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tonari no otoko
こちらのスピン元作品「嫌いな男」がとても面白くて、こちらもあらすじを読んで好みな感じだったので読んでみました。
これまで読んできた小説は、初めから片方が相手のことを好きという作品が多かった気がします。本作のように、初めは全く赤の他人の二人が偶然出会って、仲の良い友人になり、恋に発展するという、段階を踏んでいく恋の作品は、あまり読んだことがなくて新鮮でした。
なんといっても攻めの安原の、肩肘張らない、格好つけない、のんびりして温厚な感じが本当に素敵で、読んでいて癒されるというか、ほんわかした気持ちになります。
のんびりした安原と、美人で年下なのに物怖じしない伊崎、似たところの少ない二人が、なぜか仲良くなって段々距離が近づいて恋に発展していく様子は、なんだかワクワクしました。
二人の交流がほんわかしてるだけでなく、伊崎の元カレの存在や、安原が若い女性と仲良くしてるのを目撃してしまうなど、ちょっとスパイスの効いたシーンがあるのも面白かったです。
そして受け視点の終盤、安原が伊崎のピンチを感じて駆けつけるシーンは、いつもフラットな安原が大声で怒鳴るほど心配している様子が、もう男前でギャップ萌えで最高でした♡
その後無事心が通い合って体も結ばれる二人。濡れ場はとても丁寧に描かれていて、安原が意外に積極的なのと、すごく優しいのが安原らしくて素敵な濡れ場でした。
最後ラブラブになったところで、次は攻め視点の短編【今夜の月は】。
全体の1/3くらい。攻め視点好きなので嬉しい♪こちらもすごく面白かった!
安原の善良でさっぱりした気質が文章から感じられて、読んでいてほっこりします。
安原が、今まで無縁だった「やきもち」という感情を初めて抱き、衝動的に安原らしからぬ行動に走ってしまうシーンは、またまたギャップで大変萌えました♡
「嫌いな男」も面白かったですが、「隣の男」は特に安原がすごく好きになりました。読んでよかったです。先生の他の作品も読んでみたいと思います♪
シーモア 挿絵付き
「嫌いな男」のスピンオフとのことで「嫌いな男」を再読してからこちらを読みましたが、再読しなくても問題なさそう。
全方位に渡って美意識も高く拘りもある伊崎が、普段なら絶対にスルーするような居酒屋に入って、偶然知り合った相手が安原。
この攻めの安原が、いい意味で派手さがなくて肩の力が抜けた大人で良かったですね。
ゆったりまったり包容力。
伊崎はゲイだけど、安原は完全に圏外なので気取る必要もなく、単なる近所の飲み友達としてリラックスして過ごすんですね。
この時の空気感がすっごく良い。
後半の安原視点による「(伊崎は)何もかも例外でできている」というところがいいな。
「例外だから自分とはあいません」ではなく、例外なところを面白がってまんま受け入れている感じで、安原の度量の広さ&人間力が良く伝わってくると思う。
ストーリーもキャラも妙にふわふわしたところがあって、雰囲気に惹かれる作品だった。特に安原の醸し出す温かみがとても好き。おじさんの休日を垣間見た気分になれるエピソードも良い。「嫌いな男」の二人の順調そうな様子も見られて安心した。
伊崎は既婚者と別れた心の整理がまだ付いていない状態で、最初はことあるごとに元彼の各務のことを思い出している。登場すると気持ち悪い言動ばかりの各務だが、学生時代からの憧れを語る伊崎から、忘れられない気持ちもしっかり分かる。
安原と出会ってから、伊崎の中の各務の存在感が薄れていく。日にち薬が急速に効いたような、自然な癒やし。
伊崎は通常なら安原の生活圏にいないタイプだろうと思うけど、フラットな接し方で良かった。人柄に惹かれる気持ち分かるな、という感じ。
くっつくまでの紆余曲折に、新鮮な展開はない。彼女と勘違いしたり元彼が襲来したりの定番のやつ。またかと落胆しつつ、この作品はキャラの魅力で読ませる力があるのかな、とは思った。
