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元同僚、現居候。変化するのは仕事と住処だけではなくて。
smoke blue no ame nochi hare
作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます
GWにシリーズ再読中です。
個人的には最新刊の4巻が神巻だと思っているのですが、こちらの3巻も「一つの区切り」の巻で、グッとくる。。4巻と同じくらい、この巻も、というよりシリーズ自体が神だなと勝手に納得。
住処と、仕事。この二つが大きな変化を迎える3巻。
久慈の友人真鍋の、「聴覚と嗅覚で この家を覚えてる」って言葉が印象的だったな…
本当、家の「匂い」って忘れないよなあ、友達の家を訪れた時のちょっと不思議に感じた匂いとか、いまだにおぼえてるもんなあ…と、ノスタルジックな気分に浸ったりしました。
その真鍋の帰宅後、吾妻が帰ってきて生み出す音の数々に、久慈が自然と耳を傾けている様子がなんとも良くて、表現しづらいんですが胸にじわっと来ました。
この巻では吾妻が翻訳学校に通い始め、翻訳の向こう側をちょっと覗き見できるのも楽しい!
「handsome」って女性に対しても使うんだー、とか、確かに「at the door」って短い言葉一つとっても「戸口」「ドア」「扉」、どの言葉を選ぶかで印象ってガラッと変わってしまうよなあ…奥深いよなあ…と、一つ一つが興味深くてのめり込んでしまいました。
何度も読み返しているけど、続けてまた4巻も読み返そうと思います。
本当、この空気感が大好き…
この二人は最高にいいですね。
というか、コマの時間の流れかたとか、ちょっとした仕草、雰囲気、表情に気持ちが表れてて、こんなに素敵な漫画があるんだ、とむしろ驚いてしまうくらい。
3巻は、やはりまだ名前がつかない二人の関係が、少しずつ甘く、そして強くなてきていることを感じさせてくれる一冊でした。
久慈の実家で同居しながら、翻訳の学校に通い出す吾妻。しかし、兄に家を譲る日が迫り、二人は別々の住まいをさがしはじめている。
新しい人生の始まりと、同居の終わりが交錯します。
しばらく海外を放浪する久慈と、彼のマンションでその帰りをまつ吾妻。そう、妻のように。。
しかし約束は何もなく、確実な関係でもまだない。
そんな二人は今後どうなっていくのでしょうか。次巻も楽しみです。
二人の直面してる問題や悩みがリアルすぎる。
ファンタジーではなくもはやリアル。
だから沁みる。気持ちが分かる。惚れた晴れたでキャッキャ甘々とかそう言った作風ではない。
なので余計心を鷲掴みにされる。
名作です!
社会に出てある程度の年齢重ねてきたら余計リアルに感じると思います!
イケメンアラフォー男2人の恋愛だけじゃない、生活、過去、未来、人生の全部が詰まった壮大な作品です。
それを言葉だけじゃなく、登場人物の指先や視線て表現され、ともすると甘くない2人のやりとりを丁寧な背景が包み込むような、ビターでおしゃれで、でもどこか温かな作品です。
それぞれの家族や仕事もフォーカスされていて、惚れたはれただけでないところが読みものとしてとても面白いです。
2人の身体の関係も、その時の心情を表していて深みがあります。
大好きな作品です。
アラフォーカップルのお話、3作目。今作で2人は39歳→40歳に?
久慈の家に居候していた朔太郎は、翻訳の学校に通い始め、そして久慈父が残した家はいよいよ取り壊しの日を迎え、それぞれ新しい家で暮らすことになる...という今作。
家のくだりが哀愁漂いすぎて、泣きました。とくに、朔太郎が家を出ていき、そこから久慈がひとりでその日を1週間待ったというモノローグに、胸にグッと迫るものがあり、いぶし銀BLだあ…!!
