天官賜福 1

tenkanshifuku

天官賜福 1
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神164
  • 萌×214
  • 萌6
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

42

レビュー数
26
得点
895
評価数
185
平均
4.8 / 5
神率
88.6%
著者
墨香銅臭 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
日出的小太陽 
媒体
小説
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリアシリーズユニ
発売日
電子発売日
価格
ISBN
9784866575315

あらすじ

八百年、貴方に焦がれ続けた。

仙楽国の太子・謝憐(シエ・リェン)は、十七歳の若さで飛昇し天界の武神となった。
しかし、自らの行動が原因で二度も天界を追放されてしまう。
それから八百年後――。三度目の飛昇を果たし天界に復帰したものの、
今や謝憐(シエ・リェン)の信徒は残っておらず、
他の神官たちからもはみ出し者扱いされてしまうのだった。
地道に信徒を獲得しようと下界で一人奮闘する謝憐(シエ・リェン)は、
ある日、三郎(サンラン)と名乗る美しい少年に出会う。
行くあてがないと言われともに過ごすようになり、
慕ってくれる彼と仲を深める謝憐(シエ・リェン)。
だが、なぜか天界や鬼界に詳しい三郎(サンラン)には秘密があるようで――?

表題作天官賜福 1

天界や鬼界に詳しい謎の少年
800年振りに飛昇した神官

レビュー投稿数26

この小説を読まないまま死ななくて良かった!

もう何十年もBL読んでるけど、ここまで愛されてた受けはいたかな!?ってくらいの執着と、ものすごい愛。でもちゃんと説得力があって、なんでそこまで??とは思わない。
翻訳で最後まで読んだけど、本当に名作だと思う。BL界のハ⚪︎ポタ、⚪︎と共に去りぬってくらい。
一巻、二巻を読み終わってもう三ヶ月以上経つけど、毎日天官賜福のこと考えてる。二ヶ月目には我慢できなくて魔翻訳(原文をアプリ翻訳で読む)して全話読んで、もう完全に沼にハマってしまった…すごい話読んじゃった。。この話を知らないまま死ななくて良かった。あと6巻の邦訳を読むまで死ねない。おばあちゃんになってもきっと何度でも読み直したい。

1

思っていたよりも読みやすくて、すごく面白い!

こちらはアニメを先に観ていました。アニメ1期はそこまでハマらなかったんですが、2期からドハマりして、小説も読みたくなり購入。かなり厚い本なので、少しずつ読んで読了したのでレビューしてみます。(ネタバレは少なめです)

先生の作品は「魔道祖師」も大変有名ですね。こちらもアニメを少し観たんですが、難しくて挫折しました。それで小説も難しそうと思い込んでました。
本作を試し読みしたら、そんなことはなくて、普通に読みやすくて面白いです。

アニメだと当然色々と端折られているので、小説を読むと事柄や人物の詳細が理解できて嬉しくなります。

ちょっとコミカルな部分もあって、時々クスッとできて楽しい作風です。
また主人公の謝憐(シェリェン)が、とても心の広い優しい人柄で、読んでいてほっこりします。

先にアニメを観ているので、三郎(サンラン)の正体など、色々わかった上で読みましたが、それでもすごく楽しめました。

1巻は、謝憐が八百年振りに天界に飛翔して神官として復帰するところから始まります。神官として、下界の事件を解決したり、三郎と出会って一緒に過ごしたりします。
事件の謎解きに挑む場面は、ちょっとオカルトっぽいミステリーといった趣で、とても面白かったです。

BLとしては、まだまだ始まったばかりで、甘さはほんのちょっぴりという感じです。
でも所々で三郎の謝憐への執着や溺愛を感じ取ることができて、萌えも摂取できます。

1巻は、アニメ2期の2話くらいまで。かなり中途半端なところで終わります。
実は2巻も購入済みで、1巻と並行して読んでいます。続きもすごく面白いです。

私は小説を読むのが遅いので、アニメがなかったら、この厚い本はなかなか読もうと思えなかったので、アニメ化されてよかったです。お陰でまた面白い作品に出会えました♪

3巻は来月に発売予定ですね。 
こちらも楽しみだな〜。

そのうち「魔道祖師」にもチャレンジしようと思います。

小説に躊躇されている方は、私のようにアニメを先に観てもいいかも。色々なサイトで配信されています。
あとコミカライズも配信してますね。

紙本 挿絵はなし。残念!

1

中華ファンタジーが好きならお勧め

アニメを見て「絵が綺麗なのに話が良く分からない!」と思って原作を読み始めました。「魔道祖師」はドラマで見て分かりやすかったので、本作のアニメがちょっと分かりにくいんですかね。
ただ、原作は良かったです。ストーリーそのものは壮大な中華ファンタジーで、アクションあり謎解き要素ありで面白かったです。ファンタジー要素が多くてよく分からなかったり、一方で説明が冗長だと感じる部分もありますが、二人の関係性が徐々に近づいていく感じに共感しました。中華ファンタジー好きならお勧めです。

0

全世界を虜にした800年越しの純愛物語

多くの腐女子を『中華BL』というジャンルに沼らせたドラマ『陳情令』の原作『魔道祖師』である作者・墨香銅臭先生待望の3作品目。

全てを救えると信じ、全てをその手で失った「三界の笑い者」と、
降り注ぐ血の雨から、美しく咲く一輪の花を守るためだけに人を捨てた化物。
これは、そんな二人の残酷なほどに一途な愛の物語。

これから読む人のためになるべくネタバレを避けましたが、前情報無しで読書を楽しみたいという人はお気をつけ下さい。




*こちらのページにレビューを書いていますが、レビュアーは英訳版の5巻(全7巻中)まで読了していますので、『天官賜福1』より先の物語を知った上でレビューを書いています。

まず、ライトBLを「性描写が含まれない、もしくは無きに等しい」という解釈の場合、『天官賜福』はライトBLのジャンルに含まれます。しかし、小説としての内容は激重です。
なので下記の内容が苦手な人にはおすすめしません:
・グロ描写
・主人公以外のバッドエンド

