも的確に表現してくださる海野先生、さすがだわ…と、しばし感激に浸りました。

「イタコ小説」という、ちょっと珍しく聞き慣れない設定が出てくる今作。
変わった設定がお好きな方、幼馴染CPがお好きな方にぜひぜひ読んでいただきたい一作です✨

2

未来予測小説

そもそもイタコ小説って何?とあらすじを見ながら思っていたのですが、読み進めていると未来予測(未来はこうなるよ的な)小説だったと理解しました!有名なのかな?

作家買いでしたが、面白い設定だなー買って正解だったなーと思いました。

生まれ育ちのせいで頭でっかちな考え方の主人公が、幼馴染からの告白に「なんとか良い道に戻してあげなくては!」と、イタコ小説が有名になった従姉妹に「自分が振った後まっとうな幸せを手に入れる未来」を書いてほしいと依頼。届いた小説の中身は…
という内容。主人公は頑なではありますが、可愛らしさがあってイライラせずに読み進めることができました!イタコ小説に振り回されながら自分の気持ちに向き合っていく、ゆっくりですが前進していく関係にきゅんとしました。

1

設定が面白いで賞

小説の内容が現実になるという”イタコ小説”…?っていう設定のインパクトに惹かれました。イタコって…!?若い世代はこの言葉の意味わかるんかいな?!っていう興味もありましたw

海野先生はいっつも発想が面白いというか、個性的な設定に魅力を感じて、それがめちゃくちゃドはまりするときと、あんまりハマらないときとw、50:50なんですよね。んで、今回は後者でした…

なぜなら…攻め受けの人物像とか魅力があんまり伝わってこなかったっていうのと、小説のなかに小説があるせいか、ときどき視点か迷子になってしまった(私の読解力不足ともいうのかもしれませんが…汗)というところです。。他のレビュアー様も指摘されていて共感してしまったのですが、受さんが依頼するイタコ小説の内容のほうがクセが強くて私好み…面白そうな印象うけちゃったんですよね。

なんとなく、一番魅力的にみえたのがイタコ小説を執筆している受けさんの従姉妹の兼業作家さんだったりして…。んでも最初から最後まで肩の力を抜いてさらっと読める楽しいラブコメ作品だと思います。

2

題材が面白い。

唯一の親友から告白された政治家の息子の受けが、物語が現実となるイタコ小説を書く従姉に、自分とその親友の小説を書くよう頼む冒頭から始まるお話。
イタコ小説=夢小説ということなんだけど、この発想が面白かった。

実際に作中で従姉が書いたイタコ小説も読めて(ただしバームクーヘンエンドだったりするけど!)、なおかつ本来の2人の恋模様も読めて、なんだかお得な気持ちになった。

商業のBL小説でハピエン以外の展開ってほぼないので、こういうカタチでも楽しめるのって嬉しくて、なんだかニヤニヤしてしまった。
さすがベテランの作家様の作品でした。


2

色々な選択肢

作者買い

結婚して子供を作って家庭を持つ。
それが一般的普通である。と何事にも普通(ちょっと普通じゃ無いんですが)を目指した受け様が常識を覆すまでの色々な選択肢を従姉妹に「イタコ小説」を書いてもらうお話です。
20代から30代の方が読むと刺さるかも?

「素敵な選TAXI」のドラマを思い出しました。
ドラマは過去に戻って選択をし直しましたがこちらはイタコ小説によって未来を見せてもらうという面白い設定です!

人生の選択なので重い話なのですが、受け様はかなりの真面目な天然さんなのでギャグテイストでお話が進みます♡

人生の選択に悩んでる方、考え方を見直したい方にオススメです☆

4

今回はハマらなかった

今月発売のディアプラス文庫ですが、偶然にも幼馴染みと小説がテーマの作品が2作発売されてるんです。どちらの作品もそれぞれの作家さまのお話の切り口が違っていてとても面白いと思ったのですが、受けが好きになれないという点では共通してました。そして、雑誌掲載作を書き下ろしが補完してて、やっと萌評価にしてます。

海野幸先生の作品は神や萌2評価が多かったのですが、今回はあまり萌えどころがなくて萌評価にしました。イタコ小説という作中作のアイデアは面白いと思いました。従姉妹の書く小説の中の藤吾の話を読んで光彦が自分の気持ちに気がつくまでのお話なんですが、この光彦を好きになれるかによって作品の印象が違って来ると思いました。

私は正直言って受けザマァな展開もアリだなと思うくらいにはこの光彦が苦手でした。なのでそんな光彦が自分の気持ちに気がつくまで辛抱強い藤吾は好きなキャラでした。

個人的には作中作の割合が多くて藤吾や光彦の社会人としての日常をもっと書いて欲しいと思いました。

4

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