今度は死んでも死なせません!

kondo ha shindemo shinasemasen!

今度は死んでも死なせません!
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神79
  • 萌×226
  • 萌4
  • 中立0
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
18
得点
511
評価数
109
平均
4.7 / 5
神率
72.5%
著者
海野幸 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
十月 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784199010910

あらすじ

大学時代の元カレが、死後三日経って遺体で発見された!? 一方的にフラれた湯峰の訃報に、愕然とする貴文。常に人に囲まれてたあいつが孤独死なんて…。湯峰が死なずに済むなら、俺の人生はリセットされても構わない――!! 強く願った瞬間、なぜか4年前に時間が巻き戻っていて!? 努力した日々を捨てて手に入れた、一度きりのチャンス――元恋人の死を覆すため時を遡る、起死回生のタイムリープ!!

表題作今度は死んでも死なせません!

湯峰覚、借金返済で過労死した宇津井の元カレ
宇津井貴文、伯父の弁護士事務所で働く弁護士

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数18

号泣してしまった…最高でした

大好きな海野幸先生の作品ということで、ずっとずっと読みたい…と思ってはいたものの、躊躇していました。
というのも、自分自身が親友を亡くした経験があり、お話的にどうしても思い出してしまいそうで、なかなか勇気が出なかったのです。。

でも!今回アワードにノミネートされているのを見て、読んでみて本当に良かった…!

貴文が過去に戻って大好きな人を救おうと奮闘する姿、そして2度目の人生で知ることのできた湯峰の本音…胸がきゅーっとなり、涙腺が崩壊してしまいました。 。°(°´ᯅ`°)°。

なんといっても、愛しい人を救うために行動を変えた貴文の勇気と男気が良かった!!あっぱれ!と言いたくなるほど格好良かったです✨

やり直しの人生で、以前は一発合格した予備試験に落ちるという、絶望的な経験までしてるんですよね…自分だったら目の前が真っ暗になり、翌年まで頑張ろうなんてとても思えないかも。。

不合格となったことをきっかけに「なぜ自分は弁護士になりたいのか?」という根本的な問いを考え直し、胸にずっと引っかかっていた思いを育ての親である伯父さんに話すこともできた貴文。
自分の心の一番繊細な部分を伯父さんにさらけ出すのは、本当に怖かっただろうな…と、伯父さんの部屋に向かう貴文の姿を文章で追いながら、私の心もバクバクドキドキしていました。

そして何よりも!
変わりつつある貴文を見て、彼を変えたのが自分じゃなくて悔しい、と、初めて嫉妬や独占欲を抱く湯峰に、なんと言ったらいいのか…もう、きゅーん。。でした。

貴文に独占欲を許されてからの溺愛、独占欲見せまくりの姿には萌え転がるしかなかった…「他の人の目に貴文を触れさせたくないから」貴文に車道側は歩かせないし、レストランでは必ず背中が向く席に座らせるんですよ…この束縛彼氏め!( ̄▽ ̄)←大好き❤︎

お人よしで、どんな時でも優しく、無下にされても怒らず…という菩薩のようだった湯峰よどこへ?と、ニヤニヤと萌えが止まらなくなっちゃいました。

実際の人生は物語のように都合よくリセット→やり直し転生とはいかないけれど。

思いは、言葉にして出さないと伝わらない。

大切な人にこそ、「今」というタイミングを逃さず、勇気を出して伝えなければいけない。

そんなことを噛み締めた、一作でした。

0

ネタバレ読まずに読んでほしい!

とにかく全部全部最高でした!!!
本当に、これはもう極力情報入れずに読んでほしい!!

0

面白かった!