次に、『天官賜福』はBLであり、作者の墨香銅臭先生は『愛』をメインテーマに物語を描いていますが、先生の前作である『魔道祖師』と同様ミステリー要素が含まれています。なので、「恋愛が本編」というよりは、「本編に恋愛が含まれている」という感覚になります。でも、安心して下さい。この小説は胸キュン製造機です。

また、ネタバレを避けるために何故とは言いませんが、【ネタバレ防止】不在のため読むことを諦めようと思っていても、とりあえず第七章を読み終えるまでは頑張って読み続けて下さい。


ここからは、小説の内容についてです。


才色兼備な謝憐は、元々仙楽国の太子であり、飛昇して神官になる前から多勢に仙楽国四つの宝の一つ・「太子殿下」として愛される存在であった。しかし、当の本人は地位にも名誉にも興味はなく、ただ純粋に衆生を救いたいと強く願っていた。
そんな「太子殿下」は、様々な伝説を残し飛昇したが、今となって人々の心に強く残った彼の印象は、崩壊寸前の仙楽国のために良かれと動いた結果、逆に仙楽国の息の根を止めてしまった愚か者としてのみ。二度飛昇を果たし、二度天界から追放された「三界の笑い者」と成り果てた謝憐は、追放された800年間、下界を彷徨い続けたのである・・・。
そして、物語は謝憐の三度目の飛昇から始まるのです。

主人公・謝憐(受)はマイペース&天然であるため、彼の目線で語られる物語にクスって笑ってしまう場面が幾つもある。また、謝憐は武神なので、美人なゴリラです。あと、本編には関係ありませんが、料理が下手すぎて、全ての料理が特級呪物並みという描写があります(三郎は全て完食しています)。

三郎(攻)は、ネタバレ製造機なので、性格の説明のみにします。
三郎は悪戯好きで、大切に思う謝憐には可愛く(ここ大事!)ちょっかいを出してしまう。しかし、謝憐以外には悪魔の様な上から目線の態度で、皮肉たっぷりの暴言を吐いたり、嘲笑いながらボコボコにする事が多いです。そんな悪魔の様な三郎はスパダリです。


読了後は心を抉り出された感覚になる純愛物語ではありますが、
是非全世界を虜にした『天官賜福』に一票を。

1

表紙に惹かれたら買い!

魔道祖師を読破された方なら問題無く入り込めると思います。
魔道祖師未読の方は、この作品の方がわかり易い気が個人的にはしますので、中華BLデビューに向いてる作品だとも思います。
また、天官賜福のアニメを何話かでも視聴してから読む方が世界観把握し易いのでお薦めです。
世界観に慣れてないとわかり難い点もあるのですが、そこまで複雑ではないので読んでるうちに自然に物語世界に入り込めると思います。

三郎の飄々としながら、謝憐への天より高く海よりも深いとてつも無い愛情にやられます。
さりげなく謝憐を助けて、スパダリ具合も発揮。
謝憐以外眼中にない一途さも好ポイント!

とにかく攻の感情の渦に飲み込まれて溺れて下さい!!!

0

スパダリ三郎の執着が美しすぎる件

やっぱり良かった。

次を待つのが嫌なので、全メディア完結済みの古い作品をいつも見ていますが、魔道祖師にやられましたので、待ちきれずつい読んでしまいました。3巻は9月27日頃発売らしい。

今回はマンガ(日本語はシーモアのみで取扱中。5話まで無料)のイラストもとても綺麗で、アニメも小説と時系列が同じなのでとても見やすい。マンガとアニメも購入したら又見返すなぁと思いました。魔道祖師同様に綺麗な作品です。

アニメの1話と12話のスパダリ三郎(サンラン)は何回見ても美しい、恋に落ちないわけがない。1話の再会シーンでの三郎の嬉しそうな表情がアニメならではでした。

先日、バナナフィッシュを見た後心を病んでいましたので、この作品でやや気持ちが上がりました。

サブロー生きて恋を実らせろ。

0

クソデカ感情が飛び交いまくる

800年間1人の神様を信仰し続けた信徒(花城・ホワチョン)と、ボロボロになるまで転がり落ちた神様(謝憐・シエリェン)のお話です

・こんな人におすすめ
スパダリ、クソデカ感情が好き
伏線の多い作品が好き
重い話が好き
黄昏の腐女子

天官賜福は同作者の作品、魔道祖師に比べて専門用語が少ないので中華BLを初めて読もうと思っている人におすすめです

あらすじ
800年前、中元の国仙楽国に謝憐という太子がいた。謝憐は祭天遊の最中、塔の上から落ちてきた子供を助けた。謝憐は17歳の時、三問橋の鬼を切ったところを神官に見られ、1度目の飛昇(神官になること)した。しかし、それから3年後、仙楽国では戦が始まり、謝憐もそれに参加するが結果は散々。その中、謝憐は小さな祠で祀られている自分の像と、信徒の少年を見つけた。信徒は謝憐に叫んだ「俺は一体なんのためにこの世で生きているんですか?生きることになんの意味があるんですか?」謝憐は少年の言うことを受け止めて返した「なんのために生きればいいのか分からないなら、私のために生きなさい。」
それからしばらくして仙楽国は敗北し、謝憐は左遷され、人に戻った。
それから800年、謝憐は3度目の飛昇をした。飛昇後初めての任務で与君山に出るという、鬼花婿を退治しに行くと、その先には絶境鬼王(いちばん強い鬼のランクを絶という)、花城が待っていた。

作中、謝憐と花城以外にも、様々なクソデカ感情が飛び交います。
クソデカ感情が好きな人にはぜひ読んで欲しいです

1

読み出すと止まらない

アニメ視聴済み、日本での原作発売を待っていました。
1巻発売から時間が経ってしまっていますが、2巻発売に合わせて読もうと思っていましたのでまずは1巻の感想を。

やはり原作はわかりやすいです。
魔道祖師もそうでしたが、アニメはいちいち注釈つけるわけにも行かないのでどうしてもわかりづらいですね。
太子殿下がどういう人物なのかや、神官たちとの関係などは原作を読むとぐっと面白くなります。

なにより、アニメ1期ではまだ描かれていなかったエピソードにすっごく萌えました!