後半は付き合ってからのお話で、二人でお互いの過去の相手にヤキモチを焼き合っている。安原は感情的になりながらも、客観視しながら自己分析する冷静さもあって面白い。安原視点で見る世界はなんとも穏やかで、読んでいて心地良かった。
ラストは幸せな匂わせ。伊崎の方も同じことを考えていたかもだけど、口に出すのが安原から、というところがすごく良い。おまけのSSもラブラブで、幸せな読後感を味わえた。
欲を言えば、挿絵は素朴系が良かったな。安原が本文のイメージと違いすぎる綺麗なイケメンで、各務とのタイプの違いがあまり感じられなかったのと、おじさん感が足りなかったので。
おじさんと言いつつ、ワイルドでかっこいい攻めが多い世の中ですがこちらはしっかりとおじさん攻めでした。(もちろん読者受けする程度の設定はありますが)
どこにでもいる40代の普通の男の安原さんが伊崎には合ってたんですね。
想いが通じ合ってからの伊崎が可愛くて可愛くて…こんなふうに甘えられたり懐かれたらそりゃ絆されます。
初エッチのシーンで伊崎が中イキしてるのによくわかってない安原さんの図、いいぞもっとやれとなりました。
前半は受け視点、後半は攻め視点となります。
一冊を通して受け視点が好きなんですが、こちらの作品は前作が同じように受け攻め視点両方あったので期待して読み進められました。
「嫌いな男」のスピンオフ。ちらっと登場した、向居の仕事上のパートナーである伊崎が主人公。
位置づけ的には後日談なので、向居と南のCPもちょこっと出てきます。相変わらず仲良し。
伊崎も向居と同じでノンケがタイプであり、しかもちょっと無理目(背伸びしても届かないくらい)の高レベルの年上が好み。これだけでも難儀なのに、学生の頃からくっついたり離れたりを繰り返す好みドンピシャの男がいて、一途というか足下見られているというか、負のスパイラルの匂いがします。
本書は伊崎が全然好みじゃないはずの安原と恋に落ち、この腐れ縁的な各務と別れるお話です。
「嫌いな男」と大きく異なるのは、前者がお仕事BLの要素もあったのに、こちらはプライベートに全振りしている点です。
普段なら絶対に入らない居酒屋で知り合い、なんとなく気に入ってその店に通う。何度も会って飲み友達になり、おうちを行き来するようになる。そうして関係を深めていった安原は、起業家で24時間仕事に充てることも出来てしまう伊崎にとって、リラックスできるかけがえのない相手であると読んでいてわかります。
彼は伊崎の安全地帯にいつのまにかなっていて、別れても時が経てば各務になびいていたスパイラルをソフトに断ち切るなど、徐々に存在意義を増していく、その流れが自然でした。全体的にほのぼのしているのは安原のキャラクターかもしれないです。
各務との別れは結構唐突で、いったん執着を見せながらも急速に冷めていった(賢者タイム的な)ので、更なる一波乱を期待しましたがそれはちょっと肩透かしでもありました。
伊崎の過去と家族、安原の過去と家族が丁寧に描かれていることで立体的になるものの、リアルに寄りすぎて萌えからは離れて行った印象です。
本書の3分の2が伊崎視点の「隣の男」、3分の1が安原視点の「今夜の月は」。
イラストの安原さんはだいぶかっこよすぎかな。
大好きな「嫌いな男」のスピンオフとなるこちら。
電子で買うつもりで待機していたのですが、コミコミさんにてディアプラス文庫小冊子フェアの文字を見て、そりゃーGETせねば、とさらに待ちました(≧▽≦)
受け様は前作にて不誠実な恋人に振り回され、やっと別れる事を決めてた伊崎。
ふらりと立ち寄った居酒屋で相席した男性と飲み友達となる。
それが攻め様である安原。
伊崎は、理想となるような男性に憧れて好きになり、あの手この手で頑張ってきた、そんな恋愛遍歴。
伊崎とにって目標であり、長く別れたくても別れられない相手であった各務と、今度こそ別れる決心をして苦しい時。
