いつか飛びたい風見鶏

itsuka tobitai kazamidori

いつか飛びたい風見鶏
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神21
  • 萌×226
  • 萌17
  • 中立2
  • しゅみじゃない3

--

レビュー数
13
得点
262
評価数
69
平均
3.9 / 5
神率
30.4%
著者
阿部あかね 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
漫画(コミック)
出版社
新書館
レーベル
Dear+コミックス
発売日
価格
¥683(税抜)  
ISBN
9784403667268

あらすじ

傾きかけの老舗洋食店の道楽息子・朝彦。
だが店を立て直すために経営コンサルタントの小松が来て状況は一変。
二人は対立しつつも近づき始め!?

表題作いつか飛びたい風見鶏

朝彦、老舗洋食店「日比谷亭」の道楽息子
小松由紀夫、経営コンサルタント、36歳

その他の収録作品

  • 堂山さんに寄せて
  • あとがき

レビュー投稿数13

お店や料理がステキ

最初は水と油だった2人がどうなるのかと思いましたが。
洋食店を建て直すために朝彦の再生が必要で、そのサポートを小松が果たすというストーリーがよかったです。
朝彦がやる気をなくしてしまった経緯、父親から料理のダメ出しをされた理由がわかってくる流れが、おお!そういうことだったのね〜とわかってくるのがおもしろい。
最初は嫌な奴にしか見えなかった小松に頼りがいが出てきたり、無気力だった朝彦が若さを取り戻したような自然なイキイキさがいい。
恋愛面ではあっさりくっついたなという印象でしたが、その前にお互い興味を惹かれる段階があったし、相手がいてくれたからこその再生なので盛り上がるのはわかります。

建物、内装がステキです。蝶子さんが愛情を持って守っているのがよくわかる。
伝統を守ることと老舗洋食店として継続していくことの具体的な話も納得。
料理がとても美味しそうでした。
毎作そうですが脇キャラがとてもいい。
阿部先生が描かれる派手めでおしゃれで芯の強い女性キャラ好きです。
堂山が山城に一目惚れするところは笑いました。

0

お互いに補い合える関係性

 老舗の洋食レストランという舞台が好みで、ワクワクしながら読み進めました。レトロな洋館風の店構えに、正装のスタッフ、こんなお店が近くにあったら通っちゃいます。中盤までのメイン2人の距離感はかなり現実的。お互いいい歳で体の関係から始まってもおかしくなさそうでしたが、朝彦はゲイではないのでいい雰囲気になってもそこからホテルや寝室にもつれ込むこともなく、シェフとして働く夢を燻らせていた朝彦、熱心なコンサルなのにスタッフと衝突してしまった小松、それぞれぶつかっていた壁をきちんと乗り越えることができてから正式に関係が始まるところに好感が持てました。せっかくなのでもう少し濃い濡れ場も楽しめれば嬉しかったですが、ストーリーの流れは素敵でした。

1

中年も良き!

阿部さんの絵が大好きなんです。それにダメ男やクズ男や些細な仕草ややりとりとかも。
本当にお上手ですよね。目元の色気がたまりません。
しかも!今回は中年男性なのに!お上手ですね。

まさかこの二人がくっつくの?どっちがドッチになるの?と思いながら読むと…。

お店をなんとかしたいコンサルタントの小松。彼にも思いがあって。しかし再建方法が乱暴で。店の従業員はみんな辞めちゃって。

こんな危機なのに朝から着物でぶらついて、再建を望んでない朝彦。
しかし朝彦の過去や葛藤やらがわかってくると…。

これはいい二人ですね!小松が朝彦を引っ張り上げ?乗り越えさせて。意外と朝彦の方が敬語だったりしましたが、小松は口は悪いわ若い男を侍らすわ仕事熱心だわで、朝彦の心を掴んだのかな?
最後は達成感を感じました。

従業員の皆さんや馴染みのご近所さんもみんな良いキャラで、阿部さんのこういう所が大好きなんです!

タイトルも素敵ですね。やっと飛べるね!