鬼市の賭博場での、花城と謝憐(太子殿下)とのやり取りがもうドキドキものでした…早く映像で観たいです。
花城の色気がもうたまりません!
アニメ観ちゃってるので声音も脳内再現してしまいます。
私もあんな風に近距離で囁かれ、手を握って賽の振り方を教えてほしい…

太子殿下も花城もまだまだたくさんの謎がありそうですし恋の行方もですがストーリーの良さも魔道祖師で証明済みのように、今作も実に面白いです。
魔道祖師よりも各キャラクターに謎が多く、意外性が大好物なのでこの先もとても楽しみです。

2

看板・評判に偽りなし

八百年、貴方に焦がれ続けた。
はいクソデカ感情~、三郎(サンラン)萌えです。

中華BLニワカですが、世界的なヒットも納得だなと。
壮大なストーリー・世界観・ガワも中身もよく、関係性萌え、サブキャラ萌え、メインキャラどちらも萌え、カプ萌え、クソデカ感情美味しい、恋愛も楽しめるし恋愛以外も楽しめる奥行きたっぷり、至れり尽くせり、トウトイ、看板・評判に偽りなし。

・メインカップル萌え
三郎X謝憐は喋ってるだけで萌える
ミステリアスな攻めいいですよね、格好良いんだ。
スパダリ度高いん…萌。
謝憐も中華仙人系お兄さんキャラならではの温厚で徳のある感じが最高(←わかる?)。
鬼の大将・花城(三郎の正体)…神。大好き。こういうの大好き。ありがとう世界。

・脇キャラ萌え
南風と扶揺みたいな「もう1ペア!」みたいなの大好物です。ありがとう作者様。
特に扶揺が好みです。

・メイン+脇キャラ+その他もいっぱいいるよな世界
このキャラがたくさん出てくる世界の広がり感がやっぱりとてもいい。
ソシャゲとかもキャラいっぱいでわちゃるじゃないですか。
一般少年漫画とかもいーっぱいキャラがいてわちゃってるじゃないですか。
アイドルグループやVtuberとかyoutuberもメンバーいっぱいいて(コラボしたりメンバー同士だったりで仲良しやって)わちゃわちゃしたりするじゃないですか。
いっぱいいる個性豊かなキャラたちの中に自分が気に入った推せる萌えキャラがいて、大勢の中の一人なその子が特別尊い。推して参る!
この「キャラ萌え」「推し」「関係性萌え」の原点はここだよね、って感覚を再認識させてくれる感じ、イイ。

・やっぱり世界観とストーリーがいい
中華系からしか摂取できない良さがある(ニワカでもわかるよこの独特の良さ)
壮大ストーリーも素晴らしく、関係性萌え・4人のわちゃわちゃ仲間萌えみたいな感情をくれて、ぎゃー三郎ーアー花城様ーってさせてくれる。

これは神でしょう。

2

信念と信心

今年最も人に勧めたい小説がこちら『天官賜福』です。
日本語版で第一巻を読み始めてから余りの面白さに続きが読みたくてたまらず生活も仕事も何も手につかず、とうとう翻訳しながら第二巻以降を読んでしまいました。そのような、普段ならば行わないような行動へと人を突き動かす力を持った素晴らしい物語です。

謝憐の垣間見せる神としての崇高かつ不可侵の強さは人間として生きてきたしなやかな懐の深さと共存して恐ろしいほどに魅力的です。それこそが神の為せる技か。彼がこれまでの長い時をどのようにして生きてきたのか、何を思って行動してきたのか、という部分が物語の核ともなってくるように思います。

一方の三郎ですが、謝憐への全身全霊の献身こそが三郎の存在意義であり、その唯一の人へと真っ直ぐに向けられた信心が彼の行動理念のすべてです。そんな情熱的な生き方はもちろん非常な苦痛を伴うわけですが、それと同時に彼にとってこの上なく幸せなことなのかもしれないとも感じます。

墨香銅臭先生の書くシリアスとラブコメのバランスが絶妙すぎて、心が絶え間なく揺さぶられること間違いなしです。登場人物たちの複雑なバックグラウンドは、現在と過去とで共鳴しあいながら少しずつ明らかになっていきます。とにかく登場人物たちが魅力的で愛おしく、それに加え展開が素晴らしいので、一人でも多くの人に出会ってもらえるよう、今後の日本語訳版の刊行も楽しみに待っているところです。

2

帯が…。

アニメから入りましたが、アニメではわからなかった登場人物の心境や、細かい事情など、知ることが出来て、とても嬉しかったです。それにしても、ダリアシリーズユニ様の御本の帯の言葉は、毎回秀逸で、萌えさせてくれます。今回なんて、見た途端、うっ!、と奇声を発してしまいました。800年ですからね。ネタバレを見ない様にしているので、アニメ部分と一巻の内容しか、ほぼ知らないのですが、執着攻の片鱗はよーく感じ取れました。というか、スパダリ攻X天然受に今のところは見えますが、太子殿下は一筋縄ではいかないような気がします。ともかく、八百年、貴方に焦がれ続けた。、という帯の言葉にふさわしい壮大で、かつ地獄な展開が待っていると言う噂ですから、心して二巻を待ちたいと思います。

0

本当に美しい。

アニメで天官賜福に沼り、待望の小説発売でウキウキしながら書店に買いに行きました。まず、表紙が本当に美しい。赤と水色(緑?)のコントラストに目を惹かれます。結構がっしりした装丁になっていて文字が金になっているので高級感もありますね。内容はほぼアニメで描かれていたところでした。2巻がとても楽しみです。装丁の話が多くなってしまいましたが、内容もとても面白かったです。言葉の節々で美しいと感じさせられました。アニメは見たけど小説は読んでないという方にもぜひ読んで頂きたいです。

1

控えめに言って神

読み終わった後ベッドに顔をうずめて発狂しました
どうしても人に話したくなる一冊です
最後あたりで極楽坊に行くと花城が言っていたので謝隣を連れ込んでくれたないいなって感じです
ちょっと匂いがするくらいの腐ァンタジー神です

3

花城かっこいい〜

のらりくらりって感じで
常に先を行ってて
適度にからかってきて
意思を尊重してくれて
味方になってくれて
はっきりとしてて
権力があって
愛しんでくれて
包み込んでくれる所が最高にはおでした