気取らずにすむ安原と過ごす時間は楽しくて、きづけは心待ちにするようになり。
ーいつのまにか好きになっていたー。
そんな伊崎の気持ちが、とてもこそばゆくて可愛くてきゅんきゅんでした。
伊崎の告白も素直で可愛くていいなぁ。
安原視点では、どっしりと穏やかな安原の独占欲を見せてもらえてうふふですよ( *´艸`)
こちら単体でも楽しいですけど、前作の2人も仲良く登場してるので、にまにま増し増しです。
イラストは引き続き北沢きょう先生。
4人での食事シーンが目の保養。
更に安原が迎えに来たシーンが良きかな、でした(*^^*)
BL小説は自分には合わないな、コミックの方が眼にもやさしいし読むのを控えようと思ったばかりなのについ購入してしまった。
このかたについてもよく知らない、ただ大好きな須坂紫那先生の「隣の嘘つき」の原作者だというだけ。
「隣の嘘つき」、繰り返し読む程気に入ってます。
本作品もファンタジーでもなくヤクザや刑事や探偵が登場しないお話で高評価だったので結構期待しました。
結果、一気に楽しく読めました。
メインの登場人物のほとんどは美形で華やかな世界の住人のようですが、でもまあとんでもなく想像外ではなく、多分私にとってここが重要なとこなのだと思います。
想像を越える設定、ストーリーだと白けてくるのだと思います。(といっても「魔道祖師」とかは魅せられましたから例外はある)
ごく普通っぽいノーマルで人柄も良い安原がフィーチャーされている事で、私のBL小説への違和感というか拒否感が見事に払拭されました。
濡れ場も白けず読めました。
スピンオフとの事なので、元の小説や先生の他の作品も読むつもりです。
星5と星4、迷いましたが私にまた小説を読む楽しみを与えてくれたので星5にしました。
「嫌いな男」のスピンオフで伊崎くんが主役のお話。
お相手は偶然飛び込んだ居酒屋で相席したアラフォー年上男性(お表紙左側)。設定詳細を伝えしまうとネタバレになってしまうのでお話できないのですが、私は攻めの設定が好きだった♡
明かされた安原さん(攻めの苗字)の過去にはびっくりしたけれど、伊崎くんにはぴったりのお相手で2人がくっついてよかったとしみじみ。
スピン元の仲睦まじい2人の様子も窺えて二重に楽しむことができました。
で、お表紙を開いてすぐの北沢先生の刺激強強な腹筋口絵に、おおっ!!(驚きからの目の保養)ってなるのでご注意を(ニヤリ)
「嫌いな男」のスピンオフ作。
前作でワケアリな恋をしている伊崎についてほんのり触れられていたのが気になっていて、彼メインのお話はいったいどんなものなのか?と読み始める前から期待大でした。
結果、前作と比べるとやはり前作の方が個人的には好みだったかなと思いつつ…
ごく普通の男同士がひょんなことがきっかけで出逢い、ごく普通の交流をしていく内に気が付いたら恋をしていたという、BLの王道展開を心地良く読ませてくれる作品でした。
あっと驚くような派手な展開がない現代ものです。
けれど、この「普通」な人たちの日常の中で描かれる交流と恋愛が私にはとても魅力的に見えたんですよねえ。
飾り気のない素朴な居酒屋をきっかけに育まれる、友情ともなんとも言えない年齢差がある2人の心地良い関係がたまらなく良いのです。
それは攻めの安原がざっくばらんとしていて、細かなことを気にしない大らかな性格だったのが大きいのかなと思います。超自然体な年相応の大人の男。
縁側に伏せて昼寝を楽しみながら、庭を飛んでいる蝶を目で追っては(蝶が飛んでいるなあ)とのんびり思っていそうな、力が抜けた大型犬のような人だなと。
良い塩梅の鈍感さもある人で、付き合う前の居心地の良い不思議な友人関係ではそれが伊崎にとっては心安らぐものになり、付き合ってからは伊崎のかわいらしい面をたっぷり引き出してくれるものになり…と、存在するだけで伊崎のかわいらしさがあふれる安原マジック。
