春になるまで待っててね

haru ni naru made mattetene

春になるまで待っててね
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神106
  • 萌×257
  • 萌16
  • 中立3
  • しゅみじゃない7

117

レビュー数
24
得点
809
評価数
189
平均
4.3 / 5
神率
56.1%
著者
伊達きよ 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
犬居葉菜 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
発売日
電子発売日
価格
¥1,300(税抜)  
ISBN
9784344848627

あらすじ

季節は冬、来たる冬眠に向けてせっせと準備していたリス獣人のリック。いざ明日から冬眠休暇……という日の夜、運悪く、住処であるアパートが火事になってしまう。家も、買い込んでいた木の実もふかふかの毛布もクッションも、何もかも失ってしまったリック。悲しみに暮れる彼を見かねて、ある親切な消防士が声をかけてくれた。「明日から冬眠休暇に入る同僚がいる」と……。大型熊獣人×小型リス獣人の冬眠BL。 小説投稿サイト「ムーンライト」にて人気を博した癒しの獣人BLがついに書籍化! 大人気漫画家・犬居葉菜先生のイラストで贈る、伊達きよ先生の最新作!!

表題作春になるまで待っててね

ディビス・ゲラー、熊獣人、消防士
リック・エドワーズ、リス獣人、飲食店勤務、19歳

その他の収録作品

  • 初デートは遊園地で
  • ディビスのおみやげ
  • あとがき

レビュー投稿数24

圧倒的多幸感

あぁ〜〜〜…もうだめです。かわいすぎる…
なんてやさしくてなんてかわいらしいお話なの。
すっかりこのお話の虜になってしまいました。

大きな熊獣人のディビスと小さなリス獣人のリックは冬眠中。
ご飯をたくさん食べて、寄り添い合って眠って、お風呂に入って、同じベッドでまたくっついて眠るの繰り返しが描かれます。
この繰り返しが最高なんです。大きいと小さいの組み合わせが織りなす、ぬくぬくと暖かい最高の冬眠生活をずっと見守っていたくなっちゃうんですよ。

微睡みの中で繰り広げられる癒し度の高い甘い会話の数々に頭を抱え、どストレートなディビスのリックへの好意に悶え、寝汚なさすらかわいらしいリックに思わず笑んでしまうこと数度。
冬眠中って無防備じゃないですか。
食べる・寝るを繰り返し、ある意味本能丸出しの無防備な状態だと思うんですよね。
そんな中で営まれる2人の暮らしがなんというかもう、読んでいて幸せ。じわじわくる多幸感がすごいです。
冬の間はミルクティーのような甘さの2人の愛らしく微笑ましい姿を楽しみ、長い冬が終わり芽吹きと目覚めの春を迎えれば、雪解けと共に動き出す恋が楽しめます。
本当に冬にぴったりの毒気0なとびきりやさしいお話でした。

獣人とは?獣人ではない人はいるのか?など、細かいことはあまり語られません。
だというのにそこは特に気にならず、読みやすいリズムで心地良く進む冬眠生活に夢中になれます。
どちらのキャラクターも非常に素敵だったのですが、特にディビスのキャラクターが私は好みでした。
小柄な獣人であるリックの今までの頑張りや苦労を自然と想像が出来る人で、心からの言葉でリックのことを尊敬していると伝えられる性格の気持ち良さには好感しかありません。
リックが精一杯の気持ちを込めて買って来た木の実を大切にしていたり、愛情の伝え方も飾り気のないストレートさ。
いやあ、好きですねえ。良い溺愛攻めでした。

個人的には春を迎える前の冬眠中の2人の姿に萌えが募っていたものですから、後半の体を重ねるあたりのシーンはもう少し控えめの方が作品の雰囲気に合っていたのではないかなあ…と思う部分もありましたが、自然とこちらの評価になりました。
萌えと癒しとかわいさが詰まった、ぽかぽかとした暖かみのある素敵な作品です。

0

ほっこり可愛い大型獣人×小型獣人

説明文の冬眠BLってなんだ?と思いながら読み始めたのですが、いやーめっっちゃ可愛くてほっこり癒されました!!
大きくて寡黙な熊さんディビスと、小柄で可愛いリスさんリック。獣人たちの世界で社会人として働く2人が文字通り冬眠する為に期間限定シェアハウスするお話。

ディビスさんが、リックにとっては怖いぐらい大きくて体格が良くて寡黙なのに本音がダダ漏れストレートなのが良い。そしてリックさんが小柄でどうにでもできちゃうくらいの体格差なのにめちゃくちゃ紳士なのも好感度高い!
リックさんは仕草がほんっと小動物でした…!ディビスさんから可愛いが漏れちゃうのも納得。そして社会人として寄りかかるだけじゃなくちゃんとしてるのも良きです。
そんな2人が冬眠中ぽやぽやしながらお風呂入ったら食べて寝て…抱きついて寝て…とにかく癒されたい方に読んでいただきたいです!

