ウサ耳オメガは素直になれない

usamimi omega wa sunao ni narenai

ウサ耳オメガは素直になれない
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神100
  • 萌×246
  • 萌11
  • 中立4
  • しゅみじゃない7

--

レビュー数
23
得点
721
評価数
168
平均
4.4 / 5
神率
59.5%
著者
海野幸 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
小椋ムク 
媒体
小説
出版社
Jパブリッシング(ジュリアンパブリッシング)
レーベル
カクテルキス文庫
発売日
電子発売日
価格
¥755(税抜)  
ISBN
9784866693552

あらすじ

歯止めが利かなくなりそうだ
ウサ耳オメガの理人は、幼い頃に耳の切除をして以来オメガ性を隠してきた。アパレル会社の広報として働き始め、圧倒的アルファの風格を放つ同僚のデザイナー・汐見に惹かれていたが、「一目惚れなんて信じない」と強がって素直になれない。一人になって汐見への態度を反省する日々。あるときヒート中の情緒不安定な姿を見られてしまい…? 「ギャップにやられた。可愛いがすぎる」。寂しがり屋のひねくれウサギがとろとろになるまで甘やかされる、不器用な獣耳オメガバース恋!

表題作ウサ耳オメガは素直になれない

同僚のデザイナー
アパレル会社広報,Ω

その他の収録作品

  • あとがき

レビュー投稿数23

何度読んでも胸の奥にジワリと染みる…

海野作品の中でもかなり大好きな作品!
アンリミに入っていたので、久しぶりに読み返しました。読みやすくて読み応えがあってちょっぴり切なくて優しいケモ耳オメガバースです。

大好きな作品ほど言葉にできない現象ってありますよね…。
作品紹介や読みやすい感想は既に多くのレビューがありますので、自分はネタバレ含むただの感想を順不同で書き連ねようと思います。

こちらの作品は、とにかく!
普段ツンツンしている受けのかわいさがちょっとかなり超弩級に可愛すぎて!!
終盤に「可愛い…可愛すぎる…」と唸り続ける攻めの気持ちに大共感。
会社ではキリッとしすぎているくらいなのに、ヒートになったときや攻めと二人きりのときの無自覚で素直な甘えたっぷりよ!!!

中盤までの展開で、受けの理人が不安定になったり、心が乱れてネガティブ循環に陥ってしまうのも理解できるし苦しい。が、それを乗り越えた先の攻め汐見の包容力たるや。。
理人の不安定さにハラハラしつつ、汐見のブレない佇まいに受けと一緒に安心感を感じてしまう。

エロは少ないけど甘くて濃いです。最高です。

それにしても、ケモ耳とオメガバースをこういう設定で使うんだって目からうろこでした。恋愛だけでない作品の底に流れるテーマもきちんとしていて、オメガバだけど地に足のついた作品だと思います。

最後に、脇キャラの後輩来栖くんもいいキャラしてました。来栖君で一本書いて欲しいなぁ~。彼はなにか良い恋愛してそうな気配がするww

0

来栖のスピンオフ希望!

再読しての感想です。

「ウサ耳オメガは素直になれない」
タイトル通り、受けの理人(ウサ耳オメガ)は職場ではとてもツンツンしてます。
素直うんぬんというより、もともとの顔の作りもあり怒ってるように見られることも多々。
言葉遣いもきつい。
同い年とはいえ、中途入社だし、汐見に対する話し方はちょっと敬意がなさすぎる…
口調はそのままとしても、せめて敬語がよかったのでは。

でも心の内側はとても繊細で、家でひとりになると、ときどきウサギの本性が出てしまい、涙ぽろぽろ、寂しい、悲しい気持ちでいっぱいになり、自分でもどうしようもなくなってしまうこともあります。
外では、本性がバレないように虚勢をはって、毛を逆立てて(ウサギがそんなことをするかはわからないけど)威嚇してるような感じなんですね。

小さい頃の事故で、否応なくオメガの象徴であるケモ耳を切除されてしまい、心の傷になっている理人は劣等感のかたまりです。
いいないいなと、堂々とケモ耳を見せているオメガをみては羨み、心のバランスを崩してる。
自分が選んできたこと、頑張ってきたことを土台から否定されているような気持ちになるのかな。

本当はすごく根性のある頑張り屋さんなのに。
「理人」という名に恥じぬよう、感情に揺らがさず理性の人であろう、という気合いがまた自分で自分を追い詰めて…なんて不器用すぎるのか。