四年前にフラれた元カレ・湯峰が、過労の末に孤独死したと知り、四年前のフラれたあの日にタイムリープしてしまうというお話。

この先どうなるのか?湯峰の死を回避できるのか?といったストーリー展開が興味深くて一気読みしました。

なんとしても今度は死なせまい!!と受けの貴文はがむしゃらに奮闘するんですね。
それまでの貴文は感情を露わにすることもなく、人と関わることを極力避けていたのに、湯峰の死を回避するために、なりふり構わず積極的に人と関わってあれこれ介入していく。
貴文の変化が呼び水となって周囲にも変化をもたらし、やがて…というところが無理なく、とても良かった。
ツッコミどころもなく完成度が高いタイムリープものだと思うな。

それにしても攻めが病的なお人好し。
断ることが出来ず、次から次へと人の頼みを引き受け、負の連鎖の末に過労死してしまう……。
お人好しはいいけれど、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」を思い出してしまったわ。
そしてワンコではないけど、ゴールデンレトリーバー系の外見ということで萌え。
そして終わりのほうのタガが外れたように溺愛彼氏になってる様子、貴文を人目にはさらしたくないとガードしてる姿にめちゃ萌え。

1

タイムリープもの



人が良すぎて死んでしまった元カレを助けるため奮闘する弁護士


弁護士となって2年目の貴文(受け)は粛々と業務をこなす毎日を送っています。
そんな時、友人らしい友人もいない貴文に大学の知人から学生時代の元恋人・湯峰(攻め)の死を知らせる電話があります。
お人好しでいつも誰かの困りごとに手を貸している湯峰の死に衝撃を受けます。
先輩に頼まれてブラック企業に就職し、父親が病死したことで実家に戻るも母親が事故死し、家業の借金が発覚し、うまく家業を畳んだと思ったら、友人の借金の連帯保証人になり、逃げた友人の代わりに借金を返しながら、再び元のブラック企業に戻り過労で死んだというあまりに悲惨な湯峰の死に嘆き悲しみ、やけ酒を飲んでいると、同じように湯峰の死を悲しむ不思議な紳士が隣で酒を飲んでおり、なんと元の時間に戻してくれるといいます。湯峰のためならと過去に戻ることにするのです。




タイムリープといえば、やり直しができてラッキー的なことしか考えたことなかった私でしたが、貴文がタイムリープを受け入れた時、あの難しい司法試験をもう一回受けないといけないのかそれはしんどすぎる、と思ってしまいました。実際に一発合格だった貴文は、逆行後は一度失敗しています。
そんなことは些細なことと戻る選択をする貴文ですが、天秤にかけるものが未だ忘れられない元カレの命だとしたら当然ですね。
とはいえ、戻った先が4年前の別れ話が来た直後というなかなかなタイミング。
湯峰の死んだ経緯がお人好しだったことだったため何としてもそばにいて阻止しなければなりません。とりあえず最初はブラック企業に就職させないこと。
なりふり構っていられなくなっている貴文は今までより積極的に湯峰にからんでいきます。
お人好しで人に利用されてばかりの湯峰にハラハラドキドキしました。
なんとか就職させないよう奮闘するのに思った風に行かず、自分も含めて卒業時点で戻る前より悪い状況になったようになった時はもう先が気になって気になってページを捲るのももどかしいきもちになるほどの勢いで読みました。

戻る前は、2人が出会ったことで、貴文も湯峰も元々持ってなかった感情に戸惑った挙句、逃げることを選んでしまって最悪な結果になってしまったのですが、今回はそれをちゃんと受け入れたことで2人にとって良い結果になって本当によかったです。



3

ゴールデンレトリバー攻め

とってもよかったです!
ストーリーは他の方が完璧に書いてくださってるのでキャラ萌えの話を…

受け視点で、冒頭は受けは生真面目系なのかな?と思ったのですが、意外とてやんでい!って感じの子でめちゃめちゃ好感が持てました。

リープしてからの受けは攻めからすると結構誰に対してもフレンドリーで(全部攻めのため)、今までは自分だけが知っていた顔もバレてしまって気が気じゃなかったんだなと思うとニヤニヤしてしまいました。
リープ前の大学生時付き合ってた頃は全然懐かない猫が自分にだけ懐いてくれてるみたいな気持ちだったんだろうし、受けが全然攻めは自分のこと好きじゃないと思ってたら実は攻めもめっちゃ受けのこと好きで友達って言われてショック受けてたり他の男と連絡とってるの嫉妬してたり、そういうの大好きです。

攻めはわんこ系と言うにはしっとり大人びていて賢くて穏やかで、確かにわんこ攻めなんだけどキャンキャン吠える系ではない。
でもクール攻めというには余裕が全然なくて、ヘタレと言うほどくよくよもしない、とても良い匙加減の攻め様でした。
想いが今度こそ通じあった時の攻めのグイグイ行く感じも最高でした。
文句なしの神評価です!