1

ほんわかあったか見守り系

私の初めての神評価をこの作品に捧げたい。
そう思わせてくれたのがこのほっこり作品です。

スマホの癒し系ゲームとかでよく、放置系、見守り系みたいなのあると思うんですが、この作品から得られる癒され感覚はそれに似ています。

表紙から受けるイメージって「静か、冬、真っ白、2人、いっしょ」みたいに私は受け取ったのですがイメージそのままで。とても素敵な表紙ですね。
この作品はこんな作品です、がとても表現されてるなと。

真っ白で汚れない綺麗な世界に、熊の獣人さんとリスの獣人さんがいます。
2人が一緒に、冬眠したり、話したり、木の実を食べたり…ふかふかのお布団の中でぬくぬくするような、優しい空気感。
前にいたお家のことを思い出してしんみり、ちょっと郷愁に駆られるところもあったりして、素敵です。

読者はほんわか癒されながら2人のゆっくり、のんびりな時間を見守るわけです。

最高の読書体験ですね。

あと、うまいなと感じたのが大型獣人が社会的に有利で小型獣人が社会的弱者、なんて設定。
1人で都会で仕事見つけて住む場所確保して生きてきたリックが偉いなとか凄いねと言ってもらえるところ。
世界観が現代風なんですが、ここ多分、今の世の中で社会的弱者ながらも必死に仕事して生きてる女性にすごく刺さる部分で、読者もリックと一緒にディビスさんに褒めてもらったような気分になれるんだろうなって。

ここ、「あ、すごい。うまいな。こんなの人気出るに決まってる」って、感動しましたね。

恋愛も段階踏んで初々しく甘酸っぱく進むので、ラブストーリーとしても素晴らしい…えっちもあるんです、文句なしでしょう。神!

1

暖かくて可愛い話

とても心が温まる絵本のようなお話でした。
絵本と言ってもえっちなシーンはちゃんとあります(笑)
設定がまず可愛い。
獣人の世界。可愛いなぁ。
主人公はリス型獣人のリックさん。天涯孤独、そして自宅アパートの火事から始まる。めちゃくちゃ可哀想なところからお話は始まります。
明日から冬眠する予定だったリックさんに、明日から冬眠する予定の友人を紹介する親切な消防士さん。
冬眠て!もう冬眠設定も可愛いしかないですよね!
冬眠に備えて丸々とした動物を想像するだけで嬉しくなります。
そして動物の消防士さんなんて、かわかっこいい!
何の獣人かわからないけど、正義感の強い優しい大きな獣人さんなんだろうなぁ。妄想が止まりません。
リックさんのお相手の方はディビスさんなんですが、熊の消防士さんというから可愛い。
そしてディビスさんの口癖は「リックさんは可愛い」なんですよね。無意識につぶやいちゃってます。
温かい部屋、食糧庫いっぱいの食べ物、そして優しい人との冬眠って幸せすぎます。
愛も産まれるし、育まれますよ。
読んでいてほっこりできるお話です。
今は2月末日。春はすぐそこまで来ています。
寒い時に読むのにピッタリなお話でした。

0

モフモフしか勝たん

 リックのために用意した部屋。リスの獣人を想いながらセッティングしたんだろうな〜って内装でとてもほっこり。
 夢現でディビスのベッドに潜り込んで、クッションと間違えて抱きついて眠るシーンが可愛すぎた。
 リスの人形の耳だと思ってちゅぱちゅぱ吸ってたのはどこなんだろう。目覚めたとき、視線をあげたら服が見えてさらに上に顔があってって言ってたから、下半身に抱きついてると思ってた。だからちゅぱちゅぱするのもそこしかないよねえ!? って勝手にテンション上がってたけど、わざわざパンツから出さないだろうしなあってめっちゃ考えた。

 二人で消防士になって火を消しに行く夢のくだり、リックが可愛すぎる。そらディビスも抑えられませんわ。
 換毛期の尻尾エピソードもかわいい。
 電子限定おまけの、狸と狐獣人にナンパされるエピソードもたまりません。

 地の文の「つまりそう、○○だ」「それというのはつまり、○○だ」って表現がすごく気になる。これだけに限らず他にも短絡的というか、捻りがない文章というか。

 ずっと、ほわほわ、ゆるふわ、もふもふ、ほんわか、イチャイチャ、っていう雰囲気。
 重い(事件、すれ違いが起きたり、受けが意地っ張りすぎたり、胸糞だったり)作品を読んだ後にこの作品を読むと、めっちゃくちゃ心休まる。

2

冬にぴったり!じんわり温まる癒し系BL

寒い真冬日に布団の中で読みたくなる、ほっこり温まる冬眠BLでした。

無口で無表情だけど心優しくて少し天然な熊獣人のディビスさんが素敵〜!
クール系天然男子って良いですよね!
また、小柄で少しオドオドしたリス獣人のリックさんが小動物感に溢れていて、とても可愛かったです。
尻尾の変化で感情を表す描写に癒されます。
思わず、YouTubeでシマリス動画を探す位にリス尻尾に魅了されちゃいました。
魅惑のリス尻…。

天然熊なディビスに翻弄されるリックに終始にんまりしながら、コメディタッチな文章でスルスルと読めました。
書き下ろしもほっこり、且つ小動物なリックの苦労を垣間見て少しウルっとしたり…。
犬居先生のイラストも優しい世界観にピッタリで、挿絵にも癒されます。

キャラ設定や冬眠というシチュエーションにとても萌えましたが、欲を言えば、何故ディビスがリックに惹かれたのか、もう少し描写に深みが欲しかったです。
初対面の時からディビスがリックを「可愛い」と言っていて、外見に一目惚れしたのかな、と言う印象。
それだと、小型獣人だからとナンパしてきた大型•中型獣人と変わらないような…。