傷心の伊崎の毎日がちょっとした幸せでいっぱいになっていく様子が流れるように描かれていて、安西先生の現代ものは良いなあ。好きだなあと改めて実感しました。
前半後半で受け視点・攻め視点の両方が楽しめたのもうれしいポイントでしたね。
それから、ものすごくツボにハマったのがベッドシーン。
ノンケで勝手がよくわからない攻めが、もう既に達してしまった受けに追い討ちをかけるように悪気0で無意識に連続で極めさせてしまう図が大変美味しくてありがたかった…伊崎がかわいくてかわいくて。
悪気0なのが良いんですよ…安原ありがとう。どうかそのまま無意識にしてほしい。
嫌いな男のスピンオフ。嫌いな男で伊崎小憎らしいけどかっこいい印象だったのが今作で一変し淋しがりで繊細で一途な印象に。
各務と別れるのは辛い、仕事で顔を合わせるから尚更。そんな時に居酒屋で出会ったのが安原、好みではないけど気楽に話せる、そんな存在って貴重だと思う。
時を過ごす内に好きになってて、でも相手はノンケだし女の子と居る所見ちゃったしって悩むけど片思いでいいかなんて考えちゃうのが切ない。
各務はある意味キューピッドかな?安原が好きを自覚してくれて良かった。想いが通じたら伊崎がほんと可愛くて嬉しくなった。
SSのウェルカム・ホームに伊崎の可愛さと安原の溺愛ぶりが表されてて最高でした。北沢きょう先生のイラストが綺麗で2人の愛が溢れてて眼福でした。
ありふれた日常が恋をする事・ 愛し合う事でキラキラ輝いていく様が丁寧に綴られていて、読んでてすごく幸せを感じました。
作家買いの安西リカ先生。安西先生の静かで暖かい雰囲気のお話が好きなのですが、今回も良きでした!
歳上の元カレと不毛な恋をしていた伊崎。雨宿りのためにたまたま入った居酒屋で、たまたま相席になった安原は歳上の研究職。何度か一緒に飲むうちに仲良くなり、ゲイであることも安原は知ったけれど『好みじゃない』と思っていたし、そう伝えていたけれど…。
安原は40歳でのんびりした独身(離婚済)。伊崎は30歳で安原曰くキラキラしている青年。職業も年齢も違う2人が、居酒屋で相席になって、だんだんと会うのが普通になって、会えないと八つ当たりしちゃう関係が良かった!伊崎がいじらしくて可愛い性格で、安原がちょっとのほほんとした感じでも包容力があって、良い2人でした。
ドラマチックに大きな展開!というお話ではありませんが、ゆっくり恋に発展していく2人が見たい人に見ていただきたい本でした。
「嫌いな男」のスピンオフです。
「嫌いな男」のように雑誌掲載作品+書き下ろしの中編2作品も良いですが、1冊丸ごと書き下ろしも最高ですね!わくわくします。
今回の主人公の伊崎(受け)は、私の中では「嫌いな男」で完結していたので、今作品を読むにあたっての予備知識はぼんやりした印象しかなかったのですが、こちらを読み終えてから「嫌いな男」を読み返しました。幸せになって良かった!感想を書かれた読者様、OK出された編集様、書いてくださった安西先生に感謝です!
ちょっと昔(随分昔?)には、当時でも30代と50代の作品もありましたが、おじさんって了承してね、という雰囲気があらすじや帯にあった気がするのです。
この作品は40歳×30歳ですけど、そういう年齢注意は一切ない!良い時代になりました!! 安原(攻め)が、年齢の割に若くてぴちぴちというのでなく、筋肉はあるけど年相応というのもすっごくツボでした。
「嫌いな男」を読み返した後で読み返したら(←ややこしくてすみません)伊崎と元カレとの10年の重みが増して、どこかしら気を張っている伊崎が恋人になった安原に甘えてる姿が愛しかったです。元作品は読んだ方が良いですね、やはり。
現実のあれこれを忘れさせるファンタジーも楽しいですが、地に足がついた日常が舞台の作品はほんと幸せな気分になります。光るカケラのようなものが胸に湧くんですよね。雑に励ますとか、多幸感が上回るとか、ひとつひとつの表現もすごく好きです。飲み友達からの恋愛、社会人同士の恋愛が好きな方には超おすすめです!