1

内に秘めた熱い情熱

老舗洋食店の息子・朝彦と店をを立て直すためにやってきた経営コンサルタントの小松のお話。

長い時間はかかってしまったけど、小松との出会いで父からの言葉の意味もわかり
朝彦がまた料理人として厨房に立つ、というのは日比谷亭にとっても他のみんなにとっても、一番いい場所に着地したなと思いました。

最終的にはふたりの恋のお話にはなるのですが、それに至るまでがすごく丁寧に描かれていて
ふたり以外の登場人物たちの人間模様も楽しめる作品だったなと思います。

1

店の再建と心の再建に寄り添い墾く心

老舗のレストランが料理長に逃げられ危機に陥る
銀行から送られてきたコンサルは大鉈を振りまくるが次期経営者であろう息子はどこか人事で…

自分の幼い頃の経験から店の再建をすることに
全力を挙げるコンサルが
ただふらふらとしていた息子の気持ちを解きほぐし
息子が諦めていた料理人への道を再び開く

大人になると愚痴は言うかもしれないが
自分が本当に傷ついたことや諦めたことを
口に出したり
誰かに察られるのはなかなか恥ずかしいことだったり難しいことだったりする気がする
だけどもその分その扉を開いた人には
心をすごく寄せてしまってある意味無防備になっているんではなかろうか
そして厄介なことに大人になってそういう経験をする事は滅多にないので
その特別感は恋と変わりがないものなのかもしれない

今回コンサルがゲイだったので2人の関係は一気にそちら側に偏ったんだろうなぁと言う印象を若干抱くけれど
だからこそ
この年齢の2人がと思うから
この物語が色っぽいのかなと思う

もう着物が反則!
色っぽすぎる
いつも着物の男て言うだけで萌えるのにふとしたことで普段着になるとかそちらも加えて反則である

最後までどっちが攻めになるのかなとワクワクしていたので
帰着点になるほどなぁと唸らせていただきました

1

ダメ男再生物語

傾いた老舗洋食屋のダメ息子と、その店を救済にやってきたコンサルタントの恋でした。

派手な着物を着て風俗通いをし、仕事の一つもしない洋食屋の息子。料理長だった父がなくなり、後をきりもりする料理人やギャルソンたち。しかし母はどうやら経営の才覚はないようで、コンサルタントが入ることに。

仕事熱心なコンサルタント。ちょっとお母さん気質かな?
ぶらぶらして一向に協力しようとしない息子だが、昔父に引導を渡され、料理の道をあきらめた経緯があった。。

再び料理をし、店だけでなく若旦那も再生させる、やり手なコンサルさんなのでした。
お話はちょっと出来すぎなんですが、こざっぱりしてかっこよくなった若旦那がいい感じです。やっぱり仕事に人生に前向きになれるってすばらしい。

3

作家買う

のらりくらりとした朝彦さんが少しづつ変かしてくさまが良い。
刺激となった小松の裏の顔の酷さも。さくさくっと楽しめた!!
料亭の奮起気も従業員のキャラの濃さも良い良い。
阿部先生のカラダの描き方もがっしりてるの魅力的です。

1

レストランの経営を再建するお話

老舗の高級洋食店を存続させたい奥さまに雇われたコンサルタントの小松と店などどうでもいいように振る舞う一人息子の朝彦による経営と朝彦自身の立ち直りと恋のお話
朝彦は着物姿でふらふらと遊び歩いてはいるけれど、誰からも憎まれている様子はなく、むしろ好かれているような不思議な男
小松は下手に出ているようで足元を見るような見下しているようにも感じさせるいけすかない男
それぞれに朝彦は風俗で女と、小松はマッチングで男と遊んでいる場面がある

小松は強引に大幅な方向転換を強いようとしたあまり、店を愛する従業員たちにやめられてしまうが、男遊びの現場を見られ取り繕う意味のなくなった相手である朝彦に自らの生い立ちを交えて本音で話し、店存続のために働いていることを理解してもらう
その会話の中で朝彦の店に無関心な姿勢を取る理由が朝彦自身から語られ、実は店の味を引き継いでいる朝彦こそが経営再建の鍵だと解る
朝彦を決定的に傷つけた過去による心のわだかまりは小松との関わりの中であっけなく解けてしまい、そのことに涙を流し感謝する姿は小松の心を思いきり掴んだ
朝彦を中心に据えると店は生き返るのみならず小松の持ち込んだ新しい提案ですら飲み込んでこれからも続いていけそうな活気を見せ始めた