実は初対面ではなく、リックは忘れていたけどディビスはずっと覚えていて…的なディビスがリックに惚れた動機付けがもう少しあれば、私の中で神作品になっていたかと思います。

ですが、じんわり暖まる読後感はとても好きでした。
好きな文体なので、伊達先生の他の作品も読んでみたいと思います。

3

めっちゃくちゃかわいい。

あらすじにもある「冬眠BL」って意味わかんないし、冬眠しながらどうBLするんだか?と思ってたけど、こういう話なのかぁぁ〜!!!と読みながら思いました。

なんていうか、すっごく新鮮。
こんなBL初めてだなぁと思いながら読みました。

冬眠でうとうとしながら、お互い無意識にギュッとしあったり、ベストポジを見つけてハグしたり、無意識に噛み噛みしちゃったりとか、すべてが可愛くて癒される。
もふもふ最高。

これ、コミカライズしてほしいなぁ。
小説読んでるだけでも充分に脳内イメージができて癒されたんだけど、延々とこれでもかっ!ってくらいに絵で見せつけて欲しいわぁ。

4

甘く幸せな日々

リックさんがとにかくかわいい!冬眠期間の中で2人で過ごしている時間が愛しいです。
辛い展開がひとつもなく、最後まで幸せな気分で読むことができました!

4

冬にぴったりモフモフBL

獣人を特別好む人でなくても、寝る前に読むと癒されて幸せな気分になりました。シチューが食べたくなる。
リス獣人リックのモフモフなしっぽ(イラストではズボンに膝当てが付いてる!グッジョブ過ぎる〜!)やクマ獣人ディビスの大らかさと愛と体格差に悶えます。どんぐりのくだりは、大切な人とものをしっかりと大切にする、人(?)として見習いたくなる感動的なシーンでした。
リックには大きいスリッパや、ディビスが用意したリスのぬいぐるみも可愛い。
童話や御伽噺のような幸せなお話にエロが急にBL感を醸し出してしまってて、匂わせで個人的には充分な位でしたが、書き下ろしのナンパ話までホクホクほのぼのな世界に浸れました。

3

恋じゃない方が萌えたかも……

クマとリスの獣人が一緒に冬眠しながら恋をしていくお話。もふもふは可愛いしちょっとしたエピソードなんかはめちゃくちゃ素敵なんだけど、あまりに起伏がなさすぎるのと、大人と子供の触れ合いっぽく見えるのにエロに突入するところが微妙でハマれなかった。

なりゆきでディビスの家で冬眠させてもらうことになったリック。ディビスは最初からリックに甘々で、溺愛彼氏の様相。対するリックは容姿への褒め言葉にあわあわしてて、瞳が顔の半分を占める少女漫画の主人公っぽいと思ってしまった。

どこまで読んでもその印象が覆されることはなく、ディビスの無償の愛がデフォルトで注がれ続ける。だんだん深まっていく感じだと萌えられたが、最初からずっとなので、リックが何もしなくても恋が成立する仕様。
リックは心理描写がとにかく幼く小さな女の子のよう。癒しにはなるが、ただ可愛いだけの夢小説のような……。Web小説なら最高なんだと思う。

ほぼ二人だけの世界で完結しており、キャラの背景も一部は読者に共有されるだけで、リックとディビスの間にはない情報なのが気になった。それなのにディビスが都合よくリックを好き過ぎる気が。めちゃくちゃイイ男で萌えるし惚れるのは確かだが、ストーリーに深みが足りないというか。
溺愛BLはこういうものとして割り切って読まなきゃいけなかったのかな。

この関係性だと恋にしない方が萌えまくったかなあと思う。成人男性と女児のようだと思いながら読んでいた先にエロシーンがあったので、そこがとても浮いているように感じた。

手土産の木の実のエピソードはじんとする感じでとても良かった。キャラは魅力的だし、ふたりのやりとりがたまに親子みたいで可愛い。もふもふ描写やしっぽの表現も好き。
BLでなく別の形で書かれていれば、自分の中で神作品になってたかもしれないと思う題材だった。

5

サラッと読めます

今は真夏なので冬に読みたい作品ですね。

雪の降る寒い冬の中、暖かい部屋のフカフカのベッドで寄り添って眠る…想像しただけで多幸感溢れます。

時々目を覚ましてはお腹を満たし、シャワーですっきりして、また眠る、この冬眠サイクルの中でゆったりと育まれて行く愛のお話です。

彼ら以外の登場人物もほぼ出てきませんし、邪魔が入ったりなどの大きな問題もありませんので、平和に、穏やかに読めます。

逆に言うと冬眠中のお話だけなので、BLっぽさはあまり感じられませんでした。
獣人設定というのもあると思いますが、ディビスさんは最初からリックさんをかわいいと言っていたし、大きな動物と小さな動物の恋のお話といった感じで、性別は関係なかったかなぁと思います。

私も大きな尻尾があれば、冬は抱えて眠ってみたいなぁ…

4

かわいいもふもふ

リスさんと熊さんのお話です。

リスのリックが明日から冬眠というタイミングで
家事で家を失ってしまい、途方に暮れていたのですが
それを見かねた消防士さんが
明日から冬眠する同僚との居候を勧めてくれました。
その同僚が熊のディビスでー。