1

百聞は一見に如かず…

 この小説を読んで得られた教訓は「大ヒット作の原作は何より先に読むべし…!!」でした。「陳情令」の実写ドラマにどハマりしましたが、「魔道祖師」の小説は未読のまま積んだ状態でしたので、墨香銅臭先生の小説を読むのはこの「天官賜福」が初めてです。ちなみにアニメ版の「天官賜福」は未視聴です。
 
 先にアニメ版を視聴していれば、登場人物や作品のイメージが固定されてしまうので、小説を先に読んで良かったと思いました。知性溢れる内容に美しい文章。装丁も雅やかで本好きにとってはまさしく夢のような珠玉の本でした。翻訳家の方のレベルも高く、理路整然とした美しい日本語で、幽玄な「天官賜福」の世界を堪能できます。

 美しくも妖しく、時には残酷さも蠢く世界観に酔いしれました。
やはりミステリアスな三郎(サンラン)の存在が魅惑的で、どんな姿かどうか想像するのが楽しいです。アニメ版を見てしまうと、どうしても先入観ができてしまいますが、小説版で文章の糸端を繋ぎ合わせて、三郎がどういう容貌や姿をしているのか想像を広げるのも楽しい時間でした。

 誰もが恐れる三郎が謝憐だけに見せる優しさのギャップにキュンキュンしました。1巻では何気に手を触れるくらいの二人の親密度でしたが、かえってそのピュアさにやられましたね。 
全体的に先の展開が思わせぶりだったり、秘密のヴェールが少しずつ外されていく過程の塩梅などが絶妙で、読者の心を掴んで離さない所が流石だな…と感じました。

 人外ジャンルはそれ程好きなジャンルではないのに、作者の力量でここまでハマれるんだ…!!と感銘を受けた次第です。。
墨香先生の偉大さは「陳情令」のドラマを通して知っていましたし、「魔道祖師」「陳情令」の世界的なヒットである程度想像はついていましたが、まさに百聞は一見に如かずだと感じました。やはり何より原作を読むべし…!!ですね。原作は後光が差したかのように尊かったです。。世界的ヒットの名に恥じない作品でした。

 1巻は起承転結の「起」でしょうか?「承」でしょうか?まだまだ物語が始まったばかりで、これから壮大なストーリーが繰り広げられそうです。いやでも期待が高まります。早く続きが読みたいです…。どうも三郎と謝憐のカップリングに予想外にハマったようです。
ひとまず心を鎮めるため、アニメ版を視聴してイメージの答え合わせをしたり、クリエイターの方の作品の解釈を見てみようと思います。


 PS.ダリアシリーズさん、日本に素敵な本を届けて下さって有難うございました!!2巻以降もぜひぜひお願いします!!

5

壮大なストーリーの幕開け、落ちないはずがなかった

『八百年、貴方に焦がれ続けた。』
 壮大な中華ファンタジーBLの幕開け。シリーズ1巻ついに日本語訳での登場です。

まず初めに私は、
 ●アニメ1期(日本語訳)視聴済み。
 ●魔翻訳での原作未読。日本語訳1巻のみ購読済み。原作ネタバレは全力回避中。
 ●書籍での購入。電子版は未購入。
です。こちらの紹介文では、アニメ及び日本語訳1巻のネタバレのみ含みます。よろしくお願いします。

出来る限りの方に読んで楽しんで欲しいので、極力ネタバレにはならないように努めます!

内容はあらすじ紹介文の通りです。舞台は昔の架空中国、三界(天界、人界、鬼界)から成り立つ世界です。主人公の謝憐(受)が800年ぶりに飛昇(神になること)を果たし天界に復帰するところから始まります。
この時点で聞きなれないワードがめちゃくちゃ出てきますよね。そうなんです。小説の一章だけでも、それはなんぞやなワードが大量発生します。
ですが、ご安心ください!!物語が始まる前に、ちゃんと用語の説明と登場人物の紹介があります!!中国のお話なのでワードだけでなく登場人物も覚えられないんですよ。記憶力が悪い私は何度もこのページに戻っては、あぁこの人ね~っとなりました。

続きまして、
〇アニメ or 小説 どっちが先がいいの? 問題に入らせて頂きます。
正直なところ、人による、ってところが結論になってしまうんですが、アニメを先に視聴していた私の感想を述べさせていただきます。
まず、アニメを視聴する際の予備知識はゼロです。こちらの小説のあらすじに載ってある程度の知識だけでした。1話を見た後の感想は、なんかよく分からんけど凄まじい作品に出会っちまったことだけはわかった、でした。
結果、アニメは5回は見ました。なので、小説を読む時、登場人物の顔がアニメ絵で浮かび、建物や風景も自然に脳裏に過ったのですごく読みやすかったです。
アニメ未視聴だと、人物の顔や描写が捉えにくくて読みにくいと感じるかもしれません。けど、小説未読でアニメを見ると「ひしょうってなに?」と置いてけぼりになる可能性もあります。私はアニメ3回目あたりでようやく理解し始めました。私は記憶力だけでなく、理解力もないので時間がかかった説もめちゃくちゃあります。ご了承ください。
小説1巻はアニメ最終回後からプラス3章程度です。アニメと小説どちらから入っても楽しめると思います。なので、どちらから入ってもどちらともに触れてほしいです。原作読んで!!アニメも観て!!

続きまして、
〇書籍 or 電子版 どっちで読んだ方がいいの?  問題に移らせて頂きます。
ちなみに冒頭で述べた通り、私は書籍を購入しました。はい、そうです。特典が欲しかったんです。タペストリー付きを購入しました。部屋で素晴らしい存在感を放ってくださってます。
と、いうことで私は書籍版のみ購入したので、書籍版のメリットとデメリットを綴らせて頂きます。選ぶ際の参考に少しでもなればと思います!