汐見は態度の悪い理人にもいつも怒ることも動じることもなく、優しくおおらかで、仕事の能力も高い人。
ふつうなら、雷雨に怯えて別人のようにぷるぷる怖がる理人を見たら、普段とのあまりのギャップにものすごく戸惑ってしまうと思うのだけど、そんなときでもきちんと受け止めてくれます。背中を撫でたり、優しく抱っこしたり、まるで本当に小動物を可愛がっているようになだめる汐見に萌えます。

自分に自信を無くして弱りきっている理人は、つい誘惑に負けてヒートのフェロモンで汐見を誘惑しようとしますが…なぜかアルファであるはずの汐見には効きません。
というのも、じつは汐見はベータだからなんですが。

来栖はとても良い子でした。
ケモ耳を誰にも否定されない恵まれた環境で生きてきたのかと思いきや、しっかり自分で戦ってきた来栖でした。
当て馬どころか、彼がいちばんの功労者では。
そんな来栖に感銘を受けて、周りのせいやオメガのせいにばかりするのではなく、自分が変わらなければと動く理人。
垂れ耳のつけ耳つけた理人、すっごく可愛いです。

勘違いや思い込みを乗り越えて、ようやくふたりは結ばれます。
あまあまで幸せになれてよかった!

でも、やっぱりなんだか一番印象に残っているのは来栖なんですよね。
(汐見はあんまり揺らがないから最後のほうまであまり気持ちが見えないし、逆に理人はずっと不安定すぎてハラハラした)
来栖が乗り越えてきたものや、きっと心にまだ抱えているはずの弱さや葛藤なんかも、いつかスピンオフなどで読めたらな。

0

No Title

うっわー!
久しぶりに文章飛ばし読みしてしまいました!!
ソワソワしすぎておもしろすぎて先が気になりすぎて!!!

お互い好きですよね?って感じなのにまぁ縮まらない距離…!
やっと理人が汐見に対する恋心を受け入れられたと思ったら、同じオメガだけどありのままで自信たっぷりに生きている来栖君の登場…!
今作ではオメガはケモ耳を持っていて、それがキーポイントになってお話が展開していくわけですが。
8割くらいでようやく結ばれ、ギャップ萌えに汐見でなくともやられましたw

0

盛り込まれたテーマが深い

ケモ耳設定が私には違和感しかなくてこの評価になりました。
ただ、BLやオメガバースという以上に、自己決定権とかアイデンティティとか、盛り込まれたテーマが深いなと思いました。

ありのままの自分があたかも劣った存在であるように思わされてしまう周囲の目(両親を含めて)。
自分の体のことを自分で決められなかった悔しさ。
劣等感。

先天的な障害を持つ人や、後天的に体の一部を失った人の心情にそのまま置き換えられるような気がして考えさせられました。
このお話の場合、主人公が失ったのが象徴的な部位だったので、作者様の身近で婦人科の手術を受けた方がいたのかな、などと思ってしまいました。
それくらい、主人公が抱えているものをBLのスパイス的な要素としてではなく、真剣に取り扱っているという印象がありました。

あと、親が良かれと思って子どもに手術を受けさせるなんて、めちゃくちゃありそうなことじゃないですか。
我が子であっても体と人生は本人のもの。
説明と同意は大事だなーとか思ったり。

色々考えさせられるいいお話なのですが、ファンタジー世界ならともかく、現代日本にケモ耳は合ってないなーと思いました…

0

ただのケモミミものと侮るなかれ

いや、皆様のレビューにある通り、これ、本当に本当に深いし考えさせられるお話…!
紛うことなき神作です。神ボタンがあるなら連打したいぐらい。

面白すぎて貪るように読みましたよ。途中ちょっと泣いたりもしながら…

強がり意地っ張り受けと、それを思う存分甘やかしてくれる頼もしい攻め。もう大好物であります、はい。

オメガバースでリーマンもの、×ケモミミ。
作者様自身もあとがきで語られているように「てんこ盛り」にも思えるかもしれないこの設定が、なんて言うんだろう、料理で言うところの素晴らしいマリアージュを見せてくれているんです。

Ωは生まれた時から動物の耳を持って生まれてくる世界。ちょっと特殊で驚いたのは、女性アルファにも精巣があり、妊娠”させる”ことができるという独自設定。オメガバースはそんなに詳しくないですが、これ、珍しいな?と思いました。