冬眠ラブストーリーでした。
もふもふもした表現が多く可愛かったです。
犬居先生のイラストがあることにより
お話を深く理解することが出来ました。
エッチは1回だけなのですが
それもまた可愛くて仕方なかったです。

テーマは冬眠なのですが暖かく優しいお話でした。
これからもリックはディビスさんに甘やかされていってほしいです。

3

冬眠する獣人さんのほっこりする恋の始まり

熊とリスの獣人が出会って恋が生まれゆっくり静かに育まれていくお話です。

リス獣人が冬眠直前に火事で全てをなくした時に出会った親切な消防士さん。
一瞬お相手は消防士さん?と思いましたが、消防士さんが紹介してくれた同じ時期に冬眠する友人のクマ獣人さんでした。

私の一番の萌えるポイントはリス獣人のリックさんが可愛らしいところです。
まさに小動物でちまちまと冬眠準備をしてる姿や冬眠中の半覚醒状態の甘えるところなどもう行動の全てがたまらないです。

イラストも世界観と雰囲気にとても合っていてよかったです。

不憫受けが好きな方、体格差、溺愛好きな方はきっと気にいると思います。

ほのぼのほっこりした童話のようなお話なのですが結構エロいシーンもあるのでので苦手な方はご注意でしょう。
個人的にはそこも大好きなので堪能しました。

6

可愛すぎて絵本化希望!

読んでる間ものすごく幸せな気持ちになれ
読み終わった今もファフワもふもふほんわか幸せな気持ちに包まれてる
獣人というより肌触りの良いお気に入りのぬいぐるみいを抱えてるよう!
何この多幸感!

冬眠!!!!(これを考えついた段階で凄いとしか言いようが無い)
に入る二人の様子
お部屋の様子
寝姿が気持ちよさそうであったかそう!
すやすや寝入ってはモゴモゴ動いて寝ぼけてふわふわしてて
クマのディビスにくっつくリュックが上ったり下ったりあれやこれやとかもうもうもう
もうどこを切ってもかわいい!かわいいとしか言ってない気がしますかそうしか言いようがないです

挿絵もすごく可愛らしくて
ちょっと長い絵本を読んでいる気持ちになりました
いっそ絵本になってほしい

15

お茶噴いた

かわいい❤️2人とも本当にかわいい❤️
ちゃんとお互いのかわいさを感じてるのがすごく良かった。

ただただカッコいいだけの攻めじゃないのがいい。
ただかわいいだけの受けじゃないのがすごくいい。
この2人が大好きになりました。

半分眠ったままで、ゆっくり愛を育む。

恋人になってから、段階を踏んでエッチな事を。ではなく、エッチの段階を初心者が!
こんな場面で茶を飲んでる私が悪かった。
このシーンそれまでの2人を読んでるから、すごくリアル。なのに予想できてなかった。

7

もふもふほっこり

あらすじをよんで、がっしりとでっかいもふもふのクマと尻尾ふさふさのちっこいりすが温まったお布団の中で寄り添ってすやすや冬眠している絵を想像して、何それたまらん!と買いましたが、裏切られなかった!
というか想像以上にほっこりだった!
もふもふ萌え、冬眠萌えという新たな萌えを知ってしまいました。
(*注*正しくはクマ×リスではなく、大型なクマ獣人×小型なリス獣人の話です。)

小さなリス獣人のリックは一生懸命働いて頑張って冬眠の準備をしていたのに、明日から冬眠するぞ!という日に火事で住まいを失ってしまいます。
頼れる身寄りもなく泣いてしまったところ、一緒に冬眠しようと言ってくれたのが大きな熊獣人のディビス。

身体だけでなく器も大きいディビスは、小さくて非力ながらも心を尽くしてディビスに感謝を伝える健気で可愛いリックを穏やかに迎え入れます。
そして二人は互いを気遣いながら冬眠の準備をし、安全で暖かな家で眠りにつくのですが、その冬眠期間の描かれ方がとても素敵!
リックがたまに目覚めたてポヤポヤしているところも、安心しきってディビスのベッドで冬眠する姿もとにかく可愛い!
絵本か!?っていうくらいほのぼのと可愛い!
ほっこり癒されます。
そりゃディビスも惚れちゃいます。

第1編はウェブで公開されていたものを加筆修正したもので、そのほかにその後の二人を描いた短編が2編。電書にはさらに電書版のおまけの短編もありましたが、どれもやっぱり二人が可愛いかったです。
2人は恋人同士になってもお互いを「リックさん」「ディビスさん」と呼び合っていているのですが、それがおっとり穏やかな2人の間の空気感にとても合っていて素敵なのです。

BLでは、高スペックの攻が受を一方的に自分の庇護下に置くという形での上下関係、支配関係が生じがちです。
でもこの作品で、ディビスがリックを庇ったり守ったりしても支配的な感じにならないのはディビスが本当の意味で相手を大切に思っている事が、さん付けからも伝わってくるからかなと。
それがこの作品の穏やかでほっこりする空気感の理由の1つなのかも。

読んでいる方の心までほっこりぬくぬくと温まるような素敵な作品でした。

14

大好きです^ ^

優しくてかわいいくて暖かい、幸せな気持ちにしてくれる物語りです。伊達先生はいつもあとがきで「物語りはここで終わりとなりますが、リックとディビスの人生はこれからも続いていきます。」と書いてくださいます。続いている事がうれしいです。また会いたい2人です。大好きです^ ^