●書籍 メリット
 ・用語、登場人物紹介ページがすぐ見れる
  →読んでる最中に、これはなぁに?あなたはだぁれ?現象に陥ります。私はめちゃくちゃなりました。そんな時に、一瞬で冒頭の紹介ページを開ける利点があるかなと思います。
 ・グッズ付きが販売している
  →特装版、アニメイト限定セット、ステラワース限定セットの3種があります。タペストリーやアクスタなど、ぜひ見てみてください!
 ・素晴らしい帯がついてくる
  →そうなんです。書籍には帯が付くんです!そう、『八百年、貴方に焦がれ続けた。』という破壊力抜群の煽り文が書かれた帯が!!私は部屋にオブジェのように小説を飾ってます。だって帯もだけど表紙も最高なんだもの。

●書籍 デメリット
 ・重い
  →縦19㎝、410Pです。凄まじく重たいというわけではありません。ただ、私は文庫本を読むことが多いので、重たいなぁと感じました。幸せな重みだなぁとも思いました。二段組で文字は小さすぎず読みやすかったと思います。同じ著者の魔道祖師の方が文字は小さかったかなぁと感じました。


物語はおそらくはまだ序章。ラブラブやイチャイチャな展開はまだなく、どちらかというとBLってよりはブロマンスな雰囲気の方が強いです。私はブロマンス大好きなのでめちゃくちゃ楽しみました。
今後、1巻で張り巡らされた大量な伏線がどんな風に回収されるのかな、と想像するだけで胸が躍ります。胸だけでなく身体も踊りだしそうです。
ぜひ、少しでも興味を持ってくださった方は読んで頂けたらと思います!

8

じっくりとラブ育まれていきます。

アマプラ日本語版のアニメははしょられ過ぎていてしぬほどストーリーがわかりませんでしたが、本書はとても読みやすく解り易かったです。

ガラクタの神や疫病神と嘲られるほど不運な神官・謝憐と、どこぞの裕福な家から家出してきたお坊ちゃん・三郎が出会い、一緒に暮らしたり事件を解決したりします。

初対面からやけに親切でちょっとミステリアスな三郎に対して、謝憐は一目惚れに近いような感じでありつつ、三郎の優しさにじわじわと絆されていきます。

三郎が何故そんなにも謝憐に懐き親切を働くのかは謎のまま、第三者がドン引きするほど二人はいい雰囲気に。謝憐はちょっと戸惑いつつもありがたそうに三郎を受け入れているのですが、上天庭の神官達や助っ人の南風と扶揺など謝憐以外の人々は一様に同じ事を思うのです。

どうしてよりによってアイツなんかと!!

どうやら謝憐以外の人々にとっては、三郎はかなり火力の強い見えている地雷である模様です。

そんなメインカップルと、彼らの異様な仲睦まじさを見せつけられる第三者の温度差が面白い小説です。

ストーリーも謎が多くとても面白いです。謝憐はただの不運な人かと思いきや、特定の人には能力や人柄を買われている? 一体三郎は何の縁があって謝憐を助けるのか? 

そして、やたら俗っぽく人間臭い神々や鬼達など、普通の人間以外も長いものに巻かれてお上の意向にビビりながら暮らしている描写も、生々しくて面白いです。

1巻ラストは気になる終わり方……。なんかちょっと察しが付くようなきもしますけど、早く2巻を読みたくなりました!

8

基礎知識が全くない私が『天官賜福』を読んでみたら

アニメがあるようですが、全く観ていません。このレビューで知りました。
『魔道祖師』の存在は知っていましたが、読んだことはありませんし、内容も全く知りません。

天官賜福の評価レビューがかなり高く、また書店でも平積み。この世界観の基礎知識も全くない私が、いきなり読み始めても理解できるのか不安でした。こちらの評価や他のレビューでも、何らかしら基礎知識のある方々(アニメ視聴済み、魔道祖師読了)ばかりで、私と同じ状況の方の意見が分からず購入を悩みました。挫折するか分からないけど、とりあえず読んでみようと思い決心して『天官賜福』の世界に飛び込んでみることにしました。


書店でもただならぬオーラを放つ装丁にビビりました。魅惑的な朱色が美しくも禍々しいような…そんな表紙。購入したときは、初めて自分のお小遣いでCDを買った時を思い出しました(笑)いい歳こいて緊張しました。


始まりの30ページほどで読むのを止めてしまおうかと思うほど、最初はかなり苦戦しました。
私のBL小説歴は今の時点で半年ほどで、これまでに100冊ほど読んでいます。中華ファンタジーはどちらかというと苦手分野で、現代ものを好んで普段は読んでいます。小説歴が長い方や、中華ファンタジーが好きな方は、サクサク読めるかも知れません。
文章のクセと用語に慣れるまではキツかったですが、それ以降は問題なく読み進めることが出来ました。たまに、誰のセリフか分からないときや、状況が掴みにくいシーンもありました。翻訳の限界と中華BLのクセがあるのかも知れません。

面白かったか?…猛烈に面白いです。
読みやすいか?…微妙です。

思ったよりは読めた、という意味です。軽快に読み進めていける箇所もあれば、そうではない箇所もあります。アニメみたいな副教材みたいなものと平行していくと、小説のわかりみが深くなると思います^ ^
意外にもギャグっぽくて、ホッとひと息つけるシーンも結構ありました。固い文書じゃなかったのが嬉しかったです。登場人物も多いけど、みんな個性的で面白いキャラクターばかり。そこもこの作品の魅力の一つだと思います。


天界・人界・鬼界の三つに分断されている世界でのお話。人は大きな功績を成すと神になり、逆だと鬼となる。神になった後、不祥事を起こすと人界に落とされる…つまり降格。主人公の謝憐は17のときに神となりますが、人界に落とされます。再度神となり、また人界へ落とされた後、またまた神となった、異例の経歴の持ち主。それが800年。そのせいか天界では笑い者扱いで、別の意味で有名人。

まだ1巻で序章。BがLする段階はほとんどないですが、匂わせやドキドキ描写はほんのりあります。
1巻は、鬼が原因となる事件解決の旅といった感じ。花嫁狩りや、半月国滅亡の謎に、謝憐が解決に臨みます。途中、ミステリアスな少年・三郎と出会いもあり、苦労しながらも問題を解決していきます。