4

お互いに遠慮しすぎて別れちゃった二人

とても面白かった。
神様に気に入られるほどに寛大で奉仕的な攻めと、勉強一色な学生生活を送ってきたコミュ障受け。受けは攻めが恋人になってくれたのは優しくて断れなかったからだと思っているし、攻めは受けの勉強を邪魔したくなくて控え目だしですれ違って破局した二人。

受けがタイムリープしたのは攻めに振られた日で、今回はこのまま没交渉になるまいと鬼メール&鬼電でアポを取って食い下がりまくる。攻めの命がかかっているので人が変わったように攻めの周りをうろちょろしまくる受けが面白かった。弁護士として修羅場を乗り越えてきた受けは当時の受けと違い愛想笑いもするし、攻めの交友関係にも割り込んでいくし根回ししまくる。やりすぎて胡散臭さが出ちゃってるのも面白かった。今の受けだからこそ起こせる変化が良い。

そして攻めを救うだけじゃなく、自分が抱えていた問題に向き合ったり二人がお互いに影響し合い状況が変わっていく様子が良い。

優しすぎてお願いを断れずいいように使われたり、自分から悪い人の餌食になっていく攻めがもどかしくてハラハラした。そんな俗世に染まらす人間離れした存在である攻めが、受けの影響で嫉妬心や怒り、執着、独占欲など人間臭い感情が芽生え、そんな自分を恐れてしまう展開も面白かった。神に愛された特別な子がただの恋する男になっていくのエモい。最終的にヤキモチ焼きの重め彼氏になるのも良かった。

4

人が良い元恋人×時をかける弁護士

安定の作者買いで、さらに私の好きなタイムリープものです。
攻めは優しいけれど意外とそれ故の問題があり、読んでいくうちに少し薄ら寒く感じました。理由は人が良い性格なのでいいように利用されてるようなのに、本人はそれに関して何も感じていない、とあってそれはある意味怖いことかなって。麻痺しているのか、利用されていることへの悲しみや怒りが抜け落ちたようで、受けがそれに対して言及しても感覚が違うと言って徳を積む修行僧のような利他的な性格の根深さを知ります。

お互い花に例えられるのがリンクしていて好きな描写でした。受けは攻めに水仙だと。攻めは泥濘に咲く蓮のようだと。

相手の顔をきちんと見ていないから反応を確かめない受け、利他的なので相手のアクションを待つ攻め…これは噛み合わず大変そうで、この2人凄くややこしい!
過去は受けが面倒くさくてタイムリープしてからは攻めが厄介で(笑)
でもこの拗れ方を解していく過程が読み応えありました!
リアルに主人公たち2人のようなタイプの人はいるはずなのに、この2人の心の有り様は私の環境と経験からすると共通点はあるので共感してもいいはずが何故か最初できなくて。割と私と違う考え方で動き、少し釈然としませんでした。今考えると初期の受けの人付き合いの仕方も拙さからきていたので、自分と重ならなかったんだなとわかります。一歩踏み込めない自戒の理由が初期は見えていなかったのもあります。
感情移入して読むタイプの私はそれがある程度出来ないとテンポが乗ってこず、作品への好き度と楽しい度が下がってしまいます。でもその上をいく説明が有り、自分とマッチする部分があれば一気に気持ちが変わりますが…
共感や感情移入すれば理解しやすいはずの所が、どちらもできていないのにも関わらず圧倒的にわからされるのがある意味気持ち良くて笑(好きな作者様なのでなおさら)
それが自分にとってはすごく感慨深かったです。
2人の生い立ちや人格形成の部分、流れを安定に丁寧に描写してくださるので納得して進めたこと、展開するにつれて受けがトラウマを乗り越え成長するのでそこから自分の共感がついてきて中盤からテンポが加速するのを感じて心地よかったです。
作者様の過去作品、現代バンパイアものの【ご先祖様は吸血鬼】でも思いましたが、読者が経験したことなさそうな、思ったこともなさそうなことを理解させる文章が凄く作者様は上手いです。(勿論共感する人も居るかも)
どういう経緯でそこに至ったのか、どうしてその行動起こしたのかという心境や流れがとても自然です。
共感して読んでいると当たり前に感じる展開も、共感していないのにその経緯に不自然さを感じさせない説明が理解しやすくて、だから読みやすいんだと感じます。