Ωの耳は成人前に切り落とすことが普通(安心して社会生活が送れるように)で、主人公の理人は成人前、幼い頃に事故による火傷で両親の判断により耳の切除手術をしています。
自分の意思に反して強制的に耳を切り落とされてしまい、それを「良いことだった」と言う両親の姿を見て、Ωである自分は周囲に受け入れられない存在なのだ、と自信を失ってしまうのですね。

人から認められる自分であろうと、人一倍気を張って頑張り続ける理人が健気でいじらしくて胸が痛くて…

で。そんな理人を文字通り「ありのままでいい」と、明るく優しくおおらかに、どーんと受け止めてくれる汐見のかっこ良さたるや!
こんなん好きになるしかないやろー

そしてそして、これ本当にびっくりしたんですが、えええええ!?ってビックリする事実が後半明らかになるのです。
で、これが理人の大きな恋の悩みの謎を解く大きな大きな鍵になっているのです。
他の方もおっしゃっていますが、オメガバース設定を巧みに生かした素晴らしいオチ。
読みながらリアルにええええ!?って声が出ました。

書き下ろしの攻め視点「駆け付けたいから呼ばれたい」も最高。タイトルそのまんま、なんです。それがめちゃめちゃめちゃ萌えるお話なんです…

小説って、読むのに漫画より時間もかかるし体力も消耗するのでなかなか読み返せないのですが、これはオチを知った上で何度も何度も読み返したくなる、自分にとってちょっと特別な作品になりました✨

1

心臓が鷲掴まれまくる1冊です

オメガには元々動物の耳が生えて生まれてくるという特殊設定ありのオメガバで、一般的なオメガバ要素は控えめな作品でした。

不憫受けからの溺愛エンドが大好物なのですが、不憫受けには外的要因によるかわいそうな受けと自己否定的で自分で追い込んでかわいそうになる受けの2パターンあると思ってるのですが、今作は圧倒的後者!!

むしろ周りからはかなり評価されてるし、攻めとは仲良くもしているのに、耳を切除してしまったオメガとしての負目というか悔しさから悪い方へと物事を考え必要以上にグズグズに凹んでダメになっていく受けがあまりにも可愛い…
可愛いけど切なくて心臓は基本ずっと鷲掴まれてました!

最後には誤解も解けて攻めに超溺愛されているのも覗けるので本当に大満足です!!

相思相愛になった2人がなんやかんなすれ違いながらイチャコラする続編を是非とも読みたいです!

2

オチ付近のネタバレ見た方がいい

 進行度6%まで読んでいたら、四つ耳設定なことを知り読むのを挫折する所だった。人間耳あるんかい。
 あらすじをちゃんと読み返したら、受けは偽耳を切除してたみたいだから、不安を抱きつつ読書再開。

 両片想いだなって察してグッときたり、オメガ耳関連でうるっと来たり、めちゃくちゃ感情揺さぶられます。
 クライマックスシーンで涙目になりながらボルテージ上がったところで、アルファじゃなかったんかーい……って一気に冷めた。
 あらすじにベータ×オメガって書いてて欲しかった。
 オメガバースはアルファ×オメガしか受け入れられないから、地雷ほどではないが、萎え具合が半端ない。
 でも終盤は、これはオメガバースじゃないって思いながら読めば可愛いからいいか! って言い聞かせながら読んでました。

1

最高に素敵な話!!

タイトル通りです。

本当に素直じゃないんです、このウサギちゃん。もう、汐見への口の悪さったらさ〜…もうハラハラしました。あんなにつっけんどんにしなくても良いのにってくらい口悪い。愛情の裏返しで可愛いっちゃあ可愛いんですけど、態度はまぁ可愛くないです(^^;

でもでも!読んでいけば分かるんですがそれも仕方のないことで、幼い頃からウサ耳の存在で自分を卑下するクセがついてるというか、自己肯定感が低いまま大人になってきた理人。耳があると親を悲しませるかも知れないとか、仕事も認められないだとか……それはもう世間が、この世界が理人をそうさせたようなところもあるんですよね。
でも、それでも耳ありで健気に頑張っているオメガもいるわけで、そうやって耳があっても自分らしく生きているオメガを見ると嫉妬したりとね…あー分かるよ、分かる…って、私は耳もないくせに理人の苦しい気持ちに共感しながら読んでいきました。