印象としては「鬼滅の刃」のようなテンポだなと思いました。お供の者たちと事件の謎に迫り、鬼(鬼滅の刃で言うところの下限〜上弦階級)たちを退治しますが、鬼の方にも同情の余地があって憎むに憎めません。こうした事件の背景や結末がとても面白かったです。BL要素よりも、人間模様に惹き込まれて読んでしまいました。
※残酷なシーンもあるので苦手な方は注意して読んで下さい。

ミステリアスな少年・三郎が、実は鬼の大将・花城であることも分かります。言うまでもなく、花城こそが謝憐のお相手になるであろうことは、作中から伺えます。花城は、並の神官ならその能力を凌駕する程のスーパースパダリな鬼。謝憐にめっちゃ惚れてるなって思うニヤニヤシーンがちょいちょいあり、挿絵もなく分厚い本を読み進めていく中での唯一のオアシスでした♪

火龍事件の導入部分で1巻が終わりますが、この事件の内偵調査で、花城本体との出会いがありました。これがまた…甘いの何のって(笑)
今後が気になる展開で終わったので、続きが非常に楽しみです。

帯の、「八百年、貴方に焦がれ続けた。」結末のストーリーまで遠い道のりになりそうですが、この甘いセリフの意味が分かるその時まで追いかけてみようかな、って思いました。

17

神と鬼と人、中華ファンタジー

人がその行いにより神になったり鬼(魔の物)になったりする世界が舞台の中華ファンタジー。
ざっくり大筋は
その行いから神になった謝憐が、人界で起こる様々な鬼がらみと思われる事件に対処するため奔走します。三郎は人界の道中で出会った、天界・鬼界にやたら詳しい少年で、成り行きで生活を共にし、後にとある事件に一緒に向かうことになるが…。
というところですかね

1巻ではアニメ+αくらいです。想定してたのでむしろ+αあってうれしかった 笑
文化の違いからかアニメ1度見ただけだと訳わからなかったところが、小説でしっかり補完されました!逆にアニメ1度見ると、小説読みながらの脳内映像化がめちゃ捗るのでおススメです。

登場するキャラクターのせいか、全体的にコミカルで今のところ雰囲気は割と明るめです。魔道祖師が重いツライ暗い(でもオモシロイ‼)かったので、メンタル気にせずにいつでも読めそうでちょっとほっとしました。今のところは!まだ色々なんでもありうるので警戒はしつつ、2巻楽しみ!早く出てほしい。

10

魔道祖師好きなら間違いない

アニメ未視聴。
1巻ではBLなの?ぐらい。
魔道祖師の世界を知っていたので入りやすかったです。
メインのストーリーと、短いエピソードの組み合わせで、飽きずに読めます。
メインのストーリーは、今のところ見えてきません。
伏線らしいものは見えるので、今後が楽しみです。
主人公の謝憐の母国が滅びたことや三郎との出会いなど展開されそう。
登場人物、人間関係、スケール感は、日本の作品にはなくて、楽しいです。私は好きです。
萌評価なのは、魔道祖師から今後のストーリーを類推してしまうからです。いい意味で、予想を超えて欲しいです。

9

まだまだ始まったばかり

すでに2巻はよはよの状態です。
魔道祖師より長い?ということで#天官賜福しんどいはいつくらいになるのかなぁ?わくわく楽しみ。1巻はほぼほぼBL要素皆無ですね。なんとなく距離が近い三郎みたいな普通の中華FTで外でも読めるでしょう(読まないけど)
ふんわり察せられる設定からおそらく助手の二人はあの二人なんだろうなぁとかとかそこらへんが明かされるのが楽しみです

書籍発売に合わせてアニメ見てから読んだので情景がわかりやすく視聴待ってて良かった。アニメ12話以降からも載ってるので想像しやすいです
ある意味でのスパダリ攻めかつ主人公に対してすでにげろ甘な感じが出てて面白い

しかしながらやっぱこの翻訳の方すごい。魔道祖師でも思ってましたが文章の読みやすさが半端ないですね。
魔道祖師はアニメで婚礼衣装ぽいものををぶっこんで来てくれましたがこっちは最初からクライマックス笑
続きが待てそうになかったので繁体版ポチってしまいました

5

ちるみる

捕捉で日本語文章に読みやすくは井上ハルヲ先生が協力されているようでなるほど納得!
note見て知りました(遅)

待ちに待った1巻!

他の方も書かれていますが、1巻はアニメのストーリー+αです。
ストーリーはアニメと同じなのですが、アニメで理解出来なかった登場人物や関係性、用語などが小説でやっと理解出来ました。例えば、謝燐が三度飛昇をして笑い者となった理由とか、そもそも飛昇って? という感じだったのですが小説を読んで、そりゃ周りから爪弾きにされるよな……って。
400ページで上下二段と長いのですが、それでも読み出すとページを捲る手が止められなくて一気読みしました。アニメでもかなり印象的な登場だった花城、小説でも印象的で美しく妖しい登場でした。そして、再会した時(謝燐は花城の正体にはこの時には気付いていませんが)は前の艶美な雰囲気はまったく感じさせない程にのどかで平和でとにかく可愛かったです。濡れ場やそういう感じのシーンは無いですが、日常的な些細なやり取りや、花城(三郎)のさり気ない言動に萌えポイントがつまっています。
個人的に魔道祖師よりも読みやすかったです。次巻の発売が未定なので台湾版を買おうか検討中。魔道祖師みたいに一気に発売してくれたら……と思いますが、待つのも醍醐味だと待機中。

8

魔翻訳も意外と簡単です!是非天官沼に...

首を長くして待っていた日本語版やっと読めました!
魔道祖師のファンでそこから天官賜福のアニメを見て、周りの評価も聴きつつなんとなく気になっていたので購入しました。魔道祖師の時に比べると今回はアニメも視聴済みで、世界観も魔道祖師と似てる部分があるため予習ばっちり、頭に入りやすかったです(あと他の人が言われている通り魔道祖師に比べると最初の登場人物が少ないからこんがらないかも?)