7

貴方の温もりに包まれて

今回は消防官の熊獣人と飲食店勤務のリス獣人のお話です。 

火事で焼け出された受様が攻様の家での冬眠する本編と
その後の2人を描いた番外編2話を収録。

獣と近い獣人には寒い冬の間を眠って過ごす
冬眠の習性を残す種族がいます。

思考や動きが緩慢になると普段の生活がままならず
仕事も普段通りにこなせない事から
社会的にも冬眠の習性のある者は
その期間にきちんと休暇を取る事が保証されています。

受様はリスの仲でも冬眠するタイプのリス獣人で
秋頃からせっせと冬眠の準備を始めて
部屋にはたっぷり木の実を満たしていました。

しかしながら受様が明日から冬眠に入るべく
前夜祭にと雑誌とつまみを買いに出た夜、
受様の木造住宅は火事に見舞われてしまうのです!!

幸いにも住人は皆無事でホテルや親戚宅へと行きますが
両親を亡くして孤児院て育った受様には頼る先がなく
新たな部屋を探して冬眠の準備をするなんて
時間もお金もありません。

ぼろぼろと涙にくれて
アパートの焼け跡を見ているしかできない受様に
声を掛けた消防隊員はある提案を持ちかけます。

それは明日から冬眠休暇に入る一軒家住まいの同僚に
受様を一緒に冬眠させてくれないか
訊いてみると言うのです。

その消防隊員こそが今回の攻様になります♪

受様は攻様を頼る事に最初は遠慮するのですが、
背に腹は変えられず、手元に残ったわずかなお金で
木の実を抱えて攻様宅に向かう事になります。

受様は攻様を自分と同じイタチかヤマネなどの
小動物系の獣人かと思い、精一杯のお礼として
初めて買った高級な木の実を手土産としたのですが

受様を待ち構えていたのは
上背も肩幅もあって鋭い目つきの熊獣人だったのです!!

攻様の家は玄関に入っただけで
ぬくぬくとした温かさに満ちていたばかりか
受様ようだと案内された部屋は
ふわふわのクッションと沢山の木の実と
リスのぬいぐるみが準備されていました。

しかも好きな時に食べていいと案内された食糧庫には
受様が頑張って買ってきた木の実よりも
更に高級な木の実が箱で積まれていて
受様は情けないほど恥ずかしくなってしまいます。

しかし攻様は受様の木の実を
攻様を気遣って買ってきてくれた"特別な木の実"と言い
「春になったら食べよう」と言ってくれるのですよ。

はてさてこんな2人の冬眠生活の行方とは!?

冬眠を控えて家を失った小型獣人の受様と
一軒家で冬眠休暇に入る大型獣人の攻様の織りなす
もふもふファンタジーになります♪

発売告知でツイッターにアップされた
体格差のある2人が抱き合うイラストがとても素敵で
まず気になったのですが

中扉の大きなクマさんとちっちゃなリスさんが
ぬいぐるみを挟んでスヤスヤ♡ な2人も激萌え、
物語もとっても良かったです ヾ(≧▽≦)ノ

大型獣人と小型獣人、
裕福な家で育った攻様と孤児の受様と
2人の環境はほぼ両極端な事、

うとうとしながら起きて寝てな冬眠生活に
またに遭遇するふわふわ&ほわほわな受様と
攻様の間のやりとりが非常に可愛らしく

所々にタイトルに重ねた春を待つ台詞が
散りばめられていてハピエンを期待させながらも
受様がグルグルするあまりに起こす
ちょっとおおっ!! な展開もあり

ほわほわテイストだけでなく
ほど良いワクワクも入っていて
とても楽しく読了させて頂きました (^O^)v

元々もふもふ系が大好きなのですが
攻様が受様をもふって抱き留めたり
受様が攻様を寝ぼけてガシガシしたりするシーンは
最高に萌ツボでした。

9

幸せ慣れしていない捻じれてめんどくさい受 補記あり

獣人もの。ムーンライトノベルズ 人気作。
苦労人の心配性・めんどくさい性格になった小型リス獣人・リックが、
セレブ大型熊獣人・デイヴィスにすぐ懐かず、好きなのに困らせる心理描写を楽しめる人向け。

内容に寄り添うようなメルヘン調の表紙と挿絵の四六判単行本は、まるで「大人むけ絵本」。
著者による表紙絵の説明は、
「二人の雰囲気、視線のやり取り、舞う花びら。冬の寒さと春の暖かさを感じる事ができる優しく柔らかな表紙」
--
ある日、老木アパートが全焼、もうすぐ始まる冬眠に備えて準備をしていた全てを焼失、棲み処を失いリス獣人のリックは泣いてしまう。
見かねた消防士が、同僚の熊獣人・ディビスに冬眠場所を貸してやって欲しいと電話する。
リックが訪問したディビスの家は戸建て、リックが体験したことがないリッチでフカフカとホカホカがいっぱい詰まっている家だった。
冬眠中、無自覚にリックはデイビスを煽る・・ディビスの耳をチュウチュウしたり、抱き着いたり。
初めて寂しくない冬眠を過ごして、お礼に木の実のシチューを作るリック。
そして、「春になるまで待ってて」と約束した答えを告げて、リックとディヴィスは恋人になる。