普通の世界線BLは最近レアな印象で、発売がめちゃくちゃ嬉しかった安西先生の新刊!ありがてぇありがてぇ…。
というわけで、”嫌いな男”を読んだときは、伊崎には年下攻めなんじゃ…?とか妄想膨らませていたのですが、なるほどファザコン設定でしたか…!タイトルがちょっと向田〇子風なシンプルさがまたいいですよね。どういう男よ?って思ってしまうw
キラキラ系起業家アラサー男子と研究職のバツイチアラフォーリーマンっていう設定だけで萌えます。このふたりが出会う居酒屋”たぬき”が、い~感じなんですよ(行ってみたい)。ごちゃっとした酒場に100%不似合いな伊崎が、ふらっと立ち寄った”たぬき”で、TVのナイターに興じるちょっとくたびれかけた中年リーマンと相席をしたことがきっかけではじまる庶民的ロマンス。恋愛って意外性の産物なのかもしれないな~と思いました。
楽しく過ごす時間の積み重ねが恋になる、ささやかな日常にこそ萌えがある…と噛み締めて味わえる、安西先生らしい趣があります。キラキラマン伊崎が、盛らずに腑抜けでいられる相手に新鮮な気持ちで惹かれていく過程にロハス…(Lifestyles でなくLovestory of Health and Sustainability…)って言葉が思い浮かびました。また、会話のテンポや何気ない行動のタイミングがしっくりくる様子がじんわり伝わってくる描写はさすが、こういう仲良し感にニヤケちゃうんですよね。
というわけで、意識高い系男子を射止める意識普通系の安原氏、安定感と包容力がパないなぁ…って思ったら、やはりリアルお父さんなんですよね。ちょっと娘の存在に萎えるひともいるかもしれませんがw、養育費も完済した中年の星です。感情の起伏が落ち着いてる、成熟した大人の穏やかで優しい恋、初秋の新刊らしくていいですね。(いつ読んでもいいと思うけど)
実は「嫌いな男」のレビューで「向井の友人の伊崎のスピンオフも是非お願いいたします。」と書いていたので購入しました。でなければピンと来なかったかもしれません。
「嫌いな男」ほどハマれるか心配ではありましたが、終盤の安原視点の「今夜の月は」があったことでグッとお話が深くなったと思いました。
単なる近所の飲み友達としていた相手の存在が段々と心地良くなって来て…というお話でした。肩肘張らずに自然体で居られる相手って、恋人に限らず貴重ですよね。きっと伊崎にとって感覚の合う人は安原が初めてだったんだと思います。
伊崎の別れた元カレが登場しますが登場人物がみんな大人なので、大きな娑羅場にはなりませんでした。ただ、この元カレがまさか伊崎が去って行くとは思ってなかったんだろうなと思うと胸のすく思いでした。
少し起伏に弱い印象がありましたが、個人的には伊崎が安原に対して恋心を確信してからが面白かったです。でも切なさは足りなかったと思います。しかし「今夜の月は」の安原視点のお話で伊崎のいじらしさを知るとグッと来るんです。
この「今夜の月は」が無ければ評価を下げていたと思います。
それと個人的な好みなのですが今回の安原の肉感的な身体にはピッタリだと思いますが、北沢きょう先生は小説の挿絵はファンタジー系の方が素敵だと思います。
今回は食品メーカーの研究室室長と
デジタルマーケティング分析会社の社長のお話です。
受視点で居酒屋で相席した攻様が大切な人になるまでと
攻視点で本編の裏側を絡めながらの後日談、
あとがきの最後に続編のさらに後日談となるSSを収録。
受様は幼い頃に父を亡くした影響か背伸びしても
手が届かないと思わせる相手への憧れと尊敬が
そのまま恋に直結しがちです。
学生時代に出会った外資系金融関連会社勤務の
年上の男性は初めて自分から惹かれた男性でしたが
彼は男女問わず派手に遊ぶ男で結婚、離婚を繰り返し
受様は何度も別れてはよりを元す関係を続けてきます。
しかし彼が父親になると知った受様は
最後通知を突き付けて個人的な連絡先を全て消したものの
投資会社を経営し、複数の企業顧問をする彼とは
仕事で顔を合わせる機会が多いのです。
彼に紹介された場所へもいかないよう
自宅近くのフィットネスジムの入会手続きをしますが
外にでた強い日差しにやられた受様は
目に入った居酒屋の暖簾をくぐります。
思いがけず賑わう店内で相席となったのが
今回の攻様になります♪
攻様は休日出勤帰りの会社員という雰囲気で
プロ野球中継目的のようでしたが適度に会話も弾み
心地よく感じます。
攻様がよく顔を出すという水曜日の夜に
受様もなにげなく暖簾をくぐるようになり
攻様と過ごす時間を楽しむようになりますが
4度目となった水曜日に攻様の姿は店内になく
受様はびっくりするほど落胆してしまいます。
もう少しもう少しとラストオーダーまで粘っても現れず
店を出て無性に寂しくなった受様でしたが
ふいに聞き覚えるある声に挨拶されて振り向くと
のんびりと微笑んだ攻様がいて受様はつい理不尽な
怒りをぶつけてしまいます。
そんな受様に攻様は驚きつつも「すみませんでした」と
おかしそうに笑い、家飲みしようと思っていたと
「良ければ一緒に飲みますか?」と誘ってきて!?