アニメで天官賜福を観ていたときはところどのろ、(?)となる事がありイマイチ理解できてなかったのですが、小説だと補足や解説があるので話を理解できました。(アニメでざっくり知って小説で細かい疑問点を埋めていく感じでした)
個人的、痺れたのがまず花城(攻)初登場回です!(ここは試し読みの段階で読めます)鬼花婿を装って(?)謝憐(受)の手を引くシーンは何とも言えないミステリアスさと包容力がありました。花城(攻)を鬼花婿だと怪しんでる謝憐が、この人は怪しいけど、でも所作のひとつひとつがとっても紳士で言葉を交えなくても大切にされてると思ってしまう振る舞いがあって戸惑っている所は読者として感無量でした。アニメもこのシーンあるんですけど、やっぱり小説の方がより大切にされてると感じられる表現があるため凄く良かったです。


後は不思議な少年三郎(花城)と謝憐の日常的なやりとりもとても癒されます。三郎はもう頭から怪しいんですよね笑
正しく絶境鬼王という名前に相応しい頭脳と力をもっています。でも能ある鷹は爪を隠すという感じで、ただの人間とは思えない知識量や力に関してはのらりくらり交わします。ちなみに三郎は自分が花城であることを言いはしないけど隠してもいないという感じです。最初は謝憐はなんとなく勘づいてはいるけどあえて言及していません。逆に謝憐の使いである南風と扶揺は一度花城姿で彼と手合わせしてるので花城の名は出さずともめちゃくちゃ喧嘩腰で花城に激怒しています。笑
ここ3人の会話も面白いです。

天官賜福の何がいいって勿論壮大なストーリーだったり色々あると思うんですが(おい)、三郎(花城)の謝憐を特別扱いするさりげないけど、目の奥にある言葉では表現できない情熱とか執着心がめちゃくちゃ良いです。凄い長文になってしまいましたが、メインの2人だけでなく脇キャラの登場人物一巻の時点で魅力あるキャラクターばかりなのでぜひ見てみて欲しいです。



作者の墨香銅臭先生は恐らく3作品BL小説をだしていると思いますが、デビュー作の人渣反派自救系統(さはん)、陳情令で人気爆発の魔道祖師、今回の天官賜福、3作品ともとても面白いです。(3作品はまとめてMXTXと呼ばれています。知らない方の為に一応。)


現在、天官賜福2巻を魔翻訳中ですが意外と難しくないです。軽率に始めましたが結構上手く翻訳できて読んでます。(というのもTwitterなどで先人のネタバレ感想などが充実してるおかげでもあります。)一見、難しそうに見えるんですがやってみればコツが掴めますし、ひたすらやる事は同じ事の繰り返しなので、○島に野球を誘われたカ○オのくらいの軽率な気持ちでやってみてもいいのかなあと思います。


翻訳は根気はいりますが、それを上回る面白さなので是非ジュンク堂などの大型書店で天官賜福の台湾版(完結まででてるのだと)手に取ってみて欲しいです。

追記
一巻を電子で買うか、紙で買うかですが、個人的には電子をお勧めします。というのも、わからない単語が出てきたときに電子だと文字選択→検索が一瞬でできます。でも紙だと、そもそもその漢字をどう変換すればでてくるのかわからず四苦八苦するのでわからないまま進むこともしばしば、、。ちりつもですが理解度に差が出てくると思うので個人的には時代背景や特殊な設定をあるため検索をかける事が多く、電子>紙と感じました。人それぞれかと思いますが参考になれば嬉しいです。

22

美しい世界観の中華ファンタジー

中国のファンタジーBL小説の日本語訳版。

昨年、日本でも吹き替え版のアニメが放映され、その美しくも怪しい独特の世界観にハマって、原作小説の日本語訳版が日本で発売されるのを楽しみにしていました。

1巻はアニメ1期までの内容+αなのですが、アニメを観ていても理解しきれなかった設定が小説では細かく語られていて良かったです。

登場人物の名前や人間関係もアニメを見ただけではなかなか覚えられなくて混乱しましたが、小説の方が分かりやすいと思いました。(それでも複雑で、私は何度か読まないと理解するのが難しいと思いましたが。)

面白い上に内容が濃くて1冊が長いので、大満足でした。まだ明かされていない伏線がたくさんあるので2巻以降が楽しみです。

14

壮大な愛の物語です。

小説『天官賜福』は外伝を含め全252話構成という長編ストーリー。
台湾版は全6巻ですので、日本語版も大体その位を予想します。
中国語、韓国語、タイ語、ベトナム語、英語、ミャンマー、ロシアで書籍化しており、待ちに待った日本語版です。

以下、ネタバレ含みますので、お気をつけ下さい。







悶絶する位辛い場面、甘く萌える場面が、ご褒美→つらい→ご褒美→のスパイラルで先が読めません。
伏線が沢山散りばめてあり、終盤にかけて回収されていく手腕に痺れます。

舞台は架空の古代中国。仙楽国の太子である謝憐は天から与えられた才能を持ち、人々を救うために修行を積みつつ飛昇して武神となったが、2度にわたって天界から追放されてしまった。
800年が経過し、謝憐は3度目となる飛昇を果たすも、「三界の笑い者」と呼ばれる彼に対して祈りを捧げる者はどこにもいなかった。謝憐は功徳を集めようと、人々が住んでいる下界に降り立ちガラクタ集めをしつつ神官として出直そうとしていた日、帰り道で三郎という謎の少年と出会うことに…

謝燐
優しい外見とうつくしい心根を持った花冠武神。
一念橋で、そこの鬼を退治し、1度目の飛翔を果たすが…
滅亡した仙楽国の太子。
人のために労を惜しまず、 損得勘定をしない真っ直ぐな武神。
色々あって二度も天界を追放され、世間からは
落ちぶれた存在。 馬鹿にされてもいつも朗らかに笑っている。
めげない謝燐は、人たらし
ある少年を800年狂わせるだけはあります。
はじめは汚れがない聖人君子か〜と油断していたら、彼の過去を知ると、とんでもなかった。 詳しくは4巻に…

花城/血雨探花、絶境鬼王
鬼の王で、もう一人の主人公。
壮絶執念愛、スーパー献身攻様
戦闘力・智力・財力・家事能力を完璧に備えている。
彼が謝燐と出会わなければ全ては生まれなかった。

人間のあらゆる感情を現す壮大な物語、登場人物全員がモブではなく、重要な役どころ。
私的に、魔道祖師よりも好きな作品になりました。
翻訳機で全巻読了済みですが、やはりプロの翻訳された文は違います。読みやすいので、この素晴らしい作品を読んでみて下さい!