そんな理人が一目惚れした"アルファ"の汐見。彼の存在がまた、耳の存在の在り方だったり自分らしさを考えるきっかけを作った人物でした。デザイナーとして、ひとりの人間としての考え方もそうですけど、好きな相手としてもバース性や耳を隠すことの意味を色々と考えるのです。


理人の嫉妬、胸が痛くなりました。
素直じゃないって辛いですね。ヒートのときはあんなに甘えるのに、不器用な理人を心から応援せずにはいられませんでした。
まさかの汐見の性が……でしたが、そこがまたまさかの展開でとっても面白かったです。そうですよね、アルファとオメガが必ずしもくっつくのが当然じゃないから、惹かれ合うこともありますよね〜


終盤まで胸ギュッな展開でしたが、そのあとはもう楽しくてしゃーない大好物エンド!!こんなにスカッとした読後感の良いストーリーはなかなかないです。理人の性格悪いな…って前半思ったのが全部チャラになりました。そんなの吹き飛ばすくらいのハッピーエンド。すっごく面白かったです^ ^
設定がすごい!今までのオメガバと一味違ってのめり込んで読み終えました♪

1

こんなオメガバース作品を待ってました

あらすじを読んだらオメガバース作品ってことは分かるんですが、読んでみたらそれだけじゃなくて、とっても奥深いお話でした。

ポイントは2つあると思うんです。1つ目はアイデンティティとは何か、そしてもう1つはオメガバースの世界において人を好きになるのにフェロモンは関係あるのか。

まず、Ωには生まれながらにケモ耳がついてる世界観。ちなみにβとαにはケモ耳は存在しない。Ωだと隠して生きていくにはそのケモ耳を切除しなくちゃならない。切除すれば、βやαと同じような外見になれる。

ケモ耳を切除するには本人の意志がやはり必要で、ちゃんと自分で判断できるように基本切除は成人してからと決まっている。ケモ耳を残したままではΩだと言いふらしているようなもので、社会的にも受け入れられないから、成人したらケモ耳を切除する人がほとんどという日本。

本人の同意なく親が勝手にケモ耳を切除してしまったΩの理人くんも、事情については理解しているつもりだった…のだけど、同僚汐見のΩであるお母さんは自身がケモ耳を切除したことを後悔している。

いくら就職に不利に働くとか、周りもみんなやってるからとか、そんな理由で生まれ持ったケモ耳を切除してしまうのが当たり前の世界でいいのか、アイデンティティとは?特に日本ってそうだけど、自分は正しいと思ってなくても周りがそうしてるからこうしよう、とかあると思うんですね。でもそれって本当に自分が望んだ姿なのかな?多数決で少数派は考慮してもらえない。でもそれが正しいことなのか?ということを突きつけられます。

それからオメガバースの世界観において、人を好きになること。オメガだからヒートは必ず訪れる訳で。フェロモンに中てられて番っちゃいました〜!と簡単には転んでくれない。そこがいいなと思いました。理人が汐見に惹かれた訳、逆に汐見が理人に惹かれたわけが最後まで読むとちゃんと分かります。ヒートだ、ラットだ、と簡単にくっつくのもオメガバースの良さではあるんでしょうけど、フェロモンが効かなかったら惚れないのかってことも掘り下げられていて、運命論に終わらないところがとても良きでした。

最後に、Ωの理人くん。うさぎのケモ耳をお持ちだからという理由で、とっても泣き虫さんです。仕事の時はキレッキレで怖いくらいなのに。そのギャップに当然汐見くんもアッサリ陥落しちゃうのですが、さもありなんといったところです。

5

可愛いうさ耳オメガちゃん

初めての作家様でしたがお話に一気に引き込まれて
最後までノンストップで読むことが出来ました。

強気Ωの理人と汐見の職場恋愛のお話なのですが
途中気持ちのすれ違いもありふぐぐぐ…となりました。

アルファの汐見が理人のフェロモンに動じないところも
なんでなんだろう…と思っていたのですが
最後まで読むとなるほど!となりました。

理人の普段の強気な時とヒートが来た時のぐすぐす泣いちゃうギャップが凄すぎて
とてつもない可愛さだな…と思いました。
普段と雷が鳴った時とのギャップや、とにかく可愛いところが多かったです。

とても可愛いお話で読めて良かったです。

1

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