既刊『嫌いな男』のスピンオフで
学生結婚するも離婚してバツイチの攻様と
ゲイで不毛な恋を繰り返す受様の恋物語です♪
既刊の攻様の共同経営者が本作の受様になりますが
単巻でも問題ないお仕立てかと思います。
受様は攻様宅での家飲みにて
初めて名前や職業を知ることになりますが
攻様は受様がゲイと知ってもフラットで
気の置けない飲み友人として付き合い始めます。
こんな2人がどうやって自分の気持ちを知ることになるのか
ドキドキ&ワクワク、とても楽しく読ませて頂きました。
本編が受視点、続編が攻視点なので
続編では本編裏事情が垣間見えるシーンもあって
たいへん美味しいお仕立てでした。
あとがきの後に最終締め的SSがありますので
今回のあとがきは必ずチェックして下さい (^-^)/
割と多くの人が気にしていた前作サブキャラ伊崎のスピンオフ。やっぱり「読みたい」って何らかの形で言うもんですねー、出ましたよスピンオフ。私としてはつらい恋の方がより気になったので、萌にしました。書き下ろし本編150P弱+その続き60P超+あとがき。
長年付き合った男との関係を清算し、新しく通うジムを近所で探す等している伊崎。近所の居酒屋でよく顔を合わせる男と、まったり呑むのが楽しくなってきて・・と続きます。
攻め受け以外の登場人物は
向居、南(嫌いな男のカップル)、各務(伊崎の元彼)、攻めの元嫁ぐらいかな。
++攻め受けについて
攻めは全くのノンケ。受けのことを意識している様子はなくゆったりまったり気楽な付き合いを続けているように思います。人に警戒心を抱かせない感じの男なのかな?伊崎が最初っから力抜いて寛いでいるようなので、包容力も高いんだと思います。
受けは向上心高い方なんだろうなあ。各務を好きになったからより一層磨きをかけ、割合全身隙ない感じで、攻めに「寝ててもキレイな顔している」といわれる美人さん。だからといってベッド以外では女々しい感じはしなかったです。普通の男同士の気楽な付き合いって様子で、楽しいです。恋心に気付いちゃってベッドに入ってしまえば、ちょっと甘えん坊になって可愛いかな。そんな感じの受けさんでした。
各務がねえ。なんでそこでそうなるかなあと思ってしまって。私はしぶい親父タイプな攻めが大好きなので、伊崎の事を大事にしてくれても良かったんでないの・・と少々思ってしまいました。先生ごめんなさい。
攻め受けともめちゃくちゃ入れ込むってポイントは無く、ちょっとさらっと読んでしまいました。読みやすいので、小説ビギナーさんやリーマンもの好きな方には良いのではと思います。「嫌いな男」のカプも出てくるのでそちらも是非。
良いお話でした。
スピン元についつい比べちゃうんですよね。いけませんね…。
始まりはいきなり失恋したところで…。
なんか伊崎の恋の基準や論理や行動が価値観が合わなくて納得しずらくて。そうなんだね…と思って読んでましたが。
やたら安原のことをタイプじゃないと繰り返したり。まあ伊崎が戸惑ってたんでしょうが、しつこかったかな…?
ようやくわかる伊崎の恋の基準や論理や行動の元。そうだったんだねえ。
そんなのもちろん安原1択でしょ!