堪らない!! と思わず唇を噛み締めました。
この年代だからこそ直面すること、分かるだろうこと、色々とこの作品には詰まっていて、ジャストこの世代、これから先この世代を迎えようとしている人、それからもう通り過ぎた人。全員に読んでほしいと思う作品でした。
次巻の40代、別居編のお話もとても楽しみです。
すべての空気感がよかった。
好き…(天を仰ぎ、しみじみ反芻しながら)
久慈は少しずつ髪が伸びているのかな?どうして伸ばしているのか知りたいな。
男どうしではなくても、こういう久慈と吾妻の関係性は憧れます。仕事して、ご飯食べて、いちゃいちゃして、サイコーです。
40台のわたしにささりまくる、本当に気持ちを動かされる物語です。寂しい、やるせない、情けないなんていう、なんとも表現しにくい感情がお話の中から伝わってきて、もうたまらない気持ちになります。だからこそ、誰かに寄り添ってもらえる安心感や言葉にはしない感謝の気持ちとか、小さな気持ちの動きが「うん、わかる。あたしもこういう経験したことある。」と深い共感につながります。良いことばかりじゃないけど、だからこそ気づけることもある。人生がつまったお話です。
人生、ずうっとフルパワーで走ってきた二人が、それぞれの事情で違う方向に転換、ペースダウン。これまでの経験を活かしたり、ずっと気になっていたことが新しくやってみたいことに繋がったり。
ゆったりしてるんだけど、これまでとは違う人生が進み、それに連れて二人の関係も。上昇志向だけが人生じゃないよねっていう今の時代にすごく合ってると感じました。大人な二人のちょっとした仕草がエロくてまたいいんです。
煙草の、ゆらゆらしてはっきり方向性の定まらない、ゆったりした煙が象徴的でタイトルにも繋がってるのかなと思いました。
吾妻との期間限定の同居生活で何とかあの素敵な家を残して欲しかったのですが、最後の日は想像より呆気なくて…吾妻が久慈の気持ちを代弁したような台詞にグッと来ました。
でも考えてみれば古い家は維持費だけでも大変だし、ゲイである彼には遺すとしても姪になんですよね。久慈の考えも理解できるけど兄には別の場所で暮らして欲しかったし、良いとこ取りで何だか好きになれなかったです。
お互いに久慈邸から離れてどんな関係を築くのだと思ってたら、旅に出ててその間の久慈の部屋の管理を吾妻がしていました。ここら辺があまり理解出来ませんでした。
同じ場所で働いて無いし、どうせなら最初から同棲すれば良いのにと思いました。
ここまで惹かれあってて関係に名前を付けないのも、その先に進もうとしないのがとても焦ったく思いました。
まだ続くようですが次こそは関係に何らかの進展があるのかと期待します。本当は久慈兄のせいで神にするのか迷いましたが、次巻に期待して神にしました。
居候、というかもはや同棲。というかもはや新婚さんじゃん!っていうぐらいナチュラルにさりげなくイチャコラしながら暮らしてる二人。
でも、終わりの日は着実に近づいている。
同居生活も、想いの詰まった美しい家も。
いやもう……久慈家にまつわる部分を中心に再構成して実写映画化したら、一般作として普通にヒットするんじゃなかろうか。
1巻での父と息子の話に続き、2巻から3巻で描かれた兄と弟の話も素晴らしかったです。
独りで父と家を守ってきた静に対して、実さんのやり方はあまりに非情だけど、半面、いつまでも過去から抜け出せない静を開放してくれたのも事実。かつて、レーズンを全部食べてくれたときのように。
あの家にとっても、次世代の恵乃ちゃんが幸せに暮らせる家に生まれ変わることが、いちばん綺麗な最期のはず。父に愛されなかった過去よりも、妻子を愛して生きる未来に目を向ける兄の背中から、静は何かを教えられたように見えました。
そして、恵乃ちゃんの黄色いスリッパ。古い家に繋がるものを、実さんは本当なら新居に入れたくはないだろうに。実さんもまた、無口で不器用な弟から何か感じるものがあったのかもしれない。
お互いに蟠りがありつつ、どこかこうやって細い絆で繋がっていくのがこの兄弟なんだろう、って気がしました。
単純に「お父さんと家を失って可哀想な静」だけじゃない、割り切れなくて複雑な人生のドラマを見せていただきました。
朔が家を出る前の夜に、一緒に酒を酌み交わしたりしないのも、また二人らしくていい。
上手に落ち込めない静に代わって、勝手に一人で酔っぱらって、勝手に一人で泣いちゃう朔。
静の形にならない想いを、ぜーんぶ言葉にして吐き出してくれちゃう朔。
最高のパートナーだよ……
朔のほうも、もう完全に落ちちゃってるでしょ?
会えない時間が愛育てちゃってるでしょ?
カードにキスとか、乙女かよ?
……と思いきや、
「確かめあった……何を?」
なのか、朔太郎?!
この二人のあいだの言語では、
「キスしてやろうか?」=「キスしてほしい」
「お前はほんとおれのこと好きだね」=「おれはほんとにお前が好き」
だろうに。
めんどくさい性格の静より、あけっぴろげな朔のほうが、意外と恋愛に関してはめんどくさいやつだったのか。