・・でもリックは、そのまま同居できないと別居する。
簡単にハピエンにならないのは、めんどくさいリックのこだわりのせい。
じれったいけど、可愛らしいリックをデイビスが溺愛する様子がとても素敵。

--
★「書きたい(書きかけ)冬眠ものふたつ。」https://bit.ly/3BIYABg
・・他にも関連作があるみたい。

タイムラインを読むと、高評価ばかり。https://bit.ly/3hMUI9c

★補記 7/27 
お礼番外編「彼らの下着事情に関するSS」をムーンに投稿。
【番外編】決戦は誕生日 https://bit.ly/3iK2Yad 
…リックは、自慢の料理でデイビスの❤を掴む。

11

リックさんとディビスさんの物語。

リックさんとディビスさん。リスとくまの獣人。
まるで絵本のような物語でした。

冬眠のお話は初めてで、フィクションかもしれませんが
こんな感じなんだ〜と興味深く、楽しかったです。

本編はほとんどディビスさん家の中とベッドの上でのお話です。

ディビスさんが大きくて真面目でリックさんを大切に大切に包み込んで冬を越すのがとっても微笑ましくて。

リックさんが毛布やぬいぐるみと間違えてディビスさんのお腹の上に乗っかって寝ちゃったり、抱きついたりカミカミしたり。萌えました(*´▽`*)

リックさんとディビスさんと呼び合うのもいいし、ディビスさんが紳士なのも、紳士だけど恋愛初心者のリックさんをあれよあれよと言葉運びで最後まで抱いてしまうのも(*´▽`*)萌えました。

ほぼ二人だけで家の中でのお話でこんなに可愛く書けるなんてすごいですね!

ディビスさん、本当に良い人ですね。仲の良い同僚から急に明日から冬眠で家が焼けて困ってるリスの獣人がいるからと頼まれて。
客間やらぬいぐるみやら何から何まで用意してくれて、どんな人かもわからないのに受け入れてくれて。

初めての遊園地デート。とっても幸せでした。
初めての遊園地なリックさんと一緒に楽しんでくれるディビスさん。
お土産をいっぱい買ってくれて、色々買い食いして。
リックさんの人生で一番楽しかった日の一日目になりましたね。
春も夏も秋も毎日更新していってね。

とってもあたたかくて優しくて可愛い、しかもケモ耳尻尾まで!
イラストもとっても良かったです。

10

まさか冬眠に萌えるとは

伊達きよ先生の作品を読むのは「嫌われ神子の8年間」に続いて2作目でした。

前作が余りハマらなかったので購入に迷ったのですが、レビューが軒並み良かったので思い切って電子で購入してみました。
結果、購入して良かったです。

冬眠してどうやって恋が育ってBLになるのかと疑心暗鬼でしたが、兎に角リス獣人とクマ獣人のディビスのやり取りが可愛くて萌え転がりました。
はっきり言って前作よりとても良かったです。
それに犬居葉菜先生のイラストがお話の世界観にとても合っていました。

ただ私には冬眠中がMAXに面白かったのも確かでした。春になってリックがディビスに返事をするまでかちょっと違ったと言うか…なので神にはなりませんでした。

今回コミコミさんで購入していないので小冊子の内容は分かりませんが、電子の書き下ろしがとても良くてあれが本編に入ってたら神になったと思いました。

5

温かくって、めっちゃ可愛い。

もう、何からナニまで可愛い。
表紙も、登場人物たちも、二人の冬眠暮らしもデートの描写も、そしてエッチシーンも。

獣人たちの「冬眠」をバックボーンに紡がれる、リス獣人とクマ獣人の恋のお話。「冬眠」って、ずっと寝ているというイメージがあったのですが、こんなに可愛い世界観があったとは…!

こんな冬眠ならしてみたい。
クマとリスの尻尾にくるまれて眠りたい。
どこまでも温かく、そしてほのぼのなお話。

リス獣人のリックは、冬眠を翌日に控えたある日、アパートが火事になってしまう。貯めた食料も、狭いながらも温かく気持ちの良い寝床も、一遍にすべてなくしてしまった。

途方に暮れるリックに、一人の消防士が翌日から冬眠休暇をとる同僚に連絡してくれる。ほかに行く場所のないリックは、疑心暗鬼ながらもその家に赴くとそこで待っていたのはクマ獣人のディビスでー。

ディビスが用意してくれた食料、寝床はすべて温かくて。
何より、ディビスが温かくて。
二人のコミカルな掛け合いも、ほっこり心が温まるストーリー展開も素晴らしいのですが、そこにピリッとスパイスとして加わるのがリックの過去。温かいだけでも、コミカルなだけでも、切ないだけでもない、そのバランスが秀逸でした。

クマ×リス、というCPなので、そのモフモフ加減も絶妙。
二人でくっついて、時にしっぽにうずまり、足にしがみつき、寝ぼけながら耳を舐め。
って、最高か。

あー、可愛い。
とっても可愛らしくって、ハートフルなほのぼのなお話で、読後心がほっこりしました。

12

幸せ度満点!熊とリスの冬眠BL+゚。*(;///;)*。゚+

うぁ?え?なに、、、多幸感ハンパないぞ(;////;)
「あー…幸せ~……」
って温かさに包まれている感覚がずっと続くんですよ!
心の奥底がポカポカ甘やかな冬眠BL、良かった~!!!