27

萌えと面白さがぎっちり詰まってる

多くの腐女子を『魔道祖師』という沼に叩き落した墨香銅臭さんの新刊。その墨香銅臭さんの新シリーズの幕開けということで非常に楽しみに発売日を待っていました。『天官賜福』はアニメもあるようですがそちらは未聴。なので今作品についての予備知識は一切ない状態で読み始めました。

今作品も分厚くさらにタイトルに「1」とついていて、今シリーズも壮大なお話なんだろうなあと思いつつ手に取りました。アニメを見ている方はご存知だと思いますが一応ざっくりと内容について触れたいと思います。ネタバレも含んでいますので苦手な方は注意されてください。





架空の古代中国が舞台。
この世界には「三界」がある。
人が住む人界(下界)、神が住まう天界、鬼が住む鬼界の3つだ。

人は徳を積み苦しい修行を乗り越えると神官(神)となり、天界へと昇っていく。
その時の状況を「飛昇」と呼ぶが、神官によってはその波動が凄いのだという。

そして反対に地に堕ちると鬼になる。
鬼には強さによる階級があり、悪→厲→凶→絶(悪が一番低く、順に高くなり絶が一番強い)の4段階がある。

今作品の主人公は神官の謝憐。
彼はもともと人だった時は仙楽国の王太子という高貴な身分で、その境遇から己がこの世の正義、と考えている節がある青年だった。が、実際に正義感が強く、美しい美貌を持つ彼は一人の少年を救うという出来事を介し神官となった。

が、その後2度の天界追放を受け、3度目の飛昇を果たし神官へと戻ったところから物語はスタートします。数度にわたる追放を受けていることから天界からも人界からも信頼を失っている状態で、「三界の笑いもの」という不名誉なあだ名がつけられてしまっている。

そして3回目の飛昇の際に他の神官の私物を破壊してしまい、その弁償をするために地上で起きている「異常」を調べるために下界へと降りていく。

そこで起きていた事件とは、花嫁たちの失踪事件だった―。

とある山を越えて嫁ぐ花嫁たちが突然いなくなってしまう。
何の痕跡も残っておらず、嫁に行くのが嫌だった女性たちが逃げたのでは。そんな風に思われていた時期もあったが、花嫁の従者のものと思われる人物のちぎれた人体の一部が遺されていたことから鬼に喰われたのではと推測されるようになる。そして、その事件の解明に謝憐は乗り出すが。

鬼とか、人が喰われる、とか魔道祖師のような雰囲気を醸し出しつつ、けれどストーリーとしてはかなりコミカルに進みます。この作家さまの作風なんでしょうかね、序盤、細かい説明がないままストーリーが始まります。が、そこから少しずつ伏線を回収しつつ物語が進んでいく。その手腕に脱帽です。

『魔道祖師』ははじめからすごく分かりづらくて理解するまでに時間がかかりましたが、今作品はすんなりと理解できる。序盤は登場人物が少ないからですかね。

まず主人公の謝憐。
彼が下界で花嫁失踪事件を追う時に手助けしてくれる扶揺と南風。
そして、花嫁失踪事件解決後に出会う、不思議な少年・三郎。

この四人が序盤の主な登場人物なのですが、彼らがまた等しく魅力的。
扶揺と南風という青年たちは、800年前にはじめて謝憐が神官になった時の仲間である慕情と風信の二人の部下たち。扶揺と南風にとっては謝憐はいわば上司の友人にあたる人物なのですが、謝憐に対してすごく塩対応なのが笑えます。なんか理由があるのかな。でも、塩対応ですが、謝憐を凄く信頼し大切にしていて、守りたいという気持ちがあるのが分かるので読んでいて気持ちがいい。それは謝憐にとっても同じ感情らしく、扶揺と南風の二人の能力を認め信頼している感じが伝わってくる。

その一方で、三郎くん。
見た目は16,7歳くらい。綺麗な顔に上等な着物を着ていて、驚くほど知識が豊富。家出をしてきて帰る場所がないという彼を放っておけずに、一時的に三郎を保護しようとしたことで、その後共に過ごすようになっていくけれど。

凄く面白いなと思うのは、花嫁失踪事件がその後の話にきちんとつながっていること。そこで見かけた銀の蝶、謝憐の前に現れた青年、そして、鬼の中でも最も強いとされている「絶」の一人・花城という名の鬼。どのエピソードにも一つも無駄はなく、そのすべてに意味がある。

めちゃめちゃ面白い…!

三郎くん、という男の子の正体は、読んでいるうちに何となく見えてきます。いったい誰なのか、という部分に関してはぜひとも手に取って確認していただきたいですが、彼の謝憐への執着というか懐き具合がヤバいくらい強い。けれどそれがどこから来ているのかまだ現段階では分かりません。分からないのですが、帯に「八百年、貴方に焦がれ続けた」という文句が記載されているので、謝憐が初めて神官になったころに二人の間に何か接点があったのかなと推測しています。あとは「あのセリフ」は三郎に向けての言葉だったのか…。

読んでいて、とある人物(今作品のキモなのでここではお名前は書きません)の謝憐への想いがとにかく萌える。溺愛、執着、いろいろな言葉がありますが、もうそんな陳腐な言葉では書き切れないほどの深い愛情を感じて萌えがストップ高です。薬指に巻かれた紐だったり、指輪だったり謝憐のピンチの時にはもれなく助けてくれたり。「彼」の行動のすべてが美しくそして萌える。ヤバいです。

「鬼」とか「死者」という存在が常に横たわっている作品なので、ベースとしてはダークよりな作品かと思われます。が、それを上回る萌えと面白さがぎっちり詰まった作品でもあります。

正直に白状してしまうと『魔道祖師』を超える萌えにはならないんじゃないかと危惧していました。が、全くの杞憂で終わりました。今作品も素晴らしいの一言です。

『魔道祖師』と同じく濡れ場はナシ。
ないですが、それをはるかに上回る萌えと面白さがギュギュっと詰まってる。早く続きが読みたくて、1巻を読み終えた今、すでに悶絶しています。

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