一緒にいて気が休まって元気が出て、肩肘張らずにいられて何でも楽しめて。
お付き合い編は安原視点で。
伊崎を複雑な多面体だと。理系らしいですね!結局二人とも大事なことは一緒なんだな。相手が一緒にいてくれれば幸せで。
まさか伊崎がこんなに幸せになるとは!良かったね!!!
ただなんというか嫌いな男が動ならこちらは静というか。胸に迫るものがそこまで感じられなかったかな。
ところで嫌いな男の向居視点でも思ってたんですが、こっちでも南が美化されすぎてませんか?まあ南のおかげで向居が良い方に変わって幸せそうでなによりです。
安原と伊崎が付き合うまでの独身同士の楽しげなのも、付き合ってからの蜜月も良かったです。
安原×伊崎
『嫌いな男』の
向居の仕事のの相棒であるの伊崎お話。
ちなみに向居カップルもちょっと登場する。
今回も個人的にはドキドキ感が足りないかなと思う。
気楽な友達関係が恋愛に進展するという展開が予想通りで、
もうちょっとスパイスが欲しいかもしれないが、
心がなんか安らぐ感じがするのだ。
長い間の恋が恋が終わり、
しばらく恋愛しないと決めた29歳の伊崎が
40歳の安原と偶然出会う。
2人の交流が続いて、
どんどん伊崎の中で複雑な感情が芽生えつつある。
安原が伊崎の理想のタイプではないと言っても、
伊崎の父が彼が10歳の時に亡くなったことの影響かもしれない。
年上の人に惹かれやすくて、
だんだんと伊崎への恋心が芽生えてきいく。
安原は、
年上でノンケで離婚歴もある。
落ち着きと温かさが魅力的だし、
伊崎との対比で、
恋愛観も含めて大人っぽい余裕がある。
見どころはやっぱり、
2人がお互いに惹かれて合う過程だ。
伊崎は安原への気持ちを認めたくない抵抗を感じつつも、
純粋な心情が揺れ動くや、
安原がこれまでの恋愛とは異なっても、
伊崎のことが少し意識し始めるところが
繊細に描かれているので、
じわじわとしたエッチも味わえるし、
とても心地よい年の差の恋でした。
タイトルにも書いたのですが、
今作は『嫌いな男』のスピンオフ作品ではあるのですが、今作単体でも充分楽しめると思います
(『嫌いな男』を読んでいるとより楽しめるので、こちらもぜひ)
安西先生の現代物、もうたまらないですね。
大きな事件やハラハラするような展開は
ないのですが、2人がくっつくまでの道のりが
じっくり丁寧に描かれていて、じんわり心に
沁みてきます。
伊崎くんの印象が、嫌いな男を読んだ時から大分
変わりました。すごく頑張り屋でいじらしくって
可愛い!
そんな伊崎くんを包み込む安原さんの包容力も、
これが年上の男…!となりました。
後半の攻め視点(安西先生の攻め視点、本当に大好きです)にて、独占欲とやきもちを覚えた安原さんの行動力、キュンとしました。
安西先生の食べ物だったり服だったりお仕事の
描写がとにかく好みで、安西先生の書かれる文章のファンなんだなぁとで改めて思いました。
今の季節少し早いのですがお鍋が食べたくなりました。
安西リカ先生にまんまとはまり、こないだもディアプラスセールで未読作品を買いました。
積ん読まだまだあるのよ!
なのに、なのに!
電子が待ちきれなくて、初めてBL小説を紙で、発売日に買ってしまった。発売日に新刊をしっかり見えるとこに出してくれた地元の書店よ。
ありがとう。
で、早速読み終わったところです。
はぁ、最高。
スピン元の【嫌いな男】を読み返したタイミングでしたが、伊崎のこと、不幸さがとっても気になっていました。
綺麗な、だけどいつも異性愛者ばかりを好きになって、しかも元カレは既婚者ですよ~
辛いではないか、伊崎。
伊崎が幸せになる道はないのかなぁ、なんて案じている皆さま。
読んでいただきたい。
伊崎が自然体で、過ごせる相手との恋の顛末を。
キラキラしたマーケットや、投資みたいな世界に身を置かない研究者の安原が、良い男でした。
混みあった居酒屋で、偶然相席になった伊崎と安原が、どんどん距離を詰めていくテンポが、とても好みでした。
安西リカ先生の、読み進めるとすぐに映像化できる人物の描写と文章のなめらかさも、作品を魅力的にする土台なんですけど、とにかく伊崎は可愛い。
頑張って、認めて欲しい、求めて欲しい一心で元カレ各務と付き合ってきた伊崎が、初めから自然体に過ごせた相手と出会って。
やっぱり、ハピエン好きなんで読むからには幸せになって欲しいのです。
大人な、力が抜けた良いコミュ力、彼氏力を発揮出来る安原と出会えて良かったねー!