『寄り添うことはあっても反撃するタイプではなかった』この攻めが如何に受けの働きかけにより変化するかも見所でした。攻めの奇特さ故にこの変化も少しずつなので、爆発する様をもっと主人公の目の前で見せて欲しかったとも思いました。でもここでもまた意外と分からされたのが第三者から伝え聞く方が一番効果的だったのかもな、ということです。
ウィンザー効果でしょうか?1番身近な親が第三者として与える影響が、受けが驚き、攻めの変化の受け止めに関しての裏付けとなっている気がします。
結果として爆発の衝撃波が攻めの家族をも変化させるのも完璧な流れだったのかと。
その爆発が表じゃなくて、裏で行われ、受けの目の前じゃなかったというのを引っ張ったことで、漸くの解決と2人のラブシーンの衝撃度が大きくなって印象的になり、唸りました。

余計な奴の退場も意外な程あっさりしていて良かったです。場を引っ掻き回される方が煩わしいので、迷惑かけた事を謝れとか、感謝の一言でもあって良くない?とも思わないでもなかったんですが、面倒な奴ほどあっさり縁切れてホッとする部分が実際ある気がしました。あの人の役割はあれで終わったとばかりに切れて2人の未来の幸せ的に存在除外ができてやっぱり良かったんだなと思い直せました。

終わり方も少し不思議が日常との狭間にあるというのを感じさせて好きです。
作者様の【良き隣人のための怪異指南】が大好きなのでその作品を少し彷彿とさせられました。(続編楽しみにずっと信じて心待ちにしていたら6月続編掲載との情報があり嬉しい2023年の春)
ラストのイラストも見たかったシーンを丁度切り取ってくれていて凄く素敵♡

1

タイトル通り何があっても死なせるものかという必死さに感動

個人的には好きなタイムリープものです。
死んでしまった元恋人の湯峰(攻め)を救うために人生をもう一度やり直す話でした。
別れて何年も経っているのに元彼を助けようと、どうなるかもわからないのに不思議な男の導きで彼と別れた直後の時間軸に戻っていきます。
なりふりかまわず頑張る貴文(受け)の姿が一途で健気だと思いました。
お人好しでだれにも優しい湯峰が貴文と付き合ううちに気持ちが変化していく様子に萌えました。
貴文もやり直しの人生の中で成長できてよかったです。
少しずつ過去と違った未来が見えてくる展開にどんな結末が待っているのかドキドキしました。

3

主人公の成長物語でもある

作家さん買いです。先日、キャラ文庫での前作、リーマン二人~を遅ればせながら読んで感想を書いたところでした。
キャラ文庫での海野先生は、ラブだけに振り切らず、人間の成長を描いている感じ。リーマン二人~ではそれが強すぎて少し評価を下げたんですが、あらすじによると、元カレの死を阻止すべくタイムリープ、そして海野先生は伏線を張るのが上手い、とくりゃあ、面白くない訳がないよねー!と、即買いでした。

物語の展開はあらすじ通りです。うーんでも、タイトルの「死んでも」という部分は違うのかなあ。タイムリープのきっかけが自分が死ぬこと、というのがよくありますが、今作は天使と名乗る紳士が戻してくれるというのがきっかけでしたし。
なんですが、戻った先が4年前で、思いがけず主人公の貴文は再び人生を生き直すことになるのです。ある意味一度死んだとも思えるか。

度が過ぎる程にお人好しな元カレ湯峰は、そのせいで孤独死してしまう。それを阻止すべく戻った貴文は、湯峰が前回の人生で進んでしまっていた道を阻むべく動くが、彼のお人好し度が高すぎて、まあなかなか大変。他人の意識を変えるって難しい事で、結果自分が色々動いていけば変わるはずだ、と舵を切ります。
なんですが、結果として湯峰はブラック企業に就職してしまうし、貴文自身も一度は合格したんだからと油断してたら、弁護士になるための試験も落ちてしまう。この辺凄く読み応えがありました。タイムリープしたからといって全てが上手くいく訳ではない。