自分にとっては当たり前のことだから見えない、その事の価値を数えられないって言うのはもしかしたら朝彦のように恵まれている人こそが陥ってしまう罠なのかもしれないと思った
繊細な性格だから料理の腕が良いのだろうし裏返して傷ついてしまい足りないところを貪欲に探すことが出来なかったきっと相当頑張って修行しただろうにキッパリとやめてしまうなんてよほどと思う、もしかしたら気づかせてくれる出会いこそが必要だったのかも知れない

一番大事なものは知らず元から持っていて、遊んでいると言っても結局店から離れることもせずクルクルとしながら風を読む力を培って、朝彦が飛躍するときがやって来たこと喜ばしい

小松が朝彦に惚れて役割を転向するのすごい!朝彦のタラシ力計り知れない
いつか逆もしてみたら良いのでは?とは思う
嫌なやつ、最悪な印象の相手と破れかぶれで協力からの意外性に泣き顔後に問題解決だから恋は芽生えちゃうよね
面白かった

1

jejejet

恋についての感想が全然書けてなかった
朝彦が料理をし始めた辺りから小松が小出しに少しだけアプローチするのが大人らしくて良かった
ちょっといいなってのをチラチラ見せて脈があったら行こうかなってのは当然大人で人からの好意になれている朝彦には伝わってて真っ直ぐに自分の方から言うのカッコ良かった
しまい込んでもくすぶる夢を完全に殺す為に現れたかのような存在だった小松が死にかけた夢を完全に生き返らせて羽ばたかせてくれたんだもん好きになっちゃったよね

しっとり大人のラブストーリー

久しぶりに読んだ阿部あかねさんの作品は大人ラブストーリーでした。良かった!ドラマや映画を見終わった後のような満足感。ストーリーを楽しめて最後に結ばれるシーンもジーンと感動しました。

舞台は経営が傾きかけた老舗洋食レストラン。店を立て直すためにやってきた優秀なコンサルタント36歳。今回の受け小松です。攻めはレストランオーナー女性の息子朝彦。年齢は40代前半?位ですが、訳あって無気力になってるボンクラ息子です。
 
最初はお互いにいけ好かない奴だ、と反発し合ってたけど少しずつお互い惹かれあっていく様子が丁寧に描かれています。受けの小松が良い。仕事のできる隙のない男なのにいざエロいシーンになった時の色気がたまりません。ザ・男前受けという感じでした。攻めの朝彦も最初はダメな奴だったけど小松のお陰で自信を取り戻してからは素敵なおじさまになっていきました。阿部先生の大人ラブストーリー、とても楽しめました。やはりハッピーエンドはいい!
 
友人のオネエっぽいゲイの堂山もいい味出していて面白かったです。

4

じっくり堪能しました。良い…

第一話だけ読んでおりました。
モダンな着物姿の朝彦が印象的。
まとまったところで、じっくり読みました。
これは、大人が人生を見つめた物語ですね。

タイトルにある風見鶏のように、くるくると風向きで動くように見えて実は芯のある朝彦。
お話の初めは、ほんと放蕩息子そのものですよ!粋な着物がめちゃくちゃ似合う。誰にでも優しくそつない。だけど冷めている。
そのくせ、実家の洋食レストランには人一倍執着がある。

コンサルタントとして、関わっていく由紀夫との始まりは可愛げないやり取りの応酬なんですね。でも、それを経てから由紀夫が気がついた朝彦の本音がどんどん、話を動かしていきます。

面白いわ~!朝彦が着物をやめ本来の料理人に戻るところ。由紀夫は初めからゲイと朝彦にばれているんですね。ちなみにタチですよ!

2人が近づくにつれて、公私共にパートナーに変化していく過程がたまらんですね。料理をする真剣な姿は、確かにセクシー。
由紀夫が、朝彦に抱かれたい!となるのが、また良い~!
2人のセックスはエロく、濃密な大人のセックスです。眼福だった…

人生の変化を受け入れて、しなやかに生きる。難しいものです。
くるくる回る風見鶏が、実は風に向かい合わせていつも柔軟に向きを変えている。
タイトル深いです。
私はどうだろうか?思わず考えました。
けして重くなく、素敵なお話で満足感有りました!

5

この作品が収納されている本棚

レビューランキング

漫画(コミック)

人気シリーズ

  • 買う