インタビュー記事に書かれているように、
モフモフに癒やされる絵本のようなお話でした。
デッカい動物とちっさい動物がギュッてしてるの堪らん。
犬居さんの挿絵が世界観にピッタリ嵌まるのも良きです♡

そもそもなんですが、私は初めて"冬眠BL"に触れました。

冬眠でBL…?どゆこと…?
攻め受けはあらすじで確認できる限り、初対面。
どうすれば寝てる間にBがLするん…????と疑問だらけ。

いやはや、作者さん天才か!と思いましたね。
冬眠しながらBがLしていくんですよ~( ´艸`) ♪

うとうと眠りにつきながらただただ幸せな時間と、
失った家族と過ごした幸せな過去が重なって展開し、
ちょっぴり切なく、温かく、幸せを噛みしめるような時間にたっぷり癒やされました♡


さてさて。

受け:リックはリス獣人。
冬眠休暇に入る前日に火事で家を無くし途方に暮れます。
襲われやすい小型獣人にとって安心して冬眠できる環境の有無は死活問題。
リックは頼れる身内もおらず、財産も火事で失いました。

そんなリックを不憫に思った消防士が冬眠先を紹介してくれます。

攻め:ディビスは熊獣人。冬眠休暇に入る消防士です。
同僚からの連絡で家を失ったリックを快く受け容れます。

と、そんなこんなで同じ家で冬眠をーーとなりますが、
最初のリックは大型獣人を前にして本能的な恐怖が勝ってビクビクオドオド。
何もかも規格外の家に圧倒され、ちんまりしてます。

しかしディビスは寡黙で言葉が少ないけれど
裏表のないストレートな優しさが感じられるんですね。
リックの為に用意された部屋は気遣いの塊…!!

もうね、まだ序盤だというのにジワジワと目が潤みました。

リックは早くに親を失って孤児になり、頑張って自立した。
職場環境は悪くなく、自分一人食べさせる分の稼ぎはある。
けれどそんなに多くない財産も火事ですべて焼けてしまった。

気丈に振る舞ってても心にポッカリ穴が空いてしまってたんですね。

その悲しい隙間にディビスの優しさが埋まるのがね!
頑張って生きてきた子が優しくされて涙堪えるシーンに弱いので涙でた(;///;)
単に嬉しいだけじゃなくてほんの少し劣等感が入り交じるのも切なくて余計にクる。

そんなこんなで最初は別部屋で冬眠を始めたんですが、
ある日寝ぼけたリックは間違えてディビスの部屋へ…。
ぬくぬくしてて、気持ち良くて、とっても幸せな気分で再度眠りにつきます。

次に目覚めたリックは間違えに気付いて狼狽えるけれど、
ディビスは気にした風もなくのんびりと受け容れていて。
一緒に寝てる間の幸せな気持ちに抗えずなし崩しでそのまま一緒に眠るようにーーー。

寝て起きてと繰り返し夢うつつでフワフワしている中で、
リックの心が幸せに満たされているのがめっちゃ伝わるんですよー!(;///;)
気持ち良いお湯に浸かっている感覚で終始読んでました。

と、いっても、
幸せを噛みしめてるのはリックだけなんですよねw
ディビス視点がないので個人的解釈になりますが、
ディビスは一目惚れ?最初からロックオンしてた気がする…!

リックを大事にしながら少しずつ囲い込んで、
自分の巣穴に入れるのに成功したら離さないのが熊っぽい。
って考えたらめっちゃ萌えました+゚。*(*´∀`*)*。゚+

で。
癒やし空間が続くのでエッチするのが想像できなくて
かわいいチュッで終わるのかな~と思ったんですが……
ディビスの性欲はシッカリとした雄のソレでしたw

リックは恋愛経験すらなくて何が正解かわからず戸惑うばかりなんですが、
無自覚でディビスの性欲を煽りまくっててですねー。
リックはグズグズだし、ディビスは暴走するしで、私の心は踊ってた(///Д///)
(エロなしでも納得の内容だけど、あったらあったで嬉しいよねっていう本音…)

癒やしの幸せBLが堪能できてすごく良かったです…!

伊達きよさんの本を初めて読んだんですが、
描写がすごくお上手で頭の中に表情や情景が浮かぶところもすごく良かったです。
頭の中でディビスとリックがトロトロと寝ている姿がハッキリ見えて癒やし度増し!
なので小説を読んでるけど漫画を読んでいるような感覚もありました。
(犬居さんの作画でコミカライズして欲しいな~!)

21

可愛いよーーーーーーーー!!

小説投稿サイト掲載作品の書籍化で「冬眠BL」になります。

こちら最初に投稿サイトで見た時「なんじゃそりゃ」ってなったんですけど。
冬眠BLって全然想像がつかなくて、こう奇をてらった内容なんかなぁ的に。

が、実は全然違います。
これ、主役二人の恋愛をひたすら地味に綴った、日常系も日常系のお話なんですよ。
しかも痛い展開無し、切ないスレ違い無しで、二人が結ばれるまでをただただ穏やかにゆっくり見守る的な。
またそれがめちゃくちゃ可愛いし、ほのぼの癒されるし、読み終えた後はとにかく幸せな気分にしてもらえるし、すごくすごく素敵なんですよ!!
ああ、寡黙で真面目な攻め、いい男すぎる。
まさに小動物な受け、面白すぎる!
そして二人の恋愛、可愛いすぎる・・・!