が、戻った先の人生で頑張る貴文は、ただ無駄に4年を過ごしていた訳ではない。弁護士になってたことで、多少なりともコミュニケーション能力も上がってたし、ある意味では小賢しくなってた。湯峰の家族とも積極的に関わっていきます。湯峰を守るべく頑張る貴文は人が変わったみたいで、湯峰にはそれが眩しくもあり、他者と関わる貴文に焦ったりもする。きちんとそれがいい方へと変わっていきます。胸が熱くなります。
貴文自身、以前は自分なりの決意で弁護士を目指し、それなりに仕事してたけど、戻った人生では、改めて自分が弁護士を目指す意味や、親代わりとなっている伯父夫妻との関わり方などを見つめ直したりと、生き直していきます。その辺しっかり読ませてくれます。

ラストに攻めさんが受けさんへの想いをたたみかけるところは、まあいつもの海野節だな、という感じは受けちゃうんですが…。
ただそのパターンで、いや今までの流れの中で君からそんな感じ無かったけど?みたいな時もあるんですよね…。ですが今回は、素直な湯峰の気持ちの変遷もしっかり見えて、クライマックスに向けての展開が熱かったです。

改めての2人の人生がいいものであればと願わずにはいられない、良いお話でした。

5

誰よりも大切な貴方のために

今回は過労死した会社員と弁護士のお話です。 

受様が攻様の死を防ぐためタイムリープし
1度目とは別の未来を掴むまで。

受様は小2の事故で両親を亡くし
息子を亡くていた叔父夫婦に引取られます。

従兄は在学中に司法試験の予備試験に受かりながら
卒業目前にバイク事故で亡くなっており
受様は叔父と従兄の遺志を継ぐべく弁護士になります。

伯父の弁護士事務所で働き始めて2年
受様は効率的に仕事を進めているつもりでしたが
伯父には受様が苦戦しているように見えたようで
「最近少し疲れているように見える」と言われます。

しかもそんな時に同じ法学部の友人から
商学部だった友人が過労死したと連絡が入るのです。
亡くなった友人が今回の攻様です♪

攻様はその時だけでなく困っている人がいれば
自分の時間も物も惜しげなく差し出す男で
受様の告白に応えて恋人付き合いもした相手でした。

受様はあまりの衝撃でふらつく身体を支えられず
体温をあげようとして入った居酒屋で
深酒して酔いつぶれます。

そして紳士然としたスーツの男性客に
攻様との過去について愚痴めいた話をしてしまうのですが
なんと彼は"天使"で亡くなった攻様の最後望みを
叶えるために受様に会いに来たと言うのです!!

攻様の最後の望みとは
"一番大切な人が絶望していたら助けてあげてください"
といういかにも攻様らしいものでしたが

それを聞かされた受様は攻様を救うため
"攻様が死ぬ前まで時間を戻す"事を望みます。

果たして受様は攻様を救う事ができるのか!?

借金返済で過労死した攻様を救うために
受様が過去に戻るタイムリープファンタジーです♪

本作のタイトル、とてもインパクトがあり
攻様の死からスタートしてのタイムリープにハラハラし
受様が攻様のためになりふり構わない姿にワクワクで
頁を繰る手が止まりませんでした ヾ(≧▽≦)ノ

受様が戻ったのは卒業したはずの大学構内で
攻様から別れのメールを受け取る少し前の時間で
このメールを最後に受様は攻様に顔を合わせることなく卒業し
4年後には攻様は過労死するため

過去に戻った今度の受様は
恋人関係を解消した後も友人としての付き合いを望み
攻様の未来を変えていこうとするのです。

受様の大学時代で対人関係は最低限だったのに
2度目の攻様の周りの人達とも積極的に人と関わり
1度目のフラグを次々とへし折っていくのですが

受様のそんな行動は
無自覚だった不安や想いを見つめさせることとなり
攻様の未来だけではなく受様の未来をも変えていく展開が
実に見事で面白かったです。

誰よりも大切な人のために自分の出来る最善を尽くした
2人の未来が明るいものになって本当に良かったです。

8

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