そして、安西リカ先生の書く食べ物と、セックスの描写好きだなあ。伊崎のタトゥーの扱い方とか良かったです。
前作に引き続きイラストの北沢きょう先生も良かった。
【嫌いな男】の向居と南も、友人CPとして登場していて、ちょっとした後日談としても楽しい作品でした。
「嫌いな男」のスピンオフ。
オリジナルの「嫌いな男」は大好きな作品です。こちらのスピンオフのお話も、現代もの作品が大好きな私の心を捕らえて離さない日常のストーリーがすごく良かったー…。不器用だけど恋愛にひたむきな男の姿が魅力的に描かれていました。
主人公はIT実業家の伊崎という男。「嫌いな男」にも登場していた妙に色気のある気になる人物でした。
彼の恋愛は不毛な恋とでもいうのかな……憧れの大人の男性への想いを断ち切ることが出来ずに引きずっています。伊崎のそういう未練につけ込む彼の元カレがちょいと厄介で、2人はくっついたり離れたりを繰り返す関係。
元カレと完全に決別をしようと思っていたとき、ある男との出会いが伊崎の恋愛感情を大きく変えることになっていきます。
たまたま居酒屋で相席したタイプでも何でもない男との出会いが、まさかの運命の出会いとなろうとは……っていうストーリーです。
この恋愛のベクトルが1ミリも動いてないところから、恋愛感情がどんどん揺さぶられていく感じがめちゃくちゃドキドキしました〜
伊崎の元カレみたいに洗練されたダンディーな男とは違うところにいる男・安原。野球が好きで人当たりが良くて…気を遣うこともなく自然体に付き合える飲み仲間です。ただそれだけの相手だったのに、いつしか安原を意識するようになっていく伊崎の気持ちの変化が、うまく表現されていました。
伊崎はゲイですが、ノンケの男を好きになるきらいがありまして…そしてファザコンときた。だから元カレのようなイケおじにハマってしまうんですが、それを抜きにして考えるとですね、伊崎は結構尽くしたがりの一途な男の一面が見えるんですよね。美意識も高いし、仕事も有能だし、性格も可愛い。
安原にタイプじゃないから!って念押ししては、裏ではションボリ落ち込む意地っ張りなところとかキュンときちゃいましたよ。
それになかなかの気遣い屋さんで、ヤキモチ焼きなのに無理言って困らせないように立ち回ったりと健気なところもある。素直で愛情表現も深いから、これは年上の男からすると、仕草や振る舞い含めて可愛いくて堪らんだろうな〜と思いました(笑)
ノンケを好きになってしまう引け目がどこかにあるからかも知れないけど、伊崎が遠慮がちになったり、惚れた相手に一生懸命になっちゃう(フェラとかも)ところは、最初の伊崎のツンとしたイメージとは違って見える素敵なギャップでした。
セックスのとき、ごくありふれた日常の仕草、安原に甘えた姿なんかを見ても、安原のことが大好きで仕方ないって気持ちが溢れています。安西先生の、こういう日常の中の最大限な愛情表現の描写がドストライクで大好きです!
大げさな恋愛ストーリーじゃないけど、だからこそ萌えやドキドキ感が引き立つし、物語に映えますね。ファンタジー作品のシェア率が高くなってきていてる最近のBL小説界で、現代もの作品はある意味目立つ存在。もっと増えて欲しいなーと思います。
大人の男たちが織りなす恋愛模様が好きな方、日常のBLに浸りたい方、しっとりしたストーリーを楽しみたい方はぜひ!
「嫌いな男」カップルも登場していますので、懐かしさを味わいながら楽しみました。