そもそもテーマとなっている冬眠なんですけど。
こちら、様々な種類の獣人達が現代社会のような生活をする世界が舞台なんですね。
個人的には北欧っぽいイメージなんですけど。
その中で冬眠がある種族は長い冬を眠って過ごす。

で、そんな冬眠を間近に控えたリス獣人であるリックですが、なんと住んでいたアパートが火事に遇い、準備していた木の実もフカフカのクッションもそれどころか住処自体も全て燃えてしまう・・・。
すると、うちひしがれるリックに手をさしのべてくれたのが、明日から冬眠休暇に入る消防士でクマ獣人のディビス。
同僚からリックの境遇を聞いた彼は、自分の家で冬眠をと招待してくれてー・・・と言うのが二人の出逢い。

ここから、一つ屋根の下で共に冬眠する二人。
寝ぼけたリックがディビスのベッドに間違えて潜り込んだ事をキッカケに、二人の距離は縮んで行き・・・って流れ。

これね、繰り返しになりますが、とにかくめちゃくちゃ可愛いんですよ。
えーと、冬眠中の獣人ですが、極端に思考力とか運動能力とかが落ちるんですね。
で、そんな半分寝ぼけた状態の二人が、一つベッドの上でトロトロ微睡んで過ごすー。
一緒に寝て一緒に木の実を食べて、おしゃべりなんかもしてと、二人の優しく穏やかな時間がただただゆっくり丁寧に綴られる。
これが読んでて「ほぁああああ」ってなっちゃう感じなのです。
なんかやたら幸せな気持ちになっちゃうと言うか。

またこちら、終始受けであるリック視点で語られるんですけど、とにかくディビスがいい男なのです。
寝ぼけて潜り込んで来たリックをそのまま受け入れ、お腹の上に乗せた上でトントン。
これまた寝ぼけてるリックに木の実を食べさせ、当たり前のように世話を焼いて一緒に眠る。
ついでに、目が覚めたリックが自分の部屋に戻ろうとするのを何やかんやと阻止と、わりと分かりやすいのもニヤニヤしちゃって。
彼はね、普通に攻めとして魅力的なだけじゃなく、実は人間としてもとても魅力的なんですよね。
例えば序盤でのエピソードですが、ディビスの家を訪れるのに、リックは少ない手持ちの中から高級木の実を手土産として購入、持参するんですよ。
でも、ディビスの家の食料庫にはそれより数段高級な木の実がたくさん置いてあった。
自分の持ってきた木の実が恥ずかしくて落ち込むリックに対して、ディビスがかけた言葉ー。
なんだかジンワリ来ちゃって。

これね、しつこいですが、すごく可愛いお話なんですよ。
可愛いお話なんだけど、こんな感じのジーンとくるエピソードの数々なんかがあって、ただ可愛いだけのお話に終わってない所が素敵だと思うのです。
何だろうな・・・。
リックは今回、とてもあたたかくて幸せな冬眠を過ごすのですが、彼がこの冬眠に幸せを感じていると、読者もまたすごく嬉しくなる。
と同時に、少し切なくてホロリとなる。
それは、リックと言うキャラだったり、彼のバックボーンだったりがしっかり作り込まれてるからなんですよね。
彼が心の奥底に隠し持った寂しさなんかが、さりげなく語られと言った具合に。
そのおかげで、エピソード一つ一つに深みが出て、心に響くものになってるんだろうなぁと。
読み終えた後は、すごく優しくて幸せな気持ちになりますもん。

ちなみにこちら、ムーンライトノベルズさんの方で既読ですが、本編に加筆修正ありです。
他、番外編が2作書き下ろされてるんですけど、本編で語られた例の遊園地デートになるんですよ。
この遊園地デート、読みたくて仕方なかったので、めちゃくちゃ嬉しいよー!
リック、良かったねぇ。
幸せにおなり!

と、そんな感じで、攻めと受けが共に冬眠する中で、ゆっくり愛を育んでゆく可愛くて優しいお話。
派手で驚きの展開でと言った作品を求める方には向かないと思うんですよね。
ただ痛さや辛さがゼロでとてもあたたかいお話なので、癒しを求める方にピッタリだと思います。
もう本当、可愛いしかないよ。

ところで、今作が作者さんの5作目の書籍化になります。
元々はweb小説ですが、読みやすくてスラスラ頭に入る文章ですし、バックボーンも含めたキャラの作り込みに心情描写、あと構成だったりが抜群に上手いんですよね。
もちろん、深みのあるストーリーも。
web小説が苦手な方も、問題無く読んでいただけるんじゃないかと思います。

そして、実力に反して評価が低すぎる。
もっともっと高く評価されてていい作家さんじゃないか!?的に一人で熱くなってたんですけど、ちゃんと評価されてましたよ。
このご時世にこれだけポンポン書籍化されるって、すごい事だと思う。
ついでに、作者さんのつぶやきがネタの宝庫でして、もうめちゃくちゃ萌えます。
「猿になって~」のシェフタリが猿と人間に分離しちゃってご主人が巻き込まれる話なんて、読みたすぎて震えてる・・・。

※7/3 発売早々のランクイン、しかも同月発売の「嫌われ神子~」が1位獲得と2作同時ランクインおめでとうございます!
嬉しいよーーー!!

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